JPH10323533A - 排気ガス処理装置及び排気ガス処理設備 - Google Patents

排気ガス処理装置及び排気ガス処理設備

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JPH10323533A
JPH10323533A JP9133649A JP13364997A JPH10323533A JP H10323533 A JPH10323533 A JP H10323533A JP 9133649 A JP9133649 A JP 9133649A JP 13364997 A JP13364997 A JP 13364997A JP H10323533 A JPH10323533 A JP H10323533A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガス中の微粉状固体の汚染物質と気体の
大気汚染物質とを効率良く除去する。 【解決手段】 下方に向かうにつれて縮径されている円
錐状内筒11と、円錐状筒11の上部内周面に沿い且つ
円錐状筒11の中心軸を中心として旋回する方向に圧縮
気体を噴出する噴出ノズル19と、吸着ペーパ31とを
備えている。円錐状内筒11は、その上部に排気ガスを
取り入れる上部開口が形成され、その下部に内部を通過
した排気ガスの構成物質を排出する下部開口12が形成
されている。吸着ペーパ31は、円錐状内筒11から排
出された排気ガスの構成物質の通過流路中に配されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粉状固体の汚染
物質と気体の大気汚染物質とが混存する排気ガスを処理
する排気ガス処理装置、及びこの装置を備えている排気
ガス処理設備に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、高温の排気ガス中には、NO
xやダイオキシン類など気体状態で存在する大気汚染物
質の他に、粉塵などの固体状態で存在する物質が混在し
ている。
【0003】排気ガス中の微粉状固体を除去するものと
しては、従来から遠心力方式を採用するサイクロンや、
濾過方式を採用するバグフィルタなどが知られている。
これらのものは、いずれも、排気ガス中の微粉状固体だ
けを分離収集するもので、気体状態の大気汚染物質まで
は、除去することができず、そのほとんどが大気中に放
出されている。
【0004】そこで、この気体状態の大気汚染物質を除
去するためには、大気汚染物質を吸収する水溶液を利用
する化学的設備が別途必要である。この化学的設備は、
気体の大気汚染物質と水溶液とが反応する反応槽の他
に、水溶液を設備内で循環させる装置、新たに水溶液を
供給する装置、水溶液を処理する装置などが備えられて
いる。
【0005】したがって、固体状態で存在する公害物質
と気体状態で存在する大気汚染物質が混存する排気ガス
を処理するためには、従来、サイクロンなどの集塵器と
化学設備とを組み合わせた装置が、一般的に用いられて
いる。
【0006】しかしながら、このような排気ガス処理装
置では、化学設備が非常に大型化し、装置の製造コスト
が嵩むと共に、水溶液の供給および処理を行わなければ
ならないので、ランニングコストが嵩んでしまう。この
ため、化学業界や製鉄業界など、製品等の製造過程で大
量の排気ガスが発生してしまう業界では、化学設備を用
いずとも、気体状態の大気汚染物質を除去できるものが
非常に望まれている。
【0007】そこで、このよう要望に応えるものとし
て、本出願の出願人自身が出願した国際公開WO 92/0229
2号公報に記載されている排気ガス処理装置がある。
【0008】この排気ガス処理装置は、下方に向かうに
つれて縮径されている円錐状筒と、この円錐状筒の上部
内周面に沿って圧縮気体を噴出する噴出ノズルとを有
し、円錐状筒の上部に排気ガスを吸い込む上部開口が形
成され、円錐状筒の下部に排出口が形成されているもの
である。
【0009】この排気ガス処理装置よって、固体状態で
存在する公害物質と気体状態で存在する大気汚染物質と
が混存する排気ガスを処理するメカニズムは、以下のよ
うものである。
【0010】円錐状筒内は、圧縮気体の流入により、圧
力が上昇すると共に、圧縮気体の断熱膨張等で温度が低
下する。このため、円錐状筒内に流入した排気ガス中の
気体の汚染物質の一部は、圧力の上昇と温度低下によ
り、液体に変化する。液体に成った大気汚染物質は、こ
れが円錐状筒内の渦流の中で微粉状固体の汚染物質と衝
突して、これに吸着する。この微粉状固体は、遠心力の
作用により、除去される。すなわち、気体の汚染物質
は、微粉状固体に吸着されたかたちで、微粉状固体と共
に、排気ガスから除去され、排出口から排出される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述した国際公開WO 9
2/02292号公報に記載されている排気ガス処理装置は、
比較的簡易な設備で、固体状態で存在する公害物質と気
体状態で存在する大気汚染物質とが混存する排気ガスを
効率よく処理することができ、製造コスト及びランニン
グコストが嵩まず、非常に優れたものであると言える。
【0012】しかしながら、公害問題が騒がれている昨
今では、常に、排気ガスをより効率よく処理することが
望まれている。
【0013】そこで、本発明は、このような要望に応え
るべく、固体状態で存在する公害物質と気体状態で存在
する大気汚染物質とが混存する排気ガスを比較的簡易な
装置で、効率よく処理することができる排気ガス処理装
置、及びこれを備えている排気ガス処理設備を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の第1の排気ガス処理装置は、下方に向かうにつれて縮
径され、その上部に前記排気ガスを取り入れる上部開口
が形成されていると共に、その下部に内部を通過した前
記排気ガスの構成物質を排出する下部開口が形成されて
いる中空の円錐状筒と、前記円錐状筒の上部内周面に沿
い且つ該円錐状筒の中心軸を中心として旋回する方向
に、圧縮気体を噴出する噴出ノズルと、前記噴出ノズル
に前記圧縮気体を供給する圧縮気体供給手段と、前記円
錐状筒の前記下部開口からの排出物が入り込み、上部に
前記排気ガス中の気体成分を排気する排気口が形成さ
れ、下部に前記排気ガス中の微粉状固体を排出する排出
口が形成されているケーシングと、前記ケーシング内の
気体流路中に配され、気体が通過可能な多数の微細な孔
を有するシートと、を備えていることを特徴とするもの
である。
【0015】前記目的を達成するための第2の排気ガス
処理装置は、前記第1の排気ガス処理装置において、前
記排気ガスを発生する排気ガス発生源から前記円錐状筒
内に該排気ガスが入り込むまでの間で、該排気ガスを冷
却する冷却手段を備えていることを特徴とするものであ
る。
【0016】前記目的を達成するための第3の排気ガス
