JPH102989A - 原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法 - Google Patents

原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法

Info

Publication number
JPH102989A
JPH102989A JP8155860A JP15586096A JPH102989A JP H102989 A JPH102989 A JP H102989A JP 8155860 A JP8155860 A JP 8155860A JP 15586096 A JP15586096 A JP 15586096A JP H102989 A JPH102989 A JP H102989A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
burnup
neutron
fuel
value
reactor fuel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8155860A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3651716B2 (ja
Inventor
Kiyoshi Ueda
精 植田
Hironori Kumanomidou
宏徳 熊埜御堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP15586096A priority Critical patent/JP3651716B2/ja
Publication of JPH102989A publication Critical patent/JPH102989A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3651716B2 publication Critical patent/JP3651716B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】Puを含む使用済MOX燃料等の原子炉燃料か
らの複雑な自発中性子放出特性を合理的かつ定量的に整
理し、自発中性子束の測定からPuを含む原子炉燃料の
燃焼度を非破壊的に評価可能な原子炉燃料の非破壊燃焼
度評価法。 【解決手段】Puを含む原子炉燃料から放出される自発
中性子を測定し、非破壊的に燃焼度を評価する自発中性
子放出率法による原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法であ
る。この非破壊燃焼度評価法は、自発中性子放出特性を
測定してCm242を除く核種からの中性子放出率S4o
あるいはCm244からの中性子放出率S4 を合理的か
つ定量的に整理する。そして、Puを含む原子炉燃料か
らの自発中性子放出率Sと燃焼度xとの相関関係を、少
なくともPu富化度ε、Pu組成割合fおよびボイド割
合vのパラメータとの関係において明らかにし、自発中
性子の測定から燃焼度依存性をウラン燃料の場合と類似
の考え方を導入して定式化し、繰り返し計算を行なって
Puを含む原子炉燃料の燃焼度を評価できるようにした
燃焼度評価法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子炉燃料の非破壊
燃焼度評価法に係り、特にプルトニウムを含む原子炉燃
料から放出される自発中性子を測定して燃焼度を評価す
る自発中性子放出率法による使用済燃料の非破壊燃焼度
評価法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の軽水炉燃料としては、ウラン酸化
物によるウラン燃料が一般的であるが、使用済燃料の再
処理によってプルトニウム(Pu)が大量に抽出される
点に着目し、ウラン資源の有効利用等を図る観点からP
uを富化した酸化物であるMOX燃料(Pu酸化物とウ
ラン酸化物との混合物)の形で再利用されるようになっ
ている。
【0003】MOX燃料を軽水炉で燃焼させた場合、ウ
ラン燃料の場合と異なり、使用済MOX燃料から自発中
性子が複雑に放出される。
【0004】ウラン燃料を軽水炉で燃焼させた使用済燃
料(以下、使用済ウラン燃料という。)の場合には、放
出される自発中性子を測定して使用済ウラン燃料の燃焼
度を評価する非破壊燃焼度評価法を本発明者等が開発し
た。使用済ウラン燃料の燃焼度を非破壊的に評価する非
破壊燃焼度評価法は、例えば Journal of NuclearScien
ce and Technology, vol.30,p.48(1993)に、“Basic St
udies on NeutronEmission-Rate Method for Burnup Me
asurement of Spent Light-Water-ReactorFuel Bundl
e”において詳細に説明されている。
【0005】使用済ウラン燃料の場合、主要な中性子放
出核種はキュリウム244(Cm244, 244Cm)で
ある。Cm244は、図6のアクチニド核種の生成・崩
壊系列で示すように、ウラン238(U238,
238U)の6回の中性子捕獲反応により生成され、軽水
炉ウラン燃料ではCm244の生成量、すなわち中性子
放出率は通常燃焼度の4〜5乗に比例する。軽水炉ウラ
ン燃料ではその燃焼特性を利用して中性子束を測定し、
燃焼度を非破壊的に求めることができるようになってい
る。
【0006】一方、Puを富化した酸化物の使用済燃料
(以下、使用済燃料という。)の場合には、Puが多く
の核種で構成されており、しかも、Cm244の生成量
と燃焼度との相関関係は知られいない。
【0007】Cm244の生成に当っては、図6に示す
ように、U238は6回の中性子捕獲反応が必要とな
り、また、Pu239は5回の、Pu240は4回の、
Pu241は3回の、そしてPu242は2回の中性子
捕獲反応が必要となる。
【0008】使用済MOX燃料のPu組成割合は軽い核
種ほど大きく、1個の原子核当りのCm244の生成割
合は、重い核種ほど大きい。Cm244の生成に当って
は、何回も中性子捕獲反応を繰り返しており、この中性
子捕獲反応を繰り返す過程では、中性子捕獲反応断面積
の大きさ、核分裂反応、時間減衰効果等の影響を受ける
ため、Cm244生成の特性を理解することは困難であ
る。
【0009】一方、使用済MOX燃料では、Cm244
の生成量と燃焼度との相関関係は知られておらず、自発
中性子放出率法(Neutron Emission Rate法:以下NE
R法という。)によるMOX燃料の非破壊燃焼度評価法
は知られていない。MOX燃料に対するNER法では、
Cm244以外の核種からの燃焼度寄与もウラン燃料の
場合より大きくなり、このことがMOX燃料に対するN
ER法の開発を一層困難にしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】使用済MOX燃料の場
合、Cm244の生成量と燃焼度との相関関係が知られ
ておらず、MOX燃料のNER法確立が困難であると考
えられていた。そのため、使用済MOX燃料の燃焼度を
非破壊で評価することが困難であり、不可能であった。
【0011】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、使用済燃料等のPuを含む原子炉燃料からの
複雑な自発中性子放出特性を合理的かつ定量的に整理
し、自発中性子束の測定から使用済燃料の燃焼度を非破
