JPH10317A - 集塵用濾布 - Google Patents
集塵用濾布Info
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- JPH10317A JPH10317A JP15560496A JP15560496A JPH10317A JP H10317 A JPH10317 A JP H10317A JP 15560496 A JP15560496 A JP 15560496A JP 15560496 A JP15560496 A JP 15560496A JP H10317 A JPH10317 A JP H10317A
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- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、逆圧方式のバッグ・フィルタで使用
しても、従来より寿命が長くなる除塵用濾布を提供する
ことを目的としている。 【解決手段】高温ガス中のダストを捕集するバッグ・フ
ィルタに用いられ、フェルト基地の濾過面側表層に、平
均径2μmの無数の気孔を有するポリテトラフルオロエ
チレン膜を熱融着してなる濾布であって、上記フェルト
基地に、強度が80kg/(5cm幅)以上で且つ熱収
縮率が0.5%以下のものを使用することを特徴とす
る。
しても、従来より寿命が長くなる除塵用濾布を提供する
ことを目的としている。 【解決手段】高温ガス中のダストを捕集するバッグ・フ
ィルタに用いられ、フェルト基地の濾過面側表層に、平
均径2μmの無数の気孔を有するポリテトラフルオロエ
チレン膜を熱融着してなる濾布であって、上記フェルト
基地に、強度が80kg/(5cm幅)以上で且つ熱収
縮率が0.5%以下のものを使用することを特徴とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集塵用濾布に関
し、特に、高温ガス、例えば高炉ガス、に含まれるダス
トを、捕集する耐久性に優れた濾布に係わる。
し、特に、高温ガス、例えば高炉ガス、に含まれるダス
トを、捕集する耐久性に優れた濾布に係わる。
【0002】
【従来の技術】高炉から発生するガス(以下、高炉ガ
ス、あるいはBガスという)は、製鉄所内で熱風炉、コ
ークス炉、鋼材の加熱炉、ボイラー等の燃料に使用され
るが、高炉から排出されたままの状態では、10〜30
g/Nm3 程度のダストを含んでいる。そのため、上記
した各種の炉や装置での使用に際しては、事前に、差支
えのない程度の含塵量まで除塵、清浄する必要がある。
従来、このガス除塵装置としては、ガス流の慣性を利用
した沈降室タイプの除塵器に、ベンチュリ・スクラバ、
あるいは乾式電気集塵機を高炉ガスの排出ラインに直列
に配設したものが、使用されていた。
ス、あるいはBガスという)は、製鉄所内で熱風炉、コ
ークス炉、鋼材の加熱炉、ボイラー等の燃料に使用され
るが、高炉から排出されたままの状態では、10〜30
g/Nm3 程度のダストを含んでいる。そのため、上記
した各種の炉や装置での使用に際しては、事前に、差支
えのない程度の含塵量まで除塵、清浄する必要がある。
従来、このガス除塵装置としては、ガス流の慣性を利用
した沈降室タイプの除塵器に、ベンチュリ・スクラバ、
あるいは乾式電気集塵機を高炉ガスの排出ラインに直列
に配設したものが、使用されていた。
【0003】このうち、乾式電気集塵機は、建設時の初
期投資が大きすぎるほか、近年の高炉への高微粉炭吹込
み操業などで発生ダストが増加した場合、十分な集塵効
率が得られない、あるいは湿潤ダストが到来した時に
は、集塵極からの捕集ダストの剥離が困難になる等の問
題があった。また、高炉の大型化、高圧操業が普及し、
特に炉頂圧発電を実施するようになった近年では、極力
含塵量を低減すると共に、高温ガスの有する熱エネルギ
ーを高いレベルで維持する必要が生じた。そこで、該電
気集塵機や湿式のベンチュリ・スクラバに代え、除塵性
能に優れ、且つ除塵効率の良い所謂バッグ・フィルタ式
集塵装置を採用するようになった。
期投資が大きすぎるほか、近年の高炉への高微粉炭吹込
み操業などで発生ダストが増加した場合、十分な集塵効
率が得られない、あるいは湿潤ダストが到来した時に
は、集塵極からの捕集ダストの剥離が困難になる等の問
