JPH10500738A - シンカー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 モジュールを保持するためのシンカー（１）を有するシンカー装置。モジュールは、モジュール本体（２１；３０；３８）を備えている。モジュール本体（２１；３０；３８）は、多数のタフティング工具、メリヤス工具またはラッシェル工具を担持し、それぞれ互いに平行に延びる二つの側面を備えている。シンカー（１）内には、平らな蔽い面（３）と、この蔽い面（３）にたいして法線方向に延びている平らな止め面（５）とが、シンカー（１）の全長にわたって延びている収容空間を画成している。シンカー（１）には締付け板（８）がねじ止めされ、該締付け板（８）の内面（９）が止め面（５）にたいして平行に延びている。締付け板（８）に、締付けねじのための差し込み穴が設けられている。シンカー（１）の止め面（５）に、その全長にわたって延びている案内溝（６）が設けられている。それぞれのモジュール本体（２１；３１；３８）は、少なくとも一つの締付けねじ（１１）を用いて、少なくとも止め面（５）側においてアダプター部材（１３）に締付け固定されている。モジュール本体（２１；３１；３８）とアダプター部材（１３）と場合によっては付加的な押圧部材（１５）から成っている複合体の幅は、止め面（５）と締付け板（８）の内面との間隔に適合している。それぞれの締付けねじ（１１）は、案内溝（６）に案内されて係合するガイドピン（２６）を有している。それぞれの締付けねじ（１１）のヘッドは、モジュール本体（２１；３１；３８）または押圧部材（１５）の穴に埋設されている。このシンカー装置により、欠陥のある工具の取り付けまたは改変を容易にし、且つ交換を用意にする（図１）。

Description

【発明の詳細な説明】 シンカー装置 本発明は、モジュール本体と該モジュール本体で保持される工具とを有するタ フティングマシーン及びメリヤス機のゲージ部品（モジュール）を保持するため のシンカーを備え、シンカーが、その全長にわたって延びる収容空間を備えてい るシンカー装置に関するものである。 タフティング工具、メリヤス工具またはラッシェル工具（例えば針またはグリ ッパー）をモジュール本体に正確に位置決めして配置し、次に工具とモジュール 本体から成るモジュールをシンカー（例えばタフティングマシーンの針シンカー ）に固定することは知られている。 例えば米国特許第４４８３２６１号公報に示されているシンカーでは、シンカ ーの全長にわたって延びる収容空間にモジュールが挿入される。 この種のシンカーは少なくとも数メートルの長さを有しており、多数の種々の モジュールを取り付けたり交換したりする必要がある。従ってこの種のシンカー の取り付け及び改変には相当の時間を要する。 本発明の課題は、組立て精度を低下させることなく取り付けまたは改変を容易 に行うことができ、さらに個々 のモジュールの交換も容易に行えるような、冒頭で述べた種類のシンカー装置を 提供することである。 上記の課題は、冒頭で述べた種類のシンカー装置においては、収容空間が、シ ンカー内において、平らな蔽い面と、この蔽い面にたいして法線方向に延びてい る平らな止め面によって画成されていること、シンカーに締付け板がねじ止めさ れ、該締付け板の内面が止め面にたいして平行に延びていること、締付け板に、 締付けねじのための差し込み穴が設けられていること、シンカーの止め面に、そ の全長にわたって延びている案内溝が設けられていること、それぞれのモジュー ル本体が、少なくとも一つの締付けねじを用いて、少なくとも止め面側において アダプター部材に締付け固定されていること、モジュール本体とアダプター部材 と場合によっては付加的な押圧部材から成っている複合体の幅が、止め面と締付 け板の内面との間隔に適合していること、それぞれの締付けねじが、案内溝に案 内されて係合するガイドピンを有していること、それぞれの締付けねじのヘッド が、モジュール本体または押圧部材の穴に埋設されていることを特徴とするもの である。 このような構成において、モジュールはまずシンカーの外側においてアダプタ ー部材及び場合によっては付加的な押圧部材と組み立てられて複合体を形成する 。