JPH1034873A - ドクターホルダー - Google Patents
ドクターホルダーInfo
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- JPH1034873A JPH1034873A JP21045696A JP21045696A JPH1034873A JP H1034873 A JPH1034873 A JP H1034873A JP 21045696 A JP21045696 A JP 21045696A JP 21045696 A JP21045696 A JP 21045696A JP H1034873 A JPH1034873 A JP H1034873A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- doctor
- holder
- plate
- composite material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Rotary Presses (AREA)
- Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】軽量でかつ剛性があり均一なインキのかき落と
しを行うことができるドクターホルダーの提供。 【解決手段】グラビア印刷において印刷版上の不要なイ
ンキをかき落とすドター装置の一部で、ドクターブレー
ドを挟み、版に押しつけるドクターホルダーにおいて、
すくなくともホルダー上板およびホルダー下板の材料を
繊維強化複合材料とするドクターホルダー。
しを行うことができるドクターホルダーの提供。 【解決手段】グラビア印刷において印刷版上の不要なイ
ンキをかき落とすドター装置の一部で、ドクターブレー
ドを挟み、版に押しつけるドクターホルダーにおいて、
すくなくともホルダー上板およびホルダー下板の材料を
繊維強化複合材料とするドクターホルダー。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はグラビア印刷機、グ
ラビア塗工機、その他ドクターブレードを使用する装置
においてドクターブレードを支持するドクターホルダー
の技術分野に属する。
ラビア塗工機、その他ドクターブレードを使用する装置
においてドクターブレードを支持するドクターホルダー
の技術分野に属する。
【０００２】
【従来の技術】図３は従来のドクターホルダー（部分）
の構造を示す図である。図３において、１０１はホルダ
ー上板、１０２はホルダー下板、１０３は上板切込、１
０４はドクターブレード、１０５はブレード刃先、１０
６は背板、１０７はインキ返し、１０８は取付切込、１
０９ａ，１０９ｂは固定ボルトである。図３に示すよう
に、ドクターブレード１０４は背板１０６と重ね合わさ
った状態でホルダー上板１０１に設けられた上板切込１
０３の部分において、ホルダー上板１０１とホルダー下
板１０２によって挟持される。ホルダー上板１０１とホ
ルダー下板１０２は固定ボルト１０９ａ，１０９ｂ・・
・によって一体に結合するとともに、固定ボルトはドク
ターブレード１０４を締めつけている。また、ホルダー
上板１０１とホルダー下板１０２にはドクターホルダー
を印刷ユニットに設定する際に位置決めを容易に取付切
込１０８が設けられている。
の構造を示す図である。図３において、１０１はホルダ
ー上板、１０２はホルダー下板、１０３は上板切込、１
０４はドクターブレード、１０５はブレード刃先、１０
６は背板、１０７はインキ返し、１０８は取付切込、１
０９ａ，１０９ｂは固定ボルトである。図３に示すよう
に、ドクターブレード１０４は背板１０６と重ね合わさ
った状態でホルダー上板１０１に設けられた上板切込１
０３の部分において、ホルダー上板１０１とホルダー下
板１０２によって挟持される。ホルダー上板１０１とホ
ルダー下板１０２は固定ボルト１０９ａ，１０９ｂ・・
・によって一体に結合するとともに、固定ボルトはドク
ターブレード１０４を締めつけている。また、ホルダー
上板１０１とホルダー下板１０２にはドクターホルダー
を印刷ユニットに設定する際に位置決めを容易に取付切
込１０８が設けられている。
【０００３】図３に示す従来のドクターホルダーは、通
