JPH10336650A - ディジタル信号の周波数逓降変換装置及びディジタル信号の周波数逓降変換方法 - Google Patents

ディジタル信号の周波数逓降変換装置及びディジタル信号の周波数逓降変換方法

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JPH10336650A
JPH10336650A JP12593897A JP12593897A JPH10336650A JP H10336650 A JPH10336650 A JP H10336650A JP 12593897 A JP12593897 A JP 12593897A JP 12593897 A JP12593897 A JP 12593897A JP H10336650 A JPH10336650 A JP H10336650A
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block
chroma
blocks
digital video
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JP12593897A
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English (en)
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Huifang Sun
フイファン・サン
Bao J
ジェイ・バオ
C Poon Tommy
トミー・シー・プーン
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Mitsubishi Electric Information Technology Corp
Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc
Original Assignee
Mitsubishi Electric Information Technology Corp
Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 在来の手法は、相当な量のブロックエッジ効
果及びその他の歪みを持ったSDTV信号を作る。 【解決手段】 シンセサイザ32と逓降変換器12とを
含む、デジタルビデオ信号を逓降変換する方法及び装置
である。該シンセサイザ32は、DCT係数の少なくと
も第1及び第2のDCTブロックを含むデジタルビデオ
信号を受信し、その第1及び第2のDCTブロックを合
成して、この第1及び第2のDCTブロックに等しい次
元を有する1つの合成DCTブロックとする。該変換器
12は、この合成DCTブロックをDCT領域から空間
領域へ変換することにより出力デジタルビデオ信号を生
成する。 【効果】 ブロックエッジ効果及びその他の歪みを減少
させるとともに高処理速度を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディジタル信号
を逓降変換するためのディジタル信号の周波数逓降変換
装置及びディジタル信号の周波数逓降変換方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタルビデオ信号処理は、過去十年
間に急速に発達した科学技術の領域である。動画専門家
グループ(the Moving Picture Expert Group (MPEG))
ビデオコーディング規格の成熟は、ビデオ産業にとって
の非常に重要な成果を象徴しており、ビデオ信号のディ
ジタル伝送を強力に支援するものである。ディジタル圧
縮及びその他のディジタル変調やパケット化等の技術、
並びにVLSI技術の進歩に伴って、テレビジョンの基
礎がディジタル時代に向けて工夫し直された。
【0003】企業大連合(a Grand Alliance of compan
ies)によって高精細度及び低精細度テレビジョン放送
向けに開発された最初の米国ディジタルテレビジョン伝
送規格が連邦通信委員会(the Federal Communications
Commission (FCC))に対して提案されている。高精細
度ディジタルテレビジョン放送は通常、HDTVと呼ば
れており、低精細度ディジタルテレビ放送は一般に、S
DTVと呼ばれている。これらの用語を本明細書の全体
を通じて使用するけれども、特定のフォーマットや規格
には拘束されない。むしろ、これらの用語は、随意のコ
ーディング規格(例えば、VTR及びテレビジョン用の
コーディング規格)の高精細度及び低精細度ディジタル
テレビジョンを包摂するものとして使用されている。
【0004】1994年に、人工衛星を介して放送され
た最初のディジタルテレビジョンサービスが開始された
とき、SDTV放送は現実化した。トムソン・コンシュ
ーマー・エレクトロニクス(Thomson Consumer Electro
nics)等により開発されたディジタル衛星サービス(D
SS)ユニットは100万以上の家庭に行き渡ってい
る。ディジタルテレビジョンを送受信する高度に精巧な
方法は、高品質のテレビ放送を製作するだけではなく
て、例えば、要求に応じる映画、対話型プログラミン
グ、マルチメディア・アプリケーション、及びテレビジ
ョンを通しての電話及びコンピュータ・サービスなどの
新しいサービスを作り出す。
【0005】間もなくHDTVは実現してSDTVに合
流するであろう。従って、近い将来に、HDTV及びS
DTVの共存する放送を含む進化したテレビジョン(ad
vanced television (ATV))が期待される。しかし、H
DTV信号を現在のSDTVデコーダやNTSCデコー
ダで復号することはできないので、問題が起きる。(N
TSCは、米国における現行のアナログ放送規格であ
る。)この問題に対処するために幾つかの成果が報告さ
れている。S.Ngの米国特許第5、262、854号
は、圧縮されたMPEGビット列から複数のビデオ解像
度を復元できるように、復号されたビデオ・シーケンス
の階層的表示を与える階層的デコーダ構造を提案してい
る。この構造の修正版が、消費者エレクトロニクスに関
するIEEE会報、1993年8月、第39巻、第3
号、559〜562頁、”MPEG圧縮されたビデオデ
ータのための階層的デコーダ(Hierarchical Decoder f
or MPEG Compressed Video Data)”に、本出願の発明
者の一人であるフイファン.サン(H.Sun)によっ
て提案されている。更に、1995年、ニューオーリー
ンズでのSMPTE秋期会議、”HDTV能力を持った
SDTVデコーダ:全フォーマットATVデコーダ(An
SDTV Decoder with HDTV Capability: An All-format
ATV Decoder)”において、全フォーマットATVデコ
ーダについての詳細な研究がジル・ボイス(Jill Boyc
e)、ジョン・ヘンダーソン(John Henderson)及びラ
リー・パールスタイン(Larry Pearlstein)によって報
告されている。
【0006】普通は、HDTVからSDTVへの変換に
おける空間領域のダウンサイジングは、DCT領域係数
を切りつめ、残りの係数で逆DCTを行うことにより達
成されていた。始めに、偽信号防止低域フィルター(an
anti-aliasing low pass filter)により画像を濾波す
る。この様に濾波された画像は各次元で所望の係数によ
り逓降標本化される。DCTに基づく符号化された画像
(例えば、MPEGビデオ符号化)については、在来の
方法は、圧縮されている画像を逆DCTにより空間領域
に変換し、次にその逆DCTを濾波し逓降標本化即ち逓
降変換することを必要とする。或いは、周波数を切り詰
め、より少数のDCT係数で逆DCTをとることによっ
て濾波及び逓降標本化の両方の操作をDCT領域で組み
合わせる。
【0007】例えば、HDTVのMPEGビデオ符号化
を行うときには、空間領域の8×8画素の画像ブロック
がDCT(discrete cosine transform (離散的余弦変
換))又は周波数領域のDCT係数の8×8DCTブロ
ックに変換される。具体的に言うと、MPEG等の殆ど
の符号化フォーマットでは、HDTV信号は輝度成分
(Y)と2つのクロマ成分(U)及び(V)とに分割さ
れる。更に、或る規格はU及びVクロマ・ブロックの代
わりに色差信号クロマ・ブロックを使用する。説明のみ
を目的として、U及びVクロマ・ブロックを取り上げ
る。MPEG等の殆どのフォーマットは種々の符号化シ
ーケンスを指定している。各符号化シーケンスにおい
て、シーケンス・ヘッダはその符号化シーケンスを特定
する。更に、各符号化シーケンスにおいて、DCT係数
の8×8DCTブロックのマクロ・ブロックが形成され
る。
【0008】HDTVのための符号化シーケンスは、通
常4:2:0符号化シーケンス、4:2:2符号化シー
ケンス、及び4:4:4符号化シーケンスを含んでい
る。4:2:0符号化シーケンスでは、マクロ・ブロッ
