JPH10502845A - 安全かみそり - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 安全かみそり刃ユニットは少なくとも１枚の縦に長い刃（１，２）を有する。皮膚接触部材（３）は刃（１，２）の縦方向に倣い延び、ひげそり中、皮膚と接触する露出した面（９）を形成している。皮膚接触部材（３）にはそれぞれひげそり増進材を保有するための多数のポケット（１０）が備えられる。各ポケット（１０）は皮膚接触面（９）に開口している。このポケット（１０）は皮膚接触面（９）のほぼ全域にわたる配列を保って皮膚接触面（９）に沿い、かつそれの幅を横断するように分布している。

Description

【発明の詳細な説明】 安全かみそり 本発明はひげそり装置に係り、特に柄に装着して用いられ、皮膚の表面を横断 して移動する切れ刃を備えた少なくとも１枚の刃を有する安全かみそり刃ユニッ トに関する。 この刃ユニットは刃の切れ味が満足できないレベルに落ちたとき、切れ味の鈍 った刃を新たな刃ユニットと交換できるように柄に対して着脱可能に装着される か、あるいは刃が鈍くなったとき、かみそり全体を捨てるべく柄に完全に固定し て用いられる。 一般に、かみそり刃ユニットは刃の前方に皮膚と接触させる面を形成している ガードおよび刃の後方に皮膚と接触させるキャップを有する。これらのキャップ およびガードは、いわゆるひげそりの幾何学的配置、たとえばひげそり中、皮膚 に対する刃の方向ならびに位置を定める条件を確立する重要な役割を果たす。本 発明は、特にかみそり刃ユニットにおけるこうしたガードおよび／またはキャッ プに関する。 ひげそり前の準備段階にみられるように皮膚の表面には、一般に、ひげそり石 鹸ないしそれに類するものを塗る。このひげそり用処理液を用いる利点の１つは 、かみそりが皮膚に重なり動くとき、より滑り易くなるように皮膚を滑らかにす ることにある。しかしながら、幾つかの場面において、皮膚が何もしないのと同 様に滑らかに処理できないことがある。さらに、ひげそりの最後には皮膚から処 理液を取り除く必要がある。 したがって、ひげをそる間、ひげそり増進成分ないし媒体を供給可能な手段を 備えたかみそりがあれば、極めて都合がよい。このため、ひげそり中、潤滑液が 時間をかけて皮膚に達する材料で構成される潤滑片を備えた刃ユニットが知られ ている。このような潤滑片を用いる利点は実際に確かめられているが、刃ユニッ トに組み込むことのできる活性のある材料は、たとえば製造プロセスにより限ら れており、しかもひげそり前の皮膚の処理がなお必要とされるときに潤滑液を出 すには速度が非常に遅い。 一方、ひげそり用処理液を貯めておく貯蔵室を有するかみそりが提案されてい る。さらに、処理液を充満させせたスポンジを指で押してしぼり出し、かみそり の操作部品にその処理液を送り出す装置も提案されている。しかしながら、使用 者が貯蔵容器内に処理液を再充填したり、あるいは必要なとき、ひげそり促進材 を送り出すなど、特別な操作をすることなく、かみそり刃ユニットの耐用期間を 通してひげそり促進材を徐々に分配するように適応させるかみそりに対する要望 がある。 本発明によれば、少なくとも１枚の縦に長い刃と、前記刃の縦方向に倣って延 び、ひげそり中、皮膚と接触する露出した面を形成する皮膚接触部材とを備え、 前記皮膚接触部材はひげそり増進材をそれぞれの部分で保有する多数のポケット を有し、前記ポケットは皮膚接触面全域にわたるように縦および横方向に分布し 、かつそれぞれが皮膚接触面に開口している安全かみそり刃ユニットが提供され る。 本発明に従う皮膚接触部材は従来技術における潤滑片が製造プロセスに耐える ことができないので、これを全く含まない分配材料を考慮する。ひげそり増進材 は半固形状のゲルのような組織を持つものである。これは望ましい溶解性を保つ ように設計され、ひげそり増進材の特性によりポケット内に保持される。このひ げそり増進材は粘性流体か、あるいはゲルであり、ポケットから出るひげそり増 進材がより流動化するようにひげそり中に存在する水と混和し易いか、あるいは 水に溶けやすい性質を有する。 ポケットは安全かみそり刃ユニットの耐用期間を通して間に合うひげそり増進 材を供給するためにそこから分配されるひげそり増進材を保有する貯蔵室と内側 端部で連通している。このポケットはひげそり中、ひげそり増進材を十分に塗る ことができるように密度の高い配列を保って配置される。隣接するポケットの間 に保たれる平面の幅は十分に良好な皮膚接触面を保持するとしても、ポケットの 最大横断寸法の５％から１００％に相当する値が適当である。 好ましい構造において、ポケットは、たとえば滑らかに曲がる側面の壁を有す る円筒形であり、皮膚接触面とほぼ垂直な軸に対し真円の円筒形である。しかし ながら、たとえば横断面を六角形ないし楕円形のような、別の形状に形成しても よい。ポケットの深さは、たとえばポケット半径にほぼ等しくするなど、ポケッ ト直径よりも小さくし、また、隣接するポケットの間の材料厚さはポケット半径 よりも小さくする。 好ましくは、ポケットは液状のひげそり増進材を保有するために貯蔵室の前壁 に形成される。各ポケットはそれぞれポケットに流れるひげそり増進材を制御す るための開口を通して貯蔵室と連通し、これにより皮膚接触面にひげそり増進材 を放出することができる。 この皮膚接触部材は安全かみそり刃ユニットのガードあるいはキャップのよう な他の部材で構成することが可能である。 本発明は添付図面を参照して実施例を詳細に説明する以下の記述からより明瞭 に理解することができる。図面において、 図１は本発明によるかみそり刃ユニットの切欠き斜視図であり、 図２はかみそり刃ユニットの横断面図である。 図面に示される安全かみそり刃ユニットは支持フレームに縦列に並んで装着さ れた一組の刃１、２と、フレームに固定され、かつ中空の貯蔵室４を形成してい るガード３と刃の後方のフレームに支持される、たとえば潤滑材料からなる潤滑 片を構成するキャップ５とを有する。 このガードはひげそり中、皮膚と接触するように配置される露出した面９を備 えた上部仕切り壁８を有する。この仕切り壁にはその皮膚接触面の長さ方向なら びに幅方向にわたり規則正しく並ぶ多数のポケット１０が形成されている。これ らのポケットは縦方向に複数列配置され、図示の例ではポケット間隔を詰めるた めに縦に互いの中心をずらして３列に並んでいる。各ポケットは円形であり、実 施例のすべてのポケットが同一の直径を有する。 各ポケット１０はその内側端部に区画された領域として示される貯蔵室４と連 絡孔１２を介して連通している。連絡孔の流路面積は貯蔵室４内に充填されたひ げそり増進材が或る制御された速度でポケットに流れるように選定される。ポケ ットにはひげそり中、そこからの放出に備えてひげそり増進材が集合し、たとえ ばその表面張力のもとでそこに保有される。この制限された連絡孔は、また、ポ ケットから貯蔵室内に戻るひげそり増進材の流れを止めるように働き、この結果 ポケット内をひげそり増進材で満たしたままにすることができる。実際には貯蔵 室には刃ユニットの全耐用期間中、つまり刃が切れなくなるまで間に合うように 十分な量のひげそり増進材を充填する。 ひげそり増進材は、好ましくは潤滑性を持たせるが、これに代えて、あるいは これに加えて、たとえば湿潤性など、ひげそり中、良好な働きのある他の特性を 持たせるようにしてもよい。 ひげそり増進材は貯蔵室からポケットにかけて流動するときの通りをよくする 適当な流動性を持たせる一方、適当な粘性と表面張力とを持たせる。これはポケ ットの開口から自然に流出することなくそこに保持され、たとえばひげそり中、 皮膚に重ねてガードが滑るとき、水と触れてより流動性を増して効果的に分配で きるようにする。 ポケットをひげそり増進材で満たすことは本質的な特徴ではない。一方、ポケ ットに１度のひげそりで皮膚に塗る量のひげそり増進材を集め、また、たとえば 後のひげそりにおいて初期の潤滑を向上させるために次回のひげそりまで、ひげ そり増進材を保持する形状および寸法のポケットについては本発明の範囲に含ま れる。 改良は基礎となる発明の概念から離れることなくなし得る。たとえば、ひげそ り増進材で満たすポケット付きの部材はひげそり中、ポケットから材料が流れ易 くするために僅かにたわむことのできる弾性材料で製作することが可能である。 上述の良好な働きに加えてこのポケットを備えた部材は皮膚に当てたとき、良好 な感触が得られるようにしてもよい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 少なくとも１枚の縦に長い刃と、前記刃の縦方向に倣って延び、ひげそ り中、皮膚と接触する露出した面を形成する皮膚接触部材とを備え、前記皮膚接 触部材は前記皮膚接触面に開口し、それぞれひげそり増進材を保有する多数のポ ケットを有し、前記各ポケットは前記皮膚接触面のほぼ全域にわたる配列を保っ て前記皮膚接触面に沿い、かつそれの幅を横断するように分布し、隣接する該ポ ケットが前記ポケットの最大横断寸法の５％から１００％相当の間隔をあけて配 置されるようにした安全かみそり刃ユニット。 ２． 少なくとも１枚の縦に長い刃と、前記刃の縦方向に倣って延び、ひげそ り中、皮膚と接触する露出した面を形成する皮膚接触部材とを備え、前記皮膚接 触部材は前記皮膚接触面に開口し、それぞれひげそり増進材を保有する多数のポ ケットを有し、前記各ポケットは前記皮膚接触面のほぼ全域にわたる配列を保っ て前記皮膚接触面に沿い、かつそれの幅を横断するように分布し、前記各ポケッ トがひげそり中、材料の特性によって該ポケット内に保有され、かつそこから徐 々に放出されるひげそり増進材を含有するようにした安全かみそり刃ユニット。 ３． 少なくとも１枚の縦に長い刃と、前記刃の縦方向に倣って延び、ひげそ り中、皮膚と接触する露出した面を形成する皮膚接触部材とを備え、前記皮膚接 触部材は前記皮膚接触面に開口し、それぞれひげそり増進材を保有する多数のポ ケットを有し、前記各ポケットは前記皮膚接触面のほぼ全域にわたる配列を保っ て前記皮膚接触面に沿い、かつそれの幅を横断するように分布し、かつ該ポケッ トの少なくとも何個かの内側端部がそこを通して分配されるひげそり増進材を保 有する貯蔵室と連通するようにした安全かみそり刃ユニット。 ４． 前記各ポケットが前記貯蔵室と連通している請求の範囲第３項記載の安 全かみそり刃ユニット。 ５． 前記ポケットが前記貯蔵室を部分的に囲う仕切り壁部材内に形成される ようにした請求の範囲第３項記載の安全かみそり刃ユニット。 ６． 前記ポケットが滑らかに曲がる側面の壁を備えるようにした請求の範囲 第１項記載の安全かみそり刃ユニット。 ７． 前記ポケットがそれの軸に対しほぼ円筒形である請求の範囲第６項記載 の安全かみそり刃ユニット。 ８． 前記ポケットが真円の円筒形である請求の範囲第７項記載の安全かみそ り刃ユニット。 ９． 前記ポケットがポケット直径より大きくない深さを持つようにした請求 の範囲第８項記載の安全かみそり刃ユニット。 １０． 前記ポケットが縦に長い複数列を保って配置されるようにした請求の 範囲第１項記載の安全かみそり刃ユニット。 １１． 隣り合う列の前記ポケットが縦方向に中心をずらし、かつ重なるよう に配置される請求の範囲第１０項記載の安全かみそり刃ユニット。