処理装置は、前記第2の排気ガス処理装置において、前
記冷却手段は、前記円錐状筒の外周面を覆い、該円錐状
筒の該外周面との間に冷媒が供給される冷却ジャケット
と、前記冷却ジャケット内に前記冷媒を供給する冷媒供
給手段と、前記冷媒ジャケット内から前記冷媒を排出す
る冷媒排出手段と、を有していることを特徴とするもの
である。
【0017】前記目的を達成するための第4の排気ガス
処理装置は、前記第1から第3のいずれか一つの排気ガ
ス処理装置において、前記円錐状筒の中心軸を中心とし
て前記排気ガスを旋回させて、該排気ガスを該円錐状筒
の前記上部開口から該円錐状筒内に送り込む旋回流形成
手段を備えていることを特徴とするものである。
【0018】前記目的を達成するための第5の排気ガス
処理装置は、前記4の排気ガス処理装置において、前記
旋回流形成手段は、前記円錐状筒の上端に設置され、中
空円筒状を成し、その側周に中空円筒内に前記排気ガス
を取り入れる開口が形成され、該開口から中空円筒内に
流入した該排気ガスを旋回させる旋回羽根が該開口の縁
に取り付けられている排気ガス旋回筒を有していること
を特徴とするものである。
【0019】前記目的を達成するための第6の排気ガス
処理装置は、前記第4の排気ガス処理装置において、前
記旋回流形成手段は、前記円錐状筒の上端に設置され、
該円錐状筒の中心軸に近づくに連れて次第に下方に突出
して行く皿状を成し、その上面から、前記排気ガスを旋
回させる方向に向かってその下面に貫通している複数の
貫通孔が形成されている排気ガス旋回皿状板を有してい
ることを特徴とするものである。
【0020】前記目的を達成するための第7の排気ガス
処理装置は、前記第1から第6のいずれか一つの排気ガ
ス処理装置において、前記噴出ノズルを複数備えている
ことを特徴とするものである。
【0021】前記目的を達成するための第8の排気ガス
処理装置は、前記第1から第7のいずれか一つの排気ガ
ス処理装置において、前記シートは、帯状を成している
スクリーンフィルタであり、前記スクリーンフィルタが
巻き付いている供給ロール軸と、前記スクリーンフィル
タが巻き付く巻取ロール軸と、前記巻取ロール軸を回転
させる巻取機構と、を備え、前記供給ロール軸と前記巻
取ロール軸とは、該供給ロール軸から供給され且つ該巻
取ロール軸に巻き付く前の前記スクリーンフィルタが、
前記ケーシング内の気体流路中に位置するよう、配され
ていることを特徴とするものである。
【0022】前記目的を達成するための第9の排気ガス
処理装置は、前記第8の排気ガス処理装置において、前
記スクリーンフィルタには、前記排気ガス中の特定成分
を吸着する物質と該特定成分と反応する物質と該特定成
分の反応を促進する物質のうち、少なくとも一つが付着
していることを特徴とする排気ガス処理装置。
【0023】前記目的を達成するための第10の排気ガ
ス処理装置は、前記第8及び第9のいずれか一つの排気
ガス処理装置において、前記排気ガス中の特定成分と反
応する反応物質を前記スクリーンフィルタに供給する反
応物質供給手段を備えていることを特徴とするものであ
る。
【0024】前記目的を達成するための第11の排気ガ
ス処理装置は、前記第8から第10のいずれか一つの排
気ガス処理装置において、前記ケーシングの下部には、
前記排気ガス及び前記圧縮気体中の水分が凝縮して形成
された液体を排出する液排出口が形成され、前記ケーシ
ングの前記液排出口から排出された前記液体を前記円錐
状筒内に戻す液循環系を備えていることを特徴とするも
のである。
【0025】前記目的を達成するための第12の排気ガ
ス処理装置は、前記第1から第7のいずれか一つの排気
ガス処理装置において、前記シートは、開口を有し袋状
に形成されたバグフィルタ用濾布であることを特徴とす
るものである。
【0026】前記目的を達成するための第1の排気ガス
処理設備は、前記第1から第12のいずれか一つの排気
ガス処理装置と、排気ガス発生源からの前記排気ガスを
冷却する冷却手段と、前記冷却手段で冷却された前記排
気ガスを前記排気ガス処理装置に送り込むガス送込手段
と、を備えていることを特徴とするものである。
【0027】前記目的を達成するための第2の排気ガス
処理設備は、前記第8から第11のいずれか一つの排気
ガス処理装置(以下、上流側排気ガス処理装置とす
る。)と、前記第12の排気ガス処理装置(以下、下流
側排気ガス処理装置とする。)とを備え、前記上流側排
気ガス処理装置の前記排気口と前記下流側排気ガス処理
装置の前記円錐状筒の前記上部開口とがガスラインで接
続されていることを特徴とするものである。
【0028】前記目的を達成するための第3の排気ガス
処理設備は、前記第2の排気ガス処理設備において、排
気ガス発生源からの前記排気ガスを冷却する冷却手段
と、前記冷却手段で冷却された前記排気ガスを前記上流
側排気ガス処理装置に送り込むガス送込手段と、を備え
ていることを特徴とするものである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態と
しての排気ガス処理設備について、図面を用いて説明す
る。
【0030】この実施形態における排気ガス処理設備
は、図1に示すように、内部で重油やその他の可燃性物
質を燃焼させるボイラー(排気ガス発生源)1に接続さ
れているものである。このボイラー1から排気される高
温の排気ガス中には、ダイオキシン類やNOxやSOx
など気体状態で存在する大気汚染物質の他に、粉塵など
の固体状態で存在する物質を含んでいる。
【0031】この実施形態における排気ガス処理設備
は、ボイラー1で発生した排気ガスを冷却する冷却器
(冷却手段)2と、この冷却器2で冷却された排気ガス
を処理する上流側排気ガス処理装置A及び下流側排気ガ
ス処理装置Bと、冷却器2で冷却された排気ガスを上流
側排気ガス処理装置Aに送風する送風ファン3とを備え
ている。
【0032】上流側排気ガス処理装置Aは、図2に示す
ように、サイクロン式処理装置10Aと、スクリーンフ
ィルタ式処理装置30と、スクリーンフィルタ式処理装
置30から排出された液体の一部をサイクロン式処理装
置10Aへ送る液循環装置60とを有している。
【0033】サイクロン式処理装置10Aは、図2及び
図4に示すように、下方に向かうにつれて縮径されてい
る円錐状内筒11と、この円錐状内筒11の上部に圧縮
空気を噴出する複数の噴出ノズル19,19,…と、複
数の噴出ノズル19,19,…に圧縮空気を供給するコ
ンプレッサ(圧縮気体供給手段)4と、円錐状内筒11
の上端に設置され円錐状内筒11の中心軸Cに近づくに
連れて次第に下方に突出して行く皿状を成し、その上面
からその下面に貫通している複数の貫通孔14,14,
…が形成されている排気ガス旋回皿状板13と、円錐状
内筒11の上端に設置され中空円筒状を成し、その側周
に中空円筒内に排気ガスを取り入れる複数の開口17,
17,…が形成されている排気ガス旋回筒16と、円錐
状内筒11の外周面を覆い、この外周面との間に冷却水
