JPH1043348A - スイングデータ記憶装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサを有線接続して使用する形態および無
線通信装置を介してセンサを使用する形態の両方を使用
することができ、かつ、使用者の手を煩わせることなく
無駄な電力が消費されるのを防止することができるスイ
ングデータ記憶装置を提供する。 【解決手段】 スイングデータ記憶装置の信号処理装置
８と各種センサとの間に介在する無線受信装置１２がセ
ンサ信号に基づいて同装置内での電源供給の制御を行う
ようにした。また、信号処理装置８が各種センサからの
センサ信号を必要としないときに無線受信装置１２に対
する電源供給を抑止するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ゴルフなどのス
イング状態を各種センサで電気的に測定し、この測定結
果に基づいてスイングの分析を行うためのスイングデー
タを記憶するスイングデータ記憶装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、特に、ゴルフ等のスイングを科学
的に分析する技術が進歩しており、例えば手袋に圧力セ
ンサを設け、この圧力センサより出力されるゴルフクラ
ブを握る力からプレーヤのスイング（身体によって与え
られる作用）を圧力変動波形として検出し、この圧力変
動波形に基づいてプレーヤのスイングの分析を行うスイ
ング分析装置が提供されている。プレーヤの身体に装着
された各種センサから得られるセンサ信号をスイング分
析装置に取り込むためには、センサ信号をスイングデー
タ記憶装置に一度記憶し、この記憶したセンサ信号をス
イング分析装置へ取り込むようにしている。上記スイン
グデータ記憶装置は、プレーヤの動作を妨げないように
プレーヤの身体（例えば、腰）に装着され、センサ信号
を記憶する小型の記憶装置である。このスイングデータ
記憶装置は、上記センサ信号とスイングデータ記憶装置
本体との間に無線システムが介在し、この無線システム
から送信されたセンサ信号をスイングデータ記憶装置本
体で記憶する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のスイングデータ記憶装置は、使用者のスイングを測
定している期間中、無線システムにおける送信部の電源
は通電状態であり、スイングとスイングとの間の計測・
通信を必要としない時間も上記送信部は電力を消費して
いたため、消費電力の大きい無線システムはより短い時
間で電池交換を行う必要があった。

【０００４】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たものであり、使用者の手を煩わせることなく無駄な電
力が消費されるのを防止することができるスイングデー
タ記憶装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、使用者の身
体に装着され、該身体によって与えられる作用を検出
し、当該作用の大きさをセンサ信号として出力するセン
サ部と、前記センサ部から得られるセンサ信号を送信す
る送信部および該センサ信号を受信する受信部からなる
無線通信手段と、前記無線通信手段を介して受信された
センサ信号を記憶する記憶手段とを有するスイングデー
タ記憶装置において、前記センサ信号が所定の大きさを
越えた場合に前記送信部に所定時間電源供給を行う制御
手段を有することを特徴とするスイングデータ記憶装置
を要旨とするものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明を更に理解しやすく
するため、実施の形態について説明する。図１はこの発
明の一実施形態であるスイングデータ記憶装置の構成を
示すブロック図である。この図１において、信号処理装
置８は、このスイングデータ記憶装置の中枢をなす手段
であり、後述する各センサによって得られるセンサ信号
に基づいて周辺回路を制御する役割を果すマイコン１
と、上記センサ信号を記憶するメモリ２（記憶手段）
と、種々の情報をユーザに知らせる表示部３やブザー４
と、電池５と、各センサや無線装置を接続する入力イン
ターフェイス（以下入力Ｉ／Ｆと称する）６と、モード
の変更や電源の操作を行うスイッチ７により構成されて
いる。

【０００７】そして、この信号処理装置８に対し、半導
体圧力センサ９や加速度センサ１０から送られてくるセ
ンサ信号、および各種センサ（センサ部）から無線送信
装置１２を介して送られてくるセンサ信号を受信して出
力する無線受信装置１１（無線送信装置１２および無線
受信装置１１は無線通信手段を構成する）が接続され、
本実施形態によるスイングデータ記憶装置が構成されて
いる。尚、上記各種センサは上記半導体圧力センサ９お
よび加速度センサ１０と同様のセンサである。

【０００８】図２に示されるように、上記半導体圧力セ
ンサ９は靴の中敷き部に複数個設けられ、各々の足にか
かる圧力を検出し、加速度センサ１０は例えば手袋内部
に設けられ、スイング時の加速度を検出する。無線送信
装置１２は例えば帯状のリストバンド内に設けられ、プ
レーヤの手首に固定される。信号処理装置８はベルト等
によりスイングを妨げないようプレーヤの腰の位置に設
けられる。尚、上記各種センサは、半導体圧力センサ９
および加速度センサ１０と同様にプレーヤの靴および手
袋内に設けられ、有線で無線送信装置１２に接続され
る。

【０００９】次に、図３は無線受信装置１１の回路構成
を示すものである。この図３に示すように、無線受信装
置１１は、同装置を動作させるための電池１３と、無線
送信装置１２から出力されるセンサ信号をのせた電波を
受信し、検波・復調してセンサ信号として出力する無線
受信回路１５（受信部）と、トランジスタなどにより構
成され、無線受信回路１５への電源供給を制御する電源
スイッチ回路１４により構成されている。ここで、電源
スイッチ回路１４は、ＰＮＰトランジスタ１４ａ、ＮＰ
Ｎトランジスタ１４ｂおよびその他のバイアス抵抗によ
って構成されている。そして、入力端子１４ｃに所定電
圧以上の制御電圧が与えられたときには両トランジスタ
１４ａおよび１４ｂがオン状態となり、無線受信回路１
５に電池１３からの電流が供給される。一方、入力端子
１４ｃに与えられる制御電圧が所定電圧以下に低下した
ときには両トランジスタ１４ａおよび１４ｂがオフ状態
となり、無線受信回路１５に対する電池１３からの電流
供給が断たれる。

【００１０】次に、図４は無線送信装置１２の構成を示
す回路図である。この図４に示すように、無線送信装置
１２は、各種センサを駆動するための電池１６と、セン
サからの信号を増幅・整形する入力回路１９と、センサ
信号を電波にのせて送信する無線送信回路１８（送信
部）と、無線送信回路１８に対する電源供給の制御を行
う電源制御回路１７（制御手段）と、無線送信回路１８
への電源供給を手動でオン／オフ操作するためのスイッ
チ２０と、無線送信回路１８に電源が供給されているこ
とを知らせるＬＥＤやブザー２１から構成される。

【００１１】ここで、電源制御回路１７は、オペアンプ
と抵抗によって構成された比較回路１７ａと、タイマ１
７ｂと、トランジスタおよび抵抗によって構成されたス
イッチ１７ｃにより構成されている。この構成におい
て、比較回路１７ａは、加速度センサから入力回路１９
を介して一定電圧以上のセンサ信号が出力されている場
合に“１”信号を出力する。そして、比較回路１７ａか
ら“１”信号が出力されているときはタイマ１７ｂによ
ってスイッチ１７ｃがオン状態に保たれ、電池１６から
の電流がスイッチ１７ｃを介して無線送信回路１８に供
給される。しかし、比較回路１７ａから一定時間以上に
亙って“０”信号が出力された場合、すなわち、入力回
路１９から一定時間以上に亙って一定電圧以上のセンサ
信号が出力されなかったときには、タイマ１７ｂによっ
てスイッチ１７ｃがオフ状態とされ、無線送信回路１８
への電源供給が断たれる。尚、入力回路１８へは加速度
センサから出力されるセンサ信号以外に、圧力センサ等
のセンサから出力されるセンサ信号も入力されており、
送信時には全てのセンサ信号が送信される。

【００１２】次に、図５は信号処理装置８の入力Ｉ／Ｆ
６の構成を示す回路図である。この図に示すように、入
力Ｉ／Ｆ６は、一定電圧値の基準信号を発生する基準信
号発生回路６ａと、入力回路６ｂ１〜６ｂｎにより構成
されている。ここで、基準信号発生回路６ａが出力する
基準信号は、圧力センサ９等、有線で接続される各セン
サに対し供給される他、上述した無線受信回路１１の入
力端子１４ｃに対し、上記電源スイッチ１４ａをオン状
態とするための制御電圧として供給される。また、入力
回路６ｂ１〜６ｂｎは、各々センサからの信号および無
線受信装置１１からの信号を各々増幅してマイコン１へ
供給する。また、入力Ｉ／Ｆ６に対する電池５からの電
源供給はスイッチ５ａを介して行われるようになってお
り、このスイッチ５ａはマイコン１によってオン／オフ
制御が行われる。

【００１３】ここで、マイコン１は、入力Ｉ／Ｆ６を介
して供給されるセンサ信号に基づいて各種周辺装置を制
御する機能の他、時計機能や記憶したセンサ信号を表示
する機能を有しているため、これらの機能を損わないた
めにも入力Ｉ／Ｆ６による無駄な電力消費は極力抑える
必要がある。そこで、本実施形態では、センサ信号の入
力を必要としない時には、マイコン１がスイッチ５ａを
オフ状態とし、入力Ｉ／Ｆ６の電源を遮断して消費電力
を下げる構成としている。

【００１４】以下、本実施形態の動作を説明する。信号
処理装置８の手動式スイッチを操作して各モードを選択
すると、選択されたモードでの機能を営むのに必要な周
辺回路に電源を供給する制御がマイコン１により行われ
る。ここで、入力Ｉ／Ｆ６には、センサ信号を記憶させ
るモードが選定された場合にのみ、電源が供給されオペ
アンプが動作する。入力Ｉ／Ｆ６が動作し、基準信号発
生回路６ａによって基準信号が出力されると、この基準
信号が無線受信装置１１に与えられることにより、電源
スイッチ１４ａがオンになり、無線受信回路１５に電源
が供給されて受信スタンバイの状態になる。

【００１５】なお、この無線受信装置１１が信号処理装
置８に接続されていないときは、この基準信号の供給が
途絶えることにより電源スイッチ１４ａがオフ状態とさ
れ、電力を大量に消費する無線受信回路１５が電源から
切り離される。

【００１６】また、無線送信装置１２については基本的
に手動のスイッチにより電源のオン／オフ操作が行われ
る。しかし、無線送信回路１８の消費電力は非常に大き
いので通常は入力回路１９と電源制御回路１７のみが動
作し、加速度センサから出力され、入力回路１９を介し
て入力されるセンサ信号のレベルが電源制御回路１７に
より監視される。

【００１７】そして、使用者がスイングを行うと加速度
が検出され、センサ信号が一定以上になり、無線送信装
置１２の電源制御回路１７がそのセンサ信号をトリガ信
号として認識し、一定時間、送信回路１８に電源を供給
する。即ち、スイング分析に必要なセンサ信号は、使用
者がスイングを行っている間に得られるセンサ信号のみ
であるため、スイングが開始された時点を加速度センサ
１０で検出し、無線装置１２はこの時点から一定時間だ
け無線送信回路１８に電源を供給してセンサ信号を送信
している。

【００１８】また、使用後にスイッチ２０を切り忘れた
としても、常に通電されている電源制御回路１７や入力
回路１９の消費電流は送信回路１８に比べて非常に小さ
いので電池容量がすぐになくなることはない。なお、以
上説明した実施形態では、無線受信回路１１の電源スイ
ッチ回路１４はトランジスタで構成し、無線送信回路１
２の電源制御回路１７はオペアンプとタイマＩＣを用い
たが、マイコンなどを用いた回路構成にしても構わな
い。

【００１９】上記実施形態においては、有線と無線との
両方によりセンサ信号を信号処理装置８へ送ることがで
きる。また、上述したように、数点の部品で構成される
ので、小型・携帯性を損なうことがない。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電気的に無線通信装置の電源供給を制御できることか
ら、使用者の手を煩わせることなく無線通信装置の無駄
な電力消費を抑え、電池を取り替える頻度を減らすこと
ができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態であるスイングデータ記
憶装置のシステム構成図である。

【図２】 同実施形態の実装例を示す図である。

【図３】 同実施形態の無線受信装置の回路図である。

【図４】 同実施形態の無線送信装置の回路図である。

【図５】 同実施形態の入力Ｉ／Ｆを示す回路図であ
る。

【符号の説明】

１ マイコン ２ メモリ ３ 表示装置 ４ ブザー ５ 電池 ６ 入力Ｉ／Ｆ ７ スイッチ ８ 信号処理装置 ９ 圧力センサ １０ 加速度センサ １１ 無線受信装置 １２ 無線送信装置 １３ 電池 １４ 電源スイッチ回路 １５ 無線受信回路 １６ 電池 １７ 送信回路電源制御回路 １８ 無線送信回路 １９ 入力回路 ２０ スイッチ ２１ ＬＥＤ・ブザー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 正利 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 使用者の身体に装着され、該身体によっ
   て与えられる作用を検出し、当該作用の大きさをセンサ
   信号として出力するセンサ部と、前記センサ部から得ら
   れるセンサ信号を送信する送信部および該センサ信号を
   受信する受信部からなる無線通信手段と、前記無線通信
   手段を介して受信されたセンサ信号を記憶する記憶手段
   とを有するスイングデータ記憶装置において、 前記センサ信号が所定の大きさを越えた場合に前記送信
   部に所定時間電源供給を行う制御手段を有することを特
   徴とするスイングデータ記憶装置。