壊的に評価可能な原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法を提
供することを目的とする。
【0012】本発明の他の目的は、Cm242を除く核
種からの中性子放出率S4oあるいはCm244からの中
性子放出率S4 を、ウラン燃料の場合と類似の考え方に
より合理的かつ定量的に整理して定式化し、使用済燃料
の燃焼度を非破壊で評価できる原子炉燃料の非破壊燃焼
度評価法を提供することにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、使用済MOX
燃料から放出される自発中性子の放出特性を定量的かつ
詳細に調べ、燃焼特性の諸パラメータ(Pu富化度、組
成比、ボイド率等)の依存性を明らかにし、使用済MO
X燃料に対する燃焼度の評価を行なうことができる自発
中性子放出率法による原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る原子炉燃料
の非破壊燃焼度評価法は、上述した課題を解決するため
に、請求項1に記載したように、原子炉燃料から放出さ
れる自発中性子を測定し、非破壊的に燃焼度を評価する
自発中性子放出法による原子炉燃料の非破壊燃焼度評価
法において、Puを含む原子炉燃料から放出される測定
中性子束をφ、比例係数をP、中性子放出率をS、中性
子実効増倍率keff をkとするとき、中性子放出率S
を、
【数11】S=(φ/P)・(1−k) で表わす一方、原子炉燃料からの放出される中性子放出
率Sは、Cm242からの中性子放出率をS2 ,Cm2
42を除く核種からの中性子放出率をS4oとし、冷却水
のボイド割合あるいは冷却水添加中性子吸収材濃度補正
因子をV、時間減衰効果をTとすると、
【数12】S=S4o・(1+S2 /S4o)・V・T で表して両式を結び付け、さらに、上記両式において、
比例定数Pを理論計算で求め、S2 /S4oをCm242
の半減期特性を利用して原子炉燃料の燃料計算で求めて
補正量とし、中性子放出率S4oおよび前記補正因子Vを
少なくともPu富化度ε、Pu組成割合fおよび具体的
なボイド割合または冷却水添加中性子吸収材濃度vをパ
ラメータとした燃焼計算により燃焼度xの相関関数とし
て求め、中性子実効増倍率keff を少なくとも燃焼度x
の相関関数として求めておき、続いて、原子炉燃料の燃
焼度x(0) を初期値として与え、この燃焼度に対応する
中性子実効増倍率keff の初期値k(0) を求め、測定中
性子束φと計算で求めた比例定数P、S2 /S4o,中性
子放出率S4o,中性子スペクトル依存因子Vの諸量から
燃焼度xの第1近似値を求め、この近似値に対応する改
良された中性子実効増倍率keff のk値を用いて燃焼度
の繰返し計算を行ない、収束した燃焼度の値を燃焼度の
評価値とする方法である。
【0015】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、原子炉
燃料は、MOX燃料を含むPu燃料であり、このPu燃
料の組成割合fは、Puの核分裂性核種PufとPu全
核種Putとの原子数比あるいは重量比(Puf/Pu
t)である。
【0016】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、Cm
242を除く核種からの中性子放出率S4oを、
【数13】S4o=β・xα で表わし、α,βをそれぞれPu富化度εおよびPu組
成割合fの関数とする方法である。
【0017】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、
Pu富化度εの関数αを、
【数14】α=α1 ・Inε+α0 で表わし、α1 とα0 をそれぞれPu富化度εの二次関
数で表わす一方、Pu組成割合fの関数βを、
【数15】β=β1 ・Inε+β0 で表わし、β1 とβ0 をそれぞれPu組成割合fの二次
関数で表わす方法である。
【0018】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、冷却水
のボイド割合あるいは冷却水添加中性子吸収材濃度補正
因子Vを、具体的なボイド割合あるいは添加中性子吸収
材濃度vと燃焼度xの関数で表わす方法である。
【0019】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、冷却
水のボイド割合あるいは冷却水添加中性子吸収材濃度補
正因子Vを具体的なボイド割合あるいは添加中性子吸収
材濃度vの二次関数で表わし、二次関数の係数および定
数をそれぞれ燃焼度の二次関数で表わす方法である。
【0020】これにより、原子炉燃料特に使用済MOX
燃料のようなPu富化燃料からの自発中性子放出率と燃
焼度との相関関係が諸パラメータとの関係において明ら
かになり、原子炉燃料から放出されるCm242を除く
核種からの中性子放出率S40を合理的かつ定量的に整理
し、自発中性子の測定から燃焼度を評価することができ
るようにしたものである。
【0021】本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評
価法は、上述した課題を解決するために、請求項7に記
載したように、原子炉燃料から放出される自発中性子を
測定し、非破壊的に燃焼度を評価する自発中性子放出法
による原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法において、原子
炉燃料から放出される測定中性子束をφ、比例係数を
P、中性子放出率をS、中性子実効増倍率keff をkと
するとき、中性子放出率Sを、
【数16】S=(φ/P)・(1−k) で表わす一方、原子炉燃料のCm242からの中性子放
出率をS4 、Cm242およびCm244を除く核種か
らの中性子放出率をSo 、Cm242を除く核種からの
中性子放出率をS4o、Cm242からの中性子放出率を
S2 、冷却水のボイド割合あるいは冷却水添加中性子吸
収材濃度補正因子をV、Cm242の時間減衰効果をT
とするとき、中性子放出率Sは、
【数17】 S=(S4・T+So)・(1+S2/S4o)・V で表わして両式を結び付け、さらに、上記両式におい
て、比例定数Pを理論計算で求め、S2 /S4oをCm2
42の半減期特性を利用して原子炉燃料の燃料計算で求
めて補正量とし、S4 ,So ,S4oおよびvを、少なく
ともPu富化度ε、Pu組織割合fをパラメータとした
燃焼計算により燃焼度xの相関関数として求め、中性子
実効増倍率keff のk値を少なくとも燃焼度xの相関関
数として求め、続いて、原子炉燃料の燃焼度x(0) を初
期値として付与し、この燃焼度x(0)に対応した中性子
実効増倍率keff の初期値k(0) を求め、この初期値k
(0) を中性子実効増倍率keff に近似値として付与し、
測定中性子束φと計算で求めたP,S2 /S4o,S4 ,
So ,S4o,Vおよびk値の諸量から燃焼度xの第1近
似値を求め、さらに、この近似値に対応する改良された
中性子実効増倍率keffのk値を用いて繰返し計算を行
ない、収束した燃焼度xの値を燃焼度の評価値とする方
法である。
【0022】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、原子炉
燃料は、MOX燃料を含むPu燃料であり、このPu燃
料の組成割合は、Puの核分裂性核種PufとPu全核
種との原子数比あるいは重量比(Puf/Put)とす
る。