題があった。また、高炉の大型化、高圧操業が普及し、
特に炉頂圧発電を実施するようになった近年では、極力
含塵量を低減すると共に、高温ガスの有する熱エネルギ
ーを高いレベルで維持する必要が生じた。そこで、該電
気集塵機や湿式のベンチュリ・スクラバに代え、除塵性
能に優れ、且つ除塵効率の良い所謂バッグ・フィルタ式
集塵装置を採用するようになった。
【0004】ところで、このバッグ・フィルタ式集塵装
置の採用で、集塵効率や性能は確かに高まった。しかし
ながら、湿潤ダストの剥離不良の問題に対しては、やは
りまだ不十分であった。バッグ・フイルタは、捕集して
濾布に付着したダストを周期的に払い落として剥離し、
その圧損が過度に増大しないようにする必要がある。そ
の払い落しには、濾布を機械的手段で振動させる方法、
図2(a)に示すように、ガス流れ方向に対して別途送
風機を利用して空気で逆圧をかける逆圧コラップス法
(以下、逆圧という)、図2(b)に示す高圧空気のパ
ルス・ジェットをノズルから吹き付ける方法(以下、パ
ルス法)が一般に用いられ、そのうち、高炉ガスの除塵
には、逆圧法あるいはパルス法が多用されている。
置の採用で、集塵効率や性能は確かに高まった。しかし
ながら、湿潤ダストの剥離不良の問題に対しては、やは
りまだ不十分であった。バッグ・フイルタは、捕集して
濾布に付着したダストを周期的に払い落として剥離し、
その圧損が過度に増大しないようにする必要がある。そ
の払い落しには、濾布を機械的手段で振動させる方法、
図2(a)に示すように、ガス流れ方向に対して別途送
風機を利用して空気で逆圧をかける逆圧コラップス法
(以下、逆圧という)、図2(b)に示す高圧空気のパ
ルス・ジェットをノズルから吹き付ける方法(以下、パ
ルス法)が一般に用いられ、そのうち、高炉ガスの除塵
には、逆圧法あるいはパルス法が多用されている。
【0005】一方、高炉ガスからダストを濾過する袋状
の濾布に関しては、使用当初から種々の改良が加えら
れ、現在、逆圧方式のバッグ・フィルタでは、織布を基
地にし,その濾過側面に多孔質のPTFE(ポリテトラ
フルオロエチレン)膜を接着剤で貼り付けたものが、パ
ルス方式のバッグ・フィルタでは、フェルト基地に上記
PTFE膜を熱融着したものが用いられるようになっ
た。
の濾布に関しては、使用当初から種々の改良が加えら
れ、現在、逆圧方式のバッグ・フィルタでは、織布を基
地にし,その濾過側面に多孔質のPTFE(ポリテトラ
フルオロエチレン)膜を接着剤で貼り付けたものが、パ
ルス方式のバッグ・フィルタでは、フェルト基地に上記
PTFE膜を熱融着したものが用いられるようになっ
た。
【0006】しかしながら、パルス方式のバッグ・フィ
ルタで使用されている濾布の耐久性は良いが、逆圧方式
のバッグ・フィルタで使用されている濾布の耐久性が劣
るという問題が生じている。その原因は、パルス方式で
は、ダスト払い落し時に濾布にかかる力はさほどでない
が、逆圧方式では、上記PTFE膜が剥離する方向に大
きな力が作用することにある。逆圧方式の濾布は、基地
が織布であるため、膜が剥れると、織布の表面がまとも
に露出して直ちにダストは素通りとなり、集塵性能が著
しく低下すると共に、織布の繊維が切れて孔があき、濾
布としての役を果たさなくなる。
ルタで使用されている濾布の耐久性は良いが、逆圧方式
のバッグ・フィルタで使用されている濾布の耐久性が劣
るという問題が生じている。その原因は、パルス方式で
は、ダスト払い落し時に濾布にかかる力はさほどでない
が、逆圧方式では、上記PTFE膜が剥離する方向に大
きな力が作用することにある。逆圧方式の濾布は、基地
が織布であるため、膜が剥れると、織布の表面がまとも
に露出して直ちにダストは素通りとなり、集塵性能が著
しく低下すると共に、織布の繊維が切れて孔があき、濾
布としての役を果たさなくなる。
【0007】そこで、パルス方式で使用しているフェル
トを基地とした濾布を使用するようにしたところ、それ
でも前記膜の剥離問題は解消できず、高々6ケ月程度の
寿命しかないのが現状であった。
トを基地とした濾布を使用するようにしたところ、それ
でも前記膜の剥離問題は解消できず、高々6ケ月程度の
寿命しかないのが現状であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑み、逆圧方式のバッグ・フィルタで使用しても、従
来より寿命が長くなる除塵用濾布を提供することを目的