これ らの複合体は、迅速且つ容易にシンカー装置の中間空間のなかに挿入され、そこ で締付け板を締めることによって固定することができる。締付け板を緩めてねじ を外すことにより、個々のモジュールを交換して、特に破損した工具を交換する ことができる。 本発明によるシンカー装置は、それぞれのモジュール本体が、少なくとも一つ の締付けねじを用いて、アダプター部材と押圧部材との間で締付け固定されてい るように構成してよい。この場合、締付けねじのヘッドはモジュール本体に埋設 されずに、押圧部材に埋設される。 さらに本発明によるシンカー装置は、モジュール本体が、アダプター部材を越 えてシンカー装置から突出し、モジュール本体の止め肩部が、アダプター部材の 基準面で所定どおりに係止されるように構成してよい。モジュール本体の止め部 とアダプター部材の基準面との協働により、モジュールの挿入深さを正確に決定 でき、よってモジュールのなかにある工具を正確に決定できる。 本発明によるシンカー装置は、モジュール本体とアダプター部材と場合によっ ては付加的な押圧部材から成っている複合体の幅が、止め面と締付け板の内面と の最小間隔よりも１／１０ｍｍ以下だけ大きいように構成してよい。このように して、シンカー装置の中間空間内で複合体を確実に締付け固定することができる 。 さらに本発明によるシンカー装置は、締付け板に押圧ねじが複数個ねじ込まれ ており、これらの押圧ねじはそれぞれ、複合体の押圧部材またはモジュール本体 にたいして有効である。このようにして、複数個の複合体をそれぞれ別個に、押 圧ねじの操作により確実に固定または取り外すことができる。 さらに本発明によるシンカー装置は、シンカーが、Ｌ字を１８０°回転させた 形状の異形体を有し、この異形体の第１の脚部が前記蔽い面を形成し、且つ締付 け板とねじ止めされており、一方第２の脚部が止め面を形成している。 さらに本発明によるシンカー装置は、一つのアダプター部材に複数個のモジュ ールが付設されているように構成してよい。 さらに本発明によるシンカー装置は、それぞれのモジュール本体が、締付けね じを貫通させるための少なくとも一つの開口部を有しているように構成してよい 。 さらに本発明によるシンカー装置は、モジュール本体の前記開口部が、一端が 開口した長穴として形成されているように構成してよい。この構成は、個々のモ ジュールの交換の際に合目的である。 次に、本発明によるシンカー装置の三つの実施形態を添付の図面を用いて説明 する。 図１は タフティング針を担持するモジュールを備 えた本発明によるシンカー装置の断面図、 図２は 図１のモジュールの側面図、 図３は グリッパーを担持するモジュールを備えた 本発明の他の実施形態を示す図、 図４は 図１のシンカー装置の断面図で、締付け板 に押圧ねじが設けられていることを示す断 面図、 図５は 一端が開口する長穴を備えた、図１のモジ ュールの側面図、 である。 図１に図示したシンカー装置は、Ｌ字体を１８０°回転させた断面をもつシン カー１を有している。このＬ字体の第１の脚部２は蔽い面３を有している。第２ の脚部４は平らな止め面５を有している。止め面５は蔽い面３にたいして法線方 向に延びており、その長手方向に、連続する案内溝６を備えている。 ねじ７により、締付け板８がシンカー１の第１の脚部２にねじ止めされている 。締付け板８はシンカー１の全長にわたって延びているが、複数の部分に分割さ れていてもよい。締付け板８は、止め面５に平行に方向付けられている平らな内 面９を有している。締付け板８には、締付けねじ１１を差し込むための差し込み 穴１０が設け られている。 蔽い面３は、止め面５とともに、締付け板８の内面９によって付加的に制限さ れる収容空間１２を形成している。 収容空間１２内には、シンカー装置の組立て状態において長手方向に直列に並 ぶ複数個の複合体が設けられている。複合体はそれぞれ、アダプター部材１３と 針モジュール１４と押圧部材１５とを有している。その際これらの部品は締付け ねじ１１によって一緒に保持されている。 それぞれのアダプター部材１３は、互いに平行に延びている二つの側面１６， １７と、外側の基準面１８とを有している。アダプター部材１３の側面１６は、 シンカー１の止め面５に接している。さらにアダプター部材１３は、蔽い面３に 接触する頭部面１９を有している。アダプター部材１３には、締付けねじ１１の ためのねじ穴２０が設けられている。 