JPH10293525A - 知的教育訓練方法及びそのシステム - Google Patents

知的教育訓練方法及びそのシステム

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JPH10293525A
JPH10293525A JP9353659A JP35365997A JPH10293525A JP H10293525 A JPH10293525 A JP H10293525A JP 9353659 A JP9353659 A JP 9353659A JP 35365997 A JP35365997 A JP 35365997A JP H10293525 A JPH10293525 A JP H10293525A
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learning
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JP9353659A
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Yoshiyuki Takaoka
良行 高岡
Kenji Hirobe
健治 広部
Mamoru Ota
衛 太田
Mitsuru Ikeda
満 池田
Riichiro Mizoguchi
理一郎 溝口
Kitaru Kin
来 金
Toshifumi Sano
利史 左野
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Toko Seiki Co Ltd
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Toko Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定常時と想定内緊急時のパフォーマンスの向
上と想定外緊急時の高度な判断力を両立できるようにす
る。 【解決手段】 対象の系で起きる実際的な状況に対応す
る訓練事例に対して設定された一つの訓練シナリオに沿
って訓練を開始し、この訓練シナリオ中の、ある状況で
の学習者の反応に応じてトリガが発生されたとき、対象
知識の知識に関連づけられ、その知識を学習者に習得さ
せるように知識伝達を目的とする教育行動に設定された
学習シナリオに遷移し、この学習シナリオでの目的が達
成されたならば、トリガが発生した状況から訓練シナリ
オによる訓練を続行するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば配電用変電
所における構内事故に対応して事故の影響を最小限に抑
えて運転を継続するための処理操作を決定する業務の遂
行について運転員を訓練する場合等に適用される知的教
育訓練方法及びそのシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】電力
系統などの人工的系の大規模化、巨大化に伴い、その運
用に係る知識も膨大なものとなり、同時に、その知識は
自動化メカニズムの中に埋め込まれて運転員の目に触れ
ることが少なくなってきている。マンマシンシステムの
高度化により、安全性と効率を両立した自動運転が実現
され、表面的には運転員の負荷は減少しているものの、
自動化には常に限界があり、運用の安全性は最終的に人
間の理性的な判断によって保障されるという点で、予期
しない事態における運転員の役割と責任は増大する一方
にある。このような背景にあって、運転員の教育訓練の
質的な向上は、運転プロセスの品質保証という側面を持
っており、この教育訓練システムのニーズは高く、また
社会的期待も非常に大きい。
【0003】具体的な対象として、配電用変電所におけ
る構内事故の対応業務について検討してみると、その業
務は、事故の状況や設備機器の運転状態、保守状況など
から使用可能な設備機器を判断し、それらの設備機器を
用いて事故の影響を最小限にし、かつ、安全性および信
頼度の高い方法で運転を継続するための処理操作を決定
する業務であって、そのような業務の遂行には、運転に
必要な操作方法についてはもちろん、個々の設備機器、
電力系統および変電所に関する原理・原則などの知識の
習得も要求されるものである。
【0004】訓練という用語には、系の定型的運転能力
の強化(以下、スキルの強化という)を指向した教育行
動を指す狭義と、機械的な系の運転員の業務遂行能力全
般の育成を対象とした教育行動を指す広義とがあり、訓
練の結果として学習者(運転員)が習得する能力知識に
よって訓練の目的は、 A:定型的な運転能力の習得(スキル主導、ルール主
導) B:運転操作の背後にある原埋的知識の習得 C:原埋的知識に基づく判断力と運転能力の育成(知識
主導) とに分類される。このうち、Aの定型的な運転操作の場
合、運転員はスキル主導(無意識な反射的な)あるいは
ルール主導の(状況パターンの識別に基づく)行動を、
確実そして正確に実行することが期待される。Bは運転
操作の背後にある原埋知識の習得をめざすもので、対象
に関する知識、つまり、系を構成する設備機器に関する
知識、電力系統および変電所の運用原埋に関する知識な
どなどが学習対象になる。Cは知識主導の(意識下の推
