JPH10317134A - 光ディスクの金属反射膜の形成システム - Google Patents

光ディスクの金属反射膜の形成システム

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JPH10317134A
JPH10317134A JP13944697A JP13944697A JPH10317134A JP H10317134 A JPH10317134 A JP H10317134A JP 13944697 A JP13944697 A JP 13944697A JP 13944697 A JP13944697 A JP 13944697A JP H10317134 A JPH10317134 A JP H10317134A
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optical disk
sputtering
voltage
monitoring
forming
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JP13944697A
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Yasutomo Aman
康知 阿萬
Kiyoto Shibata
清人 柴田
Yuji Miura
裕司 三浦
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタ電圧の経時変化の監視により、金属
反射膜の膜厚を安定に形成し、高品質の光ディスクの製
造が可能な光ディスクの金属反射膜の形成システムを提
供する。 【解決手段】 ライン動作制御部24が、常に所定膜厚
の金属反射膜が形成されるようにスパッタ装置22のス
パッタ時間を制御し、システム管理センタ31がライン
のサイクルタイムを変更し、反射膜の膜厚が一定の高品
質の光ディスクが生産ライン上でスムーズに製造され、
ライン動作制御部24は、電圧監視ユニット10からの
実効スパッタ時間情報、アークパルス数情報、最大アー
クパルス電圧情報が予め設定した判定基準値を越える
と、マスク交換ユニット25に交換指令信号を、システ
ム管理センタ31に通報信号33を出力し、全ラインの
動作を停止しマスク交換ユニット25が適確なマスク交
換を行なうことが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに金属
反射膜を形成する光ディスクの金属反射膜の形成システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】CD−ROMに代表されるポリカーボネ
イト樹脂などのプラスチック基板の面上に形成された情
報ビット面上にアルミニウムなどの金属反射層が形成さ
れたものと、CD−Rに代表される同上記基板面上に形
成されたグルーブ(案内溝)面上に特殊な記録層形成
後、金、あるいは銀などの金属反射層が形成されたもの
がある。
【0003】この場合、金属反射膜は枚葉式のスバッタ
装置によるスバッタリングで形成されるが、充分な反射
率の条件を満たすことが要求され、この要求は金属反射
膜の膜厚を充分に厚く形成することにより実現できる
が、製造コストの面からは、可能な限り膜厚を薄くする
ことが望ましい。特に、反射膜として金を用いる場合に
は、反射膜の膜厚が製造コストを大きく左右することに
なり、金属反射膜の膜厚を薄くすることが重要な課題と
なる。
【0004】このように、光ディスクの製造に際して
は、金属反射膜の膜厚の制御を高精度に行なうことが要
求され、金属膜厚の測定には、一般的には水晶振動子を
使用した膜厚センサにより膜厚をモニタする方法が取ら
れているが、光ディスクの製造に使用されるスパッタ装
置は、成膜チャンバ内の容積が限られ、膜厚センサの導
入は困難である。このために、従来の光ディスクの金属
反射膜の形成システムでは、スパッタ装置のスパッタリ
ングの時間を管理して、所定の膜厚の金属反射膜を形成
するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】スパッタ装置によるス
パッタリングでは、スパッタリングの過程で、ターゲッ
