JPH10338584A - コ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化肥料並びに固形化土壌改良剤及びこれらの製造方法 - Google Patents

コ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化肥料並びに固形化土壌改良剤及びこれらの製造方法

Info

Publication number
JPH10338584A
JPH10338584A JP9146286A JP14628697A JPH10338584A JP H10338584 A JPH10338584 A JP H10338584A JP 9146286 A JP9146286 A JP 9146286A JP 14628697 A JP14628697 A JP 14628697A JP H10338584 A JPH10338584 A JP H10338584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solidified
fertilizer
corn
lactic acid
cake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9146286A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Jo
安彦 城
Tadashi Nagata
正 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOUNOSHIMA KASEI KK
Original Assignee
KOUNOSHIMA KASEI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOUNOSHIMA KASEI KK filed Critical KOUNOSHIMA KASEI KK
Priority to JP9146286A priority Critical patent/JPH10338584A/ja
Publication of JPH10338584A publication Critical patent/JPH10338584A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05FORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C, e.g. FERTILISERS FROM WASTE OR REFUSE
    • C05F5/00Fertilisers from distillery wastes, molasses, vinasses, sugar plant or similar wastes or residues, e.g. from waste originating from industrial processing of raw material of agricultural origin or derived products thereof
    • C05F5/004Liquid waste from mechanical processing of material, e.g. wash-water, milling fluid, filtrate
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、コ−ン・スティ−プ・リカ−中の
乳酸が酸の状態で保持されると共に固形化されており、
しかも肥効性の高い、コ−ン・スティ−プ・リカ−を用
いる肥料並びに土壌改良剤及びこれらの製造方法を提供
する。 【解決手段】 コ−ン・スティ−プ・リカ−を用い、そ
の中の乳酸を、酸の状態で保持したまま、乾燥豆腐粕、
米糠、フスマ、穀物粉末等の水吸着固体を用いて固形化
し、これを肥料又は土壌改良剤として用いる。これらの
固形化肥料又は固形化土壌改良剤を製造するためには、
コ−ン・スティ−プ・リカ−を前記水吸着剤の存在化、
60℃〜110℃の温度で、減圧乾燥及び/又はディス
クドライヤによる乾燥を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コ−ン・スティ−
プ・リカ−を用いる固形化肥料並びに固形化土壌改良剤
及びこれらの製造方法、特に、コ−ン・スティ−プ・リ
カ−中の乳酸を酸の状態で保持したままの前記固形化肥
料並びに固形化土壌改良剤及びこれらの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コ−ン・スティ−プ・リカ−(以下、C
SLという。)は、トウモロコシを原料としデンプンを
採取する際の副産物として得られるものであり、各種ア
ミノ酸や、各種ビタミン及び各種無機成分など植物或い
は土壌微生物の成育上好適な養分を多く含んでいる。そ
のため、CSLは肥料等にも利用できることが知られて
いるが、CSL中の乳酸による土壌の酸性化を防止する
観点及びCSLを液体のまま肥料として使用する場合に
は結晶析出を見ないようその安定性化を図る必要性か
ら、通常アルカリ分解或いは酵素分解した液状CSLが
肥料として用いられている(特開昭61−83696号
公報、特開平4−198080号公報)。
【0003】したがって、従来はCSL中の乳酸を酸の
状態のまま存在させて積極的に利用し、土壌環境作りを
することは考えられなくて、土壌の酸性化を防止する観
点等から前記乳酸の分解が行われていたため、乳酸を土
壌環境作りに利用できないばかりか、乳酸以外の他の有
用成分も前記分解過程で変質しその肥効性の低下招く場
合がある等の弊害や肥料が液状であるため長期の保存中
には相分離を生じたり、取扱いにくいという問題点があ
った。また、CSLはそのまま固形化することは困難で
あったし、CSLのみでは肥効性が十分でない場合があ
り、肥効性の面でもさらに高める必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、C
SL中の乳酸が酸の状態で保持されると共に他の有用成
分も変質せず、固形化されており、しかも肥効性の高
い、CSLを用いる肥料、CSLを用いる土壌改良剤及
びこれらの製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、鋭意研究した結果、CSL中の乳酸は、土壌を一時
酸性にし植物に有益な土壌微生物の増殖等といった土壌
環境作りができる一方、土壌中の微生物によって分解等
が行われ土壌を中性に戻すことと共に、水吸着固体の存
在下、CSLが簡単に固形化することを見出だし、本発
明を完成させた。すなわち、本発明のうち請求項1又は
4記載の発明は、CSL中の乳酸を酸の状態で保持した
まま植物性及び/又は動物性水吸着固体を用いて固形化
したことを特徴とするCSLを用いる固形化肥料又は固
形化土壌改良剤である。
【0006】ここで、CSLとは、いわゆる公知のコ−
ン・スティ−プ・リカ−といわれるものであれば特に限
定されないが、一般的にはトウモロコシを稀薄な亜硫酸
を含む温湯中に長時間浸漬後、浸漬液を抜き取り該浸漬
液を固形分50%前後まで真空濃縮した濃縮液をいう。
代表的なCSLは、水分;51.0±2.0重量%、全
チッソ;3.4重量%、アミノ態チッソ;0.8〜1.
