JPH10312827A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JPH10312827A
JPH10312827A JP9123979A JP12397997A JPH10312827A JP H10312827 A JPH10312827 A JP H10312827A JP 9123979 A JP9123979 A JP 9123979A JP 12397997 A JP12397997 A JP 12397997A JP H10312827 A JPH10312827 A JP H10312827A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウム二次電池において、電池使用中にリ
チウムデンドライトが発生した場合でも、内部短絡によ
る大電流の発生や火花、高熱の発生を抑制する。 【解決手段】 正極2と、リチウムイオンを吸蔵もしく
はリチウム金属として析出させるための負極4と、電解
質1からなるリチウム二次電池において、正極と負極の
間で負極と接触することなくかつ電解質の外に配置され
た接続片6を経由させる等によって正極と電気的に接続
された、N型ドーピング可能な導電性高分子からなる多
孔質成形体3が配置されている構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム二次電池に
関し、特にリチウム金属もしくはリチウムイオンを負極
活物質に用いた二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、リチウムイオンの吸蔵が可能なカ
ーボンを負極活物質として用いたリチウムイオン二次電
池が実用化され、種々のエレクトロニクス機器に広く応
用されている。その一方で、リチウム単体金属、あるい
はリチウムと他の金属との合金を負極に用いたリチウム
メタル二次電池も、電池の単位重量あたりのエネルギー
密度や単位体積あたりのエネルギー密度が大きな二次電
池として期待されている。例えば、特開昭60−167
280号公報には、活性炭からなる正極にリチウム合金
からなる負極を組み合わせた「再充電可能な電気化学装
置」すなわち二次電池の技術が公開されている。
【0003】リチウムメタル二次電池は、高エネルギー
密度が期待されながらも、現状ではいくつかの問題が製
品化の障害となっている。それらの中で最も解決が望ま
れているものが、充放電に伴うリチウムデンドライト生
成による内部短絡である。またリチウムイオン二次電池
においても、充放電を繰り返すと負極でのリチウムイオ
ン吸蔵に偏りが生じ、デンドライト発生の可能性があ
る。
【0004】リチウムデンドライト生成による内部短絡
が起こると、正極から負極に瞬間的に大電流が流れるこ
とにより火花や高熱が発生する恐れがある。このため、
内部短絡を防ぐ方法が種々検討されている。特開昭60
−167280号公報の例では、リチウムと他の金属と
の合金を負極に用いて、リチウムデンドライトの発生を
抑制することが開示されている。また、イオン伝導性の
無機固体電解質、高分子ゲル電解質、高分子固体電解質
などを用いてリチウムデンドライトの成長を抑制する方
法も検討されている。例えば特開平8−329983号
公報に、イオン伝導度の異なった少なくとも2層を積層
したポリマー電解質層を、リチウム電池用負極と正極と
の間に配した構成で、正極側に比べ負極側にイオン伝導
度が高い電解質層を載置した構成とすることにより、リ
チウムデンドライトをポリマー電解質同士の界面におい
て水平方向に優先的に成長させ、正極側のポリマー電解
質層を貫通するのを防ぐという方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これまでに述べてきた
ように、リチウム二次電池において、充放電を繰り返す
とリチウムデンドライトが生成して内部短絡が起こり、
火花や高熱が発生するという問題点があった。本発明は
この問題を解決するためになされたもので、電池使用中
にリチウムデンドライトが生成した場合でも、内部短絡
による大電流発生や火花、高熱の発生を抑制し、安全な
二次電池を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために種々検討を行った。その結果、特定の
電極構成を持つリチウム二次電池でリチウムデンドライ
トの発生と内部短絡を防止できることを見出し、本発明
を完成させた。
【0007】すなわち本発明のリチウム二次電池は、正
極と、リチウムイオンを吸蔵もしくはリチウム金属とし
て析出させるための負極と、電解質からなるリチウム二
次電池であって、正極と負極の間で負極と接触すること
なくかつ正極と電気的に接続された、N型ドーピング可
能な導電性高分子からなる多孔質成形体が配置されてい
ることを特徴としている。
【0008】図1は本発明のリチウム二次電池の構成の