クは4個の8×8輝度DCTブロックと、1個の8×8
UクロマDCTブロックと、1個の8×8VクロマDC
Tブロックとから成っている。4:2:2符号化シーケ
ンスでは、マクロ・ブロックは4個の8×8輝度DCT
ブロックと、2個の8×8UクロマDCTブロックと、
2個の8×8VクロマDCTブロックとから成る。最後
に、4:4:4符号化シーケンスでは、マクロ・ブロッ
クは4個の8×8輝度DCTブロックと、4個の8×8
UクロマDCTブロックと、4個の8×8VクロマDC
Tブロックとから成る。SDTVは類似の符号化シーケ
ンスを含んでいるけれども、DCTブロックは4×4D
CTブロックである。
【0009】図1は、上で説明した在来の技術に従って
HDTV逓降変換を行う在来の装置を示しており、この
装置では濾波と逓降標本化の手続はDCT領域で行われ
る。図1に示されているように、可変長デコーダ(VL
D)量子化解除器10は、例えば、MPEGビデオ符号
化規格に従って作られたHDTVビット列を受け取る。
このVLD量子化解除器10は、周知のようにHDTV
信号を可変長復号し量子化解除する。マスク14及びD
CTインバータ(IDCT)16を含む逓降変換器12
は、VLD量子化解除器10から出力されたHDTV信
号を逓降変換する。マスク14は、VLD量子化解除器
10から出力されたDCT係数の8×8ブロックをマス
クしてDCT係数の4×4ブロックを生成することによ
り8×8DCTブロックを周波数切りつめする。IDC
T16は、4×4DCTブロックの逆DCTをとって、
マスク14から出力された4×4DCTブロックを4×
4空間ブロックに変換する。HDTV信号の符号化方式
に応じて、IDCT16の出力は対応するSDTVシー
ケンスのビット列を作る。例えば、4:2:0、4:
2:2、及び4:4:4HDTV符号化シーケンスは、
それぞれ、4:2:0、4:2:2及び4:4:4SD
TV符号化シーケンスに逓降変換される。NTSC信号
を、その目的のための任意の周知変換技術を用いてSD
TV信号から得ることができる。
【0010】上で示唆したように、IDCT16の出力
がSDTVフォーマットのビット列を生成するか否かは
HDTV信号の符号化方式による。可変長符号化の他
に、MPEGは内符号化(intra-coding)と間符号化
(inter-coding)とも規定している。内符号化は、画像
と呼ばれるHDTV信号のフィールド又はフレームをそ
の中の画素に基づいて符号化する。内符号化については
周知の手法が幾つかある。内符号化された画像は通常は
I画像と呼ばれる。従って、図1の装置は、HDTV信
号がI画像だけを含んでいるときにSDTV信号を作る
ことができる。
【0011】時には予測符号化と称される間符号化は、
アンカー画像と呼ばれる基準画像に基づいて画像を符号
化する。間符号化では、符号化される画像の各マクロ・
ブロック(即ち、関連し合う輝度ブロック及びクロマ・
ブロック)をアンカー画像のマクロ・ブロックと比較し
て、それとの最大の相関を与えるアンカー画像のマクロ
・ブロックを見つけだす。次に、その2つのマクロ・ブ
ロック間のベクトルを運動ベクトルとして決定する。符
号化されるマクロ・ブロックについて間符号化されたH
DTV信号は、その運動ベクトル、並びに、符号化され
るマクロ・ブロックと、最大の相関を与えるアンカー画
像の対応するマクロ・ブロックとの差を含む。
【0012】例えば、一連の画像は、表示順序I11
21342563782・・・を持つことが
できる。しかし、送信されるHDTV信号は、次のよう
に符号化の順に配列された画像I1112234
356278を有する。P画像は、アンカー画像
としての前のI画像又はP画像を用いて符号化される。
上の例では、P画像P1、P2及びP3は、アンカー画像
としてI画像I1、P画像P1、及びP画像P2をそれぞ
れ用いて符号化された。
【0013】B画像は、順方向符号化、逆方向符号化、
又は双方向符号化される。例えば、もしB画像B1がア
ンカー画像としてI画像I1を用いて符号化されたなら
ば、B画像B1は逆方向符号化される。或いは、もしB
画像B1がアンカー画像としてP画像P1を用いて符号化
されたならば、B画像B1は順方向符号化される。もし
B画像B1がアンカー画像としてI画像I1及びP画像P
1の両方を用いて符号化されたならば(通常はその平
均)、B画像B1は双方向符号化される。
【0014】HDTV信号のヘッダは、画像がI、B、
P画像のうちのどれであるのかを示すとともに符号化の
方向を示す。それらのヘッダは、画像グループ(GO
P)サイズNとアンカー画像M間の距離とをも示す。G
OPサイズはI画像間の距離を示すものであり、それは
上の例ではN=12である。I画像及びP画像はアンカ
ー画像であるので、上の例ではアンカー画像間の距離は
M=3となる。ヘッダに置かれている情報に基づいて、
HDTV信号を正しく復号することができる。
【0015】従って、間符号化を用いて画像が符号化さ
れたならば、IDCT16は現在の画像と前の画像との
差のみを出力する。完全な画像を生成するためには、図
2に示されているような追加の構造が必要である。
【0016】図2において、図1のと同じ参照数字が同
様の構成要素を示すために使われている。従って、それ
らの構成要素については詳しくは説明しない。図2にお
いて、運動ベクトル検出器20もVLD量子化解除器1
0の出力を受信する。運動ベクトル検出器20は、間符
号化された画像についての運動ベクトルを特定する。し
かし、逓降変換器12の逓降変換操作の故に、運動ベク
トル検出器20は、特定された運動ベクトルを係数2で
縮小する。その後、運動ベクトルはフレーム記憶装置2
2へ出力される。フレーム記憶装置22は前の2つのア
ンカー画像(例えば、I又はP画像)を記憶する。フレ
ーム記憶装置22は、運動ベクトルが指すアンカー画像
のマクロ・ブロックを出力する。それらのマクロ・ブロ
ックは加算器18により受信される。加算器18は逓降
変換器12の出力も受信する。従って、B画像又はP画
像が逓降変換されるとき、その画像とアンカー画像との
差を表す逓降変換器12の出力をアンカー画像と加え合
わせることにより完全な画像を作り出すことができる。
I画像が逓降変換器12から出力されるときには、それ
にアンカー画像情報を加える必要はないので、フレーム
記憶装置22は出力を加算器18に送らず、加算器18
の出力は逓降変換器12の出力となる。
【0017】加算器18の出力はリフォーマッタ24に
受信される。リフォーマッタ24はフレーム記憶装置2
2にも接続されている。画像の送信の順序は、従って、
受信の順序は正しい表示順序にはなっていないので、リ
フォーマッタ24は画像の順序を正しい表示順序に並べ
直す。
【0018】図2に示されている装置の動作を一層良く
理解するために、上で説明したようなHDTV信号が受
信されると仮定する。従って、I画像I1が逓降変換器
12により逓降変換されて、それに何らの情報も付加さ
れずに加算器18を介して出力される。I画像はアンカ
ー画像であるので、フレーム記憶装置22は加算器18
の出力を記憶する。リフォーマッタ24は、どんな出力
をSDTV信号として送るべきか決定する。リフォーマ
ッタは次のような規則に従って動作する。即ち、(1)
受信された画像が受信された最初のアンカー画像であれ
ば、出力は送られない。(2)受信された画像がアンカ
ー画像ではあるが受信された最初のアンカー画像ではな
いならば、前に受信されたアンカー画像が出力される。
(3)受信された画像がB画像であるならば、そのB画
像は直ちに出力される。
【0019】従って、I画像I1を受信するとリフォー
マッタ24は如何なる出力も送らない。次に受信される
画像はP画像P1である。加算器18はそのとき、逓降
変換器12の出力と、運動ベクトル検出器20により検
出された運動ベクトルが指すI画像I1からのマクロ・
ブロックとを受信する。その結果として、加算器18は
完全な画像を生成する。この完全な画像はアンカー画像
であるので、フレーム記憶装置22はその完全な画像P
1を記憶する。上で説明した規則に従って、そのときリ
フォーマッタ24はフレーム記憶装置22からI画像I
1(即ち、前に受信されたアンカー画像)を出力する。
【0020】次に受信される2つの画像はB画像B1
びB2である。符号化の方向によってI画像I1及び/又
はP画像P1がアンカー画像として使用されることを除
いて、P画像P1に関して上で説明したのと同様に完全
な画像がこれらのB画像から形成される。加算器18は
B画像を出力するので、リフォーマッタ24は直ちにそ
のB画像を出力する。その結果として、リフォーマッタ
24からの出力はI112となる。
【0021】次に、P画像P2が受信され、P画像P1
同様に処理される。加算器18が完全なP画像P2を出
力すると、フレーム記憶装置22はI画像I1をP画像
2と置き換える。そのときリフォーマッタ24は、上
で説明した規則に従って、P画像P1を出力する。この
様にして、リフォーマッタ24は画像を正しい表示順序
で出力する。
【0022】他の手法では、図1の4×4IDCTは8