トの表面状態、マスクの状態、成膜の表面状態によっ
て、突発的にスパッタ電圧にアークパルスが重畳するの
を避けることができない。スパッタリングの時間を管理
して金属反射膜を形成する場合に、アークパルスの発生
頻度が高くなると、形成される金属反射膜の膜厚が安定
しなくなり、生産上の歩留まりが低下する。一方、CD
−R等で用いられている機能性の記録層上への反射層形
成においては、アークの発生が記録層の機能を低下させ
ることにつながるため、別の意味で非常に大きな問題と
なる。
【0006】また、成膜位置の限定のためにマスクが使
用されるが、成膜を重ねて反射層材料が積層するに従っ
て、マスクと基板の隙間への膜材の回り込みが進行し、
マスク位置でのアーク放電の発生の起因となり、製品歩
留まりの低下を引き起こす。これを防止するには、マス
クの交換をすることが必要であるが、その交換時期の判
定が難しいという問題がある。
【0007】本発明は、前述したような光ディスクの金
属反射膜形成の現状に鑑みてなされたものであり、その
目的は、スパッタ電圧の経時変化を監視することによ
り、金属反射膜の膜厚を安定に形成し、高品質の光ディ
スクを製品歩留まりよく製造することが可能な光ディス
クの金属反射膜の形成システムを提供することにある。
また、CD−R等においては、アーク発生による記録層
の機能低下を回避することも大きな目的の一つである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、光ディスクの製造に際し
て、スパッタ装置によるスパッタリングにより、光ディ
スクに金属反射膜を形成する光ディスクの金属反射膜の
形成システムであり、前記スパッタ装置のスパッタ電圧
の経時変化を監視する監視手段と、該監視手段の監視デ
ータに基づいて、システムの動作を制御する制御手段と
を有することを特徴とするものである。
【0009】同様に前記目的を達成するために、請求項
2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記監
視手段が、前記スパッタ電圧に重畳するアークパルス数
の計数により監視を行ない、前記制御手段が、予め設定
したアークパルス数の基準値に基づき、マスク交換を行
なうことを特徴とするものである。
【0010】同様に前記目的を達成するために、請求項
3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記監
視手段が、前記スパッタ電圧のアークパルス発生領域を
除いた実効スパッタ時間の積算値により監視を行い、前
記制御手段が、前記積算値が予め設定した所定値になる
ように、前記スパッタ装置のスパッタ時間を制御するこ
とを特徴とするものである。
【0011】同様に前記目的を達成するために、請求項
4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記監
視手段が、前記スパッタ電圧のアークパルス発生領域を
除いた実効スパッタ時間の積算値により監視を行い、前
記制御手段が、予め設定した実効スパッタ時間の基準値
に基づき、マスク交換を行なうことを特徴とするもので
ある。
【0012】同様に前記目的を達成するために、請求項
5記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記監
視手段が、前記スパッタ電圧に重畳するアークパルス数
の計数により監視を行ない、前記制御手段が、予め設定
したアークパルス数の基準値に基づき、製品不良の判定
を行なうことを特徴とするものである。
【0013】同様に前記目的を達成するために、請求項
6記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記監
視手段が、前記スパッタ電圧に重畳するアークパルスの
最高電圧値により監視を行い、前記制御手段が、予め設
定したアークパルスの最高電圧の基準値に基づき、製品
不良の判定を行なうことを特徴とするものである。
【0014】同様に前記目的を達成するために、請求項
7記載の発明は、請求項5または請求項6記載の発明に
対して、前記制御手段の製品不良の判定に基づき、不良
製品を抽出除去する抽出手段が設けられていることを特
徴とするものである。