が供給される冷却ジャケット(冷却手段)20と、冷却
ジャケット20が取り付けられている円錐状内筒11及
び排気ガス旋回筒16の外周を覆う外筒25と、外筒2
5の上端を塞ぐ外筒蓋26と、コンプレッサ4からの圧
縮空気を複数の噴出ノズル19へ分配する圧縮空気分配
器27と、これらを蓋う四角筒状のケーシング28とを
備えている。
【0034】円錐状内筒11は、その上端、つまり円錐
の底面に該当する部分が開口(上部開口)していると共
に、その下端、つまり円錐の頂点に該当する部分も開口
(下部開口)しており、この下部開口が排出口12を形
成している。この排出口12には、図2に示すように、
スクリーンフィルタ式処理装置30の側面下部まで伸び
ている微粉排出管59が接続されている。円錐状内筒1
1の上部開口は、排気ガス旋回皿状板13により塞がれ
ている。
【0035】この排気ガス旋回皿状板13は、前述した
ように、その上面から下面に複数の貫通孔14,14,
…が形成されている。これらの貫通孔14,14,…
は、図7に示すように、円錐状内筒11の中心軸Cを中
心として、スパイラル状に描いた線分上に形成されてい
る。また、この貫通孔14は、ここを通過した排気ガス
が時計回り方向(上から見た場合)の旋回流となるよ
う、排気ガス旋回皿状板13の上面から下面に斜めで、
且つ円錐状内筒11の中心軸Cを中心として時計回り方
向に貫通している。
【0036】円錐状内筒11の外周面を覆っている冷却
ジャケット20には、図4に示すように、その下部に冷
却水供給配管21aが接続され、その上部に冷却水排水
配管21bが接続されている。冷却水供給配管21a及
び冷却水排水配管21bには、それぞれ、この中を流れ
る冷却水の流量を調節する流量調節弁22a,22b、
及び、冷却水の温度を測定する温度計23a,23bが
設けられている。
【0037】排気ガス旋回筒16は、図5に示すよう
に、中空円筒状を成し、その上端面及び下端面が開口し
ている。排気ガス旋回筒16の側周には、中空円筒内に
排気ガスを取り入れるための矩形状の複数の開口17,
17,…が形成されている。各開口17,17,…の縁
には、図6に示すように、開口17から中空円筒内に流
入した排気ガスを、円錐状内筒11の中心軸Cを中心と
して、時計回り方向(上から見た場合)に旋回させる旋
回羽根18が取り付けられている。この排気ガス旋回筒
16は、排気ガス旋回皿状板13の真上に設けられてい
る。
【0038】冷却ジャケット20が取り付けられている
円錐状内筒11及び排気ガス旋回筒16の外周を覆う外
筒25は、図4に示すように、下部に開口25aが形成
されている。この開口25aは、ケーシング28の下部
に形成された排気ガス吸込室29に接続されている。こ
の排気ガス吸込室29を形成しているケーシング28の
側壁には、吸気口29aが形成されている。この吸気口
29aには、冷却器2及び送風ファン3を介して、ボイ
ラー1から伸びているガスダクト5が接続されている
(図2)。外筒25の上部は、天板26で塞がれてい
る。この天板26は、外筒25の上部開口を塞いでいる
と共に、排気ガス旋回筒16の上部開口も塞いでいる。
【0039】外筒25の回りに設けられえている圧縮空
気分配器27には、コンプレッサ44から伸びている圧
縮空気供給配管58が接続されている。また、この圧縮
空気分配器27には、図8に示すように、7つの噴出ノ
ズル19,19,…が設けられている。噴出ノズル19
の先端部は、この先端部から噴射される圧縮空気が、円
錐状内筒11の上部内周面に沿い、円錐状内筒11の中
心軸Cを中心として時計回り方向(上から見た場合)に
旋回するよう、曲げられている。なお、図8は、円錐状
内筒11内での圧縮空気の噴射方向を理解し易くするた
めに、排気ガス旋回皿状板13を省略している。
【0040】スクリーンフィルタ式処理装置30は、図
2に示すように、スクリーンフィルタを形成する吸着ペ
ーパ(シート)31と、吸着ペーパ31が巻き付いてい
る供給ロール軸32と、吸着ペーパ31が巻き付く巻取
ロール軸33と、排気ガス中の微粉状固体を目的の方向
に送るスクリュー49と、これらを蓋うケーシング40
と、巻取ロール軸33を回転させる巻取機構35と、吸
着ペーパ31に薬液を供給する薬液供給装置50とを備
えている。吸着ペーパ31と供給ロール軸32と巻取ロ
ール軸33と巻取機構35とは、いずれも、二つずつあ
る。
【0041】ケーシング40は、上部が四角筒型を成
し、下部が四角錐型を成している。ケーシング40の四
角錐型部分の側面に、前述したように、サイクロン式処
理装置10Aから伸びている微粉排出管59が接続され
ている。ケーシング40の四角錐型部分の下部には、前
述したスクリュー49が設けられている。このスクリュ
ー49の下部であってケーシング40を形成する壁面に
は、液体排出口42と微粉排出口41とが形成されてい
る。ケーシング40の四角筒型部分と四角錐型部分との
境には、ケーシング40内を仕切る仕切り板44が設け
られている。この仕切り板44には、上下方向に貫通し
た多数の貫通孔が形成されている。ケーシング40の四
角筒部分の側壁は、四箇所で側方に突出しており、それ
らが吸着ロール収納室45,46を形成している。4つ
の吸着ロール収納室45,46のうち、2つずつは、互
いに対向しており、対向している一方の吸着ロール室4
5に供給ロール軸32が設けられ、他方の吸着ロール室
46に巻取ロール軸33が設けられている。帯状の吸着
ペーパ31は、その一端が供給ロール軸32に巻き付
き、そこから水平方向に伸びてケーシング40内を横切
り、その他端が巻取ロール軸33に巻き付いている。ケ
ーシング40の四角筒部分を形成する側壁の上部には、
排気口43が形成されている。なお、上段側配されてい
る吸着ペーパ31には、予め粉末活性炭が付着されてい
る。
【0042】巻取機構35は、図9に示すように、ギヤ
モータ39と、その出力軸に取り付けられている駆動プ
ーリ38と、巻取ロール軸33に取り付けられている従
動プーリ36と、両プーリ36,38に掛け渡されてい
るベルト37とを有して構成されている。
【0043】薬液供給装置50は、図9に示すように、
薬液であるアンモニア水を溜めておく薬液タンク51
と、この薬液タンク51内のアンモニア水を供給ロール
軸32に巻き付いている吸着ペーパ31に供給する薬液
配管52とを有している。
【0044】液循環装置60は、図2に示すように、ス
クリーンフィルタ式処理装置30から排出された液体を
一時的に溜める下部コーン型タンク61と、タンク61
内の液体をサイクロン式処理装置10Aの排気ガス旋回
筒16内に送る液体循環ポンプ69と、タンク61から
出た液体中の固形物を除去するストレーナ68と、液体
循環ポンプ69から送られてきた液体を霧化する霧化装
置70とを備えている。
【0045】下部コーン型タンク61の上部には、スク
リーンフィルタ式処理装置30のケーシング40の下部
に形成された液体排出口42から伸びる液体配管62
