JPH10313878A - 新規膜タイプマトリックス金属プロテイナーゼ−5遺伝子 - Google Patents

新規膜タイプマトリックス金属プロテイナーゼ−5遺伝子

Info

Publication number
JPH10313878A
JPH10313878A JP10051921A JP5192198A JPH10313878A JP H10313878 A JPH10313878 A JP H10313878A JP 10051921 A JP10051921 A JP 10051921A JP 5192198 A JP5192198 A JP 5192198A JP H10313878 A JPH10313878 A JP H10313878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypeptide
hce3p83
fragment
nucleotide sequence
subject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10051921A
Other languages
English (en)
Inventor
Anthony Joseph Arleth
アンソニー・ジョゼフ・アーレス
Anne Romanic Arnold
アン・ロマニック・アーノルド
Usman Shabon
ウスマン・シャボン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SmithKline Beecham Corp filed Critical SmithKline Beecham Corp
Publication of JPH10313878A publication Critical patent/JPH10313878A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6489Metalloendopeptidases (3.4.24)
    • C12N9/6491Matrix metalloproteases [MMP's], e.g. interstitial collagenase (3.4.24.7); Stromelysins (3.4.24.17; 3.2.1.22); Matrilysin (3.4.24.23)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/02Drugs for disorders of the urinary system of urine or of the urinary tract, e.g. urine acidifiers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 HCE3P83ポリペプチドおよびポリヌク
レオチド、ならびに組み換え法によりかかるポリペプチ
ドを製造する方法を開示する。また、とりわけ、アルツ
ハイマー病、卒中、癌、炎症、関節炎、筋骨格疾患、心
臓疾患および腎臓疾患の治療プロトコールの設計ならび
にかかる症状の診断アッセイにおけるHCE3P83ポ
リペプチドおよびポリヌクレオチドの使用を提供する。 【解決手段】 配列番号:2のポリペプチドもしくはそ
の対応フラグメントをコードしているヌクレオチド配列
に対してその全長にわたり少なくとも80%の同一性を
有するヌクレオチド配列または上記ヌクレオチド配列に
対して相補的なヌクレオチド配列を含む単離ポリヌクレ
オチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、それによりコードされるポリペプチ
ド、ならびにかかるポリヌクレオチドおよびポリペプチ
ドの使用、ならびにそれらの製造に関する。より詳細に
は、本発明ポリヌクレオチドおよびポリペプチドは膜タ
イプマトリックス金属プロテイナーゼファミリー(以
下、HCE3P83という)に関連している。また本発
明は、かかるポリヌクレオチドおよびポリペプチドの作
用の阻害または活性化にも関する。
【0002】
【従来の技術】膜タイプマトリックス金属プロテイナー
ゼ(MT−MMP)はトランスメンブランマトリックス
金属プロテイナーゼの新たなファミリーである。現在、
文献に好評された4種のMT−MMPがある(Sato,H.e
t al.,Nature 370:61-65;Will,H.and Hinzmann,B.Eur.
J.Biochem231:602-608,1995;Takino,T.et al.,J.Biol.C
hem.23013-23020;Puente,X.S.et al.,Cancer Res.56:94
4-949,1996)。MT−MMPはある種のMMPの容体な
らびにアクチベーターとして作用し、細胞外マトリック
ス蛋白分解を細胞周囲領域に局在化させることに役立
つ。MT−MMPは転移において役割を果たしているこ
とが示されており、多くの腫瘍中に同定されている。ま
た、あるMT−MMPはアルツハイマー病に関与してい
ることも示されており、アルツハイマー病において白質
小グリア細胞中に見出されている(Yamada,T. et al.,A
cta Neuropathol.90:421-424,1995)。また、MT−M
MPは炎症細胞の浸潤においても役割を果たしている。
ノーザン・アレイ・グリッド分析(Noerthern Array Gr
id Analysis)により、MT−MMP−5発現が小脳お
よび腎臓において検出された。複数の組織についてのノ
ーザンブロットによってもMT−MMP−5がプローブ
され、脳、腎臓および膵臓におけるMT−MMP−5の
存在が示された。このことは、これらの膜タイプマトリ
ックス金属プロテイナーゼが治療標的として確立され証
明された歴史を有することを示す。明らかに、アルツハ
イマー病、卒中、癌、炎症、関節炎、筋骨格疾患、心臓
疾患および腎臓疾患(これらに限らない)を包含する機
能不全および疾病の予防、改善または修正において役割
を果たしうる膜タイプマトリックス金属プロテイナーゼ
ファミリーのさらなるメンバーの同定および特徴づけが
必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】1の態様において、本
発明は、HCE3P83ポリペプチドおよび組み換え物
質ならびにそれらの製造方法に関する。本発明のもう1
つの態様は、かかるHCE3P83ポリペプチドおよび
ポリヌクレオチドの使用方法に関する。かかる使用は、
とりわけ、アルツハイマー病、卒中、癌、炎症、関節
炎、筋骨格疾患、心臓疾患および腎臓疾患の治療を包含
する。さらにもう1つの態様において、本発明は、本発
明により提供される材料を用いるアゴニストおよびアン
タゴニストの同定方法ならびに同定された化合物を用い
るHCE3P83バランス不良に関連症状の治療方法に
関する。本発明のさらにもう1つの態様は、不適切なH
CE3P83活性またはレベルに関連した疾病の検出の
ための診断アッセイに関する。
【0004】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】定義 下記定義は、本明細書で頻繁に使用される特定の用語の
理解を容易にするためのものである。「HCE3P8
3」は、一般的には、配列番号:2に示すアミノ酸配列
を有するポリペプチド、またはその対立遺伝子変種をい
う。「HCE3P83活性またはHCE3P83ポリペ
プチド活性」または「HCE3P83またはHCE3P
83ポリペプチドの生物学的活性」は、該HCE3P8
3の代謝的または生理学的機能をいい、類似の活性また
は改善された活性または望ましくない副作用を減じられ
たこれらの活性を包含する。該HCE3P83の抗原性
および免疫原性の活性も含まれる。「HCE3P83ポ
リペプチド」は、HCE3P83配列に十分類似したア
ミノ酸配列を有するポリペプチドをいい、好ましくは、
少なくとも1つのHCE3P83の生物学的活性を示す
ものをいう。「HCE3P83遺伝子」は、配列番号:
1に示すヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドま
たはその対立遺伝子変種および/またはそれらの相補物
をいう。「HCE3P83ポリヌクレオチド」は、HC
E3P83ポリペプチドまたはそのフラグメントをコー
ドしているヌクレオチド配列、または配列番号:2のポ
リペプチドまたはその対応フラグメントをコードしてい
るヌクレオチド配列に対して少なくとも65%の同一性
を有するヌクレオチド配列、または配列番号:1に「含
まれるヌクレオチド配列に対して充分な同一性を有して
いて増幅に使用可能な条件下またはプローブもしくはマ
ーカーとして使用される条件下でハイブリダイズするヌ
クレオチド配列を含んでいるポリヌクレオチドをいう。
【0005】本明細書の用語「抗体」は、ポリクローナ
ルおよびモノクローナル抗体、キメラ、1本鎖、ならび
にヒト化抗体、さらにはFabフラグメントを包含し、
Fabまたは他の免疫グロブリン発現ライブラリーの生
成物も包含する。
【0006】「単離」とは、「人間の手により」天然の
状態から変化させられた、すなわち、それが天然に存在
する場合、元来の環境から変化させるもしくは取り除
く、またはその両方を行ったことを意味する。例えば、
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドが天然の状態で生
物中に存在する場合は、「単離」されていないが、同一
のポリヌクレオチドまたはポリペプチドが、天然に共存
する物質から分離されている場合は、本明細書に用いる
用語である、「単離」がなされている。
【0007】「ポリヌクレオチド」とは、一般的には、
修飾されていないRNAもしくはDNA、または修飾さ
れたRNAもしくはDNAであってよい、任意のポリリ
ボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドを
意味する。「ポリヌクレオチド」は、一本鎖および二本
鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物または一本
鎖、二本鎖および三本鎖領域の混合物であるDNA、一
本鎖および二本鎖RNA、ならびに一本鎖および二本鎖
領域の混合物であるRNA、一本鎖もしくはより典型的
には二本鎖もしくは三本鎖、または一本鎖および二本鎖