【0023】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、Cm
244からの中性子放出率S4 を、
【数18】S4 =B・xA で表わし、A,BをそれぞれPu組成割合fおよびPu
富化度εの関数とする方法である。
【0024】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、
Pu組成割合fの関数Aを、
【数19】A=A1 ・f+A0 で表わし、A1 とA0 をそれぞれPu富化度εの二次関
数で表わす一方、Pu富化度εの関数Bを、
【数20】B=B2 ・f2 +B1 ・f+B0 比で表わし、B2 とB1 およびB0 をそれぞれPu富化
度εの二次関数で表わす方法である。
【0025】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、Cm2
42およびCm244を除く核種からの中性子放出率S
0 を、Pu富化度εおよびPu組成割合fの関数で表わ
す方法である。
【0026】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、Cm
242およびCm244を除く核種からの中性子放出率
S0を、Pu組成割合fの二次関数とPu富化度εの積
で表わす方法である。
【0027】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、
冷却水のボイド割合あるいは冷却水添加中性子吸収材濃
度補正因子Vを、具体的なボイド割合あるいは添加中性
子吸収材濃度vと燃焼度xの関数で表わす方法である。
【0028】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法は、冷却水
のボイド割合あるいは冷却水添加中性子吸収材濃度補正
因子Vを、具体的なボイド割合あるいは添加中性子吸収
材濃度vの二次関数とし、この二次関数の係数および定
数をそれぞれ燃焼度xの二次関数で表わす方法である。
【0029】これにより、原子炉燃料特に使用済MOX
燃料のようなPu富化燃料からの自発中性子放出率と燃
焼度との相関関係が諸パラメータとの関係において明ら
かになり、原子炉燃料から放出されるCm242を除く
核種からの中性子放出率S4oを、Cm244からの中性
子放出率S4 とPuおよびAm241からの中性子放出
率So との和とし、中性子放出率S4 を使用して合理的
かつ定量的に整理し、自発中性子の測定から燃焼度を評
価できるようにしたものである。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明に係る原子炉燃料の非破壊
燃焼度評価法の一実施形態について説明する。
【0031】この原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法で
は、プルトニウムを含む原子炉燃料例えば使用済MOX
燃料等の燃焼度を非破壊で評価することの困難性に着目
し、現実的な軽水炉MOX燃料の燃焼計算を系統的に行
ない、Puを含む原子炉燃料として使用済MOX燃料か
ら放出される自発中性子の放出特性を定量的かつ詳細に
調べたものである。そして、使用済MOX燃料からの複
雑な自発中性子放出特性を合理的かつ定量的に、ウラン
燃料の場合と類似の考え方で整理し、燃焼特性の諸パラ
メータ(Pu富化度、組成比、ボイド率等)の依存性を
明らかにして、使用済MOX燃料に対する燃焼度を定式
化し、自発中性子放出率法により燃焼度を評価したもの
である。
【0032】本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評
価法の実施に際し、使用済燃料の燃焼度を評価する技術
的背景を説明する。
【0033】使用済燃料を実際に測定する量は中性子束
φである。この中性子束φは、中性子源強度(中性子放
出率)をSとし、比例係数をP、中性子実効増倍率kef
f をkとすると、原子炉の未臨界体系に対する1点炉理
論に次式が成立することが知られている。
【0034】
【数21】φ=P・S/(1−k) ……(1) 原子炉燃料として、この実施形態では使用済プルトニウ
ム酸化物燃料である使用済MOX燃料を対象とする。使
用済MOX燃料の場合には、中性子放出核種は大別して
キュリウム244(Cm244, 244Cm),Cm24
2およびプルトニウム(Pu)とアメリシウム241
(Am241, 241Am)に分類される。このうち、 Cm244……半減期が18.1年と比較的長く、その
生成量は燃焼度との相関性に優れている。すなわち、中
性子放出率(Neutron Emission Rate:以下、NERと
いう。)は燃焼度(Burnup;以下、xまたはBUで表わ
す。)との相関性に優れ、NERの値も一般に最も大き
い。Cm244からのNER値をS4で示す。
【0035】Cm242……半減期が163日と短く、
燃料冷却時間Tcが短いと燃料全体に占める中性子放出
率NERの割合が大きいが、通常冷却時間Tcが一年を
過ぎると中性子放出率NERは当初の20〜30%以下
となる。半減期が短いため、一般には使用しにくいが、
Cm242からのNER値をS2 で表わす。
【0036】その他……中性子放出核種はPu238,
Pu239,Pu240,Pu242およびAm241
からの中性子放出率NERが中心である。MOX燃料で
は、燃焼度xが例えば10GWd/t以下の低い場合、
これらの中性子放出核種からのNER値の寄与がウラン
燃料の場合に比べかなり大きくなる。Cm242および
Cm244を除く核種、すなわちPu238,Pu23
9,Pu240,Pu242およびAm241の中性子
放出核種からのNER値をSoで示す。NER値So は
通常Cm244からのNER値S4 に比べて小さく、ま
た冷却時間Tc依存性は小さく、実用上NER値So か
らのTc依存性は無視可能である。
【0037】ところで、使用済MOX燃料は、通常1〜
5年冷却した後、収納容器に収納されて輸送されたり、
貯蔵プールに貯蔵されたり、また再処理設備で再処理さ
れる。このため、中性子源強度(中性子放出率)Sの値
の評価や燃焼度の評価が必要となる時点は、使用済MO
X燃料の収納容器への収納直前、収納容器から取り出し
て所定の貯蔵場所に受け入れる時点あるいは再処理の前
である。
【0038】その際、Cm242は半減期が163日と
短いので、そのNER値S2 は評価必要時点で微小とな
ることが多く、計算で補正しても評価の誤差になること
は殆どない。必要な場合、Cm242の半減期特性から
2〜3ヶ月以上の時間をおいて、NER値をそれぞれ測
定すれば、Cm242からのNER値S2 の燃料全体の
NER値に占める割合を評価できる。
【0039】今、便宜上、Cm242を除く核種からの
中性子放出率値をS4oとすると、
【数22】S4o=S4 +So ……(2) で表わすことができる。
【0040】また、軽水炉のうち、沸騰水型原子炉(B
WR)では冷却水の沸騰により中性子減速特性が変化し
て中性子スペクトルが変化し、また、加圧水型原子炉
(PWR)では冷却水中に中性子吸収材を添加するため
中性子スペクトルが変化し、中性子放出率Sの値は変化
する。
【0041】中性子放出率Sの変化を、使用済燃料の中
性子放出核種毎に詳細に検討すると、中性子スペクトル
の変化により、ウラン燃料ではU238の中性子吸収特
性が大幅に変化する。プルトニウム燃料の場合にはPu
242の中性子吸収特性がかなり変化するが、この変化
量はU238の場合の半分程度である。Pu240の中
性子吸収特性のスペクトル変化による変化は比較的大き