と、薬液配管63と、が接続されている。タンク61の
下部には、タンク61内に溜ったスラッジを排出するた
めのスラッジ排出口66が形成されている。タンク61
には、タンク61内の液体のpHを測定するpH計65
が設けられている。薬液配管63には、このpH計65
で測定されたpH度に応じて弁開度を変える薬液流量調
節弁64が設けられている。なお、この薬液配管63に
は、アンモニア水が流れる。タンク61のコーン部の上
部には、液体配管67が接続されている。この液体配管
67は、ストレーナ68を介して液体循環ポンプ69の
吸込口に接続されている。
【0046】霧化装置70は、図4に示すように、液体
循環ポンプ69から送られてきた液体を受ける霧化容器
71と、霧化容器71内に圧縮空気を噴出する複数の噴
出ノズル72,72,…と、これらを蓋うと共に霧化容
器71内で霧化された気体をサイクロン式処理装置10
Aの排気ガス旋回筒16内に送るケーシング73とを有
している。霧化容器71は、略円筒状を成し、上部が開
口し、下部に底が形成されている。複数の噴出ノズル7
2,72,…は、圧縮空気が霧化容器71の底に噴出さ
れるよう、霧化容器71に取り付けられている。液体循
環ポンプ69から送られてきた液体は、噴出ノズル72
から噴出した霧化容器71の底に当たって上昇する圧縮
空気によって霧化され、この圧縮空気と共に、霧化容器
71の上部開口71aから霧化容器71外に出て、ケー
シング73の循環液排出口74から、サイクロン式処理
装置10Aの排気ガス旋回筒16内に排出される。
【0047】下流側排気ガス処理装置Bは、図3に示す
ように、サイクロン式処理装置10Bと、バグフィルタ
式処理装置80とを有している。このサイクロン式処理
装置10Bは、上流側排気ガス処理装置Aのサイクロン
式処理装置10Aと実質的に同じである。但し、下流側
排気ガス処理装置Bのサイクロン式処理装置10Bは、
上部に液体循環装置60の霧化装置70が設けられてい
ない点と、円錐状内筒11の下部に設けられている微粉
排出管59Bが鉛直下方に伸びている点で、上流側排気
ガス処理装置Aのサイクロン式処理装置10Aと異なっ
ている。下流側排気ガス処理装置Bのサイクロン式処理
装置10Bの吸気口29aには、上流側排気ガス処理装
置Aのスクリーンフィルタ式処理装置80の排気口43
から伸びているガスダクト6が接続されている。
【0048】バグフィルタ式処理装置80は、袋状のテ
フロン濾布(シート)81,81,…と、排気ガス中の
微粉状固体を目的の方向に送るスクリュー89と、これ
らを蓋うケーシング85と、この濾布81の目詰まりを
解消するための逆洗装置90とを備えている。
【0049】濾布81は、円筒状を成し、上部が開口
し、下部に底を有している。この濾布81は、濾布81
の上部開口縁が仕切り板87に支持されている。
【0050】ケーシング85は、上部が四角筒型を成
し、下部が四角錐型を成している。ケーシング85の四
角錐型部分の内部は、前述した仕切り板87により上下
に仕切られ、その下側が吸込室82、その上側が排気室
83を形成している。また、排気室83を形成するケー
シング40の側壁には、排気口88が形成されている。
吸込室82内には、仕切り板87により支持された複数
の濾布81,81,…が配されていると共に、サイクロ
ン式処理装置10Bから伸びている微粉排出管59Bの
下端開口59Baが位置している。ケーシング85の四
角錐型部分の下部には、前述したスクリュー89が設け
られている。このスクリュー89の下部であってケーシ
ング85を形成する壁面には、微粉排出口86が形成さ
れている。
【0051】逆洗装置90は、圧縮空気が一時的に溜め
られるヘッダ91と、ヘッダ91内の圧縮空気を濾布8
1,81,…内に導く配管92,92,…とを有してい
る。
【0052】次に、この実施形態における排気ガス処理
設備の作用について説明する。
【0053】ボイラー1からの排気ガスは、冷却器2で
冷却されてから、送風ファン3で約700mmAqに加圧され
て、上流側排気ガス処理装置Aのサイクロン式処理装置
10Aへ流入して行く。
【0054】サイクロン式処理装置10Aへ流入した排
気ガスは、排気ガス吸込室29を通って、外筒25の開
口25aから、外筒25の内周面と冷却ジャケット20
の外周面との間を通って行く。この過程で、排気ガス
は、冷却ジャケット20内の冷却水と熱交換して冷却さ
れる。排気ガスは、外筒25の内周面と排気ガス旋回筒
16間に至ると、排気ガス旋回筒16の複数の開口1
7,17,…から排気ガス旋回筒16内に流入する。排
気ガスは、この過程で、排気ガス旋回筒16の各開口1
7,17,…に設けられている旋回羽根18,18,…
で、時計回り方向の旋回力が加えられる。排気ガス旋回
筒16内の排気ガスは、時計回りに旋回しつつ下方に向
い、排気ガス旋回皿状板13の貫通孔14を通過して、
円錐状内筒11内に流入する。この過程でも、排気ガス
旋回皿状板13の貫通孔14が排気ガスの旋回方向に貫
通しているため、排気ガスの旋回性が高まる。
【0055】サイクロン式処理装置10Aの円錐状内筒
11内には、排気ガスの他に、コンプレッサ4からの圧
縮空気も噴出ノズル19から供給される。圧縮空気は、
この実施形態において、4.5〜7.0kg/cm2程度に調整さ
れて、排気ガスの旋回方向に、噴出ノズル19から円錐
状内筒11内に噴射される。従って、円錐状内筒11内
の圧力は高まると共に、円錐状内筒11内の排気ガスの
旋回力も高まる。なお、一台のサイクロン式処理装置1
0Aに供給される圧縮空気の量は、一台のサイクロン式
処理装置10Aに流入する排気ガス量が約22Nm3/minで
あるとすると、0.25Nm3/minと、非常に僅かである。
【0056】円錐状内筒11では、圧縮空気の流入によ
り、特定の圧力まで上昇すると共に、特定の温度まで低
下する。この温度低下は、圧縮空気の断熱膨張効果と、
サイクロン固有の効果とによって生じている。さらに、
円錐状内筒11内の気体は、冷却ジャケット20内の冷
却水によっても冷却される。円錐状内筒11内の圧力上
昇と温度低下により、排気ガス中の気体汚染物質は液化
して、排気ガス中の微粉状固体に吸着される。さらに、
排気ガス中の気体汚染物質は、圧縮空気中の水分が凝縮
して水になったものに溶け込み、この水が排気ガス中の
微粉状固体に吸着される。微粉状固体は、以上のよう
に、圧縮空気中の水と液化した気体汚染物質とを吸着
し、微粉状固体相互に付着し合い、比較的大きな塊に成
ると共に重たく成って、気体汚染物質及び微粉状固体が
ほぼ除去された排気ガスと共に旋回しつつ下降して行く
段階で、遠心力を受けて、排気ガスから分離される。
【0057】ここで、排気ガス中の気体汚染物質の除去
メカニズムについて、窒素酸化物とダイオキシン類を例
として以下に説明する。
【0058】大気汚染に関する公害物質のなかで、今日
最も大きな問題とされているのは窒素酸化物とダイオキ
シン類である。
