JPH10299342A - 建築部材 - Google Patents

建築部材

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JPH10299342A
JPH10299342A JP9114046A JP11404697A JPH10299342A JP H10299342 A JPH10299342 A JP H10299342A JP 9114046 A JP9114046 A JP 9114046A JP 11404697 A JP11404697 A JP 11404697A JP H10299342 A JPH10299342 A JP H10299342A
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JP
Japan
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outdoor
heat
heat insulating
insulating material
building
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Pending
Application number
JP9114046A
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English (en)
Inventor
Shinichi Sugimori
森 真 一 杉
Kiyoharu Hashimoto
本 清 春 橋
Michitaka Kojima
島 理 敬 小
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Sankyo Aluminium Industry Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Aluminium Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sankyo Aluminium Industry Co Ltd filed Critical Sankyo Aluminium Industry Co Ltd
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  • Wing Frames And Configurations (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内側部材と室外側部材とを断熱性接続部材
により連結した断熱構造の建築部材が強い日射を受けた
場合にも、室外側部材の温度上昇を阻止することがで
き、内外部材の熱膨張差に基づく変形を防止することが
できる建築部材を提供する。 【解決手段】 室外側部材2の室内側面に、表面にアル
ミニウムめっきを施すことによって熱線反射面5aを形
成した樹脂製の断熱材5を取付け、太陽光中の熱線を反
射させることにより室外側部材2の温度上昇を阻止し、
建築部材1の変形を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、窓や障子
の枠材や框材などに用いられる形材、あるいはカーテン
ウォールやドアに用いられるパネルなどの建築部材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】建築部材として、例えば、建物の窓や出
入口に取付けられるサッシの枠材や框材などに用いられ
る形材は、従来、スチールやアルミニウム合金などの金
属系材料、あるいはポリ塩化ビニルなどの樹脂系材料を
中空状、チャンネル状、あるいはアングル状に押出成形
したものが広く普及している。
【0003】また、金属製の室外側形材と樹脂製の室内
側形材とを直接連結した構造や、金属製の室外側形材と
室内側形材とを断熱性を有する接続部材によって連結し
た構造を備えた断熱形材も開発され、このような断熱形
材を使用することによって、室内から室外側への、ある
いは室外から室内側への熱移動を阻止し、冬期における
寒気や夏期における熱気を遮断することができ、冷暖房
の効率を高めることができることから、近年その需要が
高まってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな建築部材、とりわけ熱伝導性に劣る樹脂製建築部材
や、室外側形材と室内側形材との間の熱移動を規制する
ようにしている断熱形材のような建築部材においては、
とくに夏期に強い日射を受けると、部材の室外側のみが