領域の混合物であってもよいDNAおよびRNAを含む
ハイブリッド分子を意味するが、これらに限定するもの
ではない。さらに、本明細書で用いるポリヌクレオチド
は、RNAもしくはDNA、またはRNAとDNAの両
方を含む三本鎖領域を意味する。安定性またはその他の
理由で修飾した骨格を有するDNAまたはRNAは、本
明細書の用語「ポリヌクレオチド」に含まれる。イノシ
ン等の通常的でない塩基、またはトリチル化塩基等は
「修飾」された塩基に含まれる。種々の修飾がDNAお
よびRNAについて行われているので、「ポリヌクレオ
チド」は、典型的に天然において見いだされるようなポ
リヌクレオチドのかかる化学的、酵素的または代謝的に
修飾された形態、ならびにウイルスおよび細胞に特徴的
なDNAおよびRNAの化学的形態を包含する。また、
「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリゴヌクレオチド
と称される短いポリヌクレオチドを包含する。
【0008】「ポリペプチド」は、ペプチド結合または
修飾したペプチド結合により互いに結合している2個ま
たはそれ以上のアミノ酸を含むペプチドまたは蛋白を意
味する。「ポリペプチド」は、通常、例えばペプチド、
オリゴペプチドおよびオリゴマーとも称される短鎖のも
の、および一般的に蛋白と称される長鎖のものの両方を
意味する。ポリペプチドは遺伝子によりコードされた2
0種のアミノ酸とは異なるアミノ酸を含有していてもよ
い。「ポリペプチド」には、プロセッシングおよびその
他の翻訳後修飾のような天然プロセスにより修飾された
ものが含まれるが、当業者に周知の化学修飾技術によっ
ても修飾される。かかる修飾は基礎的な参考書およびさ
らに詳細な論文ならびに多数の研究文献にも詳しく記載
されており、これらは当業者に周知である。修飾は、ペ
プチド骨格、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキ
シル末端等のポリペプチドの任意の部位で起こりうる。
同一の型の修飾は該ポリペプチドの幾つかの部位で、同
一または異なる程度で存在し得ることが理解されよう。
また、ポリペプチドは多くの型の修飾を含み得る。ポリ
ペプチドは、ユビキチネーションの結果として分枝状と
なったものであってもよく、ポリペプチドは分枝ありま
たはなしの環状のものであってもよい。修飾には、アセ
チル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、フ
ラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチド
またはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質
誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシトールの共有結
合、交差架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル
化、交差架橋共有結合形成、シスチン形成、ピログルタ
メート形成、ホルミル化、ガンマ−カルボキシル化、グ
リコシル化、GPIアンカー形成、水酸化、ヨウ素化、
メチル化、ミリストイル化、酸化、蛋白加水分解プロセ
ッシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、グリコシ
ル化、脂質結合、硫酸化、グルタミン酸残基のガンマ−
カルボキシル化、水酸化およびADPリボシル化、セレ
ノイル化、硫酸化、アルギニル化のごときトランスファ
ーRNA媒介の蛋白へのアミノ酸の添加、ならびにユビ
キチネーションなどがある。例えばProteins-Structure
and Molecular Properties、第2版、T.E.Creighton、
W.H.Freeman and Company、ニューヨーク(1993)およ
びPosttranslational Covalent Modification of Prote
ins、B.C.Johnson編、アカデミックプレス、ニューヨー
ク(1983)のWold,F.,Posttranslational Protein Modi
fications :Perspective and Prospects、1〜12頁;Se
ifterら、Meth.Enzymol.182:626-646(1990)およびRat
tanら、Protein Synthesis:Posttranslational Modifi
cations and Aging,Ann.N.Y.Acad.Sci.663:48-62(199
2)を参照されたい。
【0009】本明細書で用いる「変種」なる用語は、対
照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは各々異なる
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドであるが、本質的
な特性は保持している。典型的なポリヌクレオチドの変
種は、別の対照ポリヌクレオチドとはヌクレオチド配列
が異なる。変種のヌクレオチド配列の変化は、対照ポリ
ヌクレオチドによりコードされるポリペプチドのアミノ
酸配列を変化させるものであってもよく、変化させない
ものであってもよい。以下に論じるように、ヌクレオチ
ドの変化は結果的に、対照配列によりコードされるポリ
ペプチドにおけるアミノ酸置換、付加、欠損、融合およ
び末端切断を招く。典型的なポリペプチドの変種は、別
の対照ポリペプチドとはアミノ酸配列が異なる。一般的
には、差異は、対照ポリペプチドおよび変種の配列が、
全体的に非常に類似しており、多くの領域で同一なもの
に限られる。変種および対照ポリペプチドは、1または
それ以上の置換、付加、欠損が任意の組み合わせで起こ
ることにより、アミノ酸配列が変化し得る。置換または
挿入されたアミノ酸残基は、遺伝学的コードによりコー
ドされたものであってもなくてもよい。ポリヌクレオチ
ドまたはポリペプチドの変種は、例えば対立遺伝子変種
のような自然発生的なものでもよく、または自然発生す
ることが知られていない変種でよい。ポリヌクレオチド
およびポリペプチドの非自然発生変種は、突然変異技術
または直接的合成により製造できる。
【0010】「同一性」とは、ヌクレオチド配列または
アミノ酸配列の同一性の尺度である。一般的には、最高
の合致が得られるように配列を並置する。「同一性」は
それ自体当該分野で認識されている意味を有し、公表さ
れた手法を用いて計算できる。例えば、Computational
Molecular Biology,Lesk,A.M.編、オックスフォード・
ユニバーシティー・プレス、ニューヨーク、1988年;Bi
ocomputing:Informatics and Genome Projects,Smit
h,D.W.編、アカデミック・プレス、ニューヨーク、1993
年;Computer Analysis of Sequence Data,パートI,
Griffin,A.M.およびGriffin,H.G.編、ヒューマン・プレ
ス、ニュージャージー、1994年;Sequence Analysis in
Molecular Biology,von Heinje,G.、アカデミック・
プレス、1987年;およびSequence Analysis Primer,Gr
ibskov,M.およびDevereux,J.編、Mストックトン・プレ
ス、ニューヨーク、1991年参照。二つのポリヌクレオチ
ド配列またはポリペプチド配列の間の同一性および類似
性を測定する方法は多くあるが、用語「同一性」は当業
者に周知である(Carillo,H.およびLipman,D.,SIAM J.
Applied Math.,48:1073(1988))。配列間の同一性ま
たは類似性を測定するために通常用いられる方法は、Gu
ide to Huge Computers,Martin J.Bishop,ed.,Academic
Press,San Diego,1994およびCarilo,H.,and Lipton,
D.,SIAM J.Applied Math.,48:1073(1988)等に開示さ
れているが、これらに限定するものではない。同一性を
決定するための好ましい方法は、試験する配列間で最も
良く適合するように設計される。同一性および類似性を
決定する方法は、公に入手できるコンピュータープログ
ラムに集成されている。二つの配列間の同一性および類
似性を測定する好ましいコンピュータープログラム法に
は、GCGプログラムパッケージ(Devereux,J.ら、Nuc
leic Acids Research 12(1):387(1984)、BLASTP、BLAS
TN、およびFASTA(Atschul,S.F.ら、J.Molec.Biol(199
0) 215:403))等があるが、これらに限定するもので
はない。
【0011】本発明のポリペプチド 本発明HCE3P83ポリペプチドは、配列番号:2の
ポリペプチド(詳細には、成熟ポリペプチド)ならびに
HCE3P83ポリペプチドを包含し、それらは配列番
号:2またはその関連部分に対して少なくとも59%の
同一性を有し、好ましくは、配列番号:2に対して少な
くとも80%の同一性、さらに好ましくは少なくとも9
0%の同一性、そのうえさらに好ましくは少なくとも9
5%の同一性を有する。本発明HCE3P83は、ヒト
・HCE3P83をコードしているcDNAの配列決定
結果により示されるように、膜タイプマトリックス金属
プロテイナーゼファミリーの他の蛋白と構造的に関係が
ある。そのcDNA配列は324個のアミノ酸からなる
蛋白をコードしている読み枠を含み、その蛋白の推定分
子量は37763kDaである。図1−4のHCE3P
83(配列番号:2)は、膜タイプマトリックス金属蛋
白−3(Takino,T. et al.,J.Biol.Chem.270:23013-2302
0,1995)に対して324個のアミノ酸において約59%
の同一性を有する(FASTAを用いた場合)。他の既知M
T−MMPは、膜タイプマトリックス金属プロテイナー
ゼ−2(Will,H.and Hinzmann,B.Eur.J.Biochem.231:60
2-608,1995);膜タイプマトリックス金属プロテイナー
ゼ−1(Sata,H.et al.,Nature370:61-65,1994);膜タ
イプマトリックス金属プロテイナーゼ−4(Puente,X.
