【発明の詳細な説明】
抄紙機用織布ベルト
本発明は、抄紙機用織布ベルト、ことに、限定されるものではないが、抄紙機
乾燥圏用に使用される織布ベルトに関する。
抄紙機は、一般的に、３処理圏、すなわち、成形、プレスおよび乾燥の各処理
圏から構成される。紙が抄造されるにつれて、これを連続的、無端的に搬送する
ために、各処理圏において織布ベルトが使用される。抄紙機の各処理圏において
必要とされる条件が相違するのに対応して、織布の構造も処理圏ごとに相違する
。
例えば、成形用織布は、必要な脱水量をもたらす正確な透水性と、使用される
繊維に適合する表面性とを兼備しなければならないのに対して、プレス用織布は
、成形されたばかりの紙シートを保護しながら、迅速に水を吸収し、かつ排水す
ることができなければならない。乾燥用織布は、耐熱性と、化学的、物理的条件
に対する高度の耐性と、透過性とを兼ね備えるように構成されねばならない。
ＰＣＴ特願ＷＯ９１／１９０４４号公報は、抄紙機長手方向の扁平モノフィラ
メントヤーンと、横方向ヤーンとを織成して、織布両面フロート（浮糸）を有す
る乾燥用ベルト織布を開示している。このフロートは、平滑な織布面をもたらす
。この公知の織布において、抄紙機長手方向に延びるヤーンは、織布の透過性を
調整するため、上下に重ね合わされた表面ヤーンと裏面ヤーンを有する。この長
手方向両ヤーンは、相互に接触して織成され、これにより織布の透過性を低減さ
せ、重ね合わされた上下両ヤーンの長手方向における斉合性を維持するようにな
されている。
抄紙機における乾燥用織布ベルトは、乾燥ローラ間に無端的に展張され、走行
する。これによりベルト織布は、ローラ周面の高熱に触れ、水蒸気による劣化作
用を全面的に受け（主として紙シートを支承する側の面）、抄造される紙の品質
に応じて、かつ／もしくは損傷フェルトロールにより摩耗する。上記の劣化は、
高熱乾燥ローラと常に接触しているベルト両側線においてことに甚だしい。
そこで、本発明の目的は、熱、加水分解および摩耗による劣化に対して秀れた
耐性を示す抄紙機用織布ベルトを提供することである。
しかるに、抄紙機長手方向ヤーンと、１層もしくは複数層を成す横方向ヤーン
とから構成される抄紙機用織布ベルトにおいて、上記複数層の少なくとも１層に
おける横方向ヤーンが、比較的大径のヤーンと小径のヤーンから構成され、長手
方向ヤーンが、織布の一方の面に外方フロートまたはナックルを、この織布面下
方において、横方向ヤーン層の１層における小径横方向ヤーンの周囲に内方フロ
ートとまたはナックルをそれぞれ形成し、上記一方の面の下方に内方フロートま
たはナックルを形成する長手方向ヤーンが織布表面を走過しないように長手方向
ヤーンと横方向ヤーンが配設されていることを特徴とする抄紙機用織布ベルトに
より、上記の目的が達成されることが本発明者らにより見出された。
横方向ヤーン層のすべての横方向ヤーンが比較的大径のヤーンと小径のヤーン
から構成されているのが望ましい。またフロートは、織布の上記一方の面と他方
の面の両面において長手方向ヤーンにより形成され、内方フロートまたはナック
ルは、織布の上記両面間において、織布構造内部に形成されるのが好ましい。
本発明による織布ベルトは、限定的ではないが、乾燥処理用の織布ベルトとし
て使用するのに適する。
長手方向ヤーンのフロートまたはナックルは、織布表面において延びることは
ないので、織布の対向面は、乾燥ローラからの熱に対して空気により絶縁される
。空気は織成体よりも良好な熱絶縁媒体であるから、本発明による抄紙機織布は
、熱に基因する劣化に対して特別の耐性をもたらすが、織成体表面からヤーンが
遠ざかるために摩耗および加水分解による劣化に対する耐性も増大する。これは
抄紙機の乾燥圏において、極めて重要である。
織布の一方の面のフロートおよび他方の面のフロートは、同じ材料または異な
る材料で構成され得る。この同じの、もしくは異なる材料は、織布の一方の面お
よび他方の面および／または個々の横方向ヤーン層における横方向ヤーンに使用
される。長手方向ヤーンに適する材料としては、ポリエチレンテレフタラート（
ＰＥＴ）、ポリエチレンナフタラート（ＰＥＮ）のようなポリエステル、ポリエ
ーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）またはＰＣＴＡ（シクロヘキサンジメタ
ノールと、テレフタル酸およびイソフタル酸との共重合体）が挙げられる。適当
な織布は、もっぱらポリエステル（例えばＰＥＴ）から構成されるが、一方の織
布面にポリエステル長手方向ヤーンを、他方の織布面に良好な機械特性を示す長
手方向ヤーン（例えばＰＰＳ、ＰＥＮまたはＰＥＥＫ）を使用した織布も適当で
ある。
織布の一方の面の長手方向ヤーンは、乾燥処理圏において、織布の他方の面と
接触することはないので、織布の紙支承面における長手方向ヤーンは、乾燥ロー
ラとは接触せず、従って、それ程高い熱に触れることはない。従って、この面の
ヤーンは、熱および摩耗による劣化に対して特別の耐性を有する必要はない。対
向面におけるヤーンは、熱および摩耗に対する良好な耐性を示すものが選定され
る。
ベルト織布の両面における長手方向ヤーンの材料を適当に選定することにより
、織布ベルトの耐用寿命は延長され得る。
横方向ヤーン、すなわち緯糸は、一般的にポリエステル（例えばＰＥＮ、ＰＣ
ＴＡ）、ＰＰＳ、ＰＥＥＫまたはこれらの組合せにより形成される。
本発明のさらに新しい特徴は、透水性を調整するために、異なる太さの横方向
ヤーンを組合せて使用することに在る。典型的な横方向ヤーンは、０．３ｍｍ太
さのヤーンと、０．６、０．４または０．２ｍｍ太さのヤーンとの組合せである
。前述したＰＣＴ特願ＷＯ９１／１９０４４号公報の抄紙機用織布ベルトは、織
布中における長手方向ヤーンと横方向ヤーンの本数を変えることにより透過性を
調整している。しかしながら、これは横方向ヤーンの太さを変える方法に比べて
不利である。時間のかかる織機の再設定を必要とするからである。透過性調整の
他の方法は、スタッファー（重量、嵩、強さを増大させるため織布の経糸方向に
入れるヤーン）の挿入、長手方向ヤーンの本数の変更、横方向ヤーンの密度の変
更、断面が非円形の、もしくはマルチフィラメントの長手方向および／または横
方向ヤーンの使用である。
本発明による横方向ヤーンの太さの組合せは、例えば０．５ｍｍと０．７ｍｍ
、０．５ｍｍと０．８ｍｍ、０．５ｍｍと０．９ｍｍ、０．４ｍｍと０．９ｍｍ
である。横方向ヤーンの横断面の差は、０．１から０．６ｍｍの範囲であ
るのが好ましい。
本発明の好ましい実施態様において、織布は少なくとも２層の横方向ヤーンを
有するのが好ましい。さらに、横方向ヤーンの複数層のすべてが、大径および小
径の横方向ヤーンの組合せ構造であるのが好ましい。大径ヤーンと小径ヤーンは
、各横方向ヤーン層の横方向において、また複数層の上下方向において、それぞ
れ交互に配置されるのが好ましい。本発明の好ましい実施態様においては、スタ
