JPH10500591A - 計量分配装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、粒状洗剤のための計量分配装置（１０）に関する。装置（１０）は、バッグ形の可撓性スリーブ（１２）と、維持手段（１４）とを備えている。維持手段（１４）は、スリーブ（１２）に挿入され、一端が開口の領域に締結されている。維持手段（１４）は、押しつぶし可能で且つ弾性である。従って、本発明による計量分配装置（１０）は、押しつぶし形体にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 計量分配装置 発明の分野 本発明は、洗濯物とともに洗濯機に投入する粒状洗剤のための計量分配装置に 関する。 発明の背景 洗濯物とともに洗濯機に投入される粒状洗剤のための計量分配装置は、周知で ある。これらの計量分配装置を導入する理由の１つは、高密度の粒状洗剤、いわ ゆる“コンパクトな”洗剤の可溶性を増大させることである。実際、コンパクト な洗剤は、通常の洗剤と比較して溶解しにくい。コンパクトな洗剤を使用する主 要な利点の１つは、洗濯に必要な洗剤の量を減少させることである。 明白な環境上の利点に加えて、洗濯において少量の洗剤を使用することは、コ ンパクトな洗剤を小さなパッケージに包装することができることを意味している 。小さなパッケージは、保管および搬送に必要な空間を減少させ、従って、流通 とコストに関する改良が達成される。しかしながら、パッケージに計量分配装置 が含まれると、洗剤の対応する量によって占められる容積ではなく、計量分配装 置によって占められる容積を入手しなければならない。かくして、コンパクトな 粒状洗剤により得られる利点の一部は、パッケージに計量分配装置が含まれてい るときに失われる。 欧州特許出願第Ａ０３４３０６９号は、バッグ形の計量装置を備えた洗濯機で 洗濯物を洗濯する方法を開示している。この装置は、ティッシュ状の材料で作ら れている。ティッシュ状の材料の弾性の欠如により、欧州特許出願第Ａ０３４３ ０７０号に記載されているように、ティッシュの押しつぶしと捩じれを阻止する ため、バッグ内部に剛性フレームを取付けることが必要である。さもなければ、 洗剤は、捩じられた部分で溶解することなしに捕捉されてしまう。一方、この剛 性フレームは、一定量の容積を必要としており、容積を更に減少させることはで きない。これは、上述のバッケージングのスペースの問題を示している。かくし て、本発明の目的は、バッケージングのスペースの問題を解決する、計量分配装 置を提供することである。 さらに、ティッシュ状材料は柔軟であるので、計量分配装置自体において洗濯 サイクルに必要な洗剤量を計量することができない。従って、特別の測定用杓子 も必要となる。この特別の測定用杓子は、計量装置と杓子とを含む計量装置キッ トの全体コストと容積を更に増加させるばかりでなく、洗剤の正確な測定を困難 にする。従って、本発明の別の目的は、特別の杓子を必要とすることなしに、容 易な計量を可能にする計量分配装置を提供することである。 ベローズ形の壁を有する、液体洗剤のための押しつぶし可能な計量分配装置が 、欧州特許出願第Ｂ０２８８３４７号に開示されている。上述のベローズ形の壁 はプラスチック材料で作られている。従って、この装置がベローズの方向に押し つぶされるけれども、壁は、この押しつぶし方向と直交に変形しない。可撓性の 壁が、粒状洗剤の塊が装置の内側の面に形成されるのを阻止することが分かった 。これらの塊は、洗剤が水と接触したときに形成される。塊は、溶けることなし に、洗濯サイクル全体を通じて均一に持続し、従って、不要な残留物と洗剤の廃 棄物を生じさせる。従って、本発明の更に別の目的は、可撓性壁を備えた、押し つぶし可能で弾性の計量分配装置を提供することである。 発明の概要 本発明は、粒状洗剤のための計量分配装置である。この装置は、バッグ形の可 撓性スリーブと、維持手段とを備えている。スリーブは、洗濯の際に少なくとも 部分的に開放状態のままである開口のまわりに延びている。維持手段は、バッグ 内に挿入され、一端が開口の領域に締結されている。維持手段は、押しつぶし可 能で且つ弾性である。 図面の簡単な説明 第１図は、本発明による計量分配装置の実施例の横断面図である。 第２図は、本発明による計量分配装置の別の実施例の横断面図である。 第３図は、第２図に示されるリング１６の横断面図である。 第４図〜第７図は、本発明の計量分配装置のあらゆる実施例に適用される維持 手段の種々の形状を示した図である。 第８図〜第１０図は、本発明のあらゆる実施例に適用されるマスクの種々の例 を示した図である。 