JPH10301916A - 再熱器ガスダンパ開度制御装置 - Google Patents

再熱器ガスダンパ開度制御装置

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JPH10301916A
JPH10301916A JP9106314A JP10631497A JPH10301916A JP H10301916 A JPH10301916 A JP H10301916A JP 9106314 A JP9106314 A JP 9106314A JP 10631497 A JP10631497 A JP 10631497A JP H10301916 A JPH10301916 A JP H10301916A
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JP
Japan
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gas damper
opening
reheater
command
opening degree
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JP9106314A
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English (en)
Inventor
Hisanori Nukumi
寿範 温見
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再熱蒸気の温度制御を精度良く行い得るよう
にすると共に石炭焚ボイラの試運転期間の短縮を図る。 【解決手段】 ニューロコンピュータ27に入力した火
炉収熱割合QF及び発電出力指令MWDを、重み係数を
考慮して積和演算すると共にシグモイド曲線を用いて非
線形変換し、RHガスダンパ基本開度RHGDを求め、
又学習により重み係数を時々刻々調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再熱器ガスダンパ
開度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般の石炭焚ボイラの概要は図13に示
され、図中、1は炉壁下部前後面に石炭焚用のバーナ2
が設けられた火炉、3は火炉1の上部後方に火炉1と連
通するよう一体的に接続された副側壁、4は副側壁3の
後方に副側壁3と連通するよう接続されて下方へ延びる
後部伝熱部、5は副側壁3内に格納され、過熱蒸気を図
示してない蒸気タービンへ送給し得るようにした過熱
器、6は後部伝熱部4の上部に格納された再熱器、7は
再熱器6の下方に位置するよう後部伝熱部4内に格納さ
れた節炭器、8は節炭器7の後部伝熱部4出口側に設け
られ、駆動装置9により開閉し得るようにしたリヒータ
ガスダンパ(RHガスダンパ)、10は後部伝熱部4か
ら排出された排ガス11を排出するための排ガスダクト
である。
【0003】バーナ2から噴射された石炭が燃焼して生
成された燃焼ガス12は火炉1内を上昇し、副側壁3を
通って後部伝熱部4を下降し、リヒータガスダンパ8に
より流量を制御されて排ガスダクト10へ排出される。
【0004】一方、火炉1及び副側壁3並に後部伝熱部
4の各炉壁管、過熱器5、再熱器6、節炭器7を流通す
る流体は、ボイラ内を通る燃焼ガス12により加熱され
る。
【0005】すなわち、節炭器7へ導入された給水は加
熱されて火炉1の炉壁管へ送給され、該炉壁管で加熱さ
れつつ発生した蒸気は所定の経路を通り過熱器5へ送給
され、過熱器5で過熱されて過熱蒸気が生成され、該過
熱蒸気は図示してない高圧蒸気タービンへ送給されて該
高圧蒸気タービンを駆動し、高圧蒸気タービンから抽気
され再熱器6へ導入されて再熱され、再熱器6において
再熱された再熱蒸気は図示してない低圧蒸気タービンへ
送給されて低圧蒸気タービンが駆動される。
【0006】而して、上記石炭焚ボイラでは、燃料の炭
種によりボイラ特性(火炉収熱割合)が変化することが
知られている。
【0007】又再熱器6から送出される再熱蒸気温度は
リヒータガスダンパ8の開度を調整することにより制御
されるが、リヒータガスダンパ8の基本開度は火炉収熱
割合と相関がある。
【0008】このため従来は、試運転中に図12に示す
ごとく、発電出力指令MWD及び石炭炭種ごとの火炉収
熱割合QFとそのときの実際のRHガスダンパ開度RH
GDTの関係をプロットし、その相関を利用してリヒー
タガスダンパ8の開度制御を行っている。なお図12
中、●、△、×は異なる石炭の炭種を示している。
【0009】図12に示すごとき火炉収熱割合QFとそ
れに対応する実際のRHガスダンパ開度RHGDTの関
係を利用した従来の再熱器ガスダンパ開度制御装置につ
いて、図13をも参照しつつ図6〜図11により説明す
る。
【0010】図6、13中、13は節炭器7の出口すな
わち、火炉1の炉壁管入口に接続した圧力検出器、14
は節炭器7の出口すなわち、火炉1の炉壁管入口に接続
した温度検出器、15は火炉1の炉壁管出口に接続した
圧力検出器、16は火炉1の炉壁管出口に接続した温度
検出器、17は再熱器6の出口に接続した温度検出器で
ある。
【0011】18は圧力検出器13により検出した節炭
器7の出口における蒸気圧力P1、温度検出器14によ
り検出した節炭器7の出口における蒸気温度T1をもと
に節炭器7出口の蒸気のエンタルピIEOを求めると共
に、圧力検出器15により検出した火炉1の炉壁管出口
における蒸気圧力P2、温度検出器16により検出した
火炉1の炉壁管出口における蒸気温度T2をもとに火炉
1の炉壁管出口におけるエンタルピIFOを求めるエン
タルピ出力器であり、エンタルピ出力器18内には図7
に示すごとき蒸気表プログラムが入力されている。図7
の蒸気表プログラム中縦軸はエンタルピIを、又横軸は
エントロピを表わしている。
【0012】19はエンタルピ出力器18からのエンタ
ルピIEO,IFOをもとに火炉収熱割合QFを求める
演算器であり、火炉収熱割合は[数1]の(i)式によ
り算出されるようになっている。
【0013】
【数1】 QF=(IFO−IEO)/QO×(1−S)…(i) ここで、QO;全エンタルピ差=過熱器5出口エンタル
ピ−節炭器7入口エンタルピ S;過熱器5におけるスプレイ比
【0014】20,21,22は演算器19からの火炉
収熱割合QFをもとに、例えば発電出力指令MWDが1
00%、75%、50%のときのRHガスダンパ開度R
HGD100,RHGD75,RHGD50を出力し得
るようにした関数発生器であり、関数発生器20,2
1,22には、図8、9、10に示すごとき、火炉収熱
割合QFとRHガスダンパ開度RHGD100,RHG
D75,RHGD50の関係が関数F(x)として入力
されている。
【0015】23は各関数発生器20,21,22から
与えられたRHガスダンパ開度RHGD100,RHG
D75,RHGD50と発電出力指令MWDとの関係か
らRHガスダンパ基本開度RHGDを求め出力するRH
ガスダンパ基本開度出力器である。
【0016】RHガスダンパ基本開度出力器23には、
例えば図11に示すごとき、発電出力指令MWDとRH
ガスダンパ基本開度RHGDの関係が関数F(x)とし
て入力されており、発電出力指令MWD及び火炉収熱割
合QFに対応して決定されたRHガスダンパ基本開度R
HGDを出力し得るようになっている。
【0017】24は温度検出器17により検出した再熱
器5出口における再熱蒸気の蒸気温度Tと予め設定され
た再熱蒸気の設定蒸気温度T0の差を取り蒸気温度偏差
ΔT(=T0−T)を求める減算器、25は減算器24
からの蒸気温度偏差ΔTを比例積分処理してRHガスダ
ンパ修正開度RHGDCを求める比例積分調節器、26
はRHガスダンパ基本開度出力器23からのRHガスダ
ンパ基本開度RHGDと比例積分調節器25からのRH
ガスダンパ修正開度RHGDCを加算してRHガスダン
パ開度指令RHGDV(=RHGD+RHGDC)を求
め、求めたRHガスダンパ開度指令RHGDVをリヒー
タガスダンパ8の開度を調整するための駆動装置9へ与
え得るようにした加算器である。
【0018】上述の再熱器ガスダンパ開度制御装置にお
いては、圧力検出器13,15により検出された蒸気圧
力P1,P2及び温度検出器14,16により検出され
た蒸気温度T1,T2はエンタルピ出力器18に与えら
れて蒸気表プログラムにより節炭器7出口における蒸気
のエンタルピIEO及び火炉1の炉壁管出口における蒸
気のエンタルピIFOが求められ、求められたエンタル
ピIEO及びIFOは演算器19に与えられ、而して演
算器19では(i)式をもとに火炉収熱割合QFが求め
られる。
【0019】演算器19で求められた火炉収熱割合QF
は、関数発生器20,21,22に与えられ、関数発生
器20,21,22からは、夫々火炉収熱割合QFに対
応したRHガスダンパ開度RHGD100,RHGD7
5,RHGD50が出力されてRHガスダンパ基本開度
出力器23に与えられ、RHガスダンパ基本開度出力器
23では、発電出力指令MWDに対応した補完が行われ
て発電出力指令MWD及び火炉収熱割合QFに対応した
RHガスダンパ基本開度RHGDが求められ、求められ
たRHガスダンパ基本開度RHGDは加算器26に与え
られる。
【0020】一方、温度検出器17で検出した再熱器6
出口の蒸気温度Tは減算器24に与えられ、減算器24
では予め設定された設定蒸気温度T0と温度検出器17
からの蒸気温度Tの差が取られて蒸気温度偏差ΔTが求
められ、求められた蒸気温度偏差ΔTは比例積分調節器
25へ与えられて比例積分処理され、RHガスダンパ修
正開度RHGDCが求められ、求められたRHガスダン
パ修正開度RHGDCは加算器26へ与えられる。
【0021】加算器26では、RHガスダンパ基本開度
出力器23からのRHガスダンパ基本開度RHGDと比
例積分調節器25からのRHガスダンパ修正開度RHG
DCが加算されてRHガスダンパ開度指令RHGDVが
求められ、求められたRHガスダンパ開度指令RHGD
Vは駆動装置9に与えられてリヒータガスダンパ8は所
定の開度に制御される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来の再熱器ガスダン
パ開度制御装置においては、関数発生器20,21,2
2に入力するための火炉収熱割合QFとRHガスダンパ
開度RHGD100,RHGD75,RHGD50の関
係を予め求めておく必要があるため、ボイラの試運転時
に発電出力指令MWDと石炭の炭種に対応して図12に
示すごとく火炉収熱割合QFとそのときの実際のRHガ
スダンパ開度RHGDTをプロットし、その相関を求め
ておく必要がある。
【0023】従って、従来はその相関を求めるために試
運転時に多数のデータを採取しなければならず、試運転
期間が長期となって人的コストが掛かり、又火炉収熱割
合とRHガスダンパ開度の相関関係は得られたデータを
もとに直線的に近似して人為的に決定しているが、本来
非線形である相関関係を直接近似としているため、火炉
収熱割合とRHガスダンパ開度との相関が悪く、従って
再熱器出口における再熱蒸気の蒸気温度を精度良く安定
して制御することが困難であるという問題があった。
【0024】本発明は上述の実情に鑑み、試運転時に多
数のデータの採取を不要とすることにより、試運転期間
を短縮して人的コストを安価にし、且つ火炉収熱割合と
RHガスダンパ開度の相関関係を実情に合せて非線形と
することにより、再熱器出口における再熱蒸気の蒸気温
度を精度良く安定して制御することのできる再熱器ガス
ダンパ開度制御装置を提供することを目的としてなした
ものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1の
発明は、火炉収熱割合と発電出力指令を重み係数を考慮
して積和演算すると共にシグモイド関数を用いて非線形
変換することによりRHガスダンパ基本開度を求めるニ
ューロコンピュータと、検出した再熱器出口の蒸気温度
と再熱器の設定蒸気温度との差を比例積分処理してRH
ガスダンパ修正開度を求める比例積分調節器と、ニュー
ロコンピュータからのRHガスダンパ基本開度と比例積
分調節器からのRHガスダンパ修正開度を加算してRH
ガスダンパ開度指令を求め、求めたRHガスダンパ開度
指令をリヒータガスダンパの駆動装置に与える加算器と
を備えたものである。
【0026】本発明のうち請求項2の場合は、ニューロ
コンピュータからのRHガスダンパ基本開度と加算器か
らのRHガスダンパ開度指令或いは検出したRHガスダ
ンパ開度との差を取ってRHガスダンパ開度偏差を求め
る減算器を備え、該減算器からのRHガスダンパ開度偏
差をもとにニューロコンピュータに組込んだニューラル
ネットワークの重み係数を調整し得るよう構成すると良
い。
【0027】本発明では請求項1の場合は、ニューロコ
ンピュータに入力した火炉収熱割合及び発電出力指令
を、重み係数を考慮して積和演算すると共にシグモイド
関数を用いて非線形変換することによりRHガスダンパ
基本開度を求め、該RHガスダンパ基本開度と比例積分
調節器からのRHガスダンパ修正関数を加算器により加
算してRHガスダンパ開度指令を求め、該RHガスダン
パ開度指令をリヒータガスダンパの駆動装置に与えてリ
ヒータガスダンパの開度を制御している。
【0028】又、請求項2の場合には、減算器において
RHガスダンパ基本開度と加算器からのRHガスダンパ
開度指令或いは実際に検出したRHガスダンパ開度との
差であるRHガスダンパ開度偏差を求め、該RHガスダ
ンパ開度偏差をもとにニューラルネットワークの重み係
数を調整する。
【0029】本発明によれば、計算上の火炉収熱割合を
実際の値に近付くよう精度良く近似することができるた
め、リヒータガスダンパの開度延いては再熱蒸気温度を
精度良く制御でき、又試運転時に余分な人員を必要とし
ないため省人化を図ることができ、しかも試運転期間を
短縮することができるため経済的に有利である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照しつつ説明する。
【0031】図1〜図5は本発明の実施の形態の一例を
示す。而して、本発明の実施の形態の適用される石炭焚
ボイラは図13に示すものと同じであり、図1に示す再
熱器ガスダンパ開度制御装置中、図13に示すものと同
一のものには同一の符号が付してある。
【0032】本発明の実施の形態例においては、図6に
示す従来の再熱器ガスダンパ開度制御装置において演算
器19と加算器26との間に設けていた関数発生器2
0,21,22及びRHガスダンパ基本開度出力器23
を撤去し、かわりに演算器19と加算器26との間に、
内部に構築されたニューラルネットワークの部分で演算
器19からの火炉収熱割合QF及び発電出力指令MWD
をもとにRHガスダンパ基本開度RHGDを求め得るよ
うにしたニューロコンピュータ27が設置されている。
【0033】ニューロコンピュータ27から加算器26
へ至るラインには、ニューロコンピュータ27から出力
されたRHガスダンパ基本開度RHGDと加算器26か
ら出力された負荷整定時のRHガスダンパ開度指令RH
GDVの差を取ってRHガスダンパ開度偏差ΔRHGD
(=RHGD−RHGDV)を求める減算器28が設け
られ、減算器28から出力されたRHガスダンパ開度偏
差ΔRHGDはニューロコンピュータ27に帰還し得る
ようになっている。
【0034】ニューロコンピュータ27のニューラルネ
ットワークは、図3、4に示すような非線形の伝達係数
(シグモイド関数φ)を用いるようになっている。而し
て、ニューラルネットワークは、図2に示すごとく、夫
々複数のニューロンを含む入力層X1,X2、入力層X
1,X2からの情報をもとに種々の学習を行う中間層Y
1〜Yn及び中間層Y1〜Ynからの情報をもとに出力
Z(RHガスダンパ基本開度RHGD)を出力する出力
層をシナプス結合させ、入力層X1,X2から中間層Y
1〜Ynに至る入力信号(発電出力指令MWD及び火炉
収熱割合QF)と重み係数(シナプス結合係数)の積和
演算を行い、更に積和演算結果をシグモイド関数φを用
いて非線形変換するようになっており、出力層に係る積
和演算及びシグモイド関数による変換処理が行われ、出
力層からの出力Zが得られるようになっている。
【0035】シグモイド関数φは例えば1/(1+
-x),(1−e-x)/(1+e-x)で表わされる。こ
こでxは入力信号である。
【0036】又重み係数の値は学習により得られるよう
になっている。
【0037】詳述するに本実施の形態例においては、出
力信号であるRHガスダンパ基本開度RHGDはニュー
ラルネットの式である[数2]に示す(ii)式により
決定されるようになっている。
【0038】
【数2】 ここで、Vi;中間層と出力層との間の重み係数 Wi 1,Wi 2;入力層と中間層との間の重み係数 θi;しきい値 n;ニューロンの数 i=1,2,…,n
【0039】又、ニューラルネットワークによる重み係
数Vi(ベクトルの成分を表わす),Wi 1,Wi 2、しき
い値θiの学習は最急降下法を用いて行われ、学習前の
重み係数Vi(ベクトルの成分を表わす),Wi 1
i 2、しきい値θiと学習後の重み係数V'i,W'i 1
W'i 2、しきい値θ’との関係は[数3]の(iii)
式、[数4]の(iv)式、[数5]の(v)式、[数
6]の(vi)式により表わされる。
【0040】
【数3】 V'i=Vi−α×ΔRHGDV×φ(Wi 1×MWD +Wi 2×QF+θi)…(iii)
【0041】
【数4】 W'i 1=Wi 1−α×ΔRHGDV×Viφ’(Wi 1×MWD +Wi 2×QF+θi)×MWD…(iv)
【0042】
【数5】 W'i 2=Wi 2−α×ΔRHGDV×Viφ’(Wi 1×MWD +Wi 2×QF+θi)×QF…(v)
【0043】
【数6】 θ’=θi−α×ΔRHGDV×Viφ’(Wi 1×MWD +Wi 2×QF+θi)…(vi)
【0044】ここで、(iii)式、(iv)式、
(v)式、(vi)式中、 α;正の定数(学習割合係数) φ’;シグモイド関数φの微分
【0045】なお、上述の(iii)式は書き換えると
[数7]のように表わされる。
【0046】
【数7】
【0047】次に本発明の作用について説明する。
【0048】従来の場合と同様にして求められた火炉収
熱割合QFと発電出力指令MWDはニューロコンピュー
タ27に入力される。而して火炉収熱割合QFには重み
係数W1 1が乗じられ(図2の入力層X1から中間層Y1
への結合を示す)、MWDには重み係数W1 2が乗じられ
(図2の入力層X2から中間層Y1への結合を示す)、
中間層Y1に対するデータはしきい値θiとともに加算
されてQF×W1 1+MWD×W1 2+θiが求められる
(積和演算処理)。これが1個の中間層ニューロンに対
するデータとなる。
【0049】この積和演算処理は中間層Y1〜Ynまで
繰返し行われ、図2中、Wn 1は入力層X1から中間層Y
nへの結合を示し、Wn 2は入力層X2から中間層Ynへ
の結合を示す。
【0050】又、各積和演算された中間層ニューロンに
ついてシグモイド関数変換処理が行われ、中間層Y1〜
Ynからの出力が得られる。
【0051】更に中間層Y1〜Ynからの出力に対して
は中間層から出力層へ至る径路で上述と同様にして重み
係数V1,V2,…,Vnをもとに積和演算及びシグモイ
ド関数変換処理が行われ、出力層からの出力Zとして
(ii)式に示すRHガスダンパ基本開度RHGDが求
められニューロコンピュータ27から出力されて加算器
26へ与えられる。
【0052】加算器26には、従来の場合と同様、比例
積分調節器25で求めたRHガスダンパ修正開度RHG
DCが与えられているため、加算器26ではニューロコ
ンピュータ27からのRHガスダンパ基本開度RHGD
と比例積分調節器25からのRHガスダンパ修正開度R
HGDCが加算されてRHガスダンパ開度指令RHGD
Vが求められ、求められたRHガスダンパ開度指令RH
GDVは駆動装置9に与えられ、リヒータガスダンパ8
の開度が調整される。
【0053】一方、ニューロコンピュータ27からのR
Hガスダンパ基本開度RHGDと加算器26からのRH
ガスダンパ開度指令RHGDVは減算器28へ与えられ
て減算され、RHガスダンパ開度偏差ΔRHGDが求め
られ、該RHガスダンパ開度偏差ΔRHGDはニューロ
コンピュータ27に与えられる。なおこの場合、RHガ
スダンパ開度指令RHGDVは教師信号として機能す
る。
【0054】而して、ニューロコンピュータ27のニュ
ーラルネットワークにおいては、RHガスダンパ開度偏
差ΔRHGDをもとに(iii)式〜(vi)式により
次の段階の重み係数V'i,W'i 1,W'i 2、しきい値θ'i
が学習(非線形写像学習)される。
【0055】このように各時刻における重み係数Vi
i 1,Wi 2、しきい値θiが学習されることにより、式
(i)により求められるRHガスダンパ開度指令RHG
DVは、試運転時に発電出力指令MWD及び石炭炭種ご
との火炉収熱割合QFとそのときの実際のRHガスダン
パ開度RHGDTとの関係を求めておかなくても計算上
の火炉収熱割合QFを実際の値に近付くよう精度良く近
似することができ、その結果、リヒータガスダンパ8の
開度延いては再熱器出口における再熱蒸気温度を精度良
く安定して制御することができる。
【0056】又、学習機能により、各重み係数Vi,Wi
1,Wi 2、しきい値θiは常時変更され、相関カーブ(図
5参照)が修正されるため、試運転時にデータ採取のた
めの人員を要せず試運転期間の短縮を図ることができ、
経済的に有利である。
【0057】なお、本発明の実施の形態例においては、
RHガスダンパ開度偏差を求める際に教師信号としてR
Hガスダンパ開度指令を用いる場合について説明した
が、開度検出器により検出した実際のRHガスダンパ開
度を教師信号として用いることができること、その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得る
こと、等は勿論である。
【0058】
【発明の効果】本発明の再熱器ガスダンパ開度制御装置
によれば、 I)火炉収熱割合を実際の値に対し精度良く近似するこ
とができるため、リヒータガスダンパの開度延いては再
熱器出口における再熱蒸気温度を精度良く安定して制御
することができる、 II)試運転時にデータ採取のための余分な人員を必要
としないので省人化を図ることができ、且つ試運転期間
を短縮することができて経済的に有利である、等、種々
の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再熱器ガスダンパ開度制御装置の実施
の形態の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示すニューロコンピュータに組込まれる
ニューラルネットワークの概要を示す図である。
【図3】図2に示すニューラルネットワークに用いるシ
クモイド曲線の一例を示すグラフである。
【図4】図2に示すニューラルネットワークに用いるシ
クモイド曲線の他の例を示すグラフである。
【図5】図2に示すニューラルネットワークを用いて非
線形写像学習をした場合に得られる火炉収熱割合とRH
ガスダンパ開度の関係を示すグラフである。
【図6】従来の再熱器ガスダンパ開度制御装置の一例を
示すブロック図である。
【図7】図6に示すエンタルピ出力器に入力される蒸気
表プログラムを表わすグラフである。
【図8】図6に示す一の関数発生器に入力する火炉収熱
割合とRHガスダンパ開度との関係を表わすグラフであ
る。
【図9】図6に示す他の関数発生器に入力する火炉収熱
割合とRHガスダンパ開度との関係を表わすグラフであ
る。
【図10】図6に示す更に他の関数発生器に入力する火
炉収熱割合とRHガスダンパ開度との関係を表わすグラ
フである。
【図11】図6に示すRHガスダンパ基本開度出力器に
入力する発電機出力指令とRHガスダンパ基本開度との
関係を表わすグラフである。
【図12】試運転時に採取したデータをもとに直線近似
した場合に得られる火炉収熱割合とRHガスダンパ開度
との関係を表わすグラフである。
【図13】石炭焚ボイラの一例の概要を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
6 再熱器 8 リヒータガスダンパ(RHガスダンパ) 9 駆動装置 25 比例積分調節器 26 加算器 27 ニューロコンピュータ 28 減算器 QF 火炉収熱割合 RHGD RHガスダンパ基本開度 T 蒸気温度 T0 設定蒸気温度 RHGDC RHガスダンパ修正開度 RHGDV RHガスダンパ開度指令 ΔRHGD RHガスダンパ開度偏差 Wi 1,Wi 2,Vi 重み係数 φ シグモイド関数

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火炉収熱割合と発電出力指令を重み係数
    を考慮して積和演算すると共にシグモイド関数を用いて
    非線形変換することによりRHガスダンパ基本開度を求
    めるニューロコンピュータと、 検出した再熱器出口の蒸気温度と再熱器の設定蒸気温度
    との差を比例積分処理してRHガスダンパ修正開度を求
    める比例積分調節器と、 ニューロコンピュータからのRHガスダンパ基本開度と
    比例積分調節器からのRHガスダンパ修正開度を加算し
    てRHガスダンパ開度指令を求め、求めたRHガスダン
    パ開度指令をリヒータガスダンパの駆動装置に与える加
    算器とを備えたことを特徴とする再熱器ガスダンパ開度
    制御装置。
  2. 【請求項2】 ニューロコンピュータからのRHガスダ
    ンパ基本開度と加算器からのRHガスダンパ開度指令或
    いは検出したRHガスダンパ開度との差を取ってRHガ
    スダンパ開度偏差を求める減算器を備え、該減算器から
    のRHガスダンパ開度偏差をもとにニューロコンピュー
    タに組込んだニューラルネットワークの重み係数を調整
    し得るよう構成した請求項1に記載の再熱器ガスダンパ
    開度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019085446A1 (zh) * 2017-11-01 2019-05-09 东南大学 二次再热机组再热汽温的自降阶多回路集中预估控制系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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