S.et al.,Cancer Res.56:944-949,1996)を包含する。
HCE3P83ポリペプチドは「成熟」蛋白の形態であ
ってもよく、あるいは融合蛋白のごとき大型の蛋白の一
部であってもよい。分泌またはリーダー配列、プロ配
列、複数のヒスチジン残基のごとき精製を促進する配
列、または組み換え生産を行っている間の安定性のため
のさらなる配列を含むさらなるアミノ酸配列を含んでい
ることがしばしば有利である。
【0012】生物学的に活性のあるHCE3P83のフ
ラグメントも本発明に含まれる。フラグメントは、前述
のHCE3P83ポリペプチドのアミノ酸配列のすべて
ではなく一部に対して全く同一であるアミノ酸配列を有
するポリペプチドである。HCE3P83ポリペプチド
については、フラグメントは「独立して存在するもの
(free standing)」であるか、あるいはより大きなポ
リペプチド内に含まれていてもよく、その中でフラグメ
ントは一部分もしくは領域を形成している。最も好まし
くは、単一の連続した領域として、より大きなポリペプ
チドに含まれる。本発明ポリペプチドフラグメントの典
型例は、例えば、HCE3P83ポリペプチドのアミノ
酸番号約1〜20、21〜40、41〜60、61〜8
0、81〜100および101から末端までからなるフ
ラグメントを包含する。この意味において、「約」と
は、片方の端または両端において、示された数よりも数
個、5個、4個、3個、2個または1個多いかまたは少
ない範囲を含む。好ましいフラグメントは、例えば、ア
ミノ末端を含む一連の残基が欠失、またはカルボキシ末
端を含む一連の残基が欠失、あるいは一方がアミノ末端
でもう一方がカルボキシ末端を含む2種の一連の残基が
欠失していること以外はHCE3P83ポリペプチドの
アミノ酸配列を有する末端切断ポリペプチドを包含す
る。また、構造的または機能的属性により特徴づけられ
るフラグメント、例えばアルファーヘリックスおよびア
ルファーヘリックス形成領域、ベータシートおよびベー
タシート形成領域、ターンおよびターン形成領域、コイ
ルおよびコイル形成領域、親水性領域、疎水性領域、ア
ルファー両親媒性領域、ベータ両親媒性領域、可変領
域、表面形成領域、基質結合領域、および高抗原性指標
領域を含むフラグメントなども好ましい。受容体活性を
媒介する、生物学的に活性な領域も好ましく、類似の活
性もしくは改善された活性のある、または望ましくない
活性を減じたフラグメント等がある。動物、とりわけヒ
トにおいて抗原的または免疫原的なフラグメントもまた
含まれる。
【0013】よって、本発明ポリペプチドは、配列番
号:2に対して少なくとも59%の同一性を有するアミ
ノ酸配列を有するポリペプチド、または配列番号:2の
対応フラグメントに対して少なくとも59%の同一性を
有するそのフラグメントを包含する。好ましくは、これ
らのポリペプチドのすべては、抗原的活性を包含する受
容体の生物学的活性を保持している。上記配列およびフ
ラグメントの変種もこのグループに含まれる。好ましい
変種は、保存的アミノ酸置換により変化したものであ
り、すなわち、同様の特徴を有するアミノ酸により置換
されているものである。典型的なかかる置換は、Al
a、Val、LeuおよびIle間:SerおよびTh
r間;AspおよびGlu間;AsnおよびGln間;
ならびに塩基性残基LysおよびArg間;あるいは芳
香族残基PheおよびTyr間におけるものである。数
個、5ないし10個、1ないし5個、または1ないし2
個のアミノ酸がいずれかの組み合わせで置換、欠失また
は付加されている変種が特に好ましい。
【0014】いずれの適当な方法でも本発明HCE3P
83ポリペプチドを製造することができる。かかるポリ
ペプチドは、単離された天然ポリペプチド、組み換え法
によるポリペプチド、合成法によるポリペプチド、また
はこれらの方法の組み合わせによるポリペプチドを包含
する。かかるポリペプチドの製造手段は当該分野におい
て充分理解されている。
【0015】本発明のポリヌクレオチド 本発明のもう1つの態様は、HCE3P83ポリペプチ
ドをコードしている単離ポリヌクレオチドおよびそれに
密接に関連しているポリヌクレオチドに関する。図1−
4のHCE3P83遺伝子(配列番号:1)は、膜タイ
プマトリックス金属蛋白−3(Takino,T. et al.,J.Bio
l.Chem.270:23013-23020,1995)に対して995個のヌク
レオチドにおいて約65%の同一性を有する(FASTAを
用いた場合)。他の関連ポリヌクレオチド配列は、膜タ
イプマトリックス金属プロテイナーゼ−2(Will,H.and
Hinzmann,B.Eur.J.Biochem.231:602-608,1995);膜タ
イプマトリックス金属プロテイナーゼ−1(Sato,H.et
al.,Nature 370:61-65,1994);膜タイプマトリックス
金属プロテイナーゼ−4(Puente,X.S.et al.,Cancer R
es.56:944-949,1996)である。
【0016】標準的クローニングおよびスクリーニング
を用い、ヒト・好中球(活性化されたもの)、ヒト・胎
児脳およびヒト・白血球細胞のmRNA由来のcDNA
ライブラリーから、発現配列タグ(EST)分析(Adam
s,M.D.,et al.Science(1991)252:1651-1656;Adams,M.D.
et al.,Nature(1992)355:632-634;Adams,M.D.,et al.,N
ature(1995)377 Supp:3-174)を用いて、HCE3P8
3をコードしている本発明の1のポリヌクレオチドを得
てもよい。ゲノムDNAライブラリーのごとき天然起源
から本発明ポリヌクレオチドを得ることもでき、あるい
はよく知られ市販されている手段方法を用いて合成する
こともできる。
【0017】よって、HCE3P83ポリペプチドをコ
ードしているヌクレオチド配列は図1−4(配列番号:
1)のコーディング配列に対してその全長にわたり同一
であってもよく、あるいは配列番号:2のポリペプチド
をコードしているこのヌクレオチド配列の縮重形態であ
ってもよく、あるいは配列番号:2のポリペプチドをコ
ードしているヌクレオチド配列に対して非常に高い同一
性を有するものであってもよい。好ましくは、本発明ポ
リヌクレオチドは、HCE3P83ポリペプチドをコー
ドしているヌクレオチド配列に対して高い同一性、少な
くとも65%の同一性を有するヌクレオチド配列、ある
いは図1−4(配列番号:1)に示すヌクレオチド配列
に対して少なくとも65%の同一性を有するヌクレオチ
ド配列、あるいは配列番号:2のポリペプチドをコード
しているヌクレオチド配列に対して少なくとも65%の
同一性を有するヌクレオチド配列を含む。
【0018】本発明ポリヌクレオチドをHCE3P83
ポリペプチドの組み換え生産に用いる場合、ポリヌクレ
オチドはそれ自体、成熟ポリペプチドまたはそのフラグ
メントのコーディング配列を含むものであってもよく;
あるいは他のコーディング配列を伴った読み枠中の成熟
ポリペプチドまたはフラグメントのコーディング配列を
含むものであってもよい。他のコーディング配列として
は、例えば、リーダーまたは分泌配列、プレ、プロ、プ
レプロ蛋白配列をコードするコーディング配列、または
他の融合ペプチド部分が挙げられる。例えば、融合ポリ
ペプチドの精製を促すマーカー配列をコードしていても
よい。本発明のこの態様の1の好ましい具体例におい
て、マーカー配列は、pQEベクター(Qiagen,Inc.)
中に提供されるようなヘキサ−ヒスチジンペプチド(Ge
ntzら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86:821-824(1989)
に記載される)またはHAタグ(Wilsonら、Cell,37:7
67(1984))である。本発明のポリヌクレオチドはま
た、構造遺伝子および遺伝子発現を調節する天然の配列
をも含むが、これらに限定するものではない。ポリヌク
レオチドは、例えば、転写された非翻訳配列、終止シグ
ナル、リボソーム結合部位、mRNAを安定化する配
列、イントロン、ポリアデニル化シグナル等の転写非翻
訳配列、および付加アミノ酸をコードする付加コーディ
ング配列のごとき非コーディング5'および3'配列を含
有していてもよい。とりわけ好ましい本発明の具体例
は、図1−4(配列番号:2)に示すアミノ酸配列を有
するHCE3P83ポリペプチドをコードしているポリ
ヌクレオチド、およびそれらの変種である。さらに好ま
しい具体例は、図1−4に示すHCE3P83ポリペプ
チドのアミノ酸配列(配列番号:2)を含むHCE3P
83変種をコードしているポリヌクレオチドであり、数
個、5ないし10個、1ないし5個、1ないし3個、1
ないし2個または1個のアミノ酸残基がいずれかの組み
合わせで置換、欠失または付加されているものである。
さらに好ましい本発明の具体例は、図1−4(配列番
号:2)に示すアミノ酸配列を有するHCE3P83ポ
リペプチドをコードしているポリヌクレオチドに対して
その全長にわたり少なくとも65%同一であるポリヌク
レオチド、およびかかるポリヌクレオチドに対して相補
的なポリヌクレオチドである。この点において、上記ポ
リヌクレオチドに対してその全長にわたり少なくとも8
0%同一であるポリヌクレオチドが特に好ましく、少な
くとも90%同一であるものが特に好ましい。さらにそ
のうえ、少なくとも97%同一のものが非常に好まし
く、少なくとも98−99%のものが最も非常に好まし
く、少なくとも99%同一のものが最高に好ましい。
【0019】さらに本発明は、上記配列にハイブリダイ
ゼーションするポリヌクレオチドにも関する。この点に
おいて、本発明は、厳密な条件下で上記ポリヌクレオチ
ドにハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに特
別に関連する。本明細書の用語「厳密な条件」とは、配
列間に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%
の同一性がある場合にのみハイブリダイゼーションが起
こることを意味する。
【0020】配列番号:1に含まれるヌクレオチド配列
に対して十分に同一である本発明ポリヌクレオチドをc
DNAおよびゲノムDNA用のハイブリダイゼーション
プローブとして用いて全長のcDNAおよびHCE3P
83をコードしているゲノムクローンを単離し、またH
CE3P83遺伝子に対して高い類似性を有する配列を
有する他の遺伝子のcDNAおよびゲノムクローンを単
離してもよい。かかるハイブリダイゼーション法は当業
者に知られている。典型的には、これらのヌクレオチド
配列は、対照に対して70%、好ましくは80%、より
好ましくは90%の同一性を有する。一般的には、プロ
ーブは少なくとも15個のヌクレオチドを含む。好まし
くは、かかるプローブは少なくとも30個のヌクレオチ
ドを有し、少なくとも50個のヌクレオチドを有してい
てもよい。特に好ましいプローブは30ないし50個の
範囲のヌクレオチドを含む。本発明ポリヌクレオチドお
よびポリペプチドを、動物およびヒトの疾病の研究試薬
ならびに治療および診断のための材料として用いてもよ
い。
【0021】ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、ポリヌクレオチドまたは本発明のポリヌ
クレオチドを含むベクター、本発明のベクターで遺伝子
操作される宿主細胞および組換え技法による本発明のポ
リペプチドの製造にも関する。本発明のDNA構築物に