×8IDCTと置換される。従って、マスク14から出
力される4×4DCTブロックに、8×8DCTブロッ
クを作るためにゼロが詰め込まれる。そして、8×8I
DCTを行った後、4×4空間ブロックを作るために各
8×8空間ブロックが在来の手法に従って各次元で逓降
標本化される。
【0023】残念なことに、図1及び図2に関して上で
説明したような在来の変換手法は、相当な量のブロック
エッジ効果及びその他の歪みを持ったSDTV信号を作
る。また、それらの在来の手法は、高い処理速度を提供
するものではない。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
ディジタル信号の周波数逓降変換装置及びディジタル信
号の周波数逓降変換方法では、相当な量のブロックエッ
ジ効果及びその他の歪みを持ったSDTV信号を作ると
いう問題点があった。
【0025】また、それらの在来の手法は、高い処理速
度を提供しないという問題点があった。
【0026】この発明は、前述した問題点を解決するた
めになされたもので、以下に述べるディジタル信号の周
波数逓降変換装置及びディジタル信号の周波数逓降変換
方法を得ることを目的とする。
【0027】本発明の目的は、濾波及び逓降標本化をD
CT領域で実行する、HDTV信号をSDTV信号又は
NTSC信号に逓降変換する方法及び装置を提供するこ
とである。
【0028】本発明の他の目的は、濾波及び逓降標本化
をDCT領域で実行し、ブロックエッジ効果及びその他
の歪みを減少させる、HDTV信号をSDTV信号又は
NTSC信号に逓降変換する方法及び装置を提供するこ
とである。
【0029】本発明の他の目的は、濾波及び逓降標本化
をDCT領域で実行し、高処理速度を提供する、HDT
V信号をSDTV信号又はNTSC信号に逓降変換する
方法及び装置を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】以上の及びその他の目的
は、DCT係数の少なくとも第1及び第2のDCTブロ
ックを含むディジタルビデオ信号を受信し、その第1及
び第2のDCTブロックを合成して、該第1及び第2の
DCTブロックに等しい次元を有する単一の合成DCT
ブロックとし、該合成DCTブロックをDCT領域から
空間領域へ変換することにより出力ディジタルビデオ信
号を作るステップを含む、ディジタルビデオ信号を逓降
変換する方法により達成される。
【0031】以上の及びその他の目的は、DCT係数の
少なくとも第1及び第2のDCTブロックを含むディジ
タルビデオ信号を受信して、その第1及び第2のDCT
ブロックを合成して該第1及び第2のDCTブロックに
等しい次元を有する単一の合成DCTブロックとする合
成手段と、該合成DCTブロックをDCT領域から空間
領域へ変換することにより出力ディジタルビデオ信号を
作る変換手段とを含む、ディジタルビデオ信号を逓降変
換する装置により更に達成される。
【0032】上で述べたように、本発明の方法及び装置
は在来の周波数切りつめ技術を利用しない。その代わり
に本発明の方法及び装置は周波数合成技術を採用してい
て、それによりブロックエッジ効果及びその他の歪みを
減少させるとともに高処理速度を得る。
【0033】本発明の他の目的、特色、及び特徴、その
構造の関連する要素の方法、動作、及び機能、部品の組
み合わせ、及び製造の経済性は、本明細書の一部を形成
する、好ましい実施の形態についての以下の詳しい説明
と添付図面とから明かとなろう。いろいろな図におい
て、同じ参照数字は対応する部分を示している。
【0034】すなわち、この発明に係るディジタル信号
の周波数逓降変換方法は、DCT係数の少なくとも第1
及び第2のDCTブロックを含むディジタルビデオ信号
を受信するステップと、その第1及び第2のDCTブロ
ックを合成して、該第1及び第2のDCTブロックに等
しい次元を有する単一の合成DCTブロックにするステ
ップと、前記合成DCTブロックをDCT領域から空間
領域へ変換することにより出力ディジタルビデオ信号を
生成するステップとを含むものである。
【0035】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、前記第1及び第2のDCTブロッ
クが、前記ディジタルビデオ信号の輝度成分を表すもの
である。
【0036】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、前記第1及び第2のDCTブロッ
クが、前記ディジタルビデオ信号のクロマ成分を表すも
のである。
【0037】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、前記受信ステップが、前記ディジ
タルビデオ信号としてHDTV信号を受信するものであ
る。
【0038】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、前記受信ステップが、前記ディジ
タルビデオ信号の輝度データ成分を表す4つのDCTブ
ロックを含む前記ディジタルビデオ信号を受信し、前記
合成ステップが、前記4つのDCTブロックを合成し
て、前記4つのDCTブロックに等しい次元を有する1
つの合成DCTブロックとするものである。
【0039】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、前記4つのDCTブロックの各々
が、8×8DCT係数のブロックであり、従って、前記
合成DCTブロックを8×8DCT係数のブロックとす
るものである。
【0040】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、前記受信ステップが、前記ディジ
タルビデオ信号の輝度成分を表す少なくとも2つの輝度
DCTブロックと、前記ディジタルビデオ信号のクロマ
成分を表す少なくとも2つのクロマDCTブロックとを
含む前記ディジタルビデオ信号を受信し、前記合成ステ
ップが、前記2つの輝度DCTブロックを合成して前記
2つの輝度DCTブロックに等しい次元を有する1つの
合成輝度DCTブロックとするとともに、前記2つのク
ロマDCTブロックを合成して前記2つのクロマDCT
ブロックに等しい次元を有する1つの合成クロマDCT
ブロックとし、前記変換ステップが、前記合成輝度DC
Tブロック及び合成クロマDCTブロックをDCT領域
から空間領域へ変換することにより前記出力ディジタル
ビデオ信号を生成するものである。
【0041】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、前記受信ステップが、前記ディジ
タルビデオ信号の輝度成分を表す4つの輝度DCTブロ
ックと、前記ディジタルビデオ信号の第1クロマ成分を
表す4つの第1クロマDCTブロックと、前記ディジタ
ルビデオ信号の第2クロマ成分を表す4つの第2クロマ
DCTブロックとを含む前記ディジタルビデオ信号を受
信し、前記合成ステップが、前記4つの輝度DCTブロ
ックを合成して前記4つの輝度DCTブロックに等しい
次元を有する1つの合成輝度DCTブロックとし、前記
4つの第1クロマDCTブロックを合成して前記4つの
第1クロマDCTブロックに等しい次元を有する1つの
合成第1クロマDCTブロックとし、前記4つの第2ク
ロマDCTブロックを合成して前記4つの第2クロマD
CTブロックに等しい次元を有する1つの合成第2クロ
マDCTブロックとし、前記変換ステップが、前記合成
輝度DCTブロック、前記合成第1クロマDCTブロッ
ク、及び前記合成第2クロマDCTブロックをDCT領
域から空間領域へ変換することにより前記出力ディジタ
ルビデオ信号を生成するものである。
【0042】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、前記合成ステップが、前記第1及
び第2のDCTブロックを低域通過濾波して、その濾波
済みの第1及び第2のDCTブロックを結合させて前記
1つの合成DCTブロックを生成するものである。
【0043】さらに、この発明に係るディジタル信号の
周波数逓降変換方法は、前記合成ステップが、前記ディ
ジタルビデオ信号の一定の周波数より低い成分を表す前
記第1及び第2のブロックのDCT係数を結合させるこ
とのみにより前記低域通過濾波を行うことによって前記
合成DCTブロックを生成するものである。
【0044】この発明に係るディジタル信号の周波数逓
降変換装置は、DCT係数の少なくとも第1及び第2の
DCTブロックを含むディジタルビデオ信号を受信し
て、前記第1及び第2のDCTブロックを合成して前記
第1及び第2のDCTブロックに等しい次元を有する1
つの合成DCTブロックとする合成手段と、前記合成D
CTブロックをDCT領域から空間領域へ変換すること
により出力ディジタルビデオ信号を生成するための変換
手段とを備えたものである。
【0045】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、前記第1及び第2のDCTブロッ
クが、前記ディジタルビデオ信号の輝度成分を表すもの
である。
