JPH1047036A - 微粒子分離装置 - Google Patents

微粒子分離装置

Info

Publication number
JPH1047036A
JPH1047036A JP21603396A JP21603396A JPH1047036A JP H1047036 A JPH1047036 A JP H1047036A JP 21603396 A JP21603396 A JP 21603396A JP 21603396 A JP21603396 A JP 21603396A JP H1047036 A JPH1047036 A JP H1047036A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating member
air
seal air
seal
fine particle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21603396A
Other languages
English (en)
Inventor
Fujio Hama
藤夫 浜
Harunobu Kosaka
晴信 小坂
Hiroo Suzuki
博生 鈴木
Akira Yamaguchi
顕 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teikoku Piston Ring Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Piston Ring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teikoku Piston Ring Co Ltd filed Critical Teikoku Piston Ring Co Ltd
Priority to JP21603396A priority Critical patent/JPH1047036A/ja
Publication of JPH1047036A publication Critical patent/JPH1047036A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微粒子分離装置の放電電極の支持部に介装し
た絶縁部材が微粒子によって汚染されるのを防止し、も
って絶縁破壊を阻止することにある。 【解決手段】 微粒子含有流体の流路に棒状の放電電極
5と、放電電極5の周囲に円筒状の捕集電極8とを設
け、これらの間に高電圧を印加する。放電電極5の支持
部は碍子管10を嵌めて捕集電極8に対して導電的に構
成されている装置本体で支持する。碍子管10の周囲に
碍子カバー24を設け、さらに、碍子管10の表面に全
周にわたって空気を吹き付けるシールエア噴射手段を設
ける。シールエア噴射手段は、碍子管10の周囲に環状
に噴射口を有するシールエアノズル19と、それに連通
する空気室20と、空気室20に接続するエアコンプレ
ッサとから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粒子を含んでい
る流体から微粒子を分離する微粒子分離装置に関し、例
えば内燃機関の排気ガスに含まれる有害な微粒子を分離
するのに利用して有効である。
【0002】
【従来の技術】内燃機関から排出される排気ガスは有害
な微粒子を含んでおり、これらの微粒子を分離する技術
として、微粒子を帯電させて分離する技術が知られてい
る(例えば特開平5−277313号参照)。これは、
微粒子含有流体の流路に真っ直ぐな棒状の放電電極と、
その周囲に円筒状の捕集電極とを設け、放電電極と捕集
電極との間に高電圧を印加させ静電場を形成することに
より、その静電場を微粒子含有流体が通過する過程で微
粒子含有流体に含まれている微粒子を帯電させ、その微
粒子を電気的に吸着捕集するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記放電電極の端部は
碍子管が嵌められ、捕集電極に対して導電的に構成され
ている装置本体に支持されており、捕集電極側との間で
絶縁が図られている。しかしながら、排気ガス中の有害
微粒子を上記微粒子分離装置で分離すると、碍子管の表
面に有害微粒子が付着し、有害微粒子の主成分が導電性
のある炭素であるため、放電電極と捕集電極側で短時間
のうちにスパークに到り、微粒子の分離が不可能となる
問題があった。
【0004】本発明は、微粒子分離装置の放電電極の支
持部に介装されている絶縁部材が微粒子によって汚染さ
れるのを防止し、もって絶縁破壊を阻止することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、微粒子含有流
体の流路に放電電極と、放電電極の周囲に捕集電極とが
設けられ、前記放電電極と捕集電極との間に高電圧が印
加されて静電場が形成され、その静電場を微粒子含有流
体が通過する過程で微粒子含有流体に含まれている微粒
子が帯電され、その微粒子が電気的に吸着捕集されるよ