由来するRNAを用いる、かかる蛋白の製造に無細胞翻
訳系を用いてもよい。組換え体を製造するために、宿主
細胞を遺伝子操作して、発現系もしくはそれらの一部、
または本発明のポリヌクレオチドを組み込むことができ
る。ポリヌクレオチドの宿主細胞への導入は、例えば、
Davisら、Basic Methods in Molecular Biology(198
6);Sambrookら、Molecular Cloning;A Laboratory M
anual、第2版;コールド・スプリング・ハーバー・ラ
ボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバ
ー、ニューヨーク(1989)のように、多くの標準的な実
験マニュアルに記載される方法により行うことができ、
例えばリン酸カルシウムトランスフェクション、DEA
E−デキストラン媒介トランスフェクション、トランス
ベクション、マイクロインジェクション、陽イオン脂質
媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、
トランスダクション、スクレイプ負荷(scrapeloadin
g)、バリスティック導入(ballistic introduction)
および感染等がある。
【0022】適当な宿主の代表的なものには、細菌細
胞、例えば連鎖球菌属(Streptococci)、ブドウ球菌属
(Staphylococci)、大腸菌(E.coli)、ストレプトミ
セス(Streptomyces)および枯草菌(Bacillus subtii
s)細胞;真菌細胞例えば酵母細胞およびアスペルギル
ス属(Aspergillus)細胞;昆虫細胞例えばショウジョ
ウバエS2(Drosophila S2)およびスポドプテラSf
9(Spodoptera Sf9)細胞;動物細胞例えばCHO、C
OS、HeLa、C127、3T3、BHK、293お
よびボウズ(Bows)黒色腫細胞;ならびに植物細胞等が
ある。
【0023】非常に多くの発現系を使用できる。かかる
系は、染色体、エピソームおよびウイルス由来のベクタ
ー、例えば細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由
来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入エ
レメント由来、酵母染色体エレメント由来、例えばバキ
ュロウイルス、パポバウイルス、例えばSV40、ワク
シニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性
狂犬病ウイルスおよびレトロウイルス等のウイルス由来
のベクター、ならびにそれらを組み合わせた物に由来す
るベクター、例えばプラスミドおよびバクテリオファー
ジ遺伝学的エレメント由来のベクター、例えばコスミド
およびファージミドを包含する。発現系は、発現を制御
ならびに発生させる制御領域を含有していてもよい。一
般的には、宿主中でポリヌクレオチドを保持、伸長また
は発現してポリペプチドを発現するのに適した系または
ベクターを用いてもよい。例えばSambrookら、Molecula
rCloning,A Laboratory Manual(上述)に記載されて
いるような周知のおよび常套的な種々の技術により、適
当なDNA配列を発現系に挿入できる。
【0024】翻訳蛋白を、小胞体内腔、ペリプラスミッ
クスペースまたは細胞外環境へ分泌させるために、適当
な分泌シグナルを所望ポリペプチド中に含ませてもよ
い。これらのシグナルはポリペプチドに本来的なもので
あってもく、あるいは異種性のシグナルでもよい。
【0025】HCE3P83ポリペプチドをスクリーニ
ングアッセイのために発現させる場合、一般的には、細
胞表面にポリペプチドを生成させるのが好ましい。この
場合、スクリーニングアッセイに使用する前に細胞を集
めてもよい。HCE3P83ポリペプチドを培地中でス
クリーニングする場合、培地を回収してポリペプチドを
回収し精製することができる。細胞内に生成される場
合、まず細胞を溶解し、次いで、ポリペプチドを回収し
なければならない。HCE3P83ポリペプチドは周知
の方法により、組換え細胞培養物から回収および精製で
き、その方法には例えば硫酸アンモニウムまたはエタノ
ール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマ
トグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、
疎水性相互作用クロマトグラフィー、親和性クロマトグ
ラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー
およびレクチンクロマトグラフィー等がある。高速液体
クロマトグラフィーを精製に用いるのが最も好ましい。
ポリペプチドが単離および/または精製中に変性した場
合、再び活性な立体配座にするために、蛋白再生のため
の周知の技法を用いることができる。
【0026】診断アッセイ 本発明はまた診断試薬としての本発明HCE3P83ポ
リヌクレオチドの使用にも関する。機能不全に関連した
変異形態のHCE3P83遺伝子の検出により、HCE
3P83の発現不足、過剰発現または変化した発現から
生じる疾病またはかかる疾病に対する感受性の診断に付
加でき、かかる診断を決定づける診断手段が提供される
であろう。種々の方法によりDNAレベルでHCE3P
83遺伝子における変異を有する個体を検出してもよ
い。診断用の核酸は、対象の細胞、例えば血液、尿、唾
液、組織生検または剖検材料から得てもよい。ゲノムD
NAは検出に直接使用できるか、または分析の前にPC
Rもしくはその他の増幅法を用いることにより酵素的に
増幅できる。RNAまたはcDNAも同様の方法で用い
ることができる。正常な遺伝子型と比較した場合の増幅
生成物のサイズの変化により、欠失および挿入を検出す
ることができる。点突然変異は、増幅DNAを標識化H
CE3P83ポリヌクレオチド配列にハイブリダイズさ
せることにより同定できる。好ましくは、完全に対合し
た配列は、RNアーゼ消化または融解温度の差により、
誤対合二重らせんから区別できる。DNA配列の差はま
た、変性剤含有または不含のゲル中のDNAフラグメン
トの電気泳動の移動度の変化を検出することにより、ま
たは直接的なDNAの配列決定により検出できる。例え
ばMeyers et.al.Science,230:1242(1985)参照。特異
的な位置での配列の変化はまた、ヌクレアーゼ保護アッ
セイ例えばRNアーゼおよびS1保護または化学的切断
法によっても明らかにすることができる。例えばCotton
et al.Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,85:4397-4401(198
5)参照。もう1つの具体例において、HCE3P83
ヌクレオチド配列またはそのフラグメントを含むオリゴ
ヌクレオチドプローブのアレイ(array)を構築して、例
えば、遺伝学的変異の効果的なスクリーニングを行なう
こともできる。アレイ法はよく知られており、適用範囲
が広く、遺伝子発現、遺伝学的連関、および遺伝学的変
化を包含する分子遺伝学における種々の問題を調べるた
めに使用することができる。例えば、M.Chee et al.,Sc
ience,vol.274,pp610-613 (1996)参照。
【0027】診断アッセイは、本明細書記載の方法によ
りHCE3P83遺伝子の変異を検出することにより、
アルツハイマー病、卒中、癌、炎症、関節炎、筋骨格疾
患、心臓疾患および腎臓疾患に対する感受性の診断また
は決定方法を提供する。
【0028】さらに、対象由来の試料の異常に上昇また
は低下したHCE3P83ポリペプチドもしくはHCE
3P83 mRNAレベルを調べることを特徴とする方
法によって、アルツハイマー病、卒中、癌、炎症、関節
炎、筋骨格疾患、心臓疾患および腎臓疾患を診断するこ
とができる。減少または増加した発現は、ポリヌクレオ
チドの定量法として当該分野で周知の方法の任意の方
法、例えばPCR、RT−PCR、RNアーゼ保護、ノ
ーザンブロッティングおよびその他のハイブリダイゼー
ション法を用いて測定できる。宿主由来の試料中の蛋白
レベル、例えばHCE3P83のレベルを決定するため
に用いることができるアッセイ法は、当業者に周知であ
る。このようなアッセイ法には、ラジオイムノアッセ
イ、競争結合アッセイ、ウェスタンブロット分析および
ELISAアッセイ等がある。
【0029】染色体アッセイ 本発明ヌクレオチド配列は染色体の同定にも価値があ
る。本発明配列は、個々のヒト・染色体上の特定の位置
を標的とし、これにハイブリダイゼーションしうる。本
発明による重要な部分の染色体へのマッピングは、それ
らの配列を遺伝子関連疾病と関連づける重要な第1工程
である。配列を正確な染色体位置にマッピングしたなら
ば、染色体上の配列の物理的位置を遺伝学的地図のデー
タと関連づけることができる。かかるデータは、例え
ば、V.McKusick,Mendelian Inheritance in Man(Johns
Hopkins University Weich Medical Libraryからオン
ラインで利用できる)に見いだされる。次いで、連関
(物理的に近接した遺伝子の同時遺伝)の分析により、
同じ染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾病との関
係を同定する。罹病個体と未罹病個体との間のcDNA
またはゲノム配列の相違も調べることができる。罹病個
体のいくつかまたは全部において変異が観察されるが正
常個体においては観察されない場合、その変異は疾病の
原因である可能性がある。
【0030】抗体 本発明のポリペプチドもしくはそれらの変種、またはそ
れらを発現する細胞は、HCE3P83ポリペプチドに
対して免疫特異的な抗体を産生する免疫原として用いる
ことができる。本明細書で用いる「免疫特異的」とは、
抗体が、先行技術における他の関連ポリペプチドに対し
てよりも、本発明ポリペプチドに対して実質的に大きい
アフィニティーを有することを意味する。本発明のポリ
ペプチドに対して生じる抗体は、ポリペプチドまたはエ
ピトープが付いたフラグメント、アナログまたは細胞
を、好ましくはヒトはでない動物に、通常の実験法を用
いて投与することにより得ることができる。連続的細胞
系培養により産生される抗体を提供する、当業者周知の
技術を用いて、モノクローナル抗体を調製することがで
きる。例としては、Kohler,G. and Milstein,C.,Natur
e,256:495-497(1975);Kozbor et al.Immunology To
day,4:72(1983);Cole et al.Monoclonal Antibodie
s and Cancer Therapy,Alan R Liss,Inc.,77-96頁(198
5)に記載されるような種々の技法がある。
【0031】一本鎖抗体の産生のために記載された技術
(米国特許第4946778号)は、本発明のポリペプ
チドに対する一本鎖抗体を産生するのに適用できる。ま
た、トランスジェニックマウスまたはその他の生物、例
えばその他の哺乳動物は、ヒト化抗体等の抗体を発現す
るのに用いることができる。上記抗体を用いて、ポリペ
プチドを発現するクローンを単離または同定してもよ
く、あるいはアフィニティークロマトグラフィーにより
ポリペプチドを精製してもよい。