としている。
を鑑み、逆圧方式のバッグ・フィルタで使用しても、従
来より寿命が長くなる除塵用濾布を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、逆圧方式とパルス方式とで濾布に作用する
力の違いに着目し鋭意研究を重ね、逆圧方式バッグ・フ
ィルタで使用する濾布の基地に採用するフェルトの特性
を強化することが、PTFE膜との接着性を改良するこ
とに気がつき、本発明を完成させた。
成するため、逆圧方式とパルス方式とで濾布に作用する
力の違いに着目し鋭意研究を重ね、逆圧方式バッグ・フ
ィルタで使用する濾布の基地に採用するフェルトの特性
を強化することが、PTFE膜との接着性を改良するこ
とに気がつき、本発明を完成させた。
【0010】すなわち、本発明は、高温ガス中のダスト
を捕集するバッグ・フィルタに用いられ、フェルト基地
の濾過面側表層に、平均径2μmの無数の気孔を有する
ポリテトラフルオロエチレン膜を熱融着してなる濾布で
あって、上記フェルト基地に、強度が80kg/(5c
m幅)以上で、且つ熱収縮率が0.5%以下のものを使
用することを特徴とする集塵用濾布である。また、本発
明は、上記フェルト基地の繊維材質が耐熱繊維であるこ
とを特徴とする集塵用濾布である。さらに、本発明は、
上記バッグ・フィルタが、ダストの付着した濾布に空気
で逆圧をかけ、該ダストを払い落す逆圧コラップス式バ
ッグ・フィルタであったり、あるいは上記高温ガスが高
炉からの発生ガスであることを特徴とする集塵用濾布で
もある。
を捕集するバッグ・フィルタに用いられ、フェルト基地
の濾過面側表層に、平均径2μmの無数の気孔を有する
ポリテトラフルオロエチレン膜を熱融着してなる濾布で
あって、上記フェルト基地に、強度が80kg/(5c
m幅)以上で、且つ熱収縮率が0.5%以下のものを使
用することを特徴とする集塵用濾布である。また、本発
明は、上記フェルト基地の繊維材質が耐熱繊維であるこ
とを特徴とする集塵用濾布である。さらに、本発明は、
上記バッグ・フィルタが、ダストの付着した濾布に空気
で逆圧をかけ、該ダストを払い落す逆圧コラップス式バ
ッグ・フィルタであったり、あるいは上記高温ガスが高
炉からの発生ガスであることを特徴とする集塵用濾布で
もある。
【0011】本発明では、濾過側面の膜を熱融着させる
フェルト基地の強度と熱収縮率をある範囲に限定し、従
来よりパルス方式のバッグ・フィルタで用いられている
濾布よりも接着部の強化を図った。その結果、接着強度
が高くなり、逆圧方式のバッグ・フィルタで使用しても
前記膜の剥離を起こすことが殆ど無くなる。また、濾布
の製造ロットによる品質のばらつきも小さくなった。ま
た、万一、剥離を起こした場合でも、ごく小さな島状剥
離を呈するだけなので、その裏側の基地フェルトの露出
面積を殆ど小さなものに留めることができる。さらに、
基地に使用するフェルト自体も特性が改善され、繊維の
充填が一層密になったので、微細ダストでも分離するこ
とができるようになる。
フェルト基地の強度と熱収縮率をある範囲に限定し、従
来よりパルス方式のバッグ・フィルタで用いられている
濾布よりも接着部の強化を図った。その結果、接着強度
が高くなり、逆圧方式のバッグ・フィルタで使用しても
前記膜の剥離を起こすことが殆ど無くなる。また、濾布
の製造ロットによる品質のばらつきも小さくなった。ま
た、万一、剥離を起こした場合でも、ごく小さな島状剥
離を呈するだけなので、その裏側の基地フェルトの露出
面積を殆ど小さなものに留めることができる。さらに、
基地に使用するフェルト自体も特性が改善され、繊維の
充填が一層密になったので、微細ダストでも分離するこ
とができるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に係る集塵用濾布
の断面を模式的に示す。この断面構造自体は、従来から
あるパルス式バッグ・フィルタで用いる濾布と同様であ
る。つまり、基地としての厚み1.8mmのフェルト基
地1に、厚みμmオーダの多孔質なPTFE膜2が熱融
着されている。熱融着は、フェルト基地1上に上記膜2
を重ね、例えば高温下でローラで加圧することで行われ
る。この熱融着により、フェルト基地1と該膜2の境界
は、相互に溶融し合い物理的に一体となった強固な接着
層3を形成する。
の断面を模式的に示す。この断面構造自体は、従来から
