JPH1054702A - 管渠点検装置 - Google Patents

管渠点検装置

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JPH1054702A
JPH1054702A JP21116096A JP21116096A JPH1054702A JP H1054702 A JPH1054702 A JP H1054702A JP 21116096 A JP21116096 A JP 21116096A JP 21116096 A JP21116096 A JP 21116096A JP H1054702 A JPH1054702 A JP H1054702A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】管渠を洗浄せずに且つ作業者が管内に入ること
なく迅速に管壁内外の状態探索をグローバルに行うこと
にある。 【解決手段】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
出対象の有無を判定する判定手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電波を用いて上下水
道管等の管渠の壁内外の状態探査を行う管渠点検装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】日本国内で点検・管理を必要とする管渠
の長さは下水道だけでも22万Km(約地球5.5回
り)にも及び、全世界では日本の数百倍の長さになる。
特に上水道管は下水道以上に普及しており30〜50年
使用すると管の内径が細くなる程の厚錆が部分的に発生
する傾向がある。この厚錆は著しい圧力損失、需用家へ
の給水能率の低下を招き問題になっている。
【0003】ところで、点検を必要とする管渠は、その
大半の口径が200mm〜800mm未満であり、かか
る口径の管内には安全上人間が入ことが禁止されてい
る。従って、現在の点検法としては作業者がマンホール
内に入り管渠内を懐中電灯で見える範囲(5m内外)を
探索するか、断水して高圧水による洗浄を行った後にテ
レビカメラを搭載したロボットをマンホールの中に入れ
てセットし、地上からの遠隔操作によりモニタで欠陥を
探す方法を取っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
点検方法で管渠内の欠陥の有無を探索するには、作業に
時間が掛かると共に、大掛りな設備機器を用意しなれば
ならない。このため、点検費用としては数千円/m(口
径、老朽度、敷設環境等で異なる)程度に及び、莫大な
費用が掛かるという問題があり、この費用の点でも点検
の普及が阻まれている。
【0005】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たもので、管渠を洗浄せずに且つ作業者が管内に入るこ
となく迅速に管壁内外の状態探索をグローバルに行うこ
とができる管渠検査装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により管渠検査装置を構成
するものである。請求項1に対応する発明は、電波漏洩
の可能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩
電波の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度
以下の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電
波発射手段と、この電波発射手段より発射された電波が
前記管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を
受けて捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、
この検出手段により検出された検出量を予め学習してお
いた判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定す
る判定手段とを備える。
【0007】請求項2に対応する発明は、電波漏洩の可
能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電波
の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以下
の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波発
射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前記
管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受け
て捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、この
検出手段により検出された検出量を予め学習しておいた
判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する判
定手段とを備え、前記管渠の端面に設けた蓋或いはマン
ホールの蓋をシールド蓋として該蓋内に前記電波発射手
段を設けて前記管渠内に電波を発射するようにしたもの
である。
【0008】請求項3に対応する発明は、電波漏洩の可
能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電波
の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以下
の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波発
射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前記
管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受け
て捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、この
検出手段により検出された検出量を予め学習しておいた
判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する判
定手段とを備え、前記管渠の端面に設けた蓋或いはマン
ホールの蓋をシールド蓋として前記電波発射手段より蓋
内に先ず漏洩探査用電波を発射し、その後で測定或いは
探査用電波を発射するようにしたものである。
【0009】請求項4に対応する発明は、電波漏洩の可
能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電波
の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以下
の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波発
射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前記
管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受け
て捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、この
検出手段により検出された検出量を予め学習しておいた
判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する判
定手段とを備え、電波発射端から電波受信端に至る被測
定或いは被探査区間内での不正な旋回が発生したかどう
かを検知し、真の被検知位置を読み取る為の基準として
管渠底部の水流・湿気部を用いるものである。
【0010】請求項5に対応する発明は、電波漏洩の可
能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電波
の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以下
の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波発
射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前記
管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受け
て捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、この
検出手段により検出された検出量を予め学習しておいた
判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する判
定手段とを備え、前記判定手段は判定区間をある地点の
マンホールと次のマンホール間或いはある地点のマンホ
ールと複数個先のマンホール間を1単位として被検出対
象の有無の判定を行うものである。
【0011】請求項6に対応する発明は、電波漏洩の可
能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電波