【0015】同様に前記目的を達成するために、請求項
8記載の発明は、請求項1ないし請求項7の何れかに記
載の発明に対して、前記監視手段の監視データを、シス
テムの管理センタに通報する通報手段が設けられている
ことを特徴とするものである。
【0016】同様に前記目的を達成するために、請求項
9記載の発明は、請求項1ないし請求項8の何れかに記
載の発明において、前記監視手段は、少なくとも200
ks/secのサンプリング速度で、監視を行なうこと
を特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]以下に、本発明の第1の実施の形
態を、図1と図3ないし図6とを参照して説明する。図
1は本実施の形態の構成を示すブロック図、図3は各実
施の形態のスパッタ装置の要部の構成を示す説明図、図
4は各実施の形態のスパッタ電圧検出の説明図、図5は
各実施の形態で監視されるスパッタ電圧波形の説明図、
図6は各実施の形態でのスパッタ電圧波形から得られる
監視データの説明図である。
【0018】本実施の形態では、図1に示すように、光
ディスクメディアの生産ライン20の工程路21に、光
ディスクに金属反射膜を形成するスパッタ装置22、マ
スクの交換を行なうマスク交換ユニット25が配設さ
れ、このスパッタ装置22には、スパッタ電圧の経時変
化を監視する電圧監視ユニット10が接続され、電圧監
視ユニット10の出力端子は、光ディスクメディアの製
造動作を調整制御するライン動作制御部24が接続され
ている。そして、ライン動作制御部24が、スパッタ装
置22及びマスク交換ユニット25に接続されており、
さらにライン動作制御部24には、光ディスクメディア
生産ラインの全体動作を管理制御するシステム管理セン
タ31が接続され、このシステム管理センタ31は、光
ディスクメディア生産ライン20に接続されている。
【0019】スパッタ装置22には、図3に示すよう
に、スパッタチャンバ5が設けられ、このスパッタチャ
ンバ5には、基板3が載置される基板ホルダ2と、基板
3に対向して配設されるスパッタターゲット1とが設け
られ、スパッタターゲット1と基板ホルダ2間には、ス
パッタ電源4からスパッタ電圧が印加されるように構成
されている。そして、図4に示すように、スパッタター
ゲット1と基板ホルダ2間に、スパッタ電圧を検出する
電圧検出器6が接続され、電圧検出器6の検出端子t
1、t2が電圧監視ユニット10に接続されている。
【0020】本実施の形態では、電圧監視ユニット10
は、図6に示すように、スパッタ電圧に重畳されるアー
クパルスが計数されたアークパルス数情報11、スパッ
タ電圧に重畳されるアークパルスの最大アークパルス電
圧が検出されて得られる最大アークパルス電圧情報1
2、及びアークパルスの発生領域を除いた実効スパッタ
時間が積算された実効スパッタ時間情報13を、それぞ
れ演算出力する機能を有している。
【0021】この場合、アークパルス数情報11と最大
アークパルス電圧情報12とは、成膜1バッチ終了後に
求められるが、実効スパッタ時間情報13は、常時積算
され出力し続けられるようになっている。また、1個の
アークパルスの発生時間は、10μsec程度なので、
電圧監視ユニット10は、200ks/sec以上のサ
ンプリング速度で情報を処理する機能を有している。
【0022】(第1の実施例)第1の実施例では、スパ
ッタ装置22が実効的なスパッタ時間によるスパッタリ
ングを行なう場合であり、ライン動作制御部24は、電
圧監視ユニット10から実効スパッタ時間情報13を取
込み、実効スパッタ時間情報13に基づいて、スパッタ
装置22にスパッタ制御信号を出力し、スパッタ装置2
2は、入力されるスパッタ制御信号により、スパッタ電
圧のアークパルス発生領域を除いた実効スパッタ時間の
間スパッタリングを行なう。
【0023】同時に、ライン動作制御部24から、実効
スパッタ時間に対応する通報信号がシステム管理センタ
31に入力され、システム管理センタ31からは、この
通報信号に基づいて、スパッタ時間の変更に伴うライン
のサイクルタイムの変更の指令信号が、光ディスクメデ
ィア生産ライン20に入力され、光ディスクメディア生
産ライン20に対して、ラインのサイクルタイムが変更
される。