あるパルス式バッグ・フィルタで用いる濾布と同様であ
る。つまり、基地としての厚み1.8mmのフェルト基
地1に、厚みμmオーダの多孔質なPTFE膜2が熱融
着されている。熱融着は、フェルト基地1上に上記膜2
を重ね、例えば高温下でローラで加圧することで行われ
る。この熱融着により、フェルト基地1と該膜2の境界
は、相互に溶融し合い物理的に一体となった強固な接着
層3を形成する。
【0013】本発明の重要なポイントは、前記フェルト
基地1の特性のうち、強度を80kg/(5cm幅)以
上,熱収縮率を0.5%以下に限定したことである。そ
れは、付着ダストを払い落すため濾布に逆圧をかける
と、フェルト基地1と前記膜2を引離す方向に力が作用
するが、その力に対抗するために必要な値である。つま
り、本発明では、濾過方向と逆に300mmAq以上の
差圧がかっても前記膜2が剥離しないことを前提に上記
特性を定めた。80kg/(5cm幅)以下の強度で、
熱収縮率が0.5%以上のフェルト基地1では、上記差
圧がかかると、接着部3の強度が弱く、また繊維が伸び
て短時間の使用で前記膜2の剥離が確実に起きるので、
本発明では上記のようにそれら特性を限定したのであ
る。
基地1の特性のうち、強度を80kg/(5cm幅)以
上,熱収縮率を0.5%以下に限定したことである。そ
れは、付着ダストを払い落すため濾布に逆圧をかける
と、フェルト基地1と前記膜2を引離す方向に力が作用
するが、その力に対抗するために必要な値である。つま
り、本発明では、濾過方向と逆に300mmAq以上の
差圧がかっても前記膜2が剥離しないことを前提に上記
特性を定めた。80kg/(5cm幅)以下の強度で、
熱収縮率が0.5%以上のフェルト基地1では、上記差
圧がかかると、接着部3の強度が弱く、また繊維が伸び
て短時間の使用で前記膜2の剥離が確実に起きるので、
本発明では上記のようにそれら特性を限定したのであ
る。
【0014】これに対して、従来からあるパルス方式の
バッグ・フィルタで用いる濾布には、高圧空気のジェッ
トの噴射方向が濾過方向と一致するので、本発明のよう
なフェルト基地1は必要でなく、強度が30〜40kg
/(5cm幅)で,熱収縮率が2〜3%程度であった。
なお、上記強度値は、JIS L 1096に規定され
ているフェルトの物性試験方法に従い、5cmの幅のフ
ェルト基地1に80kgの荷重をかけた時に、該フェル
ト基地が破損することを意味している。
バッグ・フィルタで用いる濾布には、高圧空気のジェッ
トの噴射方向が濾過方向と一致するので、本発明のよう
なフェルト基地1は必要でなく、強度が30〜40kg
/(5cm幅)で,熱収縮率が2〜3%程度であった。
なお、上記強度値は、JIS L 1096に規定され
ているフェルトの物性試験方法に従い、5cmの幅のフ
ェルト基地1に80kgの荷重をかけた時に、該フェル
ト基地が破損することを意味している。
【0015】また、本発明では、フェルト基地1の繊維
材質としては特に限定しないが、耐高温性を有する耐熱
繊維(例えば高炉ガスでは、270℃程度)が好まし
く、さらに好ましくは、入手の容易さ、コスト等の点で
ポリイミド繊維を選択するのが良い。さらに、フェルト
基地1の厚みも、特に限定しないが、万一膜2の一部が
破損し、フェルト面が露出した場合でも、捕集されたダ
ストがそのまま目詰り状態を維持して孔開きとはならな
いようにすることが好ましいので、1.5〜2mm程度
の厚みがあることが実用的である。
材質としては特に限定しないが、耐高温性を有する耐熱
繊維(例えば高炉ガスでは、270℃程度)が好まし
く、さらに好ましくは、入手の容易さ、コスト等の点で
ポリイミド繊維を選択するのが良い。さらに、フェルト
基地1の厚みも、特に限定しないが、万一膜2の一部が
破損し、フェルト面が露出した場合でも、捕集されたダ
ストがそのまま目詰り状態を維持して孔開きとはならな
いようにすることが好ましいので、1.5〜2mm程度
の厚みがあることが実用的である。
【0016】次に、本発明に係る集塵用濾布を実際の高
炉で使用試験した成績について述べると、従来逆圧方式
のバッグ・フィルタに使用していた織布に前記膜を接着
剤で貼りつけたものに比べて、その寿命が5〜6倍以上
にも延長された。そして、脱塵能についても、脱塵後の
ガス中ダスト濃度が、従来法を用いると3〜5mg/N
m3 であったものが、本発明法によれば0.05〜0.