【0059】窒素酸化物である二酸化窒素NO2は、近
年、光化学的“スモッグ”現象を誘発するものとして、
また、特異な悪臭を放つものとして、特に問題となって
いる気体である。窒素酸化物は、石炭、石油等のような
化石燃料の燃焼過程や、硝酸等を製造する化学工程にお
いて発生する。窒素化物の中で、一酸化窒素NOは前述
した化石燃料の燃焼時に酸素と窒素が直接反応して生成
され、二酸化窒素NO2は一酸化窒素が再び酸化反応を
起こして生成されるものである。このNO2は、冷却さ
れると、二分子結合反応を起こし、無色の液状四酸化窒
素(N24)に変化する。
【0060】その反応式は、 2NO2⇔N24+Q・・・・・・・・・・・・・(1) となる。この反応は、可逆反応であり発熱反応で、温度
が低下しても、圧力が増加しても、平衡反応式(1)は
右側に進行して、NO2は、液状の四酸化窒素N24
変化する。
【0061】このように、NO2が液状のN24に変化
した雰囲気中に、微粉状固体が存在すると、微量のN2
4でも、微粉状固体に吸着してしまい、この微粉状粒
子と共に除去される。従って、この実施形態のように、
排気ガス雰囲気の圧力が高められ、且つ排気ガスが冷却
すると、排気ガス中の気体状汚染物質の多くは、液化
し、微粉状固体に吸着されてしまう。なお、排気ガス中
の気体状汚染物質の液化に関する詳細な内容について
は、日本分析化学会関東支部で発刊された“公害分析指
針”の大気篇に記述されている。
【0062】ダイオキシン類は、二つのベンゼン環を二
つの酸素原子で結んでいる塩素化ダイオキシンと、二つ
のベンゼン環を一つの酸素原子で結んでいる塩素化ジベ
ンゾフランとの両方を合わせた総称である。このダイオ
キシン類は、ベトナム戦争で使用され、多数の奇形児を
発生させた枯葉材に大量に含まれていたことで、知られ
るようになったもので、近年では、都市ゴミ焼却炉の排
気ガス中からも検出され、さらに、この焼却炉の近所に
住んでいる母親の母乳からも検出されたことで大きな問
題となっている。
【0063】ゴミ等の焼却過程でのダイオキシン類の生
成は、焼却炉内おいて生成される場合と、焼却炉から排
出された排気ガスの冷却過程で生成される場合とに分け
られる。
【0064】焼却炉内では、ゴミ等の焼却初期段階で、
大量の炭化水素(CnHm)が発生し、これが空気と接
触して炭酸ガスと水とに分解するのが通常であるが、こ
れと空気との接触が悪いと、ダイオキシン類又はダイオ
キシン類に似た構造を持つ物質(前駆体)が生成される
ことになる。また、焼却炉内でダイオキシン類が生成さ
れていなくても、ダイオキシン類の前駆体が生成されて
いれば、排気ガスの冷却過程で、塩化銅、塩化鉄、炭素
等を触媒として、この前駆体がダイオキシン類に合成さ
れることがある。特に、排気ガスの温度が300℃付近
では、この合成反応が起こりやすい。なお、約300℃
は、ダイオキシン類の融点でもある。
【0065】そこで、この実施形態では、排気ガスが大
気に放出される前に、ダイオキシン類の合成温度である
300℃未満に、排気ガスの温度を下げ、前駆体をダイ
オキシン類に合成させてしまうと共に、合成されたダイ
オキシン類及び排気ガス中に予め含まれていたダイオキ
シン類をほとんど微粉化して、これを捕集している。具
体的に、この実施形態では、ボイラー1で発生した80
0℃以上の排気ガスを冷却器2で120℃程度まで下
げ、さらに、サイクロン式処理装置10A内の冷却ジャ
ケット20や、円筒状内筒11内での断熱膨張等で、円
筒状内筒11内での排気ガス温度を70℃程度にまで下
げている。この結果、円筒状内筒11内では、排気ガス
中のダイオキシン類は、そのほとんどが微粉化される。
微粉化したダイオキシン類は、前述したように、圧縮空
気中の水と液化した気体汚染物質と吸着し、微粉状固体
相互に付着し合い、比較的大きな塊と成って、気体汚染
物質及び微粉状固体がほぼ除去された排気ガスと共に旋
回しつつ下降して行く段階で、遠心力を受けて、排気ガ
スから分離される。
【0066】排気ガス中の気体汚染物質の除去過程で、
重要なものは、旋回流形成手段である排気ガス旋回筒1
6及び排気ガス旋回皿状板13と、冷却ジャケット20
である。
【0067】排気ガス旋回筒16及び排気ガス旋回皿状
板13は、円錐状内筒11内の排気ガスの旋回性を高め
ることで、排気ガス中の微粉状固体を遠心力で分離する
効果を高めていると共に、排気ガスの冷却効果も高めて
いる。排気ガスの冷却効果の向上は、以下のようなメカ
ニズムである。円錐状内筒11内で旋回流が形成される
と、円錐状内筒11の中心軸近傍の圧力が小さくなり、
円錐状内筒11の外周側の圧力が高まる。従って、円錐
状内筒11内の排気ガスの旋回性が高められると、円錐
状内筒11の中心軸近傍と外周側との圧力格差がさらに
大きくなる。このため、排気ガス旋回筒16及び排気ガ
ス旋回皿状板13で、円錐状内筒11内の排気ガスの旋
回性が高められると、圧縮空気が旋回しつつ円錐状内筒
11の中心軸に近づく過程での、圧縮空気の断熱膨脹率
が高まって、排気ガスの冷却効果も高められる。なお、
排気ガス旋回筒16及び排気ガス旋回皿状板13は、円
錐状内筒11内の排気ガスの旋回性を高める役割の他
に、排気ガス旋回筒16及び排気ガス旋回皿状板13の
それぞれの下流側の圧力が何らかの原因で高まってき
て、排気ガスが逆流するのを防ぐ役割も担っている。
【0068】また、冷却ジャケット20も、排気ガスを
冷却している。この冷却ジャケット20は、外筒25と
ジャケット20との間を通過している排気ガスのみなら
ず、円錐状内筒11内を通過している排気ガスも冷却し
ている、言い替えると、サイクロン式処理装置10Aに
流入した直後の排気ガスとサイクロン式処理装置10A
から流出する直前と排気ガスとを冷却しており、効率よ
く排気ガスを冷却している。なお、円錐状内筒11内で
の排気ガスの温度は、冷却水供給配管21a及び冷却水
排水配管21bに設けられている流量調節弁22a,2
2bの弁開度を調節して、冷却ジャケット20に供給さ
れる冷却水量を制御することで、調整する。
【0069】ダイオキシン類を含む微粉状固体は、以上
のように、圧縮空気中の水と液化した気体汚染物質とを
吸着し、微粉状固体相互に付着し合い、比較的大きな塊
と成って、気体汚染物質及び微粉状固体がほぼ除去され
た排気ガスと共に、円錐状内筒11の排出口12から微
粉排出管59を経て、スクリーンフィルタ式処理装置3
0のケーシング40内に送られる。
【0070】サイクロン式処理装置10から送られてき
たガス及び固体のうち、湿って比較的大きな粒になった
固体は、ケーシング40の下部に設けられているスクリ
ュー49で、微粉排出口41に送られ、そこから外部に
排出される。また、サイクロン式処理装置10内では、
前述したように、圧縮空気中の水分が凝縮して形成され
た水や、液化した気体汚染物質等を含む液体が形成され
る。この液体は、ケーシング40の下部に形成されてい
る液体排出口42から、液循環装置60の下部コーン型
