JPH10507068A - 新規tnf受容体、デスドメインリガンド蛋白およびリガンド結合阻害剤 - Google Patents

新規tnf受容体、デスドメインリガンド蛋白およびリガンド結合阻害剤

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JPH10507068A JP8504509A JP50450996A JPH10507068A JP H10507068 A JPH10507068 A JP H10507068A JP 8504509 A JP8504509 A JP 8504509A JP 50450996 A JP50450996 A JP 50450996A JP H10507068 A JPH10507068 A JP H10507068A
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Abstract

(57)【要約】 新規TNF受容体デスドメイン(「TNF−R1−DD」)リガンド蛋白を開示する。ベクター、宿主細胞、およびTNF−R1−DDリガンド蛋白の製造方法とともに、TNF−R1−DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチドも開示する。TNF−R1−DDリガンド蛋白を含む医薬組成物、炎症症状の治療方法、およびTNF−Rデスドメイン結合の阻害方法も開示する。TNF−Rデスドメイン結合の阻害剤の同定方法およびかかる方法により同定される阻害剤も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 新規TNF受容体、デスドメインリガンド蛋白およびリガンド結合阻害剤 本願は、1994年10月19日出願の第08/327,514号の一部継続 出願である1995年6月19日出願の第08/494,440号の一部継続出 願である。 発明の背景 本発明は、腫瘍壊死因子受容体(以後「TNF−R」という)、例えば、p5 5タイプ(またはTNMF−R1)TNF受容体の細胞内ドメインへの結合を阻 害することにより作用する抗炎症物質および他の物質に関する。より詳細には、 本発明は、TNF−R細胞内ドメインに結合する新規リガンドおよびこの受容体 によるシグナル変換に対する阻害もしくは転調に関する。 腫瘍壊死因子(以後「TNF」という)は、広範な細胞活性を発揮するサイト カインである。TNFは、例えば、病原体に対する免疫応答の準備において有益 でありうる炎症応答を引き起こすが、過剰発現された場合には炎症の他の悪影響 を引き起こす可能性がある。 標的細胞表面上の受容体(TNF−R)へのTNFの結合によりTNFの細胞 での効果が開始される。TNF−Rおよびかかる受容体の変種形態をコードして いるポリヌクレオチドの単離が欧州特許出願EP308,378、EP393,4 38、EP433,900、EP526,905およびEP568,925;PC T出願公開WO91/03553およびWO93/19777;ならびにScall et al.,Cell 61:361-370(1990)(p55タイプのTNF受容体を開示)に記載さ れている。またTNF−Rの精製方法は米国特許第5,296,592号に記載さ れている。 ネイティブなTNF−Rは、独特な細胞外、トランスメンブランおよび細胞内 ドマインによって特徴づけられている。細胞外ドメインの第1の目的は細胞の外 側へのTNF結合部位を提供することである。TNFが結合部位に結合する場合 、トランスメンブランおよび細胞内ドメインを通して「シグナル」が細胞内部に 伝達され、結合が生じたことが示される。シグナルの細胞内部への伝達または「 トランスダクション(transduction)」は、受容体のトランスメンブランおよび /または細胞内ドメインのコンホーメーション変化により起こる。受容体の細胞 内ドメインへの蛋白および他の分子の結合によりこのシグナルが「受け取られ」 、TNF刺激に対する効果が生じる。〜55kd(「TNF−R1」)および〜 75kd(「TNF−R2」)の2種の明確に異なるTNF受容体が同定されて いる。抗−TNF受容体抗体に関する多くの研究は、TNF−R1はTNFの多 面的効果の大部分をシグナリングすることを示している。最近、細胞毒性および 他のTNFにより伝達される応答のシグナリングに必要なドメインが、TNF− R1のC末端近傍の80アミノ酸のところにマッピングされた。それゆえ、この ドメインは「デスドメイン(death domain)」と呼ばれる(以後、「TNF−R デスドメイン」および「TNF−R1−DD」という)(Tartaglia et al.,Cel l 74:845-853(1993)参照)。 TNF−RによるTNF結合は有益な細胞効果であるが、TNF結合が他の悪 い細胞効果を発揮しないようにすることがしばしば望ましい。TNF−Rの細胞 外ドメインへのTNFの結合に対する阻害を調べるために多くの努力が払われて いるが、TNF−Rの細胞内ドメインへの蛋白および他の分子の結合を調べるこ とはあまり注意を引いていない。 しかしながら、TNF−R細胞内ドメインに結合するリガンドはまだ同定され ていない。かかるリガンドを同定し単離してTNF−Rシグナルトランスダクシ ョンに対するそれらの効果ならびにTNFにより誘導される症状の治療薬として のそれらの使用について調べることが望ましいであろう。さらにそのうえ、かか るリガンドの同定は、抗−炎症剤としても有用であるTNF−R/細胞内リガン ド結合に対する阻害剤のスクリーニング手段を提供するであろう。 発明の概要 出願人は、今回初めて新規TNF−R1−DDリガンド蛋白を同定し、かかるリ ガンドをコードしているポリヌクレオチドを単離した。さらに出願人は、TNF −Rのデスドメインに結合することのできる既知蛋白を同定した。 1の具体例において、本発明は、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有す る蛋白をコードしている単離ポリヌクレオチドを含んでなる組成物を提供する。 好ましい具体例において、該ポリヌクレオチドは下記のものからなる群から選択 される。 (a)配列番号:1のヌクレオチド2からヌクレオチド1231までのヌクレ オチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (b)配列番号:1のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチド; (c)配列番号:2のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:2のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R1 −DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (e)配列番号:3のヌクレオチド2からヌクレオチド415までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (f)配列番号:3のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチド; (g)配列番号:4のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (h)配列番号:4のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R1 −DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (i)配列番号:9のヌクレオチド2からヌクレオチド931までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (j)配列番号:9のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチド; (k)配列番号:10のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (l)配列番号:10のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R 1−DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (m)配列番号:11のヌクレオチド2からヌクレオチド1822までのヌク レオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (n)配列番号:11のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌ クレオチド; (o)配列番号:12のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (p)配列番号:12のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R 1−DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (q)配列番号:13のヌクレオチド3からヌクレオチド2846までのヌク レオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (r)配列番号:13のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌ クレオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコー ドしているポリヌクレオチド; (s)配列番号:14のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (t)配列番号:14のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R 1−DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードし ているポリヌクレオチド; (u)厳密な条件下で(a)−(t)に示されたポリヌクレオチドのいずれか 1つとハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチド。 特定の好ましい具体例において、ポリヌクレオチドは発現制御配列に作動可能 に連結される。また本発明は、かかるポリヌクレオチド組成物で形質転換された 細菌、酵母、昆虫および哺乳動物細胞を包含する宿主細胞を提供する。 (a)かかるポリヌクレオチド組成物で形質転換された宿主細胞を適当な培地 中で増殖させ;次いで、 (b)培養物からTNF−R1−DDリガンド蛋白を精製すること を特徴とするTNF−R1−DDリガンド蛋白の製造方法も提供される。 かかる方法により製造されるリガンド蛋白も本発明により提供される。 TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白を含んでなる組成物も開示 される。好ましい具体例において、該蛋白は、 (a)配列番号:2のアミノ酸配列; (b)配列番号:2のアミノ酸配列のフラグメント; (c)配列番号:4のアミノ酸配列 (d)配列番号:4のアミノ酸配列のフラグメント; (e)配列番号:6のアミノ酸配列; (f)配列番号:6のアミノ酸配列のフラグメント; (g)配列番号:10のアミノ酸配列 (h)配列番号:10のアミノ酸配列のフラグメント; (i)配列番号:12のアミノ酸配列; (j)配列番号:12のアミノ酸配列のフラグメント; (k)配列番号:14のアミノ酸配列;および (l)配列番号:14のアミノ酸配列のフラグメント からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、該蛋白は実質的に他の哺乳動物 蛋白を含まない。 かかる組成物はさらに医薬上許容される担体を含んでいてもよい。 かかるTNF−R1−DDリガンド蛋白と特異的に反応する抗体を含んでなる 組成物も本発明により提供される。 (a)TNF−Rデスドメイン蛋白をTNF−R1−DDリガンド蛋白と混合 し、該混合により第1の結合混合物を得て; (b)第1の結合混合物中のTNF−Rデスドメイン蛋白とTNF−R1−D Dリガンド蛋白との間の結合量を測定し; (c)化合物をTNF−Rデスドメイン蛋白およびTNF−R1−DDリガン ド蛋白と混合して第2の結合混合物を得て; (d)第2の結合混合物中の結合量を測定し;次いで、 (e)第1の結合混合物中の結合量を第2の結合混合物中の結合量と比較する ことを特徴とするTNF−Rデスドメイン結合の阻害剤の同定方法であって、第 2の結合混合物の結合量が減少した場合は、該化合物がTNF−Rデスドメイン 結合を阻害しうるものである方法も提供される。特定の好ましい具体例において 、かかる方法に使用されるTNF−R1−DDリガンド蛋白は下記のものからな る群から選択されるアミノ酸配列を含んでなる: (a)配列番号:2のアミノ酸配列; (b)配列番号:2のアミノ酸配列のフラグメント; (c)配列番号:4のアミノ酸配列; (d)配列番号:4のアミノ酸配列のフラグメント; (e)配列番号:6のアミノ酸配列; (f)配列番号:6のアミノ酸配列のフラグメント; (g)配列番号:8のアミノ酸配列; (h)配列番号:8のアミノ酸配列のフラグメント; (i)配列番号:10のアミノ酸配列; (j)配列番号:10のアミノ酸配列のフラグメント; (k)配列番号:12のアミノ酸配列; (l)配列番号:12のアミノ酸配列のフラグメント; (m)配列番号:14のアミノ酸配列; (n)配列番号:14のアミノ酸配列のフラグメント。 かかる方法により同定される阻害剤を含んでなる組成物も提供される。かかる 組成物は医薬上許容される担体を含んでいてもよい。 TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白および医薬上許容される担 体を含んでなる治療上有効量の組成物を投与することを特徴とする炎症症状の予 防または改善のための方法も提供される。 他の具体例は、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白および医薬 上許容される担体を含んでなる治療上有効量の組成物を投与することを特徴とす るTNF−Rデスドメイン結合の阻害方法を提供する。 医薬上許容される担体ならびにインスリン様増殖因子結合蛋白−5(「IGF BP−5」)およびTNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有するそのフラグメ ントからなる群から選択される蛋白を含んでなる治療上有効量の組成物を哺乳動 物対象に投与することを特徴とする炎症症状の予防または改善方法も提供される 。 治療上有効量のTNF−Rデスドメイン結合阻害剤を哺乳動物対象に投与する ことを特徴とする、炎症症状の予防または改善、あるいはTNF−R阻害のため の方法も提供される。 (a)TNF−Rデスドメイン蛋白をコードしている第1のポリヌクレオチド 、TNF−R1−DDリガンド蛋白をコードしている第2のポリヌクレオチド、 および少なくとも1のレポーター遺伝子で細胞を形質転換し、第1のポリヌクレ オチドによりコードされているTNF−Rデスドメイン蛋白への第2のポリヌク レオチドによりコードされているTNF−R1−DDリガンド蛋白の結合によっ てレポーター遺伝子の発現が調節されるものであり; (b)化合物の存在下および不存在下で細胞を増殖させ;次いで、 (c)該化合物の存在下および不存在下でレポーター遺伝子の発現の程度を比 較すること を特徴とするTNF−Rデスドメイン結合の阻害剤の同定方法であって、レポー ター遺伝子の発現程度の低下が生じた場合は、該化合物がTNF−Rデスドメイ ン結合を阻害しうるものである方法も本発明により提供される。好ましい具体例 において、細胞は酵母細胞であり、第2のポリヌクレオチドは以下のものからな る群から選択される: (a)配列番号:1のヌクレオチド2からヌクレオチド1231までのヌクレ オチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (b)配列番号:1のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコード しているポリヌクレオチド; (c)配列番号:2のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:2のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R1 −DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードして いるポリヌクレオチド; (e)配列番号:3のヌクレオチド2からヌクレオチド415までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (f)配列番号:3のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコード しているポリヌクレオチド; (g)配列番号:4のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (h)配列番号:4のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R1 −DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードして いるポリヌクレオチド; (i)配列番号:5のヌクレオチド2からヌクレオチド559までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (j)配列番号:5のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコード しているポリヌクレオチド; (k)配列番号:6のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (l)配列番号:6のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R1 −DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードして いるポリヌクレオチド; (m)配列番号:7のヌクレオチド57からヌクレオチド875までのヌクレ オチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (n)配列番号:7のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコード しているポリヌクレオチド; (o)配列番号:8のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (p)配列番号:8のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R1 −DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードして いるポリヌクレオチド; (q)配列番号:9のヌクレオチド2からヌクレオチド931までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (r)配列番号:9のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチド; (s)配列番号:10のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (t)配列番号:10のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R 1−DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (u)配列番号:11のヌクレオチド2からヌクレオチド1822までのヌク レオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (v)配列番号:11のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌ クレオチド; (w)配列番号:12のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (x)配列番号:12のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R 1−DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (y)配列番号:13のヌクレオチド3からヌクレオチド2846までのヌク レオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド (z)配列番号:13のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌ クレオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコー ドしているポリヌクレオチド; (aa)配列番号:14のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガ ンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (bb)配列番号:14のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF− R1−DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコード しているポリヌクレオチド;および (cc)厳密な条件下で(a)−(bb)に示されたポリヌクレオチドのいず れか1つにハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチドであって、TNF− R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコードしているポリヌクレオチド。 図面の簡単な説明 図1および図2は、本発明TNF−R1−DDリガンド蛋白の発現を示すオー トラジオグラフである。 図3は、クローン1TU、15TUおよび27TUの発現を示すオートラジオ グラフである。 図4は、TNF−R1−DDへの1TUおよび27TUの結合を示す。100 μlの結合バッファー(0.2% Triton、20mM Tris pH7.5、140m M NaCl、0.1mM EDTA、10mM DTTおよび5%グリセロール) 中、3μgのGSTまたはGST−TNF−R1−DDのいずれかを含有するグ ルタチオンビーズとともにMBP、MBP−1TUまたはMBP−27TUがイ ンキュベーションされた。4℃で2時間反応を行い、遠心分離して未結合フラク ションを除去した(未結合)。次いで、ビーズを500μlの結合バッファーで 4回洗浄し、SDS−試料バッファーに再結合させた(結合)。抗−MBP抗体 (New England Biolab)を用いるウェスタンブロットにより、これらの試料を分 析した。 図5は、15TUおよび27TUのJNK経路活性化能を示す。HA−タグを 付したJNK1およびクローン15TUまたは27TUを用いてCOS細胞を同 時トランスフェクションした。50ng/ml TNFで細胞を15分間処理ま たは未処理とし、HA−JNK1を抗−HA抗体とともに免疫沈降させた。 GST−c−jun(アミノ酸1−79)を基質として用いるインビトロキナー ゼアッセイにおいてJNK活性を測定し、反応物をSDS−PAGEにて電気泳 動した。 図6は、クローン3TWでトランスフェクションしたCOS細胞により得られ たならし培地のSDS−PAGEゲルのオートラジオグラフである。 図7は、クローン3TVの配列由来のアンチセンスオリゴヌクレオチドがTN Fにより誘導されるcPLA2のホスホリレーションを阻害することを示すオー トラジオグラフである。 発明の詳細な説明 本発明者らは、TNF−Rデスドメインに結合する蛋白をコードしている新規 ポリヌクレオチドを初めて同定し単離した。本明細書の用語「TNF−R」は、 腫瘍壊死因子に対するすべての受容体を包含する。P55タイプのTNF−Rは 本発明の実施にとり好ましい受容体である。 かかる蛋白をコードしているポリヌクレオチドの配列を配列番号:1のヌクレ オチド2から1231までに示す。このポリヌクレオチドは「クローン2DD」 と同定された。クローン2DDによりコードされるTNF−R1−DDリガンド 蛋白のアミノ酸配列を配列番号:2に示す。クローン2DDはより長い全長のコ ーディング配列の部分cDNAクローンであると考えられる。しかしながら、本 明細書に示すように、クローン2DDによりコードされる蛋白はTNF−Rのデ スドメインに結合する(すなわち、本明細書で定義される「THF−R1−DD リガンド蛋白活性」を有する)。クローン2DDは、1994年10月13日に American Type Culture Collectionに寄託され、受託番号ATCC 69706 を付与された。 クローン2DDによりコードされる蛋白は長さ410アミノ酸である。BLA STN/BLASTXまたはFASTAサーチャーを用いた場合、同一または密 室に関連した配列は見いだされなかった。それゆえ、クローン2DDは新規蛋白 をコードしている。 かかる蛋白をコードしているポリヌクレオチドの配列を配列番号:3のヌクレ オチド2から415までに示す。このポリヌクレオチドを「クローン3DD」と 同定した。クローン3DDによりコードされるTNF−R1−DDリガンド蛋白 のアミノ酸配列を配列番号:4に示す。クローン3DDはより長い全長のコーデ ィング配列の部分cDNAクローンであると考えられる。しかしながら、本明細 書に示すように、クローン3DDによりコードされる蛋白はTNF−Rのデスド メインに結合する(すなわち、本明細書で定義される「THF−R1−DDリガ ンド蛋白活性」を有する)。クローン3DDは、1994年10月13日にAmer ican Type Culture Collectionに寄託され、受託番号ATCC 69705を付 与された。 クローン3DDによりコードされる蛋白は長さ138アミノ酸である。BLA STN/BLASTXまたはFASTAサーチャーを用いた場合、同一または密 室に関連した配列は見いだされなかった。それゆえ、クローン3DDは新規蛋白 をコードしている。 クローン3DDに対応する全長のクローンも単離し、「クローン3TW」と同 定した。クローン3TWのヌクレオチド配列を配列番号:13として報告する。 配列番号:13のヌクレオチド3からヌクレオチド2846まではTNF−R1 −DDリガンド蛋白をコードしており、そのアミノ酸配列を配列番号:14とし て報告する。配列番号:14のアミノ酸811から948までは配列番号:4の アミノ酸1から138まで(クローン3DD)に対応する。クローン3TWは、 1995年9月26日にAmerican Type Culture Collectionに寄託され、受託番 号ATCC を付与された。 もう1つのかかる蛋白をコードしているポリヌクレオチド配列を配列番号:5 のヌクレオチド2から559までに示す。このヌクレオチドを「クローン20D D」と同定した。クローン20DDによりコードされるTNF−R1−DDリガ ンド蛋白のアミノ酸配列を配列番号:6に示す。クローン20DDはより長い全 長のコーディング配列の部分cDNAクローンであると考えられる。し かしながら、本明細書に示すように、クローン20DDによりコードされる蛋白 はTNF−Rのデスドメインに結合する(すなわち、本明細書で定義される「T HF−R1−DDリガンド蛋白活性」を有する)。クローン20DDは、199 4年10月13日にAmerican Type Culture Collectionに寄託され、受託番号A TCC 69704を付与された。 クローン3DDによりコードされる蛋白は、インスリン様増殖因子結合蛋白− 5(「IGFBP−5」)のアミノ酸87から272までと同じであり、その配 列については、ShimasakiらによりJ.Biol.Chem.266:10646-10653(1991)に開示さ れており、参照により本明細書に記載されているものとみなす。IGFBP−5 のポリヌクレオチドおよびアミノ酸配列をそれぞれ配列番号:7および配列番号: 8に示す。クローン20DDおよびIGFBP−5の間の配列同一性に基づくと 、IGFBP−5およびその特定のフラグメントはTNF−R1−DDリガンド 結合活性(本明細書にて定義)示すであろう。 もう1つのかかる蛋白をコードしているポリヌクレオチド配列を配列番号:9 のヌクレオチド2から931までに示す。このポリヌクレオチドを「クローン1 TU」と同定した。クローン1TUによりコードされるTNF−R1−DDリガ ンド蛋白のアミノ酸配列を配列番号:10に示す。クローン1TUはより長い全 長のコーディング配列の部分cDNAクローンであると考えられる。しかしなが ら、しかしながら、本明細書に示すように、クローン1TUによりコードされる 蛋白はTNF−Rのデスドメインに結合する(すなわち、本明細書で定義される 「THF−R1−DDリガンド蛋白活性」を有する)。クローン1TUは、19 95年6月7日にAmerican Type Culture Collectionに寄託され、受託番号AT CC 69848を付与された。 クローン1TUによりコードされる蛋白は長さ310アミノ酸である。BLA STN/BLASTXまたはFASTAサーチャーを用いた場合、同一または密 室に関連した配列は見いだされなかった。それゆえ、クローン1TUは新規蛋白 をコードしている。 もう1つのかかる蛋白をコードしているポリヌクレオチド配列を配列番号: 11のヌクレオチド2から1822までに示す。このポリヌクレオチドを「クロ ーン27TU」と同定した。クローン27TUによりコードされるTNF−R1 −DDリガンド蛋白のアミノ酸配列を配列番号:12に示す。クローン27TU はより長い全長のコーディング配列の部分cDNAクローンであると考えられる 。しかしながら、しかしながら、本明細書に示すように、クローン27TUによ りコードされる蛋白はTNF−Rのデスドメインに結合する(すなわち、本明細 書で定義される「THF−R1−DDリガンド蛋白活性」を有する)。クローン 27TUは、1995年6月7日にAmerican Type Culture Collectionに寄託さ れ、受託番号ATCC 69846を付与された。 クローン1TUによりコードされる蛋白は長さ607アミノ酸である。BLA STN/BLASTXまたはFASTAサーチャーを用いた場合、同一または密 室に関連した配列は見いだされなかった。それゆえ、クローン27TUは新規蛋 白をコードしている。27TUはクローン2DDの長いバージョンであるかもし れない。2DDは、27TU(配列番号:12)によりコードされるアミノ酸1 98−607と同じアミノ酸配列(配列番号:2)をコードしている。2DDお よび27TUのヌクレオチド配列も同一性のある領域内で同一である。 27TU配列の一部(大体、配列番号:12のアミノ酸配列289−607) をコードしているさらなる「クローン15TU」を単離した。クローン15TU は、1995年6月7日にAmerican Type Culture Collectionに寄託され、受託 番号ATCC 69847を付与された。15TUは、このアミノ酸領域に27 TUと同じ配列を含んでなる。 厳密な条件下および高度に厳密な条件下で本発明ポリヌクレオチドにハイブリ ダイゼーションするポリヌクレオチドも本発明の一部である。本明細書の用語「 高度に厳密な条件」は、例えば、65℃における0.2xSSCを包含し、「厳 密な条件」は、例えば、65℃における4xSSCあるいは50%ホルムアミド かつ42℃における4xSSCを包含する。 本願の目的からすると、「TNF−R1−DDリガンド蛋白」は、TNF−R 1−DDリガンド蛋白活性を示す蛋白を包含する。本願の目的からすると、 TNF−Rデスドメイン由来の蛋白に結合する場合、蛋白は「TNF−R1−D Dリガンド蛋白活性」を有すると定義される。TNF−Rデスドメイン蛋白への 結合を検出するいずれのアッセイを用いても活性を測定することができる。かか るアッセイの例は、相互作用トラップアッセイ(interaction trap assay)およ びTNF−Rデスドメイン蛋白が結合の観察を可能にする様式で表面に固定され るアッセイを包含するがこれらに限らず、これらのアッセイは実施例1および3 に記載されたアッセイを包含するがこれらに限らない。本明細書の用語「TNF −Rデスドメイン蛋白」は、デスドメイン全体またはそのフラグメントを包含す る。 TNF−Rデスドメインと相互作用しうる、あるいはTNF−Rデスドメイン 結合を阻害しうる(すなわち、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を示す)T NF−R1−DDリガンド蛋白のフラグメントも本発明に包含される。TNF− R1−DDリガンド蛋白のフラグメントは直鎖状であってもよく、あるいは既知 方法、例えば、H.U.Saragovi et al.,Bio/Technology 10,773-778(1992)およびR .S.McDowell et al.,J.Amer.Chem.Soc.114,9245-9253(1992)に記載された方法( これらの文献を参照により本明細書に記載されているものとみなす)を用いて環 化してもよい。TNF−R1−DDリガンド蛋白結合部位の結合価を増加させる ことを含む多くの目的で、かかるフラグメントを免疫グロブリンのごときキャリ ヤー分子に融合させてもよい。例えば、Tnf−R1−DDリガンド蛋白のフラ グメントを「リンカー」を介して免疫グロブリンのFc部分に融合させてもよい 。融合蛋白のごとき2価形態のTNF−R1−DDリガンド蛋白を得るためには 、例えば、IgG分子のFc部分との融合を行うことができる。他の免疫グロブ リンイソタイプを用いてかかる融合物を得てもよい。例えば、TNF−R1−D Dリガンド蛋白−IgM融合物は10価形態の本発明TNF−R1−DDリガン ド蛋白を生じるであろう。 Kaufman et al.,Nucleic Acids Res.19,4485-4490(1991)に開示されたpMT 2またはpED発現ベクターのごとき発現制御配列に本発明の単離ポリヌクレオ チドを作動可能に連結してTNF−R1−DDリガンド蛋白を組み換え法 により得てもよい。多くの適当な制御配列が当該分野において知られている。組 み換え蛋白を発現させる一般的方法も知られており、R.Kaufman,Methods in Enz ymology 185,537-566(1990)に説明されている。本明細書定義の「作動可能に連 結」は、連結されたポリヌクレオチド/発現調節配列を用いて形質転換(トラン スフェクション)された宿主細胞によりTNF−R1−DDリガンド蛋白が発現 されるように、本発明の単離ポリヌクレオチドおよび発現制御配列がベクター中 または細胞中で配置されていることを意味する。 多くのタイプの細胞が、TNF−R1−DDリガンド蛋白発現に適する宿主細 胞として役立ちうる。宿主細胞は、例えば、サル・COS細胞、チャイニーズハ ムスター・卵巣(CHO)細胞、ヒト・腎臓293細胞、ヒト・上皮A431細 胞、ヒト・Colo205細胞、3T3細胞、CV−1細胞、他の形質転換され た霊長類細胞系、HeLa細胞、マウス・L細胞、BHK、HL−60、U93 7、HaKまたはジャーカット(Jurkat)細胞を包含する。 本発明単離ポリヌクレオチドを1またはそれ以上の昆虫発現ベクター中の適当 な制御配列に作動可能に連結し、昆虫の発現系を用いることによってもTNF− R1−DDリガンド蛋白を製造することもできる。バキュロウイルス/昆虫細胞 発現系に用いる材料および方法は、例えば、Invitrogen.San Diego、California, Texas Agricultural Experiment Station Bulletin No.1555(1987)(参照により 本明細書に記載されているものとみなす)に記載されたようなかかる方法は当該 分野においてよく知られている。 別法として、酵母のごとき下等真核生物または細菌のごとき原核生物において TNR−R1−DDリガンド蛋白を製造することが可能である。潜在的に適性の ある酵母株はサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾ サッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、クルイベロミセス(K luyveromyces)株、カンジダ(Candida)、あるいは異種蛋白発現能のある酵母 株を包含する。潜在的に適性のある細菌株は、エシェリシア・コリ(Escherichi a coli)、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、サルモ ネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)、あるいは異種蛋白発現能の ある細菌株を包含する。TNF−R1−DDリガンド蛋白を酵母または細菌にお いて製造する場合には、その中で産生された蛋白を、例えば、適当な部位におけ るホスホリレーションまたはグリコシレーションにより修飾して機能的なTNF −R1−DDリガンド蛋白を得ることが必要であるかもしれない。既知の化学的 または酵素的方法を用いてかかる共有結合を行うことができる。 本発明TNF−R1−DDリガンド蛋白をトランスジェニック動物の生産物と して、例えば、TNF−R1−DDリガンド蛋白をコードしているヌクレオチド 配列を含む体細胞または生殖細胞により特徴づけられるトランスジェニックウシ 、ヤギ、ブタまたはヤギの乳の成分として発現させてもよい。 組み換え蛋白の発現に適した培養条件下で形質転換宿主細胞を培養することに より本発明TNF−R1−DDリガンド蛋白を製造してもよい。次いで、ゲル濾 過およびイオン交換クロマトグラフィーのごとき既知精製プロセスを用いて、か かる培養物(すなわち、培地または細胞抽出物)から得られた発現蛋白を精製す ることができる。TNF−R1−DDリガンド蛋白の精製は、TNF−Rデスド メインまたは他のTNF−Rデスドメイン蛋白を含有するアフィニティーカラム れ以上のカラム工程;フェニルエーテル、ブチルエーテルまたはプロピルエーテ ルのごとき樹脂を用いる疎水性相互作用クロマトグラフィーを含む1またはそれ 以上の工程;あるいは免疫アフィニティークロマトグラフィーを包含しうる。 別法として、本発明TNF−R1−DDリガンド蛋白を、精製を容易にする形 態で発現させてもよい。例えば、マルトース結合蛋白(MBP)またはグルタチ オン−S−トランスフェラーゼ(GST)との融合蛋白のごとき融合蛋白として 発現させてもよい。かかる融合蛋白の発現および精製用キットは、それぞれNew England BioLab(Beverly,MA)およびPharmacia(Piscataway,NJ)から市販されてい る。TNF−Rリガンド蛋白にエピトープでタグを付して、次いで、かかるエピ トープを特異的に指向する抗体を用いることにより精製を行ってもよい。1のか かるエピトープ(「フラッグ」)はKodak(New Haven,CT)から市販されている。 最後に、疎水性RP−HPLC媒体、例えば、懸垂したメチルまたは他の脂肪 族基を有するシリカゲルを用いる1またはそれ以上の逆相高品質液体クロマトグ ラフィー(RP−HPLC)工程を用いてTNF−R1−DDリガンド蛋白をさ らに精製することができる。上記精製工程のいくつかまたはすべてをさまざまに 組み合わせて用いて実質的に均一な単離組み換え蛋白を得ることもできる。かく して得られたTNF−R1−DDリガンド蛋白は実質的に他の哺乳動物蛋白を含 まず、本発明によれば「単離TNF−R1−DDリガンド蛋白」と定義される。 既知の慣用的化学合成によりTNF−R1−DDリガンド蛋白を製造してもよ い。合成的手段による本発明蛋白の構築方法は当業者に知られている。TNF− R1−DDリガンド蛋白に関する1次、2次もしくは3次構造および/またはコ ンホーメーション特性により、合成的に構築された蛋白配列は、TNF−R1− DDリガンド蛋白活性を包含する共通した生物学的特性を有しうる。よって、治 療化合物のスクリーニングおよび抗体開発のための免疫学的プロセスにいおて、 それらを天然型の精製TNF−R1−DDリガンド蛋白の生物学的に活性のある 代替物または免疫学的代替物として用いてもよい。 本発明において提供されるTNF−R1−DDリガンド蛋白は、精製TNF− R1−DDリガンド蛋白のアミノ酸配列と類似のアミノ酸配列によって特徴づけ られる蛋白であって、該配列中への修飾が天然において存在しているかまたは人 工的に誘導されている蛋白をも包含する。例えば、ペプチドまたはDNA配列に おける修飾を、既知方法を用いて当業者が行うことができる。TNF−R1−D Dリガンド蛋白配列中の興味ある修飾は、コーディング配列中の選択アミノ酸残 基の置換、挿入または欠失を包含する。例えば、1またはそれ以上のシステイン 残基が欠失または他のアミノ酸で置換されて分子のコンホーメーションを変化さ せるものであってもよい。かかる置換、挿入または欠失を行うための突然変異法 は当業者によく知られている(例えば、米国特許第4,518,584号参照)。 全体的または部分的にTNF−R1−DDリガンド蛋白活性を保持していると 考えられ、よってスクリーニングまたは他の免疫学的方法論に有用でありうる TNF−R1−DDリガンド蛋白の配列の他のフラグメントおよび誘導体も、本 明細書開示から当業者により容易に製造されうる。かかる修飾は本発明の範囲内 であると確信する。 TNF−RのデスドメインへのTNF−R1−DDリガンド蛋白の結合を阻害 または遮断しうる剤であって、よってTNF−Rデスドメイン結合および/また はTNF活性の阻害剤として作用しうる剤を、本発明TNF−R1−DDリガン ド蛋白を用いてスクリーニングしてもよい。固定化された、あるいはされていな い所望結合蛋白を用いる結合アッセイは当該分野においてよく知られており、本 発明TNF−R1−DDリガンド蛋白を用いてこの目的のために使用することが できる。実施例1および3はかかるアッセイの例を説明する。適当なスクリーニ ングアッセイは細胞に基づくものであってもよく、あるいは無細胞で行うもので あってもよい。別法として、精製蛋白に基づくアッセイを用いてかかる剤を同定 してもよい。例えば、TNF−R1−DDリガンド蛋白を精製形態として担体に 固定化してもよく、精製TNF−Rデスドメインへの結合を、阻害剤である可能 性のある剤の存在下または不存在下で測定することができる。別法として、適当 な結合アッセイに担体において、固定化された精製TNF−Rデスドメインなら びに可溶性形態の本発明TNF−R1−DDリガンド蛋白を使用してもよい。上 記スクリーニングアッセイにいずれのTNF−R1−DDリガンド蛋白を用いて もよい。 かかるスクリーニングアッセイにおいて、TNF−Rデスドメイン蛋白および TNF−R1−DDリガンド蛋白を混合することにより第1の結合混合物を得て 、第1の結合混合物中の結合量(B0)を測定する。TNF−Rデスドメイン蛋 白、TNF−R1−DDリガンド蛋白およびスクリーニングすべき化合物または 剤を混合することにより第2の結合混合物を得て、第2の結合混合物中の結合量 (B)を測定する。例えば、B/B0を計算することにより第1および第2の結 合混合物中の結合量を比較する。第1の結合混合物中の結合量と比較して第2の 結合混合物中の結合量の減少が観察された場合、化合物または剤はTNF−Rデ スドメイン結合を阻害しうると考えられる。結合混合物の処方および最適化は当 業者の レベルの範囲内である。かかる結合混合物は、結合を促進または最適化するため にバッファーおよび塩類を含有していてもよく、さらなる対照アッセイが本発明 スクリーニングアッセイに包含されてもよい。 別法として、適当なスクリーニングアッセイは細胞に基づくものであってもよ い。例えば、TNF−Rリガンド蛋白とTNF−Rデスドメインとの間の結合ま たは相互作用を、下記実施例1および3のごとく酵母において測定することがで きる。 TNF−R1−DDリガンド蛋白のTNF−Rデスドメインへの結合を、好ま しくは少なくとも10%よりも多く、より好ましくは50%よりも多く減少させ ることがわかった化合物をこのようにして同定し、次いで、インビボアッセイを 包含する他の結合アッセイにおいて2次スクリーニングすることができる。これ らの手段により、TNF−Rデスドメイン結合に対する阻害活性を有し、抗−炎 症剤としての適性を有する可能性のある化合物を同定することができる。 単離TNF−R1−DDリガンド蛋白は、炎症症状あるいは悪液質、自己免疫 疾患、対宿主移植片反応、骨粗鬆症、大腸炎、骨髄性白血病、糖尿病、消耗性疾 患およびアテローム性動脈硬化のごとき他の症状の治療、予防または改善に有用 である可能性がある。単離TNF−R1−DDリガンド蛋白を、それ自体TNF −Rデスドメイン結合の阻害剤として用い、あるいはTNF−Rデスドメイン結 合の阻害剤の設計に用いることができる。TNF−RデスドメインへのTNF− R1−DDリガンド蛋白の結合に対する阻害剤(「TNF−R細胞内結合阻害剤」 )もまた、かかる症状の治療に有用である。 本発明は、医薬組成物ならびに単離TNF−R1−DDリガンド蛋白および/ またはTNF−R細胞内結合の結合阻害剤を用いる治療またはこれらの使用方法 を包含する。 医薬上許容される担体と混合した場合に、単離TNF−R1−DDリガンド蛋 白または結合阻害剤(組み換え細胞系から非組み換え細胞系(これらに限らない )に至るいかなる起源由来でもよい)を医薬組成物中に使用することができる。 かかる組成物は(TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤および担体 の ほかに)希釈剤、充填剤、塩類、バッファー、安定化剤および当該分野において よく知られた他の物質をさらに含有していてもよい。用語「医薬上許容される」 は、有効成分の生物学的活性の有効性を妨害しない無毒の物質を意味する。担体 の特性は投与経路に依存するであろう。本発明医薬組成物はサイトカイン、リン ホカインまたはM−CSF、GM−CSF、TNF、IL−2、IL−3、IL −4、IL−5、IL−6、IL−7,IL−8,IL−9、G−CSF、Meg −CSF;幹細胞因子およびエリスロポエチンのごとき他の造血因子を含有して いてもよい。医薬組成物はさらに他の抗−炎症剤を含有していてもよい。かかる さらなる因子および/または剤を医薬組成物に含ませて単離TNF−R1−DD リガンド蛋白または結合阻害剤との相互作用を得てもよく、あるいは単離TNF −R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤により引き起こされる副作用を最小 にしてもよい。逆に、単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤を 特定のサイトカイン、リンホカイン、他の造血因子、血栓溶解もしくは抗血栓因 子、または抗−炎症剤の処方中に含ませてサイトカイン、リンホカイン、他の造 血因子、血栓溶解もしくは抗血栓因子、または抗−炎症剤の副作用を最小にして もよい。 本発明医薬組成物はリポソームの形態であってもよく、その中で、他の医薬上 許容される担体のほかに、単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害 剤が脂質のごとき両親媒性剤と混合されており、該両親媒性剤は水溶液中のミセ ル、不溶性単層、液状結晶またはラメラ層として存在する。リポソーム処方に適 する脂質はモノグリセリド、ジグリセリド、スルファチド、リゾレクチン、リン 脂質、サポニン、胆汁酸等を包含するが、これらに限らない。かかるリポソーム 処方の調製は当業者のレベルの範囲内であり、例えば、米国特許第4,235,8 71号、米国特許第4,501,728号、米国特許第4,837,028号および 米国特許第4,737,323号(参照によりそれらすべてを本明細書に記載され ているものとみなす)に開示されているようなものである。 本明細書の用語「治療上有効量」は、患者に有意な有益性を示す、すなわち、 炎症性応答または症状の治療、治癒、予防または改善を示す、あるいはかかる症 状の治療、治癒、予防または改善の速度を増加させる医薬組成物の各有効成分ま たは方法の総量を意味する。単独で投与される個々の有効成分についていう場合 、該用語は当該成分のみについて用いられる。有効成分の組み合わせについてい う場合、該用語は、混合、逐次または同時投与にかかわらず、治療効果を生じる 活性成分の総量について用いられる。 本発明治療方法の実施において、治療上有効量の単離TNF−R1−DDリガ ンド蛋白または結合阻害剤を治療すべき症状を有する哺乳動物に投与する。本発 明方法のみに従って、あるいはサイトカイン、リンホカインまたは他の造血因子 を用いる治療のごとき他の療法と組み合わせて、単離TNF−R1−DDリガン ド蛋白または結合阻害剤を投与することができる。1またはそれ以上のサイトカ イン、リンホカインまたは他の造血因子と共投与する場合、単離TNF−R1− DDリガンド蛋白または結合阻害剤を、サイトカイン、リンホカイン、他の造血 因子、血栓溶解もしくは抗−血栓因子と同時または逐次投与することができる。 逐次投与する場合、担当医は、サイトカイン、リンホカイン、他の造血因子、血 栓溶解もしくは抗−血栓因子と組み合わされた単離TNF−R1−DDリガンド 蛋白または結合阻害剤の適当な投与順序を決定するであろう。 医薬組成物に用いられる、あるいは本発明方法の実施に用いられる単離TNF −R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤の投与を、経口摂食、吸入、または 皮膚、皮下、または静脈注射のごとき種々の慣用的経路において行うことができ る。患者への静脈投与が好ましい。 治療上有効量の単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤を経口 投与する場合、単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤はカプセ ル、粉末、溶液またはエリキシルの形態であろう。錠剤形態で投与する場合、本 発明医薬組成物はさらにゼラチンのごとき固体担体またはアジュバントを含有し ていてもよい。錠剤、カプセル、および粉末は、約5ないし95%の単離TNF −R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤を含有し、好ましくは、約25ない し90%の単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤を含有する。 液体形態で投与する場合、水、石油、ピーナッツ油、鉱油、大豆油もしくはゴマ 油のごとき動植物起源の油脂、または合成油脂を添加してもよい。液体形態の医 薬組成物はさらに生理学的セイライン溶液、デキストロースまたは他の糖溶液、 またはエチレングリコール、プロピレングリコールもしくはポリエチレングリコ ールのごときグリコール類を含有していてもよい。液体形態で投与する場合、医 薬組成物は約0.5ないし90重量%の単離TNF−R1−DDリガンド蛋白ま たは結合阻害剤を含有し、好ましくは約1ないし50%の単離TNF−R1−D Dリガンド蛋白または結合阻害剤を含有する。 治療上有効量の単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤を静脈 注射、皮膚注射または皮下注射により投与する場合、単離TNF−R1−DDリ ガンド蛋白または結合阻害剤はパイロジェン不含の非経口的に許容される水溶液 の形態であろう。かかる非経口的に許容される蛋白溶液の調製は、pH、等張性 、安定性等に関して当業者の範囲内である。静脈、皮膚または皮下注射にとり好 ましい医薬組成物は、単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤の ほかに、注射用塩化ナトリウム、注射用リンゲル溶液、注射用デキストロースお よび注射用乳酸塩リンゲル溶液(Lactated Ringer's)のごとき等張性担体、ま たは当該分野で知られた他の担体を含有すべきである。本発明医薬組成物は安定 化剤、保存料、バッファー、抗酸化剤、または当業者に知られた他の添加物を含 有していてもよい。 本発明医薬組成物中の単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤 の量は、治療すべき症状の性質および重篤性、ならびに患者がすでに受けていた 治療の性質に依存するであろう。最終的には、担当医が各患者を治療するための 単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤の量を決定するであろう 。最初は、担当医は低用量の単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻 害剤を投与して患者の応答を観察するであろう。より高用量の単離TNF−R1 −DDリガンド蛋白または結合阻害剤を投与していって、患者に対する最適効果 を得ることができ、その時点では用量をさらに増加させない。本発明方法の実施 に用いる種々の医薬組成物は、体重1kgあたり約0.1μgないし約100m gの単離TNF−R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤を含有すべきである と 考えられる。 本発明医薬組成物を用いる静脈投与療法の期間は、治療すべき疾病および症状 の重篤性ならびに各患者の潜在的な特有の応答に依存するであろう。単離TNF −R1−DDリガンド蛋白または結合阻害剤の各適用期間は12ないし24時間 の範囲の連続静脈投与であろう。最終的には、担当医が、本発明医薬組成物を用 いる静脈投与療法の適当な期間を決定するであろう。 本発明単離TNF−R1−DDリガンド蛋白を用いて動物を免疫し、TNF− R1−DDリガンド蛋白に特異的に反応し、TNF−Rデスドメイン結合を阻害 しうるポリクローナルおよびモノクローナル抗体を得てもよい。TNF−R1− DDリガンド蛋白全体またはTNF−R1−DDリガンド蛋白のフラグメントを 免疫原として用いてかかる抗体を得ることができる。ペプチド免疫原はさらにカ ルボキシル末端にシステイン残基を含んでいてもよく、キーホール・リムペット (keyhole limpet)のヘモシアニン(KLH)のごときハプテンに結合されてい る。かかるペプチドの合成方法は当該分野において知られており、例えば、R.P. Merrifield,J.Amer.Chem.Soc.85,2149-2154(1963);J.L.Krstenansky et al.,FE BS Lett.211,10(1987)に記載されている。 TNF−R1−DDリガンド蛋白またはTNF−R1−DDリガンド糖蛋白に 特徴的な複合体炭水化物部分に結合するモノクローナル抗体は、TNF−Rリガ ンド蛋白の免疫検出にとり有用な診断試薬でありうる。 TNF−R−1DDリガンド蛋白またはTNF−R1−DDリガンド糖蛋白に 特徴的な複合体炭水化物部分に結合する中和モノクローナル抗体は、炎症症状な らびにTNF−R1−DDリガンド蛋白の異常な発現が関与するいくつかの形態 の癌の治療に有用な治療剤でもありうる。これらの中和モノクローナル抗体はT NF−R1−DDリガンド蛋白のシグナリング機能を遮断しうる。TNF−R1 −DDリガンド蛋白の結合を遮断することにより、TNFに対するある種の生物 学的応答がなくなるかまたは著しく減少させられる。癌細胞または白血病細胞の 場合、TNF−R1−DDリガンド蛋白に対する中和モノクローナル抗体は、T NF−R1−DDリガンド蛋白により媒介されうる癌細胞の転移拡張の検出お よび防止に有用でありうる。 TNF−Rデスドメインに結合するインスリン増殖因子結合蛋白(「IGFB P−5」)およびそのフラグメントは、それらの配列の類似性により、本明細書 に定義するTNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白である。結果とし て、それらは、炎症症状の治療ならびにTNF−R1−DDリガンド蛋白に関し て上で一般的に説明したようなTNF−Rデスドメイン結合の阻害のための医薬 組成物において有用である。 実施例1 TNF−Rデスドメインリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチドのクロ ーニング 酵母の遺伝学的選択方法である「相互作用トラップ(interaction trap)」[ Gyuris et al,Cell 75:791-803,1993(参照により本明細書に記載されているも のとみなす)]を用いて、p55タイプ1のTNF受容体のデスドメイン(TN F−R1−DD)と相互作用する蛋白を求めてWI38細胞のcDNAライブラ リーをスクリーニングした。グラフティング(grafting)法を用いるポリメラー ゼ連鎖反応(PCR)によりp55タイプのTNF受容体であるTNF−R1− DDのアミノ酸326から413までをコードしているポリヌクレオチドを得た 。次いで、このTNF−R1−DDDNAをBamHIおよびSalI部位によ りpEG202中にクローンし、餌プラスミド(bait plasmid)pEG−TNF −R1−DDを得た。このプラスミドはHIS3選択可能マーカーを含み、餌( bait)の発現物であるLex−TNF−R1−DD融合蛋白は非常に構成的なA DH1プロモーターにより生じる。餌蛋白(bait protein)を担持しているレポ ーター株を作るために、染色体LEU2のかわりにレポーター配列LexAop −Leu2を含んでいる酵母EGY48株を、pEG202−TNF−R1−D Dならびにもう1つのレポーター配列LexAop−lacZを担持しているp SH18−34(Ura+)で形質転換した。TNF−R1−DDと相互作用す る蛋白をコードしているcDNAのスクリーニングのために、 Gietz et al.,Nucleic Acids Res.,20:1425(1992)により記載された方法に従っ てWI38の細胞cDNAライブラリー(cDNAのライブラリーの構築につい ては下記参照)を含んでいる発現ベクターpJG4−5(TRP1)を上記株中 に形質転換した。 cDNAライブラリーの構築 WI38細胞のcDNAライブラリー:Superscript Choice System(Gibco/BR L,Gaithersberg,MD)により提供された試薬を用い、以下の置き換えを行って、3 μgのWI38 mRNAから2本鎖cDNAを調製した。オリゴdT/Xho Iプライマーを用いて第1鎖の合成を行い、dNTPミックスをメチルdCTP 含有ミックス(Stratagene,Lajolla,CA)と置き換えた。EcoRI/NotI /SalIアダプターリンカーを付加し、次いで、XhoIで消化することによ り両端においてcDNAを修飾した。これにより、遺伝子の5’末端のEcoR I/NotI/SalIオーバーハングを有し、3’末端にXhoIオーバーハ ングを有するcDNA分子を得た。次いで、インフルエンザウイルスHA1エピ トープタグ、B42酸性転写活性化ドメインおよびSV40核局在化シグナルを アミノ末端に有し、それらがすべてガラクトース−依存性GAL1プロモーター の制御下にある酵母発現/融合ベクターpJG4−5(Gyuris et al.,Cell,75, 791-803,1993)中にこれらのフラグメントを連結した。次いで、得られたプラス ミドをDH10B細胞(Gibco/BRL)中に電気穿孔した。全部で7.1x106個 のコロニーを100μg/mlのアンピシリンを含有するLBプレート上に撒い た。これらのイー・コリ(E.coli)を掻き取り、プールし、次いで、Wizard Max i Prepキット(Promega,Madison,WI)を用いて大規模なプラスミド調製を行って 3.2mgのスーパーコイル状プラスミドDNAを得た。WI38細胞のcDNAスクリーニング結果 : グルコースUra-His-Trp-プレート上で1x106個の形質転換体を得た。これ らの形質転換体をプールし、65%グリセロール、10mM Tris−HCl (pH7.5)、10mM MgCl2溶液に再懸濁し、1mLの部分試料として −80℃で保存した。スクリーニング目的には、ライブラリーにコードされた蛋 白の発現を誘導するUra-His-Trp-CMドロップアウトgal/raff培地(2%ガラク トース、1%ラフィノースを含有)中にこれらの部分試料を10倍希釈し、30 ℃で4時間インキュベーションした。次いで、12x106コロニー形成単位( CFU)を標準的な10cmのガラクトースX-Gal Ura-His-Leu-プレート上に2 x105CFU/プレートの密度で撒いた。30℃で3日間置いた後、約100 0個のコロニー(Leu+)が生成し、それらのうち64個のコロニーがLac Z+であった。Leu+/LacZ+表現型がライブラリーによりコードされた蛋 白によるものであるかどうかを試験するために、当該表現型のガラクトース依存 性を試験した。ライブラリーによりコードされた蛋白の発現は、グルコースUra- His-Trp-マスタープレート上での増殖によりスイッチオフされ、次いで、グルコ ースUra-His-Trp-Leu-、ガラクトースUra-His-Trp-Leu-、グルコースX-Gal Ura- His-Trp-、およびガラクトースX-Gal Ura-His-Trp-プレート上でガラクトース依 存性について試験された。これらのうち32個のコロニーが、Leu-プレート 上でのガラクトース依存的増殖ならびにX−Gal含有培地上でのガラクトース 依存的青色を示した(LacZ+表現型)。以前に記載されている方法(Hoffman and Winston,1987)に従って、これらのコロニーから全酵母DNAを調製した 。cDNA配列を分析するために、上記酵母DNAを鋳型として用い、cDNA 挿入ポイントに隣り合っているベクターpJG4−5に特異的なオリゴプライマ ーを用いてPCR反応を行った。PCR生成物を精製し(Qiagen PCR精製キット )、HaeIIIでの制限的消化に供し、1.8%アガロースゲルで電気泳動し、次 いで、制限パターンを比較した。類似および同一の制限パターンをグループ分け し、各グループの典型例を配列決定し、Genbankおよび他のデータベースを比較 して配列相同性を同定した。 ユニークな配列の1つのクローンおよび同一配列を有する3つのコロニーが単 離され、Genbankおよび他のデータベースと比較して有意な配列相同性は示され なかった。さらに、ヒト・インスリン様増殖因子結合蛋白−5(Shunichi Shimazaki et al.,J.Biol.Chem.266:10646-10653(1991))の一部分と同一配列を 有する4つの他のクローン(「20DD」)も単離した。クローン「2DD」、 「3DD」および「20DD」をさらなる分析のために選択した。全酵母DNA をイー・コリKC8株中に形質転換し、Trp−アンピシリンプレート上での増 殖に関してスクリーニングすることにより、これらのクローン配列を含んでいる ライブラリーベクターpJG4−5を酵母からレスキュー(rescue)した。次い で、バイコイド(bicoid)、IL−1受容体の細胞質ドメインおよびTNF−R 1−DDを包含する異なる餌の一群を含んでいるEGY48誘導体中にJG4− 5クローンを再導入することにより、これらの推定上TNFR1と相互作用する 蛋白を、TNF−R1−DDとの相互作用特異性についてさらに試験した。上記 クローンはTNF−R1−DDとのみ相互作用することがわかった。よって、こ れらのクローンとTNF−R1−DDとの間の相互作用が特異的であると判定さ れた。U937 cDNAスクリーニング結果 : 上記のごとく、U937 cDNAライブラリーも構築し、スクリーニングし た。1020個のLeu+コロニーを見いだし、それらのうち326個のコロニ ーはLacZ+でもあった。これらのLeu+/LacZ+コロニーのうち62 個はガラクトース依存的表現型を示した。これらのクローンの1つである1TU は新規配列をコードしている。興味深いことに、27TUが約864個のさらな るヌクレオチド(約288アミノ酸)をその5’末端に含んでいることがを除き 、2つのクローン15TUおよび27TUは関連または同一配列をコードしてい る。15/27TUも新規配列をコードしている。 実施例2 TNF−R1−DDリガンド蛋白の発現 適当な制限酵素を用いてTNF−R細胞内リガンド蛋白をコードしているcD NAをpJG4−5ベクターから遊離させた。例えば、EcoRIおよび XhoIあるいはNotIおよびXhoIを用いてクローン2DDおよびクロー ン20DDからcDNAを遊離させた。制限部位がcDNAの内部配列中に存在 する場合、PCRを行ってcDNAを得た。例えば、内部XhoI部位の存在の ため、PCRにより「クローン3DD」をコードしているcDNAフラグメント を得た。次いで、これらのcDNAを種々の発現ベクター中にクローンした。こ れらは、イー・コリにおけるGST(グルタチオン−S−トランスフェラーゼ) またはMBP(マルトース結合蛋白)融合蛋白発現用のpGEX(Pharmacia) またはpMAL(New England Biolabs)、哺乳動物での発現用のpEDに基づ くベクター、およびバキュロウイルス/昆虫での発現用のpVLまたはpBlueBa cHis(Invitrogen)を包含していた。哺乳動物細胞におけるTNF−R細胞内リ ガンド発現の免疫検出(immunodetection)のために、エピトープ配列「フラッ グ(Flag)」をpEDベクターの翻訳開始部位に挿入し、pED−フラッグベク ターを得た。次いで、cDNAをpED−フラッグベクターに挿入した。かくし て、pED−フラッグからのcDNAcの発現により、アミノ末端のMet、こ れに続く「フラッグ」配列(Asp−Tyr−Lys−Asp−Asp−Asp −Asp−Lys)を有する蛋白を得た。標準的なDEAE−デキストランまた はリポフェクタミン法を用いてCOSまたはCHOdukx細胞をトランスフェ クションした。M2抗体(Kodak)を用いて、フラッグでタグを付した蛋白の免 疫検出を行った。そのうえ、M2抗体を用いる免疫アフィニティーカラム、次い で、「フラッグ」ペプチドでの溶離を、フラッグでタグを付した蛋白の迅速精製 に用いることができる。同様に、グルタチオン、アミロース、またはニッケルカ ラムを用いてGST−またはMBP−またはHisタグを付した融合蛋白のアフ ィニティー精製を行うことができる。多くの融合蛋白については、スロンビン因 子Xaの作用またはエンテロキナーゼ開裂によりTNF−R細胞内リガンドを遊 離させることができる。高度に精製された材料が必要な場合には、アフィニティ ー精製工程のほかにイオン交換、疎水性クロマトグラフィーおよびゲル濾過クロ マトグラフィーのごとき標準的手順が適用されるであろう。 図1および図2は、酵母および哺乳動物細胞におけるTNF−R1−DDリガ ンド蛋白の発現のオートラジオグラムを示す。図1は、酵母における本発明単離 クローンの発現結果を示す。クローン2DD、3DDまたは20DDを含むpJ G4−5でEGY48を形質転換した。次いで、細胞をガラクトース/ラフィノ ース培地中で一晩増殖させた。細胞溶解物を調製し、4−20%SDSゲル電気 泳動に供し、次いで、抗−HA抗体(12CA5,Boehringer Mannheim,Indianapolis ,IN)を用いるウェスタンブロット分析に供した。図2は、COS細胞における フラッグ−2DDおよびフラッグ−20DDの発現結果を示す。リポフェクタミ ン法により、pED−フラッグ(ベクター対照)、フラッグ−2DDまたはフラ ッグ−20DDプラスミドを用いてCOS細胞をトランスフェクションした。3 0μgの各細胞溶解物を調製し、4−20%SDSゲル電気泳動に供し、次いで 、M2抗体(Kodak)を用いるウェスタンブロット分析に供した。フラッグ−2 DDおよびフラッグ−20DDレーンにおけるバンドは、それぞれのTNF−R 1−DDリガンド蛋白の有意な発現を示す。 実施例3 TNF−Rデスドメイン結合の分析 2つの異なる方法を用いてTNF−R1−DDリガンド蛋白活性のアッセイを 行った。第1のアッセイは「相互作用トラップ(interaction trap)」において 酵母株における結合を測定するものであり、ここに用いた系はTNF−R1−D Dと相互作用する蛋白をスクリーニングするためのものであった。この系におい て、LexAop−Leu2およびLexAop−LacZ双方からのレポータ ー遺伝子の発現は、餌蛋白(この場合TNF−R1−DD)と獲物(pray)(T NF−R細胞内リガンド)との間の相互作用に依存する。よって、Leu2また はLacZ発現のレベルによって相互作用の強さを測定することができる。最も 単純な方法はLacZによりコードされる蛋白であるβ−ガラクトシダーゼ活性 を測定することである。X−Gal含有培地またはフィルター上の青さの程度に よってこの活性を判定することができる。β−ガラクトシダーゼ活性の定量的測 定については、”Methods in Yeast Genetics”Cold Spring Harbor,New York,1990(Rose,M.D.、Winston,F.およびHieter,P.による)中に標準的アッセ イが見いだされる。 結合を測定するための第2のアッセイは無細胞系である。典型的なアッセイの 例を下に説明する。精製GST−TNF−R1−DD融合蛋白(2μg)を、G ST−TNF−R1−DD細胞内リガンドと結合したアミロース樹脂と4℃で2 時間混合した。次いで、混合物を遠心分離して結合GST−TNF−R1−DD (ビーズとともに存在)と未結合GST−TNF−R1−DD(上清中に存在) とを分離した。十分に洗浄後、マルトースを用いて結合GST−TNF−R1− DDを溶離し、GST抗体を用いるウェスタンブロット分析により検出した。T NF−R1−DDまたは細胞内リガンドを、プレートまたはフルオロビーズのご とき他の固体支持体に固定化することもできる。次いで、ELISAまたはSP A(シンチレーション近接アッセイ(scintillation proximity assay))を用 いて結合を測定することができる。 実施例4 TNF−Rデスドメインリガンド蛋白の特徴づけ TNF−R1における相互作用部位のマッピング TNF−Rシグナリングについて鍵となる多くのアミノ酸が部位特異的突然変 異法により決定されている(Tataglia et al.,Cell 74:845-853(1993))。これ らのアミノ酸はTNF−RとFas抗原との間で保存されており、Fas抗原は 細胞毒性および他の細胞応答に必要とされるものである。TNF−R細胞内蛋白 がこれらの残基と相互作用するかどうかを試験するために、以下の突然変異を構 築した:F345A(アミノ酸345におけるPheのAlaへの置換)、R3 47A、L351A、F345A/R347A/L351A、E369A、W3 78AおよびI408A。「相互作用トラップ」系において変異蛋白が細胞内リ ガンドと相互作用する能力を試験した。TNFにより伝達される応答に対する影響 リガンドを過剰発現している細胞において、TNFにより伝達される応答に対 するTNF−R細胞内リガンドの影響を評価することができる。一時的または長 期の応答を包含する多くのTNFにより伝達される応答を測定することができる 。例えば、TNFにより誘導されるMBP(ミエリン塩基性蛋白)またはc−j unのN−末端(アミノ酸1−79)のいずれかに対するキナーゼ活性を、一時 的または安定にクローン2DD、3DDまたはクローン20DDを過剰発現する COSまたはCHO細胞において測定することができる。TNFにより伝達され る細胞毒性および他の細胞応答におけるこれらのリガンド蛋白の重要性をL92 9またはU937過剰発現細胞において測定することができる。別法として、T NFとの長時間インキュベーション後の遺伝子発現またはPGE2産生の誘導の ごとき他の機能のアッセイを用いてTNFにより伝達される応答を測定すること もできる。逆に、TNFシグナリングにおけるTNF−R1−DDリガンド蛋白 の重要性を、リガンド発現の低下または除去により確認することができる。アン チセンス発現またはトランスジェニックマウスを用いてこれらの実験を行うこと ができる。酵素または機能のアッセイ 受容体へのTNF結合により開始されるシグナルトランスダクションについて はまだ大部分が不明である。しかしながら、TNF結合の1の主要結果は、細胞 のセリン/スレオニンキナーゼ活性の刺激である。さらに、TNFは、PC−P LC、PLA2、およびスフィンゴミエリナーゼの活性を刺激することが示され ている。それゆえ、TNF−R1−DDリガンド蛋白のいくつかは、これらの活 性の原因となる本質的な酵素活性を有している可能性がある。それゆえ、特に、 既知酵素に対して相同的な配列を有する蛋白をコードしているクローンに関して 酵素のアッセイを行ってこの可能性を試験することができる。酵素のアッセイの ほかに、既知機能を有する蛋白に対する配列相同性に基づいて他の機能のアッセ イを行うこともできる。 実施例5 全長のクローンの単離 多くの場合、相互作用トラップ法により得られたcDNAは、それぞれが全長 の蛋白の一部分のみをコードしている。例えば、同一性および配列および開始メ チオニンコドンの欠落に基づくと、クローン2DD、3DDおよび20DDは明 らかに全長の蛋白をコードしていない。それゆえ、全長のクローンを単離するこ とが望ましい。クローン2DDのごときスクリーニングにより得られたcDNA をプローブとして用い、既知方法(例えば、Sambrookらによる"Molecular Cloni ng,A Laboratory Manual",1989 Cold Spring Harbor)に従って本明細書記載の cDNAライブラリー、あるいはまたファージcDNAライブラリーをスクリー ニングして全長のクローンを得る。 実施例6 TNF−R細胞内リガンド蛋白に特異的な抗体 実施例2記載のごとく、精製組み換え蛋白を抗原として用いてTNF−R細胞 内リガンド蛋白に特異的な抗体を得ることができる。Ed HarlowおよびDavid Lan eによる"Antibodies,a Laboratory Manual"(1988),Cold Spring Harbor Laborat oryに記載されたような標準的方法を用いるとポリクローナルおよびモノクロー ナル抗体の両方が得られるであろう。 実施例7 クローン1TUおよび15/27TUの特徴づけ 相互作用の特異性 餌のパネルを用いてクローン1TU、15TUおよび27TUの特異性を試験 した。これらのクローンのTNF−Rデスドメインへの結合能を、第2のTNF −Rの細胞内ドメイン(TNF−R p75IC)、TNF−Rの細胞内ドメイン 全体(TNF−R p55IC)、fas抗原のデスドメイン(TNF−R−DD と28%の相同性がある)(FasDD)、ショウジョウバエの転写因子バイコイ ド、およびシグナリングにとり重要であることが知られているIL−1受容体の 領域(IL−1R477-527)へのそれらの結合と比較した。表1に示すように、 これらのクローンはTNF−R p75ICまたはFasDDと相互作用せず、1T Uのみがバイコイドと相互作用した。対照的に、1TUおよび15TUは両方と もp55 TNF−Rの細胞質ドメインならびにIL−1Rの残基477−52 7に結合した。27TUはこれらの配列と比較的弱く相互作用した。 シグナリングに重要なアミノ酸との相互作用 各クローンがTNF−Rデスドメインの4種の単一部位変異体(それぞれはシ グナリングを行わないことがわかっている)と反応する能力を測定した。表2に 示すように、各クローンは、野生型デスドメインと比較するとデスドメイン変異 体とはあまり強力に相互作用せず、これらのクローンはインビボにおいて重要な 残基に結合しうることが示された。 1TU、15TUおよび27TUの発現 図3は、酵母(A)およびCOS細胞(B)における1TU、15TUおよび 27TUの発現を示すオートラジオグラフである。 (A):クローン1TU、15TUまたは27TUを含むpJG4−5でEG Y48を形質転換した。次いで、細胞をガラクトース/ラフィノース培地で一晩 増殖させた。細胞溶解物を調製し、4−20%SDSゲル電気泳動に供し、次い で、抗−HA抗体(12CA5,Boehringer Mannheim)を用いるウェスタンブロ ット分析に供した。 (B):クローン1TU、15TUまたは27TUを含むpED−フラッグで COS細胞を形質転換した。細胞溶解物を調製し、抗−フラッグ抗体(M2,Ko dak)を用いるウェスタンブロット分析に供した。TNF−R1−DDへの1TUおよび27TUの特異的結合 TNF−R1−DDとの1TUおよび27TUの相互作用を、細菌で発現され た精製融合蛋を用いて試験した。図4に示すように、1TUまたは27TUを含 むMBP融合蛋白は、GST融合蛋白として発現されたTHF−R1−DDにの み結合したが、GST蛋白のみには結合しなかった。対照実験において、MBP 蛋白はGSTまたはGST/TNF−R1−DDのいずれにも結合しなかった。 これらの結果は、1TUおよび27TUはインビトロにおいてTNF−R1デス ドメインに特異的に結合することを示し、相互作用トラップにおいて得られたデ ータを確認するものである。JNK活性に対する15TUおよび27TU活性化 通常はjun N末端キナーゼ(JNK)はCOS細胞において、TNF処理 により15分以内で活性化される。2並行系において、15TUおよび27TU を、エピトープタグを付したバージョンのJNK、HA−JNHで同時トランス フェクションした。TNF処理後、JNKを抗−HA抗体とともに免疫沈降させ 、基質としてGST−c−jun(アミノ酸1−79)を用いる免疫沈降キナー ゼアッセイにおいてJNK活性を測定した。反応物をSDS−PAGE電気泳動 した。図5に示すように、COS細胞中への15TUおよび27TUのトランス フェクション(ベクターのみの場合を除く)によってTNF不存在下においてさ えもJNKが活性化され、これらのクローンが、インビボでのTNFのシグナル トランスダクションおよびJNK活性化を引き起こす経路に関与していることが 示される。 実施例8 クローン3TWの単離、発現およびアッセイ クローン3DDをプローブとして用いてWI38 cDNAライブラリーから クローン3TWを単離した。クローン3TWを発現させた。図6は、3TWの発 現を示すオートラジオグラフである。 アンチセンスオリゴヌクレオチドはクローン3TWの配列由来のものであった 。アンチセンスオリゴヌクレオチドをアッセイして、TNFにより誘導されるc PLA2ホスホリレーション阻害能をアッセイした。図7はその実験結果を示す 。アンチセンスオリゴヌクレオチド(3TWAS)の活性を全長のクローン(3 TWFL)、フラッグ−3TW全長(3TWFLフラッグ)およびpED−フラ ッグベクター(Pedフラッグ)と比較した。アンチセンスオリゴヌクレオチド はホスホリレーションを阻害した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 1/19 C12P 21/02 C 5/10 C12N 5/00 B C12P 21/02 A61K 37/02 ABE (31)優先権主張番号 08/533,901 (32)優先日 1995年9月26日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP,MX (72)発明者 スチーベラ,アンドレア・アール アメリカ合衆国01890マサチューセッツ州 ウィンチェスター、エドワード・ストリ ート39番 (72)発明者 グラハム,ジェイムズ アメリカ合衆国02144マサチューセッツ州 サマービル、フォスケット・ストリート 28番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコードしている単離 ポリヌクレオチドを含んでなる組成物。 2.該ポリヌクレオチドが、 (a)配列番号:1のヌクレオチド2からヌクレオチド1231までのヌクレ オチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (b)配列番号:1のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチド; (c)配列番号:2のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:2のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R1 −DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド;および (e)厳密な条件下で(a)−(d)に示したポリヌクレオチドのいずれか1 つにハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチド からなる群より選択されるものである請求項1の組成物。 3.該ポリヌクレオチド配列が、 (a)配列番号:3のヌクレオチド2からヌクレオチド415までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (b)配列番号:3のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチド; (c)配列番号:4のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:4のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R1 −DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド;および (e)厳密な条件下で(a)−(d)に示したポリヌクレオチドのいずれか1 つにハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチド からなる群より選択されるものである請求項1の組成物。 4.該ポリヌクレオチドが発現制御配列に作動可能に連結されているものであ る請求項1の組成物。 5.請求項4の組成物で形質転換された宿主細胞。 6.哺乳動物細胞である請求項5の宿主細胞。 7.(a)請求項5の宿主細胞を適当な培地中で増殖させ;次いで、 (b)培養物からTNF−R1−DDリガンド蛋白を精製すること を特徴とするTNF−R1−DDリガンド蛋白の製造方法。 8.TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白を含んでなる組成物。 9.該蛋白が、 (a)配列番号:2のアミノ酸配列;および (b)配列番号:2のアミノ酸配列のフラグメント からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、実質的に他の哺乳動物蛋白を含 まないものである請求項8の組成物。 10.該蛋白が、 (a)配列番号:4のアミノ酸配列;および (b)配列番号:4のアミノ酸配列のフラグメント からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、実質的に他の哺乳動物蛋白を含 まないものである請求項8の組成物。 11.該蛋白が、 (a)配列番号:6のアミノ酸配列;および (b)配列番号:6のアミノ酸配列のフラグメント からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、実質的に他の哺乳動物蛋白を含 まないものである請求項8の組成物。 12.さらに医薬上許容される担体を含んでなる請求項8の組成物。 13.請求項8のTNF−R1−DDリガンド蛋白と特異的に反応する抗体を 含んでなる組成物。 14.(a)TNF−Rデスドメイン蛋白を請求項8の組成物と混合し、該混 合により第1の結合混合物を得て; (b)第1の結合混合物中のTNF−Rデスドメイン蛋白とTNF−R1−D Dリガンド蛋白との間の結合量を測定し; (c)化合物をTNF−Rデスドメイン蛋白およびTNF−R1−DDリガン ド蛋白と混合して第2の結合混合物を得て; (d)第2の結合混合物中の結合量を測定し;次いで、 (e)第1の結合混合物中の結合量を第2の結合混合物中の結合量と比較する こと を特徴とするTNF−Rデスドメイン結合の阻害剤の同定方法であって、第2の 結合混合物の結合量が減少した場合は、該化合物がTNF−Rデスドメイン結合 を阻害しうるものである方法。 15.該TNF−R1−DDリガンド蛋白が、 (a)配列番号:2のアミノ酸配列; (b)配列番号:2のアミノ酸配列のフラグメント; (c)配列番号:4のアミノ酸配列; (d)配列番号:4のアミノ酸配列のフラグメント; (e)配列番号:6のアミノ酸配列; (f)配列番号:6のアミノ酸配列のフラグメント; (g)配列番号:8のアミノ酸配列;および (h)配列番号:8のアミノ酸配列のフラグメント からなる群より選択されるアミノ酸配列を含んでなるものである請求項14の方 法。 16.治療上有効量の請求項12の組成物を投与することを特徴とする炎症症 状の予防または改善方法。 17.請求項7の方法により製造されるTNF−R1−DDリガンド蛋白。 18.治療上有効量の請求項12の組成物を投与することを特徴とするTNF −Rデスドメイン結合の阻害方法。 19.医薬上許容される担体ならびにIGFBP−5およびTNF−R1−D Dリガンド蛋白活性を有するそのフラグメントからなる群から選択される蛋白 を含んでなる治療上有効量の組成物を哺乳動物対象に投与することを特徴とする 炎症症状の予防または改善方法。 20.医薬上許容される担体ならびにIGFBP−5およびTNF−R1−D Dリガンド蛋白活性を有するそのフラグメントからなる群から選択される蛋白を 含んでなる治療上有効量の組成物を哺乳動物対象に投与することを特徴とするT HF−Rデスドメイン結合の阻害方法。 21.請求項14の方法により同定される阻害剤を含んでなる組成物。 22.さらに医薬上許容される担体を含んでなる請求項21の組成物。 23.治療上有効量の請求項22の組成物を哺乳動物対象に投与することを特 徴とする炎症症状の予防または改善方法。 24.治療上有効量の請求項22の組成物を哺乳動物対象に投与することを特 徴とするTNF−Rデスドメイン結合の阻害方法。 25.医薬上許容される担体ならびにIGFBP−5およびTNF−R1−D Dリガンド蛋白活性を有するそのフラグメントからなる群から選択される蛋白を 含んでなる組成物。 26.(a)TNF−Rデスドメイン蛋白をコードしている第1のポリヌクレ オチド、TNF−R1−DDリガンド蛋白をコードしている第2のポリヌクレオ チド、および少なくとも1のレポーター遺伝子で細胞を形質転換し、第1のポリ ヌクレオチドによりコードされているTNF−Rデスドメイン蛋白への第2のポ リヌクレオチドによりコードされているTNF−R1−DDリガンド蛋白の結合 によってレポーター遺伝子の発現が調節されるものであり; (b)化合物の存在下および不存在下で細胞を増殖させ;次いで、 (c)該化合物の存在下および不存在下でレポーター遺伝子の発現の程度を比 較すること を特徴とするTNF−Rデスドメインの阻害剤の同定方法であって、レポーター 遺伝子の発現程度の低下が生じた場合は、該化合物がTNF−Rデスドメイン結 合を阻害しうるものである方法。 27.第2のポリヌクレオチドが、 (a)配列番号:1のヌクレオチド2からヌクレオチド1231までのヌクレ オチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (b)配列番号:1のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコード しているポリヌクレオチド; (c)配列番号:2のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:2のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R1 −DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードして いるポリヌクレオチド; (e)配列番号:3のヌクレオチド2からヌクレオチド415までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (f)配列番号:3のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコード しているポリヌクレオチド; (g)配列番号:4のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (h)配列番号:4のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R1 −DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードして いるポリヌクレオチド; (i)配列番号:5のヌクレオチド2からヌクレオチド559までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (j)配列番号:5のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコード しているポリヌクレオチド; (k)配列番号:6のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (l)配列番号:6のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R1 −DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードして いるポリヌクレオチド; (m)配列番号:7のヌクレオチド57からヌクレオチド875までのヌクレ オチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (n)配列番号:7のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコード しているポリヌクレオチド; (o)配列番号:8のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガンド 蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (p)配列番号:8のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R1 −DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードして いるポリヌクレオチド;および (q)厳密な条件下で(a)−(p)に示したポリヌクレオチドのいずれか1 つとハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチドであって、TNF−R1− DDリガンド蛋白活性をコードしているポリヌクレオチド からなる群より選択されるものである請求項26の方法。 28.細胞が酵母細胞である請求項26の方法。 29.該ポリヌクレオチド配列が (a)配列番号:9のヌクレオチド2からヌクレオチド931までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (b)配列番号:9のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチド; (c)配列番号:10のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:10のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R 1−DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド;および (e)厳密な条件下で(a)−(d)に示したポリヌクレオチドのいずれか1 つにハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチド からなる群より選択されるものである請求項1の組成物。 30.該ポリヌクレオチド配列が、 (a)配列番号:11のヌクレオチド2からヌクレオチド1822までのヌク レオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (b)配列番号:11のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌ クレオチド; (c)配列番号:12のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:12のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R 1−DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド;および (e)厳密な条件下で(a)−(d)に示したポリヌクレオチドのいずれか1 つにハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチド からなる群より選択されるものである請求項1の組成物。 31.該蛋白が、 (a)配列番号:10のアミノ酸配列;および (b)配列番号:10のアミノ酸配列のフラグメント からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、実質的に他の哺乳動物蛋白を含 まないものである請求項8の組成物。 32.該蛋白が、 (a)配列番号:12のアミノ酸配列;および (b)配列番号:12のアミノ酸配列のフラグメント からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、実質的に他の哺乳動物蛋白を含 まないものである請求項8の組成物。 33.該TNF−R1−DDリガンド蛋白が、 (a)配列番号:10のアミノ酸配列; (b)配列番号:10のアミノ酸配列のフラグメント; (c)配列番号:12のアミノ酸配列;および (d)配列番号:12のアミノ酸配列のフラグメント からなる群より選択されるアミノ酸配列を含んでなるものである請求項14の方 法。 34.第2のポリヌクレオチドが、 (a)配列番号:9のヌクレオチド2からヌクレオチド931までのヌクレオ チド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (b)配列番号:9のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌク レオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性をコードしているポリ ヌクレオチド; (c)配列番号:10のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:10のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R 1−DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードし ているポリヌクレオチド; (e)配列番号:11のヌクレオチド2からヌクレオチド1822までのヌク レオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; (f)配列番号:11のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌ クレオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコー ドしているポリヌクレオチド; (g)配列番号:12のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (h)配列番号:12のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R 1−DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードし ているポリヌクレオチド;および (i)厳密な条件下で(a)−(h)に示したポリヌクレオチドのいずれか1 つとハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチドであって、TNF−R1− DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコードしているポリヌクレオチド からなる群より選択されるものである請求項26の方法。 35.該ポリヌクレオチド配列が、 (a)配列番号:13のヌクレオチド3からヌクレオチド2846までのヌク レオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド (b)配列番号:13のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌ クレオチド; (c)配列番号:14のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:14のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなるTNF−R 1−DDリガンド蛋白をコードしているポリヌクレオチド;および (e)厳密な条件下で(a)−(d)に示したポリヌクレオチドのいずれか1 つにハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチド からなる群より選択されるものである請求項1の組成物。 36.該蛋白が、 (a)配列番号:14のアミノ酸配列;および (b)配列番号:14のアミノ酸配列のフラグメント からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、実質的に他の哺乳動物蛋白を含 まないものである請求項8の組成物。 37.該TNF−R1−DDリガンド蛋白が、 (a)配列番号:14のアミノ酸配列;および (b)配列番号:14のアミノ酸配列のフラグメント からなる群より選択されるアミノ酸配列を含んでなるものである請求項14の方 法。 38.第2のポリヌクレオチドが、 (a)配列番号:13のヌクレオチド3からヌクレオチド2846までのヌク レオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド (b)配列番号:13のヌクレオチド配列のフラグメントを含んでなるポリヌ クレオチドであって、TNF−R1−DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコー ドしているポリヌクレオチド; (c)配列番号:14のアミノ酸配列を含んでなるTNF−R1−DDリガン ド蛋白をコードしているポリヌクレオチド; (d)配列番号:14のアミノ酸配列のフラグメントを含んでなりTNF−R 1−DDリガンド蛋白活性を有するTNF−R1−DDリガンド蛋白をコードし ているポリヌクレオチド;および (e)厳密な条件下で(a)−(d)に示したポリヌクレオチドのいずれか1 つにハイブリダイゼーションしうるポリヌクレオチドであって、TNF−R1− DDリガンド蛋白活性を有する蛋白をコードしているポリヌクレオチド からなる群より選択されるものである請求項26の方法。
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