の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以下
の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波発
射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前記
管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受け
て捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、この
検出手段により検出された検出量を予め学習しておいた
判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する判
定手段とを備え、前記検出手段は判定区間をある地点の
マンホールと次のマンホール間或いはある地点のマンホ
ールと複数個先のマンホール間を1単位として直線偏波
を管渠の軸に垂直の面に沿って回転し、軸方向の被検出
対象を回転角度に対応して測定或いは探査し、前記判定
手段は回転角度対応比較を行って相対的に被検出対象の
有無の判定を行うようにしたものである。
【0012】請求項7に対応する発明は、電波漏洩の可
能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電波
の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以下
の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波発
射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前記
管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受け
て捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、この
検出手段により検出された検出量を予め学習しておいた
判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する判
定手段とを備え、前記検出手段は判定区間をある地点の
マンホールと次のマンホール間或いはある地点のマンホ
ールと複数個先のマンホール間を1単位として測定或い
は探査し、前記判定手段は前記検出手段で測定或いは探
査した結果を被対象管渠と隣或いは近傍の(単数又は複
数個の)管渠の結果と比較するか、過去に測定或いは探
索した結果と比較して相対的に被検出対象の有無の判定
を行うものである。
【0013】請求項8に対応する発明は、電波漏洩の可
能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電波
の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以下
の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波発
射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前記
管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受け
て捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、この
検出手段により検出された検出量を予め学習しておいた
判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する判
定手段とを備え、測定或いは探査区間をある地点のマン
ホールから次のマンホール間或いはある地点のマンホー
ルから複数個先のマンホール間までを1単位として反射
法で行うものである。
【0014】請求項9に対応する発明は、電波漏洩の可
能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電波
の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以下
の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波発
射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前記
管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受け
て捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、この
検出手段により検出された検出量を予め学習しておいた
判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する判
定手段とを備え、測定或いは探査区間をある地点のマン
ホールと次のマンホール間或いはある地点のマンホール
と複数個先のマンホール間を1単位として透過法にて測
定或いは探査するため、ある地点のマンホールにマスタ
の点検装置を配置し、次のマンホール或いは複数個先の
マンホールにスレーブの点検装置を配置し、マスターと
スレーブ間の同期信号等の情報通信を管渠の影響を受け
難い電磁波通信にて行うようにしたものである。
【0015】請求項10に対応する発明は、電波漏洩の
可能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電
波の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以
下の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波
発射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前
記管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受
けて捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、こ
の検出手段により検出された検出量を予め学習しておい
た判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する
判定手段とを備え、前記検出手段は使用する電波の遮断
周波数に近い周波数で振り、被測定物質、被測定現象な
どを遮断周波数の変化で検出するようにしたものであ
る。
【0016】請求項11に対応する発明は、電波漏洩の
可能性がある金属性管渠、或いは金属相当管渠を埋設し
ている土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上
への漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波
を管渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射
手段より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過
程で被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出
端で検出する検出手段と、この検出手段により検出され
た検出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して
被検出対象の有無を判定する判定手段とを備え、前記検
出手段は使用する電波の遮断周波数に近い低次のモード
で周波数を振り、被測定物質、被測定現象などを遮断周
波数・遮断周波数近傍の変化で検出するようにしたもの
である。
【0017】請求項12に対応する発明は、電波漏洩の
可能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電
波の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以
下の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波
発射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前
記管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受
けて捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、こ
の検出手段により検出された検出量を予め学習しておい
た判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する
判定手段とを備え、前記電波発射手段で使用する電波と
して管渠壁に衝突を繰り返しながら進む低次のモードの
周波数で振るか、或いは、管渠内を進む高次モードの周
波数で振り、発射信号の位相とその大きさ及び受信信号
から発射信号の位相成分を除去した後の位相成分の位相
とその大きさとの関係をキーとして予め学習しておいた
現象と被測定現象などを比較して判定するようにしたも
のである。
【0018】請求項13に対応する発明は、電波漏洩の