【0024】このようにして、アークパルスが発生して
も、常に所定膜厚の金属反射膜が形成されるように、ラ
イン動作制御部24によって、スパッタ装置22のスパ
ッタ時間が制御され、制御されるスパッタ時間に対応し
て、システム管理センタ31によって、光ディスクメデ
ィア生産ライン20のサイクルタイムが変更され、所定
膜厚の金属反射膜が形成された高品質の光ディスクが、
生産ライン上でスムーズに製造される。
【0025】ところで、金属反射膜の積層が進むと、マ
スクと基板の隙間への膜材の回り込みが生じ、マスク位
置でアーク放電が発生するが、このアーク放電はアーク
パルスが集中して長時間継続し、成膜を繰り返しても消
失することがなく、この場合にはマスクを交換すること
が必要である。本実施の形態では、ライン動作制御部2
4には、アークが発生しない状態で所定の膜厚の金属反
射膜が形成されるスパッタ時間に、2秒を加算した判定
基準スパッタ時間が予め格納されており、ライン動作制
御部24は、電圧監視ユニット10から出力される実効
スパッタ時間情報13により、実効スパッタ時間が判定
基準スパッタ時間を越えたと判定すると、マスク交換ユ
ニット25に交換指令信号を出力し、システム管理セン
タ31に交換指令信号に対応する通報信号が出力され
る。そして、この通報信号によって、システム管理セン
タ31から光ディスクメディア生産ライン20に停止信
号が出力され、全ラインの動作が停止され、交換指令信
号に基づいて、マスク交換ユニット25によって、マス
クの交換が行なわれる。
【0026】(第2の実施例)第2の実施例では、スパ
ッタ装置22がスパッタ時間を固定してスパッタリング
を行なう場合であり、ライン動作制御部24には、予め
マスク交換の判定基準となるアークパルス数基準値が格
納されている。このアークパルス数基準値は、スパッタ
ガン及びスパッタ成膜条件により異なるために、例えば
1000を仮基準値に設定して生産を行い、成膜5バッ
チ連続して、アークパルス数が仮基準値を越えた場合
で、金属膜の回り込みが確認された時には、最大のアー
クパルス数の半分の値が、アークパルス数基準値として
格納される。
【0027】ライン動作制御部24は、電圧監視ユニッ
ト10から出力されるアークパルス数情報11により、
アークパルス数がアークパルス数基準値を越えたと判定
すると、マスク交換ユニット25に交換指令信号を出力
し、システム管理センタ31に交換指令信号に対応する
通報信号が出力される。そして、この通報信号33によ
って、システム管理センタ31から光ディスクメディア
生産ライン20に停止信号が出力され、全ラインの動作
が停止され、交換指令信号に基づいて、マスク交換ユニ
ット25によって、マスクの交換が行なわれる。
【0028】また、ライン動作制御部24には、予めマ
スク交換の判定基準となる最大アークパルス電圧基準値
が格納されている。ライン動作制御部24は、電圧監視
ユニット10から出力される最大アークパルス電圧情報
12により、最大アークパルス電圧が最大アークパルス
電圧基準値を越えたと判定すると、マスク交換ユニット
25に交換指令信号を出力し、システム管理センタ31
に交換指令信号に対応する通報信号が出力される。そし
て、この通報信号33によって、システム管理センタ3
1から光ディスクメディア生産ライン20に停止信号が
出力され、全ラインの動作が停止され、交換指令信号に
基づいて、マスク交換ユニット25によって、マスクの
交換が行なわれる。
【0029】このように、本実施の形態によると、ライ
ン動作制御部24の制御によって、アークパルスが発生
しても、常に所定膜厚の金属反射膜が形成されるよう
に、スパッタ装置22のスパッタ時間を制御することが
でき、システム管理センタ31によって、光ディスクメ
ディア生産ライン20のサイクルタイムが変更され、所
定膜厚の金属反射膜が形成された高品質の光ディスク
が、生産ライン上でスムーズに製造される。
【0030】また、本実施の形態によると、ライン動作
制御部24は、電圧監視ユニット10から出力される実
効スパッタ時間情報13、アークパルス数情報11、或
いは最大アークパルス電圧情報12により、実効スパッ
タ時間、アークパルス数、或いは最大アークパルス電圧
が判定基準値を越えたと判定すると、マスク交換ユニッ