常は次の表１に示すような材料によって作られている。
常は次の表１に示すような材料によって作られている。
【表１】 （部位） （材料） ドクター上板１０１ 鋼板 ドクター下板１０２ 鋼板 ドクターブレード１０５ バネ用または刃物用の薄鋼板 背板１０６ バネ用または刃物用の薄鋼板 ボルト１０９ａ，１０９ｂ・・・ 鋼材 なお、ドクター（装置）はドクターブレード、背板
（サポートブレード）、ドクターホルダーの３つの部
分によって構成され、ドクターホルダーの主要な部分
は、上記表の内のドクター上板１０１とドクター下板１
０２である。
（サポートブレード）、ドクターホルダーの３つの部
分によって構成され、ドクターホルダーの主要な部分
は、上記表の内のドクター上板１０１とドクター下板１
０２である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】表１に示すように従来
のドクターホルダーは鋼材を材料として造られているた
め、大変重量がある（鉄の比重はおよそ７．９ｇ／ｃｍ
3 ）。そのため、印刷ユニットへの取り付け取り外しは
負荷の大きい作業である。これを解決するため、ドクタ
ー上板１０１とドクター下板１０２の材料としてをアル
ミニウム合金を使用するドクターホルダーが考え出され
た。しかし、アルミニウム合金を材料としても重量があ
る。また、版胴軸の方向と平行方向におけるドクターホ
ルダーの撓みが大きいため、均一なインキのかき落とし
が難しく、印刷品質への悪影響がある。そこで、本発明
の目的は、極めて軽量でかつ剛性があり均一なインキの
かき落としを行うことができるドクターホルダーを提供
することにある。
のドクターホルダーは鋼材を材料として造られているた
め、大変重量がある（鉄の比重はおよそ７．９ｇ／ｃｍ
3 ）。そのため、印刷ユニットへの取り付け取り外しは
負荷の大きい作業である。これを解決するため、ドクタ
ー上板１０１とドクター下板１０２の材料としてをアル
ミニウム合金を使用するドクターホルダーが考え出され
た。しかし、アルミニウム合金を材料としても重量があ
る。また、版胴軸の方向と平行方向におけるドクターホ
ルダーの撓みが大きいため、均一なインキのかき落とし
が難しく、印刷品質への悪影響がある。そこで、本発明
の目的は、極めて軽量でかつ剛性があり均一なインキの
かき落としを行うことができるドクターホルダーを提供
することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上述の目的は以下の本発
明によって達成される。すなわち、本発明は「グラビア
印刷において印刷版上の不要なインキをかき落とすドタ
ー装置の一部で、ドクターブレードを挟み、版に押しつ
けるドクターホルダーにおいて、すくなくともホルダー
上板およびホルダー下板の材料が繊維強化複合材料であ
るドクターホルダー」である。本発明のドクターホルダ
ーによれば、剛性を必要とする主要構成部分の材料とし
て繊維強化複合材料が用いられ、それにより、極めて軽
量でかつ剛性があり均一なインキのかき落としを行うこ
とができるドクターホルダーが提供される。
明によって達成される。すなわち、本発明は「グラビア
印刷において印刷版上の不要なインキをかき落とすドタ
ー装置の一部で、ドクターブレードを挟み、版に押しつ
けるドクターホルダーにおいて、すくなくともホルダー
上板およびホルダー下板の材料が繊維強化複合材料であ
るドクターホルダー」である。本発明のドクターホルダ
ーによれば、剛性を必要とする主要構成部分の材料とし
て繊維強化複合材料が用いられ、それにより、極めて軽
量でかつ剛性があり均一なインキのかき落としを行うこ
とができるドクターホルダーが提供される。
【０００６】また本発明は「繊維強化複合材料は繊維強
化プラスティックであるドクターホルダー」である。本
発明によれば、同一剛性ならば、鋼鉄の約１／５、アル
ミニウムの約１／２の軽量化が達成される。また本発明
は「繊維強化複合材料の繊維はガラス繊維であるドクタ
ーホルダー」である。本発明によれば、製造コストが低
減される。また本発明は「繊維強化複合材料の繊維は炭
素繊維であるドクターホルダー」である。本発明によれ
ば、剛性があり撓みが小さくなるため一層の軽量化と均