【0032】HCE3P83ポリペプチドに対する抗体
を用いて、アルツハイマー病、卒中、癌、炎症、関節
炎、筋骨格疾患、心臓疾患および腎臓疾患を治療しても
よい。
【0033】ワクチン 本発明の別の態様は、哺乳動物における免疫学的反応を
誘導する方法に関し、該方法は、抗体および/またはT
細胞免疫応答を生じさせるに十分なHCE3P83また
はそれらのフラグメントを哺乳動物に接種して、アルツ
ハイマー病、卒中、癌、炎症、関節炎、筋骨格疾患、心
臓疾患および腎臓疾患から該動物を防御することを特徴
とする。本発明のもう1つの態様は、哺乳動物における
免疫学的応答を誘導する方法に関し、該方法は、HCE
3P83ポリペプチドをインビボで発現させるベクター
を介してHCE3P83ポリペプチドを送達し、かかる
免疫学的応答を誘導して該動物を疾患から保護する抗体
を生させることを特徴とする。
【0034】本発明のさらなる態様は免疫学的/ワクチ
ン処方(組成物)に関するものであり、それは、哺乳動
物宿主中に導入された場合、HCE3P83ポリペプチ
ドに対する哺乳動物の免疫学的応答を誘導する。該組成
物はHCE3P83ポリペプチドまたはHCE3P83
遺伝子を含んでなる。ワクチン処方は、さらに適当な担
体を含んでいてもよい。HCE3P83ポリペプチドは
胃で分解される可能性があるので、好ましくは非経口投
与する(皮下、筋肉内、静脈、皮内等への注射を包
含)。非経口投与に適した処方は、抗酸化剤、バッファ
ー、静細菌剤および処方を受容者の血液と等張にする溶
質を含んでいてもよい水性または非水性滅菌注射用溶
液;ならびに懸濁剤または増粘剤を含んでいてもよい水
性または非水性滅菌懸濁液を包含する。処方を1回量ま
たは複数回量として容器に入れて提供してもよく、例え
ば、密封アンプルおよびバイアルに入れて提供してもよ
く、また使用直前に滅菌液体担体の添加のみを必要とす
る凍結乾燥状態として保存してもよい。またワクチン処
方は、水中油系および当該分野で知られた他の系のごと
き処方の免疫原性を高めるためのアジュバント系を含ん
でいてもよい。用量は、個々のワクチンの活性に左右さ
れ、通常の実験により容易に決定することができる。
【0035】スクリーニングアッセイ 本発明受容体ポリペプチドに結合してこれを活性化(ア
ゴニスト)または阻害(アンタゴニスト)する化合物の
スクリーニングプロセスにおいて本発明HCE3P83
を用いてもよい。よって、本発明ポリペプチドを用い
て、小型分子基質とリガンドとの結合を、例えば細胞、
無細胞調製物、化学ライブラリーおよび天然産物混合物
において評価してもよい。これらの基質およびリガンド
は天然の基質およびリガンドであってもよく、あるいは
構造または機能を模倣したものであってもよい。Coliga
n et al.,Current Protocols in Immunology 1(2):Chap
ter5(1991)参照。
【0036】HCE3P83蛋白は哺乳動物宿主に広く
存在し、多くの生物学的機能に関与しており、多くの病
気にもかかわっている。したがって、HCE3P83を
刺激する化合物および薬剤、あるいはまたHCE3P8
3を阻害しうる化合物または薬剤を見いだすことが望ま
れる。一般的には、アルツハイマー病、卒中、癌、炎
症、関節炎、筋骨格疾患、心臓疾患および腎臓疾患のご
とき状態を治療または予防するためにアゴニストが用い
られる。アルツハイマー病、卒中、癌、炎症、関節炎、
筋骨格疾患、心臓疾患および腎臓疾患のごとき状態の種
々の治療または予防のためにアンタゴニストを用いても
よい。
【0037】一般的には、かかるスクリーニング手順
は、細胞表面に本発明受容体ポリペプチドを発現する適
当な細胞を製造することを含む。かかる細胞は、哺乳動
物由来の細胞、酵母、ショウジョウバエ(Drosophila)
または大腸菌(E.coli)を包含する。次いで、受容体発
現細胞(または発現された受容体を含む細胞膜)を試験
化合物と接触させて、結合または機能的応答の刺激もし
くは阻害を観察する。
【0038】HCE3P83ポリペプチドを発現してい
る細胞(または発現ポリペプチドを含む細胞膜)は、潜
在的治療阻害剤の同定目的の高処理量スクリーニングの
開発に使用できる。さらに、「ヌル(null)」細胞にお
いて発現されたHCE3P83を用いて、発現ポリペプ
チドの生理学的および病理学的特性を調べることもでき
る。そのアッセイは候補化合物の結合を試験するだけで
よく、候補化合物に直接的または間接的に結合した標識
を用いることにより、あるいは標識競争物質との競争を
用いるアッセイにおいて、HCE3P83ポリペプチド
を有する細胞への付着を検出する。さらに、これらのア
ッセイにおいて、HCE3P83ポリペプチドを表面に
有する細胞に適する検出系を用いて、候補化合物がHC
E3P83の活性化により発生するシグナルを生じるか
どうかを試験してもよい。一般的には、既知アゴニスト
存在下において活性化阻害剤をアッセイし、アゴニスト
による活性化に対する候補化合物の存在の影響を観察す
る。かかるスクリーニングアッセイを行うための標準的
方法は当該分野においてよく理解されている。潜在的な
HCE3P83ポリペプチドのアンタゴニストの例は抗
体を包含し、いくつかの場合には、リガンド、基質、受
容体等に密接に関連したオリゴヌクレオチドまたは蛋白
を包含し、さらにリガンド、基質、受容体のフラグメン
ト、またはポリペプチドに結合するが応答を誘発せずに
ポリペプチド活性を妨げる小型分子等がある。
【0039】予防および治療方法 本発明は、過剰または不十分な量のHCE3P83活性
に関連する異常な状態の治療方法を提供する。HCE3
P83活性が過剰な場合、いくつかの方法を用いること
ができる。1の方法は、有効量の上記阻害剤化合物(ア
ンタゴニスト)を医薬上許容される担体とともに対象に
投与して、HCE3P83へのリガンドの結合をブロッ
クすることあるいは第2のシグナルを阻害することによ
り活性化を阻害し、そのことにより異常な状態を改善す
ることを特徴とする。
【0040】もう1つのアプローチにおいて、内在性H
CE3P83と競争してリガンドに結合する能力をやは
り有している可溶性形態のHCE3P83ポリペプチド
を投与してもよい。かかる競争物質の典型的な具体例は
HCE3P83ポリペプチドのフラグメントを含む。
【0041】さらにもう1つの方法において、発現ブロ
ック法を用いて内在性HCE3P83をコードしている
遺伝子の発現を阻害してもよい。知られているかかる方
法には、細胞内で生成した、あるいは別個に投与された
アンチセンス配列を用いる。例えば、Oligodeoxynucleo
tides as Antisense Inhibitors of Gene Expression,C
RC Press,Boca Raton, FL(1988)中、O'Connor,J.Neuroc
hem(1991)56:560を参照のこと。別法として、遺伝子と
ともに三重らせんを形成するオリゴヌクレオチドを提供
してもよい。例えば、Lee et al.,Nucleic Acids Res(1
979)6:3073;Cooney et al.,Science(1988)241:456;Derv
an et al.,Science(1991)251:1360参照。これらのオリ
ゴマーはそれ自体投与することができ、あるいは関連オ
リゴマーをインビボで発現させることもできる。
【0042】HCE3P83およびその活性の発現不足
に関連する異常な症状の治療には、いくつかの方法が用
いられる。1の方法は、HCE3P83を活性化する治
療上有効量の化合物(すなわち上記アゴニスト)を医薬
上許容される担体とともに投与し、そのことにより異常
な状態を改善することを特徴とする。別法として、遺伝
子治療を用いて、対象中の細胞によるHCE3P83の
細胞内での生成を有効ならしめてもよい。例えば、上記
のごとく本発明ポリヌクレオチドを処理加工して複製欠
損レトロウイルスベクターに入れて発現するようにして
もよい。次いで、レトロウイルス発現構築物を単離し、
本発明ポリペプチドをコードしているRNAを含むレト
ロウイルスプラスミドベクターでトランスダクションし
たパッケージング細胞中に導入して、今度はパッケージ
ング細胞が目的遺伝子を含む感染性ウイルス粒子を生成
するようにしてもよい。これらのプロデューサー細胞を
対象に投与して細胞をインビボで処理加工して、インビ
ボでポリペプチドを発現するようにしてもよい。遺伝子
治療の概説としては、Human Molecular Genetics,T.Str
achan and A.P.Read,BIOS Scientific Publishers Ltd
(1986)中、第20章、Gene Therapy and other Molecul
ar Genetic-based Therapeutic Approaches(およびそ
の中の引用文献)参照。
【0043】処方および投与 可溶性形態のHCE3P83ポリペプチドのごときペプ
チド、ならびにアゴニストおよびアンタゴニストペプチ
ドまたは小型分子を、適当な医薬担体と組み合わせて処
方してもよい。かかる処方は、治療上有効量のポリペプ
チドまたは化合物、および医薬上許容される担体または
賦形剤を含んでなる。かかる担体としては、セイライ
ン、緩衝化セイライン、デキストロース、水、グリセロ
ール、エタノール、およびそれらの混合物が挙げられる
が、これらに限らない。処方は投与経路に適したものと
すべきであり、当業者によく知られている。さらに本発
明は、上記本発明成分の1種またはそれ以上を充填し
た、1個またはそれ以上の容器を含んでなる医薬パック
およびキットにも関する。
【0044】本発明ポリペプチドおよび他の化合物を単
独で使用してもよく、あるいは治療化合物のごとき他の
化合物と一緒に使用してもよい。医薬組成物の全身投与
の好ましい形態は、注射、典型的には静脈注射を包含す
る。皮下、筋肉内または腹腔内のごとき他の注射経路を
用いることもできる。全身投与のための別の手段は、胆
汁酸塩またはフシジン酸または他の界面活性剤のごとき
浸透剤を用いる経粘膜または経皮投与を包含する。さら
に、腸溶処方またはカプセル処方がうまく処方されるな
らば、経口投与も可能である。これらの化合物の投与は
局所的なものであってもよく、膏薬、パスタ、ゲル等の
形態であってもよい。
【0045】必要な用量範囲は、ペプチド、投与経路、
処方の性質、対象の症状の性質、および担当医師の判断
による。しかしながら、適当な用量は対象の体重1kg
あたり0.1ないし100μgの範囲である。しかしな
がら、種々の使用化合物および種々の投与経路のさまざ
まな有効性を考慮すれば、必要な用量は広範囲なものと
思われる。例えば、経口投与には静脈注射よりも多い用
量が必要であると考えられる。当該分野においてよく知
られた最適化のための標準的な常套的実験を用いてこれ
らの用量の変更を行うことができる。
【0046】しばしば「遺伝子治療」と称される上記治
療方法において、治療に使用するポリペプチドを対象中
において生成させることもできる。よって、例えば、レ
トロウイルスプラスミドベクターを用いることにより、
ポリペプチドをコードしているDNAまたはRNAのご
ときポリヌクレオチドを用いて対象由来の細胞をエクス
ビボで処理加工してもよい。次いで、細胞を対象に導入
する。
【0047】
【実施例】特記しないかぎり、当業者によく知られた標
準的方法を用いて下記実施例を行う。実施例は本発明を
例示説明するものであり、本発明を限定するものではな
い。 実施例1:クローニング方法 まず、4つの既知MT−MMPの膜貫通ドメインについ