1mg/Nm3 と大幅に低下し、集塵性能の向上効果も
あった。なお、通常、濾布の寿命は、全濾過面積の10
〜20%に相当する部分で前記膜が消失した時点を寿命
と判断する。
炉で使用試験した成績について述べると、従来逆圧方式
のバッグ・フィルタに使用していた織布に前記膜を接着
剤で貼りつけたものに比べて、その寿命が5〜6倍以上
にも延長された。そして、脱塵能についても、脱塵後の
ガス中ダスト濃度が、従来法を用いると3〜5mg/N
m3 であったものが、本発明法によれば0.05〜0.
1mg/Nm3 と大幅に低下し、集塵性能の向上効果も
あった。なお、通常、濾布の寿命は、全濾過面積の10
〜20%に相当する部分で前記膜が消失した時点を寿命
と判断する。
【0017】最後に、本発明に係る集塵用濾布は、パル
ス式バッグ・フィルタに用いても何ら差し支えないし、
高炉ガス以外のガスにも適用して良い。
ス式バッグ・フィルタに用いても何ら差し支えないし、
高炉ガス以外のガスにも適用して良い。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、ダス
トの払い落しを逆圧で行うバッグ・フィルタに使用して
も、耐久性のある濾布の提供が可能となった。その結
果、集塵のランニング・コストを低減させるだけでな
く、濾布交換時に生じる炉頂圧発電量の低下も防止でき
た。
トの払い落しを逆圧で行うバッグ・フィルタに使用して
も、耐久性のある濾布の提供が可能となった。その結
果、集塵のランニング・コストを低減させるだけでな
く、濾布交換時に生じる炉頂圧発電量の低下も防止でき
た。
【図1】本発明に係る濾布の縦断面を模式的に示す図で
ある。
ある。
【図2】バッグ・フィルタのダスト払い落し方法を説明
する図であり、(a)は逆圧方式、(b)はパルス・ジ
ェット方式である。
する図であり、(a)は逆圧方式、(b)はパルス・ジ
ェット方式である。
1 フェルト基地 2 ポリテトラフルオロエチレン膜(PTFE膜) 3 接着部 4 逆圧用空気 5 ダンパ 6 濾布 7 ソレノイド弁 8 濾布の支持枠 9 高圧空気配管 10 ダスト 11 含塵ガス 12 排気ガス
Claims (4)
- 【請求項1】 高温ガス中のダストを捕集するバッグ・
フィルタに用いられ、フェルト基地の濾過面側表層に、
平均径2μmの無数の気孔を有するポリテトラフルオロ
エチレン膜を熱融着してなる濾布であって、 上記フェルト基地に、強度が80kg/(5cm幅)以
上で且つ熱収縮率が0.5%以下のものを使用すること
を特徴とする集塵用濾布。 - 【請求項2】 上記フェルト基地の繊維材質が耐熱繊維
であることを特徴とする請求項1記載の集塵用濾布。 - 【請求項3】 上記バッグ・フィルタが、ダストの付着
した濾布に空気で逆圧をかけ、該ダストを払い落す逆圧
コラップス式バッグ・フィルタであることを特徴とする
請求項1又は2記載の集塵用濾布。 - 【請求項4】 上記高温ガスが高炉からの発生ガスであ
ることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の集塵用
濾布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15560496A JPH10317A (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 集塵用濾布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15560496A JPH10317A (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 集塵用濾布 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10317A true JPH10317A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15609662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15560496A Pending JPH10317A (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 集塵用濾布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10317A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6306382B1 (en) | 1991-05-15 | 2001-10-23 | Kao Corporation | Keratotic plug remover |
JP2005279503A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | フィルタユニット及びそのフィルタユニットを用いた電気掃除機 |
CN102698524A (zh) * | 2012-06-17 | 2012-10-03 | 鞍钢集团矿业公司 | 选矿用高耐磨滤袋的制作方法 |
-
1996
- 1996-06-17 JP JP15560496A patent/JPH10317A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6306382B1 (en) | 1991-05-15 | 2001-10-23 | Kao Corporation | Keratotic plug remover |
JP2005279503A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | フィルタユニット及びそのフィルタユニットを用いた電気掃除機 |
CN102698524A (zh) * | 2012-06-17 | 2012-10-03 | 鞍钢集团矿业公司 | 选矿用高耐磨滤袋的制作方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030128 |