いが、このスペクトル変化はPu242の場合の半分程
度である。Pu239やPu241の中性子吸収特性の
スペクトル依存性はかなり小さいことがわかっている。
【0042】したがって、原子炉燃料である使用済燃料
から放出される中性子放出率Sは、
【数23】 S=S4o・(1+S2/S4o)・V・T ……(3) で表わすことができる。Vは冷却水のボイド割合あるい
は冷却水添加中性子吸収材濃度補正因子(上記中性子ス
ペクトル補正因子あるいは依存因子で運転中の標準状態
への換算因子を表わし、例えばBWRではボイド割合4
0%が標準となり、このときVは1となる。)、Tは冷
却時間因子である。実質的にはCm242およびCm2
44を除く核種からの中性子放出率(NER)値S4o
に、より限定的にはCm244の中性子放出率S4 に対
する減衰因子(半減期18.1年)と見做すことができ
る。S4oあるいはCm242の中性子放出率S2 の値
は、標準中性子スペクトルに対する値である。
【0043】使用済燃料の非破壊燃焼度評価法の上述し
た技術的背景を考慮し、本発明の第1実施形態を添付図
面を参照して説明する。
【0044】図1は、本発明に係る使用済燃料の非破壊
燃焼度評価法の第1実施形態を示すブロック線図であ
る。
【0045】この使用済燃料の非破壊燃焼度評価法で
は、使用済MOX燃料から放出される中性子束φを測定
する。中性子束φの値は、(1)式を用いて中性子放出
率値Sに換算する。(1)式を変形すると、
【数24】S=φ/P・(1−k) ……(4) が得られる。但し、Pは比例係数であり、通常理論計算
で求められ、kは中性子実効増倍率keff の値である。
使用済燃料を水中配置した場合、MOX燃料集合体の構
成を変えない限り、比例係数Pの値は、MOX燃料集合
体側面から一定の距離、例えば2〜3cm以上離れれば、
ほぼ一定となる。
【0046】中性子実効増倍率keff のkの値は、BW
Rで0.4〜0.5程度、PWRで0.6〜0.75程
度である。プルトニウム(Pu)富化度をε、Pu組成
割合をfで、また具体的な冷却水のボイド割合あるいは
冷却水に添加する中性子吸収材等の中性子スペクトル因
子に影響を与えるパラメータ(中性子スペクトル依存因
子)をvでそれぞれ表わし、中性子実効増倍率keff の
kの値は、Pu富化度ε、Pu組成割合をf、パラメー
タvを考慮した燃焼度の関数として予め相関式を作成し
ておく。その際、ε,f,vおよび冷却時間Tcは入力
条件として与えられる。
【0047】上記(4)式と前述した(3)式とを結び
付け、比例係数Pを理論計算で求める。また、中性子放
出率の比(S2 /S4o)を、Cm242の半減期特性を
利用して燃料の燃焼計算で求めて補正量とする。さら
に、Cm242を除く核種からの中性子放出率S4oおよ
び冷却水のボイド割合あるいは冷却水添加中性子吸収材
濃度補正(依存)因子(中性子スペクトル補正因子で標
準状態、例えばボイド割合40%への換算因子)Vを、
燃料の燃焼計算により燃焼度xまたはBUの相関関数と
して求める。この燃焼計算では、少なくともPu燃料の
富化度(Pu富化度)ε、Pu組成割合f、具体的なボ
イド割合または添加中性子吸収材濃度vがパラメータと
なる。さらに、中性子実効増倍率keff を少なくとも燃
焼度xまたはBUとの相関関数として求める。これら
は、中性子束φの測定を除いていずれも計算により求め
られる。
【0048】初期値として燃焼度x(0) を与えると、燃
焼度x(0) に対応して中性子実効増倍率keff のkの初
期値k(0) を求めることができ、続いて、第1回繰返し
(i=1)の場合の中性子放出率のS(i) 値のS(1)
求められる。この中性子放出率値S(1) は、Pu富化度
ε、Pu組成割合f、冷却水の具体的なボイド割合ある
いは冷却水添加中性子吸収材濃度依存因子v、冷却時間
Tc等をパラメータとする燃焼度xとの相関量として求
めたS2 /S4o(Cm242からのNER値/Cm24
2以外の中性子放出核種からのNER値の比)、中性子
スペクトル依存因子Vおよび冷却時間因子Tに対して補
正・換算を行ない、Cm242を除く中性子放出核種か
らのNER値S4oのS4o(i) が求められる。
【0049】Cm242を除く核種からのNER値S4o
は、Pu富化度ε、Pu組成割合fをパラメータとした
燃焼度xの関数として、相関式が作成されており、この
相関式から燃焼度x(i) またはBU(i) が求められる。
【0050】また、燃焼度x(i) から、中性子実効増倍
率keff のk(i) 値が求められる。このk(i) 値が収束
していない場合には、中性子実効増倍率k(i-1) の代り
にk(i) 値を用いて繰り返し計算を行なう。中性子実効
増倍率keff のk(i) 値が収束している場合には、燃焼
度xまたはBUからPu富化度ε、Pu組成割合f、特
にPuの核分裂性核種Pufと全Pu核種Putとの重
量比あるいは原子数比(Puf/Put)、ウランを含
めた核分裂性核種濃度、中性子放出率S、Cm242を
除く核種からの中性子放出率S4o等を予め作成した相関
式を用いて求めることができる。
【0051】図2は、ウラン燃料あるいはウランとプル
トニウムを混合した燃料、例えば使用済MOX燃料が、
中性子照射を受ける場合の核変換、特に中性子放出から
みた核変換過程を示したものである。
【0052】図2から、Cm242は、U238が4回
の中性子吸収反応により生成され、Cm244はU23
8の6回の中性子吸収反応により生成される。一方、プ
ルトニウムの場合、Cm244はPu242で2回、P
u241で3回、Pu240で4回、Pu239で5回
の中性子吸収反応により生成される。Cm244の生成
に当り、詳細で特殊な計算を行なった結果、Cm244
は、Pu239−Pu240−Pu241−Pu242
−Pu243−Am243−Am244m(励起状態の
Am244),Am244のステップでほぼ生成され、
Am242mおよびAm242経由の生成割合はかなり
小さいことがわかった。
【0053】一方、Puの組成割合fは、全てのPu核
種が任意の割合で動く(核変換する)と収拾がつかない
が、実際には組成特性を調べると、Puf/Put比
(Puの核分裂性核種Pufと全Pu核種Putとの重
量比あるいは原子数比)と各核種の割合とは、例えばP
u241などの一部核種で若干線形性は劣るものの、ほ
ぼ線形となることがわかった。
【0054】そこで、この原子炉燃料の非破壊燃焼度評
価法では、Puを含む原子炉燃料のPu組成割合fは、
プルトニウムの多くの核種がプルトニウムの核分裂性核
種Pufとプルトニウム全核種Putとの原子数比また
は重量比(Puf/Put)と略線形である点に着目
し、Pu組成割合fを、
【数25】f=Puf/Put ……(5) と定義する。
【0055】また、図3は、使用済MOX燃料のCm2
42を除く核種からのNER値S4oの燃焼度依存性をP
u富化度εをパラメータとして示したものである。NE
R値S4oのv依存性、すなわち冷却水のボイド割合Vの
値をBWRにおいて評価したところ、MOX燃料ではウ
ラン燃料の場合に比べてボイド割合依存性は半分程度で
あり、燃焼度依存性も比較的小さいことがわかった。P
WRの冷却水中ボロン濃度(中性子スペクトル依存因
子)の影響は一般にボイド率依存性より小さい。
【0056】また、中性子放出率比S2 /S4oの値は、
例えばPu組成割合f=0.67(67%),Pu富化
度ε=5wt%、燃焼度30GWd/t、冷却時間ゼロ
の場合でほぼ1.0であり、S 2/S4oは燃料の1年冷
却で0.22、2年冷却で0.048、3年冷却で0.