一なインキのかき落としを行うことができる。また本発
明は「繊維強化複合材料の繊維は石油ピッチ系超高弾性
炭素繊維であるドクターホルダー」である。本発明によ
れば、極めて剛性があり撓みが小さくなるため、さらに
一層の軽量化と均一なインキのかき落としを行うことが
できる。また本発明は「繊維強化プラスティックのプラ
スティック材料はエポキシ樹脂であるドクターホルダ
ー」である。本発明によれば、環境温度の変化範囲に対
して必要な強度が得られるとともに、インキに使われる
有機溶剤に対する耐性が得られる。
化プラスティックであるドクターホルダー」である。本
発明によれば、同一剛性ならば、鋼鉄の約１／５、アル
ミニウムの約１／２の軽量化が達成される。また本発明
は「繊維強化複合材料の繊維はガラス繊維であるドクタ
ーホルダー」である。本発明によれば、製造コストが低
減される。また本発明は「繊維強化複合材料の繊維は炭
素繊維であるドクターホルダー」である。本発明によれ
ば、剛性があり撓みが小さくなるため一層の軽量化と均
一なインキのかき落としを行うことができる。また本発
明は「繊維強化複合材料の繊維は石油ピッチ系超高弾性
炭素繊維であるドクターホルダー」である。本発明によ
れば、極めて剛性があり撓みが小さくなるため、さらに
一層の軽量化と均一なインキのかき落としを行うことが
できる。また本発明は「繊維強化プラスティックのプラ
スティック材料はエポキシ樹脂であるドクターホルダ
ー」である。本発明によれば、環境温度の変化範囲に対
して必要な強度が得られるとともに、インキに使われる
有機溶剤に対する耐性が得られる。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明について実施の形態
により説明する。図１は本発明のドクターホルダーおよ
びそれに付随する構成を示す正面図である。また、図２
は本発明のドクターホルダーおよびそれに付随する構成
を示す側面図である。図１、図２において、１はホルダ
ー上板、２はホルダー下板、３は上板切込、４はドクタ
ーブレード、５はブレード刃先、６は背板、７はインキ
返し、８ａ，８ｂは取付案内板、９ａ，９ｂ，９ｃ・・
・は固定レバー、１０ａ，１０ｂ（図示せず）は把手、
１１はネジ切り部、１２は案内ピンである。
により説明する。図１は本発明のドクターホルダーおよ
びそれに付随する構成を示す正面図である。また、図２
は本発明のドクターホルダーおよびそれに付随する構成
を示す側面図である。図１、図２において、１はホルダ
ー上板、２はホルダー下板、３は上板切込、４はドクタ
ーブレード、５はブレード刃先、６は背板、７はインキ
返し、８ａ，８ｂは取付案内板、９ａ，９ｂ，９ｃ・・
・は固定レバー、１０ａ，１０ｂ（図示せず）は把手、
１１はネジ切り部、１２は案内ピンである。
【０００８】図１、図２に示すように、ホルダー上板１
とホルダー下板２はドクターブレード４をブレード刃先
５が飛び出した状態で背板６と重ね合わせて挟持する。
複数ある固定レバー９ａ，９ｂ，９ｃ・・・はボルトに
結合しており、そのボルトを回転させことにより、貫通
孔の部分を有するホルダー上板１と、ネジ切りされた部
分を有するホルダー下板２を一体となるように結合す
る。インキ返し７はホルダー下板２に接合しており、ド
クターブレード４によってインキをかき落とす際にイン
キが所定外の部分に飛び跳ねることを防止する。また取
付案内板８ａ，８ｂは印刷ユニットにドクターホルダー
を装着する場合の位置決めに使用される。また把手１０
ａ，１０ｂはドクターホルダーを作業者が手持ちする際
に把持される部分である。なおネジ切り部１１は、ホル
ダー下板２の本体部分に埋め込むネジ山を有する金属製
の部材（エンザート）をこの例では用いている。また案
内ピン１２は、ホルダー下板２に設けられた金属製のピ
ン（円柱棒）であり、ホルダー上板１に開けられた孔と
嵌め合わせて、一体化する場合のガイドとなる。
とホルダー下板２はドクターブレード４をブレード刃先
５が飛び出した状態で背板６と重ね合わせて挟持する。
複数ある固定レバー９ａ，９ｂ，９ｃ・・・はボルトに
結合しており、そのボルトを回転させことにより、貫通
孔の部分を有するホルダー上板１と、ネジ切りされた部
分を有するホルダー下板２を一体となるように結合す