一例を示す模式図である。正極2、負極4、リチウムイ
オンの通路となる電解質1、正極と負極の間に位置し、
N型ドーピング可能な導電性高分子からなる多孔質成形
体3、これと正極とを電気的に接続するための接続片6
から成っており、必要に応じて正極端子7、負極端子5
を具備していてもよい。また図6のように接続片を用い
ず導電性高分子成形体19(本明細書において、『導電
性高分子成形体』と、『N型ドーピング可能な導電性高
分子からなる多孔質成形体』は同じものを指す)を正極
に直接接触させた構成でもよいが、好ましくは図1に示
されるように、N型ドーピングが可能な導電性高分子か
らなる多孔質成形体が、正極から離れた位置に配置され
ていることが好ましい。例えば、正極と導電性高分子成
形体の間に、絶縁性多孔質からなるセパレータを挟む
か、イオン伝導性固体電解質膜を挟むのが好ましい。こ
の場合、セパレータやイオン伝導性固体電解質の膜厚は
1μm以上であることが好ましい。
【0009】本発明のリチウム二次電池における正極
は、電気化学的にイオンを出し入れするものであれば特
に限定されない。正極に含まれる正極活物質としてはバ
ナジウム酸化物、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチ
ウム、ポリアニリン、ジスルフィド化合物、ポリピロー
ル、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(アル
キルチオフェン)、カーボン、あるいはこれらのいずれ
か同士の混合物等の従来公知の材料が挙げられる。また
正極活物質の形状も特に限定されず、板状、薄膜状、粒
子状、多孔質状等が挙げられる。本発明では正極の構成
としては正極活物質の他に集電体、バインダー、補助導
電剤、イオン伝導体などが含まれていてもよい。集電体
の例としては銅、鉄、ニッケル、アルミニウム、錫など
の金属箔が挙げられる。バインダーの例としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリビニリデンフルオライド、ポリヘキサフルオロ
プロピレン、あるいはこれらの共重合体や架橋体が挙げ
られる。補助導電剤の例としてはカーボン粒子、ポリア
ニリン、ポリピロール、金属粒子などが挙げられる。イ
オン伝導体の例としてはポリビニリデンフルオライド、
ポリヘキサフルオロプロピレン、あるいはこれらの共重
合体や架橋体を有機溶媒で膨潤させたもの、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等が挙げられ
る。
【0010】本発明のリチウム二次電池における負極
は、リチウムイオンを吸蔵もしくはリチウム金属として
析出させるためのものであれば特に限定されない。例と
しては天然黒鉛、メソフェーズカーボンマイクロビーズ
等を、バインダー、イオン伝導体などに分散させたもの
を、集電体の上に塗布したもの等が挙げられる。バイン
ダーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライ
ド、ポリヘキサフルオロプロピレン、あるいはこれらの
共重合体や架橋体が挙げられる。イオン伝導体の例とし
てはポリビニリデンフルオライド、ポリヘキサフルオロ
プロピレン、あるいはこれらの共重合体や架橋体を有機
溶媒で膨潤させたもの、ポリエチレンオキサイド、ポリ
プロピレンオキサイド等が挙げられる。集電体としては
銅、鉄、ニッケル、アルミニウム、錫などの金属箔が挙
げられる。また、リチウム単体金属、あるいはリチウム
と他の金属との合金を活物質として有していてもよい。
合金として混合する金属としては、アルミニウム、鉛、
錫、カドミウム、銀、インジウム、亜鉛、アンチモン、
水銀、マグネシウム、カルシウム等が例として挙げられ
る。
【0011】本発明における電解質は、イオン伝導性の
材料であれば特に限定されず、有機溶媒に電解質イオン
を溶かし込んだ有機電解液、有機電解液を高分子マトリ
クスに含ませたゲル電解質、イオン伝導性固体電解質、
有機電解液を含ませたイオン伝導性固体電解質等の従来
公知の材料が用いられる。有機溶媒に電解質イオンを溶
かし込んだ有機電解液の例としては、エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、γ―ブチロラクトン、ギ酸
メチル、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、ジメチルス
ルホキシド、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒に、過
塩素酸リチウム、ヘキサフルオロ燐酸リチウム、テトラ
フルオロ硼酸リチウム、酢酸、蓚酸、トリフルオロ酢
酸、トリクロロ酢酸等の有機カルボン酸のリチウム塩、
メタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、トリ