針モジュール１４は、モジュール本体２１を有している。モジュール本体２１ 内では、正確に方向付けられた針２２が位置決めされている。モジュール本体２ １は、締付けねじ１１を差し込むことができる開口部２３を有している。 モジュール本体２１には、アダプター部材１３の基準 面１８に接触する止め肩部２４が設けられている。押圧部材１５は二つの平行な 側面を有し、そのうち一方の側面はモジュール本体２１に接し、他方の側面は締 付け板８の内面９に接する。アダプター部材１３には、締付けねじ１１のための ねじ穴２５が設けられている。 それぞれの締付けねじ１１は、前端にガイドピン２６を有している。 この実施形態の場合、少なくとも一つの締付けねじ１１がアダプター部材１３ と、針モジュール１４と、押圧部材１５とを結合させて複合体を形成させる。複 合体の、締付けねじ１１の軸線方向に測った幅は、同じ方向に測った蔽い面３の 長さよりもわずかに大きい。この長さの差は、１／１０ｍｍ以下の範囲である。 締付けねじ１１は、押圧部材１５のねじ穴２５に埋設されている埋設ヘッド２ ７を有している。 複合体はシンカー装置の外側で組み立てられ、次にシンカー装置の一端から収 容空間１２のなかへ押し込まれる。この場合、複合体のガイドピン２６が案内溝 ６内で案内される。このようにして複合体を押し込んだ状態で針モジュール１４ は互いに直接突合せになり、締付けねじ１１のヘッド２７は締付け板８の差し込 み穴１０の後方に位置する。図示していない終端部材を用いて、複合体の挿入後 収容空間１２の端部が閉鎖される。 従って、針２２が折れて付属の針モジュール１４を交換しなければならない場 合には、差し込み穴１０を介して締付けねじ１１を回転させて引出し、複合体を 緩め、針モジュール１４を離間させて別の針モジュールに交換する。 図３に図示した実施形態では、シンカー１は蔽い面３と止め面５とを有してい る。既に説明したように、シンカー１には締付け板８がねじ７を用いて結合され ている。このようにして収容空間１２が形成される。 既に針モジュールにたいして説明したように、この収容空間１２には、アダプ ター部材１３とグリッパーモジュール３０からなる複合体が挿入される。この場 合、押圧部材なしで作業が行われる。使用される締付けねじのヘッドは、グリッ パーモジュールのモジュール本体３１に埋設されている。 グリッパーモジュール３０は、二つの止め肩部３２，３３を有している。これ らの止め肩部３２，３３は、アダプター部材１３の基準面と締付け板８に接触す る。他の点では、モジュールの挿入及び交換は既に述べた態様で行われる。 図４のシンカー装置は図１のシンカー装置にほぼ対応しているが、締付けねじ ８のねじ穴３５に、少なくともそれぞれの複合体にたいして押圧ねじ３６が設け られて いる点で異なっている。従って、それぞれの複合体にたいして締付けを別個に調 整し、緩めることができる。さらに図１の実施形態にたいして異なっているのは 、モジュール３７のモジュール本体３８に、締付けねじ１１を収容するため、一 端が開口している長穴３９が設けられていることである。従って、締付けねじ１ １をモジュール３７から引出すことなく、モジュール３７の離間または挿入が可 能である。モジュール３７は二つの止め肩部４０を有しており、従ってモジュー ル３７は、互いに１８０°回転した二つの位置で同じ態様で作動することができ る。 本発明によるシンカー装置は、様々な種類のモジュールとともに使用すること ができる。複数列に配置された工具を担持するようなモジュールを使用すること ができる。さらに、互いに接するように並べられた複数のモジュール列を使用で き、従って複数列に配置された工具２２、例えばタフティング針で作業を行うこ とができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バイエル ヴァルター ドイツ連邦共和国 デー・52249 エシュ ヴァイラー パッテルンホーフ 30 (72)発明者 テツァー レヴェント ドイツ連邦共和国 デー・52062 アーヘ ン ベルクドリーシュ ４ (72)発明者 リューニング ロルフ ドイツ連邦共和国 デー・52224 シュト ールベルク ヘーニガーヴェーク 11 【要約の続き】 部材（１３）と場合によっては付加的な押圧部材（１ ５）から成っている複合体の幅は、止め面（５）と締付 け板（８）の内面との間隔に適合している。