タンク61内に送られる。また、液体の一部は、前述し
た固体と共に微分排出口41からも排出される。なお、
ケーシング40内は、大気圧よりも高いため、ケーシン
グ40内に至ったガス等は、吸着フィルタ31を通らず
に、微粉排出口41から抜けてしまう恐れがある。この
実施形態では、スクリュー49の羽根の間に溜った湿っ
た微粉によって、微粉排出口41をある程度シールし
て、微粉排出口41からガス等が吹き抜けるのを防いで
いるが、湿った微粉等によるシールでは不十分な場合に
は、微粉排出口41にロータリーバルブ等を設けるとよ
い。また、同様の理由により、下流側排気ガス処理装置
Bのバグフィルタ式処理装置80の微粉排出口86に
も、ロータリーバルブ等を設けてもよい。
【0071】サイクロン式処理装置10から送られてき
たガス等は、仕切り板44の貫通孔を経て上昇し、下段
の吸着ペーパ31に至る。仕切り板44は、ケーシング
40内に入ってきた固体のうち、直ちに落下しないも
の、つまり、ガス中に浮遊していたものの多くが直接吸
着ペーパ31に至るのを防ぐ役目を担っている。下段の
吸着ペーパ31に至ったガス等は、この吸着ペーパ31
を通る過程で、ガス中に含まれていた僅かな微粉(ダイ
オキシン類を含む)が吸着ペーパ31に捕集される。ま
た、この吸着ペーパには、薬液供給装置50から供給さ
れたアンモニアが付着しているので、サイクロン式処理
装置10内で液化されなかったNOxは、この吸着ペー
パ31を通る過程で、窒素と水に分解する。なお、脱硝
率を高めるために、この吸着ペーパ31に、NOxとア
ンモニアとの反応を促進する触媒を予め付着させておい
てもよい。下段の吸着ペーパ31を通ったガス等は、さ
らに上段の吸着ペーパ31を通る。この上段の吸着ペー
パ31を通る過程で、さらに、ガス中の微粉が捕集され
ると共に、ガス中のNOxが窒素と酸素に分解する。こ
の上段の吸着ペーパ31には、粉末活性炭が付着してい
るので、ダイオキシン類を含む微粉の捕集効果がより高
められると共に、脱臭効果も期待できる。下段及び上段
の吸着ペーパ31,31が巻き付く巻取ロール軸33,
33は、いずれも、それぞれの巻取機構35,35の駆
動で、僅かずつではあるが、常時回転している。従っ
て、下段及び上段の吸着ペーパ31,31は、常時、僅
かずつ巻取ロール軸33,33に巻き付けられる。この
ため、微粉等が吸着ペーパ31に付着しても、目詰まり
する前に、供給ロール軸32から新たな吸着ペーパ31
がガス流路中に供給される。なお、この実施形態では、
吸着ペーパ31が常時移動するようにしているが、吸着
ペーパ31の上流側と下流側との間の圧力差を常時測定
し、この圧力差が予め定められた値以上になったとき、
言い替えると、吸着ペーパ31が目詰まりしそうになっ
たとき、巻取機構35を駆動して、目詰まりした吸着ペ
ーパ31を巻き取るようにしてもよい。
【0072】下段及び上段の吸着ペーパ31を通過した
ガス等は、ケーシング40の排気口43から、バグフィ
ルタ式処理装置30を出て、ガスダクト6を経て、下流
側排気ガス処理装置Bのサイクロン式処理装置10Bへ
流れて行く。
【0073】なお、この実施形態では、上下2段に吸着
ペーパ31,31を設けたが、さらに多段でも、逆に一
段でもよい。これは、排気ガス中の微粉量がどの程度在
るか、さらに下流側排気ガス処理装置を設けるか、等に
よって適宜定めるべきである。また、この実施形態で
は、スクリーンフィルタとして、紙を用いているが、こ
れは巻取ローラ軸33に巻き付いた後、廃棄することを
前提にしているためで、再利用する場合には、耐食性の
高い帯状のテフロン濾布を用いるとよい。この場合、テ
フロン濾布を巻取ロール軸33と供給ロール軸32との
間で循環させるようにし、巻取ロール軸33から供給ロ
ール軸32に戻す過程で、テフロン濾布に圧縮空気又は
水等を噴霧して、テフロン濾布に付着した微粒子等を洗
い落すようにするとよい。また、この実施形態では、上
段及び下段の吸着ペーパ31,31にアンモニアを供給
しているが、いずれか一方にアンモニアを供給してNO
xを分解し、他方に生石灰水溶液を供給してSOxを分
解するようにしてもよい。
【0074】一方、スクリーンフィルタ式処理装置30
から排出され、液循環装置60の下部コーン型タンク6
1に至った液体は、ストレーナ68を経て、液体循環ポ
ンプ69に送られる。スクリーンフィルタ式処理装置3
0の液体排出口42から排出されるものは、液体のみな
らず、微小粒径の固体を多数含まれている。このため、
タンク61の底には、微小粒径の固体が沈降するので、
タンク61のスラッジ排出口66から定期的に固体等を
排出する。また、液体中に浮遊している固体は、液体循
環ポンプ69に至る前に、できるだけストレーナ68で
捕集する。タンク61内の液体のpHは、pH計65で
測定される。薬液流量調節弁64は、このpH計65で
測定されたpH度に応じて弁開度が変わり、pH度が小
さい場合には、弁開度が大きくなり、タンク61にアン
モニア水が送られる。
【0075】液体は、液体循環ポンプ69から霧化装置
70の霧化容器71内に送られる。この霧化容器71に
は、この液体の他に、噴出ノズル72から圧縮空気が噴
射される。圧縮空気は、霧化容器71の底に当たって上
昇する過程で、霧化容器71内に送られてきた液体を霧
化し、霧化した液体と共に、霧化容器71の上部開口7
1aから霧化容器71外に出て、ケーシング73の循環
液排出口74から、サイクロン式処理装置10Aの排気
ガス旋回筒16内に排出される。排気ガス旋回筒16内
に排出された液体は、円筒状内筒11に送られ、ここ
で、排気ガス中の微粉状固体を湿らせて、微粉状固体相
互の付着を促進する。また、この液体には、液循環装置
60を通過する過程でアンモニアが混ぜられているの
で、排気ガス中のNOxの一部が窒素と水とに分解す
る。
【0076】なお、この実施形態では、吸着ペーパ31
及びサイクロン式処理装置10Aに戻す液体に、アンモ
ニアを供給しているが、NOxの換わりにSOxを効果
的に除去したい場合には、アンモニアの換わりにSOx
と反応する生石灰水溶液を供給するようにしてもよい。
また、サイクロン式処理装置10Aには、ここの中で発
生した液体を戻さず、直接、サイクロン式処理装置10
A内に、アンモニアや生石灰水溶液や、さらには粉末活
性炭等を供給するようにしてもよい。すなわち、吸着ペ
ーパ31やサイクロン式処理装置10Aに供給するもの
は、排気ガス中の特定成分を吸着するもの、又は、特定
成分と反応するもの、さらには、特定成分の反応を促進
する触媒等、いずれのものであってもよい。
【0077】下流側排気ガス処理装置Bに送られてきた
ガス等は、下流側排気ガス処理装置Bのサイクロン式処
理装置10Bによって、さらに、ガス中の気体汚染物質
が液化すると共に微粉が分級される。そして、これら
は、サイクロン式処理装置10Bから微粉排出管59B
を通って、バグフィルタ式処理装置80の吸込室82に
送られる。吸込室82に至ったガス等のうち、比較的大