6重量%、還元糖;1.0〜5.5重量%、灰分;10
重量%以下、乳酸;8.0〜13.0重量%、pH;
3.9前後であり、全チッソの含有量が高く、しかもこ
れの1/3近くがアミノ態チッソであり、乳酸菌による
乳酸発酵のため乳酸の含量も高く、灰分も適当に含まれ
ている。さらに、これらの内訳として、グルタミン酸、
ロイシン、アラニン、プロリン、アスパラギン酸、アル
ギニン、グリシン等のアミノ酸やコリン、イノシト−ル
等のビタミン及びリン、カリウム、マグネシウム等の灰
分が含まれている。そして、これらはいずれも植物或い
は土壌微生物の生育上好適な栄養素となる。
【0007】前記「CSL中の乳酸を酸の状態で保持」
とは、乳酸のカルボン酸基が分解したり、金属塩の状態
になっていなくてそのままの状態で存在していることを
いうが、必ずしもCSL中の乳酸の全てが酸の状態にな
っていることを必要とせず、一部が酸の状態で保持され
ている場合も含む。なお、CSL中の乳酸含有量は、通
常8.0重量%〜13.0重量%であるが、目的に応じ
乳酸量は、新たに乳酸を添加する等の乳酸発酵以外の他
の方法も含めた何らかの手段により、前記範囲の臨界値
より増減されていてもよい。
【0008】植物性及び/又は動物性水吸着固体は、水
吸収性の植物性及び/又は動物性の有機質固体をいい、
具体的には、請求項2、5記載の発明のように、乾燥豆
腐粕、植物油粕(米糠、フスマ、大豆粕、菜種粕、綿実
粕等)、穀物粉末、魚粉、配合肥料、乾燥菌体及びこれ
らの二種以上の混合物が例示される。該有機質固体の形
態は特に限定されないが、粉末状、粒状であることが好
ましい。CSL中の水分が吸着しやすく、また取扱上便
利であるからである。これらの存在量はCSL100重
量部に対し20重量部〜100重量部であることが好ま
しい。20重量部未満ではCSLの固形化に時間がかか
りコスト高となり、100重量部を越えるとCSL自体
の肥料又は土壌改良剤としての利用を十分図れないから
である。より好ましくはCSL100重量部に対し25
重量部〜50重量部である。なお、固形化肥料又は固形
化土壌改良剤の形態も、土壌への分散のし易さ、取扱上
の便利さからいって、粉末状、粒状であることが好まし
い。
【0009】このように形成すると、まず、乳酸が酸の
状態で保持されているので、土壌のpHを低下させ、低
いpH領域では増殖できない種類の微生物(例えば、土
壌病害菌等)の成育を抑制する一方、その間このような
低いpH領域において増殖でき、植物にとって有用な働
きをする種類の微生物(例えば、乳酸菌、酵母、放線
菌、光合成細菌等)は、前記CSL中の糖、アミノ酸、
ビタミン等の微生物栄養剤の効果と相俟って増殖し、植
物にとって有用な微生物の多い土壌環境作り、即ち微生
物的土作りができる。
【0010】次に、乳酸は短期間で微生物により炭酸ガ
スと水に分解されるか、微生物のエネルギ−源として消
費され、酸の性質は消失するのでいわゆる長期に亘る土
壌の酸性化に基づく植物の被害もない。さらに、乳酸以
外のCSL中の成分、例えば、アミノ酸、ビタミン、灰
分等に加えて、水吸着固体中の有機質成分が作用し、植
物の成長促進、耐病性の付与、若しくはそれぞれの植物
から生産される果実の味、臭気、色艶等を増進させるこ
とによる品質の向上をもたらすことができる。
【0011】本発明に係るCSLを用いる固形化肥料又
は固形化土壌改良剤の土地面積当たりの施用量は、請求
項3又は6記載の発明のように、10kg/10a〜1