論に基づく)系の運用を学ぶことである。
【0005】また、対象とする系の状態で運転員の訓練
の目的を分類すると、 A1:系の定常状態を維持するための運転操作(定常時
運転操作) B1:異常状態から復帰するための運転操作(緊急時運
転操作) となる。さらに、緊急時を、運転員マニュアルが想定し
ている状況(想定内緊急時)である場合とそうでない状
況(想定外緊急時)を区別して前述の類型と対応づけて
考えると、定常時あるいは想定内緊急時に対しては、A
のスキル主導あるいはルール主導の行動を確実に遂行す
る能力を育成しておく必要があり、一方、想定外緊急時
に対しては、Cの知識主導の判断能力を育成しておくこ
とが必要になる。
【0006】訓練の目的が、定型的な業務遂行能力にあ
る場合には、B,Cが目的とする能力は必ずしも必要で
はない。それは、運転員が定型的な業務に対して知識主
導で思考したとして、それが必ずしも、確実、正確な業
務の遂行にはつながらないからで、場合によっては思考
の不正確さによってパフオーマンスが落ちるという事態
を招きかねない。しかしながら、Bの原理的な知識が欠
落し、Cの知識主導の判断能力が備わっていない運転員
は、定常業務の中で、定型的知識がカバーする系の状態
からの逸脱状態を認識できない恐れがある。極端な場
合、運転員が異常を見逃して定型的な操作を適用したた
め、あるいは想定外異常を想定内異常と錯誤したため
に、重大な事態を引き起こすという恐れがある。これ
は、広義の訓練を考える場合に、スキル重視にするべき
か、原埋重視にするベきかという一種のジレンマであ
り、解決は単純に局面を分離すればよいのであるが、そ
のような問題意識に基づいた訓練システムに関する研究
は従来から全く知られていない。
【0007】このような問題意識は、マンマシンインタ
フェイスの研究領域においては強く認識され、運転員の
メンタルモデルを分析し、それを踏まえたインタフェイ
スの設計指針を示す研究が報告されている。しかし、訓
練システムの研究において、そのような問題意識がとり
あげられた事例はなく、認識論的に迫真性のあるシミュ
レータを備えた教育訓練システムあるいはスキル主導、
ルール主導の運転知識の習得を対象とした教育訓練シス
テムが構築されているに過ぎない。すなわち、既存の訓
練システムの開発事例においては、訓練業務に密接した
訓練形態が採られることが多い。これは、実際の訓練対
象の業務が、机上の原理知識の適用と異なり、様々な様
相を伴う状況に適応しながら知識を運用する能力が特に
求められることによるもので、原理知識の机上の学習は
現場での習得知識の運用能力に直接結び付きにくいとさ
れ、訓練対象の業務において数学や物理などの教育シス
テムのような知識伝達を主目的としてシステムは従来か
ら全く存在しない。
【0008】その理由は、この種の訓練においては、
(a)イベント対応措置に対する時間制約の順守能力、
(b)運転員相互の連携能力、(c)安全性・コストな
どの運転基準の適用能力、(d)経験的な判断能力、と
いった他の教科教育にはみられない独特な学習目的があ
り、これらはいずれも知識の状況依存の運用能力を形成
することによってのみ可能になる事項であるからであ
る。
【0009】本発明は以上のような背景のもとで上記
(a)〜(d)の学習目的が訓練シナリオを中心とした
教材構成を基本とする形態の訓練でいかに効果的に達成
するかという観点に注力して開発されたもので、様々な
様相を伴う状況に適応しながら知識の運用能力を高め
て、定常業務および想定内緊急時におけるパフォーマン
スの向上と想定外緊急時における高度な判断力とを両立
できるような知的教育訓練方法及びそのシステムを提供
することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明に係る知的教育訓練方法は、
対象の系で起きる実際的な状況に対応する訓練事例に対
して一つの訓練シナリオを設定して訓練を開始し、この
訓練シナリオにおいて、ある状況での学習者の反応に応
じてトリガが発生されたとき、対象知識の知識に関連づ
けられ、その知識を学習者に習得させるように知識伝達
を目的とする教育行動に設定された学習シナリオに遷移
し、この学習シナリオでの目的が達成されたならば、上
記トリガが発生した状況から上記訓練シナリオによる訓
練を続行することを特徴とするものであり、また、請求
項5に記載の発明に係る知的教育訓練システムは、対象
の系で起きる実際的な状況に対応する訓練事例に対して
一つの訓練シナリオを設定する手段と、対象知識の知識
に関連づけられ、その知識を学習者に習得させるように
知識伝達を目的とする教育行動の学習シナリオを設定す
る手段と、上記訓練シナリオに沿って訓練が開始実行さ
れている過程での学習者の反応に応じてトリガが発生さ
れたか否かを判断する手段と、トリガが発生されたこと
に基づいて上記学習シナリオに遷移し、かつ、この学習
シナリオでの目的が達成されたことに基づいて上記トリ
ガが発生した状況から上記訓練シナリオによる訓練を続
行するように両シナリオ間にける訓練過程の遷移を制御
する手段と、を備えていることを特徴とするものであ
る。
【0011】上記知的教育訓練方法および知的教育訓練
システムによれば、対象とする系で実際に起きるイベン
トを模擬し、そのイベントが始まり、その状況で妥当な