可能性がある管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電
波の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以
下の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射して伝搬
し、この電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で被検出
対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端まで伝送
し、前記発射した電波を基準として受信した電波の中に
含まれる被検出対象から時々刻々受信される信号の到着
時間を計測し、被検出対象の位置を同定するようにした
レーダ機能を有するものである。
【0019】従って、上記請求項1乃至請求項13に対
応する発明にあっては、次のような作用効果が得られ
る。 (1)マンホール内に入らずに管渠の点検ができる。 (2)探査時に電波が漏洩しなような対策が可能であ
る。 (3)管渠の端面に設けた蓋或いはマンホールの蓋をシ
ールド蓋とし蓋内で管渠内に電波を発射することができ
る。 (4)探査用電波を発射する前に弱い電波で電波漏洩の
チェックができる。 (5)探査区間としてある地点のマンホールと次のマン
ホール間或いはある地点のマンホールと複数個先のマン
ホール間を1単位としてパターン認識等で良否の判定が
できる。 (6)探査区間内での電波の旋回防止或いは旋回しても
管渠底部の水流・湿り気等を基準として位置補償が正確
にできる。 (7)点検装置の判定区間をある地点のマンホールと次
のマンホール間或いはある地点のマンホールと複数個先
のマンホール間を1単位として管渠の中心軸に平行な一
直線上の筋状情報を周方向に何筋か取り、筋間の情報比
較で異常を判定できる。 (8)点検装置の判定区間をある地点のマンホールと次
のマンホール間或いはある地点のマンホールと複数個先
のマンホール間を1単位として管渠を探査し、結果を被
対象管渠と隣或いは近傍の(単数又は複数個の)管渠の
結果と比較するか、過去に探査した結果と比較して相対
的に異常の判定を行うことができる。 (9)点検装置の判定区間をある地点のマンホールから
次のマンホール間或いはある地点のマンホールから複数
個先のマンホール間までを1単位として反射法で測定或
いは探査を行うことができる。 (10)点検装置の判定区間をある地点のマンホールと
次のマンホール間或いはある地点のマンホールと複数個
先のマンホール間を1単位として透過法にて探査でき
る。この場合マスターとスレーブ間の同期信号等の情報
通信を管渠内で行うことができる。 (11)点検装置の判定区間をある地点のマンホールと
次のマンホール間或いはある地点のマンホールと複数個
先のマンホール間を1単位として管渠に電波の遮断周波
数に近い周波数(遮断周波数より高い周波数側)で振
り、被測定物質、被測定現象などを定在波が管渠内に発
生する遮断周波数から検出できる。また、遮断周波数に
近い低次のモードで周波数を振り、管渠の壁裏の土抜け
が検出できる。さらに、電波の発射波形の位相と受信波
形の位相とのズレから更に細かい現象が検出できる。 (12)対地レーダと同様の解像度で管渠内を捕らえる
ことが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態と
して透過・反射兼用点検装置を示す構成図である。
【0021】図1において、1は地中に埋設された下水
道管渠で、この下水道管渠1は適宜の距離を存して設け
られたマンホール2を介して地上に連通させてある。ま
た、各マンホール2の地上側はマンホール治具蓋3によ
り塞がれている。
【0022】本実施の形態では、このような下水道管渠
1に対して、ある地点のマンホールと次のマンホール
間、或いはある地点のマンホールと複数個先のマンホー
ル間を1単位の探索区間とし、且つマンホール治具蓋3
をシールド蓋として次のようなシステム構成の透過・反
射兼用点検装置を設置するものである。
【0023】即ち、探索区間の一端に点検装置マスタ8
と情報処理部9とを設置すると共に、そのマンホール内
には点検装置マスタ8のドライブにより電波12を発射
する電波発射・受信部7を設け、探索区間の他端には点
検装置スレーブ11を設置すると共に、そのマンホール
内には電波受信部10を設け、点検装置マスタ8と点検
装置スレーブ11との間を同期通信を行うようにしたも
のである。
【0024】この場合、地上側の点検装置マスタ8とマ
ンホール2内の電波発射・受信部7との間、地上側の点
検装置スレーブ11と電波受信部10との間はそれぞれ
マンホール治具蓋3に有する貫通孔を通してマンホール
内に挿入された伸縮機構6を介して信号の受渡しが行え
るようにしてある。
【0025】ここで、上記構成において、透過法の場合
には点検装置マスタ8のドライブにより電波発射・受信
部7より電波12を発射すると、被検出対象からの情報
を捕らえた電波を電波受信部10により受信して点検装
置スレーブ11に伝送し、さらにこの点検装置スレーブ
11と点検装置マスタ8との間をレーザ信号17が伝送
される。また、反射法の場合には電波発射・受信部7よ
り発射した電波の反射波が電波発射・受信部7により受
信され、点検装置マスタ8に伝送されるようになってい
る。
【0026】なお、図中13は管渠1が埋設された周囲
部の土壌であり、14は砂、15は玉石である。図2は
上記管渠点検装置における電波探査システムのブロック
図を示すものである。図2に示すように、点検装置マス
タ8はコントローラ43、スウィープオシレータ41、
送信器42、サーキュレータ36、電源46,セレクタ
44、受信器45を備え、情報処理部9との間で送信情
報、受信情報の受渡しを行う。
【0027】また、電波発射・受信部7は電波・送受信
アンテナ37、レーザ送信器39、レーザ受信器40を
備えている。一方、電波受信部10は電波受信アンテナ
38、レーザ送信器39、レーザ受信器40を備え、ま
た点検装置スレーブ11は電源46及び受信器45を備
えている。
【0028】ここで、上記電波発射・受信部7の電波・
送受信アンテナ37及び電波受信部10の電波受信アン
テナ38としては、図3に示すようにXY偏波平板アン
テナが用いられる。このXY偏波平板アンテナは、X偏
波平板アンテナエレメント51及びY偏波平板アンテナ
エレメント52をケース状に形成された導体54内に誘
電体53と共に収容し、それぞれのエレメントに端子5
5を接続する構成となっている。
【0029】上記構成において、図中φ=60°程度の
場合はXY偏波平板アンテナとして用いれば、S/N比
の改善が期待される。また、図中φ=90°の場合は円
偏波送信アンテナ、或いは円偏波受信アンテナとして用
いることができる。
【0030】さらに、図中の2本のアンテナエレメント
から1本を除去したI形の平板アンテナはX(又はY)
偏波送信アンテナ、X(又はY)偏波受信アンテナ等と
して使用することができる。
【0031】次に上記のように構成された管渠点検装置
の作用を述べるに、まず管渠点検装置の電波漏洩につい
ての対応策について説明する。本発明は気中探査、液中
探査が対象であるが気中探査ができれば液中探査もでき
るとのスタンスで主に気中探査の対象となる代表的管渠
について述べることとし、液中探査は触れる程度にす
る。
【0032】気中探査の対象となる代表的な管渠は下水
道管渠である。下水道管渠は図9(a),(b)で示す
ように接続部22a,22bにゴムパッキン23を介し
た屈曲容易な嵌込接続構造の管渠21a,21b,…
…,21n−1,21nが多く使用されており、材質と
しては最近では遠心力鉄筋コンクリート管(俗称:ヒュ
ーム管)が多く使用されている。小中口径の管渠では塩
ビ管が多くなってきているが、昔から使われていてリプ
レース時期を迎えつつある点検を必要とする管渠は無筋
コンクーリト管(俗称:無筋ヒューム管)であり、圧送
管としては鋼管が用いられている。
【0033】何れにしても図9(b)に示すように嵌込
接続構造は電波が容易に洩れ、スロットアンテナのよう
な勢いで洩れる。電波は管渠の壁に発生する表面電流が
切れひび・隙間(例え部分的な隙間であっても隙間)か
らはどんなに幅が狭くても洩れる。導波管の接続部を半
田付けし毛の直径(100μ)程もない隙間からの漏れ
を防止しようとするのもそのためである。
【0034】鋼管の嵌込接続構造部からの洩れは図10
(a)に示す如くである。ここで、図10(a)におい
て、21は管接続部、22はパッキン、29は正常嵌込
接続部、30は脱管部、31は潰管部をそれぞれ示して
いる。また、同図(b)は潰管部31が潰管閉部32に
なった状態を示している。
【0035】鋼管以外の管では図10(a)以上に洩
れ、その上誘電体管として扱えるため管渠の全面からも
洩れる。これらの洩れを地上環境を害さない程度以下に
抑えるため、管渠埋設部の土壌を利用して減衰させ、電
波が地上に洩れる可能性のあるマンホールの蓋部も点検
時は金属でシールドした蓋と交換し、電波発射部を挿入
する蓋にはシールドと電波発射部等を取り付けたマンホ
ール治具蓋を通常の蓋の代わりに嵌め、必要に応じてシ
ールド蓋が締まったことを検出してから電波を発射する
機能を付加したものを用いる。
【0036】一方、電波は路上に露出した雨水受け口等
から洩れる可能性があるため、漏洩探査用電波(地上に