温度上昇して室内側との間に温度差が生じることから、
部材に熱変形(反り)が発生することがあるという問題
があり、このような問題点を解決することが従来の建築
部材における課題となっていた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、従来の建築部材における上記
課題に着目してなされたものであって、建築部材が日射
を受けたとしても、室外側の温度上昇を抑制することが
でき、室内側との温度差が生じないようにして、熱変形
を防止することができる建築部材を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
された建築部材は、断熱性接続部材により連結された室
外側部材と室内側部材を備え、表面に熱線反射面を備え
た断熱材が室外側部材の室外側面に設けてある構成と
し、請求項1に係わる建築部材の実施態様として請求項
2に記載された建築部材においては、室外側部材および
室内側部材が金属材料からなる形材である構成としたこ
とを特徴としており、本発明の請求項3に記載された建
築部材は、線膨脹係数が互いに異なる室外側部材と室内
側部材を備え、表面に熱線反射面を備えた断熱材が室外
側部材の室外側面に設けてある構成とし、請求項3に係
わる建築部材の実施態様として請求項4に記載された建
築部材においては、室外側部材が金属材料からなる形材
であり、室内側部材が樹脂材料からなる形材である構成
としたことを特徴としており、本発明の請求項5に記載
された建築部材は、表面に熱線反射面を備えた断熱材が
低熱伝導材料からなる部材の室外側面に設けてある構成
とし、請求項5に係わる建築部材の実施態様として請求
項6に記載された建築部材においては、低熱伝導部材が
樹脂材料からなる形材である構成としたことを特徴とし
ており、このような建築部材の構成を前述した従来の課
題を解決するための手段としている。
【0007】本発明に係わる建築部材の実施態様として
請求項7に記載された建築部材においては、熱線反射面
を備えた断熱材と室外側面との間に空気層が形成されて
いる構成、同じく実施態様として請求項8に記載された
建築部材においては、熱線反射面を備えた断熱材が室外
側面に対してスライド可能に設けてある構成、請求項9
に記載された建築部材においては、熱線反射面を備えた
断熱材が弾性樹脂を挟んで室外側面に取付けてある構成
としており、このような建築部材の構成を前述した従来
の課題を解決するための手段としたことを特徴としてい
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係わる建築部材は、その
室外側面に、表面に熱線反射面を備えた断熱材を取付け
た構造をなすものであるが、このような断熱材として
は、例えば、樹脂製部材の表面に、アルミニウムやクロ
ムなどのめっきや蒸着処理を施すことによって熱線反射
面を形成させることができる。また、樹脂製部材の表面
に、アルミニウム箔やアルミニウムを蒸着させたポリエ
ステルフィルムなどを貼付することによって金属的な光
沢面を形成したり、熱線反射塗料を塗布したりすること
によって、熱線反射面とすることができる。
【0009】このような断熱材の取付けに際しては、建
築部材の本体部分と断熱材との間の材質の相違に基づく
熱膨張差を吸収する観点から、例えば、断熱材を建築部
材の本体部分に固定することなく、係合させることによ
って取付け、請求項8に記載しているように、室外側面
に対して断熱材をスライド可能に取付けることが望まし
い。
【0010】また、建築部材の本体部分と断熱材との間
の熱膨張差を吸収するためには、請求項9に記載してい
るように、室外側面との間に弾性樹脂を挟んだ状態に断
熱材を取付けることもできる。すなわち、具体的には、
断熱材と室外側面との間に、数ミリ厚さの軟質樹脂や合
成または天然ゴム、あるいはこれらの発泡体などの弾性
に富んだ樹脂材料を挟み、樹脂と室外側面の間、および
樹脂と断熱材の間をゴム系やエポキシ樹脂系など通常の
接着剤によって接着したり、室外側面と断熱材の間の隙
間に、シーラントとして用いられるシリコーンやポリウ
レタン,ネオプレンなどからなる弾性接着剤を充填する
ことによって、断熱材と室外側面との間に弾性樹脂層を
挟んだ状態に接着することも可能である。このとき、室
外側面と断熱材の間を部分的に接着することにより、室
外側面と断熱材の間に空気を介在させるようにすること
もできる。
【0011】請求項1および請求項2に係わる建築部材
において、室内側部材と室内側部材を連結する断熱製接
続部材としては、フェノール樹脂などの樹脂製のものの
他には、木(木枠)やガラス繊維などからなるものを使