る。インキ返し７はホルダー下板２に接合しており、ド
クターブレード４によってインキをかき落とす際にイン
キが所定外の部分に飛び跳ねることを防止する。また取
付案内板８ａ，８ｂは印刷ユニットにドクターホルダー
を装着する場合の位置決めに使用される。また把手１０
ａ，１０ｂはドクターホルダーを作業者が手持ちする際
に把持される部分である。なおネジ切り部１１は、ホル
ダー下板２の本体部分に埋め込むネジ山を有する金属製
の部材（エンザート）をこの例では用いている。また案
内ピン１２は、ホルダー下板２に設けられた金属製のピ
ン（円柱棒）であり、ホルダー上板１に開けられた孔と
嵌め合わせて、一体化する場合のガイドとなる。
【０００９】本発明のドクターホルダーおよびその他
（ドクターブレード等）の部分に使用される材料の一例
を、次の表２に示す。
（ドクターブレード等）の部分に使用される材料の一例
を、次の表２に示す。
【表２】 （部位） （材料） ドクター上板１ 繊維強化複合材料 ドクター下板２ 繊維強化複合材料 ドクターブレード５ バネ用または刃物用の薄鋼板 背板６ バネ用または刃物用の薄鋼板 インキ返し７ アルミニウム板 取付案内板８ａ，８ｂ 鋼板 固定レバー９ａ，９ｂ・・・ 鋼材 把手１０ａ，１０ｂ 鋼材
【００１０】上記表２に示す例においては、背板６をバ
ネ用または刃物用の薄鋼板、 インキ返し７をアルミニ
ウム板、取付案内板８ａ，８ｂを鋼板、固定レバー９
ａ，９ｂ・・・を鋼材、把手１０ａ，１０ｂを鋼材とし
たが、これらは繊維強化複合材料で製造することもで
き、そうすることにより一層の軽量化を達成することが
できる。ただし、ドクターブレード、背板、ドクターホ
ルダーから成るドクター（装置）の内で、ドクターホル
ダーの上板１と下板２が従来のドクターでは最も重量を
有するとともに剛性を必要とする部分である。したがっ
て、この部分を繊維強化複合材料とすることによって、
軽量化と高剛性に対する最も大きな効果が得られる。ま
た、インキ返し７を繊維強化複合材料とすることも、次
に効果的である。
ネ用または刃物用の薄鋼板、 インキ返し７をアルミニ
ウム板、取付案内板８ａ，８ｂを鋼板、固定レバー９
ａ，９ｂ・・・を鋼材、把手１０ａ，１０ｂを鋼材とし
たが、これらは繊維強化複合材料で製造することもで
き、そうすることにより一層の軽量化を達成することが
できる。ただし、ドクターブレード、背板、ドクターホ
ルダーから成るドクター（装置）の内で、ドクターホル
ダーの上板１と下板２が従来のドクターでは最も重量を
有するとともに剛性を必要とする部分である。したがっ
て、この部分を繊維強化複合材料とすることによって、
軽量化と高剛性に対する最も大きな効果が得られる。ま
た、インキ返し７を繊維強化複合材料とすることも、次
に効果的である。
【００１１】すでに述べたように、貫通孔の部分を有す
るホルダー上板１と、ネジ切りされた部分を有するホル
ダー下板２は一体となるように固定レバー９ａ，９ｂに
よって結合する。固定レバー９ａ，９ｂはボルトに結合
した構造を有し、そのボルトによってネジ切りされた部
分にネジ止めが行われる。ドクター下板２を繊維強化複
合材料とした場合に、そのネジ切りされた部分は繊維強
化複合材料で造ることもできるが、繊維強化複合材料と
は別の材料とすることもできる。ネジ切りされた部分
（ネジ切り部１１）を通常の金属材料のめねじ部品、座
金、等との組み合わせとすることで、ホルダー下板２に
は、細な加工を行う必要がなくなる。また、めねじ部
品、座金、等は交換可能な部品であるから、締め付けと
開放が繰返し行われるネジ切りされた部分の耐久性を半
永久的なものに向上させることができる。なお、そのめ
ねじ部品、座金、等はドクター下板２に固定して、ドク
ター下板２と一体にしておくと、ドクターブレードの交
換作業が容易になる。
るホルダー上板１と、ネジ切りされた部分を有するホル
ダー下板２は一体となるように固定レバー９ａ，９ｂに
よって結合する。固定レバー９ａ，９ｂはボルトに結合
した構造を有し、そのボルトによってネジ切りされた部
分にネジ止めが行われる。ドクター下板２を繊維強化複
合材料とした場合に、そのネジ切りされた部分は繊維強
化複合材料で造ることもできるが、繊維強化複合材料と