0106となり、3年以上冷却すると無視でき、2年冷
却でも計算で補正すればその誤差は充分無視できること
がわかった。
【0057】冷却時間因子Tは実質的にはCm244の
半減期で決まり、Cm242を除く中性子放出率S4oを
冷却時間ゼロにおいて定義する場合には、冷却時間Tが
1,2,3,4,5年に対して、それぞれ0.962
4,0.9263,0.8914,0.8579,0.
8256などと評価できる。
【0058】Pu組成割合fを使用済MOX燃料で標準
的な67%とした。図4はCm242を除く核種のNE
R値S4oの燃焼度依存性を、Pu組成割合をパラメータ
として示したものでPuO2 の富化度を5wt%とし
た。
【0059】NER値S4oは燃焼度xが10GWd/t
以下の小さな場合には、Pu富化度ε依存性が大きい
が、燃焼度xが大きくなると、β・xαにフィットでき
ることがわかった。ここに、αとβはそれぞれPu組成
割合fおよびPu富化度εの関数で表わされることがわ
かった。すなわち、
【数26】α=α1 ・Inε+α0 ……(6) β=β1 ・Inε+β0 ……(7) で近似することができる。
【0060】(6)および(7)式から、具体的にPu
組成割合fを変えて計算し、Pu組成割合について検討
したところ、α,α0 ,β,β0 はいずれもPu組成割
合の二次関数で近似できることが判別した。ただし、
(6)式においてPu富化度の関数αをInε(自然対
数ε)の二次関数で近似すると近似度が向上することか
もわかった。
【0061】軽水炉としてBWR燃料の場合において、
具体的な冷却水のボイド割合vをパラメータとした計算
を行ない、代表的なボイド割合v=0.4(40%)に
おけるCm242を除く核種からのNER値S4oをボイ
ド割合v=0の場合のS4oの比と、ボイド割合v=0.
7の場合のS4oの比を検討したところ、燃焼度依存性は
比較的小さいが、中性子スペクトル依存因子Vの値は、
ボイド割合vの二次関数で近似でき、しかも3個の係数
と定数はそれぞれ燃焼度xの二次関数で近似できること
が判別した。
【0062】以上の検討結果から、(3)式における右
辺の諸因子の特性が、すなわち、使用済MOX燃料から
自発中性子放出率と燃焼度との相関関係が諸パラメータ
との関係において明らかになり、図1の手順により使用
済MOX燃料の自発中性子の測定から燃焼度を評価する
ことができる。
【0063】次に、本発明の他の実施形態を説明する。
【0064】図3および図4に示す中性子放出率の燃焼
度依存曲線から使用済MOX燃料は低燃焼度においてP
u富化度に大きく依存し、低燃焼度における燃焼度評価
が困難であることがわかったために、(2)式に示すよ
うに、Cm242を除く核種からのNER値S4oは、C
m244からのSER値S4 およびPuとAm241の
核種からのSER値So との和に分解して、それぞれの
燃焼特性を調べた。具体的には、現実的な軽水炉MOX
燃料燃料集合体に対して、体系条件を取り入れた詳細な
燃焼計算を系統的に行ない、作図等により燃焼特性を調
べた。
【0065】その結果を図5に示す。図5はPu組成割
合をパラメータとしたCm244からの中性子放出率の
燃焼度依存性を示す曲線であり、この図からCm244
からのSER値S4 はPu組成割合fの依存性はそれぞ
れ存在するが、両対数グラフにおいて優れた直線性が2
GWd/t以上の低い燃焼度から成立していることがわ
かった。
【0066】すなわち、Cm244からのNER値S4
は、燃焼度xが例えば2GWd/t以上という低い燃焼
度においても、燃焼度xのA乗という指数関数で表現で
きることがわかった。
【0067】したがって、NER値S4 は、
【数27】 S4 =B・xA ……(8) で表わされる。AとBはPu富化度εおよびPu組成割
合fの関数であり、AおよびBは
【数28】 A=A1 ・f+A0 ……(9) B=B1 ・f2 +B1 ・f+B0 ……(10) で表わされることが判明した。
【0068】(9)および(10)式において、両式に
おけるfの係数と定数項はいずれもPu富化度εの二次
関数で近似でき、(10)式のBは、Pu富化度εの一
次関数で近似しても大きな誤差は生じない。
【0069】また、NER値So の特性を数値計算によ
り詳細かつ系統的に調べたところ、全体の中性子放出率
Sに占めるNER値So の割合が比較的大きい15GW
d/t以下の燃焼度において、燃焼度依存性は非常に小
さく、Pu富化度εに良く比例し、同じPu富化度εで
はプルトニウム組成割合fの二次関数で表わされること
がわかった。すなわち、Cm242およびCm244を
除く核種、具体的にはPu(Pu238,Pu239,
Pu240,Pu242)およびAm241の核種から
のNER値So もPu富化度εとPu組成割合fの関数
として表わされ、燃焼度xが比較的低い場合、例えば1
5GWd/t以下において燃焼度依存性は小さく、Pu
富化度と優れた比例性があり、しかもPu組成割合fの
二次関数で表わせることがわかった。
【0070】また、Cm244からのNER値S4 は低
い燃焼度から高い燃焼度までxのA乗で表わされること
と、NER値So のこの性質を用いることによって、測
定中性子束φから導出されるS4oの値(測定ではS4 と
So とは分離できない)から低い燃焼度までに亘って精
度よく燃焼度を求めることができる。
【0071】すなわち、PuおよびAm241の核種か
らのNER値So は、比例係数をSo2,So1、定数をS
o0とすれば、
【数29】 で表わすことができる。
【0072】そこで、(3)式のCm244の時間減衰
効果Tを直線Cm244からのNER値S4 との積とな
るように改めると、
【数30】 で表わされる。
【0073】この(12)式と(4)式とを結び付け、
両式から比例係数Pを理論計算で求める一方、Cm24
2の半減期特性(他の核種の半減期に比べ大幅に小さい
特性)を利用して中性子放出率比S2 /S4oを燃料の燃
焼計算で求めて補正量とする。また、NER値S4 ,S
o ,S4oおよびVを、少なくともPu富化度ε、Pu組
成割合fおよび具体的なボイド割合または添加中性子吸
収材濃度vをパラメータとした燃焼計算により燃焼度x
の相関関数として求める。さらに中性子実効増倍率kef
f を少なくとも燃焼度xの相関関数として求める。
【0074】そして、初期値として燃焼度x(o) を与え
ると、この燃焼度(o) に対応した中性子実効増倍率kef
f の近似値が求められる。この近似値を付与して測定中
性子束φと計算で求めた諸相関関係(諸量、P,S2 /
S4o,S4 ,So ,S4o,V)から燃焼度xの第1近似
値x(i) またはBU(i) を求め、この近似値BU(i)
対応する改良された中性子実効増倍率keff のk(i)
用いて繰り返し計算を行ない、収束した燃焼度xまたは
BUの値を燃焼度xの評価値に設定する。
【0075】より具体的には、Puの組成割合fは、プ
ルトニウムの多くの核種がプルトニウムの核分裂性核種
とプルトニウム全核種との原子数比または重量比(Pu
f/Put)と略線形である点に着目し、(Puf/P
ut)で定義する。そして、Cm244からのNER値
S4 は燃焼度xのA乗に比例することから、S4 =B・
A で表し、AおよびBを、それぞれfおよびεの関数
で表わす。また、中性子スペクトル依存因子(冷却水の
ボイド割合)Vを具体的な冷却水のボイド割合あるいは
冷却水添加中性子吸収材濃度因子vと燃焼度xの関数で
表わす。
【0076】また、燃料の冷却時間Tは、Cm244の
半減期で決まり、Cm244からのNER値S4 を冷却
時間ゼロにおいて定義する場合には、冷却時間Tが1,
2,3,4,5年に対してそれぞれ0.9624,0.