きな微粉は、そのまま落下し、ケーシング85の下部に
設けられているスクリュー89によって、微粉排出口8
6から排出される。また、ガス中に浮遊している比較的
小さな微粉は、ガスが濾布の外周側から内周側へ通過す
る過程で、テフロン濾布81に捕集される。テフロン濾
布81を通過したガスは、テフロン濾布91の上部開口
から排気室83に至り、排気室83から排気口88を経
て、大気中に排気される。
【0078】テフロン濾布81の外周に微粉が付着し、
テフロン濾布81の外周側と内周側との差圧が大きくな
ると、逆洗装置90からテフロン濾布81の内周側へ圧
縮空気が送られ、濾布81の外周に付着していた微粉が
払い落される。この微粉は、ケーシング85の下部に設
けられている微粉排出口86から排出される。なお、こ
の実施形態では、逆洗装置90から圧縮空気で濾布に付
着した微粉を払い落すようにしているが、この逆洗装置
90の換わりに、濾布81を振動させるバイブレータを
設けてもよい。
【0079】以上のように、この実施形態における排気
ガス処理設備では、別途大きな化学設備を設けずとも、
排気ガス中の気体及び微粉状固体の汚染物質を除去する
ことができるので、ランニングコストおよび製造コスト
を削減することができる。
【0080】また、この排気ガス処理設備では、円錐状
内筒11内の排気ガス中の微粉状固体は、液化した気体
汚染物質や圧縮空気中の水を吸着し、次第に湿ってくる
ため、微粉状固体相互が付着し合う。従って、かなり粒
径の小さい微粉状固体であっても、次第に大きな粒径に
なるので、単なるサイクロンによる微粉状固体分離より
も、粒径の小さい微粉状固体を分離することができる。
また、サイクロン式処理装置10A,10Bを通過した
後、除去しきれなかった微粉は、吸着ペーパ31又はテ
フロン濾布81で捕集される。ここで注目すべき点は、
サイクロン式処理装置10A,10Bで除去しきれなか
った微粉も僅かに湿っているため、吸着ペーパ31又は
テフロン濾布81に付着し易く、同径の微粉で乾いてい
るものよりも、遥かに捕集効率が高くなることである。
従って、サイクロン式処理装置10A,10Bと共に、
この下流側に、吸着ペーパ31又はテフロン濾布81等
のシートを設けることにより、微粉等の除去効率を高め
ることができる。
【0081】また、この実施形態では、サイクロン式処
理装置10A内にアンモニア水溶液を噴霧していると共
に、吸着ペーパ31にアンモニアや活性炭を予め付着さ
せておいているので、排気ガス中のNOxや微粉の除去
効率をさらに高めることができる。
【0082】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、この実施形態では、排気ガス発生源としてボイラ
ー1を例示したが、本発明は、これに限定されるもので
はなく、排気ガスを発生するものであれば、例えば、船
舶や車両等のディーゼルエンジン、化学プラントの反応
器、ゴミ焼却炉などに適用してもよい。
【0083】また、以上の実施形態では、排気ガス発生
源に対して、二台の排気ガス処理装置A,Bを直列的に
設けたが、排気ガス中の有害物除去の能力を高めるため
に、さらに多数の排気ガス処理装置を直列的に設けても
よい。また、排気ガスの処理量を多くするために、排気
ガス発生源に対して、複数の排気ガス処理装置を並列的
に設けてもよい。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、円錐状筒内で排気ガス
の圧力を高めると共に冷却することで、排気ガス中の気
体汚染物質を液化し、これを排気ガス中の微粉状固体に
吸着させ、この微粉状固体をサイクロン効果で除去して
いるので、別途、化学設備を設けずとも、排気ガス中の
気体及び微粉状固体の汚染物質を除去することができ、
ランニングコストおよび製造コストを削減することがで
きる。
【0085】さらに、円錐状筒で分離されなかった排気
ガス中の微粉状固体は、円錐状筒の下流側に設けられて
いるシートで捕集することができるので、微粉状固体を
より効率よく除去することができる。特に、本発明で
は、円錐状筒内で排気ガス中の微粉を湿らせているの
で、円錐状筒の下流側に設けたシートによる微粉状固体
の捕集効率が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態としての排気ガス処理
設備の要部切欠き斜視図である。
【図2】本発明に係る一実施形態としての上流側排気ガ
ス処理装置の要部切欠き斜視図である。
【図3】本発明に係る一実施形態としての下流側排気ガ
ス処理装置の要部切欠き斜視図である。
【図4】本発明に係る一実施形態としてのサイクロン式
処理装置の断面図である。
【図5】本発明に係る一実施形態としての排気ガス旋回
筒の斜視図である。
【図6】図5におけるVI−VI線断面図である。
【図7】本発明に係る一実施形態としての排気ガス旋回
皿状板の平面図である。
【図8】図4におけるVIII−VIII線断面図である。
【図9】本発明に係る一実施形態としての吸着ペーパ、
その巻取装置、薬液供給装置の斜視図である。
【符号の説明】
1…ボイラー(排気ガス発生源)、2…冷却器(冷却手
段)、3…送風ファン、4…コンプレッサ(圧縮気体供
給手段)、5,6…ガスダクト、10A,10B…サイ
クロン式処理装置、11…円錐状内筒、12…排出口、
13…排気ガス旋回皿状板、16…排気ガス旋回筒、1
7…旋回羽根、19…噴出ノズル72、20…冷却ジャ
ケット(冷却手段)、21a…冷却水供給配管、21b
…冷却水排水配管、25…外筒、26…外筒蓋、26a
…(外筒の)下部開口、27…圧縮空気分配器、28…
(サイクロン式処理装置の)ケーシング、29…排気ガ
ス吸込室、29a…吸気口、30…スクリーンフィルタ
式処理装置、31…吸着ペーパ(シート)、32…供給
ロール軸、33…巻取ロール軸、35…巻取機構、40
…(スクリーンフィルタ式処理装置の)ケーシング、4
1…微粉排出口、42…液体排出口、43…(スクリー
ンフィルタ式処理装置の)排気口、44…仕切り板、4
5,46…吸着ロール収納室、49,89…スクリュ
ー、50…薬液供給装置、60…液循環装置、61…下
部コーン型タンク、69…液体循環ポンプ、70…霧化
装置、71…霧化容器、72…噴出ノズル、73…(霧
化装置の)ケーシング、80…バグフィルタ式処理装
置、81…テフロン濾布、82…吸込室、83…排気
室、85…(バグフィルタ式処理装置の)ケーシング、
86…(バグフィルタ式処理装置の)微粉排出口、88
…(バグフィルタ式処理装置の)排気口、90…逆洗装
置。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 53/70 B01D 53/36 101Z 53/94

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粉状固体の汚染物質と気体の大気汚染物