は別の材料とすることもできる。ネジ切りされた部分
（ネジ切り部１１）を通常の金属材料のめねじ部品、座
金、等との組み合わせとすることで、ホルダー下板２に
は、細な加工を行う必要がなくなる。また、めねじ部
品、座金、等は交換可能な部品であるから、締め付けと
開放が繰返し行われるネジ切りされた部分の耐久性を半
永久的なものに向上させることができる。なお、そのめ
ねじ部品、座金、等はドクター下板２に固定して、ドク
ター下板２と一体にしておくと、ドクターブレードの交
換作業が容易になる。
【００１２】ドクター上板１、ドクター下板２に取り付
けられる他の部分、すなわち、取付案内板８ａ，８ｂ、
把手１０ａ，１０ｂ等はドクター上板１またはドクター
下板２にそれら用のネジ切り部を設けてネジによって取
り付けることができる。また、ネジ止めするのではな
く、ドクター上板１またはドクター下板２および上記の
締結物に締結用の孔を設けておき、その孔にリベット
（軸部がネジのない頭付の部品）の軸部を差し込み、軸
端をかしめて締結することができる。リベットにより締
結すると、ネジ止めの場合では生じる恐れのある“ネジ
のゆるみ”が生じないという利点がある。また、ネジ止
め、リベット止め（リベットによる締結）することな
く、繊維強化複合材料のプリプレグ（後述する）を使用
して、他の部品とともに一体に成形することができる。
けられる他の部分、すなわち、取付案内板８ａ，８ｂ、
把手１０ａ，１０ｂ等はドクター上板１またはドクター
下板２にそれら用のネジ切り部を設けてネジによって取
り付けることができる。また、ネジ止めするのではな
く、ドクター上板１またはドクター下板２および上記の
締結物に締結用の孔を設けておき、その孔にリベット
（軸部がネジのない頭付の部品）の軸部を差し込み、軸
端をかしめて締結することができる。リベットにより締
結すると、ネジ止めの場合では生じる恐れのある“ネジ
のゆるみ”が生じないという利点がある。また、ネジ止
め、リベット止め（リベットによる締結）することな
く、繊維強化複合材料のプリプレグ（後述する）を使用
して、他の部品とともに一体に成形することができる。
【００１３】次に繊維強化複合材料について説明する。
本発明で用いることのできる繊維強化複合材料として
は、繊維強化金属または繊維強化プラスティックを用い
ることができる。軽合金等の金属材料を繊維（ウィスカ
ーを含む）によって強化した繊維強化金属は剛性を有す
るため、製品について同等の剛性を得る場合の重量を軽
減することができる。しかし、繊維強化プラスティック
を用いることは低コストであるとともに、同様あるいは
それ以上に重量を軽減することができる。
本発明で用いることのできる繊維強化複合材料として
は、繊維強化金属または繊維強化プラスティックを用い
ることができる。軽合金等の金属材料を繊維（ウィスカ
ーを含む）によって強化した繊維強化金属は剛性を有す
るため、製品について同等の剛性を得る場合の重量を軽
減することができる。しかし、繊維強化プラスティック
を用いることは低コストであるとともに、同様あるいは
それ以上に重量を軽減することができる。
【００１４】本発明に使用される繊維強化プラスティッ
クにおいて、繊維としては、アラミド繊維、ガラス繊
維、炭素繊維、石油ピッチ系超高弾性炭素繊維、ＳｉＣ
繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維等が用いられる。たと
えば、アラミド繊維としては米国Ｄｕ Ｐｏｎｔ社製品
のＫｅｖｌｅｒ４９，Ｋｅｖｌｅｒ１４９等、ガラス繊
維としてはＥガラス、Ｔガラス等、炭素繊維としては引
っ張り弾性率（ヤング率）１８〜９５ｔｆ／ｍｍ2 程
度、石油ピッチ系超高弾性炭素繊維としては引っ張り弾
性率１８０〜４００ｔｆ／ｍｍ2 程度のものが容易に入
手でき、それらを用いることができる。
クにおいて、繊維としては、アラミド繊維、ガラス繊
維、炭素繊維、石油ピッチ系超高弾性炭素繊維、ＳｉＣ
繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維等が用いられる。たと
えば、アラミド繊維としては米国Ｄｕ Ｐｏｎｔ社製品
のＫｅｖｌｅｒ４９，Ｋｅｖｌｅｒ１４９等、ガラス繊