漏洩しても問題にならない強度或いは周波数の電波)を
発射して検査を行い、雨水受け口等からの電波の洩れを
検出した場合には、電波吸収材等で吸収対策を行う。
【0037】また、電波はシールド蓋内で管渠内に測定
用或いは探査用電波を発射できるように電波発射アンテ
ナを設置する。この場合、別のシールド箱内で発射した
電波を導波路等を用いて導波し該シールド蓋内で発射す
るようにしてもよい。
【0038】次に管渠点検装置によりある地点のマンホ
ールと次のマンホール間、或いはある地点のマンホール
と複数個先のマンホール間を1単位として1単位の間の
管渠内に電波を伝搬させ、管渠の異常部を遮断周波数で
探査する場合の作用を説明する。
【0039】探査時の電波漏洩対策は管渠端面に設けた
蓋或いはマンホールの蓋をシールド蓋とし、蓋内で電波
を発射する前に弱い電波で漏洩チェックを行い、漏洩検
知器の値が所定以上の箇所は電波吸収材(例えばカーボ
ンやフェライトの粉末を詰めた可撓性のある袋)により
電波の漏洩口を塞ぐようにしておく。
【0040】いま、点検装置マスタ8において、図2に
示すコントローラ43に管渠サイズ、管渠材質、流水深
さ等の設定を行うと、コントローラ43の命令で情報処
理部9が管渠サイズで決まる遮断周波数に近い周波数
(遮断周波数より高い周波数側)及び周波数の振幅等を
演算により決定する。
【0041】また、コントローラ43からの命令でスウ
ィングオシレータ41で情報処理部9の演算結果に基い
て信号を作り、送信器42で管渠に適合した信号に変換
した後、サーキュレータ36を介して点検装置マスタ8
の電波発射部7内の電波送信アンテナ37から被検査管
渠内に電波を発射する。
【0042】この電波が次のマンホール或いは複数個先
のマンホールに設置した点検装置スレーブ11の電波受
信部10内の電波受信アンテナ38で受信されると、受
信器45で安定な探査信号(被探査管渠内の情報)に変
換した後、レーザ送信器39、電波発射・受信部7内の
レーザ受信器40を介して点検装置マスタ8のセレクタ
44に入り(レーザビームがレーザ受信器40で検出さ
れている間は点検装置マスタ8と点検装置スレーブ11
を用いた透過法で探査)、このセレクタ44から受信器
45に入る。この場合、サーキュレータ36からの受信
信号はセレクタ44でオフする。
【0043】受信器45では送信器42からアンテナに
送り出す信号を基準信号として用い、点検装置スレーブ
11からセレクタ44を通過してきた探査信号の評価を
行う。即ち、探査信号の位相成分から基準信号の位相成
分を減算し、基準成分と逆相の成分がどのくらいある
か、又その他どのような成分がどの位含まれているかを
分析し、コントローラ43の命令で分析結果を情報処理
部9に送る。
【0044】情報処理部9では受信器45から入力され
る分析結果に対して、予め学習しておいた判別テーブ
ル、90゜異なる壁のデータ、前後の管渠のデータ、前
回探査した過去のデータ等との比較評価し、正常・異常
・疑わしい等の判定を行ってその結果を出力する。
【0045】本管渠点検装置を稼働するに当たっては、
電波法で認められている枠内、或いは認められ易いIS
Mコードから周波数を選び、コントローラ43からスウ
ィーブオシレータ41に命令を出し、電波漏洩チェック
用探査電波を発射して事前チェックができるようにして
ある。
【0046】また、探査に当たり上述のコントローラ4
3に管渠材質として金属管を設定した場合、管渠の検出
される位置に凹み及び凹み相当があれば、発射波と反射
波が強烈に作用して定在波が発生するため、電波受信ア
ンテナ38での受信信号がゼロとなる。従って、受信器
45での演算をするまでもなく、凹み及び凹み相当が探
査できる。
【0047】さらに、被測定管渠内が潰れレーザ送信器
39とレーザ受信器40との間でレーザ光が遮断された
ときは、セレクタ44でレーザ光オフを検知し、レーザ
受信器40からの信号に代わって電波送・受信アンテナ
37が捕らえた反射をサーキュレータ36で送信信号と
受信信号とを分離し、受信信号のみを受信器45に取り
込めるようにセレクトし、点検装置マスタ8と点検装置
スレーブ11を用いた透過法に代わって点検装置マスタ
8のみを用いた反射法に自動的に切替かわるようになっ
ている。
【0048】図6は本発明の第2の実施の形態として反
射方式の管渠点検装置を示す構成図で、図1と同一部分
には同一符号を付して説明する。図6において、1は地
中に埋設された下水道管渠で、この下水道管渠1は適宜
の距離を存して設けられたマンホール2を介して地上に
連通させてある。また、各マンホール2の地上側はマン
ホール治具蓋3により塞がれている。なお、図中13は
土壌である。
【0049】本実施の形態では、このような下水道管渠
1に対して、ある地点のマンホール治具蓋3をシールド
蓋として次のような反射方式の点検装置を設置するもの
である。即ち、ある地点のマンホールの地上側に点検装
置8と情報処理部9とを設置し、そのマンホール内には
点検装置8のドライブにより電波を発射し、反射波を受
信する電波発射・受信部7を設ける構成とするものであ
る。
【0050】次に上記反射方式の管渠点検装置の作用を
述べる。透過法と反射法の優劣比較は一長一短でマンホ
ール間を電波が通過できる場合は透過法が優れており、
電波が通過できない場合は反射法でなければ探査できな
い。電波が管渠内を通過できる場合は受信側で検出され
る検出信号(この場合信号:S)が反射法に比較して著
しく多く、発信信号(この場合ノイズ:N)も多い。こ
のため、発信信号(N)を上手く除去或いは減少できれ
ば優れた検出法といえる。
【0051】発信信号(N)を上手く除去或いは減少す
る方法はX偏波、Y偏波を用いた例の中で、半固定で長
方形の平板アンテナアレイをX方向偏波発信アンテナ用
とY方向偏波発信アンテナ用として2行路を用い、アン
テナの開き角φを、φ=約60°程度に設定し、受信側
にY方向偏波受信アンテナとX方向偏波受信アンテナを
アンテナの開き角φをφ=約60゜程度に設定して対向
配置し、X方向偏波発信アンテナから発信した電波をY
方向偏波受信アンテナで受信し、Y方向偏波発信アンテ
ナから発信した電波をX方向偏波受信アンテナで受信す
る様にして構成することにより、何れも発信信号(N:
この場合はノイズ)は殆ど受信されず、検出信号(S:
この場合は信号)が受信されるので、S/Nを著しく向
上することができる。
【0052】このS/Nの向上の理由は、発信信号
(N)は対応した受信器で直接受信される傾向が強く、
異常箇所からの検出信号〔(物理量):S〕は異常箇所
で散乱、反射、回折等が発生しており、受信器方向に向
かってくる検出信号には広がりが発生している。
【0053】このため、発信信号(N)は殆ど受信され
ないが、検出信号(S)は感度よく受信される。アンテ
ナの開き角φは、経験上φ=約60゜程度に設定する。
同様な考えで上述の偏波を回転する場合も発信信号
(N)に角度的に対応した角度で受信せず、30゜程度
角度をずらした位置で受信するようにしてS/Nを向上
する方法が有効であり、このような観点からは透過法の
方が探査感度がよい。
【0054】しかし、管渠が潰れ電波が次のマンホール
まで到達しなくなった場合は反射法で無ければ探査不可
能である。図7は図6のマンホール治具蓋(シールド
蓋)に代えて管渠1の端部に管渠治具蓋4を設けた例で
ある。この方法は河川への空中放流口等への取付に便利
である。
【0055】また、図8は反射法等の場合に無反射終端
16が必要の場合に管渠治具蓋4に取付けた電波吸収体
を管渠端部に嵌めた例を示す。電波吸収体の材質として
は導体の表面に電波吸収性誘電体(発泡スチロール、発
泡スチロール等に黒鉛を充填した部材)を貼り付けた構
造のものがよい。この場合、黒鉛の充填密度は導体に近
づく程密度が高くなるものが好ましい。
【0056】図11(a)は地中に埋設されている図9
に示す管の正常状態、管外上部に空胴や水溜ができた異
常状態、本発明による点検装置で空胴や水溜ができた部
分の位置を同定し、この同定部を開削せずに路上からボ
ーリングを行い、気泡セメントを挿入固化させて補修を
完了した状態をそれぞれ示し、また図11(b)は地中
に埋設されている電気絶縁性誘電体管、例えば塩化ビニ
ル管、FRP管等の正常状態、管外上部に空胴や水溜が
できた異常状態、本発明による点検装置で空胴や水溜が
できた部分の位置を同定し、この同定部を開削せずに路
上からボーリングを行い、気泡セメントを挿入固化させ
て補修を完了した状態をそれぞれ示している。
【0057】ここで、本発明の第1の実施の形態及び第
2の実施の形態の管渠検出装置により電波の遮断周波数
を用いた被検出対象の検出原理を説明する。電波の遮断
周波数を用いた管渠の状態の探査は、電波の遮断周波数
に近い周波数(遮断周波数より高い周波数側)で振り、
被測定物質、被測定現象等を遮断周波数変化で検出す
る。遮断周波数は低次のモードで発信する電波で遮断周
波数近くでは管渠の壁部に直角近くの急角度で入射した
り、急角度で反射したり、反対側の壁に入射したり、反
射したりを頻繁に繰り返しながら進む。遮断周波数に近
ずくと、位相速度は無限大になり、群速度はゼロにな
る。
【0058】この群速度ゼロの遮断周波数では、定在波
となって安定した形で停滞する。電波の発射波と反射波
のベクトルが合成されて定在波になるため、発射波と反
射波の大きさがお互いに逆相で等しいことが条件とな