フルオロメタンスルホン酸等の有機スルホン酸のリチウ
ム塩、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)
イミド等を溶かし込んだ構成が挙げられる。ゲル電解質
の例としては、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニ
リデンクロライド、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポ
リアルコキシナイロン、あるいはこれらの共重合体や架
橋体を、上記の有機電解液で膨潤させたものが挙げられ
る。イオン伝導性固体電解質の例としては、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニル
アルコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリアク
リロニトリル、ポリシロキサン、ポリグリシジルエーテ
ル、ポリフォスファゼン、ポリメトキシアルキレン等、
またこれらにアクリレート基を導入したものを架橋させ
て成るもの等に上記のリチウム塩を溶かし込んだ有機固
体電解質や、ヨウ化リチウム等の無機固体電解質が挙げ
られる。また、これらのイオン伝導性固体電解質(有機
固体電解質あるいは無機固体電解質)に、上記の有機電
解質を含ませた構成でもよい。
【0012】本発明では、リチウムデンドライト成長お
よび正極への接触による負極と正極の直接内部短絡の危
険性を低減させるために、導電性高分子からなる多孔質
成形体と正極もしくは負極の間の少なくとも一方に、イ
オン伝導性固体電解質が配置されていることが特に好ま
しい。ここでイオン伝導性固体電解質とは、上述した有
機固体電解質もしくは無機固体電解質を指す。
【0013】本発明における導電性高分子成形体に用い
る材料の種類は、N型ドーピング可能な導電性高分子で
あればその他に限定はない。ここで、「N型ドーピング
可能」とは、カチオンが存在する電解質中でその導電性
高分子に所定の電圧を印加した際に、その導電性高分子
に電子が流れ込むとともに電解質中のカチオンがその導
電性高分子に付加する反応が起こり、同時にその導電性
高分子の導電率が上昇するという性質を有する、という
ことである。そのような導電性高分子としては、リチウ
ムの酸化還元電位ではリチウムイオンドープ状態とな
り、かつ正極の酸化電位では脱ドープ状態となるもので
あることが好ましく、中でもポリチオフェン、ポリパラ
フェニレン、ポリ(ピリジンジイル)、ポリ(ピリミジ
ンジイル)、ポリ(キノキサリンジイル)、ポリ(ナフ
チリジンジイル)およびこれらの誘導体が好ましい。誘
導体の例としては、上記化合物にアルキル基、アルケニ
ル基、スルホン酸基、カルボキシル基、第4級アミンを
含む基等を置換基として導入したものが挙げられる。
【0014】本発明における導電性高分子成形体の導電
率は特に限定されないが、リチウムデンドライトが導電
性高分子成形体に達していない状態では、導電性高分子
成形体が電池の性能に何ら影響を及ぼさないようにする
ために、未ドープ状態の導電性高分子成形体は通常の電
解質の導電率以下であることが好ましい。また、電池使
用中に負極から成長したリチウムデンドライトが導電性
高分子成形体に接触し、導電性高分子成形体がリチウム
イオンドープされ導電率が上昇した際に、導電性高分子
成形体を経由して正極に安全に(すなわち急速にではな
く)電流が流れなければ本発明の効果は得られないの
で、リチウムイオンドープ状態の導電性高分子成形体の
導電率は100S/cm以下であることが好ましい。ま
た、リチウムデンドライトが導電性高分子成形体に接触
しても導電性高分子成形体を経由して正極に全く電流が
流れなければ本発明の効果は得られないので、リチウム
イオンドープ状態の導電性高分子成形体の導電率は通常
の電解質の導電率より高い方が好ましい。
【0015】本発明におけるN型ドーピング可能な導電
性高分子からなる多孔質成形体の形状については、多孔
質であること以外には特に限定はない。メッシュ状に加
工したものでも良いし、スポンジ状に成形したものでも
良い。特開平8−053566号公報に示されているよ
うに導電性高分子の溶液を急速に凍結させる方法でスポ
ンジ状の導電性高分子成形体としてもよい。ポリエチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンなど
の絶縁体からなる、多孔質体や不織布の表面に形成した
ものでもよい。微細孔の中には液状の電解質が詰まって
いてもよく、ゲル電解質や高分子固体電解質が詰まって
いても良い。いずれの場合も、電池特性に影響を与えな
いために、リチウムイオンが自由に通過できることが好
ましい。導電性高分子成形体の面積としては、正極上の
リチウムイオンの出入りする面と同面積であることが好