うに構成されており、前記放電電極が、前記捕集電極に
対して導電的に構成されている装置本体に絶縁部材を介
装して支持されている微粒子分離装置において、前記絶
縁部材の周囲を囲むように配置されている汚染防止カバ
ーと、前記絶縁部材の表面に全周にわたって空気を吹き
付けるシールエア噴射手段とを備えていることを特徴と
する。
【0006】前記シールエア噴射手段は、例えば、シー
ル用圧縮空気源と、シール用圧縮空気源に接続される空
気室と、この空気室と連通し、噴射口が前記絶縁部材の
周囲に環状に配されているシールエアノズルとを有し、
前記空気室とシールエアノズルとが前記絶縁部材が挿通
支持される装置本体部分に形成されているようにすれば
よい。
【0007】この場合、前記絶縁部材が挿通支持される
装置本体部分は鍔付きの筒体から形成し、前記空気室と
シールエアノズルを筒体内部に形成してシールエアノズ
ルの噴射口を筒体の胴部の端面に環状に開口させ、か
つ、前記空気室に連通してシール用圧縮空気源に接続さ
れる空気孔を鍔部に形成するのがよい。
【0008】前記シールエアノズルの噴射方向と前記絶
縁部材の表面とのなす角度は0度〜30度の範囲とする
のが望ましい。
【0009】前記シールエア噴射手段は、次のように構
成することもできる。すなわち、シール用圧縮空気源
と、シール用圧縮空気源に接続される空気室と、この空
気室と連通し、噴射口が前記絶縁部材の周囲に環状に配
されているシールエアノズルとを有し、前記空気室とシ
ールエアノズルとが前記絶縁部材が挿通支持される装置
本体部分と前記絶縁部材の外周とで形成されていること
を特徴とする。
【0010】この場合、前記絶縁部材が挿通支持される
装置本体部分は鍔付きの筒体から形成し、前記筒体の内
周は凹所を形成してその凹所と前記絶縁部材の外周とで
前記空気室を形成し、前記凹所に隣接して胴部の端面ま
での部分を前記絶縁部材の外周よりも少し大きい径に形
成してこの部分の筒体内周と前記絶縁部材の外周とで前
記シールエアノズルを形成し、前記空気室に連通してシ
ール用圧縮空気源に接続される空気孔を鍔部に形成する
のがよい。
【0011】前記鍔付きの筒体は、一つの部材または2
以上の部材から構成することができる。
【0012】前記汚染防止カバーは絶縁材料から形成す
るのが望ましく、例えばセラミックスを使用することが
できる。前記放電電極の支持部に介装される絶縁部材の
材料は例えばセラミックスを使用することができる。
【0013】放電電極の支持部に介装されている絶縁部
材の周囲に配置されている汚染防止カバーによって、微
粒子が絶縁部材の表面に付着するのが防止される。さら
に、シールエア噴射手段によって絶縁部材の表面に全周
にわたって空気が吹き付けられるので、微粒子が絶縁部
材の表面に付着するのがより一層防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
および図2により説明する。図1は本発明の微粒子分離
装置の正面断面図である。図2は図1の一端部を拡大し
て示し、(a)は正面断面図、(b)は左側面図であ
る。
【0015】微粒子分離装置70は細長い真っ直ぐな金
属製の円筒ケース1を有しており、円筒ケース1の両端
部に入口管2が取り付けられており、中央部に出口管3
が取り付けられている。
【0016】入口管2は流体の取入口を有している真っ
直ぐな円形状の管で、円筒ケース1の入口端部の周部に
接続されている。入口管2の中心軸線と円筒ケース1の
中心軸線はずれた位置にあり、入口管2の中心軸線は円
筒ケース1の外周寄りに位置している。また、入口管2
の内部には円筒ケース1の略接線方向に絞り板4が設け
られており、入口管2の内部は円筒ケース1に向かって
断面積が小さくなるようにされている。したがって、入
口管2に流入した流体は入口管2内で高速になり、さら
に円筒ケース1内に流入して高速旋回流となる。
【0017】円筒ケース1内には軸心に沿って真っ直ぐ
な棒状の放電電極5が配設されている。放電電極5は真
っ直ぐな軸体6に長手方向に間隔をおいて半径方向に放
射状に突出する針形状の突起7を多数有している。
【0018】また、円筒ケース1内には、入口管2と出
口管3の間に、円筒形状の捕集電極8が円筒ケース1の
内周と少し間隔をおいて円筒ケース1に同心状に配置さ
れ、両端が円筒ケース1に導電的に固定されている。捕
集電極8は孔が多数形成されているパンチドメタルを円
筒状に形成し、同筒の外周に金網を巻き付けて形成した
ものである。パンチドメタルは例えば5mmφ、ピッチ
8mmの孔を多数有しているものを使用でき、また、金
網は例えば24メッシュのものを使用することができ
る。
【0019】したがって、後述するように放電電極5と
捕集電極8との間に高電圧が印加され、放電電極5と捕
集電極8との間に形成される静電場を、有害微粒子を含
んだ排気ガスが旋回しながら進むと、排気ガス中の有害
微粒子は帯電されて捕集電極8に吸着捕集され、微粒子
が除去された排気ガスが出口管3側に流れて行く。ま
た、排気ガスの一部は放電電極5側から捕集電極8を突