る。このため、遮断周波数を用いる場合は管渠の材質は
断面が一様な金属、或いは金属相当の反射が得られる材
質が適する。
【0059】本発明では断面が異なる部分(金属或いは
金属相当の材質)の探査に利用できる。但し、金属以外
のヒューム管、土壌に空けた穴(塩ビ等電気絶縁製の配
管は塩ビ管の外側の土壌の内面に電波が届く)でも、発
射波と反射波のお互いに逆相の波形が得られる。しか
し、その大きさは発射波、反射波となるため、本発明で
は発射波、反射波を測定装置の回路中に取り込んで位相
等の評価を行い、管渠の断面が異なる部分等の探査に利
用できる。
【0060】次に遮断周波数(Cut-0ff frequency)に関
連する事項につてい説明する。 (a)遮断周波数近くでの「磁場Hベクトル」「電場E
ベクトル」はどうなっているかを述べておく。即ち、電
場Eベクトルは、図14、図15、図16、図18の紙
面内では矢印であり、磁場Hベクトルは電場Eベクトル
と直角方向のベクトルである。
【0061】ここで、角形管渠56内をH01モードで
進む電波の電場Eベクトルと磁場Hベクトルの関連を図
4に示す。即ち、管渠壁に向かう電波は、管渠軸の方向
を電波の発射端から発射される方向に進む。群速度ゼロ
の遮断周波数では定在波となって安定した形で停滞す
る。 (b)遮断周波数に近い周波数の電波は管渠の壁部に直
角近くの急角度で入射したり、急角度で反射したり、反
対側の壁に入射したり、反射したりを頻繁に繰り返しな
がら進むため、損失が大きくなり、伝搬に伴って減衰す
る。そして、遮断周波数に近ずくと、位相速度は無限大
になり、群速度はゼロになる。 (c)上記群速度は周波数の少し異なった波動のうなり
部分が進む速さで電力を伝える速さである。 (d)上記位相速度は自由空間での速さより速く、必ず
群速度より遅い。 (e)遮断周波数は最低次のモードであるので、高次の
モードの遮断周波数の電波を用いれば高次モードが発生
してもすぐ消失し、混じった状態では伝搬し難い。 (f)低周波数側の遮断周波数の最低次のモードをH0
1モードと呼ぶ、図14に示す縦矢印の電場Eベクトル
線上の上下方向に腹がゼロ、左右方向に1個あると言う
表現法である。本技術に近いモードにはHモード(=T
Eモード……Transverse electric)ととEモード(=T
Mモード……Transverse magnetic)がある。
【0062】Eモードの最低次モードはEllモードで
ある。参考までにH0Iモードは図14、図15に示す
如く[↓↓↓] H02モードは[↓↓↓ ↓↓↓]と表現する。H10
モードは図18に示す如く[←]と表現する。 (g)H01モードで伝搬した場合 遮断周波数をλc、遮断定数をαとすると次の式が成り
立つ。 λc=αD 管渠の形状が矩形、或いは図14のような場合は、α=
2D;円形の場合は α=1.706D となる。
【0063】本論に戻って遮断周波数を用いた検出原理
を図14、図15、図16、図17を用いて説明を続け
る。遮断周波数に近い最低次のH01モードの電波を図
14の紙面と垂直の管渠軸に添った上空方向へ発射する
ものとする。
【0064】このH01モードでは遮断周波数は図14
においてはbの変化方向の天井床間距離変化は感知しな
いが、aの変化方向の壁間距離変化には鋭敏に感知す
る。もしも、図15の円形状の管渠に対応した遮断周波
数近くのH01モードの電波を遮断周波数より高い周波
数から下げながら管渠の軸方向に伝搬させて行くと図1
5の円形に対応した遮断周波数で突如停滞(受信信号は
ゼロ)する。
【0065】この時の周波数から予め学習しておいた情
報処理部に有する判別テーブルを参照して管渠は正常で
あり、円形管渠の内径がdであることが分かる。更に電
波の周波数を低い方に下げようとしても電波の伝搬は再
開しない。
【0066】以上述べてきたH01モード等の電波は平
面波であるため、電波をX偏波アンテナから発射して図
14、図15の電場Eベクトル及びこれに対応する上述
の磁場Hベクトルを得たとする。この場合、異常現象は
空間の電場Eベクトル、管渠壁内では表面電流を切る方
向の異常現象が検知し易い。
【0067】そこで、上述のX偏波アンテナとは機械的
に90゜回転した位置に設定したY偏波アンテナを用い
れば、H01モードの図16の電場Eベクトルは図17
の点線で示される。
【0068】図16に示すY偏波アンテナを用いた探査
を行う場合には、b<dに付きbに対応した遮断周波数
より高い周波数を用いて周波数を下げていくと、突如伝
搬は停滞する(受信信号はゼロ)。この時の周波数から
予め学習しておいた判別テーブルを参照して管渠の潰れ
はd→bに変化したことが分かる。Y偏波アンテナを用
いれば、図14、図15の紙面の上下方向の異常現象を
知ることができる。即ち、偏波を管渠の中で回転する探
査法を取れば異常現象の位置が分かることになる。
【0069】本発明のーつのポイントはこのような潰れ
は、管渠全体に渡って同一断面になるように潰れても、
管渠の一部が潰れても、完全に水も通さないくらいに潰
れた場合でも、管渠の状態で決まる遮断周波数で電波の
伝搬は停滞する。管渠の一部が潰れている場合や突起物
がある場合には、H01モードからH10モードに瞬間
的にモードが変わり暫くすると、また元のH01モード
に戻る現象が見られることがある。このモード変化も管
渠内に発生している現象を解明する上で貴重である。
【0070】また、主管渠につながる側管渠に潰れが発
生した場合は側管渠で決まる遮断周波数で側管渠への伝
搬は停滞する。側管渠が主管渠より細い場合は側管渠の
太さに対応した(主管渠より)高い周波数で側管渠の遮
断が起こる。側管渠に遮断が起こっても主管渠の伝搬は
継続する。但し、側管渠に伝搬していた電波が側管渠の
方へ行かなくなる為、主管渠の電波の強度が強くなる。
この強くなった変化が発生した瞬間の周波数から予め学
習しておいた判別テーブルを参照して側管渠の太さを同
定することができる。
【0071】さらに、横長の断面を有する管渠の場合は
H02モード[↓↓↓ ↓↓↓]の電波を用いればよ
い。図15のような円形状管渠の場合は、X方向偏波発
信アンテナとY方向偏波発信アンテナをアンテナの開き
角φ φ=約90°に設定し、受信側にY方向偏波受信
アンテナとX方向偏波受信アンテナをアンテナの開き角
をφとすると、φ=約90°に設定配置し、送信アンテ
ナのそれぞれのX方向偏波とY方向偏波との比率を変化
させ、円柱状の伝搬路を管渠軸に添って時々刻々回転し
た偏波が発信されるように制御する。受信側もX方向偏
波とY方向偏波との比率を変化させ、発信アンテナから
発信された角度でX方向偏波発信電波はX方向偏波受信
アンテナで受信し、Y方向偏波発信電波はY方向偏波受
信アンテナで受信できるようにする。この状態で偏波を
回転することにより、異常場所のある角度、角度変化幅
に対応した大きさが探査できる。
【0072】具体的には長方形の平板アンテナアレイを
X方向(横方向)とY方向(縦方向)に立体的に十文字
に配置し、アレー軸を管渠に軸と垂直な図14の紙面上
で回転する。偏波(ここでは直線偏波)を回転する方式
としては間欠的に回転する方法、連続的に回転する方法
がある。
【0073】しかし、電気的に偏波を回転せず直線上の
平板アンテナやパラボラアンテナを機械的に回転しても
よい。また、半固定で長方形の平板アンテナアレイをX
方向偏波発信アンテナ用とY方向偏波発信アンテナ用と
して用い、図3に示したアンテナの開き角φをφ=約6
0゜程度に設定して製作し、受信側にY方向偏波受信ア
ンテナとX方向偏波受信アンテナをアンテナの開き角φ
をφ=約60゜程度に設定して製作し、対向配置してX
方向偏波発信アンテナから発信した電波をY方向偏波受
信アンテナで受信し、Y方向偏発信アンテナから発信し
た電波をX方向偏波受信アンテナで受信するようにして
構成すると、何れも発信信号(:N)は殆ど受信され
ず、検出信号(:S)が受信され、S/Nを著しく向上
することができる。
【0074】S/N向上の理由は発信信号は、対応した
受信器で直接受信される傾向が強く、異常箇所からの検
出信号(物理量)は異常箇所で散乱、反射、回折等が発
生しており、受信器方向に向かってくる検出信号には広
がりが発生している。このため、発信信号(:N)は殆
ど受信されないが、検出信号(:S)は感度よく受信さ
れる。アンテナの開き角φは経験上φ=約60゜程度に
設定する。同様な考えで上述の偏波を回転する場合も発
信信号に角度的に対応した角度で受信せず、30゜程度
角度をずらした回転制御を行って30゜程度ずれた角度
位置で受信し、S/Nを向上する方法が有効であり、試
みた結果は良好であった。
【0075】また、被対象物が管渠の潰れなのか、沈澱
物で有るのか、その材質、大きさ、位置等により上記の
30゜に対応する角度が変化する場合もでてくるため、
探査結果の判定に役立つ。遮断周波数に近い周波数の電
波は、管渠の壁部に直角近くの急角度で入射したり、急
角度で反射したり、反対側の壁に入射したり、反射した
りを頻繁に繰り返しながら対向する管渠壁と壁の間をフ
ァブリーペロの干渉計(qfabry-Perot Interferometer)
のように壁間を行ったり来たり反射を繰り返し減衰して
いく。電波は定在波となって管渠の軸方向には突如進ま
なくなる。
【0076】このように急角度で管渠壁に入射するので
壁の欠陥に浸透し易く、また、図12、図13(a),
(b),(c)に示すように電気絶縁製誘電体、例えば
塩ビ管の外側にも浸透し、塩ビ管の外側に空胴や水溜が
側管扱いにできる場合は上述のように探査できる。ここ
で、図12は埋設されている電気絶縁性誘電体管に空胴
や水溜が発生している状態を示す断面図であり、また図
13(a)は図12のA1−A2線に沿う断面図、図1
3(b)は図12のB1−B2線に沿う断面図、図13
(c)は図12のB1−B2線に沿う断面図である。
【0077】空洞か、水溜まりかは電波の伝搬速度から
予め学習しておいた判別テーブルを参照して同定でき
る。管渠内電波のスピードCは遮断周波数より十分高い
周波数の電波を用いれば自由空間と変わりなく、C=2
99792.458±0.0012km/secで伝搬
し、誘電体の中は比誘電率をεとすれば電波のスピード
はC/√εとなる。
【0078】従って、水(比誘電率ε=80)の中では
C/√80=C/8.9。即ち、電波の水中での速度は
自由空間内の速度の約1/9になる。従って、電波が水
中を通って到着した時間を発信信号と受信信号との位相
ズレ等の情報から測定すれば、水溜まりが有るかどうか
がわかる。
【0079】発射信号の位相とその大きさ及び受信信号
から発射信号の位相成分を除去し後の位相成分の位相と
その大きさとの関係は、遮断周波数時には逆相になるが
水溜まりが有れば更に電波が遅くなった分だけ更に位相
がずれる。従って、この位相情報等をキーとして予め学
習しておいた現象と被測定現象などを比較して判定する
ことで、異常の状態位置などが同定できる。
【0080】本発明では、上述の如く異常状態は前述の
したように判定区間をある地点のマンホールと次のマン
ホール間、或いはある地点のマンホールと複数個先のマ
ンホール間を1単位として判定を行うのに適した能率的
な方法である。
【0081】本検出法は、前述した代表的な検出原理の
冒頭にあるように管渠の材質が金属或いは金属相当の反
射が得られる材質が適する。従って、上下水道鋼管の数
十mm厚にも及ぶ発錆箇所の探査には適しているので、本
発明では断面が異なる部分の(金属或いは金属相当の材
質の)探査に利用できる。
【0082】但し、本発明の大きなポイントは詳記した
ように遮断周波数を利用する方法を金属以外の金網の入
っていないヒューム管、土壌に空けた穴(塩ビ等電気絶
縁製の配管、例えば塩ビ管の外側を埋設している土壌に
も電波は届く)にも適用できる。
【0083】また、金属以外のヒューム管、土壌に空け
た穴等に於いても金属管渠と同様に管渠の異常状態部で
発射波と反射波のお互いに逆相の波形が得られる。しか
し、その大きさは、発射波>>反射波となるため、本発
明では発射波、反射波を測定装置の回路中に取り込んで
位相等の評価を行い、被探査点を検出することができ
る。
【0084】さらに、回路中に取り込んだ受信波から発
信信号と略逆相の成分を予め学習しておいた判別テーブ
ルを参照して増幅し、回路中で発信信号と付き合わせて
略ゼロとなる周波数を求めて異常状態を探索するように
してもよい。
【0085】前述の図12で説明した水溜まりで位相が
発信信号の逆相からずれる場合は、そのズレを補償する
補償量から異常状態を探索する様にしてもよい。この場
合、上述のX方向偏波とY方向偏波との比率を変化さ
せ、円柱状の伝搬路を管渠軸に沿って偏波を回転して周
方向の情報を得ることで異常状態を同定するか、管渠近
傍の管渠の情報、過去に行った探査結果との比較等によ
り同定することにより検出精度を上げることができる。
【0086】以上は電波の遮断周波数を用いた管渠状態
の検出原理であるが、次に電波の洩れ易さを利用し、電
波の強度分布から管渠のひび割れ検出を図5(a)〜
(e)を参照して説明する。
【0087】前記第1の実施の形態で管渠点検装置の電
波漏洩の対応策で述べたように、電波は管渠の壁に発生
する表面電流が切れるひび・隙間(例え部分的な隙間で
あっても隙間)からはどんなに幅が狭くても洩れる。こ
の洩れはひび・隙間の両側に+一電荷を生じ、この電荷
が作用して電波を管渠外に放射する。
【0088】即ち、図5(a)の円形管渠頂上に軸方向
に長いひび割れ57があり、このひび割れを円形偏波を
用いて検出する場合について説明する。本検出方式は電
波を管渠内の軸方向に伝搬させ、管渠内表面に電波の作
用(電場の作用)で表面電流が発生するが、ひび割れ部
でこの表面電流が切られると、上記の原理で洩れが発生
するので、そのときの電波の強度分布の変化を検出器に
より検出することで、管渠壁のひび割れを検出できる。
【0089】従って、図5(a)と図5(d)の位置を
除き、図5(b),(c),(e)の全てにおいて表面
電流を切るため、検出感度以上のひび割れであれば洩れ
が発生するので、そのひび割れを検出端で検出できる。
この場合、洩れの発生する箇所からの反射波も発生する
ので、レーダ探索等で位置の検索も可能である。
【0090】次にRADARを用いた管渠の状態の探
査:RADAR(Radio Retection AndRanging)を利用
した探査法の原理について述べる。RADARから発射
する電波は波動インピーダンスの異なる位置で乱れが発
生し、波動インビーダンスの内容に応じ電波に影響が発
生して4π方向に飛散する。従って、その影響は発射方
向、反射方向の何れでも観測できる。
【0091】本原理はこの性質を利用したものである。
具体的には、RADARをビット内に設置し、管渠内の
異常をインピーダンス変化、状態位置を偏波計測、位置
を時間計測等で行う。
【0092】前述したように管渠の判定区間をマンホー
ルと次のマンホール間、或いはマンホールと複数個先の
マンホールとの間を1単位として判定を行った後、更に
詳しく異常状態を探査したい場合には、連続波、バース
ト波、FMCW、ステップモード、チャープモード等は
水中探査用に適している。
【0093】水中での電波の速度は自由空間での速度の
1/8.9であるので発射信号と物標からの受信信号と
の位相差から予め学習しておいた判定テーブルを参照し
て物標の状態位置等を容易に同定できる。また、バース
ト波を用い超音波機器と同様な計測もできる。
【0094】気中の場合はFMCWレーダ、ステップモ
ード、チャーブモート等を用いる。FMCWレーダは物
標からの反射、散乱透過らの信号を増幅し、周波数差か
ら物標の位置(距離)を探査できる。しかも、発射アン
テナの極近くから距離の探査ができる点が特徴である。
【0095】ステップモード、チャーブモードではエネ
ルギーの低い変調波を発射し、被検出対象から反射、散
乱して電波が受信端まで伝搬する時間を計測するため、
受信した信号を特性フィルタを通してパルスに代え、発
射信号とこのパルスとの時間間隔から位置を探査する、
しかし、波長の関係で発射アンテナの近くはデッドゾー
ンになるため、上下流の両方から探査してデッドゾーン
を補うか、発射アンテナの近くのデッドゾーンはCCD
カメラやTVカメラで補う必要がある。
【0096】この場合、直接のレーダパルスレーダを用
いない理由はパルスのエネルギーが高く管渠外に漏れる
可能性が高いためである。なお、前述した第1及び第2
の実施の形態では、上下水道等の管渠を点検する場合に
ついて述べたが、トンネル等の管渠、建設基礎等用とし
て土壌に空けたボーリング孔等の地中環境下での中空空
間内気中探査、老朽化した上水道管、河川中で開口して
いる下水道放流口、下水圧送管等の水が充満している水
中内探査等にも前述同様にして適用実施できるものであ
る。
【0097】また、点検で行う探査の対象としては地震
による管渠の破損状況、管渠の破損部への地下水流人に
起因する管渠周囲部の土壌流出(空洞発生)、脱管渠、
管渠の潰れ、土砂崩れ、沈澱物等であってもよい。
【0098】さらに、探査は最大長径(管の場合は直
径)が200mm程度から3000mm程度に至る管渠
を目標とし、特に人の入ることが許されない口径800
mm未満の管渠に対して有効である。また、電波を用い
た探査は気中、水中を問わず適用できる、水中の電波の
速度は気中の1/9程度で遅いので、種々の方式の計測
技術を利用できる。
【0099】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、管渠
を洗浄せずに且つ作業者が管内に入ることなく迅速に管
壁内外の状態探索をグローバルに行うことができる管渠
検査装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す透過・反射兼
用管渠検査装置の構成図。
【図2】同実施の形態の電波探査システムを示すブロッ
ク図。
【図3】同実施の形態において、電波受信アンテナとし
て用いられるXY偏波平板アンテナの構成図。
【図4】角形管渠内をH01 モードで進む電波の電場Eベ
クトルと磁場Hベクトルとの関連を示す図。
【図5】円偏波を用いて管渠壁ひび割れ検出を行う状態
図。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す反射方式の管
渠検出装置の構成図。
【図7】同実施の形態において、管渠の端面に設けた蓋
をシールド蓋として用いた反射方式の管渠検査装置の構
成図。
【図8】同実施の形態において、管渠の端面に設けた蓋
をシールド蓋として蓋に無反射終端を取付けた反射方式
の管渠検出装置の構成図。
【図9】(a)は管渠の配管状態を示す図、(b)は
(a)のA部の拡大図。
【図10】(a)は管渠内外電波の伝搬状態を示す図、
(b)は潰管部が潰管閉部になった部分状態を示す図。
【図11】地中に埋設されている管渠の正常、異常、補
修完了の各状態を示す図。
【図12】地中に埋設されている電気絶縁性誘電体管に
空胴や水溜が発生している状態を示す図。
【図13】(a)〜(c)は図12の正常状態部分と異
常状態部分の例をそれぞれ示す図。
【図14】異形管渠内に低周波数側の遮断周波数に近い
低次のH01 モードの電波を伝搬させた状態図。
【図15】円形管内に低周波数側の遮断周波数に近い低
次のH01 モードの電波を伝搬させた状態図。
【図16】異変形した円形管内に低周波数側の遮断周波
数に近い低次のH01 モードの電波を伝搬させた状態図。
【図17】図16の電場Eベクトルを点線で示した状態
図。
【図18】異形管内にH10 モードの電波を伝搬させた状
態図。
【符号の説明】
1……管渠 2……マンホール 3……マンホール治具蓋 4……管渠治具蓋 5……挿入棒 6……伸縮機構 7……電波発射・受信部 8……点検装置マスタ 9……情報処理部 10……電波受信部 11……点検装置スレーブ 36……サーキュレータ 37……電波送・受信アンテナ 38……電波受信アンテナ 39……レーザ送信器 40……レーザ受信器 41……スウィープオシレータ 42……送信器 43……コントローラ 44……セレクタ 45……受信器 46……電源

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
    る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
    漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
    渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
    より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
    被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
    検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
    出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
    出対象の有無を判定する判定手段とを備えたことを特徴
    とする管渠点検装置。
  2. 【請求項2】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
    る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
    漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
    渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
    より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
    被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
    検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
    出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
    出対象の有無を判定する判定手段とを備え、前記管渠の
    端面に設けた蓋或いはマンホールの蓋をシールド蓋とし
    て該蓋内に前記電波発射手段を設けて前記管渠内に電波
    を発射するようにしたことを特徴とする管渠点検装置。
  3. 【請求項3】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
    る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
    漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
    渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
    より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
    被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
    検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
    出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
    出対象の有無を判定する判定手段とを備え、前記管渠の
    端面に設けた蓋或いはマンホールの蓋をシールド蓋とし
    て前記電波発射手段より蓋内に先ず漏洩探査用電波を発
    射し、その後で測定或いは探査用電波を発射するように
    したことを特徴とする管渠点検装置。
  4. 【請求項4】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
    る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
    漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
    渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
    より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
    被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
    検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
    出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
    出対象の有無を判定する判定手段とを備え、電波発射端
    から電波受信端に至る被測定或いは被探査区間内での不
    正な旋回が発生したかどうかを検知し、真の被検知位置
    を読み取る為の基準として管渠底部の水流・湿気部を用
    いることを特徴とする管渠点検装置。
  5. 【請求項5】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
    る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
    漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
    渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
    より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
    被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
    検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
    出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
    出対象の有無を判定する判定手段とを備え、前記判定手
    段は判定区間をある地点のマンホールと次のマンホール
    間或いはある地点のマンホールと複数個先のマンホール
    間を1単位として被検出対象の有無の判定を行うことを
    特徴とする管渠点検装置。
  6. 【請求項6】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
    る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
    漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
    渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
    より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
    被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
    検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
    出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
    出対象の有無を判定する判定手段とを備え、前記検出手
    段は判定区間をある地点のマンホールと次のマンホール
    間或いはある地点のマンホールと複数個先のマンホール