目標を達成するまでの一連の操作列、たとえば、事故が
発生してからそれが回復するまでの運転操作に対して擬
似体験学習の場を与える一つの訓練シナリオが設定さ
れ、この訓練シナリオにおいて様々な対象知識が活用さ
れるだけでなく、この訓練シナリオに沿っての訓練過程
において、ある特定の知識の適用が求められるような状
況になったとき、その状況で学習者の反応によってトリ
ガが発生して、対象知識の知識に関連づけられその知識
を学習者に習得させる知識伝達を目的とした教育行動の
学習シナリオに遷移し、この学習シナリオにおいて学習
者に対して上記状況に対応した原理的知識を教授し、そ
の学習シナリオの目的が達成されると、トリガが発生し
た状況に戻って訓練シナリオによる訓練を続行するとい
ったように、訓練シナリオと学習シナリオとを交差させ
て課題と学習項目を交互に教育し訓練することによっ
て、擬似体験学習と訓練シナリオを中心とした教材構成
を基本とする形態の訓練が可能となり、この種の訓練に
おける独特な学習目的を効果的に達成することができ
る。
【0012】なお、ここで上記対象知識を項目毎に類別
される。知識の特性をそれが回答を導くことのできる設
問のクラスを明示することにより明らかになる。以下、
各知識について特徴的な設問内容を記述する。 機器知識:系を構成する機器に関する知識で、機器個別
の仕様、動作原理に関する設問に回答する。 系統知識:系の構成を表す知識で、シュミレータと連動
して系の挙動に関する設問に回答する。 運転基準:安全性、コストなど系を運転する際の操作基
準に関する知識で、特定の状況で操作候補に対して各基
準に基づいて好適な選択肢を回答する。 法則知識:系を支配する法則(物理法則など)の知識
で、例えば電力網での潮流計算、リレー回路の動作法則
に関する設問に回答する。 背景(経験的)知識:運転業務に欠かせない様々な経験
的知識で、機器の保守記録に基づいて経験的な判断(例
えば壊れやすい機器)、社会的行動(例えば異常時の連
絡手順など)に関する設問に回答する。
【0013】上記請求項1に記載の発明に係る知的教育
訓練方法および請求項5に記載の発明に係る知的教育訓
練システムにおいて、一つの訓練シナリオが、順次実行
される複数のユニットから構成され、それら各ユニット
は順次実行される複数の設問から構成され、かつ、それ
ら設問に対応して作成された教授過程を有している一
方、上記学習シナリオが、順次実行される複数の設問か
ら構成される一つのユニットから構成され、かつ、それ
ら設問に対応して作成された教授過程を有しており、設
問に対する学習者の回答に誤りがなければ次の設問に遷
移し、誤りがあればその誤りに対応して上記訓練シナリ
オもしくは学習シナリオの教授過程を選択し遷移して訓
練を続行するようにする場合は、訓練シナリオと学習シ
ナリオとを教育訓練したいトピック毎に細かく整理し、
かつ、分離することが可能で、教材知識の組織化が容易
であるとともに、学習者の理解状態に応じて柔軟な教育
訓練の流れを作ることができる。特に、上記設問を、予
め分類されて準備されている複数のパターンから選択し
て作成するとともに、教授過程も設問のパターン単位で
予め準備されている学習者の犯しやすい誤りのパターン
の中から選択して作成することが望ましく、この場合
は、教材作成者自身が意図する設問およびそれに対する
誤りの内容に適応した教授パターンを任意かつ容易に選
ぶことが可能となり、学習者の能力レベルに応じて効率
のよい教育訓練を実行することができる。
【0014】また、上記のような知的教育訓練方法およ
び知的教育訓練システムは、訓練シナリオを配電用変電
所における構内事故に対応する操作手順に対して設定
し、かつ、学習シナリオを変電所の設備機器、電力系統
および変電所運転に関する知識を運転員に習得させるこ
とを目的として設定するといったように、配電用変電所
における構内事故対応業務を対象とすることによって、
事故の発生による影響を最小限に止めるとともに、信頼
性および安全性の最も高い方法で運転を継続させるため
の処理操作決定業務の遂行についての訓練を実現するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は知的教育訓練システムとし
て配電用変電所における構内電力系統に事故が発生した
場合にその現場での復旧操作業務の教育訓練を支援する
システム(以下、スマートトレーナーと称する)の概要
を示すものであって、周知のハードウェア及びオペレー
ションシステム(OS)に、訓練に固有の概念レベルを
重視して様々な業務の訓練システムを実現するための訓
練プラットホームを組込み、この訓練プラットホームの
上に、事故復旧訓練システムなどの教材知識を載せたも
のである。
【0016】図2は上記スマートトレーナーの構成及び
動作を示しており、このスマートトレーナーは、大きく
分けて、訓練モジュール、シュミレータ、ヒューマンイ
ンターフェイス(HMI)およびオーサリングツールか
ら構成される。HMIはキーボード、スピーカー、マウ
ス、CRT(テキスト、静止画、動画の表示)があり、
オーサリングツールに関するハードウェアはデジタルカ
メラ、ビデオカメラ、スキャナーなどがある。また、上
記事故復旧訓練システムは、スマートトレーナー上に教
材シナリオベースとシュミレータを実装することにより
