JPH10308183A - カラー陰極線管 - Google Patents

カラー陰極線管

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JPH10308183A
JPH10308183A JP11974297A JP11974297A JPH10308183A JP H10308183 A JPH10308183 A JP H10308183A JP 11974297 A JP11974297 A JP 11974297A JP 11974297 A JP11974297 A JP 11974297A JP H10308183 A JPH10308183 A JP H10308183A
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JP
Japan
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phosphor
color
blue
ray tube
red
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Application number
JP11974297A
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English (en)
Inventor
Minoru Nakajima
稔 中島
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 EBU規格による赤の色度が所定の規格内に
入ることができるようにしたカラー陰極線管を容易、確
実に得ることができるようにする。 【解決手段】 EBU規格によるカラー蛍光面を有する
カラー陰極線管において、その青の蛍光体を、ほぼ同一
色度点にあり、輝度を異にする2種類以上の青の蛍光体
の混合によって構成して、カラー蛍光面の赤の蛍光体の
CIE色度座標系の実質的x値を、EBU規格内に符合
させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管、
特にEBU(欧州放送連合)規格によるカラー蛍光面を
有するカラー陰極線管に係わる。
【0002】
【従来の技術】EBU規格の放送局用カラー陰極線管に
おいて、そのカラー蛍光面の赤の蛍光体を、このEBU
規格に符合したCIE色度座標系のx値に設定すること
は極めて困難である。その困難性の要因の1つは、陰極
線管が、その設計構造と、カラー蛍光面作製時の混色に
よりカラー蛍光面体の発光色調そのものを再現しにくい
ことのなかで、特にEBU規格の放送局用カラー陰極線
管においては、赤に関してその要求色度点が最も深く、
しかもその規格範囲が、CIE色度座標系xおよびyの
どちらに関しても±5/1000という狭い範囲である
ということにある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、蛍光体に関
して、より色度点の深い蛍光体の開発が行われているも
のの、輝度との兼ね合いで赤の蛍光体に関する開発は、
限界に近づいている。
【0004】またカラー蛍光面は、陰極線管管体の前面
パネルの内面に、それぞれの色(緑、青および赤)の蛍
光体スラリーに関して塗布、露光、現像がなされて各色
の蛍光体が、それぞれ所定のパターンに形成される。そ
して、その上に中間膜の形成、メタルバックの形成がな
されるものであり、その工程数は極めて多い。このカラ
ー蛍光面において、例えば各色の蛍光体膜厚、中間膜の
膜厚、蛍光体スラリーの現像、乾燥等の諸条件を調整し
て所要の特性のカラー蛍光面を作製するために、各条件
を確立するには膨大な実験数を必要とするものであり、
しかも、このようにしても必ずしも、目的とする規格内
の色度点を有するカラー蛍光面が得られるとは限られな
い。
【0005】本発明は、このような問題点の解決をはか
ることができるようにしたカラー陰極線管を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては、EB
U規格によるカラー蛍光面を有するカラー陰極線管にお
いて、その青の蛍光体を、ほぼ同一色度点にあり、輝度
を異にする2種類以上の青の蛍光体の混合によって構成
して、カラー蛍光面の赤の蛍光体のCIE色度座標系の
実質的x値を、EBU規格内に符合させるようにする。
【0007】すなわち、本発明においては、カラー陰極
線管においては、単色画面発光時においても、この目的
とする色の蛍光体に対して衝撃させる電子ビームの散乱
電子による励起や、メタルバックの鏡面効果による混色
等によって、他色が映り込む現象を積極的に利用するも
のであり、更に、本発明においては、赤のCIE色度座
標系におけるx値に大きな影響を与える要因の1つが青
の発光量であることに着目して、青の蛍光体として輝度
を異にする2種類以上の蛍光体を組合せて用いることに
よって、その映り込みを制御して赤の蛍光体の実質的な
x値を、EBU規格内に符合させるように調整すること
ができるようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、EBU規格に
よるカラー蛍光面を有するカラー陰極線管において、カ
ラー陰極線管を構成する青の蛍光体を、同一色度点
(x,y)で、輝度が相違する少なくとも2種以上の蛍
光体の混合によって構成して、カラー蛍光面の赤の蛍光
体のCIE色度座標系の実質的x値を、EBU規格内に
符合させる。
【0009】この青の蛍光体は、CIE色度座標系にお
いて、例えばx=0.149,y=0.049の蛍光体
であって、輝度が相違する例えば2種類の蛍光体を用い
る。これら輝度を異にする蛍光体としては、例えばZn
S:Ag蛍光体を用い、これにNiのドーピングを行
い、そのドーピング量を変更することによって輝度の選
定を行う。例えば、青の蛍光体に対してのNiのドーピ
ング量を、1ppmと2ppmに選定した2種の蛍光体
を用意し、これら2種の蛍光体の混合率(重量比)を選
定する。
【0010】〔実施例1〕互いに輝度を異にする第1お
よび第2の青の蛍光体B1 およびB2 を用意する。これ
ら第1および第2の蛍光体B1 およびB2 は、CIE色
度座標系(x,y)において、共に(0.149,0.