ト25に交換指令信号を出力し、システム管理センタ3
1に交換指令信号に対応する通報信号を出力し、全ライ
ンの動作を停止し、マスク交換ユニット25によって、
マスクの交換を適確に行なうことが可能になる。
【0031】[第2の実施の形態]本発明の第2の実施
の形態を、図2を参照して説明する。図2は本実施の形
態の構成を示すブロック図である。
【0032】本実施の形態では、図2に示すように、す
でに図1を参照して説明した第1の実施の形態に対し
て、マスク交換ユニット25の後段の工程路21に、不
良品に対する処理を行なう不良品処理ユニット28が設
けられている。本実施の形態のその他の部分の構成は、
すでに説明した第1の実施の形態と同一なので、重複す
る説明は行なわない。
【0033】本実施の形態では、すでに説明した第1の
実施の形態と同様に、実効的なスパッタリング時間によ
るスパッタリングにより、或いは固定されたスパッタリ
ング時間によるスパッタリングより金属反射膜の形成が
行なわれる。一般に、光ディスクの製造に際しては、記
録層上への反射膜形成時のアーク放電により、記録層の
機能が低下することがあり、このように記録層の機能が
低下した光ディスクは不良品として処理しなくてはなら
ない。この記録層の機能の低下は、アークパルス数と最
大アークパルス電圧値とに依存している。このために、
本実施の形態では、ライン動作制御部24に、製品不良
の判定基準となるアークパルス数基準値と、最大アーク
パルス電圧基準値とが格納されている。これらの基準値
は、記録層の色素の種類、ライン構成、ライン環境スパ
ッタ装置の形式によって異なるので、使用する生産ライ
ンにおいて、アーク電圧値とアークパルス数とを監視し
ながら生産を行い、アークが発生した製品を抽出し、製
品不良を判定して最終的に設定する。
【0034】本実施の形態では、ライン動作制御部24
は、電圧監視ユニット10からのアークパルス数情報1
1と最大アークパルス電圧情報12とに基づき、ライン
動作制御部24に格納されている製品不良判定のアーク
パルス数基準値と、最大アークパルス電圧値とによっ
て、光ディスク1枚ごとに製品の不良判定をし、不良と
判定した場合には、ライン動作制御部24から不良品処
理ユニット28に不良判定信号が入力される。この不良
判定信号によって、不良品処理ユニット28は、不良品
と判定された光ディスクを抽出除去する。本実施の形態
のその他の動作は、すでに説明した第1の実施の形態の
動作と同一なので、重複する説明は行なわない。
【0035】このように、本実施の形態によると、第1
の実施の形態で得られる効果に加えて、ライン動作制御
部24が、電圧監視ユニット10からのアークパルス数
情報11と最大アークパルス電圧情報12とに基づき、
予め格納されている製品不良判定のアークパルス数基準
値及び最大アークパルス電圧値によって、光ディスク1
枚ごとに製品の不良判定を行い、不良品処理ユニット2
8によって、不良品と判定された光ディスクがラインか
ら抽出除去されるので、別途検査工程を設けずに製造コ
ストを低減して、高品質の光ディスクの製造を能率的に
行なうことが可能になる。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、光ディス
クの製造に際して、スパッタ装置によるスパッタリング
により、光ディスクに金属反射膜を形成する光ディスク
の金属反射膜の形成システムにおいて、監視手段によっ
て、スパッタ装置のスパッタ電圧の経時変化が監視さ
れ、制御手段によって、監視手段の監視データに基づい
て、システムの動作が制御されるので、高品質な光ディ
スクの金属反射膜の形成を効率的に行なうことが可能に
なる。
【0037】請求項2記載の発明によると、光ディスク
の製造に際して、スパッタ装置によるスパッタリングに
より、光ディスクに金属反射膜を形成する光ディスクの
金属反射膜の形成システムにおいて、監視手段によっ
て、スパッタ装置のスパッタ電圧に重畳するアークパル
ス数が計数監視され、制御手段によって、予め設定した
アークパルス数の基準値に基づき、マスク交換が適確に
行なわれるので、マスク部分の間隙への金属膜の回り込
みが防止され、高品質な光ディスクの金属反射膜の形成
を歩留まりよく効率的に行なうことが可能になる。
【0038】請求項3記載の発明によると、光ディスク
