【発明の詳細な説明】
保持剤技術分野
本発明は、ジャガイモから得られたアミロペクチン型カチオン性デンプンを製
紙工程において保持性改良剤(retention-improving agent)として使用すること
に関する。より詳しくは、本発明は、製紙工程における保持性を高めるために、
デンプンの形成を抑制するように遺伝子工学により修飾されたジャガイモから得
られたアミロペクチン型カチオン性デンプン又はその誘導体の使用に関する。本
発明は、さらに、前記アミロペクチン型のカチオン性デンプンとアニオン性成分
との複合体に関する。背景技術
製紙業において、ますます増加する大部分の繊維が、チョーク(chalk)又は粘
土などの鉱物繊維のようなより安価な成分により置換され続けている。そのよう
な充填剤(filler)がより高く含有されることにより、用いられる保持システムへ
の要求が高まっている。定義によれば、「保持性(retention)」との用語は、元
の混合物中に存在する成分であって、プロセスのある段階における混合物中又は
最終生成物中に残留する成分の割合に関するものである。
従来、製紙業においてカチオン性デンプンを使用する際、比較的激しく攪拌し
ながら95℃において約20分間バッチ式に加熱(cooking)することにより、又
はいわゆるジェットダイジェスター(jet digester)内で110〜130℃におい
て連続的に加熱することによりデンプンを溶解しなければならなかった。これら
の加熱方法は、デンプンが溶解されるべきである場合に必要である。しかしなが
ら、これらの加熱方法の内在的な欠点は、デンプンの分子量を低下させることで
あり、その結果、製紙工程における保持性の効果を損なうことである。もし、よ
り低温を用いたならば、分散と溶液との中間状態が代わりに得られ、その場合、
溶液には膨潤したデンプン顆粒及び/又はその断片の残渣が含まれる。このよう
な性質のデンプン溶液により、供給されたデンプンの各々の量に応じて脱水性が
かなり損なわれ、強度の低下が発生する。その結果、製紙業界においては、これ
らの問題を排除する強い要望がある。発明の目的
本発明の目的は、高い保持性、満足な脱水性及び高い強度の発生(development
)を促進する剤を用いることにより、上述した問題を排除することである。この
目的は、本明細書の導入部分において言及した種類の保持性改良剤であって、後
述の請求の範囲において規定される特徴を示す改良剤の使用により達成される。発明の概要
すなわち、本発明によれば、アミロペクチン型デンプン又はその誘導体が、製
紙工程において保持性改良剤として用いられる。
本出願書類を通して用いられる「アミロペクチン型デンプン」との表現は、デ
ンプンのアミロース型のものの形成を抑制するために遺伝子工学により修飾され
たジャガイモから得られるデンプンに関するものである。「その誘導体」との表
現は、化学的に、物理的に及び/又は酵素的に誘導されたアミロペクチン型デン
プンに関するものである。アミロペクチン型デンプンのアミロペクチン含有量は
、95%よりも多く、好ましくは98%よりも多い。アミロペクチン型デンプン
中の残りの成分は、アミロースである。
上記アミロペクチン型デンプン及びその誘導体並びにそれらの製造方法の詳細
な説明は、スエーデン特許明細書9004096−5(アミロジーン(Amylogene
)HB)に記載されている。
本出願を通して用いられる「保持性改良剤」との表現は、製紙工程において、
高められた保持性を作りだすことに追加して、改良された脱水性及び強度発生を
作りだすことにも関する。
本発明によれば、アミロペクチン型デンプンは、それを使用する前に化学的修
飾によりカチオン性基により置換されるべきである。アンモニア化合物がこの目
的のために用いられる。アンモニア化合物は、好ましくは、四級のものであるが
、一級又は三級のものでのでもよい。製紙工程において用いられる紙料システム
(stock system)の化学組成により、最適の結果を得るために要求されるアミロペ
クチン型デンプンの置換の程度が決定される。すなわち、置換の程度は、0.0
1ないし0.30(窒素に関して対応する方法で計算すると0.09ないし2.