実現されている。
【0017】図3は配電用変電所における構内電力系統
事故に対する復旧操作業務に関する知的教育訓練方法を
実現するために、事故事例をもとに復旧操作手順に沿っ
た知識の体系化と、変電所の設備機器、電力系統および
変電所運転に関する知識などの学習項目を学習者である
運転員に習得させることを目的として学習項目を教授す
る順序に沿った体系化とを組合わせてなる知的教育訓練
システムの構成を示す。この知的教育訓練システムは、
基本的に、あるイベントから始まり、その状況で妥当な
目標を達成するまでの一連の操作列、具体的に電力系統
事故の復旧操作業務で示すと、事故に対応する復旧操作
手順に沿った一つの訓練システム(以下、バックボーン
ストリームと称する)を経糸とし、このバックボーンス
トリームの特定の状況に合うように学習項目の教授過程
を編成した知的教育訓練フローの学習シナリオ(以下、
リブストリームと称する)を緯糸として織り混ぜた構成
である。
【0018】詳しくは、図4に示すように、上記バック
ボーンストリームは、訓練したい事例について、その事
例の前提条件などを決めて業務に沿ってシナリオ的に作
成されたもので、順次実行される複数のユニットから構
成され、それら各ユニットは順次実行される複数の設問
から構成され、かつ、それら設問に対応した学習項目を
教授するように作成された教授過程を有している一方、
上記リブストリームは、順次実行される複数の設問およ
び説明から構成される一つのユニットから構成され、か
つ、それら設問の構成は上記バックボーンストリームと
同様な教授過程を有しており、設問に対する学習者の回
答に誤りがなければ次の設問に遷移し、誤りがあればそ
の誤りから理解状態を判定して教授すべき学習項目を決
定し、その決定された学習項目に対応してバックボーン
ストリームの教授過程もしくは他のリブストリームの教
授過程を選択し遷移するように構成されている。
【0019】図5は上記したような知的教育訓練システ
ムの基本サイクルの代表的な流れを示し、何等かの基準
に基づいて初期バックボーンストリームを設定して訓練
を開始する。このバックボーンストリームにおいて、あ
る状況での学習者の反応に応じてトリガが発生されたと
き、必要に応じてリブストリームに遷移する。つまり、
業務についての設問の出題に対する学習者の回答に誤り
がなければ次の設問に進み、誤りがあれば、その誤りか
ら理解状態を判定して教授すべき学習項目を決定し、そ
の決定された学習項目に対応するリブストリームもしく
はバックボーンストリームの教授過程を選択し遷移し、
選択された教授過程にしたがって訓練を続行する。そし
て、リブストリームでの教授目的が達成されたならば、
トリガが発生した状況のバックボーンストリームに戻っ
て、そのバックボーンストリームでの訓練を続行し、そ
れが全て終了した段階、つまり、バックボーンストリー
ムにおける複数のユニットそれぞれの複数に設問が終了
した段階で一つの基本サイクルの流れが完了し、次の訓
練として適切な状況を含むようなバックボーンストリー
ムを選択し、新たな基本サイクルの開始を待機する。
【0020】図6は上記した知的教育訓練システムを、
配電用変電所の運転員の訓練システムに適用した場合の
基本サイクルの代表的な流れを示し、ここでは、変電所
での事故事例として変電器バンクで事故が発生しバンク
が停止したときの復旧業務のための基本的な戦略として
の「横打ち」の原則に関する知識の習得を目的とするも
のであり、バックボーンストリームおよびリブストリー
ムからなるシナリオ全体としては、訓練→知識の学習→
訓練というサイクルを繰り返す。
【0021】ここで、「横打ち」とは電力網の別系統か
ら電力を部分的に供給しながら、事故原因を同定するも
ので、復旧に時間がかかるものの、安全かつ確実な方法
である。したがって、このとき出題される設問は、 Q:系監盤の情報により適切な戦略を選択しなさい。 選択肢: A)横打ち B)縦打ち という形態になる。例えば、1TrB64動作、1Tr
B10G動作、変圧器2次CBTrip、**1Tr軽
故障、**Tr設備点検記録;要注意、という状況の出
題では、**のついた情報から変圧器Trの故障が推測
され、横打ちであると判断されるべき場合がある。従っ
て、この設問の定義は、 設問:状況:(一過性事故が否定される状況) 関連知識:「事故の一過性に関する知識(原理・経験)」 「縦・横打ち戦略の特性(原理)」 反応:選択型(A:横打ち B:縦打ち) となる。これを基に出題意図を明らかにすると、上記Q
に対して、 A:[状況:一過性事故または故障]に対する[知識:
一過性判断に関する原理知識・経験知識]による[運用
能力:事故原因の一過性の判断]能力について知りた
い。 状況:一過性事故または故障]に対する[知識:縦・横
打ち戦略の特性] による[運用能力:戦略選択
の判断]能力について知りたい。となる。また、上記の
例において学習者(運転員)が誤って縦打ちを選択した
場合は、 A1:[状況:例の状況(故障)]で[故障推定知識]
を用いた[運用能力:事故原因の一過性の判断]におい
て誤りを犯し、原因はその[原因:推定知識の欠落]あ
るいは[原因:判断能力が未成熟]であるとされ、この
推定に基づいて経験業務とその年数から学習者のレベル
が判断され、そのレベルに応じて適当な事故事例が選択