【0046】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、前記第1及び第2のDCTブロッ
クが、前記ディジタルビデオ信号のクロマ成分を表すも
のである。
【0047】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、前記合成手段が、前記ディジタル
ビデオ信号としてHDTV信号を受信するものである。
【0048】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、前記合成手段が、前記ディジタル
ビデオ信号の輝度データ成分を表す4つのDCTブロッ
クを含む前記ディジタルビデオ信号を受信して、前記4
つのDCTブロックを合成して前記4つのDCTブロッ
クに等しい次元を有する1つの合成DCTブロックとす
るものである。
【0049】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、前記4つのDCTブロックの各々
が、8×8DCT係数のブロックであり、従って、前記
合成DCTブロックを8×8DCT係数のブロックとし
たものである。
【0050】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、前記合成手段が、前記ディジタル
ビデオ信号の輝度成分を表す少なくとも2つの輝度DC
Tブロックと、前記ディジタルビデオ信号のクロマ成分
を表す少なくとも2つのクロマDCTブロックとを含む
前記ディジタルビデオ信号を受信して、前記2つの輝度
DCTブロックを合成して前記2つの輝度DCTブロッ
クに等しい次元を有する1つの合成輝度DCTブロック
とするとともに、前記2つのクロマDCTブロックを合
成して前記2つのクロマDCTブロックに等しい次元を
有する1つの合成クロマDCTブロックとし、前記変換
手段が、前記合成輝度DCTブロック及びクロマDCT
ブロックをDCT領域から空間領域へ変換することによ
り前記出力ディジタルビデオ信号を生成するものであ
る。
【0051】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、前記合成手段が、前記ディジタル
ビデオ信号の輝度成分を表す4つの輝度DCTブロック
と、前記ディジタルビデオ信号の第1クロマ成分を表す
4つの第1クロマDCTブロックと、前記ディジタルビ
デオ信号の第2クロマ成分を表す4つの第2クロマDC
Tブロックとを含む前記ディジタルビデオ信号を受信し
て、前記4つの輝度DCTブロックを合成して前記4つ
の輝度DCTブロックに等しい次元を有する1つの合成
輝度DCTブロックとし、前記4つの第1クロマDCT
ブロックを合成して前記4つの第1クロマDCTブロッ
クに等しい次元を有する1つの合成第1クロマDCTブ
ロックとし、前記4つの第2クロマDCTブロックを合
成して前記4つの第2クロマDCTブロックに等しい次
元を有する1つの合成第2クロマDCTブロックとし、
前記変換手段が、前記合成輝度DCTブロック、合成第
1クロマDCTブロック、及び合成第2クロマDCTブ
ロックをDCT領域から空間領域へ変換することにより
前記出力ディジタルビデオ信号を生成するものである。
【0052】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、前記合成手段が、前記第1及び第
2のDCTブロックを低域通過濾波し、前記濾波済みの
第1及び第2のDCTブロックを結合させることにより
前記1つの合成DCTブロックを生成するものである。
【0053】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、前記合成手段が、前記ディジタル
ビデオ信号の一定の周波数より低い成分を表す前記第1
及び第2のブロックのDCT係数を結合させることのみ
により前記低域通過濾波を行うことによって前記合成D
CTブロックを生成するものである。
【0054】さらに、この発明に係るディジタル信号の
周波数逓降変換装置は、前記合成手段及び前記変換手段
を、プログラムされたマイクロプロセッサとしたもので
ある。
【0055】この発明に係るディジタル信号の周波数逓
降変換装置は、DCT係数の少なくとも第1及び第2の
DCTブロックを含む前記ディジタルビデオ信号を受信
して、前記第1及び第2のDCTブロックを合成して前
記第1及び第2のDCTブロックに等しい次元を有する
1つの合成DCTブロックとするシンセサイザと、前記
合成DCTブロックをDCT領域から空間領域へ変換す
ることにより出力ディジタルビデオ信号を生成する変換
器とを備えたものである。
【0056】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.この発明の実施の形態1について図3を
参照しながら説明する。図3は、この発明の実施の形態
1の構成を示すブロック図である。なお、各図中、同一
符号は同一又は相当部分を示す。
【0057】図3は、濾波及び逓降標本化をDCT領域
で実行するようになっている、HDTV逓降変換を行う
本発明の実施の形態1の装置を示す。図3に示されてい
るように、この装置は、任意の特定のフォーマットのH
DTV信号を受信する、上で説明したようなVLD量子
化解除器10を含んでいる。説明のみを目的として、そ
のHDTV信号は4:2:0符号化方式に従って符号化
されていて、U及びVクロマDCTブロックを包含して
いると仮定する。セパレータ30は、VLD量子化解除
器10の出力を受信し、輝度DCTブロックをVクロマ
DCTブロック及びUクロマDCTブロックから分離す
る。輝度DCTブロックはシンセサイザ32へ出力さ
れ、U及びVクロマDCTブロックは逓降変換器12へ
出力される。
【0058】逓降変換器12は、U及びVクロマDCT
ブロックに対して図1に関して上で説明したのと同様に
作用する。シンセサイザ32は、輝度DCTブロックを
合成する。IDCT34は、逆DCTを実行して、シン
セサイザ32の出力をDCT又は周波数領域から空間領
域へ変換する。リコンバイナ(recombiner)36は、I
DCT34及び逓降変換器12からのビット列を受信
し、これら2つのビット列を再結合させてSDTVフォ
ーマットのビット列を得る。
【0059】次に、図3に示されている本発明の実施の
形態1のHDTV変換器(周波数逓降変換装置)の動作
について説明する。セパレータ30は、VLD量子化解
除器10の出力を受信して、シーケンスヘッダに基づい
てHDTV信号のシーケンスを識別する。4:2:0シ
ーケンスが識別されると、セパレータ30は、4つの8
×8輝度DCTブロックをシンセサイザ32に送り、8
×8UクロマDCTブロック及び8×8VクロマDCT
ブロックを逓降変換器12に送る。4:2:2シーケン
スが識別されると、セパレータ30は、4つの8×8輝
度DCTブロックをシンセサイザ32に送り、2つの8
×8UクロマDCTブロック及び2つの8×8Vクロマ
DCTブロックを逓降変換器12に送る。しかし、セパ
レータが4:4:4シーケンスを識別したときには、セ
パレータは、4つの8×8輝度DCTブロック、4つの
8×8UクロマDCTブロック、及び4つの8×8Vク
ロマDCTブロックをシンセサイザ32に送る。
【0060】シンセサイザ32は、4つの8×8DCT
ブロックを合成して1つの8×8DCTブロックとす
る。従って、シンセサイザ32は4つの8×8輝度DC
Tブロックを受信すると、1つの8×8輝度DCTブロ
ックを出力する。シンセサイザ32の動作を一層よく説
明するために、動作原理を始めに1次元の場合について
説明し、次にシンセサイザ32に使用される2次元アプ
ローチについて説明する。合成動作を実行するための2
つの異なる手法についても説明する。
【0061】1次元の場合には、8要素アレイが2つの
8要素アレイ(例えば、16要素アレイ)から得られ
る。ai(i=0、1、・・・、15)が空間領域の1
6要素アレイを表し、空間領域の2つの1次元アレイが
i=ai及びci=ai+8(i=0、1、・・・、7)で
定義されると仮定する。式(1)及び式(2)は、1次
元8要素アレイb及びcを8×1DCTアレイB及びC
としてそれぞれ表している。
【0062】
【数1】
【0063】
【数2】
【0064】ここで、k=0のときは、g(k)=1/
√2、その他のときには、g(k)=1である。
【0065】この1次元の場合には、周波数合成動作の
機能は、2つの1次元8×1DCTアレイB及びCから
8×1DCTアレイA’を作ることである。従って、空
間領域で8要素アレイa’として表されるA’を8×1
DCTアレイB及びC、及び/又は8要素アレイb及び
cで定義することができる。下の式(3)はA’とa’
との関係を示す。
【0066】
【数3】
【0067】第1の合成手法は平均平滑化及び逓降標本
化操作を含む。この平均平滑化操作に従って、a’は、
式(4)に示されているように演算子Sb及びScを用い
てb及びcから得られる。
【0068】 a’=Sbb+Scc (4)
【0069】例えば、式(4)は下記の式(5)で示さ