000kg/10aとするのが好ましい。10kg/1
0a未満では肥効性が十分でなく、一方、1000kg
/10aを越えると肥効性が頭打ちの状態となって不経
済であるからである。なお、本発明に係るCSLを用い
る固形化肥料又は土壌改良剤に他の固形化肥料(例え
ば、過リン酸石灰、化成肥料等)を配合して用いてもよ
い。
【0012】本発明のうち請求項7又は9記載の発明
は、CSLを植物性及び/又は動物性水吸着固体の存在
下、60℃〜110℃の温度で乾燥し、固形化したこと
を特徴とするCSLを用いる固形化肥料又は固形化土壌
改良剤の製造方法である。ここで、「CSL」、「植物
性及び/又は動物性水吸着固体」の意味は、前記請求項
1又は4記載の発明と同様であり、植物性及び/又は動
物性水吸着固体の存在量も、前記と同様の理由により、
CSL100部に対し20重量部〜100重量部が好ま
しく、より好ましくは25重量部〜50重量部である。
60℃〜110℃の温度で乾燥するのは、60℃未満だ
と乾燥に時間がかかるからであり、110℃を越えると
乳酸の熱分解の程度が大きくなり、乳酸を酸の状態で十
分保持できないためである。なお、乾燥時間の短縮や乳
酸の熱分解をより少なくする観点からいって、好ましい
乾燥温度は80℃〜100℃である。
【0013】このように形成することにより、CSL
は、その中の水が植物性及び/又は動物性水吸着固体に
吸収されつつ、乾燥されるため、水吸着固体がない場合
は固形化が困難であるCSLをスム−ズに固形化するこ
とができ、しかも、乾燥温度が110℃以下であるため
乳酸の熱分解をほとんど生じることなく乳酸を酸の状態
で十分保持できる。
【0014】60℃〜110℃の温度での乾燥手段とし
ては、請求項8又は10記載の発明のように、減圧乾燥
及び/又はディスクドライヤによる乾燥が例示される。
ここで、減圧乾燥とは、乾燥対象系を排気して減圧下に
加熱乾燥することをいう。すなわち、加熱しながら乾燥
対象系を排気して水分の蒸発を促進させ非凍結の状態で
乾燥させることをいう。
【0015】ディスクドライヤによる乾燥とは、ディス
クドライヤを用いる乾燥をいう。ディスクドライヤ1
は、図2に示すように、シャフト4の長手方向周囲に多
数のディスク2を所定間隔を置いて配置し、シャフト4
内を通して、水蒸気が各ディスク内に流入するようにし
た回転ディスクとそれを収納するチャンバ−3とからな
る乾燥装置である。このディスクドライヤを用いると、
チャンバ−3内に投入された被乾燥物が、蒸気加熱され
かつ回転するディスク2との接触により効率良く熱伝達
を受けながら乾燥される。以上のような減圧乾燥又はデ
ィスクドライヤによる乾燥は、乾燥を効率的に行う手段
として好ましいが、特に、減圧乾燥とディスクドライヤ
による乾燥の併用がより好ましい。
【0016】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例を、図
面に基づいて説明する。本発明にかかるCSLを用いる
固形化肥料又は固形化土壌改良剤は、CSL100重量
部に対し、豆腐粕、脱脂米糠、フスマ等の水吸着剤の2
5重量部〜50重量部を仕込み、混合しつつ、ディスク
ドライヤ(玉川マシナリ−株式会社製ス−パ−ディスク
ドライヤ(SDK−D))にて、80℃〜100℃、2
時間〜3時間乾燥し、続いて冷却して製造する。
【0017】このディスクドライヤ1は、図2に示すよ
うに、シャフト4の長手方向周囲に多数のディスク2を