9263,0.8914,0.8579,0.8256
などと評価できる。
【0077】さらに、Cm244からのNER値S4 の
V依存性、すなわち中性子スペクトル依存因子Vの値を
BWRにおいて評価したところ、S4oのそれとほぼ同じ
であり、ウラン燃料の場合に比べてボイド割合依存性は
半分程度であり、燃焼度依存性も比較的小さいことがわ
かった。PWRの冷却水中ボロン濃度の影響は一般にボ
イド割合依存性より小さい。
【0078】一方、中性子放出率比S2 /S4oの値は、
例えばf=0.67(67%)、富化度ε=5wt%、
燃焼度30GWD/t、冷却時間ゼロの場合でほぼ1.
0であり、1年冷却で0.22、2年冷却で0.04
8、3年冷却で0.0106となり、3年以上冷却する
と無視でき、2年冷却でも計算で補正すればその誤差は
充分無視できることがわかった。
【0079】以上の諸検討から、(4)式および(1
2)式を結び付け、Cm244からのNER値S4 とC
m242およびCm244を除く核種からの中性子放出
率Soに上記両式を取り入れると、燃焼度をほぼ図1に
従って求めることができる。すなわち、図1においてS
(i) ,S4o(i) を求める際に、中性子放出率比S2 /S
4o,V,Tの補正の他に、S4 およびSo の相関式を取
り入れる点が異なるほかは第1実施形態の場合と同じで
ある。(8)〜(12)の式を導入することによって、
使用済MOX燃料からの自発中性子放出率と燃焼度との
相関関係が諸パラメータとの関係において第1実施形態
よりさらに明らかになり、自発中性子の測定から燃焼度
をより広い範囲で、具体的には、低い燃焼度まで精度よ
く評価することができるようになった。
【0080】なお、本発明の一実施形態では、軽水炉酸
化物燃料、特に使用済MOX燃料を対象として説明した
が、このMOX燃料に限定されない。またPuを富化す
る母材もウランに限定されず、非核燃料物質であっても
よい。さらに軽水炉燃料に限定されず、高速炉燃料、転
換炉燃料等のPuを含む原子炉燃料であればよい。
【0081】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明において
は、請求項1に記載の構成を採用することにより、Pu
を含む原子炉燃料の原子炉内で生じる極めて複雑な核変
換の過程を、Puを含む原子炉燃料、代表的には使用済
MOX燃料から放出される自発中性子の放出特性を定量
的かつ合理的に整理し、自発中性子放出率と燃焼度との
相関関係を諸パラメータとの関係において明らかにし、
自発中性子束の測定からPuを含む原子炉燃料の燃焼度
を求め得るようにして、自発中性子放出率法による燃焼
度評価法を初めて確立し、Puを含む使用済あるいは原
子炉内で中性子照射を受けた原子炉燃料の燃焼度評価を
初めて行ない得るようにしたものである。
【0082】また、本発明においては、請求項7に記載
の構成を採用することにより、Puを含む原子炉燃料か
らの自発中性子放出率と燃焼度との相関関係を諸パラメ
ータとの関係において、請求項1の場合より、より明確
化したので、自発中性子束の測定からPuを含む原子炉
燃料をより広範囲の燃焼度に亘り、燃焼度評価できる等
の顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法
を実施する手順を示したフローチャート。
【図2】原子炉の中で中性子に照射されているプルトニ
ウム・ウラン混合燃料の核変換の過程をある程度簡素化
して示した図。
【図3】Cm242を除く核種からの中性子放出率の燃
焼度依存性を、プルトニウム富化度εをパラメータとし
て示した図。
【図4】Cm242を除く核種からの中性子放出率の燃
焼度依存性を、プルトニウム組成割合fをパラメータと
して示した図。
【図5】Cm244からの中性子放出率の燃焼度依存性
をプルトニウム組成割合をパラメータとして示した図。
【図6】アクチニド核種の生成・崩壊系列を示す図。
【符号の説明】
φ 中性子束(測定値) P 比例定数 S 中性子放出率 S2 Cm242からの中性子放出率(NER値) S4 Cm242からの中性子放出率(NER値) So Cm242およびCm244を除く核種からの中
性子放出率(PuおよびAm241からの中性子放出
率;NER値) S4o Cm242を除く核種からの中性子放出率(NE
R値) T 冷却時間因子(Cm244の時間減衰効果) ε Pu富化度 f Pu組成割合 xまたはBU 燃焼度 x(o) 初期値の燃焼度 Puf Puの核分裂核種 Put Pu全核種

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉燃料から放出される自発中性子を
    測定し、非破壊的に燃焼度を評価する自発中性子放出率
    法による原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法において、プ
    ルトニウム(Pu)を含む原子炉燃料から放出される測
    定中性子束をφ、比例係数をP、中性子放出率をS、中
    性子実効増倍率keff をkとするとき、中性子放出率S
    を、 【数1】S=(φ/P)・(1−k) で表わす一方、原子炉燃料からの放出される中性子放出
    率Sは、Cm242からの中性子放出率をS2 ,Cm2
    42を除く核種からの中性子放出率をS4oとし、冷却水
    のボイド割合あるいは冷却水添加中性子吸収材濃度補正
    因子をV、時間減衰効果をTとすると、 【数2】S=S4o・(1+S2 /S4o)・V・T で表して両式を結び付け、 さらに、上記両式において、 比例定数Pを理論計算で求め、 S2 /S4oをCm242の半減期特性を利用して原子炉
    燃料の燃料計算で求めて補正量とし、 中性子放出率S4oおよび前記補正因子Vを少なくともP
    u富化度ε、Pu組成割合fおよび具体的なボイド割合
    または添加中性子吸収材濃度vをパラメータとした燃焼
    計算により燃焼度xの相関関数として求め、 中性子実効増倍率keff を少なくとも燃焼度xの相関関
    数として求めておき、 続いて、原子炉燃料の燃焼度x(0) を初期値として与
    え、この燃焼度に対応する中性子実効増倍率keff の初
    期値k(0) を求め、測定中性子束φと計算で求めた比例
    定数P、S2 /S4o,中性子放出率S4o,補正因子Vの
    諸量とから燃焼度xの第1近似値を求め、この近似値に
    対応する改良された中性子実効増倍率keff のk値を用
    いて燃焼度の繰返し計算を行ない、収束した燃焼度の値
    を燃焼度の評価値とすることを特徴とする原子炉燃料の
    非破壊燃焼度評価法。
  2. 【請求項2】 原子炉燃料は、MOX燃料等のPuを含
    むPu富化燃料であり、このPu富化燃料の組成割合f
    は、Puの核分裂性核種PufとPu全核種Putとの
    原子数比あるいは重量比(Puf/Put)である請求
    項1に記載の原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法。
  3. 【請求項3】 Cm242を除く核種からの中性子放出
    率S4oを、 【数3】S4o=β・xα で表わし、α,βをそれぞれPu富化度εおよびPu組
    成割合fの関数とする請求項1に記載の原子炉燃料の非
    破壊燃焼度評価法。
  4. 【請求項4】 Pu富化度εの関数αを、 【数4】α=α1 ・Inε+α0 で表わし、α1 とα0 をそれぞれPu富化度εの二次関
    数で表わす一方、Pu組成割合fの関数βを、 【数5】β=β1 ・Inε+β0 で表わし、β1 とβをそれぞれPu組成割合fの二次関