ましい。小さすぎると、成長してきたリチウムデンドラ
イトを捕獲できない場合があるからである。また、リチ
ウムデンドライトが成長した際に、正極に到達する前に
本発明の導電性高分子成形体に接触するようにしなけれ
ば本発明の効果が得られないので、微細孔の孔の直径は
小さい方が好ましい。導電性高分子成形体の膜厚は特に
限定はないが、導電性高分子成形体を構成する分子がリ
チウムイオンの流れを妨害する効果も考えられ、導電性
高分子成形体の膜厚を厚くしすぎると電池特性に悪影響
を及ぼすと考えられるので、膜厚は薄い方が好ましい。
【0016】本発明における導電性高分子成形体の正極
との接続方法については、これら両者が直接電子をやり
とりできる経路でつながれており、電子電流が流れうる
接続状態であれば特に限定はない。金属で接続してもよ
く、抵抗、ダイオード、ヒューズ等を介して接続しても
良い。中でも、抵抗を介して接続するのが最も好まし
い。なぜなら、リチウムデンドライトが導電性高分子成
形体に接触した際に正極と負極の間で安全に電流を流せ
るようにした方が本発明の目的を達成する上で好ましい
からである。また、正極と導電性高分子成形体の間に、
絶縁性多孔質体からなるセパレータを挟むか、イオン伝
導性固体電解質膜を挟み、電解質の外に配置された経路
を経由して導電性高分子成形体と正極とが接続されてい
ることが好ましい。さらに本発明では導電性高分子成形
体を正極表面に直接張り付けて接続する構成も本発明に
含まれる。例えば粒子状の導電性高分子を正極表面に付
着させた構成も本発明に含まれる。この構成の場合、正
極表面でのイオンの出入りの妨げにならないよう、メッ
シュ形状、孔の形状、導電性高分子粒子間の間隔を工夫
する必要がある。しかし、突き抜けることなくリチウム
デンドライトを捕捉し、かつ正極表面でのイオンの出入
りの妨げにならないように導電性高分子成形体のメッシ
ュ形状や孔の形状や導電性高分子粒子間の間隔を調整す
るのは困難であることから、導電性高分子成形体は正極
からも離れた位置にあり、電解質の外に配置された経路
を経由して正極と接続されていることが好ましい。
【0017】本発明における導電性高分子成形体は、負
極と接触していないことが必要である。すなわち、導電
性高分子成形体と負極との間では直接の電子のやりとり
ができない状態であることが必要である。なぜなら、リ
チウムデンドライトが成長していないときにおいても負
極と導電性高分子成形体の間で直接電子のやりとりがで
きる状態にしてしまうと、通常使用時においても自己放
電が起こりやすくなり、二次電池として好ましくないか
らである。具体的には、負極と導電性高分子成形体の間
に、膜厚1μm以上の絶縁性多孔質体からなるセパレー
タか、イオン伝導性固体電解質を挟むのが好ましい。
【0018】本発明のリチウム電池の形態は、なんら限
定はない。コイン型でもよく、円筒型でもよく、カード
型でもよく、角形でもよい。電極の配置に関しても、平
板を張り合わせた構成でもよいし、巻回型でもよい。ま
た、正極、負極、電解質、導電性高分子成形体膜を複数
層積層し、直列にした構成や、並列にした構成でも良
い。
【0019】また、本発明のリチウム電池の充電方法や
放電方法やこれらを制御する装置についてもなんら限定
はないが、本発明のリチウム電池の特徴を有効に生かし
た充電方法を考えることができる。例えば、充電中にリ
チウムデンドライトが導電性高分子成形体に接触する
と、充電装置の側から電気的にそのことを検出できると
考えられる。従って、特開昭54−159640号公報
で開示されているように、電流変化の変曲点を利用して
充電の停止を判断するような充電装置を利用すれば、リ
チウムデンドライト成長および正極への接触による負極
と正極の直接内部短絡の危険性は一層低減される。
【0020】本発明と類似した構成の二次電池として、
電解液中に、電解質イオンを溶出するために、非水系二
次電池内部に、正極と負極に対し電解液を挟み分離独立
した第三電極を設けた非水系二次電池について提案され
ている(特開平8−190934号公報)。この公報で
は、第三電極として導電性高分子を用いる構成は記載さ
れていないので本発明の構成とは異なる。また本発明の
構成に類似した別の二次電池として、アルカリ金属イオ
ンを含む非水電解液と前記アルカリ金属イオンを出し入
れすることのできる正極及び負極からなる電極におい
て、正極と負極との間の電解液中に充電を制御するため
の導電性高分子部材を配置したことを特徴とする非水電
解液二次電池について提案されている(特開平4−20
65号公報)。この発明の作用として、「正極が充電が
完了する電位から非水電解液が酸化される電位までの電
位域で導電性を発生する高分子部材で正極と負極とを結
び、過充電時の余分な電気量を微小短絡で消費させるこ
とで、電池の正極、負極、電解液にダメージを与えな
い。」と記述されていることから、導電性高分子部材が
正極と負極とを結ぶように配置されているという点で本