所定間隔を置いて配置した回転ディスクとそれを収納す
るチャンバ−3とからなる乾燥装置であって、別々の原
料投入口5、6からチャンバ−3内に投入されたCSL
と水吸着剤は、蒸気加熱されかつ回転するディスク2と
の接触により、混合されながら、効率良く熱伝達を受け
ると共に、ディスク2の外周に取り付けられたスクレイ
バ−(図示せず)によって乾燥製品排出口7の方向に送
られつつ乾燥される。そして、乾燥された製品は、該排
出口7から取り出される。この場合、乾燥温度は水蒸気
導入口8から導入される水蒸気の蒸気圧によって調節さ
れ、ドレンはシャフトの底部を通って、ドレン排出口9
から排出される。
【0018】また、いわゆる減圧乾燥装置を用い、CS
L100重量部に対し、豆腐粕、脱脂米糠、フスマ等の
水吸着剤の25重量部〜50重量部を仕込み、撹拌羽根
で混合しながら、350mmHgの減圧下、80℃程度
の加熱温度で、乾燥してもよい。特に、減圧乾燥にて水
に対するCSL濃度を当初の50%から60%〜70%
に濃縮後、ディスクドライヤによる乾燥を行うと、効率
よく乾燥できる故、好ましい。
【0019】この様にして製造されたCSLを用いる固
形化肥料又は固形化土壌改良剤は、乳酸が酸の状態で保
持されているので、土壌のpHを弱酸性にする結果、
土壌病害菌等の成育を抑制する一方、乳酸菌、酵母、放
線菌、光合成細菌等は、前記CSL中の糖、アミノ酸、
ビタミン等の微生物栄養剤の効果と相俟って増殖し、植
物にとって有用な微生物の多い土壌環境作り、即ち微生
物的土作りができ、次に、乳酸は短期間で微生物によ
り炭酸ガスと水に分解されるか、微生物のエネルギ−源
として消費され、酸の性質は消失するので長期に亘る土
壌の酸性化に基づく植物の被害もなく、さらに、乳酸
以外のCSL中の成分、例えば、アミノ酸、ビタミン、
灰分等に加えて、米糠、豆腐粕、フスマ等が作用し、植
物の成長促進、耐病性の付与、若しくはそれぞれの植物
から生産される果実の味、臭気、色艶等を増進させるこ
とによる品質の向上をもたらすことができので、肥料又
は土壌改良剤として有用である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。本発明にかかるCSLを用いる固形化肥料又は固
形化土壌改良剤は、CSL100重量部と豆腐粕9重量
部と米糠20重量部とを、前記ディスクドライヤ(玉川
マシナリ−株式会社製ス−パ−ディスクドライヤ(SD
K−D))に仕込み(仕込み合計量2,250kg)、
混合しつつ、85℃(蒸気圧2.5kg/cm2 )の乾
燥温度で、3時間乾燥し、続いて冷却して製造する。こ
の場合、1,370kgの乾燥製品を得た。この原料、
製品の分析値は表1に示す通りである。
【0021】
【表1】 全チッソ、アミノ態チッソ、全リン酸、全カルウム、乳
酸の含有量は、乾燥製品がCSL原料より高くなってお
り、この製品は、CSL単独の場合より、植物或いは土
壌微生物の栄養素として好適であることがわかる。
【0022】次に、この製品を、地表から約10cm下
の土壌に、200kg/10a、400kg/10a、
800kg/10aの施用量で施用し、その部分の土壌
pHの経時変化を調べた。その結果を表2及び図1に示
す。ここで、表2中のhは時間を、dは日を表す。いず
れの濃度の場合も、この製品を施用した当初は土壌のp
Hが弱酸性領域(pH=4.5〜5.5)に下がるが、
16時間〜24時間を経過するとほぼ中性(pH=6.