ッファーは横方向にも挿入されるのが、透過性調整のために好ましい。これは大
きい表面積を有する横方向ヤーンを織成により織布中に組み込むことにより行わ
れる。追加的ヤーンの組み込みは、透過性を低減させる。このスタッファーヤー
ンは異形断面を有するのが好ましい。
本発明による長手方向ヤーンは、２：１から４：１の寸法範囲の扁平なモノフ
ィラメントヤーンであるのが好ましい。他の異形（すなわち断面非円形）ヤーン
、例えば断面三角形状のヤーンも使用され得る。ことに好ましいのは、断面Ｄ字
状のヤーンである。このようなヤーンは、湾曲面が織布本体内に対向するように
組み込まれる。この湾曲面は、汚染耐性を改善し、ヤーンの浄化（例えば空気／
水ジェットの使用による浄化）を容易にする。織布は、相違する横断面寸法およ
び／または形状の長手方向のヤーン、例えば特定のヤーンを、紙シートおよび／
または乾燥ローラと接触させないようにするための手段として持っていてもよい
。
長手方向ヤーンは、少なくとも２本の比較的大径の横方向ヤーンとその間にお
ける１本の比較的小径の横方向ヤーンの範囲にわたって伸びるフロートを形成す
る。複数層の織布において、織布の対向両面に長手方向ヤーンから形成されるナ
ックルは、織布の単一の横方向ヤーンの下方に形成される。
本発明の理解を容易にするために、以下において、実施態様を例示する添付図
面を参照しつつ本発明をさらに具体的に説明する。
添付図面の図１は、本発明による織布ベルトの側面図、
図２は本発明による他の織布ベルトの実施態様を示す側面図である。
図１の織布ベルト１０は、比較的太い横方向ヤーンと、比較的細い横方向ヤー
ンとを交互に配置して構成される。第１の長手方向ヤーン１１は、２本の大径横
方向ヤーン１２、１３の上方を長手方向に延びており、小径横方向ヤーン１４は
、上記２本の大径横方向ヤーンの中間に配置されてフロートを形成する。長手方
向ヤーン１１は、次の小径横方向ヤーン１５の下方を通ってナックルを形成し、
さらに１対の大径横方向ヤーン１６、１７と、その間の小径横方向ヤーン１８の
上方を通る。このようにして、長手方向ヤーン１１の大部分は、織布の表面に位
置する。ナックルを形成する長手方向ヤーン１１は、織布ベルトの下方面、裏面
を走行することはない。織布表面にはさらに第２の長手方向ヤーン１９が設けら
れ、第１長手方向ヤーン１１と同様に配置される。織布の裏面にも、長手方向ヤ
ーン２０が配置され、２本の大径横方向ヤーンと、その間の１本の小径横方向ヤ
ーンの下方においてフロートを形成し、次いで小径横方向ヤーンの上方を通って
ナックルを形成し、さらに２本の大径横方向ヤーンとその間に位置する１本の小
径横方向ヤーンの下方を走過する。従って、この織布裏面の長手方向ヤーン２０
は、織布ベルトの表面を走行することはない。このように構成された織布ベルト
は、その両端を接合することにより、紙シート乾燥圏用の無端コンベアベルトを
形成する。紙シートを支承、搬送する織布ベルト表面のヤーンは、熱、水蒸気、
摩耗による劣化に対して良好な耐性を示す合成樹脂、例えば前述のＰＰＳ、ＰＥ
Ｎ、ＰＥＥＫ、ＰＣＴＡから形成される。織布の裏面のヤーンは、乾燥熱による
劣化に対して良好な耐性を示すポリエステルから形成されるのが好ましい。
図２は本発明によるさらに他の織布ベルト２１を示し、これは２層の横方向ヤ
ーン層２２、２３から成り、各層は、比較的大径の横方向ヤーンと比較的小径の
横方向ヤーンを交互に配置して構成される。この２層の横方向ヤーンは、必須的
ではないが、小径ヤーンが大径ヤーンの上方に、次いで大径ヤーンが小径ヤーン
の上方に位置するように重ね合わされるのが好ましい。
長手方向ヤーン２４は、２本の大径横方向ヤーン２５、２６と、その間の１本
の小径横方向ヤーン２７の範囲にわたって織布表面に浮いてフロートを形成し、
次いで上方層２２の小径横方向ヤーン２８を、さらに下方層２３の小径横方向ヤ
ーン２９の下方を走過して、上方層の小径横方向ヤーン３０に至る。長手方向ヤ
ーン２４は、織布の全長にわたって、この織成パターンを反覆する。織布表面
には、さらに他の長手方向ヤーン３１が同様に配置される。織布裏面において、
さらに他の長手方向ヤーン３２、３３が設けられ、これらは、上述した２本の上
方長手方向ヤーンの配置パターンに対する鏡像的パターンで配置される。
前述したところと同様に、織布裏面においてフロートを形成する長手方向ヤー
ンは、織布表面を走過することはなく、また織布表面においてフロートを形成す
る長手方向ヤーンは、織布裏面を走過することはない。
上述の実施態様は単に例示的なものであって、特許請求範囲に記載された本発
明の技術的範囲内において、多くの改変形がもたらされ得る。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION woven belt present invention for a paper machine, the fabric belt paper machine, in particular, but not limited, to fabric belts used in the paper machine drying zone. A paper machine generally comprises three processing zones, namely, forming, pressing and drying zones. As the paper is made, woven belts are used in each treatment zone to convey it continuously and endlessly. Corresponding to the different conditions required in each processing zone of the paper machine, the structure of the woven fabric also differs for each processing zone. For example, forming woven fabrics must combine precise water permeability to provide the required amount of dewatering, and surface properties compatible with the fibers used, whereas pressing woven fabrics are just formed. It must be able to quickly absorb and drain water while protecting the paper sheet. The drying fabric must be constructed to combine heat resistance, high resistance to chemical and physical conditions, and permeability. PCT Patent Application WO 91/19044 discloses a belt woven fabric for drying having a woven double-sided float (floating yarn) by weaving a flat monofilament yarn in the longitudinal direction of a paper machine and a transverse yarn. This float provides a smooth woven surface. In this known woven fabric, the yarns extending in the longitudinal direction of the paper machine have a top yarn and a back yarn which are superimposed one on top of another in order to adjust the permeability of the woven fabric. The longitudinal yarns are woven in contact with each other, thereby reducing the permeability of the woven fabric and maintaining the longitudinal homogeneity of the superimposed upper and lower yarns. A woven fabric belt for drying in a paper machine is endlessly stretched between drying rollers and runs. As a result, the belt woven fabric is exposed to the high heat of the peripheral surface of the roller, undergoes the entire deterioration effect of the steam (mainly on the side supporting the paper sheet), and depends on the quality of the paper to be formed and / or is damaged. Wear due to felt roll. The above deterioration is particularly severe on both side lines of the belt which are always in contact with the hot drying roller. Accordingly, an object of the present invention is to provide a woven fabric belt for a paper machine which has excellent resistance to deterioration due to heat, hydrolysis and abrasion. However, in a papermaking machine woven belt comprising a paper machine longitudinal yarn and one or more layers of transverse yarns, the transverse yarn in at least one of the plurality of layers has a relatively large diameter. A longitudinal yarn comprising an outer float or knuckle on one side of the woven fabric, below the woven surface, around a small diameter transverse yarn in one of the transverse yarn layers. A longitudinal yarn and a knuckle are respectively formed, and the longitudinal yarn and the transverse yarn are arranged below the one surface so that the longitudinal yarn forming the inward float or the knuckle does not run over the woven fabric surface. It has been found by the present inventors that the above object is achieved by a woven fabric belt for a paper machine, characterized in that: Desirably, all of the transverse yarns of the transverse yarn layer are composed of relatively large and small diameter yarns. The float is formed by longitudinal yarns on both the one side and the other side of the woven fabric, and the inner float or knuckle is formed inside the woven fabric structure between the two sides of the woven fabric. preferable. The woven belt according to the invention is suitable, but not limited to, for use as a woven belt for a drying process. Since the float or knuckle of the longitudinal yarn does not extend at the woven fabric surface, the opposing surfaces of the woven fabric are air insulated from heat from the drying rollers. Because air is a better thermal insulating medium than wovens, the paper machine woven fabric according to the present invention provides extra resistance to heat-induced degradation, but wear and tear due to the yarn moving away from the woven surface. Resistance to degradation by hydrolysis is also increased. This is extremely important in the dry zone of paper machines. The float on one side of the woven fabric and the float on the other side may be composed of the same or different materials. This same or different material is used for the transverse yarns on one side and the other side of the woven fabric and / or the individual transverse yarn layers. Suitable materials for the longitudinal yarn include polyesters such as polyethylene terephthalate (PET), polyethylene naphthalate (PEN), polyetheretherketone (PEEK) or PCTA (cyclohexanedimethanol with terephthalic acid and isophthalic acid). Polymer). Suitable woven fabrics are composed entirely of polyester (e.g., PET), but have a polyester longitudinal yarn on one woven surface and a longitudinal yarn exhibiting good mechanical properties (e.g., PPS, PEN) on the other woven surface. Or woven fabric using PEEK) is also suitable. Since the longitudinal yarn on one side of the woven fabric does not contact the other side of the woven fabric in the drying treatment zone, the longitudinal yarn on the paper bearing surface of the woven fabric does not contact the drying roller. , And therefore not exposed to so much heat. Thus, the yarns on this surface need not have any particular resistance to degradation by heat and wear. The yarns on the opposing surface are selected to have good resistance to heat and wear. By properly selecting the material of the longitudinal yarns on both sides of the belt fabric, the useful life of the fabric belt can be extended. The transverse yarn, or weft, is generally formed from polyester (eg, PEN, PCTA), PPS, PEEK, or a combination thereof. A further new feature of the present invention resides in the use of a combination of transverse yarns of different thicknesses to regulate water permeability. A typical transverse yarn is a combination of 0.3 mm thick yarn and 0.6, 0.4 or 0.2 mm thick yarn. In the woven fabric belt for a paper machine disclosed in the above-mentioned PCT Japanese Patent Application No. WO 91/19044, the permeability is adjusted by changing the number of longitudinal yarns and transverse yarns in the woven fabric. However, this is disadvantageous compared to the method of changing the thickness of the transverse yarn. This is because time-consuming resetting of the loom is required. Other methods of permeability control include inserting stuffers (yarns placed in the warp direction of the woven fabric to increase weight, bulk and strength), changing the number of longitudinal yarns, changing the density of the transverse yarns, cross-sections Is the use of non-circular or multifilament longitudinal and / or transverse yarns. The combinations of widths of the transverse yarns according to the invention are, for example, 0.5 mm and 0.7 mm, 0.5 mm and 0.8 mm, 0.5 mm and 0.9 mm, 0.4 mm and 0.9 mm. The difference in cross section of the transverse yarn is preferably in the range of 0.1 to 0.6 mm. In a preferred embodiment of the present invention, the woven fabric preferably has at least two layers of transverse yarn. Further, it is preferred that all of the layers of the transverse yarn are of a combination of large and small diameter transverse yarns. The large diameter yarns and the small diameter yarns are preferably arranged alternately in the lateral direction of each transverse yarn layer and in the vertical direction of a plurality of layers. In a preferred embodiment of the present invention, the stuffer is also preferably inserted in the transverse direction for permeability control. This is done by incorporating the transverse yarn having a large surface area into the woven fabric by weaving. The incorporation of additional yarns reduces permeability. The stuffer yarn preferably has a modified cross section. The longitudinal yarn according to the invention is preferably a flat monofilament yarn in the size range from 2: 1 to 4: 1. Other irregularly shaped (ie non-circular in cross-section) yarns, for example yarns with a triangular cross-section, may also be used. Particularly preferred are yarns having a D-shaped cross section. Such yarns are incorporated such that the curved surfaces face in the woven body. This curved surface improves contamination resistance and facilitates yarn cleaning (eg, by using an air / water jet). The woven fabric may have longitudinal yarns of different cross-sectional dimensions and / or shapes, such as certain yarns, as a means to prevent contact with the paper sheet and / or drying roller. The longitudinal yarns form a float that extends over at least two relatively large diameter transverse yarns and one relatively small diameter transverse yarn therebetween. In a multi-layer woven fabric, knuckles formed from longitudinal yarns on opposing sides of the woven fabric are formed below a single transverse yarn of the woven fabric. In order to facilitate understanding of the present invention, the present invention will be more specifically described below with reference to the accompanying drawings illustrating embodiments. FIG. 1 of the accompanying drawings is a side view of a woven fabric belt according to the present invention, and FIG. 2 is a side view showing another embodiment of a woven fabric belt according to the present invention. The woven belt 10 of FIG. 1 is configured by alternately arranging relatively thick transverse yarns and relatively thin transverse yarns. A first longitudinal yarn 11 extends longitudinally above the two large-diameter transverse yarns 12, 13 and a small-diameter transverse yarn 14 is located intermediate the two large-diameter transverse yarns. To form a float. The longitudinal yarn 11 forms a knuckle below the next smaller diameter transverse yarn 15 and passes over a pair of larger diameter transverse yarns 16, 17 and a smaller diameter transverse yarn 18 therebetween. In this way, most of the longitudinal yarn 11 is located on the surface of the woven fabric. The longitudinal yarn 11 forming the knuckle does not run on the lower surface or the lower surface of the woven fabric belt. The woven fabric surface is further provided with a second longitudinal yarn 19, which is arranged like the first longitudinal yarn 11. Also on the back side of the woven fabric, a longitudinal yarn 20 is arranged, forming a float below two large-diameter transverse yarns and one small-diameter transverse yarn therebetween, and then above the small-diameter transverse yarn. A knuckle is formed therethrough and runs under two larger diameter transverse yarns and one smaller diameter transverse yarn therebetween. Therefore, the longitudinal yarn 20 on the back side of the woven fabric does not run on the surface of the woven fabric belt. The woven fabric belt thus configured is joined at both ends to form an endless conveyor belt for a paper sheet drying zone. The yarns on the surface of the woven fabric belt that supports and transports the paper sheet are made of a synthetic resin having good resistance to deterioration due to heat, water vapor, and abrasion, such as PPS, PEN, PEEK, and PCTA. The yarns on the back side of the woven fabric are preferably formed from polyester which exhibits good resistance to degradation by drying heat. FIG. 2 shows yet another woven belt 21 according to the invention, which consists of two layers of transverse yarn layers 22, 23, each layer comprising a relatively large diameter transverse yarn and a relatively small diameter transverse yarn. Are arranged alternately. The two layers of transverse yarn are preferably, but not necessarily, superimposed such that the smaller diameter yarn is located above the larger diameter yarn and then the larger diameter yarn is located above the smaller diameter yarn. The longitudinal yarn 24 floats on the surface of the woven fabric over a range of two large-diameter transverse yarns 25, 26 and one small-diameter transverse yarn 27 therebetween to form a float, and then the upper layer 22 has a small-diameter transverse yarn. The directional yarn 28 travels further below the small diameter transverse yarn 29 of the lower layer 23 to the small diameter transverse yarn 30 of the upper layer. The longitudinal yarns 24 repeat this weaving pattern over the entire length of the fabric. Still other longitudinal yarns 31 are similarly arranged on the woven fabric surface. On the back side of the woven fabric, further longitudinal yarns 32, 33 are provided, which are arranged in a mirror image to the arrangement pattern of the two upper longitudinal yarns described above. As before, the longitudinal yarn forming the float on the back of the woven fabric does not run over the surface of the woven fabric, and the longitudinal yarn forming the float on the surface of the woven fabric runs on the back of the woven fabric. I do not have to. The embodiments described above are merely illustrative, and many modifications may be made within the scope of the invention as defined in the appended claims.
【手続補正書】特許法第１８４条の８
【提出日】１９９６年９月５日
【補正内容】
重ね合わされた上下両ヤーンの長手方向における斉合性を維持するようになされ
ている。
抄紙機における乾燥用織布ベルトは、乾燥ローラ間に無端的に展張され、走行
する。これによりベルト織布は、ローラ周面の高熱に触れ、水蒸気による劣化作
用を全面的に受け（主として紙シートを支承する側の面）、抄造される紙の品質
に応じて、かつ／もしくは損傷フェルトロールにより摩耗する。上記の劣化は、
高熱乾燥ローラと常に接触しているベルト両側線においてことに甚だしい。
そこで、本発明の目的は、熱、加水分解および摩耗による劣化に対して秀れた
耐性を示す抄紙機用織布ベルトを提供することである。
しかるに、抄紙機長手方向ヤーンと、１層もしくは複数層を成す横方向ヤーン
とから構成される抄紙機用織布ベルトにおいて、上記複数層の少なくとも１層に
おける横方向ヤーンが、比較的大径のヤーンと小径のヤーンから構成され、長手
方向ヤーンが、織布の一方の面に外方フロートまたはナックルを、この織布面下
方において、横方向ヤーン層の１層における小径横方向ヤーンの周囲に内方フロ
ートとまたはナックルをそれぞれ形成し、上記一方の面の下方に内方フロートま
たはナックルを形成する長手方向ヤーンが織布表面を走過することなく、織布表
面との間が空気により遮断されるように、長手方向ヤーンと横方向ヤーンが配設
されていることを特徴とする抄紙機用織布ベルトにより、上記の目的が達成され
ることが本発明者らにより見出された。
横方向ヤーン層のすべての横方向ヤーンが比較的大径のヤーンと小径のヤーン
から構成されているのが望ましい。
請求の範囲
１．抄紙機長手方向に延びるヤーンと、１層もしくは複数層を成す横方向ヤー
ンとを織成して構成される抄紙機用織布ベルトであって、上記複数層の少なくと
も１層における横方向ヤーンが、比較的大径のヤーンと、比較的小径のヤーンか
ら構成され、長手方向ヤーンが織布の一方の面に外方フロートまたはナックルを
、またこの面の下方において、横方向ヤーン層の１層における横方向ヤーンの周
囲に内方フロートまたはナックルをそれぞれ形成し、上記一方の面の下方に内方
フロートまたはナックルを形成する長手方向ヤーンが織布表面を走過することな
く織布表面との間が空気により遮断されるように、横方向ヤーンが織成配設され
ていることを特徴とする抄紙機織布ベルト。
２．横方向ヤーン層の全層が、比較大径と小径のヤーンを有することを特徴と
する抄紙機織布ベルト。
３．織布の上記一方の面においてフロートを形成する長手方向ヤーンが、織布
の他方の面においてフロートを形成する長手方向ヤーンと同じ材料から形成され
ていることを特徴とする、請求項１または２の織布ベルト。
４．織布の上記一方の面においてフロートを形成する長手方向ヤーンが、織布
の他方の面においてフロートを形成する長手方向ヤーンと異なる材料から形成さ
れていることを特徴とする、請求項１または２の織布ベルト。
５．織布が、横方向ヤーンの複数層を有し、上記織布の一方の面および他方の
面上に延びる両横方向ヤーンが異なる材料で形成されていることを特徴とする、
上記各項のいずれかの織布ベルト。[Procedural amendment] Patent Law Article 184-8 [Date of submission] September 5, 1996 [Content of amendment] The superimposed upper and lower yarns are designed to maintain homogeneity in the longitudinal direction. A woven fabric belt for drying in a paper machine is endlessly stretched between drying rollers and runs. As a result, the belt woven fabric is exposed to the high heat of the peripheral surface of the roller, undergoes the entire deterioration effect of the steam (mainly on the side supporting the paper sheet), and depends on the quality of the paper to be formed and / or is damaged. Wear due to felt roll. The above deterioration is particularly severe on both side lines of the belt which are always in contact with the hot drying roller. Accordingly, an object of the present invention is to provide a woven fabric belt for a paper machine which has excellent resistance to deterioration due to heat, hydrolysis and abrasion. However, in a papermaking machine woven belt comprising a paper machine longitudinal yarn and one or more layers of transverse yarns, the transverse yarn in at least one of the plurality of layers has a relatively large diameter. A longitudinal yarn comprising an outer float or knuckle on one side of the woven fabric, below the woven surface, around a small diameter transverse yarn in one of the transverse yarn layers. An inner float and / or a knuckle are formed, respectively, and the longitudinal yarn forming the inner float or the knuckle below the one surface does not run over the woven fabric surface, and is blocked by air from the woven fabric surface. As described above, the present inventors have achieved that the above object is achieved by a woven fabric belt for a paper machine, wherein the longitudinal yarn and the transverse yarn are provided. Ri was found. Desirably, all of the transverse yarns of the transverse yarn layer are composed of relatively large and small diameter yarns. Claims 1. A woven fabric belt for a paper machine constituted by weaving a yarn extending in a longitudinal direction of a paper machine and one or more layers of a transverse yarn, wherein the transverse yarns in at least one of the plurality of layers are compared. A large-diameter yarn and a relatively small-diameter yarn, the longitudinal yarn having an outer float or knuckle on one side of the woven fabric and, below this surface, a transverse yarn in one of the transverse yarn layers. An inward float or knuckle is formed around the directional yarn, respectively, and the longitudinal yarn forming the inward float or knuckle below the one surface is separated from the woven fabric surface without running over the woven fabric surface. A paper machine woven belt, wherein the transverse yarns are woven so as to be blocked by air. 2. A woven paper machine belt wherein all of the transverse yarn layers have comparatively large and small diameter yarns. 3. 3. The woven fabric according to claim 1, wherein the longitudinal yarn forming the float on one side of the woven fabric is formed from the same material as the longitudinal yarn forming the float on the other surface of the woven fabric. Woven belt. 4. 3. The longitudinal yarn forming a float on said one side of the woven fabric is formed from a different material than the longitudinal yarn forming a float on the other side of the woven fabric. Woven belt. 5. Wherein the woven fabric has a plurality of layers of transverse yarns, and wherein the transverse yarns extending on one side and the other side of the woven fabric are formed of different materials. Any woven belt.
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，
ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ
Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ
，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，
ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，
ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ
Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ
，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，
ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ
Ｋ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ
，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，
ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ────────────────────────────────────────────────── ───
Continuation of front page
(81) Designated countries EP (AT, BE, CH, DE,
DK, ES, FR, GB, GR, IE, IT, LU, M
C, NL, PT, SE), OA (BF, BJ, CF, CG
, CI, CM, GA, GN, ML, MR, NE, SN,
TD, TG), AP (KE, MW, SD, SZ, UG),
AM, AT, AU, BB, BG, BR, BY, CA, C
H, CN, CZ, DE, DK, EE, ES, FI, GB
, GE, HU, IS, JP, KE, KG, KP, KR,
KZ, LK, LR, LT, LU, LV, MD, MG, M
K, MN, MW, MX, NO, NZ, PL, PT, RO
, RU, SD, SE, SG, SI, SK, TJ, TM,
TT, UA, UG, US, UZ, VN