    数で表わす請求項3に記載の原子炉燃料の非破壊燃焼度
    評価法。
  5. 【請求項5】 冷却水のボイド割合あるいは冷却水添加
    中性子吸収材濃度補正因子Vを、具体的なボイド割合あ
    るいは添加中性子吸収材濃度vと燃焼度xの関数で表わ
    す請求項1に記載の原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法。
  6. 【請求項6】 冷却水のボイド割合あるいは冷却水添加
    中性子吸収材濃度補正因子Vを具体的なボイド割合ある
    いは添加中性子吸収材濃度vの二次関数で表わし、二次
    関数の係数および定数をそれぞれ燃焼度の二次関数で表
    わす請求項5に記載の原子炉燃料の非破壊燃焼度評価
    法。
  7. 【請求項7】 原子炉燃料から放出される自発中性子を
    測定し、非破壊的に燃焼度を評価する自発中性子放出率
    法による原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法において、プ
    ルトニウム(Pu)を含む原子炉燃料から放出される測
    定中性子束をφ、比例係数をP、中性子放出率をS、中
    性子実効増倍率keff をkとするとき、中性子放出率S
    を、 【数6】S=(φ/P)・(1−k) で表わす一方、原子炉燃料のCm242からの中性子放
    出率をS4 、Cm242およびCm244を除く核種か
    らの中性子放出率をSo 、Cm242を除く核種からの
    中性子放出率をS4o、Cm242からの中性子放出率を
    S2 、冷却水のボイド割合あるいは冷却水添加中性子吸
    収材濃度補正因子をV、Cm242の時間減衰効果をT
    とするとき、中性子放出率Sは、 【数7】 S=(S4・T+So)・(1+S2/S4o)・V で表わして両式を結び付け、 さらに、上記両式において、 比例定数Pを理論計算で求め、 S2 /S4oをCm242の半減期特性を利用して原子炉
    燃料の燃料計算で求めて補正量とし、 S4 ,So ,S4oおよびVを、少なくともPu富化度
    ε、Pu組織割合fおよび具体的なボイド割合または添
    加中性子吸収材濃度vをパラメータとした燃焼計算によ
    り燃焼度xの相関関数として求め、 中性子実効増倍率keff のk値を少なくとも燃焼度xの
    相関関数として求め、 続いて、原子炉燃料の燃焼度x(0) を初期値として付与
    し、この燃焼度x(0)に対応した中性子実効増倍率keff
    の初期値k(0) を求め、この初期値k(0) を中性子実
    効増倍率keff に近似値として付与し、測定中性子束φ
    と計算で求めたP,S2 /S4o,S4 ,So ,S4o,V
    およびk値の諸量から燃焼度xの第1近似値を求め、さ
    らに、この近似値に対応する改良された中性子実効増倍
    率keffのk値を用いて繰返し計算を行ない、収束した
    燃焼度xの値を燃焼度の評価値とすることを特徴とする
    原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法。
  8. 【請求項8】 原子炉燃料は、MOX燃料を含むPu燃
    料であり、このPu燃料の組成割合は、Puの核分裂性
    核種PufとPu全核種Putとの原子数比あるいは重
    量比(Puf/Put)である請求項7記載の原子炉燃
    料の非破壊燃焼度評価法。
  9. 【請求項9】 Cm244からの中性子放出率S4 を、 【数8】S4 =B・xA で表わし、A,BをそれぞれPu組成割合fおよびPu
    富化度εの関数とする請求項7に記載の原子炉燃料の非
    破壊燃焼度評価法。
  10. 【請求項10】 Pu組成割合fの関数Aを、 【数9】A=A1 ・f+A0 で表わし、A1 とA0 をそれぞれPu富化度εの二次関
    数で表わす一方、Pu富化度εの関数Bを、 【数10】B=B2 ・f2 +B1 ・f+B0 で表わし、B2 とB1 およびB0 をそれぞれPu富化度
    εの二次関数で表わす請求項9に記載の原子炉燃料の非
    破壊燃焼度評価法。
  11. 【請求項11】 Cm242およびCm244を除く核
    種からの中性子放出率So を、Pu富化度εおよびPu
    組成割合fの関数で表わす請求項7記載の原子炉燃料の
    非破壊燃焼度評価法。
  12. 【請求項12】 Cm242およびCm244を除く核
    種からの中性子放出率So を、Pu組成割合fの二次関
    数とPu富化度εの積で表わす請求項11記載の原子炉
    燃料の非破壊燃焼度評価法。
  13. 【請求項13】 冷却水のボイ割合あるいは冷却水添加
    中性子吸収材濃度補正因子Vを、具体的なボイド割合あ
    るいは添加中性子吸収材濃度vと燃焼度xの関数で表わ
    す請求項7記載の原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法。
  14. 【請求項14】 冷却水のボイド割合あるいは冷却水添
    加中性子吸収材濃度補正因子Vを、具体的なボイド割合
    あるいは添加中性子吸収材濃度vの二次関数とし、この
    二次関数の係数および定数をそれぞれ燃焼度xの二次関
    数で表わす請求項13に記載の原子炉燃料の非破壊燃焼
    度評価法。
JP15586096A 1996-06-17 1996-06-17 原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法 Expired - Fee Related JP3651716B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15586096A JP3651716B2 (ja) 1996-06-17 1996-06-17 原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15586096A JP3651716B2 (ja) 1996-06-17 1996-06-17 原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH102989A true JPH102989A (ja) 1998-01-06
JP3651716B2 JP3651716B2 (ja) 2005-05-25

Family

ID=15615096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15586096A Expired - Fee Related JP3651716B2 (ja) 1996-06-17 1996-06-17 原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3651716B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006112804A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Toshiba Corp 照射燃料集合体の中性子放出率測定方法及び測定評価プログラム
JP2006322727A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Toshiba Corp 軸方向ボイド率分布測定方法および収納装置収納前の燃料集合体中性子増倍率評価方法