される(プリテスト)。その後は、バックボーンストリ
ームに従って訓練が開始される。
【0022】詳しくは、バックボーンストリームは学習
項目に対応するパートを基本単位とし、パートの中に複
数の設問を含んでおり、設問の回答に応じてリブストリ
ームが起動される。典型的な流れを示すと、運転員(学
習者)は変電所における制御所の運転操作を模擬したシ
ュミレータの表示から、事故状況、例えば事故範囲の確
認、事故点の推測などを判断して事故原因を推測し、そ
の判断に基づいて自分自身の判断で事故を復旧する。こ
のとき、運転員はインタラクティブに応じて、機器の映
像の提示を求めることも可能としている。
【0023】そして、運転員の回答が正しい場合は、シ
ュミレータ上の異常が解消されたバックボーンストリー
ムの一つのパートによる訓練が終了する一方、回答に誤
りがあると、リブストリームに移行して運転員が誤りに
気付くような設問を出題したり説明したりあるいはヒン
トを提示する。このような制御ロジックは図7(a)に
示すように、バックボーンストリーム内の設問に対して
記述されており、運転者の回答に応じて図7(b)に示
すように適切なリブストリームを起動することになる。
運転員はそれらを参考にして正しい操作がでるまで上記
サイクルを繰り返す。
【0024】なお、本発明者らは、上記したような要旨
を有する本発明に係る知的教育訓練方法を実現するシス
テムのオーサリング支援環境に関する基礎的な考察を行
なうための研究を行なったが、以下、それについて簡単
に報告する。最初に、訓練システムのオーサの作業(オ
ーサリング)の内容と手順について検討する。まず、訓
練システムの構築から利用までの間で、システムに関わ
りを持つ人間を4種類に分けることにする。 (1)訓練システムの利用者(エンドユーザ) (2)実際の訓練システムを作成するオーサ(エンドオー
サ) (3)ドメインタイプ固有のオントロジーを作成するオー
サ(タスク・ドメインオントロジーオーサ) (4)核となる訓練オントロジーを作成するオーサ(タス
クオントロジーオーサ) 具体的なイメージを示すために、本研究で対象としてい
る電力系統の事故復旧問題のオーサリングに、この区分
をあてはめてみると次のようになる。 (1)エンドユーザ:特定系統への新配属社員(訓練を受
ける人) (2)エンドオーサ:電力会社の特定の系統の指導員(訓
練の指導員) (3)タスク・ドメインオントロジーオーサ(電力会社の
システム開発部門) (4)タスクオントロジーオーサ(一般の訓練システム作
成ツールの作成者) それぞれの階層のユーザは、上位のユーザ群に対して親
和性があり共有・再利用の高いツールを提供することが
目的になるが、本研究の最終的な目的は、(1)から(4)
までを総合的に支援するオーサリング環境を構築するこ
とにある。
【0025】訓練タスクオントロジー;訓練タスクオン
トロジーの基本構成の一部は図3に示すとおりである。
紙面の都合で系統的な説明は難しいので、概要を把握す
ることを目的としながら要点を説明する。 基本的な構成 訓練タスクオントロジーを最上位で(A)タスクと
(B)ドメインに大分類している。(A)のタスクオン
トロジーは、「訓練」問題の目的と、その目的を達成す
るプロセスを明示するためのオントロジーであり、
(B)のドメインオントロジーは訓練の対象領域を表す
オントロジーである。訓練タスクオントロジー(A)
は、 (A-1) 訓練目的:訓練システムの目的を表す概念体系。 (A-2) インタラクション:学習者とシステムの間でなさ
れるインタラクションの概念的定義。(システムの機能
により実現される) (A-3) 学習者の状態:学習者の基本的な特性や訓練過程
における学習者の状態を表す概念体系。(内部モデルの
学習者モデルとして捉えられる) (A-4) 教材内容:訓練タスクからみた対象の内容を表す
概念体系。 (A-5) 合埋性基準:訓練システムの振る舞いについて、
目的とアクシヨンの合理性を表す公理。 (A-6) システムの機能:システムが実装している(内部
的)機能を表わす概念体系。 の6つからなる。それぞれの内容については後述する。
【0026】ドメインオントロジー(B)は「設備」か
らなる「系統」と、その上での「業務」であり、電力系
統の事故復旧業務のドメインオントロジー(B)は、 (B-1) 設備オントロジー:電力系統を構成する機器の体
系的な概念定義。 (B-2) 系統オントロジー:電力系統の構成に関する体系
的な概念定義。特に、機器の接続関係に関する概念定
義、例えば、電力系統の供給側、需要側といった概念が
定義される。 (B-3) 業務オントロジー:電力系統の事故復旧業務に関
する概念定義。 ドメインオントロジーの詳細については本稿では割愛す
る。
【0027】訓練タスクオントロジーの概要 訓練目的(A-1) :訓練目的は訓練の目的を記述するため
の概念を定義するものである。図8には抽象的な語彙が
列挙されているが、実際にモデルの記述に使われる場合
には具体化される。例えば演繹的思者能力はその定義の
中に学習項目をスロットとして持つ。そのスロットに学
習項目のインスタンスがバインドされると、その特定の
学習項目の思考能力が表現されたことになる。また、学
習項目として「一般」という特殊シンボルがバインドさ
れている場合は「一般の思考能力の育成」を表すことに