維としてはＥガラス、Ｔガラス等、炭素繊維としては引
っ張り弾性率（ヤング率）１８〜９５ｔｆ／ｍｍ2 程
度、石油ピッチ系超高弾性炭素繊維としては引っ張り弾
性率１８０〜４００ｔｆ／ｍｍ2 程度のものが容易に入
手でき、それらを用いることができる。
【００１５】また、プラステチックとしては、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂
を用いることが好ましい。ドクター装置は有機溶剤を含
むインキあるいは塗工液との接触が避けられないため、
有機溶剤に対する耐性を必要とするが、熱硬化性樹脂は
一般的にその耐性を有する。また、温度上昇により軟化
し剛性が失われるようなことも熱硬化性樹脂では無い。
一方、熱可塑性樹脂の内ではポリエステル樹脂が熱硬化
性樹脂に準ずる上記耐性を有することから好ましい。
ル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂
を用いることが好ましい。ドクター装置は有機溶剤を含
むインキあるいは塗工液との接触が避けられないため、
有機溶剤に対する耐性を必要とするが、熱硬化性樹脂は
一般的にその耐性を有する。また、温度上昇により軟化
し剛性が失われるようなことも熱硬化性樹脂では無い。
一方、熱可塑性樹脂の内ではポリエステル樹脂が熱硬化
性樹脂に準ずる上記耐性を有することから好ましい。
【００１６】前述したプリプレグは、上記繊維を用いて
織物とし、その織物にプラスティックを含浸したもので
ある。プラスティックが熱硬化性樹脂の場合には、熱硬
化を行う前の樹脂であり、硬化剤、反応促進剤等ととも
に含浸する。そのプリプレグを所定の形に切り出し所定
の枚数を重ねて所定の型に入れて圧縮成形するとともに
熱を加えると溶融して所定の型と同形と成る。続いて温
度上昇により熱硬化反応が起きて、プリプレグは硬化し
形状が固定され剛性も定まる。このプリプレグを上記の
ように成形する際に、前述の他の部品を所定の型の所定
の位置に設置することによって、一体で成形することが
できる。
織物とし、その織物にプラスティックを含浸したもので
ある。プラスティックが熱硬化性樹脂の場合には、熱硬
化を行う前の樹脂であり、硬化剤、反応促進剤等ととも
に含浸する。そのプリプレグを所定の形に切り出し所定
の枚数を重ねて所定の型に入れて圧縮成形するとともに
熱を加えると溶融して所定の型と同形と成る。続いて温
度上昇により熱硬化反応が起きて、プリプレグは硬化し
形状が固定され剛性も定まる。このプリプレグを上記の
ように成形する際に、前述の他の部品を所定の型の所定
の位置に設置することによって、一体で成形することが
できる。
【００１７】本発明のドクターホルダーは上述のよう
に、プリプレグから製造することができるが、成形品の
繊維強化複合材料を加工して製造することもできる。成
形品の繊維強化複合材料としては、たとえば、積層板、
円柱、円筒等の形状に成形した繊維強化複合材料があ
る。この繊維強化複合材料を所定の形状に切断、切削、
孔開け等の加工を行って図１、図２に示すようなドクタ
ーホルダーを製造することができる。
に、プリプレグから製造することができるが、成形品の
繊維強化複合材料を加工して製造することもできる。成
形品の繊維強化複合材料としては、たとえば、積層板、
円柱、円筒等の形状に成形した繊維強化複合材料があ
る。この繊維強化複合材料を所定の形状に切断、切削、
孔開け等の加工を行って図１、図２に示すようなドクタ
ーホルダーを製造することができる。
【００１８】また、本発明のドクターホルダーの繊維強
化複合材料の表面に対して、厚さ０．１〜０．５程度の
厚さのアルミ、銅、ＳＵＳ等の金属材料をクラッド加工
することができる。さらに、その表面にメッキを施すこ
とができる。また、セラミック溶射（アルミナチタニア
等）を施すことができる。そうすることによって、イン
キや塗工液に含まれる有機溶剤に対する耐溶剤性を向上
させ、剛性や耐磨耗性等の機械的物性を向上させること
ができる。
化複合材料の表面に対して、厚さ０．１〜０．５程度の
厚さのアルミ、銅、ＳＵＳ等の金属材料をクラッド加工
することができる。さらに、その表面にメッキを施すこ
とができる。また、セラミック溶射（アルミナチタニア
等）を施すことができる。そうすることによって、イン