5〜7.5)に戻る。その理由は、製品中の乳酸により
製品を施した当初土壌のpHは下がるが、乳酸は土壌中
の微生物により分解等されるので、比較的短い時間でブ
ランクとほぼ同じ状態の中性になると考えられる。この
ことは、pHが弱酸性領域では増殖できない土壌病害菌
等の成育を抑制する一方、弱酸性領域において増殖で
き、植物にとって有用な働きをする種類の微生物である
乳酸菌、酵母、放線菌、光合成細菌等を増殖し植物にと
って有用な微生物的土作りができると共に乳酸の分解等
によっていわゆる土壌の酸性化をも防止できることを意
味する。
【0023】
【表2】
【0024】また、トマト、キュウリ、ハウスネギ、ホ
ウレンソウ、ケ−ル等の野菜、メロン、イチゴ、ナシ等
の果物、菊、洋芝等に、本製品(表3において実施例と
する)とコウノシマ化成株式会社製化成8号の化成肥料
(表3において比較例とする)を、それぞれ10a当た
り80〜100kg施し、野菜等の成育状況、根の伸
張、耐病性、果実の状況(大きさ、味、色艶、形)や花
の状況(大きさ、色艶、形)について、両者の肥効の程
度を比較観察した結果、表3に示すように、いずれも本
製品の方が優れていた。有用菌の発生も実施例には認め
られたが比較例には認められなかった。
【0025】
【表3】
【0026】また、本実施例で使用した分析法は次の通
りである。 表1について 水分、全窒素、全リン酸、全カリウム及びpHは、農林
水産省農業環境技術研究所著、「肥料分析法」(財団法
人日本肥料検定協会、1992年発行)に基づき測定し
た。アミノ態チッソは、ホルモル滴定法(「分析化学便
覧改定」第2版(丸善)1459頁)により測定した。
乳酸は、滴定酸度法(「分析化学便覧改定」第2版(丸
善)1440頁)により測定した。 表2及び図1について 土壌のpHは、日本土壌肥料学会監修、土壌標準分析・
測定法委員会編、「土壌標準分析・測定法」(博友社)
に基づき測定した。 表3について 微生物は、山里一英他編集、「微生物の分離法」(R&
Dプランニング)に基づき検出した。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るCS
Lを用いる固形化肥料又は固形化土壌改良剤は、第1
に、乳酸が酸の状態で保持されているので、土壌のpH
を低下させ、低いpH領域では増殖できない種類の微生
物(例えば、土壌病害菌等)の成育を抑制する一方、そ
の間このような低いpH領域において増殖でき、植物に
とって有用な働きをする種類の微生物(例えば、乳酸
菌、酵母、放線菌、光合成細菌等)は、CSL中の糖、
アミノ酸、ビタミン等の微生物栄養剤の効果と相俟って
増殖し、植物にとって有用な微生物の多い土壌環境作
り、即ち微生物的土作りができ、第2に、乳酸は短期間
で微生物により炭酸ガスと水に分解されるか、微生物の
エネルギ−源として消費され、酸の性質は消失するので
いわゆる土壌の酸性化に基づく植物の被害をもたらすこ
となく、第3に、乳酸以外のCSL中の成分、例えば、
アミノ酸、ビタミン、灰分等に加えて、水吸着有機質固
体中の有機質成分が作用し、植物の成長促進、耐病性の
付与、若しくはそれぞれの植物から生産される果実の
味、臭気、色艶等を増進させることによる品質の向上を
もたらすことができる。
【0028】また、本発明に係るCSLを用いる固形化
肥料の製造方法又は固形化土壌改良剤の製造方法は、C
SL中の水が、植物性及び/又は動物性水吸着固体に水
が吸収されつつ乾燥されるため、水吸着固体がない場合
は固形化が困難であるCSLをスム−ズに固形化するこ
とができ、しかも、乾燥温度が110℃以下であるため
乳酸の熱分解が生じることなく乳酸を酸の状態で十分保
持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の肥料(又は土壌改良剤)を施した土壌
のpHとその後の経過日数との関係を示すグラフであ
る。
【図2】本発明に使用するディスクドライヤの説明図で
ある。
【符号の説明】
1:ディスクドライヤ 2:ディスク 3:チャンバ− 4:シャフト 5:CSL投入口 6:水吸着剤投入口 7:乾燥製品排出口 8:水蒸気導入口 9:ドレン排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C05G 3/04 C05G 3/04 C09K 17/32 C09K 17/32 H // C09K 101:00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コ−ン・スティ−プ・リカ−中の乳酸を
    酸の状態で保持したまま植物性及び/又は動物性水吸着
    固体を用いて固形化したことを特徴とするコ−ン・ステ
    ィ−プ・リカ−を用いる固形化肥料。
  2. 【請求項2】 前記植物性及び/又は動物性水吸着固体
    が、乾燥豆腐粕、植物油粕(米糠、フスマ、大豆粕、菜
    種粕、綿実粕等)、穀物粉末、魚粉、配合肥料、乾燥菌
    体及びこれらの二種以上の混合物であることを特徴とす
    る請求項1記載のコ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる
    固形化肥料。
  3. 【請求項3】 土地面積当たりの施用量が、10kg/
    10a〜1000kg/10aであることを特徴とする
    請求項1又は2記載のコ−ン・スティ−プ・リカ−を用
    いる固形化肥料。
  4. 【請求項4】 コ−ン・スティ−プ・リカ−中の乳酸を
    酸の状態で保持したまま植物性及び/又は動物性水吸着