発明とは構成が異なる。また、導電性高分子部材として
多孔質体を用いた構成が記載されていない点でも、本発
明と構成が異なる。
【0021】
【作用】本発明によれば、リチウム二次電池において、
以下の作用が認められる。
【0022】正極と、リチウムイオンを吸蔵もしくはリ
チウム金属として析出させるための負極と、電解質から
なるリチウム二次電池において、正極と負極の間で負極
と接触することなくかつ正極と電気的に接続された、N
型ドーピング可能な導電性高分子からなる多孔質成形体
を配置することにより、充電時に負極からリチウムデン
ドライトが成長し正極に達する前に、導電性高分子から
なる多孔質成形体にリチウムデンドライトが接触した時
点で、リチウムデンドライトからの電子注入により導電
性高分子が還元されるとともに電解質中のリチウムイオ
ンが導電性高分子にドーピングするメカニズムで、負極
から流れ込む電子が導電性高分子からなる多孔質成形体
において消費され、リチウム金属の析出反応が抑制され
それ以上のリチウムデンドライト成長が停止する。ま
た、N型ドーピング可能な導電性高分子からなる多孔質
成形体にリチウムデンドライトが接触し、導電性高分子
成形体がリチウムイオンドープされ導電率が上昇した時
点で、導電性高分子成形体を介して負極と正極の間で安
全に電流が流れるようになり、正極と負極の直接の内部
短絡による大電流発生が防止される。また、上記N型ド
ーピング可能な導電性高分子からなる多孔質成形体は、
多孔質であるために、通常の電池使用時のリチウムイオ
ンの移動の妨げにならない。
【0023】また、上記N型ドーピング可能な導電性高
分子の材料として、リチウムの還元電位ではリチウムイ
オンドープ状態となり、かつ正極の酸化電位では脱ドー
プ状態となるものを用いることにより、電池使用時、す
なわち通常の充放電操作を行っている間に、リチウムデ
ンドライトが導電性高分子成形体に達していない状態で
は、導電性高分子成形体を絶縁体とすることができ、電
池の性能に何ら影響を及ぼさない。
【0024】また、導電性高分子成形体を、正極から離
れた位置に配置することにより、負極から成長したリチ
ウムデンドライトを、正極まで突き抜けることなく捕捉
し、かつ正極表面でのイオンの出入りの妨げにならない
ようにすることができる。
【0025】また、導電性高分子成形体と正極とを、電
解質の外に配置された経路を経由して接続することによ
り、導電性高分子からなる多孔質成形体と正極との電気
的接続経路に用いられる接続片を、電池動作に無用な電
気化学的反応から守ることができる。
【0026】また、導電性高分子成形体と正極とを、抵
抗体を経由して接続することにより、リチウムデンドラ
イトが導電性高分子成形体に接触した際に正極と負極の
間で安全に電流を流せるようになる。この時、電池は使
用不能になるが、従来のリチウム二次電池に見られたよ
うに正極から負極に瞬間的に大電流が流れ火花や高熱が
発生することはない。
【0027】また、導電性高分子成形体と正極もしくは
負極の間の少なくとも一方に、イオン伝導性固体電解質
を配置することにより、リチウムデンドライト成長およ
び正極への接触による負極と正極の直接内部短絡の危険
性は一層低減される。
【0028】
【発明の実施の形態】 実施例1 図2は実施例1のリチウム二次電池の構造を表す模式図
である。
【0029】集電体8および正極9は以下のようにして
作製した。平均粒径5μmのコバルト酸リチウム、平均
粒径5μmのグラファイト、ポリビニリデンフロライ
ド、N―メチル−2−ピロリドンを10:1:1:30
の重量比で混合、分散し、よく攪拌した。これをワイヤ
ーバー法によりアルミ箔の片面に200μmの厚さで均
一に塗布し、100℃で2時間真空乾燥させた。このよ
うにして作製した複合膜を、直径20mmの円形に切り
出して集電体8および正極9とした。
【0030】リチウムメタル負極14としては、リチウ
ム箔を直径20mmの円形に切り出したものを用いた。
【0031】セパレータ10および13としては、薄い
多孔質ポリプロピレン膜を直径20mmの円形に切り出
したものを用いた。
【0032】導電性高分子成形体12は、薄いポリプロ
ピレン不織布からなるメッシュ基体11をN型導電性高
分子溶液に浸漬し真空乾燥することによってメッシュ基
体11の表面に形成した。N型導電性高分子溶液として
は、ポリ(キノキサリン−5,8ジイル)のトリフルオ
ロ酢酸溶液を用いた。N型導電性高分子形成によるポリ
プロピレン不織布の目詰まりが起きないように、N型導
電性高分子溶液の濃度、温度、溶液へのポリプロピレン
不織布の浸漬時間、浸漬後の乾燥条件を調節することで
N型導電性高分子膜の膜厚を調節した。ポリ(キノキサ
リン−5,8ジイル)は、以下の文献の記述に従って合
成した。その文献は、1993年、マクロモレキュール
ズ、第26巻、3464頁(Takaki Kanbara and Takak