れている形をとることができ、ここでSb及びScはとも
に0.50に設定されている。
【0070】
【数4】
【0071】式(5)に従って、式(3)のa’から
A’への変換を下記の式(6)のように表すことができ
る。
【0072】
【数5】
【0073】この式で、Mk(p)及びNk(p)は下記の
式(7a)及び(7b)で表されている行列である。
【0074】
【数6】
【0075】
【数7】
【0076】当業者であれば直ぐに気付くであろう様
に、行列M及びNはDCT係数を含んでおらず、従って
それから独立している。式(6)が示すように、8×1
DCTアレイA’を2つの8×1DCTアレイB及びC
から合成することができる。次に空間領域の8要素アレ
イa’を逆DCT変換により得ることができる。
【0077】所望の合成特性に応じて、式(4)の中の
b及びScを修正することにより平滑化濾波操作を修正
することができ、その結果として行列M及びNは変化す
る。
【0078】1次元の場合を説明したので、当業者は2
次元の場合を具体化する下記の式(8)〜式(15d)
を容易に決定することができ、ここでA”は合成された
8×8DCTブロックを表し、a”はA”の空間変換を
表し、B、C、D及びEは4つの8×8DCTブロック
のうちの1つを各々表し、b、c、d及びeは8×8D
CTブロックの空間変換をそれぞれ表す。
【0079】
【数8】
【0080】
【数9】
【0081】
【数10】
【0082】
【数11】
【0083】ここで、k=0、1、・・・、7、l=k
=0のときは、g(k)=g(l)=1/√2、その他
のときには、g(k)=g(l)=1である。
【0084】 a”=Sbb+Scc+Sdd+See (12)
【0085】
【数12】
【0086】ここで、Sb=Sc+Sd+Se=0.25で
ある。
【0087】
【数13】
【0088】
【数14】
【0089】
【数15】
【0090】
【数16】
【0091】
【数17】
【0092】
【数18】
【0093】
【数19】
【0094】2次元の場合についての上記の式におい
て、式(8)〜式(11)、式(12)、式(13)、
式(14)、及び式(15a)〜式(15d)は、1次
元の場合についての式(1)、式(2)、式(4)、式
(5)、式(6)、式(7a)及び式(7b)に対応す
る。従って、1次元の場合について上で説明したよう
に、行列W、X、Y及びZはDCT係数から独立してお
り、式(12)の中のSb、Sc、Sd及びSeを修正する
ことによって平滑化濾波操作を修正することができ、そ
の結果として行列W、X、Y及びZが変化する。
【0095】第2の手法は低域通過濾波及び平滑化を含
む。この技術では、偽信号防止フィルターとして作用す
る理想的低域フィルターが、逓降標本化の前に高周波数
を除去する。理想的低域通過濾波のプロセスは、空間領
域での正弦関数での入力アレイの畳み込みと同等であ
る。もう一度、aを用いて16要素アレイを指示して、
1次元の場合を説明する。16×1アレイAは、下記の
式(16)を用いてaから得られる。
【0096】
【数20】
【0097】理想的低域通過濾波を実施して、8×1D
CTアレイA’が下記の式(17)に従って得られる。
【0098】 A’k=Ak、k=0、1、・・・、7 (17)
【0099】次に、合成を得るために、A’をB及びC
の項で特徴づけなければならない。式(18)はA’の
偶数係数についてのA’と8要素アレイb及びcとの関
係を示す。
【0100】
【数21】
【0101】式(18)、式(1)及び式(2)から、
式(19)が得られる。
【0102】
【数22】
【0103】式(20)は、A’の奇数係数についての
A’と8要素アレイb及びcとの関係を示す。
【0104】
【数23】
【0105】残念なことに、偶数係数の場合と同じよう
に奇数係数を簡単な式に変形することはできない。従っ
て、A’の奇数係数を8×1行列B及びCで表すには行
列演算が必要である。下記の式(21)及び式(22
a)、(22b)は、A’の奇数係数と8×1行列B及
びCとの関係を示す。
【0106】
【数24】
【0107】ここで、Uk(p)及びVk(p)は変換行列
であり、下記の通りである。
【0108】
【数25】
【0109】
【数26】
【0110】第1の手法における行列M及びNの場合と
同じく、行列U及びVはDCT係数から独立している。
【0111】式(19)及び式(21)に基づいて、合
成された8×1DCTアレイA’を得ることができる。
次に、A’の空間領域表示であるa’を逆DCTにより
得ることができる。
【0112】第1の手法の場合と同じく、第2の技術に
ついて1次元の場合を説明したので、当業者は第2の手
法の2次元の場合を具体化する下記の式(23)〜式
(26d)を容易に決定することができ、ここでA”は
合成された8×8DCTブロックを表し、a”はA”の
空間変換を表し、B、C、D及びEは4つの8×8DC
Tブロックのうちの1つを各々表し、b、c、d及びe
は8×8DCTブロックの空間変換をそれぞれ表す。
【0113】
【数27】
【0114】
【数28】
【0115】
【数29】
【0116】
【数30】
【0117】
【数31】
【0118】
【数32】
【0119】
【数33】
【0120】2次元の場合についての上記の式におい
て、式(23)〜式(26d)は1次元の場合について
の式(19)〜式(22b)に対応する。従って、上で
説明した1次元の場合と同じく、行列Q、R、S及びT
はDCT係数から独立している。
【0121】従って、第1の手法に従う式(14)〜式
(15d)又は第2の手法に従う式(21)〜式(26
d)を用いて、シンセサイザ32は4つの8×8輝度D
CTブロックを合成して1つの8×8輝度DCTブロッ
クとする。
【0122】セパレータ30が4:2:0又は4:2:
2シーケンスを識別すると、シンセサイザ32は、上で
説明した2つの手法のうちの一方に従って4つの8×8
輝度DCTブロックを合成して1つの8×8輝度DCT
ブロックとする。しかし、セパレータ30が4:4:4
シーケンスを識別した場合には、シンセサイザ32は、
4つの8×8輝度DCTブロックを合成して1つの8×
8輝度DCTブロックとし、4つの8×8UクロマDC
Tブロックを合成して1つの8×8UクロマDCTブロ
ックとし、4つの8×8VクロマDCTブロックを合成
して1つの8×8VクロマDCTブロックとする。ID
CT34は、シンセサイザ32から出力されたDCTブ
ロックを空間ブロックに変換する。
【0123】この合成動作時に、逓降変換器12は、上
で説明したようにセパレータ30の出力を受信し、発明
の背景の節で述べたのと同様に動作する。リコンバイナ
36も、シーケンスヘッダに基づいてHDTVシーケン
スを識別し、4:2:0又は4:2:2シーケンスが識
別されたときにはIDCT34から出力される空間輝度
ブロックを逓降変換器12から出力される空間クロマブ
ロックと再結合させる。その他の、4:4:4シーケン
スが識別されたときには、リコンバイナ36はIDCT
34の出力を通過させるだけである。リコンバイナ36
の出力は、上で説明したようにHDTV信号が予測符号
化即ち間符号化により符号化されていなければ、SDT
Vビット列である。
【0124】もし間符号化が使用されていれば、リコン
バイナ36の出力は空間データをSDTVフォーマット
で表さない。従って、加算器18、運動ベクトル検出器
20、フレーム記憶装置22、及びリフォーマッタ24
が例えば図4に示されているように図3の変換装置に接
続されなければならない。具体的には、運動ベクトル検
出器20は、VLD量子化解除器10の出力を受信する
ように接続される。フレーム記憶装置22は運動ベクト
ル検出器20の出力に接続され、加算器18はリコンバ
イナ36及びフレーム記憶装置22の出力を受信して加
え合わせる。フレーム記憶装置22は加算器18の出力
も受信する。リフォーマッタ24は、加算器18及びフ
レーム記憶装置22の双方に接続され、加算器18から
の出力又はフレーム記憶装置22に記憶されている画像
を出力する。これらの追加の構成要素の動作については
図2に関して既に述べてあるので、その説明は繰り返さ
ない。
【0125】従来技術の場合と同じく、SDTVフォー
マットのディジタル信号が得られたら、そのSDTV信
号を周知の技術を用いてNTSC信号に変換することが
できる。
【0126】本発明の変換装置と、図1に関連して上で
説明した従来技術とをコンピュータ・シミュレーション
により比較した。更に、HDTV復号された画像を始め
に低域フィルターにより濾波し、次に各次元で半分に逓
降標本化する従来技術の手法を基準として使用した。コ
ンピュータ・シミュレーションでは、1192×108
0インターレースHDTVシーケンス”鯨(Whale)”
を使用した。GOPサイズN=2、アンカーフレーム距
離M=3、ビットレート=18Mbps、及び4:2:
0シーケンスというパラメータでMPEG規格ビデオ符
号化ソフトウェアによりHDTVビット列を生成した。
シミュレーションの結果は、図1に示されている従来技
術の手法には高次係数を単に無視すること(即ちマスキ