    固体を用いて固形化したことを特徴とするコ−ン・ステ
    ィ−プ・リカ−を用いる固形化土壌改良剤。
  5. 【請求項5】 前記植物性及び/又は動物性水吸着固体
    が、乾燥豆腐粕、植物油粕(米糠、フスマ、大豆粕、菜
    種粕、綿実粕等)、穀物粉末、魚粉、配合肥料、乾燥菌
    体及びこれらの二種以上の混合物であることを特徴とす
    る請求項4記載のコ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる
    固形化土壌改良剤。
  6. 【請求項6】 土地面積当たりの施用量が、10kg/
    10a〜1000kg/10aであることを特徴とする
    請求項4又は5記載のコ−ン・スティ−プ・リカ−を用
    いる固形化土壌改良剤。
  7. 【請求項7】 コ−ン・スティ−プ・リカ−を、植物性
    及び/又は動物性水吸着固体の存在下、60℃〜110
    ℃の温度で乾燥をし、固形化したことを特徴とするコ−
    ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化肥料の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記乾燥が減圧乾燥及び/又はディスク
    ドライヤによる乾燥であることを特徴とする請求項7記
    載のコ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化肥料の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 コ−ン・スティ−プ・リカ−を、植物性
    及び/又は動物性水吸着固体の存在下、60℃〜110
    ℃の温度で乾燥をし、固形化したことを特徴とするコ−
    ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化土壌改良剤の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 前記乾燥が減圧乾燥及び/又はディス
    クドライヤによる乾燥であることを特徴とする請求項9
    記載のコ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化土壌
    改良剤の製造方法。
JP9146286A 1997-06-04 1997-06-04 コ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化肥料並びに固形化土壌改良剤及びこれらの製造方法 Pending JPH10338584A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9146286A JPH10338584A (ja) 1997-06-04 1997-06-04 コ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化肥料並びに固形化土壌改良剤及びこれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9146286A JPH10338584A (ja) 1997-06-04 1997-06-04 コ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化肥料並びに固形化土壌改良剤及びこれらの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10338584A true JPH10338584A (ja) 1998-12-22

Family

ID=15404273

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9146286A Pending JPH10338584A (ja) 1997-06-04 1997-06-04 コ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化肥料並びに固形化土壌改良剤及びこれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10338584A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1043337A1 (fr) * 1999-04-08 2000-10-11 Roquette Frˬres Corn-steep pulverulent
WO2006091076A1 (en) * 2005-01-14 2006-08-31 Holland Novochem B.V. Process for manufacturing free-flowing granulate particles of a plant auxiliary agent
JP2007045698A (ja) * 2005-07-11 2007-02-22 Kawai Hiryo Kk 乳酸処理組成物
JP2009096647A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Oji Paper Co Ltd 有機質肥料並びにその製造方法
US8568758B2 (en) 2010-07-30 2013-10-29 Daniels Agrosciences, Llc Corn steep liquor as a biostimulant composition