なる。訓練システムのモデル全体に対して、目的は、オ
ーサのシステム設計意図を明示する役割と、A-6)の合理
性基準のなかで、訓練システムの振る舞いについて、目
的とアクションの合埋性を規定する役割を持っている。
【0028】インタラクション(A-2):システムと学習
者の間でなされるインタラクションをアクション、コン
トロール、内容、モードで捉えている。項目の前に* が
ついているのはパートホオフ(part-0f) の略記型で、4
つのスロットの内容によってインタラクションが規定さ
れることを表している。 学習の状況(A-3) :学習の状況は、学習項目、学習段
階、知識状態、メンタルステートによって表現される。
この学習状態に相当する内部モデルが学習者モデルであ
る。 教材内容(A-4) :オーサはドメインを訓練という目的の
もとで組織化する。その組織化の結果のフォームを規定
するのが教材内容オントロジーである。組織化の基本構
造(A-4-a) は業務の流れにそった訓練シナリオを表すバ
ックボーンストリームと、学習項目の教授を目的とした
リブストリームからなる。電力系統事故復旧業務におい
ては、一つの事故の復旧訓練にーつのバックボーンが対
応し、その復旧操作の時間進行に沿った設問のフロー構
造を表している。設問は業務のフェーズに対応してパー
トにまとめられてバックボーンに埋め込まれる。リブス
トリームは、学習項目の教授過程をバックボーンストリ
ームの特定の状況にあうように編成した教育フローであ
る。例えば、ある機器の系における役割についての教授
する場合を考えてみると、それを教授する状況によっ
て、教授の手順や強調するべき内容が異なるのが普通で
ある。このような状況依存性を捉えるのがリブストリー
ムである。このオントロジーでの訓練タスクの教材構造
は、様々な業務にそったタスク中心の教授過程(バック
ボーンストリーム)を縦糸として、状況依存のトピック
中心の教授過程(リブストリーム)を横糸として織りま
ぜた構造になっている。
【0029】設問(A-4-c) は問題と出題意図を構成要素
とし、設問形式によって特徴づけられている。出題意図
はオーサがその設問に込めた意図、つまり、その設問に
よって、学習者の「どの学習項目についての、思考過程
のどの段階の、どのような状態」を明らかにすることを
意図したものかを明示するための概念である。例えば、
選択型設問については、設問全体の意図に加えて、各選
択肢に対して学習者がそれを選んだ場合にオーサが想定
している誤り仮説が明示され、その内容は、システムに
よって学習者モデル構築で利用される。シミュレータ(A
-4-g) では、訓練タスクからみた教材としてのシュミレ
ータに関する概念が定義される。シミュレータそれ自体
の振る舞いを定義することが目的ではなく、あくまでも
訓練システムからのオペレーショナリティを定義するこ
とが目的となっている。したがって、タスクオントロジ
ーとしては、パラメータ設定のための入力系、操作対
象、表示系を限定的に定義している。
【0030】目的一処方−合理性基準(A-5) は、訓練の
目的に対する処方(教授戦略、バックボーン、リブスト
リームの選択)の合理性を定義するものである。合理性
は訓練指針に依存することがあるが図には一般的なもの
を選んで載せている。 −スキル向上*BB 反復:運転スキルの向上を目的とした
場合は、なるべく多くのバックボーンストリーム(BB)を
反復訓練させることが好ましい。 −誤り修正*BB 選択 (目的限定;知識同一&簡略BB):誤
り修正を目的とした場合のバックボーンストリーム選択
では、誤った知識の修正に集中できるように、その知識
の運用が必要でかつ、簡略な状況のバックボーンが好ま
しい。 −知識定着*BB 選択 (限定;状況類似BB) :知識運用力
を定着するために、状況が類似したバックボーンストリ
ームが好ましい。 システムの機能モデルは、知的教育システムの一般的構
成を捉えている。エンドオーサがこのオントロジーを編
集することを想定しないのが原則であるが、必要に応じ
て開放する。例えば、エンドオーサは必要に応じて、バ
ックボーン・リブストリームの選択基準、説明順序の配
列を決定する基準、介入のタイミングを決定する基準を
変更することができる。ここで、図8中の-(k)- は知識
源を表している。
【0031】タスク・ドメインオントロジー 既に述べたようにオーサリングは、訓練タスクオントロ
ジーで定義される概念を具体化しそれを組み上げて訓練
のモデルを構成する作業である。特に、タスク・ドメイ
ンオントロジーオーサにとっては、タスクオントロジー
の教材構造、学習項目、設問、といった概念をドメイン
オントロジーで定義される設備、系統、業務といった概
念と結合してタスクからみたドメインのオントロジーを
つくりあげることが主要な作業となる。2つの概念を結
合して生まれる概念の体系を、タスクから見たドメイン
オントロジーという意味でタスク・ドメインオントロジ
ーと呼んでいる。タスク・ドメインオントロジーはタス
クの観点からの意味論とドメインの意味をあわせもつこ
とになる。ドメインオントロジーオーサがこの作業を担
当することによって、エンドオーサはタスク・ドメイン
オントロジーの概念を具体化し、それらを相互に組み上
げてモデルを構成する作業に集中できるようになる。