ての配列データを用いて、配列決定されたヒト・EST
(Adamsらの上記文献参照)のコレクションを含むデー
タベースを検索することにより、部分クローン(ATG 84
4,HGS EST # 808618)を同定した。この部分クローン
(2.7kb、C末端領域の97残基をコード)はMT
−MMP−3に対する有為な相同性を示した。全長のク
ローンを得るため、First Human Skeletal muscle cD
NA(Marathon Ready, Clontech,Palo Alto,CA)をネ
スティッドアンチセンスプライマーとともに使用して失
われた5’領域を増幅した。PCR条件は以下のとお
り:94℃で1分;5サイクル:94℃で30秒;72
℃で4分;5サイクル:94℃で30秒;70℃で4
分;25サイクル:94℃で30秒;68℃で4分。8
00bpの生成物が得られ、このフラグメントをPCR
2.1ベクター(Invitrogen,San Diego,CA)中にサブ
クローンし、配列決定した。このフラグメントは上記部
分クローンをさらに240残基伸長したものであった。
新たな配列に基づいて新たな逆Marathonオリゴを設計
し、ヒト・全脳cDNA(Marathon Ready,Palo Alto,C
A)とともにPCR反応に使用した。PCR条件は最初
の反応と同一であった。400bpの生成物を得て、こ
れをサブクローンし、配列決定したところ、これは上記
配列をさらに伸長したものであり、ここに全コーディン
グ配列が得られた。上記結果を確認するために、ヒト・
小脳cDNA(Marathon Ready)を上記PCRプライマ
ーおよび条件とともに鋳型として用いることにより類似
のフラグメントを得た。最終的な全長cDNAは975
bpであり、324個のアミノ酸をコードしている。全
長の遺伝子を得るために、2セットのネスティッドプラ
イマーを設計した。第1のセットの配列は5’センス
5’−GGATAAACTGAAAGCTTAGCGT
GAACGTGG−3’(配列番号:3)および3’ア
ンチセンスプライマー:5’−CAGCTGTAGGA
CCCCAGCCTAGGG−3’(配列番号:4)で
あり、第2のセットの配列は5’センス 5’−CGA
GGTGAATTCGCCACCATGCCCCAGG
ACGATCTC−3’(配列番号:5)および3’ア
ンチセンスプライマー:5’−CTAGAACTAGT
TTATAGTAGGTGACAGGCT−3’(配列
番号:6)であった。サブクローン目的でEcoRIお
よびSpeI制限部位を第2のプライマーのセット中に
設計した。ヒト・全脳Gene Trapper Library(Gibco, BR
L Bethesda,MD)を鋳型として上記プライマーとともに
使用した。このPCRからの最終生成物は予想どおり1
kbのフラグメントであった。
【0048】
【配列表】
【0049】(1)一般的情報: (i)出願人:アーレス,アンソニー アーノルド,アン ウスマン,シャボン (ii)発明の名称:新規膜タイプマトリックス金属プ
ロテイナーゼ−5遺伝子 (iii)配列の数:6 (vi)連絡先: (A)宛て名:ラトナー・アンド・プレスティア (B)通り名:ピー・オー・ボックス980 (C)都市名:バレー・フォージュ (D)州名:ペンシルベニア (E)国名:アメリカ合衆国 (F)ZIP:19482 (v)コンピューター・リーダブル・フォーム: (A)媒体タイプ:ディスケット (B)コンピューター:IBMコンパチブル (C)作動システム:DOS (D)ソフトウェア:Windowsバージョン2.0用FastSE
Q (vi)本願のデータ: (A)出願番号:まだ付与されていない (B)出願日:これと同日 (C)分類: (vii)先の出願データ: (A)出願番号:08/816755 (B)出願日:1997年3月6日 (viii)代理人等の情報: (A)氏名:プレスティア,ポール・エフ (B)登録番号:23031 (C)代理人等における処理番号:GH50007 (xi)テレコミュニケーションの情報: (A)電話番号:610−407−0700 (B)ファックス番号:610−407−0701 (C)テレックス:846169
【0050】(2)配列番号:1に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:3807塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:1: GAATTCGGCT TCCGATGGTG AGTGGATCCT GCGGACGGGA TGATGAAAGC ATGGGTGAGG 60 GGAGAAGACC CTAAACAGCT GTCTTTGTTA GTCCCCGCCC ACCTGGCCGG GATGCCAGCA 120 ACAAGGCCAC CTGCAGTCTG CCCTGCCCTT CCTCCCCTCA GTGGCTTTGA AGGCAGGTGT 180 CCTTGAAGCT AAGCTCTGCT GGCTGCAGGT AAAACCACAG GTGGGGGAGT TCTCTGAGAC 240 CTAGGAGCTG GGGTGTACGG AGACCTGCCC GGGCGGCCGC TGAATTCTAG GTCTTGGATA 300 AACTGAAAGC TTAGCGTGAA CGTGGTATCA CCATTGATAT CTCCTTGTGG AAATTTGAGA 360 CCAGCAAGTA CTATGTGACT ATCATGGATG CCCCAGGACG ATCTCCAGGG CATCCCGAAG 420 ATCTATGGAC CCCCAGCCGA GCCTCTGGAG CCTACAAGGC CACTCCCTAC ACTCCCCGTC 480 CGCAGGATCC ACTCACCATC GGAGAGGAAA CACGAGCGCC AGCCCAGGCC CCCTCGGCCG 540 CCCTCGGGGG ACCGGCCATC CACACCAGGC ACCAAACCCA ACATCTGTGA CGGCAACTTC 600 AACACAGTGG CCCTCTTCCG GGGCGAGATG TTTGTCTTTA AGGATCGCTG GTTCTGGCGT 660 CTGCGCAATA ACCGAGTGCA GGAGGGCTAC CCCATGCAGA TCGAGCAGTT CTGGAAGGGC 720 CTGCCTGCCC GCATCGACGC AGCCTATGAA AGGGCCGATG GGAGATTTGT CTTCTTCAAA 780 GGTGACAAGT ATTGGGTGTT TAAGGAGGTG ACGGTGGAGC CTGGGTACCC CCACAGCCTG 840 GGGGAGCTGG GCAGCTGTTT GCCCCGTGAA GGCATTGACA CAGCTCTGCG CTGGGAACCT 900 GTGGGCAAGA CCTACTTTTT CAAAGGCGAG CGGTACTGGC GCTACAGCGA GGAGCGGCGG 960 GCCACGGACC CTGGCTACCC TAAGCCCATC ACCGTGTGGA AGGGCATCCC ACAGGCTCCC 1020 CAAGGAGCCT TCATCAGCAA GGAAGGATAT TACACCTATT TCTACAAGGG CCGGGACTAC 1080 TGGAAGTTTG ACAACCAGAA ACTGAGCGTG GAGCCAGGCT ACCCGCGCAA CATCCTGCGT 1140 GACTGGATGG GCTGCAACCA GAAGGAGGTG GAGCGGCGGA AGGAGCGGCG GCTGCCCCAG 1200 GACGACGTGG ACATCATGGT GACCATCAAC GATGTGCCGG GCTCCGTGAA CGCCGTGGCC 1260 GTGGTCATCC CCTGCATCCT GTCCCTCTGC ATCCTGGTGC TGGTCTACAC CATCTTCCAG 1320 TTCAAGAACA AGACAAGGCC CTCAGCCTGT CACCTACTAT AAGCGGCCAG TCCAGGAATG 1380 GGTGTGAGCA GCCCAGAGCC CTCTCTATCC ACTTGGTCTG GCCAGCCAGG CCCTTCCTCA 1440 CCAGGGTCTG AGGGGCAGCT CTGGCCAGTG CTCACCAGGG CCAGCAGGGC CCTAGGCTGG 1500 GGTCGTACAG CTGAAGTGGT GGGTGCATTG GCCTAGGCTG AGCGTGGGGC AGGGAATTAT 1560 GGGGGCTGTG CCCCAGGGTG GGTGTCTGGC ACCCAGCTGC CAGCCTTCTG TCCTGGGCAA 1620 ACTACTCCCT ACTTAAGGGA ATAGGCCAGG CTCCATCCGG AGGCAGGGAC CATGCCAGGA 1680 GGAGCCCCTG TGGTCACGGC ATCCTGTGGT GTCCATGAGG TACCACAGCT CCACTCCTGG 1740 CTGGAACCCA GCACCCTCTG TGGGAAGCCA GCACTAGCTC TCATCCCCCA TCCGGGAGAT 1800 ACCACCAGTC CTGGTCCCCT TTTGCCAACA CCTGCTGGTC ATATGTCCCC CTACCCNNAC 1860 CCCACTGTCC TCCAGNGCTA CAGGACCCCT GCTTNTGACA CAGTGAGCAA CAAGCCTGGG 1920 TTTCCCTGCT GGCAGACGGC AGATCCCTCA GGNAACCTGC TCCACTTGTC AGGGTCTCTT 1980 CGGAGACCCA GGATTTAGGG TCACATGCTG CAGGCAGGGC TNTGGNCNAG CTGGGTCTTA 2040 CAAGGACCCA GCNTGTCANA TCGTGANTAT TTAAATGTNC TGTTAATNAT TGTCCCATTT 2100 TGCAAAGGCT GCTTGAGGCT TTAGGTGAAC TAGAGGTGAC TGTCTTGGTG ATGAGGCCAG 2160 CATAGCGGCC CTCCCCCAGG CGACAAGGAC CAAGGTGCTG CTAAGGCCAC TCTAGCGCCC 2220 AGACACCCCA GTAGCTGAGC TCTGCTCCTA TGGCTACAGA GCTGGGGCAG AAGCTGACCC 2280 CATTTCTGGA GGAAGATCCG AGTTTGTGAC CGTCCTCCAC TCCCCTCTAT TGTCACTGTC 2340 CCCAGCTTTG CTCCAGTCTG TCACTTGCAG CCTGGAGCTC AGCCTCACCA GTTAGGTGAG 2400 GCAGGAGATG GCTGCAGGGC CAACACTGGC AGAGCCTGGG GAGTCCTTCG GAAGGGGACC 2460 AGGGCGTCTG AAGTGCTCAG TGCCCCCACT ACTCTGAGGC CGACTCCAGC TACTCTGAGG 2520 CCGACTCAAT CTCTCGGCTG GAAGCAGTGT TTTCCCAGAG CTTGGCCCTT GCTGACCTCG 2580 CTCACTGGGC CCATCTTCCC ACACTGCTCT TAGAAGGACA CCCCTACCGG TAGCAGCCCC 2640 AAGCTGAGGG GGCTCCCTTT TTGACCTTCA