き抜けて捕集電極8と円筒ケース1との間の空間部9に
入り、排気ガス中の有害微粒子が円筒ケース1の内面や
捕集電極8の外周に吸着捕集され、微粒子が除去された
排気ガスは、その後、捕集電極8を突き抜けて放電電極
5側に入り、出口管3側に流れて行く。
【0020】次に、放電電極5の支持部を説明する。放
電電極5の両端部は円筒ケース1の入口管2が配置され
ている入口端部において支持されている。
【0021】以下、一方の支持部(図面の左側の支持
部)を説明する。放電電極5は円筒ケース1の端部位置
の外周に円形の碍子管10が嵌められており、円筒ケー
ス1の開口端を突き抜けて外側に突出している。そして
円筒ケース1の開口端には金属製のシールエアガイド部
材11が設けられている。
【0022】シールエアガイド部材11はインナシール
エアガイド12とアウタシールエアガイド13とから構
成されている。インナシールエアガイド12は鍔付きの
円筒体で、胴部の外周に鍔部を有している。アウタシー
ルエアガイド13も鍔付きの円筒体で、胴部の外周に鍔
部を有している。
【0023】インナシールエアガイド12は碍子管10
の外周に嵌合される内径を有している。アウタシールエ
アガイド13の内径はインナシールエアガイド12の胴
部の外径よりも少し大きい径に形成されており、アウタ
シールエアガイド13がインナシールエアガイド12の
胴部の外側に同心状に配置されたとき、アウタシールエ
アガイド13の内周面とインナシールエアガイド12の
胴部の外周面との間に環状の隙間18が形成され、シー
ルエアノズル19を構成するようにされている。
【0024】また、インナシールエアガイド12とアウ
タシールエアガイド13は、同心状に配置され、両鍔部
の外周側の端部が接触して配置された状態で、両鍔部の
対向する端面間に、外部から閉塞され上記隙間18に連
通する空気室20が環状に形成されるように構成されて
いる。
【0025】したがって、インナシールエアガイド12
とアウタシールエアガイド13とが同心状に配置され、
両鍔部並びにアウタシールエアガイド13の鍔部と円筒
ケース1の開口端とが固着されることによって、空気室
20と、空気室20と連通し噴射口が碍子管10の周囲
に環状に形成されているシールエアノズル19とが構成
される。
【0026】インナシールエアガイド12の胴部の外周
面と、アウタシールエアガイド13の胴部の内周面は、
開口端寄りの所定部分が先端に向かって径が漸次小さく
なるテーパ形状に形成されているため、シールエアノズ
ル19の噴射方向は碍子管10の表面(軸線方向)と角
度をなしており、その角度は30度以下とされる。
【0027】そしてインナシールエアガイド12の鍔部
には空気室20に連通する空気孔21が円周方向に等間
隔をおいて3個、軸方向に貫通形成されている。
【0028】インナシールエアガイド12に挿通支持さ
れた碍子管10は端部の外周に鍔部10aを有してお
り、この鍔部10aがインナシールエアガイド12の鍔
部の外側の端面に形成されている凹所22に配置され、
碍子管10の突出端部に固定リング23が挿入されて固
定リング23とインナシールエアガイド12の鍔部とが
固着されることによって、碍子管10はインナシールエ
アガイド12に固定されている。
【0029】したがって、インナシールエアガイド12
に形成されている空気孔21からエアコンプレッサ(図
示せず)によって空気を空気室20に送り込めば、空気
がシールエアノズル19から碍子管10の表面に全周に
わたって吹き付けられるので、碍子管10の表面がシー
ルエアノズル19から噴射されたシールエアによって微
粒子が付着するのが防止される。
【0030】円筒ケース1の入口端部内には、さらに、
碍子管10の周囲を覆うようにして円筒状の碍子カバー
24が碍子管10と同心状に配置されている。碍子カバ
ー24は一端がアウタシールエアガイド13の鍔部の端
面に固着されており、円筒ケース1の内部に延びて碍子
管10の露出表面の略全長を覆うようにされている。
【0031】放電電極5のもう一方の支持部(図面の右
側の支持部)における放電電極5の支持構造は上記と同
じ構造に構成されている。
【0032】以上のようにして、放電電極5の両端の支
持部は、円筒ケース1とシールエアガイド部材11とで
構成される装置本体に碍子管10を介装して絶縁的に支
持されている。
【0033】直流高圧電源25が放電電極5と円筒ケー
ス1の入口側端部の外周部との間に接続されて放電電極
5と捕集電極8との間に直流高圧電圧が印加されるよう
になっており、放電電極5と捕集電極8との間で高圧の
静電場が形成されるようにされている。通常、放電電極
5を陰極とし、捕集電極8を陽極とするが、この逆の場
合でもよい。放電電極5が多数の突起7を有し、捕集電
極8を円筒状とする不平等電界とすることにより、比較
的低い電圧でも局部的に高い電圧が生じ、コロナ放電が
起こりやすい。
【0034】以下、作用を説明する。両方の入口管2か
ら装置内に流入した排気ガスは、入口管2を通る過程で
絞り板4によって増速され、円筒ケース1内に流入して
高速旋回流となる。円筒ケース1内には放電電極5と捕