用することができる。
【0012】また、請求項5に係わる建築部材におい
て、低熱伝導部材とは、請求項6に記載したような樹脂
材料からなるものの他には、合板やパーティクルボード
などのような木質材料のものをも意味する。
【0013】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わる建築部材は、
室外側部材と室内側部材とを断熱性連結部材を介して連
結した断熱構造を備え、表面に熱線反射面を備えた断熱
材を室外側部材の室外側面に設けたものであり、実施態
様として請求項2に係わる建築部材においては、室外側
部材および室内側部材を金属製の形材としたものである
から、室外側から室内側への、あるいは室内側から室外
側への熱移動を遮断して、室内の保冷性あるいは保温性
が向上すると共に、建築部材が日射を受けたとしても、
その熱線の大部分が断熱材の熱線反射面により反射され
室外側部材(形材)の温度上昇が避けられる。また一部
熱線の吸収によって断熱材の熱線反射面側に多少の温度
上昇があったとしても、自身が断熱材であるから室外側
部材(形材)への伝熱が阻止されることから、断熱構造
を備えた建築部材においても、室外側部材(形材)と室
内側部材(形材)との温度差が発生せず、熱膨張差に基
づく変形が防止されることとなる。
【0014】本発明の請求項3に係わる建築部材は、膨
脹係数が異なる室外側部材と室内側部材を備え、同様
に、表面に熱線反射面を備えた断熱材を室外側部材の室
外側面に設けたものであり、実施態様として請求項4に
係わる建築部材においては、室外側部材を金属製の形材
とし、室内側部材を樹脂製の形材としたものであるか
ら、請求項1および請求項2に係わる建築部材と同様
に、建築部材が日射を受けたとしても、室外側部材(形
材)の温度上昇が防止され、温度上昇による両部材(形
材)の熱膨張差に基づく変形が防止されることになる。
【0015】本発明の請求項5に係わる建築部材は、表
面に熱線反射面を備えた断熱材を低熱伝導材料からなる
部材の室外側面に設けたものであり、実施態様として請
求項6に係わる建築部材においては、部材を樹脂材料か
らなる形材としたものであるから、同様に、建築部材が
日射を受けたとしても、その熱は部材の本体側にほとん
ど伝わらず、熱伝導性の低い材料からなる建築部材にお
いても、その室外側と室内側との間に温度差が発生しな
いので、熱膨張差に基づく変形が防止されることとな
る。
【0016】本発明に係わる建築部材の実施態様として
請求項7に係わる建築部材においては、断熱材と室外側
面との間に空気層が形成されているので、断熱性が向上
し、断熱材に多少の温度上昇があったとしても部材の本
体側に熱が伝わり難いものとなる。また、請求項8に係
わる建築部材においては、断熱材が部材本体に対してス
ライド可能に取付けてあるので、素材の相違や、一部熱
線の吸収による多少の温度差に基づく熱膨張差が断熱材
と建築部材本体の間に生じたとしても、熱膨張差が容易
に吸収されることになる。
【0017】さらに実施態様として請求項9に係わる建
築部材においては、断熱材が弾性樹脂を挟んで部材に取
付けられているので、弾性樹脂が断熱層として機能し、
部材本体との間の断熱性が向上すると共に、上記のよう
な熱膨張差が断熱材と建築部材本体の間に生じたとして
も、弾性樹脂の弾性変形によって断熱材が移動し、熱膨
張差が容易に吸収されることになる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明
する。
【0019】実施例1 図1(a)および(b)は、本発明に係わる建築部材の
第1の実施例としての断熱形材の構造を示す断面図であ
って、図1(a)に示す断熱形材1は、アルミニウム合
金の押出形材であって段差部を備えたほぼ平板状の室外
側形材2と、同じくアルミニウム合金の中空押出形材で
ある室内側形材3と、断熱性を備えたフェノール樹脂製
の接続部材4,4から主に構成されており、室外側形材
2と室内側形材3とを断熱性接続部材4,4によって連
結することにより、両者を熱的に絶縁し、室外側形材2
から室内側形材3への熱移動、あるいは室内側形材3か
ら室外側形材2への熱移動を遮断するようになってい
る。
【0020】そして、室外側形材2の室外側面には、ポ
リ塩化ビニル樹脂からなり、図1(b)に拡大して示す
ように、クロムめっきを施すことによって表面に熱線反
射面5aを形成させた断熱材5が室外側形材2の全長に
わたって取付けてある。
【0021】この断熱材5は、幅方向の両端部に係止部
5b,5bを備えており、これら係止部5b,5bを室
外側形材2に形成した係止突起2a,2aにそれぞれ嵌