キや塗工液に含まれる有機溶剤に対する耐溶剤性を向上
させ、剛性や耐磨耗性等の機械的物性を向上させること
ができる。
【００１９】
【発明の効果】以上のとおりであるから本発明によれ
ば、剛性を必要とする主要構成部分の材料として繊維強
化複合材料が用いられ、それにより、極めて軽量でかつ
剛性があり均一なインキのかき落としを行うことができ
るドクターホルダーが提供される。また繊維強化複合材
料は繊維強化プラスティックである本発明によれば、同
一剛性ならば、鋼鉄の約１／５、アルミニウムの約１／
２の軽量化が達成される。また繊維強化複合材料の繊維
はガラス繊維である本発明によれば、製造コストが低減
される。また繊維強化複合材料の繊維は炭素繊維である
本発明によれば、剛性があり撓みが小さくなるため一層
の軽量化と均一なインキのかき落としを行うことができ
る。また繊維強化複合材料の繊維は石油ピッチ系超高弾
性炭素繊維である本発明によれば、極めて剛性があり撓
みが小さくなるため、さらに一層の軽量化と均一なイン
キのかき落としを行うことができる。また繊維強化プラ
スティックのプラスティック材料はエポキシ樹脂である
本発明によれば、環境温度の変化範囲に対して必要な強
度が得られるとともに、インキに使われる有機溶剤に対
する耐性が得られる。
ば、剛性を必要とする主要構成部分の材料として繊維強
化複合材料が用いられ、それにより、極めて軽量でかつ
剛性があり均一なインキのかき落としを行うことができ
るドクターホルダーが提供される。また繊維強化複合材
料は繊維強化プラスティックである本発明によれば、同
一剛性ならば、鋼鉄の約１／５、アルミニウムの約１／
２の軽量化が達成される。また繊維強化複合材料の繊維
はガラス繊維である本発明によれば、製造コストが低減
される。また繊維強化複合材料の繊維は炭素繊維である
本発明によれば、剛性があり撓みが小さくなるため一層
の軽量化と均一なインキのかき落としを行うことができ
る。また繊維強化複合材料の繊維は石油ピッチ系超高弾
性炭素繊維である本発明によれば、極めて剛性があり撓
みが小さくなるため、さらに一層の軽量化と均一なイン
キのかき落としを行うことができる。また繊維強化プラ
スティックのプラスティック材料はエポキシ樹脂である
本発明によれば、環境温度の変化範囲に対して必要な強
度が得られるとともに、インキに使われる有機溶剤に対
する耐性が得られる。
【図１】本発明のドクターホルダーおよびそれに付随す
る構成を示す正面図である。
る構成を示す正面図である。
【図２】本発明のドクターホルダーおよびそれに付随す
る構成を示す側面図である。
る構成を示す側面図である。
【図３】従来のドクターホルダー（部分）の構造を示す
図である。
図である。
１，１０１ ホルダー上板 ２，１０２ ホルダー下板 ３，１０３ 上板切込 ４，１０４ ドクターブレード ５，１０５ ドクター刃先 ６，１０６ 背板 ７，１０７ インキ返し ８ａ，８ｂ 取付案内板 ９ａ，９ｂ，９ｃ・・・ 固定レバー １０ａ，１０ｂ 把手 １１ ネジ切り部 １２ 案内ピン １０８ 取付切込 １０９ａ，１０９ｂ ボルト
Claims (6)
- 【請求項１】グラビア印刷において印刷版上の不要なイ
ンキをかき落とすドクター装置の一部で、ドクターブレ
ードを挟み、版に押しつけるドクターホルダーにおい
て、すくなくともホルダー上板およびホルダー下板の材
料が繊維強化複合材料であることを特長とするドクター
ホルダー。 - 【請求項２】前記繊維強化複合材料は繊維強化プラステ
ィックであることを特長とする請求項１記載のドクター
ホルダー。 - 【請求項３】前記繊維強化複合材料の繊維はガラス繊維
であることを特長とする請求項１または２記載のドクタ
ーホルダー。 - 【請求項４】前記繊維強化複合材料の繊維は炭素繊維で
あることを特長とする請求項１または２記載のドクター
ホルダー。 - 【請求項５】前記繊維強化複合材料の繊維は石油ピッチ
系超高弾性炭素繊維であることを特長とする請求項４記
載のドクターホルダー。 - 【請求項６】前記繊維強化プラスティックのプラスティ
ック材料はエポキシ樹脂であることを特長とする請求項