集電極8との間で高圧の静電場が形成されており、その
静電場を排気ガスが通過する過程で排気ガス中の微粒子
が帯電され、捕集電極8に吸着捕集される。また、排気
ガスの一部は捕集電極8を突き抜けて円筒ケース1と捕
集電極8との間の空間部9に入り、排気ガス中の微粒子
が円筒ケース1の内面や捕集電極8の外面に吸着捕集さ
れ、その後、捕集電極8を突き抜けて放電電極5側に流
入する。
【0035】以上のようにして微粒子が分離された排気
ガスは、円筒ケース1の中央の出口管3を通じて排出さ
れる。
【0036】上記のように排気ガスが微粒子分離装置7
0内に流入し、微粒子が分離除去される過程において、
入口管2から円筒ケース1内に流入した排気ガスは碍子
カバー24によって碍子管10に接触するのが防止され
るので、排気ガス中の微粒子が碍子管10の表面に付着
するのが碍子カバー24によって阻止される。
【0037】そして排気ガスは碍子カバー24の外周を
旋回して放電電極5と捕集電極8との間の流路に流入す
るが、その一部が碍子カバー24と碍子管10との間の
隙間に進入する。しかしながら、碍子管10の表面には
全周にわたって、前述したように、空気がシールエアノ
ズル19から吹き付けられているので、排気ガス中の微
粒子が碍子管10の表面に付着するのがシールエアによ
って阻止される。
【0038】以上のようにして、碍子管10の表面に排
気ガス中の微粒子(炭素が主成分)が付着するのが防止
されるので、放電電極5と捕集電極8側がスパークに到
るのが防止される。
【0039】図3は本発明の別の実施形態2を示す。本
実施形態2が上記実施形態1と相違している点は、空気
室とシールエアノズルの形成にある。他の構造は上記実
施形態1と同じである。
【0040】本実施形態2におけるシールエアガイド部
材31は、一つのシールエアガイドから構成されてい
る。すなわち、本実施形態2では、シールエアガイド部
材31は鍔付きの円筒体で、胴部32の外周に鍔部33
を有している。そして鍔部33部分の内周が碍子管10
の外周に嵌合される内径を有しており、胴部32部分の
内径は碍子管10の外径よりも少し大きい径に形成され
ており、シールエアガイド部材31に碍子管10が挿通
されて同心状に配置されたとき、シールエアガイド部材
31の胴部32の内周面と碍子管10の外周面との間に
環状の隙間34が形成され、シールエアノズル35を構
成するようにされている。
【0041】また、シールエアガイド部材31の鍔部3
3部分には内周面に開口した凹所36が形成されてお
り、シールエアガイド部材31と碍子管10とが同心状
に配置された状態で、シールエアガイド部材31と碍子
管10との間で、外部から閉塞され上記隙間34に連通
する空気室37が環状に形成されるように構成されてい
る。
【0042】したがって、シールエアガイド部材31に
碍子管10が挿通されて同心状に配置され、鍔部33と
円筒ケース1の開口端とが固着されることによって、空
気室37と、空気室37と連通し噴射口が碍子管10の
周囲に環状に形成されているシールエアノズル35とが
構成される。
【0043】シールエアガイド部材31の胴部32の内
周面と、碍子管10の外周面は、互いに平行であるた
め、シールエアノズル35の噴射方向は碍子管10の表
面(軸線方向)と平行である。
【0044】そしてシールエアガイド部材31の鍔部3
3には空気室37に連通する空気孔38が円周方向に等
間隔をおいて3個、軸方向に貫通形成されている。
【0045】シールエアガイド部材31に挿通支持され
た碍子管10は端部の外周に鍔部10aを有しており、
この鍔部10aがシールエアガイド部材31の鍔部33
の外側の端面に形成されている凹所39に配置され、碍
子管10の突出端部に固定リング40が挿入されて固定
リング40とシールエアガイド部材31の鍔部33とが
固着されることによって、碍子管10はシールエアガイ
ド部材31に固定されている。
【0046】したがって、シールエアガイド部材31に
形成されている空気孔38からエアコンプレッサ(図示
せず)によって空気を空気室37に送り込めば、空気が
シールエアノズル35から碍子管10の表面に全周にわ
たって吹き付けられるので、碍子管10の表面がシール
エアノズル35から噴射されたシールエアによって微粒
子が付着するのが防止される。
【0047】円筒ケース1の入口端部内には、上記実施
形態1と同じように、碍子管10の周囲を覆うようにし
て円筒状の碍子カバー24が碍子管10と同心状に配置
されている。碍子カバー24は一端がシールエアガイド
部材31の鍔部33の端面に固着されており、円筒ケー
ス1の内部に延びて碍子管10の露出表面の略全長を覆
うようにされている。
【0048】図4は碍子管の支持構造の別の例を示して
いる。鍔付きの円筒体であるインナシールエアガイド5
1の内周面は小径部と大径部とから構成されており、イ
ンナシールエアガイド51が碍子管10に挿入されてい
る。インナシールエアガイド51の外側には鍔付きの円
筒体であるアウタシールエアガイド52が同心状に配置