    質とが混存する排気ガスを処理する排気ガス処理装置に
    おいて、 下方に向かうにつれて縮径され、その上部に前記排気ガ
    スを取り入れる上部開口が形成されていると共に、その
    下部に内部を通過した前記排気ガスの構成物質を排出す
    る下部開口が形成されている中空の円錐状筒と、 前記円錐状筒の上部内周面に沿い且つ該円錐状筒の中心
    軸を中心として旋回する方向に、圧縮気体を噴出する噴
    出ノズルと、 前記噴出ノズルに前記圧縮気体を供給する圧縮気体供給
    手段と、 前記円錐状筒の前記下部開口からの排出物が入り込み、
    上部に前記排気ガス中の気体成分を排気する排気口が形
    成され、下部に前記排気ガス中の微粉状固体を排出する
    排出口が形成されているケーシングと、 前記ケーシング内の気体流路中に配され、気体が通過可
    能な多数の微細な孔を有するシートと、 を備えていることを特徴とする排気ガス処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の排気ガス処理装置におい
    て、 前記排気ガスを発生する排気ガス発生源から前記円錐状
    筒内に該排気ガスが入り込むまでの間で、該排気ガスを
    冷却する冷却手段を備えていることを特徴とする排気ガ
    ス処理装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の排気ガス処理装置におい
    て、 前記冷却手段は、 前記円錐状筒の外周面を覆い、該円錐状筒の該外周面と
    の間に冷媒が供給される冷却ジャケットと、 前記冷却ジャケット内に前記冷媒を供給する冷媒供給手
    段と、 前記冷媒ジャケット内から前記冷媒を排出する冷媒排出
    手段と、 を有していることを特徴とする排気ガス処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれか一項に記載の排
    気ガス処理装置において、 前記円錐状筒の中心軸を中心として前記排気ガスを旋回
    させて、該排気ガスを該円錐状筒の前記上部開口から該
    円錐状筒内に送り込む旋回流形成手段を備えていること
    を特徴とする排気ガス処理装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の排気ガス処理装置におい
    て、 前記旋回流形成手段は、 前記円錐状筒の上端に設置され、中空円筒状を成し、そ
    の側周に中空円筒内に前記排気ガスを取り入れる開口が
    形成され、該開口から中空円筒内に流入した該排気ガス
    を旋回させる旋回羽根が該開口の縁に取り付けられてい
    る排気ガス旋回筒を有していることを特徴とする排気ガ
    ス処理装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の排気ガス処理装置におい
    て、 前記旋回流形成手段は、 前記円錐状筒の上端に設置され、該円錐状筒の中心軸に
    近づくに連れて次第に下方に突出して行く皿状を成し、
    その上面から、前記排気ガスを旋回させる方向に向かっ
    てその下面に貫通している複数の貫通孔が形成されてい
    る排気ガス旋回皿状板を有していることを特徴とする排
    気ガス処理装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれか一項に記載の排
    気ガス処理装置において、 前記噴出ノズルを複数備えていることを特徴とする排気
    ガス処理装置。
  8. 【請求項8】請求項1から7のいずれか一項に記載の排
    気ガス処理装置において、 前記シートは、帯状を成しているスクリーンフィルタで
    あり、 前記スクリーンフィルタが巻き付いている供給ロール軸
    と、 前記スクリーンフィルタが巻き付く巻取ロール軸と、 前記巻取ロール軸を回転させる巻取機構と、 を備え、 前記供給ロール軸と前記巻取ロール軸とは、該供給ロー
    ル軸から供給され且つ該巻取ロール軸に巻き付く前の前
    記スクリーンフィルタが、前記ケーシング内の気体流路
    中に位置するよう、配されていることを特徴とする排気
    ガス処理装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の排気ガス処理装置におい
    て、 前記スクリーンフィルタには、前記排気ガス中の特定成
    分を吸着する物質と該特定成分と反応する物質と該特定
    成分の反応を促進する物質のうち、少なくとも一つが付
    着していることを特徴とする排気ガス処理装置。
  10. 【請求項10】請求項8及び9のいずれか一項に記載の
    排気ガス処理装置において、 前記排気ガス中の特定成分と反応する反応物質を前記ス
    クリーンフィルタに供給する反応物質供給手段を備えて
    いることを特徴とする排気ガス処理装置。
  11. 【請求項11】請求項8から10のいずれか一項に記載
    の排気ガス処理装置において、 前記ケーシングの下部には、前記排気ガス及び前記圧縮
    気体中の水分が凝縮して形成された液体を排出する液排
    出口が形成され、 前記ケーシングの前記液排出口から排出された前記液体
    を前記円錐状筒内に戻す液循環系を備えていることを特
    徴とする排気ガス処理装置。
  12. 【請求項12】請求項1から7のいずれか一項に記載の
    排気ガス処理装置において、 前記シートは、開口を有し袋状に形成されたバグフィル
    タ用濾布であることを特徴とする排気ガス処理装置
  13. 【請求項13】請求項1から12のいずれか一項に記載
    の排気ガス処理装置と、 排気ガス発生源からの前記排気ガスを冷却する冷却手段
    と、 前記冷却手段で冷却された前記排気ガスを前記排気ガス
    処理装置に送り込むガス送込手段と、 を備えていることを特徴とする排気ガス処理設備。
  14. 【請求項14】請求項8から11のいずれか一項に記載
    の排気ガス処理装置(以下、上流側排気ガス処理装置と
    する。)と、 請求項12記載の排気ガス処理装置(以下、下流側排気
    ガス処理装置とする。)とを備え、 前記上流側排気ガス処理装置の前記排気口と前記下流側
    排気ガス処理装置の前記円錐状筒の前記上部開口とがガ
    スラインで接続されていることを特徴とする排気ガス処
    理設備。
  15. 【請求項15】請求項14記載の排気ガス処理設備にお
    いて、 排気ガス発生源からの前記排気ガスを冷却する冷却手段
    と、 前記冷却手段で冷却された前記排気ガスを前記上流側排
    気ガス処理装置に送り込むガス送込手段と、 を備えていることを特徴とする排気ガス処理設備。
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