CTGGCCCGCC CTTCACTGTC TCCAGCAGGA 2700 GTTCCTAGGG CTTGGCCTGC CTTGCTCCAC AGTACGGCGG AGGCAGCCCT GCTTGTCACT 2760 GAGGAGCCCT AGACAAGGCC AATGGGTTCA TCAATGCCCA CTGGCTCTCT GCCAAAGCCA 2820 AAAAGGTGTC AGGCAGTCTC CAGCGTGCTG GCCGGGTCTC GGATGCCACC CCTGCTCACT 2880 GAGCCTGCAT GGGCCTTGCC CCGGACCCTG TGGTCTCTGG GATTGGGGTC GGCTTACCCT 2940 GTAGCACAGA CAGGGACTCC TGCTGCCCTG GGGAGCTGTC TTAAGCAAAA TCTCTTGTTC 3000 CCAGAGGTTG CCCATGTTGG TTCCGTTGTT GTTCCCTGTT CATCATCCTT GTTTTTTCTT 3060 CATTTTGGCC AAGGGAGGGT TCTTGGGACA GGCAGGGAAC AATTGCGGAG ATATTAGTGA 3120 TTCATAGGTT TGTACAGTTT TTTATACTTT GCAAAGCACT TTATTAGCTC ACACCTGTCC 3180 ACTCACATGA AACTCGTGTT AGGCCCTGGG AGGCGAACGG TAACTCTCAC CGTGCCCTCA 3240 GATGAAGCAC AGAGAGGTTG TTACTTGCCC GGGCCATCCA GTGGGCTGGC TGGGTCTTGT 3300 GTCCCCATCT GTGGACCCCT CTAGGGTCTG AGATGAGATG AGAAGTGTCT CCTGTATCCA 3360 CCTCTTCCTG GCCTCCCTTC CCCCAACTTC CTGGTCCCTG TCCACTCCTC AGGTTGGTGC 3420 TCTCACTTCT TGAAAGCTCT AGGCACCCCC GCCTCCCGCC AGGCTCCCCA TTGGCTCCTG 3480 GCAGCCCAGC TGAGAATGAA CAGGAGATGG AGGCAGCAGC CCAGGCTGCA GAGGTGAGGG 3540 ATGTGGGGGC CAGGCCCAGA GGGCTCAGCC TAGAGGCTTC CAATCTCAGA TTCTCCTGCC 3600 TGTGGTCATC TGTTTGTCCA TCACCCCAGG ACAGGGCAGA CAGAGGGGCA AAGCACTGGG 3660 GGCCCCAGAG CCTAGCTTCC CCTCAGCCTG GGGGACATCA CAGCATTTCA GTGTCAGTCA 3720 CATTTTAAAC TGATCAGCCT TTGTATAATG TTTTTTAAAT CATTTCTAAA ATAAAACAGA 3780 AATACAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAA 3807
【0051】(2)配列番号:2に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:324アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:2: Met Pro Gln Asp Asp Leu Gln Gly Ile Pro Lys Ile Tyr Gly Pro Pro 1 5 10 15 Ala Glu Pro Leu Glu Pro Thr Arg Pro Leu Pro Thr Leu Pro Val Arg 20 25 30 Arg Ile His Ser Pro Ser Glu Arg Lys His Glu Arg Gln Pro Arg Pro 35 40 45 Pro Arg Pro Pro Ser Gly Asp Arg Pro Ser Thr Pro Gly Thr Lys Pro 50 55 60 Asn Ile Cys Asp Gly Asn Phe Asn Thr Val Ala Leu Phe Arg Gly Glu 65 70 75 80 Met Phe Val Phe Lys Asp Arg Trp Phe Trp Arg Leu Arg Asn Asn Arg 85 90 95 Val Gln Glu Gly Tyr Pro Met Gln Ile Glu Gln Phe Trp Lys Gly Leu 100 105 110 Pro Ala Arg Ile Asp Ala Ala Tyr Glu Arg Ala Asp Gly Arg Phe Val 115 120 125 Phe Phe Lys Gly Asp Lys Tyr Trp Val Phe Lys Glu Val Thr Val Glu 130 135 140 Pro Gly Tyr Pro His Ser Leu Gly Glu Leu Gly Ser Cys Leu Pro Arg 145 150 155 160 Glu Gly Ile Asp Thr Ala Leu Arg Trp Glu Pro Val Gly Lys Thr Tyr 165 170 175 Phe Phe Lys Gly Glu Arg Tyr Trp Arg Tyr Ser Glu Glu Arg Arg Ala 180 185 190 Thr Asp Pro Gly Tyr Pro Lys Pro Ile Thr Val Trp Lys Gly Ile Pro 195 200 205 Gln Ala Pro Gln Gly Ala Phe Ile Ser Lys Glu Gly Tyr Tyr Thr Tyr 210 215 220 Phe Tyr Lys Gly Arg Asp Tyr Trp Lys Phe Asp Asn Gln Lys Leu Ser 225 230 235 240 Val Glu Pro Gly Tyr Pro Arg Asn Ile Leu Arg Asp Trp Met Gly Cys 245 250 255 Asn Gln Lys Glu Val Glu Arg Arg Lys Glu Arg Arg Leu Pro Gln Asp 260 265 270 Asp Val Asp Ile Met Val Thr Ile Asn Asp Val Pro Gly Ser Val Asn 275 280 285 Ala Val Ala Val Val Ile Pro Cys Ile Leu Ser Leu Cys Ile Leu Val 290 295 300 Leu Val Tyr Thr Ile Phe Gln Phe Lys Asn Lys Thr Arg Pro Ser Ala 305 310 315 320 Cys His Leu Leu
【0052】(2)配列番号:3に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:30塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:3: GGATAAACTG AAAGCTTAGC GTGAACGTGG 30
【0053】(2)配列番号:4に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:24塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:4: CAGCTGTACG ACCCCAGCCT AGGG 24
【0054】(2)配列番号:5に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:36塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:5: CGAGGTGAAT TCGCCACCAT GCCCCAGGAC GATCTC 36
【0055】(2)配列番号:6に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:30塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:6: CTAGAACTAG TTTATAGTAG GTGACAGGCT 30
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒト・HCE3P83のヌクレオチド配列お
よび推定アミノ酸配列(配列番号:1および2)を示す
図である(図2へ続く)。
【図2】 ヒト・HCE3P83のヌクレオチド配列お
よび推定アミノ酸配列(配列番号:1および2)を示す
図である(図3へ続く)。
【図3】 ヒト・HCE3P83のヌクレオチド配列お
よび推定アミノ酸配列(配列番号:1および2)を示す
図である(図4へ続く)。
【図4】 ヒト・HCE3P83のヌクレオチド配列お
よび推定アミノ酸配列(配列番号:1および2)を示す
図である(図3から続く)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 48/00 AAM A61K 48/00 AAM ACV ACV C07K 14/47 C07K 14/47 16/40 16/40 C12N 1/19 C12N 1/19 1/21 1/21 5/10 9/50 9/50 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12Q 1/02 C12Q 1/02 1/68 A 1/68 G01N 33/566 G01N 33/566 C12P 21/08 // C12P 21/08 C12N 5/00 B (C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (72)発明者 アン・ロマニック・アーノルド アメリカ合衆国19097ペンシルベニア州ウ ィンウッド、ドーバー・ロード807番 (72)発明者 ウスマン・シャボン アメリカ合衆国19081ペンシルベニア州ス ワースモアー、サウス・スワースモアー・ アベニュー225番

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:2のポリペプチドもしくはそ
    の対応フラグメントをコードしているヌクレオチド配列
    に対してその全長にわたり少なくとも80%の同一性を
    有するヌクレオチド配列または上記ヌクレオチド配列に
    対して相補的なヌクレオチド配列を含む単離ポリヌクレ
    オチド。
  2. 【請求項2】 DNAまたはRNAである請求項1のポ
    リヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 ヌクレオチド配列が配列番号:1に含ま
    れるヌクレオチド配列に対して少なくとも80%の同一
    性を有するものである請求項1のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 ヌクレオチド配列が配列番号:1に含ま
    れるものである請求項3のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 コードしているヌクレオチド配列が配列
    番号:2のポリペプチドまたはそのフラグメントをコー