め合わせることによって、断熱形材1の室外側形材2の
長さ方向に移動可能に取付けられている。
【0022】このような構造を備えた断熱形材1におい
ては、前述のように、室外側形材2と室内側形材3とが
断熱性を備えた接続部材4,4によって熱的に絶縁され
ているので、内外形材間の熱移動が阻止され、室内の保
冷性あるいは保温性を確保することができる。また、断
熱形材1が日射を受けた場合には、太陽光に含まれる熱
線(赤外線)のほとんどが断熱材5の表面に形成された
熱線反射面5aによって反射されることから、断熱形材
1が日射を受けたとしても、室外側形材2の温度上昇を
防止することができ、室外側形材2と室内側形材3との
間に温度差が生じないので、断熱形材1の熱変形を効果
的に防止することができる。
【0023】なお、断熱材5の表面、すなわち熱線反射
面5aの側が熱線の一部を吸収することによって多少の
温度上昇があったとしても、断熱材5自体の断熱性によ
ってその熱が室外側形材2に伝わることははほとんどな
い。
【0024】また、断熱材5は、上記したように係止突
起2a,2aに係合して室外側形材2に移動可能に取付
けられているので、膨脹係数の相違に基づく断熱形材1
の全体的な温度上昇による熱膨脹差や、断熱材5と室外
側形材2の若干の温度差による熱膨脹差が生じたとして
も、断熱材5と室外側形材2の間に多少の位置ずれが生
じるだけで吸収され、断熱形材1が変形するようなこと
はない。
【0025】なお、図1(c)に示すように、断熱材5
の裏面に突起5c,5cを設けることにより、断熱材5
と室外側形材2の間に空気層6を形成することにより、
断熱材5と室外側形材2の間の断熱性をさらに向上させ
ることができる。
【0026】実施例2 図2(a)および(b)は、本発明に係わる建築部材の
第2の実施例としての断熱形材の構造を示す断面図であ
って、図2(a)に示す断熱形材11は、実施例1に係
わる断熱形材1と同様の断面形状をなす室外側形材2,
室内側形材3および接続部材4,4から構成され、室外
側形材2と室内側形材3とを断熱性接続部材4,4によ
って連結することによって、同様に両形材2および3の
間の熱移動を阻止するようになっている。
【0027】そして、この実施例においては、室外側形
材2の室外側面に、ポリ塩化ビニル樹脂からなり、表面
にアルミニウムを真空蒸着処理を施すことによって熱線
反射面15aを形成させた断熱材15がシリコーン樹脂
からなる弾性樹脂16を挟んで室外側形材2の全長にわ
たって取付けてある。すなわち、図2(b)に拡大して
示すように、断熱材15と室外側形材2との間の隙間に
シリコーン樹脂からなる弾性接着剤を充填することによ
って弾性樹脂16が形成され、これにより断熱材15が
室外側形材2に接着されている。
【0028】このような構造を備えた断熱形材11にお
いては、実施例1に係わる断熱形材1と同様に、室外側
形材2と室内側形材3との間の熱移動が断熱性接続部材
4,4によって遮断され、室内の保温性あるいは保冷性
を高めることができると共に、断熱材15の熱線反射面
15aによって、太陽光に含まれる熱線の大部分が反射
されることから、室外側形材2の日射による温度上昇が
抑えられ、同様に断熱形材11の日射による変形を防止
することができる。
【0029】このとき、熱線の一部を吸収することによ
り断熱材15の表面側に多少の温度上昇があったとして
も、断熱材15自身の断熱性と、断熱材5と室外側形材
2の間に介在するシリコーン樹脂からなる弾性樹脂16
が断熱層として機能することによって、断熱材15の熱
が室外側形材2に伝わることはほとんどなく、断熱形材
11の日射による変形を効果的に防止することができ
る。
【0030】また、断熱材15は、弾性樹脂16を介し
て室外側形材2に接着されているので、断熱材15と室
外側形材2の間の温度差、あるいは断熱形材11の全体
的な温度変化によって断熱材15と室外側形材2の間に
多少の熱膨張差が生じたとしても、弾性樹脂16の弾性
変形によって吸収されることから、断熱形材11が変形
するようなことはない。
【0031】実施例3 図3は、本発明に係わる建築部材の第3の実施例として
の断熱形材の構造を示す断面図であって、図に示す断熱
形材21は、中空断面を備えたアルミニウム合金の押出
形材からなる室外側形材22と、同じく中空断面を備え
たポリ塩化ビニル樹脂からなる室内側形材23とを直接
連結した構造を備えたものであって、この断熱形材21
においては、室外側形材22を外観,耐候性および強度
に優れたアルミニウム合金製とすると共に、室内側形材
23を熱伝導性の低い樹脂製とすることによって、室内
外間の熱移動を阻止して、室内の保温性あるいは保冷性
を高めるようにしてある。