5%)であり、好ましくは、0.02ないし0.20(窒素に関して対応する方
法で計算すると0.18ないし1.6%)である。
アミロペクチン型のカチオン性デンプンの調製は重要である。なぜならば、ア
ミロペクチン型デンプンの溶解度曲線は、伝統的なジャガイモデンプンのそれか
ら激しくずれるからである。アミロペクチン型のカチオン性デンプンの溶解は、
60〜130℃の温度範囲、好ましくは65〜95℃の温度範囲において、バッ
チに又は連続的に、剪断を最小にして行なわれるべきである。この溶解方法によ
り、その分子量が維持されるところのアミロペクチン型デンプンの溶液が製造さ
れる一方で、同時に、溶液は膨潤顆粒又はその残渣を含有しない。その結果、伝
統的なカチオン性デンプンの調製において要求されるエネルギー供給よりも低い
エネルギー供給にもかかわらず、高い保持性と迅速な脱水性を生成する十分に消
化(digest)された溶液が得られる。
製紙工程において、アミロペクチン型カチオン性デンプンが紙料に添加される
一方で、紙形成の前にその中で十分に混合されることを確保するために十分に攪
拌される。本発明の1つの態様によれば、アミロペクチン型のカチオン性デンプ
ンは、コロイド状ケイ酸(colloidal silicic acid)、アニオン性ポリアクリルア
ミド又はベントナイトのようなアニオン性成分と結合され、この場合、アニオン
性成分は、それらが相互作用しかつ紙料の他の成分とともに作用できることを確
保するために、十分に攪拌されながら別々に添加される。
所望する効果を得るために要求される添加剤の量は、紙料の組成に依存する。
アミロペクチン型のカチオン性デンプンの好適な添加量は、1〜50kg/トン
紙、好ましくは、1〜20kg/トン紙である。
上述したように、本発明により、添加された充填剤(filling agent)について
、さらには繊維材料の微細フラクション(fine fraction)について高く改良され
た保持性水準が提供される。さらに、充填剤をより大量に添加するにもかかわら
ず、完成紙の強度特性を維持することが可能になる。さらに、最大の保持性を提
供するためにアミロペクチン型デンプンが溶解されているという事実、すなわち
その
粘性水準が最大であるにもかかわらず、用いられる製紙機の湿末端における脱水
時間を短時間に維持することができる。本発明により提供される追加の利点は、
本発明が全ての型及び品質の紙製品及び板紙製品に適用し得ることである。
製紙工程において、ロウ状トウモロコシ(waxy maize)型のデンプンのようなア
ミロペクチン型のカチオン性デンプンを使用することは従来知られているが、問
題のアミロペクチンの溶解度曲線と組み合わせた調製方法の重要性が検討された
実用的試験において、高い保持性、満足な脱水性及び肯定的な強度発生を同時に
提供するという驚くべき肯定的効果が示された。
以下の実施例により、本発明の使用をより詳細に説明する。すなわち、一方で
、アミロペクチン型デンプンの単独使用(実施例1〜3)を説明し、他方で、こ
のデンプンがアニオン性成分とともに使用される態様(実施例4〜6)を説明す
る。実施例1
保持性におけるアミロペクチン型カチオン性デンプンの効果を評価するために
、いわゆるDDA装置(ダイナミック排水分析機(Dynamic Drainage Analyser)
)内で実験室での試験が行われた。紙料のパルプは、完全に漂白された化学硬木
パルプ(fully bleached chemical hardwood pulp)50%及び25°SRに粉砕
され、完全に漂白された化学軟木パルプ(fully bleached chemical softwoodpul
p)50%からなった。充填剤として40%チョークを紙料に添加した。紙料のp
H値を8.2に調整し、伝導率を測定すると600μSであった。DDA装置内
での試験に先立ち、紙料を2g/リットルの濃度に希釈した。保持性を測定する
ために、濃度及び灰含有量の測定をバッチ紙料について、さらにワイヤーを通し
て排水された水について行った。0.05の置換の程度を有するアミロペクチン
型カチオン性デンプンを、同じ置換の程度を有する伝統的なカチオン性ジャガイ
モデンプンと比較した。カチオン性アミロペクチンとカチオン性デンプンを60
〜130℃の範囲の多くの異なる温度水準において溶解し、添加量は、各々2.