    間を1単位として直線偏波を管渠の軸に垂直の面に沿っ
    て回転し、軸方向の被検出対象を回転角度に対応して測
    定或いは探査し、前記判定手段は回転角度対応比較を行
    って相対的に被検出対象の有無の判定を行うようにした
    ことを特徴とする管渠点検装置。
  7. 【請求項7】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
    る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
    漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
    渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
    より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
    被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
    検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
    出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
    出対象の有無を判定する判定手段とを備え、前記検出手
    段は判定区間をある地点のマンホールと次のマンホール
    間或いはある地点のマンホールと複数個先のマンホール
    間を1単位として測定或いは探査し、前記判定手段は前
    記検出手段で測定或いは探査した結果を被対象管渠と隣
    或いは近傍の(単数又は複数個の)管渠の結果と比較す
    るか、過去に測定或いは探索した結果と比較して相対的
    に被検出対象の有無の判定を行うことを特徴とする管渠
    点検装置。
  8. 【請求項8】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
    る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
    漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
    渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
    より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
    被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
    検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
    出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
    出対象の有無を判定する判定手段とを備え、測定或いは
    探査区間をある地点のマンホールから次のマンホール間
    或いはある地点のマンホールから複数個先のマンホール
    間までを1単位として反射法で行うことを特徴とする管
    渠点検装置。
  9. 【請求項9】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設してい
    る土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上への
    漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を管
    渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手段
    より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程で
    被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端で
    検出する検出手段と、この検出手段により検出された検
    出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被検
    出対象の有無を判定する判定手段とを備え、測定或いは
    探査区間をある地点のマンホールと次のマンホール間或
    いはある地点のマンホールと複数個先のマンホール間を
    1単位として透過法にて測定或いは探査するため、ある
    地点のマンホールにマスタの点検装置を配置し、次のマ
    ンホール或いは複数個先のマンホールにスレーブの点検
    装置を配置し、マスターとスレーブ間の同期信号等の情
    報通信を管渠の影響を受け難い電磁波通信にて行うよう
    にしたことを特徴とする管渠点検装置。
  10. 【請求項10】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設して
    いる土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上へ
    の漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を
    管渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手
    段より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程
    で被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端
    で検出する検出手段と、この検出手段により検出された
    検出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被
    検出対象の有無を判定する判定手段とを備え、前記検出
    手段は使用する電波の遮断周波数に近い周波数で振り、
    被測定物質、被測定現象などを遮断周波数の変化で検出
    するようにしたことを特徴とする管渠点検装置。
  11. 【請求項11】電波漏洩の可能性がある金属性管渠、或
    いは金属相当管渠を埋設している土砂等の部材を漏洩電
    波の減衰材とし、且つ地上への漏洩が無視できる強度以
    下の測定或いは探査用電波を管渠内空間に発射する電波
    発射手段と、この電波発射手段より発射された電波が前
    記管渠内空間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受
    けて捕らえた検出量を検出端で検出する検出手段と、こ
    の検出手段により検出された検出量を予め学習しておい
    た判別テーブルを参照して被検出対象の有無を判定する
    判定手段とを備え、前記検出手段は使用する電波の遮断
    周波数に近い低次のモードで周波数を振り、被測定物
    質、被測定現象などを遮断周波数・遮断周波数近傍の変
    化で検出するようにしたことを特徴とする管渠点検装
    置。
  12. 【請求項12】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設して
    いる土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上へ
    の漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を
    管渠内空間に発射する電波発射手段と、この電波発射手
    段より発射された電波が前記管渠内空間を伝搬する過程
    で被検出対象から作用を受けて捕らえた検出量を検出端
    で検出する検出手段と、この検出手段により検出された
    検出量を予め学習しておいた判別テーブルを参照して被
    検出対象の有無を判定する判定手段とを備え、前記電波
    発射手段で使用する電波として管渠壁に衝突を繰り返し
    ながら進む低次のモードの周波数で振るか、或いは、管
    渠内を進む高次モードの周波数で振り、発射信号の位相
    とその大きさ及び受信信号から発射信号の位相成分を除
    去した後の位相成分の位相とその大きさとの関係をキー
    として予め学習しておいた現象と被測定現象などを比較
    して判定するようにしたことを特徴とする管渠点検装
    置。
  13. 【請求項13】電波漏洩の可能性がある管渠を埋設して
    いる土砂等の部材を漏洩電波の減衰材とし、且つ地上へ
    の漏洩が無視できる強度以下の測定或いは探査用電波を
    管渠内空間に発射して伝搬し、この電波が前記管渠内空
    間を伝搬する過程で被検出対象から作用を受けて捕らえ
    た検出量を検出端まで伝送し、前記発射した電波を基準
    として受信した電波の中に含まれる被検出対象から時々
    刻々受信される信号の到着時間を計測し、被検出対象の
    位置を同定することを特徴とするレーダ機能を有する管
    渠点検装置。
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