されて、両者によって環状の空気室53と空気室53に
接続するシールエアノズル54とが構成されており、シ
ールエアノズル54の噴射口が碍子管10の周囲に環状
に形成されている。
【0049】そしてインナシールエアガイド51の内周
面の大径部と碍子管10の外周面との間の隙間に、支持
リング55が碍子管10に挿入されてインナシールエア
ガイド51の段部に当接配置し、さらに、支持リング5
5に隣接して環状の断熱パッキン材57が碍子管10に
挿入されて配置されている。支持リング55は断面が直
角三角形であり、その斜面に断熱パッキン材57の傾斜
端面が当接されている。
【0050】押圧ガイド部材58は大径部と小径部とか
らなるリング状の部材で、碍子管10に嵌合される内径
を有している。押圧ガイド部材58の大径部はインナシ
ールエアガイド51の内周面よりも大きい外径を有して
おり、小径部はインナシールエアガイド51の内周面の
大径部の内径よりも小さい外径を有している。
【0051】押圧ガイド部材58は碍子管10に挿入さ
れ、押圧ガイド部材58の小径部がインナシールエアガ
イド51と碍子管10との間の隙間に挿入され、断熱パ
ッキング材57を軸方向に押圧した状態で固定される。
断熱パッキング材57は押圧ガイド部材58によって軸
方向に押圧されると、断熱パッキング材57が半径方向
に脹らみ、碍子管10がインナシールエアガイド51に
弾性支持される。
【0052】押圧ガイド部材58の固定は次のようにし
て行われる。押圧ガイド部材58は内周面に環状の凹所
59を有しており、さらに円周方向に間隔をおいて数箇
所に前記凹所59に連通するねじ孔60を半径方向に有
している。押圧ガイド部材58の環状凹所59には、断
熱パッキン材61と支持リング62とが挿入配置されて
おり、これらをねじ孔60に螺着されたボルト63が押
圧することによって、押圧ガイド部材58が碍子管10
に固定される。
【0053】以下、微粒子分離装置の耐久試験について
説明する。 (1)試験装置の構成 試験装置の構成を図5により説明する。ディーゼルエン
ジン71の排気口が配管72によって微粒子分離装置7
0の2つの入口管に接続されている。配管72には流量
計73とスモーク濃度検出器74とが接続されている。
また、ディーゼルエンジン71と流量計73との間の配
管72には弁75が設けられており、さらに、配管72
には弁75の上流側で排出用の配管76が接続されてお
り、その配管76に弁77が設けられている。微粒子分
離装置70の出口管には配管78が接続されており、そ
の配管78にスモーク濃度検出器79と、その後にセラ
ミックフィルタ80とスモーク濃度検出器81とが接続
されている。微粒子分離装置70の両入口側にある空気
孔にはそれぞれエアコンプレッサ82の吐出口が配管8
3によって接続されている。また、微粒子分離装置70
の放電電極の一方の端部と円筒ケースの外周部との間に
は直流高圧電源25が接続されている。
【0054】(2)供試微粒子分離装置 実施例1 実施形態1で説明した微粒子分離装置において、シール
エアノズル19の噴射方向と碍子管10の表面(軸線方
向)とのなす角度が5度である。 実施例2 実施形態1で説明した微粒子分離装置において、シール
エアノズル19の噴射方向と碍子管10の表面(軸線方
向)とのなす角度が30度である。 実施例3 実施形態2で説明した微粒子分離装置である。 実施例4 実施形態1で説明した微粒子分離装置において、シール
エアノズル19の噴射方向と碍子管10の表面(軸線方
向)とのなす角度が40度である。 比較例 図6に示す微粒子分離装置である。この装置は碍子カバ
ーが設けられていない。また、シールエアノズル90は
碍子管10の半径方向に形成されており、円周方向に等
間隔をおいて3個、設けられている。したがって、碍子
管10の表面には3個のシールエアノズル90からシー
ルエアが半径方向に吹き付けられる。
【0055】(3)試験条件 エンジン:直列6気筒直噴ディーゼルエンジン エンジン回転数:1600rpm 排気ガス流量:8m3 /min 排気ガス入口管部温度:400℃ 印加電圧:25kV スモーク濃度:Bosch2 負荷:全負荷の90% 試験時間:500時間 シールエア流量:各例とも同じ。
【0056】(4)試験方法 エンジン回転数が1600rpm、負荷を90%負荷に
設定後、微粒子分離装置70に排気ガスを通す。このと
き、微粒子分離装置70に流入する排気ガスのスモーク
濃度はスモーク濃度検出器74で測定され、Bosch
2である。直後に、微粒子分離装置70に25kVを印
加し、耐久試験を行う。試験中は、放電電流を計測し、
さらに30分毎に印加電圧、スモーク濃度、入口管温度
の測定を行う。
【0057】(5)試験結果 図7に示されているように、実施例1,2,3はコロナ
放電が安定しており、スパークは発生しなかったが、実
施例4は略100時間で、比較例は略1時間でスパーク
が発生し、以後、捕集不可能となった。
【0058】本実施例にあっても、シールエアノズルの
噴射方向と碍子管の表面(軸線方向)とのなす角度が大
きいと、性能が低下することがわかる。また、比較例の