5、5.0、10.0及び15.0kg/トンであった。アミロペクチン型のカ
チオン性デンプン及びカチオン性ジャガイモデンプンを各々最適に調整し、添加
することにより、アミロペクチン型カチオン性デンプンが用いられた場合、約1
0%の総保持性の改良と約40%の充填剤保持性の改良が得られた。実施例2
排水についてのカチオン性デンプンの効果を評価するために、DDA装置にお
いて実験室での試験が行われた。紙料中に含有されるパルプには、完全に漂白さ
れた化学硬木パルプ50%及び25°SRに粉砕され、完全に漂白された化学軟
木パルプ50%が含有されていた。充填剤として40%チョークを紙料に添加し
た。紙料のpH値を8.2に、伝導率を600μSに調整した。DDA装置内で
の試験に先立ち、紙料を2g/リットルの濃度に希釈した。排水時間は、前記機
器により自動的に測定され、結果をコンピュータに記録した。0.05の置換の
程度を有するアミロペクチン型のカチオン性デンプンを同じ置換の程度を有する
伝統的なカチオン性ジャガイモデンプンと比較した。カチオン性アミロペクチン
とカチオン性デンプンを60〜130℃の範囲のいくつかの温度水準において溶
解し、添加量は、各々2.5、5.0、10.0及び15.0kg/トンであっ
た。試験により、最大の保持性を与えるように溶解されたアミロペクチン型のカ
チオン性デンプンは、伝統的なカチオン性デンプンとは逆に、迅速な脱水条件を
維持し、伝統的なカチオン性デンプンは、同じ条件下で脱水性を低下させること
が示された。実施例3
紙料に対するアミロペクチン型のカチオン性デンプンの吸着を評価するために
、DDA装置において実験室での試験が行われた。紙料中に含有されるパルプは
、完全に漂白された化学硬木パルプ50%及び25°SRに粉砕され、完全に漂
白された化学軟木パルプ50%からなっていた。充填剤として40%チョークを
紙料に添加した。紙料のpH値を8.2に、伝導率を600μSに調整した。D
DA装置内での試験に先立ち、紙料を2g/リットルの濃度に希釈した。0.0
5の置換の程度を有するアミロペクチン型のカチオン性デンプンを同じ置換の程
度を有する伝統的なカチオン性ジャガイモデンプンと比較した。アミロペクチン
型のカチオン性デンプンと伝統的なカチオン性デンプンを60〜130℃の範囲
の多くの異なる温度水準において溶解し、添加量は、各々2.5、5.0、10
.0及び5.0kg/トンであった。パルプケーキ中に保持されたアミロペクチ
ンとデンプンの量を、前記ポリマーを2つの酵素によりグルコースに分解する方
法
により測定した。次いで、グルコースの存在の検出は、HPLCシステム中で行
われる。これらの試験により、高い吸着の程度に対する高粘度(分子量)の有意
性が示された。アミロペクチン型のカチオン性デンプンは、上述したように、高
い保持性と満足な脱水性が得られるように調製し得るのでユニークな特徴を有す
るが、同様に、それ自体がかなりの吸着性を有する。実施例4
アミロペクチン型のカチオン性デンプンとアニオン性成分との間の相互作用及
び保持性の影響を評価するために、DDA装置において実験室での試験が行われ
た。コロイド状ケイ酸をアニオン性成分として用いた。紙料中に含有されるパル
プは、完全に漂白された化学硬木パルプ50%及び25°SRに粉砕され、完全
に漂白された化学軟木パルプ50%からなっていた。充填剤として40%チョー
クを紙料に添加した。紙料のpH値を8.2に、伝導率を600μSに調整した
。DDA装置内での試験に先立ち、紙料を2g/リットルの濃度に希釈した。保
持性を測定するために、供給された紙料の濃度及び灰含有量、さらにはワイヤー
を通して排出される水の濃度及び灰含有量を測定した。0.05の置換の程度を
有するアミロペクチン型のカチオン性デンプンを同じ置換の程度を有する伝統的
なカチオン性ジャガイモデンプンと比較した。アミロペクチン型のカチオン性デ
ンプンと伝統的なカチオン性デンプンを60〜130℃の範囲の多くの異なる温
度水準において溶解し、添加量は、各々2.5、5.0、10.0及び15.0
kg/トンであった。コロイド状ケイ酸に対するアミロペクチン型のカチオン性
デンプンと伝統的なカチオン性デンプンの比が各々1.5:1ないし10:1に
なることを確保するために、十分なコロイド状ケイ酸を添加した。アミロペクチ
ン型のカチオン性デンプンと伝統的なカチオン性ジャガイモデンプンの各々を最
適に調製及び添加し、並びにコロイド状ケイ酸を添加することにより、アミロペ
クチン型のカチオン性デンプンが用いられた場合、25%の総保持性及び約70
%の充填剤保持性の改良が見られた。実施例5
アミロペクチン型のカチオン性デンプンとアニオン性成分との間の相互作用及
び保持性の影響を評価するために、DDA装置において実験室での試験が行われ
た。コロイド状ケイ酸をアニオン性成分として用いた。紙料中に含有されるパル
プは、完全に漂白された化学硬木パルプ50%及び25°SRに粉砕され、完全
に漂白された化学軟木パルプ50%からなっていた。充填剤として40%チョー
クを紙料に添加した。紙料のpH値を8.2に、伝導率を600μSに調整した
。DDA装置内での試験に先立ち、紙料を2g/リットルの濃度に希釈した。排
水時間は、上記機器により自動的に測定され、結果はコンピュータにより記録さ
れた。0.05の置換の程度を有するアミロペクチン型のカチオン性デンプンを
同じ置換の程度を有する伝統的なカチオン性ジャガイモデンプンと比較した。ア
ミロペクチン型のカチオン性デンプンと伝統的なカチオン性デンプンを60〜1
30℃の範囲の多くの異なる温度水準において溶解し、添加量は、各々2.5、
5.0、10.0及び15.0kg/トンであった。コロイド状ケイ酸の添加は
、コロイド状ケイ酸に対するアミロペクチン型のカチオン性デンプンと伝統的な
カチオン性デンプンの比が各々1.5:1ないし10:1になることを確保する
ために十分であった。これらの試験により、最大の保持性を提供するように溶解
され、またコロイド状ケイ酸と組合わされたアミロペクチン型のカチオン性デン
プンは、迅速な脱水特性を維持することが示される。実施例6
アニオン性成分により影響された場合の紙料に対するアミロペクチン型のカチ
オン性デンプンの吸着を評価するために、DDA装置において実験室での試験が
行われた。コロイド状ケイ酸をアニオン性成分として用いた。紙料に対するアミ
ロペクチン型のカチオン性デンプンの吸着を評価するために、DDA装置におい
て実験室での試験が行われた。紙料中に含有されるパルプは、完全に漂白された
化学硬木パルプ50%及び25°SRに粉砕され、完全に漂白された化学軟木パ
ルプ50%からなっていた。充填剤として40%チョークを紙料に添加した。紙
料のpH値を8.2に、伝導率を600μSに調整した。DDA装置内での試験
に先立ち、紙料を2g/リットルの濃度に希釈した。0.05の置換の程度を有
するアミロペクチン型のカチオン性デンプンを同じ置換の程度を有する伝統的な
カチオン性ジャガイモデンプンと比較した。アミロペクチン型のカチオン性デン
プンと伝統的なカチオン性デンプンを60ないし130℃の範囲の多くの異なる
温度水準において溶解し、添加量は、各々2.5、5.0、10.0及び15.
0kg/トンであった。コロイド状ケイ酸の添加は、コロイド状ケイ酸に対する
アミロペクチン型のカチオン性デンプンと伝統的なカチオン性デンプンの比が各
々1.5:1ないし10:1になることを確保するために十分であった。これら
の試験により、最大の保持性を提供するように溶解され、またコロイド状ケイ酸
と組合わされたアミロペクチン型のカチオン性デンプンは、迅速な脱水特性を維
持することが示される。紙料ケーキ中に保持された各々アミロペクチンの量とデ
ンプンの量を、前記ポリマーを2つの酵素によりグルコースに分解する方法によ
り測定した。次いで、グルコースの存在の検出は、HPLCシステム中で行われ
る。これらの結果により、高い吸着の程度を得るために、高粘度(分子量)の重
要性が示される。アニオン性成分は、アミロペクチン型のカチオン性デンプンの
吸着を、伝統的なカチオン性デンプンとの組合わせの場合よりも高い程度にまで
