JPH10303632A - アレーアンテナにおけるニューラルネットワークによる不要信号の抑圧方法 - Google Patents

アレーアンテナにおけるニューラルネットワークによる不要信号の抑圧方法

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JPH10303632A
JPH10303632A JP9120128A JP12012897A JPH10303632A JP H10303632 A JPH10303632 A JP H10303632A JP 9120128 A JP9120128 A JP 9120128A JP 12012897 A JP12012897 A JP 12012897A JP H10303632 A JPH10303632 A JP H10303632A
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Japan
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neural network
signal
array antenna
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learning
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JP9120128A
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English (en)
Inventor
Takayasu Shiokawa
孝泰 塩川
Haruo Matsuo
治夫 松尾
Shunichi Shimoji
俊一 下地
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KDDI Corp
CSK Corp
Original Assignee
Kokusai Denshin Denwa KK
CSK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アレーアンテナにニューラルネットワークの
技術を応用し、環境が動的に変化する非定常状態の場合
においてアレーアンテナの受信信号から干渉波等の不要
信号を除去できるアレーアンテナにおけるニューラルネ
ットワークによる不要信号の抑圧方法を提供する。 【解決手段】 アレーアンテナの複数のアンテナ素子の
それぞれで受信される受信信号を、関数型のニューラル
ネットワークに入力し、学習時に教師信号として別に前
記ニューラルネットワークに入力される参照信号と該ニ
ューラルネットワークの出力信号との差の2乗誤差が最
小になるよう、各ニューロンモデルの重みとオフセット
値を更新する不要信号の抑圧方法において、ニューラル
ネットワークには、ある時刻の受信信号とその時刻より
前の過去数回分の受信信号とが入力され、それに基づき
各ニューロンモデルの重みとオフセット値の修正量を求
め、更新の際に前回の重みとオフセット値を反映させた
学習を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のアンテナ素
子を配置したアレーアンテナを、階層構造を有する関数
型のニューラルネットワークあるいはパターン認識のニ
ューラルネットワークにより最適な制御を行うことがで
きるアレーアンテナにおけるニューラルネットワークに
よる不要信号の抑圧方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数のアンテナ素子をアレー状に配置し
たアダプティブアレーアンテナは、受信する信号波のア
ンテナへの入射角が未知である場合、あるいは、干渉波
や熱雑音等の強い妨害波の存在するもとで微弱な信号波
を受信する場合に、信号波を自動的に追尾することがで
きるアンテナであり、アレーを構成する各アンテナ素子
の重み係数を自動的に制御することにより、信号波の入
射角方向に強い指向性を形成し、干渉波方向にヌル点を
形成することができる。この重み係数を制御するアルゴ
リズムに要求される条件として以下の3点があげられ
る。 (1)収束が速いこと (2)安定であること (3)ハードウェアのコストが低く、実現が容易である
ことである。
【0003】従来、制御手法の古典的な手法の1つにL
MS(Least Mean Square )法(最小2乗平均法)があ
り、Widrowらの研究により最適化可能であることが確か
められている。この他にもさまざまな手法が提案されて
おり、定常状態におけるアレーアンテナの制御において
成果があがっている。
【0004】一方、昨今の移動体通信の普及にともな
い、上記の条件に加えて、干渉波が動的に変化する環境
(以下、非定常状態と記述する)においてアンテナをリ
アルタイムに最適な指向性特性に保つ必要性がでてき
た。しかしながら、前述のLMS手法では、収束に時間
がかかるために非定常状態への適用が難しい問題点があ
った。また、従来の研究においては、定常状態における
アレーアンテナの最適化問題に対して述べられている
が、非定常状態についてまで言及されているものは少な
い。
【0005】これに対して、本発明者等は、アレーアン
テナの更なる高収束、高精度指向性を得るために、ニュ
ーラルネットワークの手法の適用を検討してきた。関数
型のニューラルネットワークのバックプロパゲーション
(BP:Back Propagation)法(誤差逆伝搬法、以下、
BP法と記す)は、LMS法を非線形に拡張した手法で
あり、ニューラルネットワークの手法でも、LMS法と
同等の収束性能が得られると予測された。また、ニュー
ラルネットワークにより、環境の変化を学習すること
で、非定常状態においてもアレーアンテナの最適化が期
待できると予想された。さらに、パターン認識問題(ク
ラス分け問題)に用いられるニューラルネットワークに
適用する手法についても検討した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、環境が動的
に変化する非定常状態において、不要信号の抑圧に用い
るアルゴリズムは、以下の条件を満たす必要があった。 (1)収束が速いこと (2)精度がよいこと (3)安定であること (4)ハードウェア化した場合のコストが低く、実現が
容易であること (5)移動体通信への適用が可能であることである。 本発明者等は、これらの条件を満たす不要信号の抑圧方
法を鋭意研究を行った結果、階層構造を有する関数型の
ニューラルネットワーク手法により実現できること、ま
たパターン認識(クラス分け問題)に用いられるニュー
ラルネットワークに適用できることを見出し本発明に到
達したものである。なお、特表平7−500233号公
報には、本発明のアンテナと異なる技術分野のフィルタ
にニューラルネットワークを適用した技術が開示されて
いる。
【0007】そこで本発明は、アレーアンテナにニュー
ラルネットワークの技術を応用し、環境が動的に変化す
る非定常状態の場合においてアレーアンテナの受信信号
から干渉波等の不要信号を除去できるアレーアンテナに
おけるニューラルネットワークによる不要信号の抑圧方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のアレーアンテナにおけるニューラルネット
ワークによる不要信号の抑圧方法は、アレーアンテナの
複数のアンテナ素子のそれぞれで受信される受信信号
を、関数型のニューラルネットワークに入力し、学習時
に教師信号として別に前記ニューラルネットワークに入
力される参照信号と該ニューラルネットワークの出力信
号との差の2乗誤差が最小になるよう、各ニューロンモ
デルの重みとオフセット値を更新する不要信号の抑圧方
法において、前記ニューラルネットワークには、ある時
刻の受信信号とその時刻より前の過去数回分の受信信号
とが入力され、それに基づき各ニューロンモデルの重み
とオフセット値の修正量を求め、更新の際に前回の重み
とオフセット値を反映させた学習を行うことを特徴とす
る。関数型のニューラルネットワークに、ある時刻の受
信信号とその時刻より前の過去数回分の受信信号とが入
力されて、各ニューロンモデルの重みとオフセット値の
修正量を求め、更新の際に前回の重みとオフセット値を
反映させる学習を行うことで、過去も現在と違いがわず
かであることから収束を速くし、非定常状態においてア
レーアンテナの受信信号から干渉波等の不要信号を除去
できる。
【0009】また、前記関数型のニューラルネットワー
クの学習は、ある時刻tにおいて、受信信号Xm(t)
とその過去n回分の受信データXm(t−1),…,X
m(t−n)の(n+1)回分の受信信号に基づき、各
ニューロンモデルの重み及びオフセット値の修正量sW
(t)及びsb(t)を求め、更新の際に前回の重み及
びオフセット値の修正量sW(t−1)及びsb(t−
1)を反映させた重み及びオフセット値W(t)及びb
(t)が、学習定数をη、モーメント値mcとして次の
数6の式
【数6】 に従って得られることを特徴とする。学習の際に、前回
の値をどの程度反映させるかを学習定数ηやモーメント
値mcにより任意に決めることができ収束の条件を変え
ることができる。
【0010】さらに、前記関数型のニューラルネットワ
ークは、アレーアンテナの各アンテナ素子の受信信号を
入力しそのまま出力する該アンテナ素子の数と同数のニ
ューロンモデルからなる入力層と、この入力層のニュー
ロンモデルに連結される1層以上のニューロンモデルか
らなる中間層と、この中間層のニューロンモデルと結合
される再生信号を出力する1つのニューロンモデルから
なる出力層とを有することを特徴とする。関数型のニュ
ーラルネットワークは、入力層と中間層と出力層の階層
構造を有し、BP法を適用することができる。
【0011】上記目的を達成するために、本発明の他の
アレーアンテナにおけるニューラルネットワークによる
不要信号の抑圧方法は、アレーアンテナの複数のアンテ
ナ素子のそれぞれで受信される受信信号を受信信号波正
規化部で整数値化したデータと、教師信号として別に入
力される参照信号を参照信号正規化部で整数値化したデ
ータとを、パターン認識のニューラルネットワークに入
力し認識クラスを出力する学習を行い、学習後の認識時
において受信信号を受信信号波正規化部で整数値化した
データを前記ニューラルネットワークに入力し、その認
識結果として出力される認識クラスを出力データ実数化
部で出力信号データに変換することを特徴とする。アン
テナ素子のそれぞれで受信される受信信号と、教師信号
として別に入力される参照信号とを正規化することで、
パターン認識のニューラルネットワークに入力して学習
することができ、その認識結果として出力される認識ク
ラスを実数化して出力信号データを得ることができるた
め、BP法の適用による問題を避けることで、干渉波等
の不要信号を除去することができる。
【0012】また、前記受信信号波正規化部は、ある時
刻tにおいて、m(m=1〜M:Mはアンテナ素子数)
番目のアンテナ素子の受信信号をXm(t)、受信信号
の最大値をXmax、最小値をXmin、前記ニューラ
ルネットワークの入力の最大値をX’max、最小値を
X’minとすると、次の数7の式
【数7】 に従って得られるX’m(t)を四捨五入により整数値
に変換することを特徴とする。受信信号波正規化部によ
り整数値に変換できパターン認識のニューラルネットワ
ークに受信信号として入力できる。
【0013】さらに、前記参照信号波正規化部は、ある
時刻tにおいて、参照信号をR(t)、参照信号の最大
値をRmax、最小値をRmin、前記ニューラルネッ
トワークの認識クラス数の最大値をR’max、最小値
をR’minとすると、次の数8の式
【数8】 に従って得られるR’(t)を四捨五入により整数値に
変換することを特徴とする。参照信号波正規化部により
整数値に変換できパターン認識のニューラルネットワー
クに教師信号として入力することができる。
【0014】さらにまた、前記出力データ実数化部は、
前記ニューラルネットワークから出力される認識クラス
をc、そのクラスの確率をP(c)、認識クラスの最大
値をcmax、最小値をcminとすると、加重平均に
よりある時刻tにおける認識クラスcr(t)を次の数
9の式
【数9】 に従って求め、この認識クラスcr(t)を出力信号デ
ータの最大値をymax、最小値をyminとすると次
の数10の式
【数10】 に従って得られる出力信号データy(t)に変換するこ
とを特徴とする。出力データ実数化部により、パターン
認識のニューラルネットワークから出力される認識クラ
スを実数値化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を具体的
に説明する。図1は本発明実施形態のアレーアンテナの
制御方法の全体構成を説明する図である。
【0016】図1において、アレーアンテナは複数のア
ンテナ素子A1,A2,…,AMを備え、それぞれ入射
角が未知である基準信号波1波と複数の干渉波や熱雑音
の合成波である受信信号を受信し、これら受信信号をニ
ューラルネットワーク1に入力し、干渉波を除去した信
号を出力する。ニューラルネットワーク1の学習時に
は、教師信号として所定の参照信号が用いられる。この
ニューラルネットワーク1には、後に詳細に説明する階
層構造を有する関数型のニューラルネットワークや、パ
ターン認識に用いられるニューラルネットワークのいず
れにも適用が可能である。
【0017】図2は本発明が適用される環境モデルであ
る送受信形態を説明する図であり、所定の無線ゾーンに
おいて、自動車等に搭載された移動体通信用の受信機等
の移動体が道を速度Vで移動中に、進行方向に直角方向
の道から距離Hだけ離れた基準局から、進行方向に対し
てθsの角度方向から基準波を受信するが、同時に反射
構造物等から反射して等価干渉波源から出ていると想定
される進行方向に対してθiの角度方向から干渉波、あ
るいは熱雑音も受信されることを示している。しかし、
移動体は、基準局の位置、基準波及び干渉波の入射角θ
s,θiを知ることはできない。そこで、アレーアンテ
ナのアンテナ素子A1,A2,…,AMで複数の受信波
を得て、ニューラルネットワーク1により干渉波を除去
し、希望する基準波を出力する。ここで、移動体は自動
車以外に、例えば、飛行機や人工衛星等の移動体一般が
対象とされる。
【0018】図3は本発明実施形態のアレーアンテナの
モデルを説明する図であり、アレーアンテナは、M個の
アンテナ素子A1,A2,…,AMが所定の素子間隔d
で配置されており、信号波(S)と干渉波(I)と雑音
(N)の和である受信信号(S+I+N)が入力され、
次の数11の式で示されるように、それぞれのアンテナ
素子A1,A2,…,AMで受けた各受信信号X1〜X
Mに、それぞれの重みW1〜WMをかけた和が再生され
た出力信号yとなる。
【0019】
【数11】
【0020】図4〜図6は本発明実施形態のシミュレー
ションで使用した受信信号モデルを説明する図であり、
図4はBPSK変調器の構成例を説明する図、図5はQ
PSK変調器の構成例を説明する図、図6はQPSK変
調波が4つの状態を持つことを説明する図である。
【0021】基準信号(送信信号)は、デジタル信号の
伝送を行うときに最もよく用いられる2相位相変調方式
(BPSK:Binary Phase Shift Keying )/4相位相
変調方式(QPSK:Quadrature Phase Shift Keying
)の信号を発生する。BPSK変調器は、図4に示す
ように、「0」または「1」の送信データ列を矩形波の
信号に変換するPNコード発生器2から出力されるデジ
タル信号が、高速フーリエ変換(FFT)器3、ナイキ
ストフィルタ4及び逆高速フーリエ変換(逆FFT)器
5を通して帯域制限され、これと搬送波とを平衡変調器
6である掛け算器で掛けて送信信号波であるBPSK信
号波が生成される。QPSK変調器は、図5に示すよう
に、2つのBPSK変調器7,7を使用し、一方のPチ
ャンネルにはPNコード発生器2で生成した偶数番目の
信号を、他方のQチャンネルには奇数番目の信号を入力
するようπ/2移相器8を使用し、それらの信号を加算
器9で合成することによりQPSK信号波が生成され
る。このQPSK信号波では、π/2相、3π/2相、
−3π/2相、−π/2相の4つの状態を持ち、図6に
示すように、これらの各相に対し(1,1)、(0,
1)、(0,0)、(1,0)の2ビットずつの情報が
送られる。このような方法で発生した信号波をsとする
と、干渉波iは信号波sから位相が遅れた信号である。
また、雑音は、ガンマ分布に従った信号となる。
【0022】図7は本発明実施形態のアレーアンテナの
受信信号波を説明する図であり、ある時刻tにM個のア
ンテナ素子A1,A2,…,AMで受信するアレーアン
テナのm番目の受信信号波xm(t)は、信号波をs
(t)、干渉波をi(t)、雑音をnm(t)、基準信
号波の入射角をθs、波長をλ、干渉波の入射角をθi
とすると、以下の数12の式で表される。
【0023】
【数12】
【0024】ただし、m=1,2,…,Mである。
【0025】次に、上記のモデルにニューラルネットワ
ークを適用した例を説明する。図8は本発明実施形態の
関数型のニューラルネットワークを用いたアレーアンテ
ナのモデルを説明する図である。
【0026】図8において、アレーアンテナのモデルを
図に示すように変更し、階層構造を有する関数型のニュ
ーラルネットワーク10を適用する。すなわち、アレー
アンテナのアンテナ素子A1,A2,…,AMで受けた
受信信号をそのままニューラルネットワーク10の入力
信号とし、このニューラルネットワーク10の出力yが
干渉波を除去した信号となるようにする。このニューラ
ルネットワーク10の学習時には、教師信号dとして参
照信号となる基準信号を入力し、この教師信号dとニュ
ーラルネットワーク10の出力yとの差をとり、この差
が最小になるようにニューラルネットワーク10の最適
化を図る。
【0027】次に、ニューラルネットワークのアルゴリ
ズムを説明する。図9は本発明実施形態のニューロンモ
デルを説明する図、図10は本発明実施形態のニューラ
ルネットワークモデルを説明する図である。
【0028】図9に示すように、ニューロンモデルは、
アンテナ素子に対応する個数の入力信号p(1),p2
(2),…,p(M)が重みW(1,1)…,W(1,
M)にしたがって重み付けされ、これらの総和を求めて
オフセットbと比較し、これが入出力関係を記述する特
性関数Fで規定される。ニューラルネットワークモデル
は、図10に示すように、入力層、出力層及び出力層の
3層以上の階層構造を有する関数型のニューラルネット
ワークのモデルである。入力層はアレーアンテナのアン
テナ素子数と同数のニューロンモデルを有し、各ニュー
ロンモデルは次の中間層内のニューロンモデルと重みで
結合されて、アレーアンテナの各アンテナ素子の受信信
号がそのまま中間層に渡され、中間層は1層以上設けら
れ、出力層は1つのニューロンモデルのみとし再生信号
を出力する。本実施形態では、中間層のニューロンモデ
ルではtanシグモイド関数、出力層のニューロンモデ
ルでは一次関数を用いた。
【0029】この関数型ニューラルネットワークの学習
の方法については、以下に示すとおりである。すなわ
ち、ある時刻tにおいて、受信信号Xm(t)と過去n
回分の受信信号Xm(t−1),…,Xm(t−n)の
(n+1)回分の受信信号をニューラルネットワークに
入力し、それぞれの出力値y(t−k):(kは0〜
n)を得る。この出力値y(t−k)と参照信号s(t
−k)との差を求め、個々についてニューラルネットワ
ークの各重み及びオフセット値の修正量dW(k)及び
db(k)を計算する。この修正量を加算した次の数1
3で示される式の値sW(t)、sb(t)を用いて、
各重みとオフセット値の更新を行う。
【0030】
【数13】
【0031】これら重み及びオフセット値は、関数型の
ニューラルネットワークの出力値と、教師信号である参
照信号との差をとり、BP法に基づく2乗誤差が最小と
なるように各ニューロンの重みWとオフセット値bを更
新する。また、更新の際には前回の重みの修正量sW
(t−1)及びオフセット値の修正量sb(t−1)を
反映した学習を行う。ここでどの程度、前回の値を反映
させるかを決めるために学習定数ηとモーメント値mc
に設定する。重み及びオフセットの修正量をそれぞれs
W(t)及びsb(t)とすると、重み及びオフセット
値を更新する計算は次の数14で示される式のとおりで
ある。
【0032】
【数14】
【0033】ここで学習定数ηは、0〜1の間の実数の
定数であり、この値を大きく設定すると振動して学習が
収束しなくなることがあるが、モーメント値mc(0〜
1の間の実数の定数)を付加することで、振動を抑制す
ることができる。この学習定数ηとモーメント値mcの
組み合わせを調整することで、学習回数の増加とローカ
ルミニマムに入ることを低減できるが、試行錯誤により
経験的に与えられる。なお、更新の際の計算における重
みWの初期値は、BP法に従ってランダムに与えられ
る。
【0034】次に、上記の階層構造を有する関数型のニ
ューラルネットワークのアレーアンテナへの適用に関す
る評価方法を説明する。まず、このニューラルネットワ
ークの学習の評価として、干渉波(I)及び雑音(N)
に対する送信信号波(S)の値であるSIN(S/I+
N)比が大きい値をとるか、また指向特性グラフにより
送信信号の入射角方向が極大値をとり、かつ、干渉波入
射方向がヌル値をとるかの2点を確認することで行い、
そのためのSIN比と指向性特性の計算方法を以下に説
明する。
【0035】まず、アレーアンテナのSIN比の計算式
は、Rss、Rii及びRnnをそれぞれ基準信号波、干渉波
及び雑音の自己相関行列とすると、次の数15で示され
る式のとおりである。
【0036】
【数15】
【0037】ただし、RTT=Rii+Rnnこれをそのま
ま、非線形であるニューラルネットワークに適用するこ
とはできないので、上式の一部分である上辺の式を次の
数16で示される式のように展開する。
【0038】
【数16】
【0039】ここで第一項の括弧内部の式(w1 r11+
…+wM rM1)は自己相関行列の1列目をアレーアンテ
ナの入力とした場合の計算式である。さらに全体をみる
と自己相関行列の各列をアレーアンテナの入力として、
出力を計算し、その出力を再びアレーアンテナの入力を
して与えた結果をSIN比の計算の一部で用いているこ
とがわかる。よって、自己相関行列の各列をニューラル
ネットワークの入力に与え、その出力を再びニューラル
ネットワークに入力することで、同等の計算が可能とな
る。
【0040】図15は本発明実施形態の関数型ニューラ
ルネットワークの学習過程におけるSIN比のグラフを
示す図である。ここでシミュレーションで使用した信号
波である基準信号波の入射角を10度、干渉波の入射角
を30度、送信信号波(S)に対する干渉波(I)の値
SI(S/I)比を0.5、送信信号波(S)に対する
雑音(N)の値SN(S/N)比を0.1、アンテナ素
子数Mを4として、上記の計算式に基づき計算した。そ
れぞれの時刻におけるSIN比を計算し、横軸に時刻に
対応する学習回数、縦軸にSIN比(db)をとるグラ
フを出力することで、学習の収束の様子をみることが可
能になる。図15に示すように、100回〜1000回
の学習回数でおよそ15dbに収束していることがわか
る。
【0041】次に、指向性特性グラフ(パターン)は、
横軸に信号波のアンテナに対する入射角をとり、縦軸に
指向性特性をとったものである。この指向性特性グラフ
は、ニューラルネットワークにより基準信号波の入射角
方向に極大値、干渉波の入射角方向にヌル点が重なるよ
うなパターンを描くかを確認するために用いることがで
きる。この指向性特性の計算法は、アレーアンテナに対
して入射角がθ、強さが1.0の信号を入力し、アレー
アンテナの受信信号Pmを以下の数17で示される式で
計算する。
【0042】
【数17】
【0043】この値をニューラルネットワークに入力し
出力Eを得る。これを以下の数18で示される式で変換
したものが入射角θにおける指向性特性Yとなる。
【0044】
【数18】
【0045】入射角θを−π/2〜π/2の範囲で変化
させながら指向性特性を計算することができる。図16
は本発明実施形態の関数型ニューラルネットワークによ
る指向性特性グラフを示す図である。上記のSIN比の
グラフと同様に、基準信号波の入射角を10度、干渉波
の入射角を30度、SI比を0.5、SN比を0.1、
アンテナ素子数Mを4として、上記の計算式に基づき学
習回数に対応させて計算した。グラフの横軸を入射角
θ、縦軸を指向性特性(db)として出力すると、学習
回数が100回以上で線Aの入射角10度の方向に指向
性特性の極大値をとり、干渉方向の線Bの入射角30度
の方向にヌル点が重なっていることがわかる。
【0046】以上説明したように、上記構成のアレーア
ンテナにおけるニューラルネットワークによる不要信号
の抑圧方法によれば、階層構造を有する関数型のニュー
ラルネットワークにある時刻の受信信号とその時刻より
前の過去数回分の受信信号とを入力し、重みとオフセッ
ト値の修正量を求め、更新の際に前回の重みとオフセッ
ト値を反映させた学習を行うことで、過去も現在と違い
がわずかであることから収束を速くすることができ、非
定常状態においてアレーアンテナの受信信号から干渉波
等の不要信号を除去することができる。
【0047】以上の通り、アレーアンテナの最適制御に
階層構造を有する関数型のニューラルネットワークを応
用することで、学習が収束し、干渉波等の不要信号を除
去することができることを確かめたが、BP法を適用す
ることからくる理由等により以下のような問題点を生じ
ることがあった。 (1)学習に時間がかかることがあり、特に、環境が時
々刻々と変化する非定常状態における移動体通信では、
学習つまり環境の適用に時間がかかることは大きな問題
であること (2)学習が収束しないことがあり、ニューラルネット
ワークが学習の際にローカルミニマム(極小解)に入っ
てしまい、正しい答えを学習できないことである。
【0048】そこで、高速に学習でき、かつ、学習が必
ず収束するアルゴリズムが必要となり、パターン認識で
使用されているニューラルネットワークを用いて、干渉
波等の不要信号の除去を行う方法を説明する。
【0049】図11は本発明実施形態のパターン認識の
ニューラルネットワークによるアレーアンテナの制御に
おける認識及び学習の方法を説明するブロック図であ
る。
【0050】パターン認識で用いられるニューラルネッ
トワーク20は、クラスを分けを行うためのニューラル
ネットワークであるため、認識結果は整数(クラス番
号)で得られる。また、入力データも整数値のみをとる
場合もあり、連続値(実数値)の受信信号データ及び参
照信号データ(教師信号)を整数値(クラス番号)に変
換する仕組みが必要となる。このため、図11に示すよ
うに、学習時には、受信信号データを整数値に変換する
受信信号波正規化部21、及び参照信号データを整数値
に変換する参照信号正規化部22により整数値化したデ
ータをパターン認識のニューラルネットワーク20に入
力し、学習後の認識時においては、受信信号データを受
信信号波正規化部21で整数値化してパターン認識のニ
ューラルネットワーク20に入力し、その認識結果とし
て得られる認識クラス番号を出力データ実数化部23で
出力信号データに変換するよう構成される。
【0051】図12は本発明実施形態のパターン認識の
ニューラルネットワークによるアンテナ素子が2の場合
のアレーアンテナの制御方法を示す図である。
【0052】図12において、アンテナ素子A1には、
基準波sと干渉波iが合成された受信信号波X1(t)
が入力され、アンテナ素子A2には、アンテナ素子A1
と位相差を生じた受信信号波X2(t)が入力され、受
信信号波正規化部21において正規化され、それぞれ正
規化後のデータX1(t)及びX2(t)が出力され、
また教師信号である参照信号R(t)は参照信号波正規
化部22において正規化され、正規化後の参照信号R
(t)が出力される。学習時には正規化後のデータX1
(t)及びX2(t)と正規化後の参照信号R(t)と
がパターン認識のニューラルネットワーク20に入力さ
れ認識クラスが記憶され、認識時には正規化後のデータ
データX1(t)及びX2(t)が入力され、ニューラ
ルネットワーク20から認識クラスcrが出力され、こ
の認識クラスcrを出力データ実数化部23により実数
値データとして再生信号波yが得られる。
【0053】上記の受信信号波正規化部21は、受信信
号波のデータが任意の実数であるため、これらのデータ
をパターン認識のニューラルネットワーク20に入力で
きるよう加工するための部分である。このデータの修正
を「正規化」と呼んでいる。ある時刻tのm(m=1〜
M)番目のアンテナ素子の受信信号をXm(t)、受信
信号の最大値をXmax、最小値をXmin、ニューラ
ルネットワーク20の入力最大値をX’max、最小値
をX’minとすると以下の数19の式で正規化を行う
ことができる。
【0054】
【数19】
【0055】ここで得た整数X’(t)を四捨五入によ
り整数に変換し入力信号として、パターン認識のニュー
ラルネットワーク20に入力する。
【0056】上記の参照信号波正規化部22は、教師信
号である参照信号も実数値であるため、パターン認識の
ニューラルネットワーク20に入力できるよう受信信号
波と同様に正規化する部分である。ある時刻tの参照信
号をR(t)、参照信号の最大値をRmax、最小値を
Rmin、ニューラルネットワーク20のクラス数の最
大値をR’max、最小値をR’min(通常は0)と
すると以下の数20式で正規化を行うことができる。
【0057】
【数20】
【0058】ここで得た整数R’(t)を四捨五入によ
り整数に変換し教師信号(クラス番号)として、学習の
際ニューラルネットワーク20に入力する。
【0059】次に、パターン認識のニューラルネットワ
ーク20の認識、学習の方法について説明する。パター
ン認識のニューラルネットワークの多くは、入力データ
分の特微空間へ認識クラスをプロットしパターン認識を
行っている。その過程を以下に示す。
【0060】1.データの入力 アンテナ素子A1の受信信号X1(t)及びアンテナ素
子A2の受信信号X2(t)を、受信信号波正規化部2
1で正規化し、X1(t)及びX2(t)を得、また、
参照信号R(t)を、参照信号波正規化部22で正規化
し、R(t)を得る。図13は本発明実施形態の受信信
号と参照信号の正規化したグラフ例を説明する図であ
り、それぞれ受信信号X1(t)、X2(t)、参照信
号R(t)が並べて示されている。それぞれ横軸は時
間、縦軸は左側の入力レベルに対して正規化された右側
のニューロ入力値の整数値(0〜10)で示している。
【0061】2.特徴空間への座標プロット 正規化後のデータがパターン認識のニューラルネットワ
ーク20に入力されると、ニューラルネットワーク20
の内部では、X1とX2の互いに直交する2軸で表され
る特徴空間(平面)上の座標(X1(t),X2
(t))に参照信号R(t)がプロットされる。図14
は本発明実施形態のニューラルネットワーク内部での信
号の記憶状態を説明する図であり、互いに直交するX1
軸とX2軸の平面上の座標(X1(t),X2(t))
にR(t)が対応するようプロットされ、座標(X1
(t+1),X2(t+1))にR(t+1)が対応す
るようプロットされている。すなわち、ニューラルネッ
トワーク20の内部では、特徴空間上の座標に対応して
参照信号(クラス番号)が内部データとして記憶され
る。
【0062】そして、上記の1.データ入力と、2.特
徴空間への座標プロットを繰り返し、あらゆるパターン
の受信信号波と参照信号波の組み合わせを特徴空間にプ
ロットしていく。パターン認識のニューラルネットワー
クの種類によっては、プロットするデータが少なくて済
むように工夫されたものも存在する。
【0063】アンテナ素子A1とA2とでは、図12に
示すように、受信信号が基準信号の位相差と干渉波の位
相差により異なるため、特徴空間にプロットしたとき、
1つのアンテナで受信した信号を用いた場合より高い精
度での学習が期待できる。また、アンテナ素子数を増や
すことで、認識、学習の精度がよくなることが予想され
る。
【0064】上記の出力データ実数化部23は、ニュー
ラルネットワーク20から出力される認識クラスを実数
化数する部分であるが、パターン認識のニューラルネッ
トワークの種類によっては、認識クラスのみを出力する
のものと、各認識クラスでの確率を出力するものがあ
る。各認識クラスでの確率を出力するものの場合には、
以下の手順で認識クラスを特定することができる。すな
わち、認識クラスをc、そのクラスの確率をP(c)と
すると、荷重平均によりある時刻tにおける認識クラス
cr(t)を次の数21に示す式により求める。
【0065】
【数21】
【0066】次に、この認識クラスcr(t)を次の数
22に示す式により基準信号の実数値データy(t)に
変換する。
【0067】
【数22】
【0068】ここで得られるy(t)がパターン認識の
ニューラルネットワーク20により受信信号から干渉波
や雑音を除いた結果となる。
【0069】次に、パターン認識のニューラルネットワ
ークの評価方法について説明する。パターン認識に用い
られるニューラルネットワークでは、受信信号データと
参照信号データを特徴空間にプロットすることにより、
受信信号と参照信号のマッピングを行っているため、こ
のニューラルネットワークにSIN比や、指向性特性を
求めるための評価用のデータを入力しても結果を得るこ
とはできない。そこで本実施形態では、以下の評価を行
う。
【0070】それぞれの計算回数におけるパターン認識
のニューラルネットワーク20の出力と、基準信号波の
2乗誤差の平均を計算し、横軸に計算回数に相当する学
習回数、縦軸に誤差をとるグラフを出力する。本発明実
施形態では、基準信号波の入射角を10度、干渉波の入
射角を30度、SI比を0.5、SN比を0.1、アン
テナ素子数を1、2、4として誤差を計算した。
【0071】図17は本発明の実施形態のパターン認識
のニューラルネットワークによる学習回数に対する誤差
を示す図であり、学習回数が多くなるとともに誤差が小
さくなり、またアンテナ素子が増えるにしたがって誤差
が小さくなることを示している。
【0072】次に、基準信号波の入射角を10度、干渉
波の入射角を30度、SI比を0.5、SN比を0.
1、アンテナ素子数を4として、それぞれの時刻におけ
るパターン認識のニューラルネットワーク20の出力を
求め、横軸に時刻、縦軸に出力信号波をとるグラフを出
力し、基準信号を重ねて表示した。
【0073】図18は本発明実施形態のパターン認識の
ニューラルネットワークによる出力信号波を示した図で
あり、同時に基準信号とメッセージデータを表示した。
時間が経過していない学習の初期においては、ニューラ
ルネットワーク20は、基準信号と全く異なる信号を出
力しているが、学習が進むにつれ基準信号と同じ波形を
出力していることを示している。すなわち、学習開始か
らほぼ0.0002秒経過した50回程度の学習回数で
基準信号と同じ波形を出力している。
【0074】以上説明したように、本発明実施形態のパ
ターン認識のアレーアンテナにおけるニューラルネット
ワークによる不要信号の抑圧方法によれば、複数のアン
テナ素子で受信する受信信号を受信信号波正規化部で整
数値化し、教師信号として別に入力される参照信号を参
照信号波正規化部で整数値化することで、パターン認識
のニューラルネットワークに入力することができ、その
認識結果として出力される認識クラスを出力データ実数
化部で出力信号データに変換できるため、関数型のニュ
ーラルネットワークのBP法適用による、学習に時間が
かかったり、学習の際にローカルミニマム(極小解)に
入ってしまい正しい答えを学習できない等の問題点を解
決することができ、環境が時々刻々と変化する非定常状
態における移動体通信に適用することができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明のアレーアン
テナにおけるニューラルネットワークによる不要信号の
抑圧方法によれば、アンテナ素子で受信される受信信号
を階層構造を有する関数型のニューラルネットワークに
入力し、教師信号となる基準信号に基づいて2乗誤差が
最小となるように重みとオフセットを更新することで環
境が動的に変化する非定常状態においてアレーアンテナ
の受信信号より干渉波等の不要信号を除去することがで
きる。
【0076】また、アンテナ素子で受信される受信信号
を正規化し整数値としてパターン認識のニューラルネッ
トワークに入力し、学習時には教師信号となる基準信号
も正規化し整数値としてパターン認識のニューラルネッ
トワークに入力し、特徴空間に認識クラスとして記憶
し、認識時にニューラルネットワークから得られる認識
クラスを基準信号の実数値データに変換することで、同
様に環境が動的に変化する非定常状態においてアレーア
ンテナの受信信号より干渉波等の不要信号を除去するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の不要信号の抑圧方法の全体構
成を説明する図である。
【図2】本発明が適用される環境モデルである送受信形
態を説明する図である。
【図3】本発明実施形態のアレーアンテナのモデルを説
明する図である。
【図4】本発明実施形態のシミュレーションで使用した
BPSK変調器の構成例を説明する図である。
【図5】本発明実施形態のシミュレーションで使用した
QPSK変調器の構成例を説明する図である。
【図6】本発明実施形態のシミュレーションで使用した
QPSK変調波が4つの状態を持つことを説明する図で
ある。
【図7】本発明実施形態のアレーアンテナの受信信号波
を説明する図である。
【図8】本発明実施形態の関数型のニューラルネットワ
ークを用いたアレーアンテナのモデルを説明する図であ
る。
【図9】本発明実施形態のニューロンモデルを説明する
図である。
【図10】本発明実施形態のニューラルネットワークモ
デルを説明する図である。
【図11】本発明実施形態のパターン認識のニューラル
ネットワークによるアレーアンテナの制御における認識
及び学習の方法を説明するブロック図である。
【図12】本発明実施形態のパターン認識のニューラル
ネットワークによるアンテナ素子が2の場合のアレーア
ンテナの制御方法を示す図である。
【図13】本発明実施形態の受信信号と参照信号の正規
化したグラフ例を説明する図である。
【図14】本発明実施形態のニューラルネットワーク内
部での信号の記憶状態を説明する図である。
【図15】本発明実施形態の関数型ニューラルネットワ
ークの学習過程におけるSIN比のグラフを示す図であ
る。
【図16】本発明実施形態の関数型ニューラルネットワ
ークによる指向性特性グラフを示す図である。
【図17】本発明の実施形態のパターン認識のニューラ
ルネットワークによる学習回数に対する誤差を示す図で
ある。
【図18】本発明実施形態のパターン認識のニューラル
ネットワークによる出力信号波を示した図である。
【符号の説明】
1 ニューラルネットワーク 2 PNコード発生器 3 高速フーリエ変換器 4 ナイキストフィルタ 5 逆高速フーリエ変換器 6 平衡変調器 7 BPSK変調器 8 π/2移相器 9 加算器 10 関数型のニューラルネットワーク 20 パターン認識のニューラルネットワーク 21 受信信号波正規化部 22 参照信号波正規化部 23 出力データ実数化部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下地 俊一 東京都新宿区西新宿2丁目6番1号 株式 会社シーエスケイ内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アレーアンテナの複数のアンテナ素子の
    それぞれで受信される受信信号を、関数型のニューラル
    ネットワークに入力し、学習時に教師信号として別に前
    記ニューラルネットワークに入力される参照信号と該ニ
    ューラルネットワークの出力信号との差の2乗誤差が最
    小になるよう、各ニューロンモデルの重みとオフセット
    値を更新する不要信号の抑圧方法において、 前記ニューラルネットワークには、ある時刻の受信信号
    とその時刻より前の過去数回分の受信信号とが入力さ
    れ、それに基づき各ニューロンモデルの重みとオフセッ
    ト値の修正量を求め、更新の際に前回の重みとオフセッ
    ト値を反映させた学習を行うことを特徴とするアレーア
    ンテナにおけるニューラルネットワークによる不要信号
    の抑圧方法。
  2. 【請求項2】 前記関数型のニューラルネットワークの
    学習は、ある時刻tにおいて、受信信号Xm(t)とそ
    の過去n回分の受信データXm(t−1),…,Xm
    (t−n)の(n+1)回分の受信信号に基づき、各ニ
    ューロンモデルの重み及びオフセット値の修正量sW
    (t)及びsb(t)を求め、更新の際に前回の重み及
    びオフセット値の修正量sW(t−1)及びsb(t−
    1)を反映させた重み及びオフセット値W(t)及びb
    (t)が、学習定数をη、モーメント値mcとして次の
    数1の式 【数1】 に従って得られることを特徴とする請求項1記載のアレ
    ーアンテナにおけるニューラルネットワークによる不要
    信号の抑圧方法。
  3. 【請求項3】 前記関数型のニューラルネットワーク
    は、アレーアンテナの各アンテナ素子の受信信号を入力
    しそのまま出力する該アンテナ素子の数と同数のニュー
    ロンモデルからなる入力層と、この入力層のニューロン
    モデルに連結される1層以上のニューロンモデルからな
    る中間層と、この中間層のニューロンモデルと結合され
    る再生信号を出力する1つのニューロンモデルからなる
    出力層とを有することを特徴とする請求項1記載のアレ
    ーアンテナにおけるニューラルネットワークによる不要
    信号の抑圧方法。
  4. 【請求項4】 アレーアンテナの複数のアンテナ素子の
    それぞれで受信される受信信号を受信信号波正規化部で
    整数値化したデータと、教師信号として別に入力される
    参照信号を参照信号正規化部で整数値化したデータと
    を、パターン認識のニューラルネットワークに入力し認
    識クラスを出力する学習を行い、学習後の認識時におい
    て受信信号を受信信号波正規化部で整数値化したデータ
    を前記ニューラルネットワークに入力し、その認識結果
    として出力される認識クラスを出力データ実数化部で出
    力信号データに変換することを特徴とするアレーアンテ
    ナにおけるニューラルネットワークによる不要信号の抑
    圧方法。
  5. 【請求項5】 前記受信信号波正規化部は、ある時刻t
    において、m(m=1〜M:Mはアンテナ素子数)番目
    のアンテナ素子の受信信号をXm(t)、受信信号の最
    大値をXmax、最小値をXmin、前記ニューラルネ
    ットワークの入力の最大値をX’max、最小値をX’
    minとすると、次の数2の式 【数2】 に従って得られるX’m(t)を四捨五入により整数値
    に変換することを特徴とする請求項4記載のアレーアン
    テナにおけるニューラルネットワークによる不要信号の
    抑圧方法。
  6. 【請求項6】 前記参照信号波正規化部は、ある時刻t
    において、参照信号をR(t)、参照信号の最大値をR
    max、最小値をRmin、前記ニューラルネットワー
    クの認識クラス数の最大値をR’max、最小値をR’
    minとすると、次の数3の式 【数3】 に従って得られるR’(t)を四捨五入により整数値に
    変換することを特徴とする請求項4記載のアレーアンテ
    ナにおけるニューラルネットワークによる不要信号の抑
    圧方法。
  7. 【請求項7】 前記出力データ実数化部は、前記ニュー
    ラルネットワークから出力される認識クラスをc、その
    クラスの確率をP(c)、認識クラスの最大値をcma
    x、最小値をcminとすると、加重平均によりある時
    刻tにおける認識クラスcr(t)を次の数4の式 【数4】 に従って求め、この認識クラスcr(t)を出力信号デ
    ータの最大値をymax、最小値をyminとすると次
    の数5の式 【数5】 に従って得られる出力信号データy(t)に変換するこ
    とを特徴とする請求項4記載のアレーアンテナにおける
    ニューラルネットワークによる不要信号の抑圧方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107248868A (zh) * 2017-06-09 2017-10-13 福州智程信息科技有限公司 基于神经网络算法的宽带有源天线阵列自适应校正方法
JP2020060967A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 LeapMind株式会社 ニューラルネットワーク処理装置、およびニューラルネットワーク処理方法
JP2020128951A (ja) * 2019-02-12 2020-08-27 国立研究開発法人防災科学技術研究所 建造物損傷状況推定システム及び建造物損傷状況推定方法

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