コロナ放電が安定しないのは、碍子管の表面において全
周にわたってシールエアが吹き付けられないためである
と考えられる。
【0059】捕集率はどの場合も、スパークするまでは
目標値70%以上を達成することができた。
【0060】試験終了1時間後に微粒子分離装置70の
重量変化を測定し、微粒子の実際の捕集量を測定し、ま
た、微粒子分離装置70の前後のスモーク濃度検出器7
4,79で検出した濃度から、SAENo.84041
2を参照し、微粒子の捕集量を算出したところ、微粒子
の捕集量(計算値)と微粒子分離装置の実際の重量変化
には、差があり、実際の重量変化量が計算値に比べて、
少なく計量された。これは、微粒子の一部が燃焼してい
るためと考えられる。なお、セラミックフィルタ80
は、スモーク濃度検出器74,79で検出した濃度から
計算によって算出した微粒子の捕集量が実際の捕集量と
大略一致していることを実証するために設けられてお
り、セラミックフィルタ80の前後のスモーク濃度検出
器79,81で検出した濃度から計算によって算出した
微粒子の捕集量と、セラミックフィルタ80で実際に捕
集された微粒子の捕集量とが略一致していることが確認
された。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、微
粒子分離装置の放電電極の支持部に介装されている絶縁
部材が微粒子によって汚染されるのが防止でき、絶縁破
壊を阻止できるので、耐久性に優れた微粒子分離装置を
提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、微粒子分離装置の
正面断面図である。
【図2】図1の一端部を拡大して示し、(a)は正面断
面図、(b)は左側面図である。
【図3】本発明の別の実施形態を示し、(a)は微粒子
分離装置の一端部を拡大して示す正面断面図、(b)は
その左側面図である。
【図4】碍子管の支持構造の別の例を示す断面図であ
る。
【図5】耐久試験の試験装置を示す構成図である。
【図6】比較例の微粒子分離装置を示し、(a)は一端
部を拡大して示す正面断面図、(b)はその左側面図で
ある。
【図7】試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…円筒ケース、2…入口管、3…出口管、4…絞り
板、5…放電電極、6…軸体、7…突起、8…捕集電
極、9…空間部、10…碍子管、10a…鍔部、11…
シールエアガイド部材、12…インナシールエアガイ
ド、13…アウタシールエアガイド、18…隙間、19
…シールエアノズル、20…空気室、21…空気孔、2
2…凹所、23…固定リング、24…碍子カバー、25
…直流高圧電源、31…シールエアガイド部材、32…
胴部、33…鍔部、34…隙間、35…シールエアノズ
ル、36…凹所、37…空気室、38…空気孔、39…
凹所、40…固定リング、51…インナシールエアガイ
ド、52…アウタシールエアガイド、53…空気室、5
4…シールエアノズル、55…支持リング、57…断熱
パッキン材、58…押圧ガイド部材、59…凹所、60
…ねじ孔、61…断熱パッキング材、62…支持リン
グ、63…ボルト、70…微粒子分離装置、71…ディ
ーゼルエンジン、72…配管、73…流量計、74…ス
モーク濃度検出器、75…弁、76…配管、77…弁、
78…配管、79…スモーク濃度検出器、80…セラミ
ックフィルタ、81…スモーク濃度検出器、82…エア
コンプレッサ、83…配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 顕 東京都中央区八重洲一丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子含有流体の流路に放電電極と、放
    電電極の周囲に捕集電極とが設けられ、前記放電電極と
    捕集電極との間に高電圧が印加されて静電場が形成さ
    れ、その静電場を微粒子含有流体が通過する過程で微粒
    子含有流体に含まれている微粒子が帯電され、その微粒
    子が電気的に吸着捕集されるように構成されており、前
    記放電電極が、前記捕集電極に対して導電的に構成され
    ている装置本体に絶縁部材を介装して支持されている微
    粒子分離装置において、 前記絶縁部材の周囲を囲むように配置されている汚染防
    止カバーと、前記絶縁部材の表面に全周にわたって空気
    を吹き付けるシールエア噴射手段とを備えていることを
    特徴とする微粒子分離装置。
  2. 【請求項2】 前記シールエア噴射手段が、シール用圧
    縮空気源と、シール用圧縮空気源に接続される空気室
    と、この空気室と連通し、噴射口が前記絶縁部材の周囲
    に環状に配されているシールエアノズルとを有してお
    り、前記空気室とシールエアノズルとが前記絶縁部材が
    挿通支持される装置本体部分に形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の微粒子分離装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁部材が挿通支持される装置本体
    部分が鍔付きの筒体からなり、前記空気室とシールエア
    ノズルが筒体内部に形成されてシールエアノズルの噴射
    口が筒体の胴部の端面に環状に開口されており、かつ、
    前記空気室に連通してシール用圧縮空気源に接続される
    空気孔が鍔部に形成されていることを特徴とする請求項
    2記載の微粒子分離装置。
  4. 【請求項4】 前記シールエアノズルの噴射方向と前記
    絶縁部材の表面とのなす角度が0度〜30度の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微
    粒子分離装置。
  5. 【請求項5】 前記シールエア噴射手段が、シール用圧
    縮空気源と、シール用圧縮空気源に接続される空気室
    と、この空気室と連通し、噴射口が前記絶縁部材の周囲
    に環状に配されているシールエアノズルとを有してお
    り、前記空気室とシールエアノズルとが前記絶縁部材が
    挿通支持される装置本体部分と前記絶縁部材の外周とで
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の微粒子
    分離装置。
  6. 【請求項6】 前記絶縁部材が挿通支持される装置本体
    部分が鍔付きの筒体からなり、前記筒体の内周は凹所が
    形成されてその凹所と前記絶縁部材の外周とで前記空気
    室が形成され、前記凹所に隣接して胴部の端面までの部
    分が前記絶縁部材の外周よりも少し大きい径に形成され
    てこの部分の筒体内周と前記絶縁部材の外周とで前記シ
    ールエアノズルが形成され、前記空気室に連通してシー
    ル用圧縮空気源に接続される空気孔が鍔部に形成されて
    いることを特徴とする請求項5記載の微粒子分離装置。
  7. 【請求項7】 前記鍔付きの筒体が、一つの部材または
    2以上の部材から構成されていることを特徴とする請求
    項3または6記載の微粒子分離装置。
  8. 【請求項8】 前記汚染防止カバーが絶縁材料から形成
    されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載の微粒子分離装置。
  9. 【請求項9】 前記汚染防止カバーの材料がセラミック
    スであることを特徴とする請求項8記載の微粒子分離装
    置。
  10. 【請求項10】 前記放電電極の支持部に介装される絶
    縁部材がセラミックスから形成されていることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれかに記載の微粒子分離装置。
JP21603396A 1996-07-29 1996-07-29 微粒子分離装置 Pending JPH1047036A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21603396A JPH1047036A (ja) 1996-07-29 1996-07-29 微粒子分離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21603396A JPH1047036A (ja) 1996-07-29 1996-07-29 微粒子分離装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1047036A true JPH1047036A (ja) 1998-02-17

Family

ID=16682245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21603396A Pending JPH1047036A (ja) 1996-07-29 1996-07-29 微粒子分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1047036A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011017300A3 (en) * 2009-08-03 2011-05-12 Microfier, Inc. Method and apparatus for the purification and analytical evaluation of highly purified liquids
JP2017042751A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 住友金属鉱山エンジニアリング株式会社 電気集塵機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011017300A3 (en) * 2009-08-03 2011-05-12 Microfier, Inc. Method and apparatus for the purification and analytical evaluation of highly purified liquids
US8552719B2 (en) 2009-08-03 2013-10-08 Microfier, Inc. Method and apparatus for the purification and analytical evaluation of highly purified liquids
JP2017042751A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 住友金属鉱山エンジニアリング株式会社 電気集塵機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0175062B1 (ko) 폐개스를 정화하기 위한 방법 및 장치
KR100283943B1 (ko) 내연기관 배기가스로부터 입자를 제거하기 위한 방법 및 장치
US4380900A (en) Apparatus for removing solid components from the exhaust gas of internal combustion engines, in particular soot components
US8310249B2 (en) Surface gap soot sensor for exhaust
US4478613A (en) Apparatus to remove solid particles and aerosols from a gas, especially from the exhaust gas of an internal combustion engine
US20070000236A1 (en) Exhaust gas processing method and exhaust gas processing system
US4730582A (en) Performing spark plug
US5044157A (en) Method and apparatus for eliminating carbon collected in an exhaust gas filter of an internal combustion engine
JPH1047037A (ja) 微粒子分離装置
US20110047976A1 (en) Exhaust gas treatment apparatus
KR0150707B1 (ko) 전기싸이클론집진장치
US4634806A (en) High-voltage insulator
KR101503619B1 (ko) 수트 파티클을 포함한 배기 가스를 처리하기 위한 장치
US4449159A (en) Focusing electrodes for high-intensity ionizer stage of electrostatic precipitator
US4852349A (en) Arrangement for the removal of soot particles from the exhaust gas stream of a diesel internal combustion engine
US4939466A (en) Method and apparatus for sensing the regeneration of a diesel engine particulate trap
AU1711997A (en) Device for the cleaning of exhaust gases from internal combustion engines
JPH1047036A (ja) 微粒子分離装置
JPH0514083B2 (ja)
US11098632B2 (en) Particle sensor for an internal combustion engine
JPH05222915A (ja) 内燃機関の排気ガス浄化装置
US4890455A (en) Coagulator for an exhaust gas scrubbing system for internal combustion engines
JPH0153105B2 (ja)
WO2018234728A1 (en) DEVICE FOR TREATING EXHAUST GAS
US20080302241A1 (en) Structural Principle of an Exhaust Gas Purification Installation, and Associated Method For Purifying an Exhaust Gas

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050405

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050809