JP2012122929A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Toshiba Corp 原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法および非破壊燃焼度評価装置
JP2012220297A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Toshiba Corp 原子炉燃料非破壊燃焼度評価方法およびその装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006112804A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Toshiba Corp 照射燃料集合体の中性子放出率測定方法及び測定評価プログラム
JP2006322727A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Toshiba Corp 軸方向ボイド率分布測定方法および収納装置収納前の燃料集合体中性子増倍率評価方法
JP2012122929A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Toshiba Corp 原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法および非破壊燃焼度評価装置
JP2012220297A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Toshiba Corp 原子炉燃料非破壊燃焼度評価方法およびその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3651716B2 (ja) 2005-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Santamarina et al. The JEFF-3.1. 1 nuclear data library
DeHart Sensitivity and parametric evaluations of significant aspects of burnup credit for PWR spent fuel packages
Hsue et al. Nondestructive assay methods for irradiated nuclear fuels
JP3628111B2 (ja) 原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法
Erradi et al. The reactivity temperature coefficient analysis in light water moderated UO2 and UO2-PuO2 lattices
Murphy et al. Simulation of low-enriched uranium (LEU) burnup in Russian VVER reactors with the HELIOS code package
JP3651716B2 (ja) 原子炉燃料の非破壊燃焼度評価法
Bowman et al. Validation of SCALE-4 for burnup credit applications
Antony et al. Oscillation experiments techniques in CEA MINERVE experimental reactor
Seifritz et al. Criticality of neptunium-237 and its possible utilization in nuclear reactors
Leconte et al. Feedback on 239Pu and 240Pu nuclear data and associated covariances through the CERES integral experiments
Greene et al. SCALE 6.2. 4 Validation: Nuclear Criticality Safety
Hermann Benchmark of scale (sas2h) isotopic predictions of depletion analyses for San Onofre PWR MOX fuel
Marshall et al. Initial Application of TSUNAMI for Validation of Advanced Fuel Systems
JPH0426718B2 (ja)
Kloosterman et al. VAREX, a code for variational analysis of reactivity effects: description and examples
Hermann San onofre pwr data for code validation of MOX fuel depletion analyses
Blaise et al. Validation of the REL2005 code package on Gd-poisoned PWR type assemblies through the CAMELEON experimental program
Fors Nuclide content and decay heat in ARIANE sample BM1 calculated using Serpent 2: Impact from choice of nuclear data library
Lee et al. Determination of isotopic ratios from fuel burnup
JPS6316298A (ja) 使用済核燃料集合体の非破壊測定方法
Bouchard Comprehensive review of TND requirements for U and U-Pu fueled thermal and fast reactors, and their associated fuel cycles
Radulescu et al. Range of Applicability and Bias Determination for Postclosure Criticality of Commercial Spent Nuclear Fuel
Buck et al. PLATR critical experiments on mixed-oxide fuel assemblies for BWR's and comparison with calculations.
Dekens et al. Very fast mass balance and other fuel cycle response calculations for studying back end of fuel cycle scenari

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050217

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080304

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090304

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110304

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees