JPH1040941A - 燃料電池発電システム - Google Patents

燃料電池発電システム

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JPH1040941A
JPH1040941A JP8189709A JP18970996A JPH1040941A JP H1040941 A JPH1040941 A JP H1040941A JP 8189709 A JP8189709 A JP 8189709A JP 18970996 A JP18970996 A JP 18970996A JP H1040941 A JPH1040941 A JP H1040941A
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fuel cell
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Masanori Yabuki
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】制御装置が故障した場合でも確実に燃料電池本
体を冷却して発電機能を停止させて燃料電池本体の発電
性能を維持する。 【解決手段】1次冷却水循環ポンプ30を介して送られ
る1次冷却水の内の所要量を熱交換器7,8に送って2
次冷却水と熱交換させて冷却板3cに戻される1次冷却
水の温度を調節する温度調節弁6と、熱交換器7,8に
より1次冷却水と熱交換された所要量の2次冷却水を冷
却塔10、2次冷却水循環ポンプ31を介して熱交換器
7,8に戻して1次冷却水と熱交換される2次冷却水の
温度を調節する温度調節弁11と、システム全体の統括
制御と1次冷却水の温度及び2次冷却水の温度に応じて
温度調節弁6及び温度調節弁11を制御して熱交換器
7,8に送られる1次冷却水量及び2次冷却水量の調節
とを行なうメイン制御装置40cとを備えた燃料電池発
電システム71である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池本体の発
電時に発生する熱を冷却する冷却装置(冷却系)を備え
た燃料電池発電システムに係わり、特にシステム全体を
統括制御する制御装置が故障してシステム運転が停止し
た場合においても、燃料電池本体に対して常に安定した
冷却を行なえるようにした燃料電池発電システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】燃料電池発電システムは、水素と酸素と
の電気化学反応により直接電気エネルギーを発生させる
発電システムであり、このような燃料電池発電システム
は、小容量ながら高い発電効率が得られ、その上環境へ
の影響が少ない等の利点があるため、21世紀に向けて
の新しい発電システムとして現在盛んに開発が進められ
ている。
【0003】図6は、従来の燃料電池発電システムの概
略構成図である。なお、燃料電池発電システムでは、通
常、原燃料ガスとして都市ガスを用いている。
【0004】すなわち、システム1に供給された都市ガ
スは、電池冷却水系の水蒸気分離器5により分離された
水蒸気と共に改質器2へ送られて水蒸気改質され、この
結果水素リッチガスが生成される。生成された水素リッ
チガスは、燃料電池本体3の燃料極3aへ送られ、空気
は、図示しない送風ブロア等の空気供給器を介して燃料
電池本体3の空気極3bへ送られる。そして、燃料極3
aへ送られた水素リッチガスに基づく水素イオンが電解
質層を介して空気極3bに送られた空気中の酸素に基づ
く酸素イオンと電気化学反応して電気エネルギーが生成
される。
【0005】また、燃料電池本体3における電気化学反
応時に生じた熱は、燃料電池本体3に設けられた冷却板
3cに1次冷却水を循環させることにより、吸収冷却す
るようになっている。
【0006】この1次冷却水を冷却板3cに循環させる
1次冷却水循環系(1次冷却水系)によれば、1次冷却
水循環ポンプ4の送出力により温度調節弁6及び冷却水
入口ラインL1を介して冷却板3cに通された1次冷却
水は、燃料電池本体3により発生された熱を吸収冷却す
る。この吸収冷却により加熱された1次冷却水は、冷却
水出口ラインL2を介して水蒸気分離器5に送られて水
と蒸気に分離され、その加熱蒸気は、上述したように改
質器2へ送られる。
【0007】また、水蒸気分離器5により分離された1
次冷却水と合流された後述する水処理系ラインL8を介
して循環する1次冷却水は、ポンプ4を介して送出され
た後分岐し、分岐した一方の1次冷却水は、分岐ライン
L3を介して熱交換器7に送られ、2次冷却水との熱交
換により冷却された後で温度調節弁(三方弁)6に送ら
れる。また分岐した他方の1次冷却水は直接温度調節弁
6に送られる。このとき、温度調節弁6では、図示しな
い制御装置の制御に基づいて弁の開度を自動調節して熱
交換器7へ送られる1次冷却水量を最適に調節してい
る。すなわち、熱交換器7を介して冷却される1次冷却
水量が増えれば、温度調節弁6及び冷却水入口ラインL
1を介して冷却板3cに流入される1次冷却水全体の温
度が低下し、また、熱交換器7を介して冷却される1次
冷却水量が減れば、温度調節弁6及び冷却水入口ライン
L1を介して冷却板3cに流入される1次冷却水全体の
温度が上昇するように構成されている。
【0008】このようにして全体で温度調節され、燃料
電池本体3の冷却に適した温度となった1次冷却水は、
冷却水入口ラインL1を介して冷却板3cに送られて再
度燃料電池本体3の冷却に供される。なお、熱交換器7
により2次冷却水と熱交換された1次冷却水の一部は分
岐し、分岐ラインL4を介して熱交換器8に送られて2
次冷却水と熱交換される。
【0009】上述したように燃料電池本体3は冷却板3
cを循環する1次冷却水により冷却されており、この燃
料電池本体3の冷却により温度上昇した1次冷却水を冷
却するために、本システムは、熱交換器7,8に対して
2次冷却水を循環させる2次冷却水循環系(2次冷却水
系)を備えている。
【0010】この2次冷却水系によれば、2次冷却水
は、2次冷却水循環ポンプ9の送出力に基づいて温度調
節弁11に送られる。温度調節弁11では、図示しない
制御装置の制御に基づいて弁の開度を自動調節して熱交
換器8(及び熱交換器7)へ供給される2次冷却水量、
すなわち1次冷却水と熱交換して温度上昇する2次冷却
水量を調節しており、2次冷却水全体の温度調節が行な
われている。
【0011】温度調節弁11の調節の下で熱交換器8に
送られた2次冷却水は、分岐ラインL4を介して送られ
た一部の1次冷却水との熱交換により加熱・温度上昇さ
れた後、接続ラインL5を介してさらに熱交換器7に送
られ、分岐ラインL3を介して送られた1次冷却水との
熱交換により加熱・温度上昇される。
【0012】熱交換器8,7により2段階に加熱温度上
昇された2次冷却水は、冷却水入口ラインL6を介して
冷却塔10に送られる。冷却塔10では、当該2次冷却
水は、その温度が一定温度を越えないように冷却され
る。そして、冷却塔10から冷却水出口ラインL7を介
して流出された2次冷却水は、ポンプ9,温度調節弁1
1を介して熱交換器8及び7に再度循環され、1次冷却
水の冷却に供される。
【0013】また、熱交換器8で2次冷却水と熱交換さ
れた1次冷却水の一部は、水処理系ラインL8を循環し
て水処理装置12に送られ、電気伝導度及び濁度が低減
される。この電気伝導度及び濁度が低減された一部の1
次冷却水は、水処理系ラインL8を介して水蒸気分離器
5を流出した1次冷却水と合流してポンプ4に供給さ
れ、再度燃料電池本体3の冷却に用いられる。
【0014】ところで、上述した燃料電池発電システム
の中でも、特に小容量システム(一般にオンサイト型と
称される出力が数10kW〜数100kWの発電システ
ム)では、上述した温度調節弁6,11の制御を含む全
ての構成要素の統括制御、保護系統動作指令、及び画面
表示等のマンマシーンインターフェース動作指令を単一
の制御装置で行なっている。このような制御装置は一般
にマイクロコンピュータを主体とする電子制御回路で構
成されており、コスト及び回路面積等の制約から1重化
システムで設計されている。このため、回路素子等のハ
ード部分、あるいは制御プログラム等のソフトウエア部
分の不良が原因でマイクロコンピュータ内に故障が発生
すると、上述した統括制御、保護系統動作指令、及びマ
ンマシーンインターフェース動作指令が停止し、発電シ
ステム全体の動作が停止する。
【0015】このように発電システム全体の動作が停止
した場合、燃料電池本体3の保護及び安全のために、燃
料ガス供給側では、図示しない燃料供給遮断弁をノーマ
ルクローズ(無電圧で閉動作)させて燃料ガスの供給を
停止させていた。また、空気供給側では、空気供給器内
の電磁弁制御回路が有する継電器をノーマルオープン
(無電圧で開動作)させて空気供給器の駆動を停止させ
ていた。
【0016】さらに、空気供給側及び燃料が巣供給側そ
れぞれのパージ用窒素ラインの遮断弁(ノーマルオープ
ン)15,16を開動作させて、窒素供給部17から送
られる窒素により燃料電池発電システム内の可燃ガスを
排出させていた。
【0017】一方、上述した燃料電池本体冷却用の1次
冷却水系及び2次冷却水系では、制御装置が故障して発
電システム全体の動作が停止した場合、その制御装置故
障により温度調節弁6,11が動作しないことになる。
【0018】温度調節弁6,11が動作しない状態、す
なわち温度制御を行なわない状態で1次冷却水及び2次
冷却水を循環させて燃料電池本体を冷却すると、熱応力
等の現象から燃料電池本体が損傷を受けて性能が低下す
る恐れがあるため、従来の燃料電池発電システムでは、
制御装置の故障時には1次冷却水系及び2次冷却水系の
冷却水循環動作を停止して、燃料電池本体を非冷却状態
のままで放置していた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、運転動
作が停止した燃料電池本体を非冷却状態のままで放置し
ておくと、当該燃料電池本体は非発電状態で高温にさら
されることになり、燃料電池本体の発電性能が劣化する
という課題が生じていた。
【0020】また、上述した小容量の燃料電池発電シス
テムでは、単一のマイクロコンピュータが統括制御、保
護系統動作指令、及びマンマシーンインターフェース動
作指令を行なっているため、複数のタスクが同時に動作
するという特殊な状態になったときに故障が生じること
が多いという課題があった。
【0021】本発明は上述した問題に鑑みてなされたも
ので、制御装置が故障した場合でも確実に燃料電池本体
を冷却して発電機能を停止させて、燃料電池本体の発電
性能を維持できる燃料電池発電システムを提供すること
を目的とする。
【0022】また、本発明は上述した問題に鑑みてなさ
れたもので、制御装置をダブルエレメント化することに
より、複数のタスクをダブルエレメント化した制御装置
により分担して実行可能にし、制御装置の故障頻度を低
減させた燃料電池発電システムを提供することを他の目
的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、請求項1に記載した燃料電池発電システムによれ
ば、燃料極,空気極,及び冷却板を有する燃料電池本体
と、第1の循環ポンプ及び水蒸気分離器を有し、当該第
1の循環ポンプの送出力により前記冷却板に1次冷却水
を通して当該燃料電池本体の発電時に生じた熱を吸収
し、この吸熱により加熱した1次冷却水を前記水蒸気分
離器に流入させて当該1次冷却水から水蒸気を分離し、
水蒸気が分離された1次冷却水を当該第1の循環ポンプ
を介して前記冷却板に戻すように構成した冷却手段と、
熱交換手段を有し、前記第1の循環ポンプを介して送ら
れる1次冷却水の内の所要量を当該熱交換手段に送って
2次冷却水と熱交換することにより前記冷却板に戻され
る1次冷却水の温度を調節する1次冷却水温度調節手段
と、第2の循環ポンプ及び冷却装置を有し、当該第2の
循環ポンプの送出力により前記2次冷却水の内の所要量
を前記熱交換手段に送って前記1次冷却水と熱交換さ
せ、熱交換により加熱した2次冷却水を前記冷却装置に
流入させて冷却し、冷却された2次冷却水を当該第2の
循環ポンプを介して前記熱交換手段に戻すように構成す
ることにより、前記1次冷却水と熱交換される2次冷却
水の温度を調節する2次冷却水温度調節手段と、前記発
電システム全体を統括制御するとともに、前記1次冷却
水の温度及び2次冷却水の温度に応じて前記1次冷却水
温度調節手段及び前記2次冷却水温度調節手段をそれぞ
れ制御することにより、前記熱交換手段に送られる1次
冷却水の量及び前記熱交換手段に送られる前記2次冷却
水の量を調節する制御ユニットとを備えた燃料電池発電
システムにおいて、前記第1の循環ポンプを当該第1の
循環ポンプに送られた1次冷却水の温度に応じてオン/
オフ駆動させる第1のポンプ駆動手段と、前記第2の循
環ポンプを当該第2の循環ポンプに送られた2次冷却水
の温度に応じてオン/オフ駆動させる第2のポンプ駆動
手段とを備えている。
【0024】請求項2に記載した燃料電池発電システム
によれば、前記第1のポンプ駆動手段は、前記第1の循
環ポンプに送られた1次冷却水の温度が所定温度を越え
ている場合は常に当該第1の循環ポンプをオン駆動さ
せ、前記第2のポンプ駆動手段は、前記第2の循環ポン
プに送られた2次冷却水の温度が所定温度を越えている
場合は常に当該第2の循環ポンプをオン駆動させるよう
にしている。
【0025】請求項3に記載した燃料電池発電システム
によれば、前記1次冷却水温度調節手段は、前記制御ユ
ニットから送られる1次冷却水の温度に基づく制御信号
に応じて前記熱交換手段に供給される1次冷却水の量を
定める第1の温度調節弁を備え、前記2次冷却水温度調
節手段は、前記制御ユニットから送られる2次冷却水の
温度に基づく制御信号に応じて前記熱交換手段に供給さ
れる2次冷却水の量を定める第2の温度調節弁を備えて
いる。
【0026】請求項4に記載した燃料電池発電システム
によれば、前記1次冷却水の温度を検出する第1の温度
検出手段と、前記2次冷却水の温度を検出する第2の温
度検出手段とを備え、前記制御ユニットは、前記発電シ
ステム全体の統括制御するとともに、前記第1の温度検
出手段及び前記第2の温度検出手段からそれぞれ送られ
る温度検出信号に基づいて前記第1の温度調節弁及び前
記第2の温度調節弁をそれぞれ制御するメイン制御装置
と、前記第1の温度検出手段及び前記第2の温度検出手
段からそれぞれ送られる温度検出信号に基づいて、前記
メイン制御装置が故障した場合に前記第1の温度調節弁
及び前記第2の温度調節弁をそれぞれ制御するバックア
ップ制御装置とを備えている。
【0027】請求項5に記載した燃料電池発電システム
によれば、前記メイン制御装置が故障した場合に当該メ
イン制御装置から送られる故障信号に応じて、前記第1
の温度調節弁及び前記第2の温度調節弁の制御を当該メ
イン制御装置から前記バックアップ制御装置に切り替え
る切り替え手段を備えている。
【0028】請求項6に記載した燃料電池発電システム
によれば、前記バックアップ制御装置は、前記メイン制
御装置が故障した場合に当該メイン制御装置から送られ
る故障信号に応じて、前記第1の温度調節弁及び前記第
2の温度調節弁を制御するようにしている。
【0029】請求項7に記載した燃料電池発電システム
によれば、前記1次冷却水の温度を検出する第1の温度
検出手段と、前記2次冷却水の温度を検出する第2の温
度検出手段とを備え、前記制御ユニットは、前記発電シ
ステム全体を統括制御する機能を有するメイン制御装置
と、前記第1の温度検出手段及び前記第2の温度検出手
段からそれぞれ送られる温度検出信号に基づいて第1の
温度調節弁及び前記第2の温度調節弁を制御する冷却系
専用制御装置とを備えている。
【0030】請求項8に記載した燃料電池発電システム
によれば、前記熱交換手段により熱交換された後の1次
冷却水の一部を水処理系ラインを介して導き、当該一部
の1次冷却水の電気伝導度及び濁度を低減させて前記第
1の循環ポンプを介して前記冷却板に戻す1次冷却水処
理装置を設け、前記水処理系ラインの途中に当該水処理
系ラインを流れる一部の1次冷却水の温度が所定温度を
越えた場合に当該1次冷却水の前記水処理装置への流入
を遮断する遮断弁を設けるとともに、前記第1の温度調
節弁は、前記制御ユニットから送られる当該ユニットの
故障を表す制御信号に応じて前記熱交換手段に全ての1
次冷却水を供給し、前記第2の第2の温度調節弁は、前
記制御ユニットから送られる当該ユニットの故障を表す
制御信号に応じて前記熱交換手段に全ての2次冷却水を
供給するようにしている。
【0031】請求項9に記載した燃料電池発電システム
によれば、前記水蒸気分離器に当該水蒸気分離器により
分離された水蒸気の少なくとも一部を外部へ案内するラ
インを設け、このラインの途中に前記制御ユニット作動
時においては前記少なくとも一部の水蒸気の外部への放
出を遮断し、当該制御ユニット故障時においては当該少
なくとも一部の水蒸気を外部へ放出させる遮断弁を設け
ている。
【0032】本発明によれば、冷却手段の第1の循環ポ
ンプの送出力により冷却板に1次冷却水が案内されて燃
料電池本体の発電時に生じた熱が吸収され、この吸熱に
より加熱された1次冷却水は、水蒸気分離器に流入して
水蒸気成分が分離される。水蒸気が分離された1次冷却
水は、第1の循環ポンプを介して冷却板に戻されて再度
冷却に供されるようになっている。また、1次冷却水温
度調節手段の第1の温度調節弁等により、第1の循環ポ
ンプを介して送られる1次冷却水の内の所要量が熱交換
手段に送られて2次冷却水と熱交換されることにより、
冷却板に戻される1次冷却水の温度が調節されている。
また、2次冷却水温度調節手段の第2の温度調節弁等に
より、第2の循環ポンプの送出力に基づいて2次冷却水
の内の所要量が熱交換手段に送られて1次冷却水と熱交
換され、熱交換により加熱されたた2次冷却水は、冷却
装置に流入して冷却される。冷却された2次冷却水は、
第2の循環ポンプを介して熱交換手段に戻されるように
構成され、1次冷却水と熱交換される2次冷却水の温度
が調節されている。
【0033】一方、制御ユニットにより、発電システム
全体が統括制御され、さらに、1次冷却水の温度及び2
次冷却水の温度に応じて1次冷却水温度調節手段の第1
の温度調節弁等及び2次冷却水温度調節手段の第2の温
度調節弁等がそれぞれ制御され、熱交換手段に送られる
1次冷却水の量及び熱交換手段に送られる2次冷却水の
量が調節されている。
【0034】そして、本発明によれば、第1のポンプ駆
動手段により、第1の循環ポンプはその第1の循環ポン
プに送られた1次冷却水の温度に応じて、その温度が所
定温度(例えば燃料電池本体の温度が発電作用を起こさ
ない程度に十分低い値に対応する温度)を越えている場
合は常にオン駆動される。また、第2のポンプ駆動手段
により、第2の循環ポンプはその第2の循環ポンプに送
られた1次冷却水の温度に応じて、例えばその温度が所
定温度を越えている場合は常にオン駆動される。
【0035】この結果、制御ユニットが故障しても、燃
料電池本体の冷却に供される1次冷却水及び2次冷却水
の温度は高く所定温度を越えているため、第1の循環ポ
ンプ及び第2の循環ポンプにより1次冷却水及び2次冷
却水送出作用が継続して行なわれ、燃料電池本体は、冷
却板を循環する1次冷却水(2次冷却水により冷却され
ている)により発電作用を起こさない程度に十分低い値
まで確実に冷却停止される。
【0036】特に、本発明によれば、制御ユニットとし
てメイン制御装置とバックアップ制御装置が備えられ、
通常は、メイン制御装置により、発電システム全体が統
括制御されるとともに、第1の温度検出手段及び第2の
温度検出手段からそれぞれ送られる温度検出信号に基づ
いて第1の温度調節弁及び第2の温度調節弁がそれぞれ
制御される。
【0037】一方、メイン制御装置が故障した場合にお
いては、第1の温度検出手段及び第2の温度検出手段か
らそれぞれ送られる温度検出信号に基づいて、バックア
ップ制御装置により第1の温度調節弁及び前記第2の温
度調節弁がそれぞれ制御され、冷却板に戻される1次冷
却水の温度及びこの1次冷却水の温度を調節する2次冷
却水の温度が燃料電池本体の冷却により適した値に調節
されるため、当該燃料電池本体を非常に効率良く冷却停
止させることができる。
【0038】また、本発明によれば、バックアップ制御
装置の代わりに冷却系専用制御装置を設けたため、メイ
ン制御装置が故障しても、その故障時にのみ冷却系専用
制御装置により第1の温度検出手段及び第2の温度検出
手段からそれぞれ送られる温度検出信号に基づいて第1
の温度調節弁及び第2の温度調節弁が制御され、冷却板
に戻される1次冷却水の温度及びこの1次冷却水の温度
を調節する2次冷却水の温度が燃料電池本体の冷却によ
り適した値に調節されるため、当該燃料電池本体を非常
に効率良く冷却停止させることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。
【0040】(第1実施形態)本実施形態に係わる燃料
電池発電システムの概略構成を図1に示す。なお、図6
に示した従来の構成と同一の要素については、同一の符
号を付してその説明は簡略化し、図6で示した改質器2
及び遮断弁15,16及び窒素供給部17は、本発明に
特に関係ないため図面から省略している。
【0041】図1によれば、燃料電池発電システム21
は、例えば電解質にリン酸水溶液を用いた燃料電池本体
3を有している。この燃料電池本体3は、燃料極3a
と、この燃料極3aと電解質層を挟んで対向配置された
空気極3bとを備えた積層構造の単電池(セルともい
う)を多数積層してスタックを形成し、このスタックを
多数配列して大容量の電池本体を構成している。
【0042】燃料電池本体3では、都市ガスが改質され
て生成された水素リッチガスが各単電池の燃料極3aに
供給され、その水素リッチガスに基づいて当該燃料極3
aの触媒作用により水素イオンが生成される。一方、各
単電池の空気極3bに供給された空気中の酸素に基づい
て当該空気極3bの触媒作用により酸素イオンが生成さ
れており、水素イオンが電解質層を介して酸素イオンと
電気化学反応して両極間で直流電気エネルギーが生成さ
れる。
【0043】一方、燃料電池本体3には各単電池毎に冷
却板3cが設けられ、この冷却板3cに1次冷却水を循
環させることにより、熱量電池本体3の発電時に生じた
熱を吸収冷却するようになっている。
【0044】すなわち、燃料電池発電システム21は、
冷却板3cに1次冷却水を循環させる1次冷却水系とし
て、水蒸気分離器5,1次冷却水循環ポンプ30,制御
端子6aを有する温度調節弁6,及び熱交換器7を備え
ている。特に本実施形態の1次冷却水循環ポンプ30
は、当該ポンプ30に水処理系ラインL8を介して流入
される1次冷却水の温度が所定温度(燃料電池本体の温
度が発電作用を起こさない程度に十分低い値に対応する
温度)以上の場合はオンし、所定温度未満の場合にはオ
フする温度スイッチ30aを有しており、ポンプ30
は、その温度スイッチ30aのオン/オフ動作により駆
動を開始/停止するようになっている。
【0045】さらに、燃料電池発電システム21は、燃
料電池本体3を冷却して温度上昇した1次冷却水を当該
燃料電池本体3冷却可能温度に冷却するために、熱交換
器7,8に対して2次冷却水を循環させる2次冷却水系
を備えている。
【0046】すなわち、燃料電池発電システム21は、
2次冷却系として、熱交換器8,熱交換器7,冷却塔1
0,2次冷却水循環ポンプ31,及び制御端子11aを
有する温度調整弁11を備えている。特に本構成の2次
冷却水循環ポンプ31は、当該ポンプ31に冷却水出口
ラインL7を介して流入される2次冷却水の温度が上述
した所定温度以上の場合はオンし、所定温度未満の場合
にはオフする温度スイッチ31aを有しており、ポンプ
31は、その温度スイッチ31aのオン/オフ動作によ
り駆動を開始/停止するように構成されている。
【0047】一方、本構成の燃料電池発電システム21
は、マイクロコンピュータを主体とする電子制御回路を
2重化(ダブルエレメント化)した制御ユニット、すな
わちメイン制御装置40及びバックアップ制御装置41
とを有している。
【0048】また、燃料電池発電システム21は、冷却
板3cから流出され冷却出口ラインL2を介して流れる
1次冷却水の温度を検出し、その検出温度を表す検出信
号Dをダブルエレメント化(D1,D2)して各制御装
置(メイン制御装置40,バックアップ制御装置41)
に送る温度検出器(TE)42と、熱交換器7から流出
され冷却水入口ラインL6を介して流れる2次冷却水の
温度を検出し、その検出温度をダブルエレメント化して
各制御装置(メイン制御装置40,バックアップ制御装
置41)に送る温度検出器(TE)43とを備えてい
る。
【0049】メイン制御装置40は、温度調節弁6,1
1の制御を含む全ての構成要素の統括制御、保護系統動
作指令、及び画面表示等のマンマシーンインターフェー
ス動作指令を実行可能に構成されている。すなわち、メ
イン制御装置40は、1次・2次冷却系以外の構成要
素、保護系統、及びマンマシーンインターフェース要素
等のシステム構成要素(図中Wで示す)から送られた実
際の動作信号(図中S1で表す)を入力し、この入力さ
れた動作信号S1に基づいて制御出力信号、保護動作指
令信号、及びマンマシーンインターフェース動作指令信
号等のシステム構成要素動作指令・制御信号(図中C1
で表す)を当該各システム構成要素Wに対して出力する
ようになっている。
【0050】さらに、メイン制御装置40は、TE42
及びTE43から送られる温度検出信号D1,D3に基
づいて1次・2次冷却システムの温度調節弁6及び温度
調節弁11を制御する温度調節制御信号C2及びC3
(図中ではまとめてCaとも表す)を出力するように構
成されている。
【0051】一方、バックアップ制御装置41は、1次
・2次冷却系の制御のみを実行可能に構成されている。
すなわち、バックアップ制御装置41は、TE42及び
TE43から送られる温度検出信号D2,D4に基づい
て1次・2次冷却システムの温度調節弁6及び温度調節
弁11を制御する温度調節制御信号C2a 及びC3a
(図中ではまとめてCa' とも表す)を出力するように
構成されている。
【0052】そして、本構成の燃料電池発電システム2
1は、メイン制御装置40から出力された温度調節制御
信号Ca及びバックアップ制御装置41から出力された
温度調整信号Ca' を、メイン制御装置40から出力さ
れる当該メイン制御装置40の故障の有無を表す故障状
態信号S2(故障時:1,非故障時:0)に応じて切り
替えながら1次・2次冷却システムの温度調節弁6及び
温度調節弁11に出力する制御信号切替器44を備えて
いる。
【0053】すなわち、制御信号切替器44は、温度調
節制御信号Caを入力する固定接点44aと、温度調整
制御信号Ca' を入力する固定接点44bと、温度調節
弁6aの制御端子6a及び温度調整弁11の制御端子1
1aを固定接点44a及び44bのどちらか一方に接続
する動接点44cとを備えており、メイン制御装置40
から故障状態信号S2として”非故障時:0”が入力さ
れた場合には動接点44cを固定接点44aに接続し、
故障状態制御信号S2として”故障時:1”が入力され
た場合には動接点44cを固定接点44bに接続するよ
うになっている。
【0054】次に本構成の燃料電池発電システムの全体
動作について、特に1次・2次冷却系の動作を中心に説
明する。
【0055】通常のシステム動作時(メイン制御装置4
0の非故障時)においては、メイン制御装置40は、1
次・2次冷却系の制御を含む全ての構成要素の動作指令
及び動作制御を統括して行なっている。すなわち、メイ
ン制御装置40から制御信号切替器44に対して”非故
障時:0”の故障状態信号S2が送られているため、制
御信号切替器44の動接点44cは固定接点44aに接
続されている(図1中の動接点44cの実線参照)。し
たがって、TE42及びTE43により送られた現在の
1次冷却水及び2次冷却水の温度を表す検出信号D1,
D3に基づいてメイン制御装置40から出力された温度
調節制御信号Ca、すなわちC2及びC3が温度調節弁
6の制御端子6a及び温度調節弁11の制御端子11a
にそれぞれ送られる。この結果、1次・2次冷却水全体
の温度は、現在の温度を表す検出信号D1,D3に基づ
く温度調節弁6及び温度調節弁11の弁開度調節によ
り、当該現在の1次・2次冷却水全体の温度に応じた最
適値に制御され、燃料電池本体3に対して最適な冷却作
用が施される。
【0056】一方、メイン制御装置40の故障によりシ
ステム動作が停止した場合においては、メイン制御装置
40から制御信号切替器44に対して”故障時:1”の
故障状態信号S2が送られているため、制御信号切替器
44の動接点44cは切り替わり固定接点44bに接続
される(図1中の動接点44cの破線参照)。
【0057】すなわち、メイン制御装置40が故障停止
していても、TE42及びTE43により送られた現在
の1次冷却水及び2次冷却水の温度を表す検出信号D
2,D4に基づいてバックアップ制御装置40から出力
された温度調節制御信号Ca'(C2a 及びC3a )が
温度調節弁6の制御端子6a及び温度調節弁11の制御
端子11aにそれぞれ送られている。
【0058】この結果、メイン制御装置40が故障した
場合においても、1次・2次冷却水全体の温度は、上述
したメイン制御装置40の場合と同様に温度調節弁6及
び温度調節弁11を介して最適値に制御されるため、燃
料電池本体3に対して最適な冷却作用が施される。ま
た、このとき、水処理系ラインL8を流れる1次冷却水
及び冷却水出口ラインL7を流れる2次冷却水の温度
は、燃料電池本体が高温状態にある場合には常に上記所
定温度を越えて高いため、温度スイッチ30a及び31
aはオンとなり、1次及び2次冷却水循環ポンプ30及
び31は、1次冷却水及び2次冷却水送出作用を継続し
て行なっている。
【0059】したがって、燃料電池本体3は冷却板3c
を循環する1次冷却水により発電作用を起こさない程度
に十分低い値まで確実に冷却停止される。
【0060】すなわち、本構成によれば、仮にメイン制
御装置40が故障してシステムの運転動作が停止した場
合でも、そのシステム運転停止に係わらずポンプ30及
び31が1次冷却水及び2次冷却水の温度に応じて継続
的に駆動して1次冷却水及び2次冷却水が循環し、その
循環される各冷却水の温度がバックアップ制御装置41
により制御されているため、燃料電池本体3を確実に冷
却停止することができ、燃料電池本体3の発電性能を高
度なまま維持することができる。
【0061】また、本構成によれば、検出・計測系にお
いて2重化(ダブルエレメント化)された構成要素は、
各温度検出器42,43からメイン制御装置40及びバ
ックアップ制御装置41に対して送られる検出信号ライ
ンのみであるため、システム全体の検出・計測系をほと
んど複雑にすることがない。さらに、本構成のバックア
ップ制御装置41は、複数タスク実行機能を有しておら
ず、1次・2次冷却系の冷却制御機能のみを有している
ため、制御ロジックが単純で信頼性が高く、故障可能性
はメイン制御装置40と比べて圧倒的に低い。したがっ
て、メイン制御装置40が故障しても、バックアップ制
御装置41により燃料電池本体を確実に冷却停止させる
ことができる。なお、万が一バックアップ制御装置41
が故障した場合でも、今度はメイン制御装置40により
1次・2次冷却系の制御を含む統括制御が行なわれるよ
うに構成されているため、燃料電池本体の冷却系に関し
て非常に信頼性の高いシステムを提供できる。
【0062】さらに、本構成では、1次・2次冷却系制
御装置としてメイン制御装置40及びバックアップ制御
装置41を設けているため、通常の動作時においても、
メイン制御装置40には、1次・2次冷却系制御装置以
外の統括制御を実行させ、バックアップ制御装置41に
は1次・2次冷却系制御の制御のみを行なわせることも
可能である。この構成では、メイン制御装置40の制御
タスクが1次・2次冷却系の制御タスク分だけ確実に低
減するため、メイン制御装置40の故障確率を低減させ
ることが期待できる。また、バックアップ制御装置41
は、上述したように1次・2次冷却系制御の制御のみの
シングル制御タスクであるため、故障確率が極めて低く
なる。したがって、この変形例によれば、通常のシステ
ム動作時においても燃料電池本体の冷却に関する信頼性
を非常に向上させることができる。
【0063】(第2実施形態)本実施形態に係わる燃料
電池発電システムの概略構成を図2に示す。なお、図1
に示した第1実施形態の構成と同一の構成要素について
は、同一の符号を付してその説明は簡略化している。ま
た、第1実施形態と同様に図6で示した改質器2及び遮
断弁15,16及び窒素供給部17は、本発明に特に関
係ないため図面から省略している。
【0064】図2によれば、燃料電池発電システム51
は、図1の構成において制御信号切替器44を省き、メ
イン制御装置40A及びバックアップ制御装置41Aの
各制御信号Ca(C2及びC3)及びCa' (C2a 及
びC3a )が直接温度調節弁6aの制御端子6a及び温
度調整弁11の制御端子11aに送られるようになって
いる。
【0065】また、本構成では、メイン制御装置40A
は、故障時において、故障状態信号S2A(故障時:
1,非故障時:0)を直接バックアップ制御装置41A
に送った後、駆動を停止するようになっている。さら
に、バックアップ制御装置41Aは、メイン制御装置4
0から”非故障時:0”の故障状態信号S2が送られて
いる場合には動作停止し、当該メイン制御装置40か
ら”故障時:1”の故障状態信号S2が送られている場
合にのみ制御信号Ca' (C2a 及びC3a )を送るよ
うになっている。
【0066】次に本構成の燃料電池発電システムの全体
動作について、特に1次・2次冷却系の動作を中心に説
明する。
【0067】通常のシステム動作時(メイン制御装置4
0Aの非故障時)においては、メイン制御装置40A
は、1次・2次冷却系の制御を含む全ての構成要素の動
作指令及び動作制御を統括して行なっている。すなわ
ち、メイン制御装置40Aからバックアップ制御装置4
1Aに対して”非故障時:0”の故障状態信号S2Aが
送られているため、当該バックアップ制御装置41の制
御動作が停止されている。
【0068】したがって、第1実施形態と同様に、TE
42及びTE43からの検出信号D1,D3に基づくメ
イン制御装置40Aからの温度調節制御信号Ca(C2
及びC3)が温度調節弁6の制御端子6a及び温度調節
弁11の制御端子11aにそれぞれ送られるため、第1
実施形態と同様に1次・2次冷却水全体の温度は温度調
節弁6及び温度調節弁11を介して最適値に制御され、
燃料電池本体3に対して最適な冷却作用が施される。
【0069】一方、メイン制御装置40Aの故障により
システム動作が停止した場合においては、メイン制御装
置40Aは、バックアップ制御装置41Aに対して”故
障時:1”の故障状態信号S2Aを送り動作を停止す
る。このとき、バックアップ制御装置41Aでは、”故
障時:1”の故障状態信号S2Aに応じて制御動作が開
始がされ、TE42及びTE43の検出出信号D2,D
4に基づく当該バックアップ制御装置41Aからの温度
調節制御信号Ca' (C2a 及びC3a )が温度調節弁
6の制御端子6a及び温度調節弁11の制御端子11a
にそれぞれ送られる。
【0070】この結果、メイン制御装置故障時において
も、第1実施形態と同様に1次・2次冷却水全体の温度
は温度調節弁6及び温度調節弁11を介して最適値に制
御され、燃料電池本体3に対して最適な冷却作用が施さ
れる。また、このとき、水処理系ラインL8を流れる1
次冷却水及び冷却水出口ラインL7を流れる2次冷却水
の温度は、燃料電池本体が高温状態にある場合には常に
上記所定温度を越えて高いため、温度スイッチ30a及
び31aはオンとなり、1次及び2次冷却水循環ポンプ
30及び31は、1次冷却水及び2次冷却水送出作用を
継続して行なっている。
【0071】したがって、燃料電池本体3は冷却板3c
を循環する1次冷却水により発電作用を起こさない程度
に十分低い値まで確実に冷却停止される。
【0072】すなわち、本構成では、メイン制御装置か
ら直接故障状態信号S2Aをバックアップ制御装置に送
るようにして当該メイン制御装置が故障状態の時のみバ
ックアップ制御装置を運転させて、ポンプ30及び31
の継続的駆動により循環される1次冷却水及び2次冷却
水の温度制御を行なうように構成したため、メイン制御
装置の故障に係わらず燃料電池本体を確実に冷却停止す
ることができ、第1実施形態と略同等の効果を得ること
ができる。また、本構成では、制御信号切替器を用いて
いないため、第1実施形態の構成と比べてシステム全体
の構成要素を削減できるという新たな効果が得られる。
【0073】(第3実施形態)本実施形態に係わる燃料
電池発電システムの概略構成を図3に示す。なお、図1
に示した第1実施形態の構成と同一の構成要素について
は、同一の符号を付してその説明は簡略化している。ま
た、第1実施形態と同様に図6で示した改質器2及び遮
断弁15,16及び窒素供給部17は、本発明に特に関
係ないため図面から省略している。
【0074】図3によれば、燃料電池発電システム61
は、図1の構成において制御信号切替器44を省くとと
もに、バックアップ制御装置41Aの替わりに1次・2
次冷却系の制御のみを行なう、例えばマイクロコンピュ
ータを主体とする電子制御回路を搭載した冷却系専用制
御装置62を設けている。そして、この冷却系専用制御
装置62の制御信号Ca' (C2a 及びC3a )が直接
温度調節弁6aの制御端子6a及び温度調整弁11の制
御端子11aに送られるようになっている。
【0075】また、本構成では、メイン制御装置40B
は、通常のシステム動作時においては、冷却制御を指令
する冷却指令信号S3を冷却系専用制御装置62に送る
ようになっている。また、メイン制御装置40Bは、故
障時には、その故障状態を表す故障信号S4を冷却系専
用制御装置62に送った後駆動を停止するようになって
いる。
【0076】次に本構成の燃料電池発電システムの全体
動作について、特に1次・2次冷却系の動作を中心に説
明する。
【0077】通常のシステム動作時(メイン制御装置4
0Aの非故障時)においては、メイン制御装置40A
は、1次・2次冷却系の制御以外の全ての構成要素の動
作指令及び動作制御を制御を統括して行なっており、冷
却系専用制御装置62は、1次・2次冷却系の制御のみ
を行なっている。
【0078】すなわち、メイン制御装置40Bから冷却
系専用制御装置62に対して冷却指令信号S3が送られ
ているため、当該冷却系専用制御装置62は、第1実施
形態と同様に、TE42及びTE43からの検出信号D
1,D3に基づいて温度調節制御信号Ca' (C2a 及
びC3a )を温度調節弁6の制御端子6a及び温度調節
弁11の制御端子11aにそれぞれ送る。この結果、第
1実施形態と同様に1次・2次冷却水全体の温度は温度
調節弁6及び温度調節弁11を介して最適値に制御さ
れ、燃料電池本体3に対して最適な冷却作用が施される 一方、メイン制御装置40Bの故障によりシステム動作
が停止した場合においては、メイン制御装置40Bは、
冷却系専用制御装置62に対して故障信号S4を送り動
作を停止する。このとき、冷却系専用制御装置62で
は、故障信号S4に応じて制御動作が続行され、温度調
節制御信号Ca' (C2及びC3)が温度調節弁6の制
御端子6a及び温度調節弁11の制御端子11aにそれ
ぞれ送られる。
【0079】この結果、メイン制御装置故障時において
も、第1実施形態と同様に1次・2次冷却水全体の温度
は温度調節弁6及び温度調節弁11を介して最適値に制
御される。この結果、燃料電池本体3に対して最適な冷
却作用が施される。また、このとき、水処理系ラインL
8を流れる1次冷却水及び冷却水出口ラインL7を流れ
る2次冷却水の温度は、燃料電池本体が高温状態にある
場合には常に上記所定温度を越えて高いため、温度スイ
ッチ30a及び31aはオンとなり、1次及び2次冷却
水循環ポンプ30及び31は、1次冷却水及び2次冷却
水送出作用を継続して行なっている。
【0080】したがって、燃料電池本体3は冷却板3c
を循環する1次冷却水により発電作用を起こさない程度
に十分低い値まで確実に冷却停止される。
【0081】すなわち、本構成では、メイン制御装置の
故障の有無に関係なく、ポンプ30及び31の継続的駆
動により循環される1次冷却水及び2次冷却水の温度制
御を常に冷却系専用制御装置により行なうように構成し
たため、メイン制御装置が仮に故障しても燃料電池本体
を確実に冷却停止することができ、第1実施形態と略同
等の効果を得ることができる。また、本構成では、制御
信号切替器を用いていないため、第1実施形態の構成と
比べてシステム全体の構成要素を削減できるという新た
な効果が得られる。
【0082】(第4実施形態)本実施形態に係わる燃料
電池発電システムの概略構成を図4に示す。なお、図1
に示した第1実施形態の構成と同一の構成要素について
は、同一の符号を付してその説明は簡略化している。ま
た、第1実施形態と同様に図6で示した改質器2及び遮
断弁15,16及び窒素供給部17は、本発明に特に関
係ないため図面から省略している。
【0083】図4によれば、本構成の燃料電池発電シス
テム71は、従来の図6で示した構成と同様に単一のメ
イン制御装置40Cにより1次・2次冷却系を含む全て
の構成要素の動作指令及び動作制御を統括して行なうよ
うになっている(なお、図1に示した1次・2次冷却系
以外のシステム構成要素Wに関する信号ラインS1,C
1については、図示を省略している)。
【0084】一方、本構成の燃料電池発電システム71
の1次処理系の温度調節弁(三方弁)6は、制御端子6
aに制御信号が送られない状態、いわゆる無電圧状態時
にはポンプ30から当該温度調節弁6を介して冷却板3
cへの1次冷却水の流れを阻止し、全ての1次冷却水を
熱交換器7に供給するように閉動作するノーマルクロー
ズ機能を有している。また、2次処理系の温度調節弁
(三方弁)11は、制御端子11aに制御信号が送られ
ない状態、いわゆる無電圧状態時にはポンプ31から当
該温度調節弁6を介して全ての2次冷却水を流すように
開動作するノーマルオープン機能を有している。
【0085】さらに、1次冷却系の1次冷却水循環ポン
プ30は、第1実施形態と同様に、当該ポンプ30に水
処理系ラインL8を介して流入される1次冷却水の温度
が所定温度(燃料電池本体の温度が発電作用を起こさな
い程度に十分低い値に対応する温度)以上の場合はオン
し、所定温度未満の場合にはオフする温度スイッチ30
aを有しており、ポンプ30は、その温度スイッチ30
aのオン/オフ動作により駆動を開始/停止するように
なっている。また、2次冷却系の2次冷却水循環ポンプ
31は、第1実施形態と同様に、当該ポンプ31に冷却
水出口ラインL7を介して流入される2次冷却水の温度
が上述した所定温度以上の場合はオンし、所定温度未満
の場合にはオフする温度スイッチ31aを有しており、
ポンプ31は、その温度スイッチ31aのオン/オフ動
作により駆動を開始/停止するように構成されている。
【0086】そして、本構成の燃料電池発電システム7
1においては、水処理系ラインL8における熱交換器8
と水処理装置12との間のラインに、遮断弁72を設け
ている。この遮断弁72は、メイン制御装置40Cから
制御端子72aに制御信号C4が送られている際には常
に開動作し、制御端子72aに制御信号が送られない状
態、いわゆる無電圧状態時には熱交換器8から水処理装
置12への2時冷却水の流通を遮断するように閉動作す
るノーマルクローズ機能を有している。
【0087】次に本構成の燃料電池発電システムの全体
動作について、特に1次・2次冷却系の動作を中心に説
明する。
【0088】システム運転時の1次・2次冷却系の制御
に関して、メイン制御装置40Cは、TE42及びTE
43からの検出信号D1,D3に基づいて温度調節制御
信号C2及びC3を温度調節弁6の制御端子6a及び温
度調節弁11の制御端子11aにそれぞれ送っているた
め、第1実施形態と同様に1次・2次冷却水全体の温度
は温度調節弁6及び温度調節弁11を介して最適値に制
御され、燃料電池本体3に対して最適な冷却作用が施さ
れる。また、システム運転時には、メイン制御装置40
Cから遮断弁72の制御端子72aに対して制御信号C
4が送らているため、当該遮断弁72は開動作してい
る。この結果、1次冷却水の一部が水処理系ラインL8
を介して水処理装置12に送られ、電気伝導度及び濁度
が低減された1次冷却水となって燃料電池本体3の冷却
に供される。
【0089】一方、メイン制御装置40Cの故障により
システム動作が停止した場合においては、メイン制御装
置40Cから各温度調節弁6,11及び遮断弁72に対
して制御信号C2,C3及びC4が送られないため(フ
ェールポジション)、当該温度調節弁6,11及び遮断
弁72は無電圧状態となる。
【0090】この結果、ノーマルクローズ機能を有する
温度調節弁6は閉動作して、ポンプ30を介して流れる
1次冷却水は全て熱交換器7に送られて2次冷却水と熱
交換された後で温度調節弁6を介して冷却板3cに送ら
れる。一方、ノーマルオープン機能を有する温度調節弁
11は開動作しているため、ポンプ31から当該温度調
節弁6を介して全ての2次冷却水が熱交換器8及び熱交
換器7へ流れて、燃料電池本体3の冷却に供される1次
冷却水の温度を低下させている。
【0091】すなわち、本構成では、メイン制御装置4
0Cの駆動停止に応じて温度調節弁6が閉動作し、温度
調節弁11が開動作するため、燃料電池本体3の冷却板
3cには、2次冷却水により十分温度が低下した1次冷
却水が送られており、その1次冷却水により燃料電池本
体3は冷却される。
【0092】また、このとき、水処理系ラインL8を流
れる1次冷却水及び冷却水出口ラインL7を流れる2次
冷却水の温度は、燃料電池本体が高温状態にある場合に
は常に上記所定温度を越えて高いため、温度スイッチ3
0a及び31aはオンとなり、1次及び2次冷却水循環
ポンプ30及び31は、1次冷却水及び2次冷却水送出
作用を継続して行なっている。
【0093】したがって、ポンプ31により循環する2
次冷却水により十分温度が低下した1次冷却水がポンプ
30により冷却板3cを循環して流れるため、燃料電池
本体3を発電作用を起こさない程度に十分低い値まで確
実に冷却停止することができる。
【0094】なお、上述したシステム停止時において
は、1次冷却水及び2次冷却水の正確な温度調整が行な
われないため、上述した1次冷却水及び2次冷却水の循
環を繰り返すと1次冷却水及び2次冷却水の温度が次第
に上昇していくことになる。この結果、熱交換器8にお
いて2次冷却水と熱交換された1次冷却水が高温状態と
なり、もし、この高温状態の1次冷却水が水処理装置1
2に供給されると、水処理装置12の水処理性能を劣化
させる恐れがある。
【0095】しかしながら、本構成においては、水処理
系ラインL8における熱交換器8と水処理装置12との
間のラインに遮断弁72が設けられており、この遮断弁
72は上述したようにシステム運転停止時(メイン制御
装置40Cが駆動停止)では閉動作しているため、水処
理装置12に対する1次冷却水の供給が遮断され、水処
理装置12の性能を劣化させることがない。
【0096】以上述べたように、本構成によれば、単一
のメイン制御装置が故障した場合でも、ポンプ30及び
31が1次冷却水及び2次冷却水の温度に応じて継続的
駆動し、温度調節弁6及び温度調節弁11が当該メイン
制御装置の故障に応じて1次冷却水と2次冷却水とを熱
交換させる所定の動作(温度調節弁6→閉動作,温度調
節弁11開動作)を行なっているため、当該ポンプ30
及び31の送出力により温度調節弁6及び温度調節弁1
1を介して1次冷却水及び2次冷却水を循環させること
ができる。この結果、燃料電池本体3を確実に冷却停止
することができ、燃料電池本体3の発電性能を高度なま
ま維持することができる。
【0097】また、本構成によれば、仮に1次冷却水が
高温状態となって熱交換器8から流出しても、遮断弁7
2の働きにより水処理装置12に高温の1次冷却水が流
れる可能性が無くなり、水処理装置12の性能を劣化さ
せることなく燃料電池本体3を確実に冷却停止すること
ができる。
【0098】(第5実施形態)本実施形態に係わる燃料
電池発電システムの概略構成を図5に示す。なお、図1
に示した第1実施形態の構成と同一の構成要素について
は、同一の符号を付してその説明は簡略化している。ま
た、第1実施形態と同様に図6で示した改質器2及び遮
断弁15,16及び窒素供給部17は、本発明に特に関
係ないため図面から省略している。
【0099】図5によれば、本構成の燃料電池発電シス
テム81は、図4に示す構成に加えて、水蒸気分離器5
から図示しない改質器へ水蒸気を供給するラインから分
岐した分岐ラインL9を設け、この分岐ラインL9上に
遮断弁82を設置している。分岐ラインL9は、改質器
で必要な水蒸気以外の水蒸気を外部へ迅速に放出するよ
うに構成されている。
【0100】遮断弁82は、メイン制御装置40Dから
制御端子82aに制御信号C5が送られている際には常
に閉動作し、制御端子82aに制御信号が送られない状
態、いわゆる無電圧状態時には分岐ラインL9及び当該
遮断弁82を介して外部へ水蒸気を放出するように開動
作するノーマルオープン機能を有している。なお、その
他の構成は図4に示した構成と略同一であるため、その
説明は省略する。
【0101】次に本構成の燃料電池発電システムの全体
動作について、特に1次・2次冷却系の動作を中心に説
明する。
【0102】システム運転時の1次・2次冷却系の制御
に関して、メイン制御装置40Dは、TE42及びTE
43からの検出信号D1,D3に基づいて温度調節制御
信号C2及びC3を温度調節弁6の制御端子6a及び温
度調節弁11の制御端子11aにそれぞれ送っているた
め、第4実施形態と同様に1次・2次冷却水全体の温度
は温度調節弁6及び温度調節弁11を介して最適値に制
御され、燃料電池本体3に対して最適な冷却作用が施さ
れる。また、システム運転時には、メイン制御装置40
Dから遮断弁72の制御端子72aに対して制御信号C
4が、さらに遮断弁82の制御端子82aに対して制御
信号C5がそれぞれ送らているため、当該遮断弁72は
開動作し、当該遮断弁82は閉動作している。この結
果、1次冷却水の一部が水処理系ラインL8を介して水
処理装置12に送られ、電気伝導度及び濁度が低減され
た1次冷却水となって燃料電池本体3の冷却に供され、
また、水蒸気分離器5により分離された水蒸気は、図示
しない改質器のみへ送られている。
【0103】一方、メイン制御装置40Dの故障により
システム動作が停止した場合においては、メイン制御装
置40Dから各温度調節弁6,11及び遮断弁72,8
2に対して制御信号C2,C3及びC4,C5が送られ
ないため(フェールポジション)、当該温度調節弁6,
11及び遮断弁72,82は無電圧状態となる。
【0104】この結果、第4実施形態と同様に、ノーマ
ルクローズ機能を有する温度調節弁6は閉動作して、ポ
ンプ30を介して流れる1次冷却水は全て熱交換器7に
送られて2次冷却水と熱交換された後で温度調節弁6を
介して冷却板3cに送られる。一方、ノーマルオープン
機能を有する温度調節弁11は開動作しているため、ポ
ンプ31から当該温度調節弁6を介して全ての2次冷却
水が熱交換器8及び熱交換器7へ流れて、燃料電池本体
3の冷却に供される1次冷却水の温度を低下させてい
る。
【0105】さらに、ノーマルオープン機能を有する遮
断弁82が開動作しているため、水蒸気分離器5により
分離された水蒸気は、分岐ラインL9を介して迅速に外
部へ放出されるため、水蒸気分離器5において分離され
た1次冷却水の温度をさらに低下させることができる。
【0106】また、このとき、水処理系ラインL8を流
れる1次冷却水及び冷却水出口ラインL7を流れる2次
冷却水の温度は、燃料電池本体が高温状態にある場合に
は常に上記所定温度を越えて高いため、温度スイッチ3
0a及び31aはオンとなり、1次及び2次冷却水循環
ポンプ30及び31は、1次冷却水及び2次冷却水送出
作用を継続して行なっている。
【0107】したがって、ポンプ31により循環する2
次冷却水により十分温度が低下した1次冷却水がポンプ
30により冷却板3cを循環して流れるため、燃料電池
本体3を発電作用を起こさない程度に十分低い値まで確
実に冷却停止することができる。
【0108】さらに、本構成においては、第4実施形態
と同様に、水処理系ラインL8における熱交換器8と水
処理装置12との間のラインに遮断弁72が設けられて
おり、この遮断弁72は上述したようにシステム運転停
止時(メイン制御装置40Dが駆動停止)では閉動作し
ているため、水処理装置12に対する1次冷却水の供給
が遮断され、水処理装置12の性能を劣化させることが
ない。
【0109】以上述べたように、本構成によれば、単一
のメイン制御装置が故障した場合でも、第4実施形態と
同様にポンプ30及び31の送出力により温度調節弁6
及び温度調節弁11を介して1次冷却水及び2次冷却水
を循環させることができる。この結果、燃料電池本体3
を確実に冷却停止することができ、燃料電池本体3の発
電性能を高度なまま維持することができる。
【0110】また、本構成では、水蒸気分離器5から分
離された水蒸気を分岐ラインL9を介して迅速に放出す
ることができるため、水蒸気分離器5により分離された
1次冷却水の温度をさらに低下させることができ、燃料
電池本体3の冷却をより迅速に行なうことができる。
【0111】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の燃料電池発
電システムによれば、発電システム全体の統括制御、及
び燃料電池本体冷却用の1次冷却水及び2次冷却水の温
度を調節する1次冷却水温度調節手段及び2次冷却水温
度調節手段の制御機能を有する制御ユニット(例えばそ
の中のメイン制御装置)が故障しても、1次冷却水循環
用の第1の循環ポンプ及び2次冷却水循環用の第2の循
環ポンプは、第1の循環ポンプ及び第2の循環ポンプに
それぞれ送られる1次冷却水及び2次冷却水の温度に応
じて、例えばその温度が所定温度を越えている場合に常
にオン駆動するようにオン/オフ駆動されている。すな
わち、制御ユニットが故障しても、燃料電池本体の冷却
に供される1次冷却水及び2次冷却水の温度は高く前記
所定温度を越えているため、第1の循環ポンプ及び第2
の循環ポンプにより1次冷却水及び2次冷却水送出作用
が継続して行なわれ、燃料電池本体を冷却板を介して循
環する1次冷却水により発電作用を起こさない程度に十
分低い値まで確実に冷却停止することができる。この結
果、制御ユニットの故障に係わらず燃料電池本体の発電
性能を安定的に維持することができ、信頼性を向上させ
ることができる。
【0112】また、本発明によれば、制御ユニットとし
てメイン制御装置とバックアップ制御装置(又は冷却系
専用制御装置)とを備えることにより、メイン制御装置
が故障した場合においても、バックアップ制御装置(又
は冷却系専用制御装置)により、第1の温度検出手段及
び第2の温度検出手段からそれぞれ送られる温度検出信
号に基づいて第1の温度調節弁及び前記第2の温度調節
弁がそれぞれ制御され、冷却板に戻される1次冷却水の
温度及びこの1次冷却水の温度を調節する2次冷却水の
温度が燃料電池本体の冷却により適した値に調節される
ため、燃料電池本体を非常に効率良く冷却停止させるこ
とができる。そして、この制御ユニットとしてメイン制
御装置とバックアップ制御装置(又は冷却系専用制御装
置)とを備えた構成によれば、メイン制御装置を1次冷
却水循環系及び2次冷却水循環系以外のシステム全体の
制御タスク専用とし、バックアップ制御装置を1次冷却
水循環系及び2次冷却水循環系の制御タスク専用とする
ことができる。この結果、メイン制御装置の制御タスク
を1次・2次冷却水循環系の制御タスク分だけ確実に低
減させることができ、当該メイン制御装置の故障確率を
低減させることが期待できる。また、バックアップ制御
装置の制御タスクは、1次・2次冷却水循環系制御のみ
のシングル制御タスクであるため、その故障確率を極め
て低くすることができる。したがって、メイン制御装置
の故障時に限らず通常のシステム動作時においても燃料
電池本体の冷却に関する信頼性を非常に向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る燃料電池発電シス
テムの概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第2実施形態に係る燃料電池発電シス
テムの概略構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第3実施形態に係る燃料電池発電シス
テムの概略構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第4実施形態に係る燃料電池発電シス
テムの概略構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第5実施形態に係る燃料電池発電シス
テムの概略構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第6実施形態に係る燃料電池発電シス
テムの概略構成を示すブロック図。
【符号の説明】
3 燃料電池本体 3a 燃料極 3b 空気極 3c 冷却板 5 水蒸気分離器 6、11 温度調節弁 6a、11a 制御端子 7、8 熱交換器 10 冷却塔 21、51、61、71、81 燃料電池発電システム 30、31 ポンプ 30a、31a 温度スイッチ 40、40A〜40D メイン制御装置 41、41A バックアップ制御装置 42、43 温度検出器 44 制御信号切替器 44a、44b 固定接点 44c 動接点 62 冷却系制御装置 72、82 遮断弁 72a、82a 制御端子 Ca、Ca' 、C2、C2a 、C3、C3a 温度調節
制御信号 D1〜D4 温度検出信号 S2、S2A 故障状態信号 S3 冷却指令信号 S4 故障信号

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料極,空気極,及び冷却板を有する燃
    料電池本体と、第1の循環ポンプ及び水蒸気分離器を有
    し、当該第1の循環ポンプの送出力により前記冷却板に
    1次冷却水を通して当該燃料電池本体の発電時に生じた
    熱を吸収し、この吸熱により加熱した1次冷却水を前記
    水蒸気分離器に流入させて当該1次冷却水から水蒸気を
    分離し、水蒸気が分離された1次冷却水を当該第1の循
    環ポンプを介して前記冷却板に戻すように構成した冷却
    手段と、熱交換手段を有し、前記第1の循環ポンプを介
    して送られる1次冷却水の内の所要量を当該熱交換手段
    に送って2次冷却水と熱交換することにより前記冷却板
    に戻される1次冷却水の温度を調節する1次冷却水温度
    調節手段と、第2の循環ポンプ及び冷却装置を有し、当
    該第2の循環ポンプの送出力により前記2次冷却水の内
    の所要量を前記熱交換手段に送って前記1次冷却水と熱
    交換させ、熱交換により加熱した2次冷却水を前記冷却
    装置に流入させて冷却し、冷却された2次冷却水を当該
    第2の循環ポンプを介して前記熱交換手段に戻すように
    構成することにより、前記1次冷却水と熱交換される2
    次冷却水の温度を調節する2次冷却水温度調節手段と、
    前記発電システム全体を統括制御するとともに、前記1
    次冷却水の温度及び2次冷却水の温度に応じて前記1次
    冷却水温度調節手段及び前記2次冷却水温度調節手段を
    それぞれ制御することにより、前記熱交換手段に送られ
    る1次冷却水の量及び前記熱交換手段に送られる前記2
    次冷却水の量を調節する制御ユニットとを備えた燃料電
    池発電システムにおいて、 前記第1の循環ポンプを当該第1の循環ポンプに送られ
    た1次冷却水の温度に応じてオン/オフ駆動させる第1
    のポンプ駆動手段と、前記第2の循環ポンプを当該第2
    の循環ポンプに送られた2次冷却水の温度に応じてオン
    /オフ駆動させる第2のポンプ駆動手段とを備えたこと
    を特徴とする燃料電池発電システム。
  2. 【請求項2】 前記第1のポンプ駆動手段は、前記第1
    の循環ポンプに送られた1次冷却水の温度が所定温度を
    越えている場合は常に当該第1の循環ポンプをオン駆動
    させ、前記第2のポンプ駆動手段は、前記第2の循環ポ
    ンプに送られた2次冷却水の温度が所定温度を越えてい
    る場合は常に当該第2の循環ポンプをオン駆動させるよ
    うにした請求項1記載の燃料電池発電システム。
  3. 【請求項3】 前記1次冷却水温度調節手段は、前記制
    御ユニットから送られる1次冷却水の温度に基づく制御
    信号に応じて前記熱交換手段に供給される1次冷却水の
    量を定める第1の温度調節弁を備え、前記2次冷却水温
    度調節手段は、前記制御ユニットから送られる2次冷却
    水の温度に基づく制御信号に応じて前記熱交換手段に供
    給される2次冷却水の量を定める第2の温度調節弁を備
    えた請求項2記載の燃料電池発電システム。
  4. 【請求項4】 前記1次冷却水の温度を検出する第1の
    温度検出手段と、前記2次冷却水の温度を検出する第2
    の温度検出手段とを備え、 前記制御ユニットは、前記発電システム全体の統括制御
    するとともに、前記第1の温度検出手段及び前記第2の
    温度検出手段からそれぞれ送られる温度検出信号に基づ
    いて前記第1の温度調節弁及び前記第2の温度調節弁を
    それぞれ制御するメイン制御装置と、前記第1の温度検
    出手段及び前記第2の温度検出手段からそれぞれ送られ
    る温度検出信号に基づいて、前記メイン制御装置が故障
    した場合に前記第1の温度調節弁及び前記第2の温度調
    節弁をそれぞれ制御するバックアップ制御装置とを備え
    た請求項3記載の燃料電池発電システム。
  5. 【請求項5】 前記メイン制御装置が故障した場合に当
    該メイン制御装置から送られる故障信号に応じて、前記
    第1の温度調節弁及び前記第2の温度調節弁の制御を当
    該メイン制御装置から前記バックアップ制御装置に切り
    替える切り替え手段を備えた請求項4記載の燃料電池発
    電システム。
  6. 【請求項6】 前記バックアップ制御装置は、前記メイ
    ン制御装置が故障した場合に当該メイン制御装置から送
    られる故障信号に応じて、前記第1の温度調節弁及び前
    記第2の温度調節弁を制御するようにした請求項4記載
    の燃料電池発電システム。
  7. 【請求項7】 前記1次冷却水の温度を検出する第1の
    温度検出手段と、前記2次冷却水の温度を検出する第2
    の温度検出手段とを備え、 前記制御ユニットは、前記発電システム全体を統括制御
    する機能を有するメイン制御装置と、前記第1の温度検
    出手段及び前記第2の温度検出手段からそれぞれ送られ
    る温度検出信号に基づいて第1の温度調節弁及び前記第
    2の温度調節弁を制御する冷却系専用制御装置とを備え
    た請求項3記載の燃料電池発電システム。
  8. 【請求項8】 前記熱交換手段により熱交換された後の
    1次冷却水の一部を水処理系ラインを介して導き、当該
    一部の1次冷却水の電気伝導度及び濁度を低減させて前
    記第1の循環ポンプを介して前記冷却板に戻す1次冷却
    水処理装置を設け、前記水処理系ラインの途中に当該水
    処理系ラインを流れる一部の1次冷却水の温度が所定温
    度を越えた場合に当該1次冷却水の前記水処理装置への
    流入を遮断する遮断弁を設けるとともに、 前記第1の温度調節弁は、前記制御ユニットから送られ
    る当該ユニットの故障を表す制御信号に応じて前記熱交
    換手段に全ての1次冷却水を供給し、前記第2の第2の
    温度調節弁は、前記制御ユニットから送られる当該ユニ
    ットの故障を表す制御信号に応じて前記熱交換手段に全
    ての2次冷却水を供給するようにした請求項3記載の燃
    料電池発電システム。
  9. 【請求項9】 前記水蒸気分離器に当該水蒸気分離器に
    より分離された水蒸気の少なくとも一部を外部へ案内す
    るラインを設け、このラインの途中に前記制御ユニット
    作動時においては前記少なくとも一部の水蒸気の外部へ
    の放出を遮断し、当該制御ユニット故障時においては当
    該少なくとも一部の水蒸気を外部へ放出させる遮断弁を
    設けた請求項8記載の燃料電池発電システム。
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