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1043337A1 (fr) * 1999-04-08 2000-10-11 Roquette Frˬres Corn-steep pulverulent
FR2792640A1 (fr) * 1999-04-08 2000-10-27 Roquette Freres Corn-steep pulverulent
WO2006091076A1 (en) * 2005-01-14 2006-08-31 Holland Novochem B.V. Process for manufacturing free-flowing granulate particles of a plant auxiliary agent
JP2007045698A (ja) * 2005-07-11 2007-02-22 Kawai Hiryo Kk 乳酸処理組成物
JP2009096647A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Oji Paper Co Ltd 有機質肥料並びにその製造方法
US8568758B2 (en) 2010-07-30 2013-10-29 Daniels Agrosciences, Llc Corn steep liquor as a biostimulant composition

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9439440B2 (en) Biofertilizers and bioherbicides
KR101045399B1 (ko) 축분과 인분을 이용한 유기질 비료의 제조방법 및 그 제조시스템
Singh et al. Vermicompost and NPK Fertilizer Effects on Morpho-Physiological Traits of Plants, Yield and Quality of Tomato Fruits:(L.)
EP2828225B1 (en) Method for composting spent mushroom compost
KR101029790B1 (ko) 유기양파 재배에 적합한 유기질 비료 및 그 제조방법
JPH10338584A (ja) コ−ン・スティ−プ・リカ−を用いる固形化肥料並びに固形化土壌改良剤及びこれらの製造方法
CN104692875A (zh) 一种叶菜营养液及其制备方法
WO2017196534A1 (en) Fish by-product based organic fertilizer
EP0223661A1 (fr) Inoculum microbien et procédé de préparation d'une poudre stable de bacteries, agent fertilisant et son application, procédé pour l'amélioration des sols
JP4504965B2 (ja) 固体肥料の製造方法及び固体肥料
CN116444309A (zh) 一种微生物有机海藻肥及其制备方法
EP0167522B1 (en) A plant nutrient product
Auti et al. Yield, quality and nutrient removal of wheat (Triticum aestivum) as influenced by levels and sources of fertilizer
CN107162736A (zh) 通过污泥发酵沼渣制备有机肥的方法
KR100631188B1 (ko) 액체비료 및 이의 제조방법
CN110776353A (zh) 一种菊花种植用复合肥及其制备方法
JPH1112072A (ja) 肥料の製造方法
Kaniszewski et al. Effect of irrigation and organic fertilization on the yield of crisphead lettuce grown under ecological conditions
CN110526780A (zh) 一种有机肥及其制备方法
US20230357097A1 (en) A method for the transformation of a liquid substrate comprising microorganisms, into a substance in solid state and relative substance
KR100273055B1 (ko) 인분주재 비료제조방법
Ghehsareh et al. Comparison of municipal solid waste compost, vermicompost and leaf mold on growth and development of cineraria (Pericallis× hybrida ‘Star Wars’)
US20210371350A1 (en) Bioaugmented fertilizer with acclimatized (preferably halotolerant) effective microorganisms and methods for producing the same
KR20050000733A (ko) 막걸리를 이용한 유기질 복합비료
KR20110139391A (ko) 칼슘을 주성분으로 하는 농업용 비료