azu Yamamoto, Macromolecules 1993, 26, 3464-)であ
る。このように作製したメッシュ基体11および導電性
高分子成形体12を、直径20mmの円形に切り出した
ものを電池作製に用いた。
【0033】接続片15は、5mm×5mm×10μm
のアルミ箔片を用いた。
【0034】以上のようにして作製した各部品を、図2
に示すような接触関係で積層した。正極、集電体複合膜
は、集電体側を外側、正極側を内側に向けて積層した。
接続片15はメッシュ基体−導電性高分子成形体複合膜
(11,12)と、セパレータ10との間に挟み、積層
後に折り曲げ、その端を集電体8のアルミニウム面にカ
ーボンペーストを用いて取り付けた。積層後、エチレン
カーボネート、プロピレンカーボネートの1:1混合溶
媒にヘキサフルオロ燐酸リチウムを1mol/lの濃度
で溶解した電解質溶液を素子内部に注液することによ
り、正極9、セパレータ10,13、メッシュ基体1
1、導電性高分子成形体12を電解質溶液で浸るように
し、電池を完成させた。
【0035】実施例2 図3は実施例2のリチウム二次電池の構造を表す模式図
である。
【0036】平均粒径10μmのメソフェーズカーボン
マイクロビーズ(MCMB)、ポリビニリデンフロライ
ド、N―メチル−2−ピロリドンを2:5:100の重
量比で混合、分散し、よく攪拌した。これをワイヤーバ
ー法により銅箔の片面に均一に塗布し、100℃で2時
間真空乾燥させた。このようにして作製した複合膜を、
直径20mmの円形に切り出して集電体16およびカー
ボン負極17とした。
【0037】このようにして作製した集電体16および
カーボン負極17と、実施例1で用いたものと同じ集電
体8正極9、セパレータ10、メッシュ基体11、導電
性高分子成形体12、セパレータ13、および接続片1
5を、図3に示すような接触関係で積層した。さらに実
施例1と同様にして接続片を取り付け、電解質溶液を注
液し、電池を完成させた。
【0038】実施例3 図4は実施例3のリチウム二次電池の構造を表す模式図
である。
【0039】セパレータ16および導電性高分子成形体
18は、薄い多孔質ポリプロピレン膜の片面に、実施例
1で用いたものと同じN型導電性高分子溶液を塗布して
真空乾燥し、直径20mmの円形に切り出すことによっ
て得た。N型導電性高分子形成による多孔質ポリプロピ
レン膜の目詰まりが起きないように、N型導電性高分子
溶液の濃度、温度、塗布後の乾燥条件を調節した。
【0040】このようにして作製したセパレータ16お
よび導電性高分子成形体18と、実施例1で用いたもの
と同じ集電体8正極9、セパレータ13、リチウムメタ
ル負極14、および接続片15を、図4に示すような接
触関係で積層した。さらに実施例1と同様にして接続片
を取り付け、電解質溶液を注液し、電池を完成させた。
【0041】実施例4 図5は実施例4のリチウム二次電池の構造を表す模式図
である。
【0042】実施例3で用いたものと同じセパレータ1
6および導電性高分子成形体18と、実施例2で用いた
ものと同じ集電体16およびカーボン負極17と、実施
例1で用いたものと同じ集電体8正極9、セパレータ1
3、および接続片15を、図5に示すような接触関係で
積層した。さらに実施例1と同様にして接続片を取り付
け、電解質溶液を注液し、電池を完成させた。
【0043】実施例5 図4に示す構造において、セパレータ13の代わりにゲ
ル電解質を用いた。ゲル電解質は、以下のようにして作
製した。エチレンカーボネートとプロピレンカーボネー
ト1:1混合溶媒にヘキサフルオロ燐酸リチウムを1M
の濃度で溶解した溶液と、ポリビニリデンフロライドを
15重量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解した溶液
を、1:1の容積比で混合し、よく攪拌した。この溶液
をガラス板に塗布し、適度な温度で乾燥させることによ
り自立性のゲル電解質膜を得た。これをガラス板からは
がし、直径20mmの円形に切り出すことによって目的
のゲル電解質を得た。
【0044】このようにして作製したゲル電解質13
と、実施例3で用いたものと同じ集電体8、正極9、セ
パレータ16、導電性高分子成形体18、リチウムメタ
ル負極14、および接続片15を、図4に示すような接
触関係で積層した。さらに実施例1と同様にして接続片
を取り付け、電解質溶液をセパレータ16の部分に注液
し、電池を完成させた。
【0045】実施例6 図6は実施例6のリチウム二次電池の構造を表す模式図
である。導電性高分子成形体19は、ポリ(キノキサリ
ン−5,8ジイル)の微粉末を、実施例1で用いたもの
と同じ集電体8、正極9からなる正極複合膜の正極活物
質分散液を塗布した面に薄く付着させることにより形成
した。
【0046】このようにして作製した複合膜と、実施例
5で用いたものと同じゲル電解質13およびリチウムメ