の製造に際して、スパッタ装置によるスパッタリングに
より、光ディスクに金属反射膜を形成する光ディスクの
金属反射膜の形成システムにおいて、監視手段によっ
て、スパッタ装置のスパッタ電圧のアークパルス発生領
域を除いた実効スパッタ時間の積算値が監視され、制御
手段によって、この積算値が予め設定した所定値になる
ように、スパッタ装置のスパッタ時間が制御されるの
で、常に一定のスパッタ時間でスパッタリングが行なわ
れ、所定の安定した膜厚で、高品質の光ディスクの金属
反射膜の形成を行なうことが可能になる。
【0039】請求項4記載の発明によると、光ディスク
の製造に際して、スパッタ装置によるスパッタリングに
より、光ディスクに金属反射膜を形成する光ディスクの
金属反射膜の形成システムにおいて、監視手段によっ
て、スパッタ装置のスパッタ電圧のアークパルス発生領
域を除いた実効スパッタ時間の積算値が監視され、制御
手段によって、予め設定した実効スパッタ時間の基準値
に基づきマスク交換が適確に行なわれるので、マスク部
分の間隙への金属膜の回り込みが防止され、高品質な光
ディスクの金属反射膜の形成を効率的に行なうことが可
能になる。
【0040】請求項5記載の発明によると、光ディスク
の製造に際して、スパッタ装置によるスパッタリングに
より、光ディスクに金属反射膜を形成する光ディスクの
金属反射膜の形成システムにおいて、監視手段によっ
て、スパッタ装置のスパッタ電圧に重畳するアークパル
ス数が計数監視され、制御手段によって、予め設定した
アークパルス数の基準値に基づき、製品不良の判定が行
なわれるので、不良製品を適確に特定することが可能に
なり、高品質の光ディスクの金属反射膜の形成を効率的
に行なうことが可能になる。
【0041】請求項6記載の発明によると、光ディスク
の製造に際して、スパッタ装置によるスパッタリングに
より、光ディスクに金属反射膜を形成する光ディスクの
金属反射膜の形成システムにおいて、監視手段によっ
て、スパッタ電圧に重畳するアークパルスの最高電圧値
が監視され、制御手段によって、予め設定したアークパ
ルスの最高電圧の基準値に基づき、製品不良の判定が行
なわれるので、不良製品を適確に特定することが可能に
なり、高品質の光ディスクの金属反射膜の形成を効率的
に行なうことが可能になる。
【0042】請求項7記載の発明によると、請求項5ま
たは請求項6記載の発明で得られる効果に加えて、抽出
手段により、制御手段によって製品不良と判定された不
良製品が自動的に抽出除去されるので、高品質の光ディ
スクの金属反射膜の形成をより効率的に行なうことが可
能になる。
【0043】請求項8記載の発明によると、請求項1な
いし請求項7の何れかに記載の発明で得られる効果に加
えて、通報手段によって、監視手段の監視データが、シ
ステムの管理センタに通報されるので、スパッタ工程制
御のためのラインのサイクルタイムの変更に適確に対応
可能になり、高品質の光ディスクの金属反射膜の形成
を、全体のラインの進行に対応してスムーズに行なうこ
とが可能になる。
【0044】請求項9記載の発明によると、請求項1な
いし請求項8の何れかに記載の発明で得られる効果に加
えて、監視手段が少なくとも200ks/secのサン
プリング速度で、サンプリングしたデータにより監視を
行なうので、スパッタ電圧の微妙な経時変化をも見落と
さずに監視が行なわれ、高品質の光ディスクの金属反射
膜の形成を安定に行なうことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】各実施の形態のスパッタ装置の要部の構成を示
す説明図である。
【図4】各実施の形態のスパッタ電圧検出の説明図であ
る。
【図5】各実施の形態で監視されるスパッタ電圧波形の
説明図である。
【図6】各実施の形態でのスパッタ電圧波形から得られ
る監視データの説明図である。
【符号の説明】
1 スパッタターゲット 2 基板ホルダ 3 基板 4 スパッタ電源 10 電圧監視ユニット 11 アークパルス数情報 12 最大アークパルス電圧情報 13 実効スパッタ時間情報 20 光ディスクメディア生産ライン 22 スパッタ装置 24 ライン動作制御部 25 マスク交換ユニット 28 不良品処理ユニット 31 システム管理センタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクの製造に際して、スパッタ装