【0032】オントロジーに基づくオーサリングツール 図9は訓練タスクオントロジーに基づいたオーサリング
ツールの想定画面を示し、同図の右下のウィンドウで設
問の型を選択すると設問作成ウィンドウが画面にあらわ
れる。この設問作成ウィンドウは、設問、選択肢の入力
フィールド、選択肢の設定意図を入力するフィールドか
らなっている。これらのウィンドウに表れているボタ
ン、フィールド、メニューは、タスクオントロジーで定
義されている概念に相当している。例えば、右下のウィ
ンドウの各ボタンはタスクオントロジーの設問クラスに
対応しており、ボタンを押すことによってインスタンス
が生成されるようになっている。また、図には表れてい
ないが、これにつづいて選択肢フィールドの内容をモデ
ルとして表現するために、タスク・ドメインオントロジ
ーの概念によって内容を記述するウィンドウが提示され
る。このように、オントロジーベースのオーサリングツ
ールでは、人間が認識する概念構造にそったモデル記述
の枠組みが提供される。
【0033】既に述べたように、オーサリングを支援す
るうえでオントロジーが担う主な役割は、システムの合
埋的な行動原埋を構成するための基準をシステム構築者
に与えることにある。このことをオーサリングツールの
機能として具体的に記述すると、 −モデルの特定の場所に入力可能な選択肢を示唆する。 −モデル全体としての整合性を検証する。 −オーサの意図をモデルに残し、必要があれば説明す
る。 といったものが考えられる。これらの機能が、型チェッ
クなどといった計算論的な無機的な意味論のうえではな
く、タスク・ドメインに対する人間の認識に対応しやす
い知識工学的な意味論の上で提供される点がオントロジ
ーベースのオーサリングシステムの特長となる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、請求項1および請求項5
に記載の発明によれば、対象とする系で実際に起きる状
況を模擬して、その状況下で妥当な目標を達成するまで
の一連の操作列、たとえば、事故が発生してからそれが
回復するまでの運転操作に対して擬似体験学習の場を与
えるように設定された一つの訓練シナリオにおいて様々
な対象知識を活用するだけでなく、この訓練シナリオに
沿っての訓練過程において、ある特定の知識の適用が求
められるような状況になったときは、対象知識の知識に
関連づけられその知識を学習者に習得させる知識伝達を
目的とした教育行動の学習シナリオに遷移して学習者に
対して上記状況に対応した原理的知識を教授し、その学
習シナリオの目的が達成されると、訓練シナリオによる
訓練を続行するといったように、訓練シナリオと学習シ
ナリオとを交差させて課題と学習項目を交互に教育し訓
練することによって、擬似体験学習と訓練シナリオを中
心とした教材構成を基本とする形態の訓練が可能とな
り、この種の訓練における独特な学習目的を効果的に達
成することができる。したがって、様々な様相を伴う状
況に適応しながら知識の運用能力を高めて、定常業務お
よび想定内緊急時におけるパフォーマンスの向上と想定
外緊急時における高度な判断力とを両立できるといった
効果を奏する。
【0035】特に、請求項2及び請求項6に記載の発明
によれば、訓練シナリオと学習シナリオとを教育訓練し
たいトピック毎に細かく整理し、かつ、分離することが
可能で、教材知識の組織化が容易であるとともに、学習
者の理解状態に応じて柔軟な教育訓練の流れを作ること
ができる。殊に、請求項3及び請求項7に記載のよう
に、上記設問を、予め分類されて準備されている複数の
パターンから選択して作成するとともに、教授過程も設
問のパターン単位で予め準備されている学習者の犯しや
すい誤りのパターンの中から選択して作成する構成を採
用する場合は、教材作成者自身が意図する設問およびそ
れに対する誤りの内容に適応した教授パターンを任意か
つ容易に選ぶことができ、学習者の能力レベルに応じて
効率のよい教育訓練を実行することができる。
【0036】また、上記のような知的教育訓練方法およ
び知的教育訓練システムを請求項4及び請求項8に記載
のように、配電用変電所における構内事故対応業務に適
用とすることによって、配電用変電所構内での事故の発
生による影響を最小限に止めるとともに、信頼性および
安全性の最も高い方法で運転を継続させるための処理操
作決定業務の遂行についての効果的な訓練を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る知的教育訓練方法および知的教育
訓練システムとして、配電用変電所における構内電力系
統に事故が発生した場合の復旧操作業務の教育訓練を支
援するためのスマートトレーナーの概要説明図である。
【図2】同上スマートトレーナーの構成及び動作を示す
図である。
【図3】知的教育訓練システムの概略構成図である。
【図4】同上知的教育訓練システムの詳細構成図であ
る。
【図5】同上知的教育訓練システムの基本サイクルの代
表的な流れの説明図である。
【図6】同上知的教育訓練システムを、配電用変電所の
運転員の訓練システムに適用した場合の基本サイクルの
代表的な流れの説明図である。
【図7】(a),(b)はプロトタイプの訓練システム
における画面上に記述される設問の一例を示す図であ
る。
【図8】訓練タスクオントロジーの基本構成の一部の説