ング)に起因して近似が良くないために相当の量のブロ
ックエッジ効果と歪みとが生じるという欠陥があること
を証明した。しかし、本発明は、図1の従来技術の手法
と比べて著しく良い結果を得た。また、本発明は、処理
速度を向上させており、それは前記の基準よりなお速
い。
【0127】特定の符号化シーケンスと関連させて本発
明を説明したけれども、本発明が前記の符号化シーケン
スに限定されるものではないことが理解されるべきであ
る。また、本発明は、MPEG等の特定のディジタルフ
ォーマットでの使用に限定されない。ディジタルデータ
を逓降変換したい任意のアプリケーションにおいて任意
のフォーマットで本発明を使用することができる。
【0128】更に、目下最も実用的で好ましい実施の形
態と考えられるものとの関係で本発明を説明したけれど
も、本発明は、ここに開示した実施の形態に限定される
ものではなくて、特許請求の範囲の欄の請求項の範囲に
含まれる種々の修正形や均等物を包摂するものである。
【0129】
【発明の効果】この発明に係るディジタル信号の周波数
逓降変換方法は、以上説明したとおり、DCT係数の少
なくとも第1及び第2のDCTブロックを含むディジタ
ルビデオ信号を受信するステップと、その第1及び第2
のDCTブロックを合成して、該第1及び第2のDCT
ブロックに等しい次元を有する単一の合成DCTブロッ
クにするステップと、前記合成DCTブロックをDCT
領域から空間領域へ変換することにより出力ディジタル
ビデオ信号を生成するステップとを含むので、ブロック
エッジ効果及びその他の歪みを減少させるとともに高処
理速度を得ることができるという効果を奏する。
【0130】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、以上説明したとおり、前記第1及
び第2のDCTブロックが、前記ディジタルビデオ信号
の輝度成分を表すので、ブロックエッジ効果及びその他
の歪みを減少させるとともに高処理速度を得ることがで
きるという効果を奏する。
【0131】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、以上説明したとおり、前記第1及
び第2のDCTブロックが、前記ディジタルビデオ信号
のクロマ成分を表すので、ブロックエッジ効果及びその
他の歪みを減少させるとともに高処理速度を得ることが
できるという効果を奏する。
【0132】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、以上説明したとおり、前記受信ス
テップが、前記ディジタルビデオ信号としてHDTV信
号を受信するので、ブロックエッジ効果及びその他の歪
みを減少させるとともに高処理速度を得ることができる
という効果を奏する。
【0133】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、以上説明したとおり、前記受信ス
テップが、前記ディジタルビデオ信号の輝度データ成分
を表す4つのDCTブロックを含む前記ディジタルビデ
オ信号を受信し、前記合成ステップが、前記4つのDC
Tブロックを合成して、前記4つのDCTブロックに等
しい次元を有する1つの合成DCTブロックとするの
で、ブロックエッジ効果及びその他の歪みを減少させる
とともに高処理速度を得ることができるという効果を奏
する。
【0134】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、以上説明したとおり、前記4つの
DCTブロックの各々が、8×8DCT係数のブロック
であり、従って、前記合成DCTブロックを8×8DC
T係数のブロックとするので、ブロックエッジ効果及び
その他の歪みを減少させるとともに高処理速度を得るこ
とができるという効果を奏する。
【0135】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、以上説明したとおり、前記受信ス
テップが、前記ディジタルビデオ信号の輝度成分を表す
少なくとも2つの輝度DCTブロックと、前記ディジタ
ルビデオ信号のクロマ成分を表す少なくとも2つのクロ
マDCTブロックとを含む前記ディジタルビデオ信号を
受信し、前記合成ステップが、前記2つの輝度DCTブ
ロックを合成して前記2つの輝度DCTブロックに等し
い次元を有する1つの合成輝度DCTブロックとすると
ともに、前記2つのクロマDCTブロックを合成して前
記2つのクロマDCTブロックに等しい次元を有する1
つの合成クロマDCTブロックとし、前記変換ステップ
が、前記合成輝度DCTブロック及び合成クロマDCT
ブロックをDCT領域から空間領域へ変換することによ
り前記出力ディジタルビデオ信号を生成するので、ブロ
ックエッジ効果及びその他の歪みを減少させるとともに
高処理速度を得ることができるという効果を奏する。
【0136】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、以上説明したとおり、前記受信ス
テップが、前記ディジタルビデオ信号の輝度成分を表す
4つの輝度DCTブロックと、前記ディジタルビデオ信
号の第1クロマ成分を表す4つの第1クロマDCTブロ
ックと、前記ディジタルビデオ信号の第2クロマ成分を
表す4つの第2クロマDCTブロックとを含む前記ディ
ジタルビデオ信号を受信し、前記合成ステップが、前記
4つの輝度DCTブロックを合成して前記4つの輝度D
CTブロックに等しい次元を有する1つの合成輝度DC
Tブロックとし、前記4つの第1クロマDCTブロック
を合成して前記4つの第1クロマDCTブロックに等し
い次元を有する1つの合成第1クロマDCTブロックと
し、前記4つの第2クロマDCTブロックを合成して前
記4つの第2クロマDCTブロックに等しい次元を有す
る1つの合成第2クロマDCTブロックとし、前記変換
ステップが、前記合成輝度DCTブロック、前記合成第
1クロマDCTブロック、及び前記合成第2クロマDC
TブロックをDCT領域から空間領域へ変換することに
より前記出力ディジタルビデオ信号を生成するので、ブ
ロックエッジ効果及びその他の歪みを減少させるととも
に高処理速度を得ることができるという効果を奏する。
【0137】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換方法は、以上説明したとおり、前記合成ス
テップが、前記第1及び第2のDCTブロックを低域通
過濾波して、その濾波済みの第1及び第2のDCTブロ
ックを結合させて前記1つの合成DCTブロックを生成
するので、ブロックエッジ効果及びその他の歪みを減少
させるとともに高処理速度を得ることができるという効
果を奏する。
【0138】さらに、この発明に係るディジタル信号の
周波数逓降変換方法は、以上説明したとおり、前記合成
ステップが、前記ディジタルビデオ信号の一定の周波数
より低い成分を表す前記第1及び第2のブロックのDC
T係数を結合させることのみにより前記低域通過濾波を
行うことによって前記合成DCTブロックを生成するの
で、ブロックエッジ効果及びその他の歪みを減少させる
とともに高処理速度を得ることができるという効果を奏
する。
【0139】この発明に係るディジタル信号の周波数逓
降変換装置は、以上説明したとおり、DCT係数の少な
くとも第1及び第2のDCTブロックを含むディジタル
ビデオ信号を受信して、前記第1及び第2のDCTブロ
ックを合成して前記第1及び第2のDCTブロックに等
しい次元を有する1つの合成DCTブロックとする合成
手段と、前記合成DCTブロックをDCT領域から空間
領域へ変換することにより出力ディジタルビデオ信号を
生成するための変換手段とを備えたので、ブロックエッ
ジ効果及びその他の歪みを減少させるとともに高処理速
度を得ることができるという効果を奏する。
【0140】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記第1及
び第2のDCTブロックが、前記ディジタルビデオ信号
の輝度成分を表すので、ブロックエッジ効果及びその他
の歪みを減少させるとともに高処理速度を得ることがで
きるという効果を奏する。
【0141】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記第1及
び第2のDCTブロックが、前記ディジタルビデオ信号
のクロマ成分を表すので、ブロックエッジ効果及びその
他の歪みを減少させるとともに高処理速度を得ることが
できるという効果を奏する。
【0142】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記合成手
段が、前記ディジタルビデオ信号としてHDTV信号を
受信するので、ブロックエッジ効果及びその他の歪みを
減少させるとともに高処理速度を得ることができるとい
う効果を奏する。
【0143】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記合成手
段が、前記ディジタルビデオ信号の輝度データ成分を表