    置によるスパッタリングにより、光ディスクに金属反射
    膜を形成する光ディスクの金属反射膜の形成システムで
    あり、 前記スパッタ装置のスパッタ電圧の経時変化を監視する
    監視手段と、 該監視手段の監視データに基づいて、システムの動作を
    制御する制御手段とを有することを特徴とする光ディス
    クの金属反射膜の形成システム
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ディスクの金属反射膜
    の形成システムにおいて、 前記監視手段が、前記スパッタ電圧に重畳するアークパ
    ルス数の計数により監視を行ない、前記制御手段が、予
    め設定したアークパルス数の基準値に基づき、マスク交
    換を行なうことを特徴とする光ディスクの金属反射膜の
    形成システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光ディスクの金属反射膜
    の形成システムにおいて、 前記監視手段が、前記スパッタ電圧のアークパルス発生
    領域を除いた実効スパッタ時間の積算値により監視を行
    い、前記制御手段が、前記積算値が予め設定した所定値
    になるように、前記スパッタ装置のスパッタ時間を制御
    することを特徴とする光ディスクの金属反射膜の形成シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光ディスクの金属反射膜
    の形成システムにおいて、 前記監視手段が、前記スパッタ電圧のアークパルス発生
    領域を除いた実効スパッタ時間の積算値により監視を行
    い、前記制御手段が、予め設定した実効スパッタ時間の
    基準値に基づき、マスク交換を行なうことを特徴とする
    光ディスクの金属反射膜の形成システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光ディスクの金属反射膜
    の形成システムにおいて、 前記監視手段が、前記スパッタ電圧に重畳するアークパ
    ルス数の計数により監視を行ない、前記制御手段が、予
    め設定したアークパルス数の基準値に基づき、製品不良
    の判定を行なうことを特徴とする光ディスクの金属反射
    膜の形成システム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の光ディスクの金属反射膜
    の形成システムにおいて、 前記監視手段が、前記スパッタ電圧に重畳するアークパ
    ルスの最高電圧値により監視を行い、前記制御手段が、
    予め設定したアークパルスの最高電圧の基準値に基づ
    き、製品不良の判定を行なうことを特徴とする光ディス
    クの金属反射膜の形成システム。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6記載の光ディス
    クの金属反射膜の形成システムに対して、 前記制御手段の製品不良の判定に基づき、不良製品を抽
    出除去する抽出手段が設けられていることを特徴とする
    光ディスクの金属反射膜の形成システム。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7の何れかに記載
    の光ディスクの金属反射膜の形成システムに対して、 前記監視手段の監視データを、システムの管理センタに
    通報する通報手段が設けられていることを特徴とする光
    ディスクの金属反射膜の形成システム。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8の何れかに記載
    の光ディスクの金属反射膜の形成システムにおいて、 前記監視手段は、少なくとも200ks/secのサン
    プリング速度で、監視を行なうことを特徴とする光ディ
    スクの金属反射膜の形成システム。
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