上昇させることに寄与する。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION retaining agent TECHNICAL FIELD The present invention relates to the use of amylopectin-type cationic starch obtained from potatoes in the papermaking process holds modifier as (retention-improving agent). More specifically, the present invention relates to the use of amylopectin-type cationic starch or a derivative thereof obtained from a potato which has been modified by genetic engineering to suppress the formation of starch in order to increase the retention in the papermaking process. The present invention further relates to a complex of the amylopectin-type cationic starch and an anionic component. Background of the Invention In the paper industry, an increasing number of most fibers continue to be replaced by cheaper components such as mineral fibers such as chalk or clay. The higher content of such fillers places increasing demands on the retention systems used. By definition, the term `` retention '' refers to the proportion of a component present in the original mixture that remains in the mixture or in the final product at some stage of the process. is there. Conventionally, when using cationic starch in the paper industry, batch cooking at 95 ° C. for about 20 minutes with relatively vigorous stirring, or in a so-called jet digester, between 110 and 130 The starch had to be dissolved by continuous heating at ° C. These heating methods are necessary if the starch is to be dissolved. However, an inherent disadvantage of these heating methods is that they reduce the molecular weight of the starch, and consequently impair the retention effect in the papermaking process. If lower temperatures were used, an intermediate state between the dispersion and the solution would be obtained instead, in which case the solution would contain residues of swollen starch granules and / or fragments thereof. Starch solutions of this nature significantly impair dewatering properties and reduce strength, depending on the amount of starch supplied. As a result, there is a strong need in the paper industry to eliminate these problems. OBJECTS OF THE INVENTION It is an object of the present invention to eliminate the above-mentioned problems by using agents which promote the development of high retention, satisfactory dehydration and high strength. This object is achieved by the use of a retention improver of the type mentioned in the introductory part of the specification, which exhibits the characteristics defined in the claims below. SUMMARY OF THE INVENTION That is, according to the present invention, amylopectin-type starch or a derivative thereof is used as a retention improver in a papermaking process. The expression "amylopectin-type starch" as used throughout this application relates to starch obtained from potatoes that have been genetically modified to inhibit the formation of the amylose-type of starch. The expression "derivatives thereof" relates to chemically, physically and / or enzymatically derived amylopectin-type starch. The amylopectin-type starch has an amylopectin content of more than 95%, preferably more than 98%. The remaining component in the amylopectin-type starch is amylose. A detailed description of the amylopectin-type starch and its derivatives and methods for their production is given in the Swedish patent specification 9004096-5 (Amylogene HB). As used throughout this application, the expression "retention modifier" relates to creating improved retention and, in addition to creating enhanced retention in the papermaking process. According to the present invention, the amylopectin-type starch should be replaced by a cationic group by chemical modification before using it. Ammonia compounds are used for this purpose. The ammonia compound is preferably quaternary, but may be primary or tertiary. The chemical composition of the stock system used in the papermaking process determines the degree of amylopectin-type starch substitution required for optimal results. That is, the degree of substitution is from 0.01 to 0.30 (0.09 to 2.5%, calculated by the corresponding method for nitrogen), preferably from 0.02 to 0.20 (corresponding to nitrogen). 0.18 to 1.6%). The preparation of amylopectin-type cationic starch is important. This is because the solubility curve of amylopectin-type starch deviates significantly from that of traditional potato starch. The dissolution of the cationic starch of the amylopectin type should be carried out in a temperature range from 60 to 130 ° C., preferably from 65 to 95 ° C., batchwise or continuously, with minimal shear. This dissolution method produces a solution of amylopectin-type starch, whose molecular weight is maintained, while at the same time the solution does not contain swollen granules or its residues. The result is a well digested solution that produces high retention and rapid dehydration, despite lower energy supplies than required in traditional cationic starch preparations . In the papermaking process, the amylopectin-type cationic starch is added to the stock while being sufficiently agitated to ensure that it is well mixed therein prior to paper formation. According to one aspect of the present invention, the cationic starch of the amylopectin type is combined with an anionic component such as colloidal silicic acid, anionic polyacrylamide or bentonite, wherein the anionic component Are added separately with sufficient agitation to ensure that they can interact and work with other components of the stock. The amount of additive required to achieve the desired effect depends on the composition of the stock. A suitable amount of cationic starch of the amylopectin type is 1 to 50 kg / ton paper, preferably 1 to 20 kg / ton paper. As mentioned above, the present invention provides a high and improved level of retention for added filling agents and for fine fractions of fibrous material. Furthermore, it is possible to maintain the strength properties of the finished paper despite the addition of larger amounts of filler. In addition, the fact that the amylopectin-type starch is dissolved to provide maximum retention, i.e. the dewatering time at the wet end of the paper machine used is kept short despite the fact that its viscosity level is at a maximum. can do. An additional advantage provided by the present invention is that the present invention is applicable to all types and qualities of paper and paperboard products. The use of amylopectin-type cationic starch, such as waxy maize-type starch, in the papermaking process has been known for some time, but the importance of the preparation method in combination with the solubility curve of the amylopectin in question is important. The practical tests considered have shown a surprising positive effect of simultaneously providing high retention, satisfactory dehydration and positive strength development. The following examples illustrate the use of the present invention in more detail. That is, on the one hand, the use of amylopectin-type starch alone (Examples 1-3) is described, and on the other hand, the embodiment in which this starch is used together with an anionic component (Examples 4-6) is described. Example 1 To evaluate the effect of amylopectin-type cationic starch on retention, laboratory tests were performed in a so-called DDA device (Dynamic Drainage Analyzer). The stock pulp consists of 50% fully bleached chemical hardwood pulp and 50% fully bleached chemical softwood pulp ground to 25 ° SR. Was. 40% chalk was added to the stock as a filler. The pH value of the stock was adjusted to 8.2 and the conductivity was measured to be 600 μS. Prior to testing in a DDA apparatus, the stock was diluted to a concentration of 2 g / l. To determine the retention, the concentration and ash content were determined on the batch stock and on the water drained through the wire. Amylopectin-type cationic starch having a degree of substitution of 0.05 was compared to traditional cationic potato starch having the same degree of substitution. The cationic amylopectin and the cationic starch are dissolved at a number of different temperature levels ranging from 60 to 130 ° C, the amount of each being 2. 5, 5.0, 10.0 and 15.0 kg / ton. By optimally adjusting and adding the amylopectin-type cationic starch and the cationic potato starch, respectively, when the amylopectin-type cationic starch is used, the total retention of about 10% is improved and the filling of about 40% is achieved. An improved agent retention was obtained. Example 2 A laboratory test was performed on a DDA device to evaluate the effect of cationic starch on wastewater. The pulp contained in the stock contained 50% of completely bleached chemical hardwood pulp and 50% of chemically softwood pulp ground to 25 ° SR and completely bleached. 40% chalk was added to the stock as a filler. The pH of the stock was adjusted to 8.2 and the conductivity to 600 μS. Prior to testing in a DDA apparatus, the stock was diluted to a concentration of 2 g / l. The drainage time was measured automatically by the instrument and the results were recorded on a computer. Amylopectin-type cationic starch having a degree of substitution of 0.05 was compared to traditional cationic potato starch having the same degree of substitution. The cationic amylopectin and the cationic starch were dissolved at several temperature levels ranging from 60 to 130 ° C., the addition amounts being 2.5, 5.0, 10.0 and 15.0 kg / ton respectively. Tests have shown that amylopectin-type cationic starch dissolved to provide maximum retention maintains rapid dehydration conditions, as opposed to traditional cationic starch, while traditional cationic starch is the same. It has been shown to reduce dehydration under conditions. Example 3 A laboratory test was performed on a DDA device to evaluate the adsorption of amylopectin-type cationic starch on stock. The pulp contained in the stock consisted of 50% fully bleached chemical hardwood pulp and 50% fully bleached chemically softwood pulp milled to 25 ° SR. 40% chalk was added to the stock as a filler. The pH of the stock was adjusted to 8.2 and the conductivity to 600 μS. Prior to testing in the DDA apparatus, the stock was diluted to a concentration of 2 g / liter. Amylopectin-type cationic starch having a degree of substitution of 0.05 was compared to traditional cationic potato starch having the same degree of substitution. The amylopectin-type cationic starch and the traditional cationic starch are dissolved at many different temperature levels ranging from 60 to 130 ° C., the amounts added being 2.5, 5.0, 10. 0 and 5.0 kg / ton. The amounts of amylopectin and starch retained in the pulp cake were measured by a method in which the polymer was decomposed into glucose by two enzymes. The detection of the presence of glucose is then performed in an HPLC system. These tests showed the significance of high viscosity (molecular weight) for high degrees of adsorption. Amylopectin-type cationic starch has unique characteristics, as described above, because it can be prepared for high retention and satisfactory dehydration, but likewise has considerable adsorbability itself. Example 4 Laboratory tests were performed on a DDA device to evaluate the effect of the interaction and retention between amylopectin-type cationic starch and anionic components. Colloidal silicic acid was used as an anionic component. The pulp contained in the stock consisted of 50% fully bleached chemical hardwood pulp and 50% fully bleached chemically softwood pulp milled to 25 ° SR. 40% chalk was added to the stock as a filler. The pH of the stock was adjusted to 8.2 and the conductivity to 600 μS. Prior to testing in a DDA apparatus, the stock was diluted to a concentration of 2 g / l. To measure the retention, the concentration and ash content of the fed stock, as well as the concentration and ash content of the water discharged through the wire, were measured. Amylopectin-type cationic starch having a degree of substitution of 0.05 was compared to traditional cationic potato starch having the same degree of substitution. The amylopectin-type cationic starch and the traditional cationic starch are dissolved at many different temperature levels ranging from 60 to 130 ° C., the amounts added being 2.5, 5.0, 10.0 and 15.0 respectively. kg / ton. Sufficient colloidal silicic acid was added to ensure that the ratio of amylopectin-type cationic starch to colloidal silicic acid and traditional cationic starch was 1.5: 1 to 10: 1, respectively. By optimally preparing and adding each of amylopectin-type cationic starch and traditional cationic potato starch, and adding colloidal silicic acid, 25% of the amylopectin-type cationic starch is used when used. An improvement in total retention and about 70% filler retention was observed. Example 5 Laboratory tests were performed on a DDA device to evaluate the effects of the interaction and retention between amylopectin-type cationic starch and anionic components. Colloidal silicic acid was used as an anionic component. The pulp contained in the stock consisted of 50% fully bleached chemical hardwood pulp and 50% fully bleached chemically softwood pulp milled to 25 ° SR. 40% chalk was added to the stock as a filler. The pH of the stock was adjusted to 8.2 and the conductivity to 600 μS. Prior to testing in a DDA apparatus, the stock was diluted to a concentration of 2 g / l. The drainage time was measured automatically by the instrument and the results were recorded by computer. Amylopectin-type cationic starch having a degree of substitution of 0.05 was compared to traditional cationic potato starch having the same degree of substitution. Amylopectin-type cationic starch and traditional cationic starch are dissolved at a number of different temperature levels ranging from 60 to 130 ° C., the amounts added being 2.5, 5.0, 10.0 and 15. It was 0 kg / ton. The addition of the colloidal silicic acid is sufficient to ensure that the ratio of amylopectin type cationic starch to colloidal silicic acid and traditional cationic starch is 1.5: 1 to 10: 1 respectively. Was. These tests show that cationic starches of the amylopectin type, dissolved to provide maximum retention and combined with colloidal silicic acid, maintain rapid dehydration properties. Example 6 A laboratory test was performed on a DDA device to evaluate the adsorption of amylopectin-type cationic starch on stock when affected by anionic components. Colloidal silicic acid was used as an anionic component. Laboratory tests were performed on a DDA device to evaluate the adsorption of amylopectin-type cationic starch on stock. The pulp contained in the stock consisted of 50% fully bleached chemical hardwood pulp and 50% fully bleached chemically softwood pulp milled to 25 ° SR. 40% chalk was added to the stock as a filler. The pH of the stock was adjusted to 8.2 and the conductivity to 600 μS. Prior to testing in a DDA apparatus, the stock was diluted to a concentration of 2 g / l. Amylopectin-type cationic starch having a degree of substitution of 0.05 was compared to traditional cationic potato starch having the same degree of substitution. The amylopectin-type cationic starch and the traditional cationic starch are dissolved at a number of different temperature levels ranging from 60 to 130 ° C., the amounts added being 2.5, 5.0, 10.0 and 15. It was 0 kg / ton. The addition of the colloidal silicic acid is sufficient to ensure that the ratio of amylopectin-type cationic starch to colloidal silicic acid and traditional cationic starch is 1.5: 1 to 10: 1 respectively. Was. These tests show that cationic starches of the amylopectin type, dissolved to provide maximum retention and combined with colloidal silicic acid, maintain rapid dehydration properties. The amount of each amylopectin and the amount of starch retained in the stock cake were measured by a method in which the polymer was decomposed into glucose by two enzymes. The detection of the presence of glucose is then performed in an HPLC system. These results indicate the importance of high viscosity (molecular weight) to obtain a high degree of adsorption. The anionic component contributes to increasing the adsorption of cationic starch of the amylopectin type to a higher degree than in combination with traditional cationic starch.
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