それぞれの 締付けねじ（１１）は、案内溝（６）に案内されて係合 するガイドピン（２６）を有している。それぞれの締付 けねじ（１１）のヘッドは、モジュール本体（２１；３ １；３８）または押圧部材（１５）の穴に埋設されてい る。このシンカー装置により、欠陥のある工具の取り付 けまたは改変を容易にし、且つ交換を用意にする（図 １）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．モジュール本体（２１；３０；３８）と該モジュール本体で保持される工具 （２２）とを有するタフティングマシーン及びメリヤス機のゲージ部品（モジュ ール）を保持するためのシンカー（１）を備え、シンカー（１）が、その全長に わたって延びる収容空間を備えているシンカー装置において、 収容空間が、シンカー（１）内において、平らな蔽い面（３）と、この蔽 い面（３）にたいして法線方向に延びている平らな止め面（５）によって画成さ れていること、 シンカー（１）に締付け板（８）がねじ止めされ、該締付け板（８）の内 面（９）が止め面（５）にたいして平行に延びていること、 締付け板（８）に、締付けねじのための差し込み穴（１０）が設けられて いること、 シンカー（１）の止め面（５）に、その全長にわたって延びている案内溝 （６）が設けられていること、 それぞれのモジュール本体（２１；３１；３８）が、少なくとも一つの締 付けねじ（１１）を用いて、少なくとも止め面（５）側においてアダプター部材 （１３）に締付け固定されていること、 モジュール本体（２１；３１；３８）とアダプター部材（１３）と場合に よっては付加的な押圧部材（１５）から成っている複合体の幅が、止め面（５） と締付け板（８）の内面との間隔に適合していること、 それぞれの締付けねじ（１１）が、案内溝（６）に案内されて係合するガ イドピン（２６）を有していること、 それぞれの締付けねじ（１１）のヘッドが、モジュール本体（２１；３１ ；３８）または押圧部材（１５）の穴に埋設されていることを特徴とするシンカ ー装置。 ２．それぞれのモジュール本体（２１；３１；３８）が、少なくとも一つの締付 けねじ（１１）を用いて、アダプター部材（１３）と押圧部材（１５）との間で 締付け固定されていることを特徴とする、請求項１に記載のシンカー装置。 ３．モジュール本体（２１；３１；３８）が、アダプター部材（１３）を越えて シンカー装置から突出していること、モジュール本体（２１；３１；３８）の止 め肩部が、アダプター部材（１３）の基準面で所定どおりに係止されることを特 徴とする、請求項１ または２に記載のシンカー装置。 ４．モジュール本体（２１；３１；３８）とアダプター部材（１３）と場合によ っては付加的な押圧部材（１５）から成っている複合体の幅が、止め面（５）と 締付け板（８）の内面（９）との最小間隔よりも１／１０ｍｍ以下だけ大きいこ とを特徴とする、請求項１から３までのいずれか１つに記載のシンカー装置。 ５．締付け板（８）に押圧ねじ（９）が複数個ねじ込まれており、これらの押圧 ねじ（９）はそれぞれ、複合体の押圧部材（１５）またはモジュール本体（２１ ；３１；３８）にたいして有効であることを特徴とする、請求項１から４までの いずれか１つに記載のシンカー装置。 ６．シンカー（１）が、Ｌ字を１８０°回転させた形状の異形体を有し、この異 形体の第１の脚部（２）が前記蔽い面（３）を形成し、且つ締付け板（８）とね じ止めされており、一方第２の脚部（４）が止め面（５）を形成していることを 特徴とする、請求項１から５までのいずれか１つに記載のシンカー装置。 ７．一つのアダプター部材（１３）に複数個のモジュールが付設されていること を特徴とする、請求項１から６までのいずれか１つに記載のシンカー装置。 ８．それぞれのモジュール本体（２１；３１；３８）が、締付けねじ（１１）を 貫通させるための少なくとも一つの開口部（２３；３９）を有していることを特 徴とする、請求項１から７までのいずれか１つに記載のシンカー装置。 ９．モジュール本体（３８）の前記開口部は、一端が開口した長穴として形成さ れていることを特徴とする、請求項８に記載のシンカー装置。