【0032】そして、この実施例においては、室外側形
材22の室外側面に、表面にアルミニウム箔を貼付する
ことによって熱線反射面25aを形成させたポリ塩化ビ
ニル樹脂製の断熱材25が弾性樹脂26としての発泡ポ
リウレタン樹脂を介して室外側形材22の全長にわたっ
て取付けられている。すなわち、この実施例において断
熱材25は、弾性樹脂26の両面に塗布されたゴム系接
着剤A,Aによって、室外側形材22との間に弾性樹脂
26を挟んだ状態に接着されている。
【0033】このような構造を備えた断熱形材21にお
いても、上記した実施例の場合と同様に、断熱材25の
熱線反射面25aによって太陽光に含まれる熱線の大部
分が反射されることから、室外側形材22の日射による
温度上昇が抑えられると共に、断熱材25の表面側が熱
線の一部を吸収することによって、多少の温度上昇があ
ったとしても、断熱材25および弾性樹脂26が備えた
断熱性によって、室外側形材22への伝熱が阻止される
ことから、室内側形材23との間に温度差がほとんど生
じないので、断熱形材21の日射による変形を効果的に
防止することができる。
【0034】また、断熱材25は、弾性樹脂26を挟ん
で接着されているので、実施例2に係わる断熱形材11
の場合と同様に、温度差、あるいは線膨脹係数の相違に
よって断熱材25と室外側形材22の間に熱膨脹差が生
じたとしても、弾性樹脂26の弾性変形によって吸収す
ることができる。
【0035】なお、図4に示すように、弾性樹脂26を
細い帯状のものとして、室外側形材22の側縁部でのみ
断熱材25を接着することによって、室外側形材22の
室外側面と断熱材25との間に空気層27を形成するこ
とができる。この場合も、弾性樹脂26の弾性変形によ
って、断熱材25と室外側形材22の間の熱膨脹差を吸
収することができる。
【0036】実施例4 図5は、本発明に係わる建築部材の第4の実施例として
の形材の構造を示す断面図であって、図に示す形材31
は、ポリ塩化ビニル樹脂製の中空押出形材からなる形材
本体31aの室外側面に、アルミニウムを蒸着させたポ
リエステルフィルムを表面に貼着することによって熱線
反射面35aを形成させたポリ塩化ビニル樹脂製の断熱
材35を弾性樹脂36を介して形材本体31aの全長に
わたって取付けたものである。つまり、この実施例にお
いて断熱材35は、形材本体31aとの間にポリウレタ
ン発泡剤からなる弾性接着剤を充填することによって形
材本体31aに弾性接着されている。
【0037】このような構造を備えた形材31において
も、上記した各実施例の場合と同様に、太陽光に含まれ
る熱線の大部分が断熱材35の熱線反射面35aによっ
て反射されると共に、断熱材35の表面側に多少の温度
上昇があったとしても、その熱は断熱材35および弾性
樹脂36の断熱性によって、形材本体31aにはほとん
ど伝わることはない。したがって、形材本体31aの室
外側と室内側との間にほとんど温度差が生じることはな
く、熱伝導性に劣る樹脂製の形材31においても、室外
側と室内側との熱膨張による熱変形を効果的に防止する
ことができる。
【0038】なお、上記した各実施例においては、いず
れも形材を例にあげて本発明を説明したが、本発明に係
わる建築部材における熱線反射面を備えた断熱材による
熱変形の防止構造は、形材のみならず、日射による熱変
形が懸念されるすべての建築部材に適用することができ
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
あるいは請求項2に係わる建築部材は、断熱性連結部材
によって連結された室外側部材と室内側部材からなり、
室外側部材の室外側面に、表面に熱線反射面を備えた断
熱材を設けたものであるから、日射による熱線の大部分
が断熱材の熱線反射面によって反射され、室外側部材の
温度上昇を防止することができ、日射による熱変形が深
刻な問題となっていた建築部材においても、室外側部材
と室内側部材との間の温度差発生を阻止することがで
き、熱膨張差に基づく部材の変形を防止することができ
る。また、本発明の請求項3あるいは請求項4に係わる
建築部材は、膨脹係数が互いに異なる室外側部材と室内
側部材からなり、室外側部材の室外側面に、同様に表面
に熱線反射面を備えた断熱材を設けたものであるから、
同様に日射による室外側部材の温度上昇を防止すること
ができ、両部材の熱膨張差に基づく建築部材の変形を効
果的に防止することができる。さらに、本発明の請求項
5あるいは請求項6に係わる建築部材は、低熱伝導材料
からなる部材の室外側面に、同様に表面に熱線反射面を
備えた断熱材を設けたものであるから、建築部材が日射