タル負極14を図6に示すような接触関係で積層し、電
池を完成させた。なお、接続片は用いなかった。
【0047】実施例7 図7は実施例7のリチウム二次電池の構造を表す模式図
である。実施例6で用いたものと同じ集電体8、正極
9、導電性高分子成形体19およびゲル電解質13と、
実施例2で用いたものと同じ集電体16およびカーボン
負極17を、図7に示すような接触関係で積層し、電池
を完成させた。
【0048】実施例8 図2に示す構造において、セパレータ10,13の代わ
りに固体電解質を用いた。固体電解質は以下のようにし
て作製した。ヘキサエチレングリコールアクリレート、
及び末端をアクリレート化したポリエチレングリコール
の1:1混合液にヘキサフルオロ燐酸リチウムを1Mの
濃度でアセトニトリルに溶解した溶液を混合し、よく攪
拌した。この溶液をガラス板に塗布し、適度な温度で乾
燥させた後、紫外線を照射し架橋反応させることによ
り、固体電解質膜を得た。これをガラス板からはがし、
直径20mmの円形に切り出すことによって目的の固体
電解質膜を得た。
【0049】さらに、実施例1で用いたものと同じメッ
シュ基体11及び導電性高分子成形体12の複合膜の細
孔内部にも固体電解質を形成した。その方法としては、
上記の溶液をメッシュ基体−導電性高分子成形体複合膜
の微細孔内部に導入した後、適度な温度で乾燥させ、さ
らに紫外線を照射した。
【0050】このように作製した固体電解質10,13
と、内部に固体電解質を形成したメッシュ基体−導電性
高分子成形体複合膜(11,12)と、実施例1で用い
たものと同じ集電体8、正極9、リチウムメタル負極1
4および接続片15を、図2に示すような接触関係で積
層し、さらに実施例1と同様にして接続片を取り付け、
電池を完成させた。
【0051】実施例9 図6に示す構造において、セパレータ13の代わりに実
施例8で用いたものと同じ固体電解質を用いた。その他
は実施例6で用いたものと同じ集電体8、正極9、導電
性高分子成形体19、リチウムメタル負極14を、図6
に示すような接触関係で積層し、電池を完成させた。
【0052】実施例10 図2において、接続片15としてニッケルクロム合金
(比抵抗10−4Ω・cm)の細線(直径0.1mm)を1cm
の長さに切り出したものを用いた他は、実施例1と同様
にして電池を完成させた。
【0053】実施例11 図4において、接続片15として実施例10で用いたも
のと同じニッケルクロム合金線を用いた他は、実施例5
と同様にして電池を完成させた。
【0054】比較例1 図8は、本発明と比較するために用いた従来型電池の一
例(比較例1)を示す模式図である。
【0055】比較例1としての従来型電池は、以下のよ
うにして作製した。実施例1で用いたものと同じ集電体
8、正極9、セパレータ13、リチウムメタル負極14
を、図8に示すように積層して、電池を完成させた。
【0056】比較例2 図9は、本発明と比較するために用いた従来型電池の一
例(比較例2)を示す模式図である。
【0057】比較例2としての従来型電池は、以下のよ
うにして作製した。実施例2で用いたものと同じ集電体
8、正極9、セパレータ13、カーボン負極17、集電
体16を、図9に示すように積層して、電池を完成させ
た。
【0058】比較例3 図8において、セパレータ13として実施例5で用いた
ゲル電解質を用いた他は、比較例1と同様にして電池を
完成させた。
【0059】比較例4 図8において、セパレータ13として実施例8で用いた
固体電解質を用いた他は、比較例1と同様にして電池を
完成させた。
【0060】充放電サイクル試験および過充電試験結果 以上に示した実施例1〜11および比較例1〜4を、各
水準20個ずつ作製し、以下に示す充放電サイクル試験
および過充電試験を各10個ずつ行った。これらの試験
に際しては、金属板からなる測定端子で電池の上下に適
度な圧力を加えることで固定して行った。
【0061】充放電サイクル試験は0.5mA/cm
の電流密度で端子間電圧が2Vとなるまで放電、続いて
0.5mA/cmの電流密度で端子間電圧が3.6V
となるまで充電を行うという操作を300回繰り返すこ
とにより行った。また、過充電試験は0.5mA/cm
の電流密度で端子間電圧が3.6Vとなるまで充電電
流を流し、続いて3.6Vの電圧を24時間印加し続け
ることにより行った。充放電サイクル試験及び過充電試
験中に、電極に異常な大電流が流れた場合、正極と負極
の内部短絡が起きたと見なし、試験を中止した。
【0062】以上述べた試験を行い、内部短絡が起きた
電池の数を比較した。表1にその結果を示す。
【0063】
【表1】 以上に示したように、試験中に内部短絡した電池の割合
は、本発明を適用した場合の方が小さいことが分かる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、リチウム二次電池にお
いて、以下の効果が認められる。