明図である。
【図9】訓練システムのオーサリング支援環境の想定画
面を示す図である。
【符号の説明】
HMI ヒューマンインターフェイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 満 大阪府枚方市御殿山南町4ー3646 (72)発明者 溝口 理一郎 兵庫県神戸市灘区国玉通3ー5ー16 (72)発明者 金 来 大阪府吹田市五月が丘北2ー9ー209A (72)発明者 左野 利史 大阪府豊中市宮山町1ー6ー30ー1ーB

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象の系で起きる実際的な状況に対応す
    る訓練事例に対して一つの訓練シナリオを設定して訓練
    を開始し、 この訓練シナリオにおいて、ある状況での学習者の反応
    に応じてトリガが発生されたとき、対象知識の知識に関
    連づけられ、その知識を学習者に習得させるように知識
    伝達を目的とする教育行動に設定された学習シナリオに
    遷移し、 この学習シナリオでの目的が達成されたならば、上記ト
    リガが発生した状況から上記訓練シナリオによる訓練を
    続行することを特徴とする知的教育訓練方法。
  2. 【請求項2】 上記一つの訓練シナリオは、順次実行さ
    れる複数のユニットから構成され、それら各ユニットは
    順次実行される複数の設問から構成され、かつ、それら
    設問に対応して作成された教授過程を有している一方、 上記学習シナリオは、順次実行される複数の設問から構
    成される一つのユニットから構成され、かつ、それら設
    問に対応して作成された教授過程を有しており、 設問
    に対する学習者の回答に誤りがなければ次の設問に遷移
    し、誤りがあればその誤りに対応して上記訓練シナリオ
    もしくは学習シナリオの教授過程を選択し遷移して訓練
    を続行する請求項1に記載の知的教育訓練方法。
  3. 【請求項3】 上記設問は、予め分類されて準備されて
    いる複数のパターンの中から選択して作成されるととも
    に、 上記教授過程は、設問のパターン単位で予め準備されて
    いる学習者の犯しやすい誤りのパターンの中から選択し
    て作成されている請求項2に記載の知的教育訓練方法。
  4. 【請求項4】 上記訓練シナリオが、配電用変電所にお
    ける構内事故に対応する操作手順に対して設定されたも
    のであり、 上記学習シナリオが、変電所の設備機器、電力系統およ
    び変電所運転に関する知識を学習者である運転員に習得
    させることを目的として設定されたものである請求項1
    ないし3のいずれかに記載の知的教育訓練方法。
  5. 【請求項5】 対象の系で起きる実際的な状況に対応す
    る訓練事例に対して一つの訓練シナリオを設定する手段
    と、 対象知識の知識に関連づけられ、その知識を学習者に習
    得させるように知識伝達を目的とする教育行動の学習シ
    ナリオを設定する手段と、 上記訓練シナリオに沿って訓練が開始実行されている過
    程での学習者の反応に応じてトリガが発生されたか否か
    を判断する手段と、 トリガが発生されたことに基づいて上記学習シナリオに
    遷移し、かつ、この学習シナリオでの目的が達成された
    ことに基づいて上記トリガが発生した状況から上記訓練
    シナリオによる訓練を続行するように両シナリオ間にお
    ける訓練過程の遷移を制御する手段と、 を備えていることを特徴とする知的教育訓練システム。
  6. 【請求項6】 上記一つの訓練シナリオは、順次実行さ
    れる複数のユニットから構成され、それら各ユニットは
    順次実行される複数の設問から構成され、かつ、それら
    設問に対応して作成された教授過程を有している一方、 上記学習シナリオは、順次実行される複数の設問から構
    成される一つのユニットから構成され、かつ、それら設
    問に対応して作成された教授過程を有しており、 設問
    に対する学習者の回答に誤りがなければ次の設問に遷移
    し、誤りがあればその誤りに対応して上記訓練シナリオ
    もしくは学習シナリオの教授過程を選択し遷移して訓練
    を続行する請求項5に記載の知的教育訓練システム。
  7. 【請求項7】 上記設問は、予め分類されて準備されて
    いる複数のパターンの中から選択して作成されるととも
    に、 上記教授過程は、設問のパターン単位で予め準備されて
    いる学習者の犯しやすい誤りのパターンの中から選択し
    て作成されている請求項6に記載の知的教育訓練システ
    ム。
  8. 【請求項8】 上記訓練シナリオが、配電用変電所にお
    ける構内事故に対応する操作手順に対して設定されたも
    のであり、 上記学習シナリオが、変電所の設備機器、電力系統およ
    び変電所運転に関する知識を学習者である運転員に習得
    させることを目的として設定されたものである請求項5
    ないし7のいずれかに記載の知的教育訓練システム。
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