を受けたとしても、その熱は部材の本体側にはほとんど
伝わらず、熱伝導性の低い材料からなる建築部材におい
ても、その室外側と室内側との間の温度差発生を阻止す
ることができ、熱膨張差に基づく変形を未然に防止する
ことができるという極めて優れた効果をもたらすもので
ある。
【0040】本発明に係わる建築部材の実施態様として
請求項7に係わる建築部材においては、断熱材と室外側
面との間に空気層が形成されているので、断熱性をさら
に向上させることができ、断熱材に多少の温度上昇があ
ったとしても部材の本体側への伝熱を阻止することがで
き、請求項8に係わる建築部材においては、断熱材が室
外側面に対してスライド可能に取付けてあるので、素材
の相違や、一部熱線の吸収による多少の温度差に基づく
熱膨張差が断熱材と建築部材本体との間に生じたとして
も、容易に吸収することができ、建築部材の変形を防止
することができ、同じく実施態様として請求項9に係わ
る建築部材においては、断熱材が弾性樹脂を挟んで部材
に取付けてあるので、弾性樹脂が断熱層として機能する
ことから、部材本体との間の断熱性をさらに向上させる
ことができると共に、素材の相違や温度差に基づく上記
のような熱膨張差が生じたとしても、弾性樹脂の弾性変
形によって断熱材が移動し、熱膨張差を容易に吸収して
建築部材の変形を防止することができるというさらに優
れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明に係わる建築部材の第1の実施
例としての断熱形材の構造を示す断面説明図である。
(b) 図1(a)に示した断熱形材の室外側部分の拡
大断面図である。(c) 図1(a)に示した断熱形材
の改造例を示す室外側部分の拡大断面図である。
【図2】(a) 本発明に係わる建築部材の第2の実施
例としての断熱形材の構造を示す断面説明図である。
(b) 図2(a)に示した断熱形材の室外側部分の拡
大断面図である。
【図3】本発明に係わる建築部材の第3の実施例として
の断熱形材の構造を示す断面説明図である。
【図4】図3に示した断熱形材の改造例を示す断面説明
図である。
【図5】本発明に係わる建築部材の第4の実施例として
の形材の構造を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1,11,21 断熱形材(建築部材) 2,22 室外側形材(室外側部材) 3,23 室内側形材(室内側部材) 4 接続部材 5,15,25,35 断熱材 6,27 空気層 5a,15a,25a,35a 熱線反射面 16,26,36 弾性樹脂 31 形材(建築部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E06B 1/18 E06B 1/18 M

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱性接続部材により連結された室外側
    部材と室内側部材を備え、表面に熱線反射面を備えた断
    熱材が室外側部材の室外側面に設けてあることを特徴と
    する建築部材。
  2. 【請求項2】 室外側部材および室内側部材が金属材料
    からなる形材であることを特徴とする請求項1記載の建
    築部材。
  3. 【請求項3】 線膨脹係数が互いに異なる室外側部材と
    室内側部材を備え、表面に熱線反射面を備えた断熱材が
    室外側部材の室外側面に設けてあることを特徴とする建
    築部材。
  4. 【請求項4】 室外側部材が金属材料からなる形材であ
    り、室内側部材が樹脂材料からなる形材であることを特
    徴とする請求項3記載の建築部材。
  5. 【請求項5】 表面に熱線反射面を備えた断熱材が低熱
    伝導材料からなる部材の室外側面に設けてあることを特
    徴とする建築部材。
  6. 【請求項6】 部材が樹脂材料からなる形材であること
    を特徴とする請求項5記載の建築部材。
  7. 【請求項7】 熱線反射面を備えた断熱材と室外側面と
    の間に空気層が形成されていることを特徴とする請求項
    1〜請求項6のいずれかに記載の建築部材。
  8. 【請求項8】 熱線反射面を備えた断熱材が室外側面に
    対してスライド可能に設けてあることを特徴とする請求
    項1〜請求項7のいずれかに記載の建築部材。
  9. 【請求項9】 熱線反射面を備えた断熱材が弾性樹脂を
    挟んで室外側面に取付けてあることを特徴とする請求項
    1〜請求項7のいずれかに記載の建築部材。
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