２〜５記載のドクターホルダー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21045696A JPH1034873A (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | ドクターホルダー |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21045696A JPH1034873A (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | ドクターホルダー |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1034873A true JPH1034873A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16589644
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21045696A Pending JPH1034873A (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | ドクターホルダー |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1034873A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7228800B2 (en) | 2000-02-15 | 2007-06-12 | Tresu Anlaeg A/S | Doctor beam having a corrosion-resistant fiber coated channel |
| JP2009039925A (ja) * | 2007-08-08 | 2009-02-26 | Dainippon Printing Co Ltd | ドクターホルダー |
| JP2013528513A (ja) * | 2010-05-07 | 2013-07-11 | テトラ・ラヴァル・ホールディングス・アンド・ファイナンス・ソシエテ・アノニム | 版胴 |
| JP5934820B1 (ja) * | 2015-03-17 | 2016-06-15 | 株式会社フジクラ | ドクターブレード装置、印刷装置、印刷方法、及び配線基板の製造方法 |
| JP6183765B1 (ja) * | 2017-03-06 | 2017-08-23 | 下村 恭一 | インキ飛散防止カバー及びグラビア印刷装置 |
-
1996
- 1996-07-23 JP JP21045696A patent/JPH1034873A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| WO2016148138A1 (ja) * | 2015-03-17 | 2016-09-22 | 株式会社フジクラ | ドクターブレード装置、印刷装置、印刷方法、及び配線基板の製造方法 |
| CN107249889A (zh) * | 2015-03-17 | 2017-10-13 | 株式会社藤仓 | 刮刀装置、印刷装置、印刷方法以及配线基板的制造方法 |
| TWI602710B (zh) * | 2015-03-17 | 2017-10-21 | Fujikura Ltd | A doctor blade device, a printing device, a printing method, and a method of manufacturing the wiring substrate |
| JP6183765B1 (ja) * | 2017-03-06 | 2017-08-23 | 下村 恭一 | インキ飛散防止カバー及びグラビア印刷装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040716 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040727 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050105 |