す4つのDCTブロックを含む前記ディジタルビデオ信
号を受信して、前記4つのDCTブロックを合成して前
記4つのDCTブロックに等しい次元を有する1つの合
成DCTブロックとするので、ブロックエッジ効果及び
その他の歪みを減少させるとともに高処理速度を得るこ
とができるという効果を奏する。
【0144】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記4つの
DCTブロックの各々が、8×8DCT係数のブロック
であり、従って、前記合成DCTブロックを8×8DC
T係数のブロックとしたので、ブロックエッジ効果及び
その他の歪みを減少させるとともに高処理速度を得るこ
とができるという効果を奏する。
【0145】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記合成手
段が、前記ディジタルビデオ信号の輝度成分を表す少な
くとも2つの輝度DCTブロックと、前記ディジタルビ
デオ信号のクロマ成分を表す少なくとも2つのクロマD
CTブロックとを含む前記ディジタルビデオ信号を受信
して、前記2つの輝度DCTブロックを合成して前記2
つの輝度DCTブロックに等しい次元を有する1つの合
成輝度DCTブロックとするとともに、前記2つのクロ
マDCTブロックを合成して前記2つのクロマDCTブ
ロックに等しい次元を有する1つの合成クロマDCTブ
ロックとし、前記変換手段が、前記合成輝度DCTブロ
ック及びクロマDCTブロックをDCT領域から空間領
域へ変換することにより前記出力ディジタルビデオ信号
を生成するので、ブロックエッジ効果及びその他の歪み
を減少させるとともに高処理速度を得ることができると
いう効果を奏する。
【0146】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記合成手
段が、前記ディジタルビデオ信号の輝度成分を表す4つ
の輝度DCTブロックと、前記ディジタルビデオ信号の
第1クロマ成分を表す4つの第1クロマDCTブロック
と、前記ディジタルビデオ信号の第2クロマ成分を表す
4つの第2クロマDCTブロックとを含む前記ディジタ
ルビデオ信号を受信して、前記4つの輝度DCTブロッ
クを合成して前記4つの輝度DCTブロックに等しい次
元を有する1つの合成輝度DCTブロックとし、前記4
つの第1クロマDCTブロックを合成して前記4つの第
1クロマDCTブロックに等しい次元を有する1つの合
成第1クロマDCTブロックとし、前記4つの第2クロ
マDCTブロックを合成して前記4つの第2クロマDC
Tブロックに等しい次元を有する1つの合成第2クロマ
DCTブロックとし、前記変換手段が、前記合成輝度D
CTブロック、合成第1クロマDCTブロック、及び合
成第2クロマDCTブロックをDCT領域から空間領域
へ変換することにより前記出力ディジタルビデオ信号を
生成するので、ブロックエッジ効果及びその他の歪みを
減少させるとともに高処理速度を得ることができるとい
う効果を奏する。
【0147】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記合成手
段が、前記第1及び第2のDCTブロックを低域通過濾
波し、前記濾波済みの第1及び第2のDCTブロックを
結合させることにより前記1つの合成DCTブロックを
生成するので、ブロックエッジ効果及びその他の歪みを
減少させるとともに高処理速度を得ることができるとい
う効果を奏する。
【0148】また、この発明に係るディジタル信号の周
波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記合成手
段が、前記ディジタルビデオ信号の一定の周波数より低
い成分を表す前記第1及び第2のブロックのDCT係数
を結合させることのみにより前記低域通過濾波を行うこ
とによって前記合成DCTブロックを生成するので、ブ
ロックエッジ効果及びその他の歪みを減少させるととも
に高処理速度を得ることができるという効果を奏する。
【0149】さらに、この発明に係るディジタル信号の
周波数逓降変換装置は、以上説明したとおり、前記合成
手段及び前記変換手段を、プログラムされたマイクロプ
ロセッサとしたので、ブロックエッジ効果及びその他の
歪みを減少させるとともに高処理速度を得ることができ
るという効果を奏する。
【0150】この発明に係るディジタル信号の周波数逓
降変換装置は、以上説明したとおり、DCT係数の少な
くとも第1及び第2のDCTブロックを含む前記ディジ
タルビデオ信号を受信して、前記第1及び第2のDCT
ブロックを合成して前記第1及び第2のDCTブロック
に等しい次元を有する1つの合成DCTブロックとする
シンセサイザと、前記合成DCTブロックをDCT領域
から空間領域へ変換することにより出力ディジタルビデ
オ信号を生成する変換器とを備えたので、ブロックエッ
ジ効果及びその他の歪みを減少させるとともに高処理速
度を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 濾波及び逓降標本化をDCT領域で実行する
ようになっている、HDTV逓降変換を実行するための
従来の装置を示す図である。
【図2】 濾波及び逓降標本化をDCT領域で実行する
ようになっている、HDTV逓降変換を実行するための
他の従来の装置を示す図である。
【図3】 濾波及び逓降標本化をDCT領域で実行する
ようになっている、HDTV逓降変換を実行するための
本発明の実施の形態1の装置を示す図である。
【図4】 濾波及び逓降標本化をDCT領域で実行する
ようになっている、HDTV逓降変換を実行するための
本発明の実施の形態1のもう一つの装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 VLD量子化解除器、12 逓降変換器、14
マスク、16 IDCT、18 加算器、20 運動ベ
クトル検出器、22 フレーム記憶装置、24リフォー
マッタ、30 セパレータ、32 シンセサイザ、34
IDCT、36 リコンバイナ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597067574 201 BROADWAY, CAMBRI DGE, MASSACHUSETTS 02139, U.S.A. (72)発明者 フイファン・サン アメリカ合衆国、ニュージャージー州、ク ランベリー、キングレット・ドライブ・サ ウス 61 (72)発明者 ジェイ・バオ アメリカ合衆国、ニュージャージー州、ブ リッジウォーター、シャファー・ロード 77 (72)発明者 トミー・シー・プーン アメリカ合衆国、ニュージャージー州、マ レー・ヒル、マレー・ヒル・ブールバード 75

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DCT係数の少なくとも第1及び第2の
    DCTブロックを含むディジタルビデオ信号を受信する
    ステップと、 その第1及び第2のDCTブロックを合成して、該第1
    及び第2のDCTブロックに等しい次元を有する単一の
    合成DCTブロックにするステップと、 前記合成DCTブロックをDCT領域から空間領域へ変
    換することにより出力ディジタルビデオ信号を生成する
    ステップとを含むディジタル信号の周波数逓降変換方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のDCTブロックは、
    前記ディジタルビデオ信号の輝度成分を表す請求項1記
    載のディジタル信号の周波数逓降変換方法。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2のDCTブロックは、
    前記ディジタルビデオ信号のクロマ成分を表す請求項1
    記載のディジタル信号の周波数逓降変換方法。
  4. 【請求項4】 前記受信ステップは、前記ディジタルビ
    デオ信号としてHDTV信号を受信する請求項1記載の
    ディジタル信号の周波数逓降変換方法。
  5. 【請求項5】 前記受信ステップは、前記ディジタルビ
    デオ信号の輝度データ成分を表す4つのDCTブロック
    を含む前記ディジタルビデオ信号を受信し、 前記合成ステップは、前記4つのDCTブロックを合成
    して、前記4つのDCTブロックに等しい次元を有する
    1つの合成DCTブロックとする請求項1記載のディジ
    タル信号の周波数逓降変換方法。
  6. 【請求項6】 前記4つのDCTブロックの各々は、8
    ×8DCT係数のブロックであり、従って、前記合成D
    CTブロックは8×8DCT係数のブロックである請求
    項5記載のディジタル信号の周波数逓降変換方法。
  7. 【請求項7】 前記受信ステップは、前記ディジタルビ
    デオ信号の輝度成分を表す少なくとも2つの輝度DCT
    ブロックと、前記ディジタルビデオ信号のクロマ成分を
    表す少なくとも2つのクロマDCTブロックとを含む前
    記ディジタルビデオ信号を受信し、 前記合成ステップは、前記2つの輝度DCTブロックを