【0065】第一の効果は、リチウムデンドライトの成
長を途中で停止させることができるという効果である。
【0066】その理由は、負極からリチウムデンドライ
トが成長し正極に達する前に、導電性高分子成形体にリ
チウムデンドライトが接触した時点で、リチウムデンド
ライトからの電子注入により導電性高分子成形体が還元
されるとともに電解質中のリチウムイオンが導電性高分
子成形体にドーピングするメカニズムで、負極から流れ
込む電子が導電性高分子成形体において消費され、リチ
ウム金属の析出反応が抑制されるためである。
【0067】第二の効果は、電池使用中に、特に過充電
を行った場合や、繰り返し充放電回数が多くなった場合
に、大電流発生による高熱や火花の発生が抑えられると
いうことである。
【0068】その理由は、導電性高分子成形体にリチウ
ムデンドライトが接触し、導電性高分子成形体がリチウ
ムイオンドープされ導電率が上昇した時点で、導電性高
分子成形体を介して負極と正極の間で安全に電流が流れ
るようになるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施例を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施例を示す模式図である。
【図4】本発明の一実施例を示す模式図である。
【図5】本発明の一実施例を示す模式図である。
【図6】本発明の一実施例を示す模式図である。
【図7】本発明の一実施例を示す模式図である。
【図8】本発明と比較するための従来の電池の一例を示
す模式図である。
【図9】本発明と比較するための従来の電池の一例を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 電解質 2 正極 3 導電性高分子成形体 4 負極 5 負極端子 6 接続片 7 正極端子 8 集電体 9 正極 10 セパレータ 11 メッシュ基体 12 導電性高分子成形体 13 セパレータ 14 リチウムメタル負極 15 接続片 16 集電体 17 カーボン負極 18 導電性高分子成形体 19 導電性高分子成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 正春 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と、リチウムイオンを吸蔵もしくは
    リチウム金属として析出させるための負極と、電解質か
    らなるリチウム二次電池において、 正極と負極の間で負極と接触することなくかつ正極と電
    気的に接続された、N型ドーピング可能な導電性高分子
    からなる多孔質成形体が配置されていることを特徴とす
    るリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 導電性高分子が、リチウムの還元電位で
    はリチウムイオンドープ状態となり、かつ正極の酸化電
    位では脱ドープ状態となるものであることを特徴とする
    請求項1記載のリチウム二次電池。
  3. 【請求項3】 導電性高分子が、ポリチオフェン、ポリ
    パラフェニレン、ポリ(ピリジンジイル)、ポリ(ピリ
    ミジンジイル)、ポリ(キノキサリンジイル)、ポリ
    (ナフチリジンジイル)およびこれらの誘導体のうち少
    なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1
    乃至3の何れかに記載のリチウム二次電池。
  4. 【請求項4】 導電性高分子からなる多孔質成形体が、
    絶縁性多孔質体の表面に形成して成ることを特徴とする
    請求項1乃至4の何れかに記載のリチウム二次電池。
  5. 【請求項5】 導電性高分子からなる多孔質成形体が、
    正極から離れた位置に配置されていることを特徴とする
    請求項1乃至5の何れかに記載のリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】 導電性高分子からなる多孔質成形体と正
    極とが、電解質の外に配置された経路を経由して接続さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記
    載のリチウム二次電池。
  7. 【請求項7】 導電性高分子からなる多孔質成形体と正
    極とが、抵抗体を経由して接続されていることを特徴と
    する請求項1乃至8の何れかに記載のリチウム二次電
    池。
  8. 【請求項8】 導電性高分子からなる多孔質成形体と正
    極もしくは負極の間の少なくとも一方に、イオン伝導性
    固体電解質が配置されていることを特徴とする請求項1
    乃至6の何れかに記載のリチウム二次電池。
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