発明の詳細な説明 以下において、“垂直”とは、装置１０の長さ方向軸線と平行な方向、即ち、 装置１０の開口１８によって略定められる平面と直交する方向を意味する。 本発明に従って使用される装置の好ましい実施例が第１図に示されている。装 置１０は主として、バッグ形の可撓性スリーブ１２と、弾性で押しつぶし可能な 維持手段１４とを備えている。 第１の重要な特徴として、装置は、バッグ形の可撓性スリーブ１２を備えてい る。スリーブ１２の材料は、不透過性、即ち水および洗濯媒体に対して不透過性 であるのがよい。不透過性のバッグの場合には、バッグの内側と外側に向かう流 体の移動は、バッグの開口１８のみを通して行われる。バッグ形スリーブの材料 は、洗濯の際に洗濯媒体が到達する温度に十分に抵抗することができるものでな ければならない。温度は、９５℃以上になることがある。スリーブの材料は、天 然繊維又は合成繊維或いはこれらの繊維の混合物で作られた織布又は不織布材料 とすることができる。 単なる一例であるが、略０．５ｍｍ以下の網目サイズを有する織布の形態の純 毛によって構成されるスリーブを使用することができる。この綿は、特に０．５ 〜０．８ｍｍの孔を有する不織布の形態でもよい。バッグは、孔を備えた、押出 し又は同時押出しフィルムで形成してもよい。孔の寸法は、粒状物の性質および 粒径に応じて、大幅に変動する。一例として、３８０μｍの孔を有するフィルム を使用してもよい。しかしながら、バッグの材料は、繊維材料に限る必要はない 。スリーブは又、プラスチック材料のラチス（Latice）、或いは紙のシート又は 他の多孔質の耐水性セルロース材料で作ってもよい。バッグに使用する材料自体 が十分な耐水性を有していない場合には、材料を耐水性にするコーティングを施 してもよい。例えば、多孔質の紙の場合には、コーティングは、疎水性物質と関 連したラテックス基バインダから構成されるものでよい。 第２の重要な特徴として、装置は、弾性で押しつぶし可能な維持手段を備えて いる。最も簡単な維持手段は、第１図に示されるように、スプリング１４である 。スプリングは、本発明の維持手段と同じ機能を達成するため、変形した後に解 放されるとき、元の形状を回復する他の弾性本体又は装置と交換することができ る。スプリング１４は、装置１０を弾性で押しつぶし可能にする。垂直力を加え ると、スプリング１４は、螺旋アーム１５が互いに最も近い位置を占めるまで、 折り畳まれる。押しつぶされた、即ち平らな形体では、装置の垂直高さは、スリ ーブ１２が可撓性であるという事実によって助けられる最少値まで減少している 。 装置１０を製造するには、まず、スプリングをバッグ１２内に挿入し、次いで 、スプリングにスリーブを取付ける。好ましくは、取付けは、スプリングの最上 螺旋アーム１３とスリーブの頂部分１１との間で行われる。最も簡単な取付けは 、頂部分１１の最上螺旋アーム１３への接着、頂部分１１の最上螺旋アーム１３ への縫い付け、或いはこれらの組合せによって構成される。 本発明の好ましい実施例では、スプリング１４はスリーブを延伸させ、最大容 積に維持し、即ち、スリーブは、維持手段１４のまわりで緩められていない。こ れは、洗濯に必要な粒状洗剤の量の良好な測定を可能にする。何故ならば、延伸 したスリーブが常に一定容積を構成しているからである。計量線は、バッグ形の スリーブ１２の外面および／又は内面にあるのがよい。この計量線は、印刷した り或いは他の方法で表示したりするのがよい。スプリング１４の螺旋アーム１５ を基準線として採用することも可能である。 本発明のスプリング１４は好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ エステルのようなエラストマー材料で形成されている。これらは全て、洗浄溶液 と十分に適合し、上述の温度に抵抗する。しかしながら、ステンレス鋼、或いは 外側がプラスチック層で保護されている場合には、金属スプリングを考慮しても よい。アルミニウムも適当な材料である。金属スプリングは、スプリング自体の 形状を容易に変化させるという利点を有している。第４図〜第７図には、プスラ スチック又は金属のスプリング１４の可能な形態が示されている。スプリングの 形態は、当業者が選定するのがよい。 計量分配装置１０には、開口１８から粒状洗剤が充填される。上述のように、 不透過性のバッグ形スリーブの場合には、バッグの内側および外側への流体と溶 解された洗剤の移送は、開口１８を通してのみ可能である。従って、バッグ１１ の開口１８は、粒状洗剤の水溶液の漸進的な解放を可能にするため、洗濯の際、 少なくとも部分的に開放状態を維持しなければならない。開口の形状は好ましく は、尖った縁部により繊維に掻ききずが生ずるのを避けるため、丸みを帯びてい る。スプリングの最上アームは、装置１０を杓子としても役立たせる程に抵抗す る。このようにして、装置１０ですくい上げることによって、付加的なすくい上 げ装置を必要とすることなしに、粒状洗剤をバッグ形のスリーブに直接搬送する ことが可能である。 任意的ではあるが好ましい特徴として、第２図に示されるように、開口１８の まわりにリング１６が付加されている。これは、洗剤の装置１０内へのすいく上 げの前を改良する。リング１６は、硬度が広範に変化する材料で作るのがよい。 唯一の条件は、洗濯の際、開口１８が開放状態に保持されており、リングがスリ ーブ１２の温度と少なくとも同じ温度に抵抗することである。リング１６の硬度 は、リングのリップが粒状洗剤をバッグ１２内にすくい上げるのに抵抗すること を確保する。リング１６の材料は、洗濯機および／又は乾燥機内で到達する温度 にも耐える、耐水性材料であるのがよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ ンのようなプラスチック、或いは金属材料を使用することができる。 リング１６の材料として、可撓性すなわち変形可能で弾性であるが、すくい上 げるのに十分な程に硬い材料を使用することができる。変形可能なリングは、洗 濯機のドラム内での攪拌の際、装置１０の騒音を減少させる。弾性リングが、洗 濯の際、開口１８を出来るだけ広く開放状態に保持することを確保する。このよ うな材料は例えば、ポリウレタン（ＰＵ）又は他のエラストマーである。リング １６は、Ｕ形のみならず、任意の横断面を有するものでよい。リングは、スリー ブと維持手段との唯一の取付手段としても役立つ。スプリング１４のリング１６ との締付けが、図３に横断面で示されている。最上螺旋アーム１３とスリーブが 中空リング１６に挿入され、リングの横断部分１７によって保持されている。最 上螺旋アームは、材料の弾性を利用してリングの中空部に押し込むことによって 挿入される。リング内でのスリーブとスプリングの保持の他の例は、当業者によ って考慮されるであろう。 任意的ではあるが好ましい別の実施例では、リングには、計量分配装置の充填 および計量分配を可能にする予め定められたオリフィスから間隔を隔てて開口１ ８を覆う手段も設けられている。マスク５０の平面が第８図に示されている。他 の例が第９図および第１０図にも示されている。マスク７０のインペラ７２が、 螺旋形態をなしている。実際に、マスクは、バッグ１２への粒状洗剤の充填、洗 濯媒体のバッグ１２の内部への接近およびバッグの内部からの排出を確保する。 マスク５０〜７０の利点は、洗濯の際に粒状洗剤の塊が洗濯物に到達する前に 、装置１０の内部から粉砕された粒状洗剤の塊を小さな片に切断するという事実 にある。これは、マスク５０〜７０が水性媒体内での粒状洗剤の良好な溶解に一 層貢献することを意味している。 上述の計量分配装置のあらゆる実施例では、押しつぶされた、即ち平らな形体 がもたらされる。平らな形体の装置１０は、流通上の大きな利点を有している。 粒状洗剤は、消費者にパッケージで供給される。これらのパッケージは通常、カ ートン又はプラスチックで作られた円筒形又は矩形のキャニスタである。粒状洗 剤を収容するのに、紙や塑性化紙のような可撓性の材料で作られたバッグを使用 してもよい。コンパクトな洗剤を収容するバッグは、カートンを必要とすること なしに、消費者が容易に搬送することができる程に小さい。 装置１０の平らな形体は、洗剤および装置１０を含むパッケージが必要とする 空間を最小限まで減少させる。押しつぶされた形体の装置１０は、パッケージの 上，或いは内部に容易に置くことができる。例えば、平らな形体の装置１０は、 平らな形体を保持するように締結状にパッケージの外部に締結し或いはパッケー ジの内部に配置される。このように締結されると、計量分配装置は、パッケージ の安定的な積み重ねが阻止されない。その結果、これらの装置を含むパッケージ は、これらの装置のないパッケージと同じ寸法を有し、同じ容積を占める。従っ て、計量分配装置とともに洗剤を収容するパッケージは、再充填される洗剤のみ を収容するパッケージとは異なる。厳密な相違から生ずる流通およびコストの問 題は、完全に解決されている。また、このパッケージングは、所定のパッケージ 容積に対して、より多量の洗剤を含むであろう。 計量分配装置１０を再充填バッグに締結し、或いは再充填バッグ内に置いたと きに計量分配装置１０自体を平らな形体に保持する手段は、当業者によって選定 される。例えば、ひも、或いは接着テープを使用してもよい。収縮性プラスチッ クフィルムも可能である。