JPH10504709A - ポリヌクレオチドの細胞への標的を定めた送達を増大させるための細菌成分の利用 - Google Patents

ポリヌクレオチドの細胞への標的を定めた送達を増大させるための細菌成分の利用

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JPH10504709A
JPH10504709A JP8503399A JP50339996A JPH10504709A JP H10504709 A JPH10504709 A JP H10504709A JP 8503399 A JP8503399 A JP 8503399A JP 50339996 A JP50339996 A JP 50339996A JP H10504709 A JPH10504709 A JP H10504709A
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Abstract

(57)【要約】 特定の細胞をポリヌクレオチドの標的とするための改良された可溶性分子複合体を開示する。この分子複台体は:(a)ポリヌクレオチド;(b)ポリヌクレオチド結合剤と細胞の表面分子に結合してエンドソームに内在化される細胞特異的結合剤とからなるキャリアー、及び(c)エンドソームを溶解させてその細胞の細胞質へのポリヌクレオチドの放出を引き起こす細菌成分又はその断片を含む。この発明の好適具体例において、ポリヌクレオチド結合剤はポリリジンであり、細胞特異的結合剤はアシアロ糖蛋白質であり、細菌成分はリステリオリシンOである。開示した可溶性分子複合体及び利用方法を治療に用いて、遺伝子及びアンチセンスポリヌクレオチドをイン・ビボで特定の細胞に送達することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリヌクレオチドの細胞への標的を定めた送達を 増大させるための細菌成分の利用発明の背景 分子生物学における急速な発展は、正常に機能する遺伝子をヒト組織に導入す ることにより遺伝病を矯正する遺伝子治療の利用の可能性を示した。ここ数年間 で、遺伝子送達のための多くの方法が、イン・ビトロで開発された。これらの内 には、リン酸カルシウム沈澱(Gopal(1985)Mol Cell Biol.5:1188; Graham等(1 973)Virology 52:456)、エレクトロポレーション(Potter等(1984)PNAS81:7161 )、マイクロインジェクション(Harland等(1985)Cell Biol.101:1094)、リポ ソーム(Fraley等(1979)PNAS 76:3348)及びレトロウイルスベクター(Guild等( 1988)Virology62:3795)がある。しかしながら、本質的制限が、これらの技術の いくつかをイン・ビボで遺伝子送達のために広く使用することを妨げてきた。例 えば、レトロウイルスは、分裂細胞にのみ統合され且つこのベクターが運ぶこと のできる外来遺伝子にはサイズの制限がある。リン酸カルシウム沈澱においては 、原形質膜損傷が生じる。 最近、肝細胞及び他の細胞に特異的にDNAを送達するための可溶性DNAタ ーゲティングシステムが開発された(Wu等J.Biol.Chem.(1987)262:4429;米国特 許第5,166,320号)。肝細胞への送達のために、このシステムは、肝実 質細胞に対して高度に選択的なレセプターによるアシアロ糖蛋白質のレセプター 媒介のエンドサイトーシスを利用する。細胞表面レセプターに結合する実体であ るアシアロオロソムコイド(ASOR)及びDNAに結合する実体であるポリリ ジンよりなる可溶性のターゲティング可能な結合体が開発された。ポリリジンは 、DNAと強い、ダメージを与えない様式で結合して、そのDNAをヌクレアー ゼの攻撃から保護する。この結合体は、アシアロ糖蛋白質レセプターを有する細 胞を特異的に標的とすることができ、外来遺伝子の細胞への取り込み及び発現を 生じさせる(米国特許第5,166,320号;Wilson等J.Biol.Chem.(1992) 267:963; Wu等J.Biol.Chem.(1989)242:16985;Wu等Biochemistry(1988)27(3):887 ; Wu等J.Biol.Chem.(1991)266:14438)。 送達された遺伝子の発現を増大させる幾つかのアプローチが報告されている。 例えば、Curiel等は、最近、細胞に完全なアデノウイルスとトランスフェリン− ポリリジン−DNA複合体を同時トランスフェクトすることによる増大した遺伝 子発現を報告した(Curiel等(1991)PNAS 88:8850)。Wagner等は、DNA複合体 の部分としてインフルエンザウイルスヘマグルチニンのN末端配列から引き出し たある種のフソジェニックペプチドを含み、トランスフェリン−ポリリジン媒介 の遺伝子トランスファーのかなりの増大を生じた(Wagner(1992)PNAS 89:7934) 。 トランスフェクトした遺伝子の発現を増大させるための更なる方法は、有益で あろう。発明の要約 この発明は、選択的細胞内在化のための特定の細胞へのポリヌクレオチドのタ ーゲティングのための改良された可溶性分子複合体及びその分子複合体の利用方 法に関するものである。この可溶性分子複合体は、ポリヌクレオチド結合剤と、 細胞の表面分子に結合してエンドソーム中に内在化される細胞特異的結合剤とか らなるキャリアー成分と複合体化したポリヌクレオチドを含む。この複合体は、 更に、エンドソームを溶解させることのできる細菌成分又はその部分を含み、そ のポリヌクレオチドの細胞質内への放出を生じる。 このポリヌクレオチド結合剤は、細胞外条件下でポリヌクレオチドと安定に複 合体化し且つ細胞内条件下でそのポリヌクレオチドを機能的形態で放出するポリ カチオン等の化合物である。キャリアーを調製するためには、ポリヌクレオチド 結合剤を、細胞性エンドソーム中へのエンドサイトーシスによる結合リガンドの 内在化を媒介する細胞表面構造典型的には細胞表面レセプターに結合する細胞特 異的結合剤に結合する。この細胞特異的結合剤は、天然若しくは合成のリガンド (例えば、蛋白質、ポリペプチド、糖蛋白質、炭水化物等)であってよく、又は それは、結合した複合体の内在化を、その後、媒介する細胞表面構造に特異的に 結合する抗体若しくはそのアナログであってよい。この細胞特異的結合剤に対す る好適な標的は、ガラクトース末端(アシアロ−)糖蛋白質と結合してその内在 化を媒介する肝細胞のアシアロ糖蛋白質レセプターである。 ポリヌクレオチドの細胞への送達を増大させるために、細胞性エンドソームを 溶解させることのできる細菌成分又は活性なその断片をこの分子複合体に含有さ せる。この複合体の細胞のエンドソーム中への内在化の後に、この細菌成分がエ ンドソームを溶解させてポリヌクレオチドの細胞質への放出を生じる。好ましく は、この細菌成分は、pH依存性であり、エンドソームへの内在化に際して活性 化される。或は、この細菌成分は、チオール活性化される。特に好適な細菌成分 は、リステリオリシンO又はその活性成分である。 この発明の可溶性分子複合体を用いて、治療のために、ポリヌクレオチド例え ば遺伝子及びアンチセンスポリヌクレオチドを、イン・ビボ、イン・ビトロ又は エクソ・ビボで、特定の細胞に送達することができる。発明の詳細な説明 この発明は、少なくとも部分的に、細胞性エンドソームの溶解を引き起こす能 力を有する細菌成分を用いて、特定の細胞に対するポリヌクレオチドの送達を増 大させることができるという発見に基づいている。従って、レセプター媒介のエ ンドサイトーシスによるポリヌクレオチドの細胞中への送達を増大させるために 、エンドソームを溶解させることのできる細菌成分を可溶性分子複合体に含有さ せる。用語「細菌成分」は、ここで用いる場合、細胞性エンドソームを溶解させ る能力を有する細菌の任意の部分又は細菌により生成される任意の物質を含み、 エンドソーム溶解活性を有する蛋白質及び断片又はそれらのアナログを含む。 この発明の可溶性分子複合体は、ポリヌクレオチド結合剤と細胞特異的結合剤 とからなるキャリアーと非共有結合したポリヌクレオチドを含む。この分子複合 体は、更に、細胞性エンドソームを溶解させる細菌成分又はその断片を含む。こ の細菌成分を、キャリアーの成分例えばポリヌクレオチド結合剤と結合すること ができる。或は、この細菌成分を、別々に第2のポリヌクレオチド結合剤と結合 させ、そしてこの分子複合体の残りの成分と複合体化させることができる。この 分子複合体の部分として、この細菌成分又はその断片を、同様のエンドサイトー シス経路によって、この分子複合体の残りの成分(即ち、ポリヌクレオチド、ポ リヌクレオチド結合剤及び細胞特異的結合剤)と共に細胞中に内在化させる。こ の同時内在化させた細菌成分又はその活性断片は、エンドソームの溶解を引き起 こし、それにより、この複合体の成分を細胞の細胞質中に放出させて、機能的ポ リヌクレオチドの増大した取り込み及び/又は細胞における延長された活性を生 じる。 送達すべきポリヌクレオチドは、DNA、RNA又はそれらのアナログであっ てよい。例えば、標的を定めたポリヌクレオチドは、所望の蛋白質例えば分泌蛋 白質(1991年6月5日出願の米国特許出願第710,558号及び1992 年6月5日出願の第893,736号を参照)例えば凝固因子及び他の血中蛋白 質、細胞表面蛋白質(1991年5月3日出願の米国特許出願第695,598 号を参照)例えば低密度リポ蛋白質、成長因子若しくはホルモンに対する細胞表 面レセプター、免疫原性蛋白質(1991年5月14日出願の米国特許出願第6 99,891号及び1992年5月14日出願の第882,669号を参照)例 えばウイルス蛋白質(例えば、B型肝炎抗原又はHIVエンベロープ蛋白質)又 は他の病原体の蛋白質をコードする遺伝子であってよい。 所望の蛋白質をコードするポリヌクレオチドは、標的細胞による発現に適した 形態である。例えば、このポリヌクレオチドは、その生成物の細胞内目的地への 通行又は細胞性分泌を与える適当なシグナル配列をコードする遺伝子であってよ い。このシグナル配列は、その蛋白質の天然の配列であってもよいし、外来の配 列であってもよい。この遺伝子は、標的細胞による遺伝子産物の発現のために必 要な適当な遺伝子調節要素と機能的に結合する。調節配列は、適当な細胞内での 所望の蛋白質の発現を指示するために、技術的に認識され、選択される。従って 、用語「調節配列」は、ここで用いる場合、プロモーター、エンハンサー及び他 の発現制御要素を含む。かかる調節配列は、公知であり、Goeddel、Geneexpress ion Technology: Methods in Enzymology ,p.185,Academic Press,カリフォルニア、S an Diego(1990)中で論じられている。この遺伝子は、遺伝子の発現及び 遺伝子にコードされた産物の分泌に必要な遺伝子調節要素を伴う発現ベクター例 えばプラスミッド又は転移性遺伝要素等に含まれ得る。 或は、この標的を定めたポリヌクレオチドは、アンチセンスポリヌクレオチド であってよい(1992年9月4日出願の米国特許出願第07/941,368 号、及び1993年4月5日出願の第08/042,943号、及び1994年 1月12日出願の第08/181,557号を参照されたい)。別の場合には、 このポリヌクレオチドは、触媒活性を有するRNA分子例えばリボザイムをコー ドする遺伝子であってよい(1994年4月4日出願の米国特許出願第08/2 22,615号を参照されたい)。この分子複合体は、同じポリヌクレオチドの 1つより多いコピー又は1種以上の異なるポリヌクレオチドを含むことができる 。 この複合体のキャリアー成分は、典型的には、細胞特異的結合剤とポリヌクレ オチド結合剤との結合剤である。この細胞特異的結合剤は、特定の細胞をこの複 合体の標的とし、そして細胞表面構造に特異的に結合する薬剤である(該細胞表 面構造は、例えばエンドサイトーシスの過程により、その細胞性エンドソーム中 への内在化を媒介する)。この結合剤のための標的の表面構造は、蛋白質、ポリ ペプチド、炭水化物、脂質又はこれらの組合せであってよい。典型的には、この 細胞表面構造は、リガンドのエンドサイトーシスを媒介する表面レセプターであ る。従って、この結合剤は、レセプターに結合する天然又は合成のリガンドであ ってよい。このリガンドは、細胞表面構造により認識されるだけ十分に露出した 官能基を有する蛋白質、ポリペプチド、糖蛋白質、糖ペプチド又は糖脂質であっ てよい。それは又、ウイルス又は細胞(例えば、哺乳動物、細菌、原生成物の細 胞)等の生物の成分であってもよい。細胞特異的リガンドは又、抗体又は抗体の アナログ例えば一本鎖抗体(細胞表面構造に結合するもの)であってもよい。 キャリアーを形成するのに有用なリガンドは、標的とすべき特定の細胞によっ て変化する。肝細胞を標的とするには、ガラクトース末端炭水化物例えば天然の 糖蛋白質から得られる炭水化物トリー特に末端ガラクトース残基を含むか又は酵 素処理されて末端ガラクトース残基を露出し得る構造を利用することができる。 或は、他のリガンド例えばポリペプチドホルモンを用いることができる。更に、 天然の植物性炭水化物例えばアラビノガラクタンをリガンドとして用いることが できる。肝細胞ターゲティングに有用な他のリガンドには、露出した末端炭水化 物基を有する糖蛋白質例えばアシアロ糖蛋白質(ガラクトース末端)が含まれる 。これらのガラクトース末端リガンドは、ガラクトース末端炭水化物例えばラク トース又はアラビノガラクタンをガラクトースを有しない蛋白質に還元的ラクト サミネーションにより結合することにより形成することができる。更なるアシア ロ糖蛋白質の例には、アシアロオロソムコイド、アシアロフェチュイン及び脱シ アル化された水疱性口内炎ウイルスが含まれるが、これらに限定されない。かか るリガンドは、末端シアル酸及び末端から2番目のガラクトース残基を有する糖 蛋白質の化学的又は酵素的脱シアル化により形成することができる。 他の細胞表面レセプターを標的とする可溶性分子複合体のターゲティングのた めには、他の型のリガンド例えばマクロファージ用のマンノース(リンパ腫)、 繊維芽細胞用のマンノース6リン酸糖蛋白質(繊維肉腫)、腸細胞用の内性因子 −ビタミンB12及び胆汁酸(Kramer等(1992)J.Biol.Chem.267:18598-18604参 照)、脂肪細胞用のインシュリン、及び平滑筋細胞又は他のトランスフェリンレ セプターを有する細胞用のトランスフェリンを用いることができる。或は、細胞 特異的結合剤は、レセプター又はレセプター様分子例えば細胞表面のリガンド( 例えば、抗原)に結合する抗体であってよい。かかる抗体は、標準的手順により 生成することができる。 このキャリアーのポリヌクレオチド結合剤は、送達されるべきポリヌクレオチ ドと複合体を形成する。このポリヌクレオチドとの複合体形成は、標的細胞によ る内在化の前に細胞外でのポリヌクレオチドの有意の解離を阻止するだけ十分に 安定なものでなければならない(イン・ビボ、エクソ・ビボ又はイン・ビトロの 何れかで)。しかしながら、この複合体は、その細胞中では適当な条件下で開裂 可能であり、それにより、ポリヌクレオチドはその細胞内で機能的形態で放出さ れる。 好適具体例において、ポリヌクレオチド結合剤とポリヌクレオチドとの間の結 合は、十分な細胞外安定性を与えるが細胞内では遊離可能である静電引力に基づ くものである。好適なポリヌクレオチド結合剤は、負に帯電したポリヌクレオチ ドと結合するポリカチオンである。これらの正に帯電した蛋白質は、非共有的に ポリヌクレオチドと結合して、細胞外では安定であるが細胞内では遊離可能なタ ーゲティング可能な分子複合体を形成することができる。適当なポリカチオンは ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、塩基性蛋白質例えばヒストン、 アビジン、プロタミン等である。好適ポリカチオンは、ポリリジンである(例え ば、3,800〜60,000ダルトン)。発現可能なポリヌクレオチドを遊離 可能に結合するために利用できる他の非共有結合には、単独又は組合せた水素結 合、疎水結合、静電的結合が含まれる(例えば、ポリヌクレオチドに結合した抗 ポリヌクレオチド抗体及びポリヌクレオチド含有のビオチン化ヌクレオチドに結 合するストレプトアビジン又はアビジン)。 好適なポリヌクレオチド結合剤は、ポリカチオンである。これらの正に帯電し た物質は、負に帯電したポリヌクレオチドと非共有的に結合して、細胞外では安 定であるが細胞内では遊離可能な可溶性のターゲティング可能な分子複合体を形 成することができる。適当なポリカチオンは、ポリリジン、ポリアルギニン、ポ リオルニチン、塩基性蛋白質例えばヒストン、アビジン、プロタミン等である。 好適なポリカチオンは、ポリリジン(例えば、3,800〜60,000ダルト ン)である。ポリヌクレオチドに遊離可能に結合するために利用できる他の非共 有結合には、単独又は組合せた水素結合、疎水結合、静電的結合が含まれる(例 えば、ポリヌクレオチドに結合した抗ポリヌクレオチド抗体及びポリヌクレオチ ド含有のビオチン化ヌクレオチドに結合するストレプトアビジン又はアビジン) 。 ポリヌクレオチドの細胞への送達を増大するために、細胞性エンドソームを溶 解させることのできる細菌成分又はその断片をこの分子複合体に含ませる。この 細菌成分又は断片は、典型的には、キャリアー成分例えばポリヌクレオチド結合 剤の少なくとも1つに、好ましくはジスルフィド結合により共有結合される。或 は、この細菌成分又は断片を、第2のポリヌクレオチド結合剤又は第2の細胞特 異的結合剤と別々に結合し、そしてこの分子複合体の残りの成分と複合体化させ る。 この発明の好適具体例において、この分子複合体で用いられる細菌蛋白質又は ペプチドは、細胞性エンドソームに内在化される際に活性化される。用語「活性 化」は、ここで用いる場合、細菌成分又はその部分がエンドソームを溶解させる ことができる(例えば、コンホメーション変化を受け、エンドソームの膜に結合 してそのエンドソームを溶解させることによって)ことを意味する。例えば、こ の細菌成分の活性は、pH依存性であってよく、即ち、この細菌成分は、エンド ソーム内の酸性pHにおいてはエンドソーム溶解活性を有するが、エンソソーム の外(即ち、細胞質中又は細胞外)のpHではかかる活性を有しない。かかる細 菌成分は、細胞外では不活性であり、細胞の外において又は細胞質に放出された 場合に標的細胞又は宿主に無害であるが、細胞のエンドソーム内の酸性環境にさ らされた後には活性になる。 この発明の他の好適具体例において、細菌成分は、チオール活性化される。チ オール活性化された細菌成分は、バチルス、ストレプトコッカス、クロストリジ ウム、ラクトバチルス及びリステリアを含む種々のグラム陽性細菌(これらに限 定されない)により生成される(例えば、Smyth,C.J.及びDuncan,J.L.,Bact erial Toxins and Cell Membranes ,第5章 129頁、Academic Press(1978);Alouf ,J.E.及びGeoffrey,C.,Bacterial component Toxins,165頁、AcademicPress(1 984)を参照されたい)。チオール活性化された細菌成分は、還元された場合には その蛋白質を活性化し、酸化された場合にはその蛋白質を不活性化する1つ以上 のスルフヒドリル基を含むものである。一具体例において、チオール活性化され た細菌蛋白質例えばLLO又は、全蛋白質と比較して免疫原性が減少したその蛋 白質の断片を、その蛋白質の遊離のスルフヒドリル基を介してキャリアーと結合 し、それにより、スルフヒドリル基の還元を防止してその蛋白質の活性化を阻止 する。この構成は、細菌蛋白質又はペプチドが細胞のエンドソームへの内在化前 に標的細胞に対して有害となることを阻止するという利点を与える。一度細胞性 エンドソームに入れば、細菌蛋白質とキャリアーとの間のジスルフィド結合が還 元されて蛋白質が活性な形態でキャリアーから遊離し、エンドソームの溶解を引 き起こすと考えられる。 この発明の特に好適な具体例においては、この分子複合体は、リステリアモノ サイトジェネスにより生成された56kDのチオール活性化された蛋白質である 細菌成分リステリオリシンO(LLO)を含み、或は一層好ましくさえあるが、 エンドソーム溶解活性を未だ保持しているLLOの断片は、後述の実施例3に記 載のような減じた免疫原性を有する。LLOは、pH5.5において完全に活性 であるが、pH7ではその殆どの活性を失う(例えば、Portnoy等(1992)Infecti on & Immunity 60:2710を参照されたい)。従って、この発明の分子複合体の部 分として、LLOは細胞外又は細胞質中(中性のpH)では不活性であり、この 複合体がエンドソームの酸性環境中に内在化されると活性となると考えられる。 従って、LLOは、LLOが細胞外でこの細胞に接触した場合に細胞膜に殆ど障 害を与えないことを確実にする細胞溶解活性の欠如の故に、この発明の分子複合 体において用いるのに特に好適である。エンドソームへ入った後に、活性なLL Oがエンドソームの膜に結合し、かかる結合が膜の浸透性を崩壊させてエンドソ ームの溶解へと導くと考えられる。 他のpH依存性又はチオール活性化細菌成分例えばニューモリシンも又、この 発明の分子複合体に含まれ得る。 この発明の分子複合体を生成するために、ポリヌクレオチド結合剤(例えば、 ポリヌクレオチド)と細胞特異的結合剤(例えば、ASOR)との化学結合好ま しくは共有的相互作用によってキャリアーを形成する。 一具体例において、このキャリアーを、エンドソーム溶解可能な細菌性蛋白質 又はその断片に結合する。 他の具体例においては、細菌成分又は断片とポリヌクレオチド結合剤との結合 体を調製する。次いで、その結合体とキャリアーとをポリヌクレオチドと複合体 化する。その結果生成する分子複合体は、別々にポリヌクレオチド結合剤に結合 し、この複合体の残りの成分(即ち、キャリアーとポリヌクレオチド)と非共有 的に複合体化する細菌成分を含む。 このキャリアーは、細胞特異的結合剤をポリヌクレオチド結合剤に化学結合さ せることにより形成することができえる。この化学結合は、典型的には共有結合 である。好適な結合は、ペプチド結合である。これは、Jung,G.等(1981)Bioche m.Biophys.Res.Commun.101:599-606に記載されたように水溶性カルボジイミ ドを用いて形成することができる。別の結合は、ジスルフィド結合又はア ビジン−ビオチンカップリング等の強い非共有結合である。 化学結合は、キャリアーを形成するのに用いる特定の細胞特異的結合剤及びポ リヌクレオチド結合剤に対して最適化することができる。反応条件をデザインし て結合形成を最大化し且つキャリアー成分の凝集の形成を最小化することができ える。細胞特異的結合剤のポリヌクレオチド結合剤に対する最適比は、経験的に 決定することができる。ポリカチオンを用いる場合には、成分比は、ポリカチオ ンのサイズ及びポリヌクレオチドのサイズによって変化する。一般に、この比( 重量比)は、約10:1〜1:1好ましくは約3:1に及ぶ。未結合の成分及び 凝集物は、分子ふるい又はイオン交換クロマトグラフィー(例えば、Aquap ore(商標)カチオン交換、Rainin)によってキャリアーから分離することが できる。 一具体例において、アシアロオロソムコイド−ポリリジン結合体を、架橋剤1 −(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドを用いて形成す る。透析後に、調製用酸−尿素ポリアクリルアミドゲル電気泳動(pH4〜5) により、結合体を未結合成分から分離する。この結合体を、更に、カルボキシメ チル官能化カラムにて精製することができる(1993年4月5日出願の米国特 許出願第08/043,008を参照されたい。その教示を参考として本明細書 中に援用する)。 この分子複合体を形成するための一つの方法により、キャリアーと細菌成分を 結合する。好適な結合は、ジスルフィド結合である。後述の実施例に記載のよう に、この結合は、例えば、N−スクシンイミジル3−(2−ビリジルジチオ)プ ロピオネート(SPDP)等の化学架橋剤を用いて達成することができる。用い ることのできる他の架橋剤には、例えば、N−ヒドロキシスクシンイミジルエス テル、N−スクシンイミジル−(4−ヨードアセチル)アミノベンゾエート)( SIAB)、スルホ−SIAB、スルホ−スクシンイミジル−4−マレイミドフ ェニル−ブチレート(スルホ−SMPB)及び水溶性カルボジイミド例えば1− エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド( EDC)が含まれる(例えば、Grabarek等(1990)Anal.Biochem.185:131を参照さ れたい)。 チオール活性化した細菌成分例えばLLOを用いる場合には、例えばSPDP を用いてチオール化し、次いでLLO又はLLOから導いたペプチド上に含まれ る遊離のスルフヒドリル基に直接結合することができる(例えば、Cumber等(198 5)Meth Enzymol 112:207を参照されたい)。LLO又はそのペプチドをキャリア ーにそのスルフヒドリル基を介して結合することは、チオール基が参加されたま までいること及び複合体が標的細胞の外側にいる間はLLOの活性が阻止される という利点を提供することができる。 キャリアーと細菌成分との結合の後に、生じた結合体(キャリアー−細菌成分 結合体)を、ポリヌクレオチド結合剤を介してポリヌクレオチドと非共有的に複 合体化する。これは、段階的透析手順により達成することができる。一具体例に おいて、ポリカチオン例えばポリリジンで作成したキャリアーの利用に関して、 この透析手順を、2M NaClダイアリゼートを用いて開始し、0.15M溶 液にて終了する。徐々に像対するNaCl濃度は、ポリヌクレオチドのキャリア ー−細菌成分結合体への結合を生じる。幾つかの場合において、特に、ポリヌク レオチド及び結合体の濃度が低い場合には、透析は必要でなく;ポリヌクレオチ ドと結合体を単に混合して室温で約30分間インキュベートする。 この発明の可溶性分子複合体の形成のための、ポリヌクレオチドのキャリアー −細菌成分結合体に対する最適比は、用いるポリヌクレオチド及びキャリアー− 細菌成分結合体の型及びサイズによって変化し得る。例えば、オリゴヌクレオチ ドとASOR、ポリリジン及びLLOで作成したキャリアー−蛋白質結合体につ いてのモル比は、約1000:1〜約10:1(オリゴヌクレオチド対キャリア ー−細菌成分蛋白質結合体)で変化し得る。この比は、特定のポリヌクレオチド 及びキャリアー−細菌成分結合体について、米国特許第5,166,320号( その教示を、参考として本明細書中に援用する)に記載したゲル遅延アッセイに よって測定することができる。簡単に言えば、ポリアクリルアミドゲル上でラン させたDNAの移動を完全に遅らせるポリヌクレオチドのキャリアー−細菌成分 結合体に対する割合を、複合体形成に対する最適比として採用する。 この発明の分子複合体を形成するための第2の方法によって、エンドソームを 溶解させることのできる細菌成分若しくはその断片とポリヌクレオチド結合剤又 は細胞特異的結合剤(例えば、抗細胞表面レセプター抗体)との結合体を形成す る。説明用の例として、エンドソーム溶解活性を有する細菌成分例えばLLO又 はLLOの断片を、化学架橋剤例えばSIAB、スルホ−SIAB、スルホ−S MPB又はEDCを用いて、ポリヌクレオチド結合剤(例えば、ポリヌクレオチ ド)に結合することができる。或は、細菌成分又はその部分を、トランスグルタ ミナーゼ等の酵素の作用によって酵素的に又は例えばビオチン−ストレプトアビ ジンブリッジを介して生化学的に、ポリヌクレオチド結合剤と結合することがで きる。その結果生じた結合体を、次いで、分子ふるい又はイオン交換クロマトグ ラフィー(例えば、Aquapore(商標)カチオン交換、Rainin)により、 標準的技術を用いて、遊離の細菌成分及び遊離のポリヌクレオチド結合剤から分 離することができる。 特に好適な具体例においては、ポリヌクレオチド結合剤−細菌成分結合体を、 LLO、又は一層好ましくさえあるが、エンドソーム溶解活性を有するLLOの 断片とポリリジンとを用いて、LLO上に含まれる遊離のスルフヒドリル基又は 遊離のカルボキシル基をポリリジンに結合させることにより生成する。例えば、 ポリリジンを、SPDPを用いてチオール化し、次いで、LLO又はLLOのペ プチド上の遊離のスルフヒドリル基に直接結合することができる。結合は、室温 で、約18時間インキュベートすることにより達成することができる。 ポリヌクレオチド結合剤−細菌成分結合体の形成の後に、この結合体を、室温 でのインキュベーションにより、分子複合体の残りの成分(即ち、ポリヌクレオ チド結合剤及び細胞特異的結合剤とから上記のようにして形成したキャリアー) と非共有的に複合体化させる。最適複合体形成のためには、ポリヌクレオチドを 、先ず、そのポリヌクレオチドの負電荷を部分的にのみ飽和する量のキャリアー と混合すべきである(即ち、ポリヌクレオチドの負電荷の約1/4をキャリアー のポリカチオンにより中和する)。ポリカチオン例えばポリリジンで作成したキ ャリアーを用いる場合には、この比は、標準的ゲル遅延アッセイにより決定する ことができる。キャリアーとポリヌクレオチドとの複合体形成後に、ポリヌクレ オチド結合剤−細菌成分結合体を、反応混合物に加えて残りのポリヌクレオチド を中和する(例えば、Wagner等(1992)PNAS 89:6099-6103を参照された い)。 本発明の可溶性分子複合体を用いて、ポリヌクレオチドを、様々な条件下で、 標的細胞に選択的に送達することができる。ポリヌクレオチドのイン・ビトロで の送達のためには、培養した細胞を、この発明の可溶性分子複合体と、細胞によ るエンドサイトーシス的取込みに導く条件下でインキュベートすることができる 。この分子複合体を用いて、生物から取り出し次いでその生物に戻す細胞又は組 織へのポリヌクレオチドの送達をエクス・ビボで増大させることもできる。 ポリヌクレオチドのイン・ビボでの送達のためには、この発明の分子複合体を 製薬上許容し得るビヒクルにて生物に投与することができる。用語「製薬上許容 し得るビヒクル」は、ここで用いる場合、イン・ビボ投与のために、本発明の可 溶性分子複合体を安定化するための任意の生理学的に許容し得るビヒクル例えば 塩溶液及び水性緩衝液を含むことを意図する。製薬上活性な物質に対してかかる 媒質を使用することは、当分野では周知である。如何なる慣用の媒質でも、本発 明の分子複合体と非適合性でない限り、治療用組成物におけるそれらの使用を意 図する。 この可溶性分子複合体は、非経口投与することができる。好ましくは、それを 静脈注射する。注射用途に適した製薬組成物には、無菌水溶液が含まれる。すべ ての場合において、この組成物は、無菌でなければならず且つ容易に注射できる 程度に流動性でなければならない。それは、製造及び貯蔵の条件下において安定 でなければならず、汚染作用又は微生物例えば細菌及びカビに対して保護されな ければならない。 この発明を、下記の実施例によって、更に説明するが、これらの実施例は、主 題発明の更なる制限と解釈すべきでない。この出願中で引用したすべての引用文 献及び公表された特許出願の内容を、参考として本明細書中に援用する。 実施例 実施例1可溶性分子複合体の形成 ホタルPhotinus pyralisからのルシフェラーゼレポーター遺伝子をコードする プラスミッドDNAを培養Huh−7細胞に送達するための可溶性分子複合体を 下記のように製造した。 (a)リステリオリシンO(LLO)の精製 LLOを、Geoffroy等(1987)Infection & Immunity 55:1641の方法に従って精 製した。簡単に言えば、リステリアモノサイトジェネス10403S株(ペンシ ルベニア大学からPortnoy博士により親切に提供された)を、鉄を含まない培地 で増殖させた。培養上清を、PM膜(Amicon)を用いて、4℃で、圧力限外濾過 により濃縮した。チオールプロピルセファロース4B又は6Bカラムを用いて、 スルフヒドリル基を有しない蛋白質を除去した。最終生成物を、Toyopearl HW-5 0ゲル濾過カラムを通して精製した。各精製工程からの生成物を、Geoffroy等( 前出)の方法によって溶血性について試験し、蛋白質濃度を試験して回収率のパ ーセンテージを測定した。各工程からの蛋白質の純度をSDS−PAGEにより チェックした。 (b)キャリアーの形成:アシアロオロソムコイド(ASOR)のポリリジン( PL)とのカップリング ASOR−PLキャリアーを、ヨウ素−125で標識したASORを、ペプチ ド結合を解してPLに化学結合させることにより形成した。この結合を、Jung, G.等(1981)Biochem.Biophys.Res.Commun.101:599-606により記載されたように、 水溶性カルボジイミドを用いて形成した。このキャリアーを、分子ふるいクロマ トグラフィーにより精製した。 (c)LLOのキャリアーへの結合 LLOをASOR−PLキャリアーに結合するために、このキャリアーを、先 ず、中性pHで30分間、SPDP[N−スクシンイミジル3−(2−ピリジル ジチオ)プロピオネート]、ASOR又はPL上に含まれる第1アミンと反応す るヘテロ二官能性の開裂可能な架橋剤(Cumber等Meth Enzymol(1985)112:207)と インキュベートすることによりチオール化した。簡単に言えば、1mlのホウ酸 緩衝塩溶液中の10mgのASOR−PLに、DMSO中の20mMのSPDP 溶液25μlを加えた。未結合のSPDPは、PD−10カラムにより除去した 。 次いで、等量のSPDP−ASOR−PL及びLLOを混合して総量を1ml とし、一晩、室温で反応させた。この反応混合物を、次いで、カチオン交換HP LCシステムに加えた。ASOR−PL−LLO結合体を、20mM 酢酸ナト リウム(pH5.1)〜20mM 酢酸ナトリウム+1M 塩化ナトリウム(p H5.1)の連続勾配にて40分間にわたって溶出した。結合体は、12分にて 溶出された。全溶離液は、8mlであった。 導入した2−ピリジル−ジスルフィドの量を、反応生成物をジチオスレイトー ル(DTT)とインキュベートすることにより測定した。遊離したピリジン−2 −チオンの濃度を、343mmでの吸光度を測定することにより測定することが できる(343nmでのモル吸光係数=8.08×103-1cm-1)。 (d)可溶性分子複合体の形成:ポリヌクレオチドとASOR−ポリリジン−L LO結合体との非共有的複合体形成 可溶性複合体を産出するASOR−ポリリジン−LLO結合体のDNAに対す る最適な割合を測定するために、ゲル遅延アッセイを行なった。簡単に言えば、 増大する量の精製ASOR−ポリリジン−LLO結合体を、24ウェル皿にて、 30分間、室温で、2.0μg/ウェルのプラスミッドDNA、pCMVL(Ta rgeTech,Inc.){CMVプロモーター/エンハンサーにより駆動されるルシフ ェラーゼの遺伝子(De Wet等(1987)Mol.Cell Biol.7(2)725-737)を含む}とイ ンキュベートした。これは、DNA複合体を静電気的様式で形成することを可能 にする。各試料を、0.45μの膜を通して濾過して使用する複合体が可溶性で あることを確実にした。 次いで、試料を、電気泳動のためにアガロースゲル上に載せた(例えば、Wu等 (1987)J.Biol.Chem.262:4429-32を参照されたい)。ゲル中のDNAの移動を完 全に遅らせた割合を、複合体形成に最適な比として選んだ。 一度DNAのASOR−PL−LLOに対する適当な比が決定されたならば、 複合体を大きいスケールで作成した。典型的には、2μgのプラスミッドDNA (0.9%塩溶液中)と40μgのASOR−PL−LLO結合体(0.9%塩 溶液中)とを混合して総容積を20μlにし、室温で40分間インキュベートし て複合体を形成した。実施例2可溶性分子複合体を用いるイン・ビトロトランスフェクションアッ セイ プラスミッドDNA、pCMVL(TargeTech,Inc.)を含む可溶性分子複合 体を、実施例1に記載の方法に従って調製した。次いで、トランスフェクション のために、複合体を、2%カルシウムを含む500μgの無血清ダルベッコ改変 必須培地(DMEM)に加え、0.45μのDurapore膜(Milipore Inc .)を通して濾過し、培養Huh細胞(アシアロ糖蛋白質レセプター(+))(L iang J.等(1993)J.Clin.Invest.91:1241-1246)に加えた。対照用の細胞を、A SOR−PL−pCMVL複合体(Wu等(1988)Biopchemistry 27(3):887に従っ て調製した)単独で及びASOR−PL−pCMVL複合体と遊離のリステリオ リシンOでトランスフェクトした。 これらの細胞を、ASOR−PL−LLO−pCMVL複合体と4時間37℃ でインキュベートし、次いで、培地を除去して10%ウシ胎児血清を含む新鮮な DMEMで置き換えた。インキュベーションを48時間続けた。細胞溶解物を、 三連で、ルシフェラーゼ活性について、ルシフェラーゼ遺伝子発現検出用キット (Promega)を用いて光単位でアッセイした。その結果を表1に示すが、これは 、LLOを含む複合体が、何らの細胞に対する毒性の形跡をも伴わずに、複合体 単独又は複合体と遊離のLLOよりも100倍以上増大した遺伝子発現を生じた ことを示している。細胞を複合体と遊離のLLOにさらすことは、遺伝子発現の 4倍増を生じただけであった。 ASOR−PL−LLO−pCMVL複合体をSKHep−1細胞(アシアロ 糖蛋白質レセプター(−))にさらすことは、如何なる条件下においても、有意 の発現を生じなかった(表2参照)。これは、これらの複合体が、アシアロ糖蛋 白質表面レセプターに結合することにより細胞内に内在化される(これらのレセ プターは、結合に次いで、エンドサイトーシスにより細胞内に内在化される)こ とを示している。 次いで、100倍モル過剰の放射性標識したASORを用いて競争アッセイを 行なって、ASOR−PL−LLO−pCMVL複合体の特性を測定した。これ らの結果も、表1に示してある。遊離のASORは、効果的にASOR−PL− LLO−pCMVL複合体と競争して、3−logの活性の減少を生じた。これ は、ASOR−PL−LLO−pCMVL複合体が非常に標的特異的である(即 ち、ASORレセプターによってのみ取込まれる)ことを示した。 実施例3LLOのエンドソーム溶解性ペプチド この実施例では、pH依存性の溶血活性を有するリステリオリシンO(LLO )のペプチドを同定した。 LLO蛋白質は、蛋白質配列に関して、ストレプトリシンO及びニューモリシ ンと相同性である。これらの3つの蛋白質において100%保存されている11 アミノ酸のペプチド(ECTGLAWEWWR)(SEQ ID NO:1)は、溶解活性 に必須であることが示されたユニークなシステインを含んでいる(例えば、Meng aud等(1988)Infection and Immunity 56:766-772を参照されたい)。それ故に、 溶解活性を有するLLOからのペプチドを得るために、この配列を含むペプチド を発現させ、下記のように試験した。 リステリアモノサイトジェネスのλgt11ライブラリー(Clonetechより購 入)からのLLOの完全なコード領域を含むクローンを、公知のLLO配列のオ リゴヌクレオチドをプローブとして用いて単離した。推定の活性な溶血性ドメイ ン(即ち、アミノ酸配列ECTGLAWEWWR(SEQ ID NO:1)をコードする ドメイン)を含むこのクローンの201塩基対断片を、次いで、細菌性発現ベク ター、pGEX−2X(Pharmacia Biotechより購入)中にサブクローン化した 。その結果生成したGST−LLO融合蛋白質の精製を、グルタチオンを含むア ガロースビーズへのGSTタグの結合により達成した。トロンビンプロテアーゼ 部位は、この蛋白質のLLO部分からのGSTドメインの引き続く開裂を可能に した。 LLOの発現したドメインを溶解活性について試験するために、GST−LL O融合蛋白質を含む細菌抽出物及び精製した融合蛋白質について、下記のように 溶血アッセイを行なった: 血液(5ml)をパープルチューブ(3.5%クエン酸塩含有チューブ)中に 吸引し、1000rpmで5分間回転させた。次いで、血清/血漿をこの試料か ら除去し、赤血球(RBC)をPBS(pH7.0)で2回洗った。2μlのア リコートを取り、血球計で細胞を計数した。15μlのRBC試料についての総 細胞数は、約108RBCと測定された。 この15μlのRBC試料を、次いで、1mlのPBS(pH6.0又は 7.0)と合わせた。次いで、5μlの細菌抽出物試料及び精製したGST−L LO融合蛋白質を、15μlのRBC試料に加えた。このRBC試料の5μlの アリコートを負の対照として用いた。このRBC試料の15μlのアリコートを 、1mlのH2Oを加えて、正の対照として用いた。 次いで、5μlの1M DTT、還元剤(DTTの終濃度=5mM)を試験試 料に加え、これらの試料を、チューブの側面を軽くたたくことにより穏やかに混 合した。チューブを視覚的にチェックしてRBCの混合を確実にした。試料を、 37℃の湯浴で30〜60分間インキュベートし、次いで、1000rpmで5 分間遠心分離した。 試料を、細胞溶解(赤い上清)について視覚的にチェックした。或は、光学密 度(OD)測定を、A530nmにて行なうことができた。結果 GST−LLO融合蛋白質を含む細菌抽出物は、赤血球の溶解について陽性で あった。精製した融合蛋白質も又、溶血活性を有し、これは、この活性が細菌抽 出物中の成分によるものではないことを示した。この融合蛋白質のGST部分の みを生成する細菌からの抽出物は、溶血活性について陰性であり、これは、この 活性が融合蛋白質のLLO部分によることを示唆している。 これらの結果は、溶解活性(即ち、細胞又はエンドソームを溶解させる能力) を有するLLOの断片が、組換えにより製造可能であることを示している。これ らのLLOの断片を、次いで、実施例1に記載のように、完全長のLLO蛋白質 の代わりに、この発明の分子複合体に取込ませることができる。同等物 当業者は、ここに記載した特定の手順に対する多くの同等物を認識することが でき、又は常例的実験を用いて確認することができるであろう。かかる同等物は 、この発明の範囲内にあると考えられ、後述の請求の範囲にカバーされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP (72)発明者 ウー,ジョージ ワイ. アメリカ合衆国 06001 コネティカット, エイボン,リッジバリー ロード 52 (72)発明者 ウー,キャサリン エイチ. アメリカ合衆国 06001 コネティカット, エイボン,リッジバリー ロード 52 (72)発明者 ジァング,イン アメリカ合衆国 06032 コネティカット, ファーミントン,トールコット フォレス ト ロード 4,アパートメント ナンバ ー 4エフ (72)発明者 スピタルニー,ジョージ エル. アメリカ合衆国 06410 コネティカット, チェシア,ブルックフィールド コート 6 (72)発明者 カーマイケル,エレン アメリカ合衆国 06117 コネティカット, ウエスト ハートフォード,リッチモンド レイン 103

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.特定の細胞をポリヌクレオチドの標的とするための可溶性分子複合体であっ て、下記を含む該可溶性分子複合体: a)ポリヌクレオチド; b)ポリヌクレオチド結合剤と、細胞の表面分子に結合してエンドソーム内 に内在化される細胞特異的結合剤とからなるキャリアー;及び c)エンドソームを溶解させて、細胞の細胞質へのポリヌクレオチドの遊離 を生じさせる細菌成分。 2.ポリヌクレオチドがDNAである、請求項1に記載の可溶性分子複合体。 3.ポリヌクレオチドが、標的細胞による遺伝子産物の発現に必要な適当な遺伝 子調節要素に結合された遺伝子を含む、請求項1に記載の可溶性分子複合体。 4.ポリヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項1に記 載の可溶性分子複合体。 5.ポリヌクレオチドが、細胞中のRNAに対するリボザイムである、請求項1 に記載の可溶性分子複合体。 6.ポリヌクレオチド結合剤がポリリジンである、請求項1に記載の可溶性分子 複合体。 7.細胞特異的結合剤がアシアロ糖蛋白質である、請求項1に記載の可溶性分子 複合体。 8.細菌成分がエンドソームへの内在化に際して活性化される、請求項1に記載 の可溶性分子複合体。 9.細菌成分がpH依存性である、請求項1に記載の可溶性分子複合体。 10.細菌成分がチオール活性化される、請求項1に記載の可溶性分子複合体。 11.細菌成分がリステリオリシンOである、請求項1に記載の可溶性分子複合 体。 12.特定の細胞をポリヌクレオチドの標的とするための可溶性分子複合体であ って、下記を含む該可溶性分子複合体: a)ポリヌクレオチド; b)ポリリジン及びアシアロ糖蛋白質からなるキャリアー;及び c)リステリオリシンO。 13.リステリオリシンOがジスルフィド結合によりキャリアーに結合されてい る、請求項12に記載の可溶性分子複合体。 14.請求項1に記載の分子複合体及び製薬上許容し得るキャリアーを含む薬剤 投与に適した組成物。 15.ポリヌクレオチドを特定の細胞に送達する方法であって、その細胞を下記 よりなる可溶性分子複合体と接触させることを含む該方法: a)ポリヌクレオチド; b)ポリヌクレオチド結合剤と、細胞の表面分子に結合してその細胞のエ ンドソームに内在化される細胞特異的結合剤とからなるキャリアー及び c)エンドソームを溶解させて、その細胞の細胞質へのポリヌクレオチド の遊離を生じる細菌成分。 16.ポリヌクレオチドがDNAである、請求項15に記載の方法。 17.ポリヌクレオチドが、標的細胞による遺伝子産物の発現に必要な適当な遺 伝子調節要素と結合した遺伝子を含む、請求項15に記載の方法。 18.ポリヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項15 に記載の方法。 19.ポリヌクレオチドが細胞内のRNAに対するリボザイムである、請求項1 5に記載の方法。 20.ポリヌクレオチド結合剤がポリリジンである、請求項15に記載の方法。 21.リガンドがアシアロ糖蛋白質である、請求項15に記載の方法。 22.細菌成分がエンドソームへの内在化に際して活性化される、請求項15に 記載の方法。 23.細菌成分がpH依存性である、請求項15に記載の方法。 24.細菌成分がチオール活性化される、請求項15に記載の方法。 25.細菌成分がリステリオリシンOである、請求項15に記載の方法。 26.ポリヌクレオチドを特定の細胞に送達する方法であって、その細胞を下記 を含む可溶性分子複合体と接触させることを含む該方法: a)ポリヌクレオチド; b)ポリリジン及びアシアロ糖蛋白質よりなるキャリアー;及び c)リステリオリシンO。 27.リステリオリシンOがジスルフィド結合によりキャリアーに結合されてい る、請求項26に記載の方法。 28.生物の特定の細胞へのポリヌクレオチドのイン・ビボ送達の方法であって 、請求項14に記載の組成物をその生物に投与することを含む該方法。 29.特定の細胞をポリヌクレオチドの標的とするための可溶性分子複合体であ って、下記を含む該可溶性分子複合体: a)ポリヌクレオチド; b)ポリヌクレオチドに非共有的に結合するポリカチオンと細胞特異的結 合剤とからなるキャリアー;及び c)エンドソーム溶解活性を有する細菌成分の断片。 30.細菌成分がリステリオリシンOである、請求項29に記載の複合体。
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