    合成して前記2つの輝度DCTブロックに等しい次元を
    有する1つの合成輝度DCTブロックとするとともに、
    前記2つのクロマDCTブロックを合成して前記2つの
    クロマDCTブロックに等しい次元を有する1つの合成
    クロマDCTブロックとし、 前記変換ステップは、前記合成輝度DCTブロック及び
    合成クロマDCTブロックをDCT領域から空間領域へ
    変換することにより前記出力ディジタルビデオ信号を生
    成する請求項1記載のディジタル信号の周波数逓降変換
    方法。
  8. 【請求項8】 前記受信ステップは、前記ディジタルビ
    デオ信号の輝度成分を表す4つの輝度DCTブロック
    と、前記ディジタルビデオ信号の第1クロマ成分を表す
    4つの第1クロマDCTブロックと、前記ディジタルビ
    デオ信号の第2クロマ成分を表す4つの第2クロマDC
    Tブロックとを含む前記ディジタルビデオ信号を受信
    し、 前記合成ステップは、前記4つの輝度DCTブロックを
    合成して前記4つの輝度DCTブロックに等しい次元を
    有する1つの合成輝度DCTブロックとし、前記4つの
    第1クロマDCTブロックを合成して前記4つの第1ク
    ロマDCTブロックに等しい次元を有する1つの合成第
    1クロマDCTブロックとし、前記4つの第2クロマD
    CTブロックを合成して前記4つの第2クロマDCTブ
    ロックに等しい次元を有する1つの合成第2クロマDC
    Tブロックとし、 前記変換ステップは、前記合成輝度DCTブロック、前
    記合成第1クロマDCTブロック、及び前記合成第2ク
    ロマDCTブロックをDCT領域から空間領域へ変換す
    ることにより前記出力ディジタルビデオ信号を生成する
    請求項7記載のディジタル信号の周波数逓降変換方法。
  9. 【請求項9】 前記合成ステップは、前記第1及び第2
    のDCTブロックを低域通過濾波して、その濾波済みの
    第1及び第2のDCTブロックを結合させて前記1つの
    合成DCTブロックを生成する請求項1記載のディジタ
    ル信号の周波数逓降変換方法。
  10. 【請求項10】 前記合成ステップは、前記ディジタル
    ビデオ信号の一定の周波数より低い成分を表す前記第1
    及び第2のブロックのDCT係数を結合させることのみ
    により前記低域通過濾波を行うことによって前記合成D
    CTブロックを生成する請求項9記載のディジタル信号
    の周波数逓降変換方法。
  11. 【請求項11】 DCT係数の少なくとも第1及び第2
    のDCTブロックを含むディジタルビデオ信号を受信し
    て、前記第1及び第2のDCTブロックを合成して前記
    第1及び第2のDCTブロックに等しい次元を有する1
    つの合成DCTブロックとする合成手段と、 前記合成DCTブロックをDCT領域から空間領域へ変
    換することにより出力ディジタルビデオ信号を生成する
    ための変換手段とを備えたディジタル信号の周波数逓降
    変換装置。
  12. 【請求項12】 前記第1及び第2のDCTブロック
    は、前記ディジタルビデオ信号の輝度成分を表す請求項
    11記載のディジタル信号の周波数逓降変換装置。
  13. 【請求項13】 前記第1及び第2のDCTブロック
    は、前記ディジタルビデオ信号のクロマ成分を表す請求
    項11記載のディジタル信号の周波数逓降変換装置。
  14. 【請求項14】 前記合成手段は、前記ディジタルビデ
    オ信号としてHDTV信号を受信する請求項11記載の
    ディジタル信号の周波数逓降変換装置。
  15. 【請求項15】 前記合成手段は、前記ディジタルビデ
    オ信号の輝度データ成分を表す4つのDCTブロックを
    含む前記ディジタルビデオ信号を受信して、前記4つの
    DCTブロックを合成して前記4つのDCTブロックに
    等しい次元を有する1つの合成DCTブロックとする請
    求項11記載のディジタル信号の周波数逓降変換装置。
  16. 【請求項16】 前記4つのDCTブロックの各々は、
    8×8DCT係数のブロックであり、従って、前記合成
    DCTブロックは8×8DCT係数のブロックである請
    求項15記載のディジタル信号の周波数逓降変換装置。
  17. 【請求項17】 前記合成手段は、前記ディジタルビデ
    オ信号の輝度成分を表す少なくとも2つの輝度DCTブ
    ロックと、前記ディジタルビデオ信号のクロマ成分を表
    す少なくとも2つのクロマDCTブロックとを含む前記
    ディジタルビデオ信号を受信して、前記2つの輝度DC
    Tブロックを合成して前記2つの輝度DCTブロックに
    等しい次元を有する1つの合成輝度DCTブロックとす
    るとともに、前記2つのクロマDCTブロックを合成し
    て前記2つのクロマDCTブロックに等しい次元を有す
    る1つの合成クロマDCTブロックとし、 前記変換手段は、前記合成輝度DCTブロック及びクロ
    マDCTブロックをDCT領域から空間領域へ変換する
    ことにより前記出力ディジタルビデオ信号を生成する請
    求項11記載のディジタル信号の周波数逓降変換装置。
  18. 【請求項18】 前記合成手段は、前記ディジタルビデ
    オ信号の輝度成分を表す4つの輝度DCTブロックと、
    前記ディジタルビデオ信号の第1クロマ成分を表す4つ
    の第1クロマDCTブロックと、前記ディジタルビデオ
    信号の第2クロマ成分を表す4つの第2クロマDCTブ
    ロックとを含む前記ディジタルビデオ信号を受信して、
    前記4つの輝度DCTブロックを合成して前記4つの輝
    度DCTブロックに等しい次元を有する1つの合成輝度
    DCTブロックとし、前記4つの第1クロマDCTブロ
    ックを合成して前記4つの第1クロマDCTブロックに
    等しい次元を有する1つの合成第1クロマDCTブロッ
    クとし、前記4つの第2クロマDCTブロックを合成し
    て前記4つの第2クロマDCTブロックに等しい次元を
    有する1つの合成第2クロマDCTブロックとし、 前記変換手段は、前記合成輝度DCTブロック、合成第
    1クロマDCTブロック、及び合成第2クロマDCTブ
    ロックをDCT領域から空間領域へ変換することにより
    前記出力ディジタルビデオ信号を生成する請求項17記
    載のディジタル信号の周波数逓降変換装置。
  19. 【請求項19】 前記合成手段は、前記第1及び第2の
    DCTブロックを低域通過濾波し、前記濾波済みの第1
    及び第2のDCTブロックを結合させることにより前記
    1つの合成DCTブロックを生成する請求項11記載の
    ディジタル信号の周波数逓降変換装置。
  20. 【請求項20】 前記合成手段は、前記ディジタルビデ
    オ信号の一定の周波数より低い成分を表す前記第1及び
    第2のブロックのDCT係数を結合させることのみによ
    り前記低域通過濾波を行うことによって前記合成DCT
    ブロックを生成する請求項19記載のディジタル信号の
    周波数逓降変換装置。
  21. 【請求項21】 前記合成手段及び前記変換手段は、プ
    ログラムされたマイクロプロセッサである請求項11記
    載のディジタル信号の周波数逓降変換装置。
  22. 【請求項22】 DCT係数の少なくとも第1及び第2
    のDCTブロックを含む前記ディジタルビデオ信号を受
    信して、前記第1及び第2のDCTブロックを合成して
    前記第1及び第2のDCTブロックに等しい次元を有す
    る1つの合成DCTブロックとするシンセサイザと、 前記合成DCTブロックをDCT領域から空間領域へ変
    換することにより出力ディジタルビデオ信号を生成する
    変換器とを備えたディジタル信号の周波数逓降変換装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109495759A (zh) * 2018-11-27 2019-03-19 深圳大学 图像处理方法及装置
WO2020107214A1 (zh) * 2018-11-27 2020-06-04 深圳大学 图像处理方法及装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109495759A (zh) * 2018-11-27 2019-03-19 深圳大学 图像处理方法及装置
WO2020107214A1 (zh) * 2018-11-27 2020-06-04 深圳大学 图像处理方法及装置
CN109495759B (zh) * 2018-11-27 2021-04-27 深圳大学 图像处理方法及装置

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