これらの手段は、押しつぶされた形体を保持するため 、計量分配装置１０をバッグの頂部に締結する再充填バッグのまわりに、或いは 計量分配装置１０のまわりに直接配置される。 装置１０の押しつぶし可能性および可撓性に関する別の重要な利点は、残留物 の回避である。洗濯機の乾燥又は洗濯サイクルの際に装置１０内に投入される乾 燥又は湿潤洗濯物の重量は、装置１０を押しつぶし少なくとも部分的に変形させ るのに十分である。負荷が取り除かれると、スプリング１４は、元の形状を迅速 に回復する。洗濯サイクルの際のこの圧縮／スプリングバック作用は、壁の内部 に形成された洗剤の塊を粉砕し、従って洗濯サイクルにおいて洗剤の効果的な溶 解を得るのを助ける。従って、洗濯処理の後に残る洗剤の残留物は、最小限まで 減少する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 洗濯機内で粒状洗剤を計量分配するための装置であって、洗濯の間、少 なくとも部分的に開放状態のままである開口のまわりに延びた、バッグ形の可撓 性スリーブと、該スリーブ内に挿入され、一端が前記開口の領域に締結されてい る維持手段とを備えた装置において、前記維持手段が押しつぶし可能で且つ弾性 であることを特徴とする装置。 ２． 洗濯サイクルの間、洗濯物の荷重を受けて少なくとも部分的に弾性的に 押しつぶされることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の装置。 ３． 前記維持手段が、スリーブの最大可能容積までスリーブを延伸させるこ とを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記載の装置。 ４． 前記維持手段がスプリングであることを特徴とする請求の範囲第１項〜 第３項のいずれか１項に記載の装置。 ５． 前記スプリングがプラスチックで作られていることを特徴とする請求の 範囲第４項に記載の装置。 ６． 前記スプリングがプラスチックの層で完全に被覆された金属で作られて いることを特徴とする請求の範囲第４項に記載の装置。 ７． 前記スリーブが、固体形態で通過させることなしに粒状物を保持するこ とができ、かつ、洗濯機内で洗濯物が到達する温度、特に９５℃までに耐えるこ とができる材料で作られていることを特徴とする請求の範囲第１項〜第６項のい ずれか１項に記載の装置。 ８． 前記スリーブが、綿のような天然繊維、又は合成繊維、或いはこれらの 繊維の混合物の織布材料又は不織布材料、或いは孔を備えた押出し又は同時押出 しフィルムから作られていることを特徴とする請求の範囲第１項〜第７項のいず れか１項に記載の装置。 ９． 前記スリーブが、プラスチック材料のラチス、或いは紙のシート又は他 の多孔質の耐水性セルロース材料から作られていることを特徴とする請求の範囲 第１項〜第７項のいずれか１項に記載の装置。 １０． 前記スリーブの材料に、耐水性のコーティングが施されていることを 特徴とする請求の範囲第１項〜第９項のいずれか１項に記載の装置。 １１． 前記開口（１８）のまわりにリング（１６）を備えていることを特徴 とする請求の範囲第１項〜第１０項のいずれか１項に記載の装置。 １２． 前記リングを形成している材料が、洗濯機内で洗濯物が到達する温度 、特に９５℃までに耐えることができる耐水性材料であることを特徴とする請求 の範囲第１項〜第１１項のいずれか１項に記載の装置。 １３． 前記リングがマスク手段を備えており、該マスク手段が一定の予め定 められたオリフィスを除いて開口を被覆することを特徴とする請求の範囲第１項 〜第１２項のいずれか１項に記載の装置。 １４． 前記リングが可撓性であることを特徴とする請求の範囲第１３項に記 載の装置。 １５． 粒状洗剤と、請求の範囲第１項〜第１４項のいずれか１項に記載の計 量分配装置とを含むパッケージであって、前記計量分配装置が、押しつぶされた 形体でパッケージの内部にあり、或いは押しつぶされた形体でパッケージの外部 に締結されていることを特徴とするパッケージ。 １６． 前記締結するための手段が、ひも、接着テープ、又は収縮性プラスチ ックフィルムであることを特徴とする請求の範囲第１５項に記載の装置。 １７． 前記パッケージが積み重ね可能であることを特徴とする請求の範囲第 １５項に記載のパッケージ。 １８． 前記パッケージが、プラスチックキャニスタ、ペーパーボード製のコ ンテナ、および可撓性材料で作られたバッグから成る群から選定されることを特 徴とする請求の範囲第１５項〜第１７項のいずれか１項に記載のパッケージ。 １９． 前記可撓性材料が紙又は塑性化紙であることを特徴とする請求の範囲 第１８項に記載のパッケージ。