    ドしているものである請求項1のポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 請求項3のポリヌクレオチドの少なくと
    も15個の連続したヌクレオチドを含むポリヌクレオチ
    ドプローブまたはプライマー。
  7. 【請求項7】 適合する宿主細胞中に存在する場合に、
    配列番号:2のポリペプチドまたはそのフラグメントを
    コードしているヌクレオチド配列に対してその全長にわ
    たり少なくとも80%の同一性を有するHCE3P83
    ポリペプチドまたはそのフラグメントを生成する能力の
    ある発現系を含むDNAまたはRNA分子。
  8. 【請求項8】 請求項7の発現系を含む宿主細胞。
  9. 【請求項9】 HCE3P83ポリペプチドまたはフラ
    グメントの製造方法であって、該ポリペプチドまたはフ
    ラグメントの生成に十分な条件下で請求項8の宿主を培
    養することを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 該ポリペプチドまたはフラグメントが
    該細胞の表面に発現される請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 請求項10の方法により製造される細
    胞。
  12. 【請求項12】 ポリペプチドまたはフラグメントを培
    地から回収することをさらに特徴とする請求項9の方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項7の発現系で宿主細胞を形質転
    換またはトランスフェクションして、適当な培養条件下
    で宿主細胞がHCE3P83ポリペプチドまたはそのフ
    ラグメントを生成するようにすることを特徴とする、H
    CE3P83ポリペプチドまたはそのフラグメントを生
    成する細胞の製造方法。
  14. 【請求項14】 配列番号:2に含まれるアミノ酸配列
    に対してその全長にわたり少なくとも80%同一である
    アミノ酸配列を含むHCE3P83ポリペプチドまたは
    そのフラグメント。
  15. 【請求項15】 配列番号:2のアミノ酸配列またはそ
    のフラグメントを含む請求項14のポリペプチド。
  16. 【請求項16】 請求項12の方法により製造されるH
    CE3P83ポリペプチドまたはフラグメント。
  17. 【請求項17】 請求項14のHCE3P83ポリペプ
    チドに免疫特異的な抗体。
  18. 【請求項18】 増強されたHCE3P83ポリペプチ
    ド活性が必要な対象の治療方法であって、 (a)該ポリペプチドに対する治療上有効量のアゴニス
    トを対象に投与すること;および/または(b)インビ
    ボで該ポリペプチド活性を生じさせる形態のHCE3P
    38ポリヌクレオチドを対象に与えることを特徴とする
    方法。
  19. 【請求項19】 HCE3P83ポリペプチド活性の阻
    害が必要な対象の治療方法であって、 (a)該ポリペプチドに対する治療上有効量のアンタゴ
    ニストを対象に投与すること;および/または(b)該
    ポリペプチドをコードしているヌクレオチド配列の発現
    を阻害する核酸分子を対象に投与すること;および/ま
    たは(c)リガンドを求めて該ポリペプチドと競争する
    治療上有効量のポリペプチドを対象に投与することを特
    徴とする方法。
  20. 【請求項20】 対象中のHCE3P83ポリペプチド
    の発現または活性に関連した対象における疾病またはか
    かる疾病に対する感受性の診断方法であって、 (a)該対象のゲノム中の該HCE3P83ポリペプチ
    ドをコードしているヌクレオチド配列中の変異の存在ま
    たは不存在を決定すること;および/または(b)該対
    象由来の試料中のHCE3P83ポリペプチド発現の存
    在または量を分析することを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 (a)請求項11の細胞を候補化合物
    と接触させること;ついで、 (b)該候補化合物の該細胞への結合能を評価すること
    を特徴とする、HCE3P83ポリペプチドに結合する
    化合物の同定方法。
  22. 【請求項22】 候補化合物が細胞表面におけるHCE
    3P83ポリペプチドの活性化により発生するシグナル
    を生じさせるかどうかを決定することをさらに特徴と
    し、該シグナルを発生させる候補化合物がアゴニストで
    あると同定される、請求項21の方法。
  23. 【請求項23】 請求項22の方法により同定されるア
    ゴニスト。
  24. 【請求項24】 細胞を該HCE3P83ポリペプチド
    に対する既知アゴニストと接触させること;次いで、 該アゴニストにより発生するシグナルが該候補化合物の
    存在下において減少するかどうかを決定することをさら
    に特徴とし、該シグナルを減少させる候補化合物が該H
    CE3P83ポリペプチドに対するアンタゴニストであ
    ると同定される、請求項21の方法。
  25. 【請求項25】 請求項24の方法により同定されるア
    ンタゴニスト。
JP10051921A 1997-03-06 1998-03-04 新規膜タイプマトリックス金属プロテイナーゼ−5遺伝子 Withdrawn JPH10313878A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/816,755 US5837508A (en) 1997-03-06 1997-03-06 Membrane-type matrix metalloproteinase-5 gene
US08/816755 1997-03-06

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10313878A true JPH10313878A (ja) 1998-12-02

Family

ID=25221526

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10051921A Withdrawn JPH10313878A (ja) 1997-03-06 1998-03-04 新規膜タイプマトリックス金属プロテイナーゼ−5遺伝子

Country Status (3)

Country Link
US (2) US5837508A (ja)
EP (1) EP0875577A3 (ja)
JP (1) JPH10313878A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU5999199A (en) * 1998-09-29 2000-04-17 Kyowa Hakko Kogyo Co. Ltd. Novel antibodies, drugs containing these antibodies and methods for screening compounds by using these antibodies
CA2344464A1 (en) * 1998-09-29 2000-04-06 Motoharu Seiki Dnas encoding novel polypeptides
US6274717B1 (en) * 1999-04-20 2001-08-14 Smithkline Beecham Corporation Splicing variant of human membrane-type matrix metalloproteinease-5 (MT-MMP5-L)
US7001421B2 (en) * 2003-02-28 2006-02-21 Medtronic Vascular, Inc. Stent with phenoxy primer coating
US7169404B2 (en) * 2003-07-30 2007-01-30 Advanced Cardiovasular Systems, Inc. Biologically absorbable coatings for implantable devices and methods for fabricating the same

Also Published As

Publication number Publication date
US6214600B1 (en) 2001-04-10
US5837508A (en) 1998-11-17
EP0875577A3 (en) 2002-06-05
EP0875577A2 (en) 1998-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0848062A2 (en) Aspartic protease ASP1
JP2002501751A (ja) 新規化合物
US6358707B1 (en) Human F11 antigen: a novel cell surface receptor involved in platelet aggregation
JPH1175868A (ja) 新規化合物
US20040241805A1 (en) Sialoadhesin family member-2 (SAF-2)
JPH1175873A (ja) 新規化合物
US20010012836A1 (en) Human histone deacetylase gene HD4
JP2004000198A (ja) ショウジョウバエkuz遺伝子に関連したヒト・ディスインテグリン・メタロプロテアーゼ
US6274717B1 (en) Splicing variant of human membrane-type matrix metalloproteinease-5 (MT-MMP5-L)
EP0854191A2 (en) Human cardiac/brain tolloid-like protein
JPH11217399A (ja) クリングル関連クローン、hthbz47
JPH10313878A (ja) 新規膜タイプマトリックス金属プロテイナーゼ−5遺伝子
JPH1198989A (ja) 新規化合物
JPH1175874A (ja) 新規化合物
JPH119288A (ja) 新規has2スプライシング変種hoefc11:慢性腎不全、炎症性疾患および心筋虚血における標的
US20020183269A1 (en) Novel compounds
JPH11507845A (ja) 神経細胞付着分子スプライシング変種
JPH11164692A (ja) ヒトrce1
US5932446A (en) Hmvab41
US20010049121A1 (en) Cytokine family member, 2-19
JPH1175872A (ja) 新規化合物
JPH1198992A (ja) 新規化合物
US20010009905A1 (en) ACRP30R1: A homolog of ACRP30 (30 kd adipocyte complement-related protein)
US6417332B1 (en) Human RCE1
US20020055476A1 (en) RAMP2a: receptor activity modifying protein-2a

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510