049)の蛍光体に、それぞれNiを1ppmおよび2
ppmドーピングした蛍光体を用いる(表1参照)。
【0011】
【表1】
【0012】そして、赤の蛍光体として、EBU規格に
よる色度(0.669±0.003,0.326±0.
003)の蛍光体のY2 2 S:Euを用いた場合にお
いて、上述した青の第1および第2の蛍光体を、それぞ
れ7:3,5:5,3:7(重量比)に混合して青の蛍
光体として用いた場合、更に比較例として同一の青の蛍
光体において全くNiドーピングを行わない青の蛍光体
を用いた場合における赤の発光の色度を測定したところ
表2のようになった。
【0013】
【表2】
【0014】この表2に、赤の発光の規格中心からの差
を示したところから明らかなように、Niのドーピング
量を、1ppmおよび2ppmとした場合、その混合比
を7:3〜3:7としたものにおいては、規格中心から
の差は、十分小さく抑えられた。
【0015】図1は、この青の蛍光体における上述した
第1および第2の蛍光体B1 およびB2 の混合比と、赤
の色度との関係をプロットして示した図で、△印,□
印、○印は、それぞれ第1および第2の蛍光体B1 およ
びB2 の混合比を7:3,5:5,3:7とし、☆印は
Niドーピングを行わなかった場合である。
【0016】尚、上述したカラー陰極線管のカラー蛍光
面の作製方法は、従来と同様の方法によって行うことが
できる。そして、カラー蛍光面が塗布された陰極線管管
体の前面パネル内には、カラー蛍光面に対向して色選別
手段例えばアパーチャグリル、シャドウマスク等の配置
がなされ、電子銃から到来する緑、青および赤に対応す
る電子ビームがそれぞれ所定の色の蛍光体に衝撃するよ
うになされる。
【0017】カラー蛍光面の形成は、例えば各色の蛍光
体間に位置して光吸収層いわゆるブラックストライプの
形成、各色すなわち緑、青および赤の蛍光体の塗布、メ
タルバックの形成によってなされる。
【0018】この製造工程の概略を説明すると、陰極線
管管体のカラー蛍光面を塗布形成する前面パネルの内面
を洗浄し、感光性樹脂のPVP(ポリビニルピロリド
ン)を塗布し、乾燥する。パネル内に、上述の色選別手
段を所定の位置に配置し、これを露光マスクとしてパネ
ル内面に塗布された感光性樹脂に対して最終的に緑、青
および赤の蛍光体が塗布される部分の露光を行ってこの
露光部を可溶性とし、さらにパネルの外面側から補助的
に所要の全面露光を行う。その後、色選別手段を取り外
し、現像処理を行う。その後、分散剤の注入、カーボン
注入を乾燥をなし、過酸化水素水の注入によって感光性
樹脂の除去を行ってこの感光性樹脂上に形成されたカー
ボン層をリフトオフすることによって、所定の位置すな
わち最終的に緑、青および赤の蛍光体が塗り分けられる
部分間に光吸収層、例えばブラックストライプの形成が
なされる。
【0019】その後、例えば緑の蛍光体のパターン塗布
を行う。この塗布は、例えばブラックストライプが形成
されたパネル内面にプレコート注入塗布をなし、現像処
理を行い、緑の蛍光体が感光性樹脂に分散されたスラリ
ーを注入塗布し、エージングを行って後、余剰のスラリ
ーの振り切りを行い、乾燥後、再び、パネル内に、上述
の色選別手段を所定の位置に配置し、これを露光マスク
としてパネル内面に塗布された感光性樹脂に対して緑の
電子ビームを光に置換した露光硬化を行い、さらに外面
側からの補助露光を行う。その後、色選別手段を取り外
して、現像処理を行う。このようにすると、ブラックス
トライプ間の所定位置に緑の蛍光体の塗布がなされる。
【0020】同様の方法によって、順次他の色の蛍光
体、青および赤の蛍光体の塗布を行う。その後、パネル
内面への例えばプライマル注入、乾燥、しゅう酸注入に
よる中間膜の生成を行いその後例えばAl蒸着によって
メタルバック層の形成を行う。このようにしてカラー蛍
光面の形成がなされる。
【0021】このようにして構成した本発明によるカラ
ー陰極線管は、赤の蛍光体を発光させた状態においても
青の蛍光体からの発光の映り込みによって結果的に、赤
のCIE色度座標系におけるx値に大きな影響を与える
要因の1つが青の発光量であることに着目して、青の蛍
光体の選定によって、赤の蛍光体の実質的なx値を、E
BU規格内に符合させるようにしたものである。
【0022】尚、上述した実施例では、青の蛍光体とし
て、ZnS:Agを用いた場合であるが、例えばZn
S:Agに顔料が塗布されたピグメントを始めとする他
の蛍光体を用いることができ、またNiのドーピングに
よって輝度調整を行った場合であるが、他のドーパント
による輝度調整を行うこともでき、また、Niのドーピ
ング量を、1ppmおよび2ppmとした場合である
が、このドーピング量を1ppm〜3ppmの範囲で選
定することができる。
【0023】また、赤の蛍光体についても例えばY2
2 S:Enに顔料の塗布がなされたピグメント等他の赤
の蛍光体を用いることができる。
【0024】また、上述した例では2種類の輝度を異に
する青の蛍光体を用いた場合であるが2種類以上の輝度
の青の蛍光体を用いるようにすることもできる。
【0025】
【発明の効果】上述したように、本発明においては、青
の蛍光体の調整によって赤の蛍光体の実質的色度の調整
を行うものであり、また、通常の形成方法によってカラ
ー蛍光面を形成できることから、EBU規格に即したカ
ラー陰極線管を、容易に、かつ確実に、したがって、廉
価に製造できるという大きな効果を奏することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカラー陰極線管の青の蛍光体の混
合率と赤の色度との関係を示した図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 EBU(欧州放送連合)規格によるカラ
    ー蛍光面を有するカラー陰極線管において、 上記カラー陰極線管を構成する青の蛍光体を、ほぼ同一
    色度点にあり、輝度を異にする2種類以上の青の蛍光体
    の混合によって構成して、上記カラー蛍光面の赤の蛍光
    体のCIE色度座標系の実質的x値を、上記EBU規格
    内に符合させるようにしたことを特徴とするカラー陰極
    線管。
  2. 【請求項2】 上記輝度を異にする青の蛍光体は、Ni
    のドーピング量を選定することによって得ることを特徴
    とする請求項1に記載のカラー陰極線管。
  3. 【請求項3】 上記輝度を異にする青の蛍光体は、Ni
    のドーピング量を1ppmと2ppmとに選定した2種
    類の青の蛍光体の混合によって構成したことを特徴とす
    る請求項1に記載のカラー陰極線管。
JP11974297A 1997-05-09 1997-05-09 カラー陰極線管 Pending JPH10308183A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000051156A1 (en) * 1999-02-24 2000-08-31 Koninklijke Philips Electronics N.V. Color display device
JPWO2011142385A1 (ja) * 2010-05-14 2013-07-22 株式会社クラレ 硫化亜鉛青色蛍光体およびその製造方法

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