JPH10288561A - 可変容量型圧力センサ - Google Patents

可変容量型圧力センサ

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JPH10288561A
JPH10288561A JP9897497A JP9897497A JPH10288561A JP H10288561 A JPH10288561 A JP H10288561A JP 9897497 A JP9897497 A JP 9897497A JP 9897497 A JP9897497 A JP 9897497A JP H10288561 A JPH10288561 A JP H10288561A
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JP
Japan
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pressure sensor
diaphragm
substrate
electrode
type pressure
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JP9897497A
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English (en)
Inventor
Keiji Sasaki
慶治 佐々木
Koichi Otani
浩一 大谷
Yukio Koganei
幸雄 小金井
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Fujikoki Corp
Original Assignee
Fujikoki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヤフラムに絶縁体の薄板を使用した可変
容量型圧力センサにおいて、可変電極を設けた可撓性ダ
イヤフラムと固定電極を設けた基板との間隔を所定の間
隔に精度高く維持することができる接着構造を提供す
る。 【解決手段】 表面に変位電極4を有する絶縁性ダイヤ
フラム2と、該ダイヤフラム2に設けた変位電極4に所
定の間隔をもって対向して配置される固定電極5を設け
た基板3とからなる可変容量型圧力センサにおいて、前
記ダイヤフラムにアルミナまたはジルコニア等のセラミ
ックもしくはシリコンまたは水晶等の絶縁体を使用し、
基板3とダイヤフラム2との間に間隙形成用部材65を
印刷によって設けるとともに、ダイヤフラムと基板を封
止部材6によって固着封止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】可撓性を有する絶縁性のダイ
ヤフラム上および基板上にそれぞれ設けた対向する二つ
の電極からなる可変容量型圧力センサに関し、ことに、
ダイヤフラムおよび基板にセラミックからなる絶縁性材
料を用い、前記両電極間を所定の間隔に維持することが
できる可変容量型圧力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の可変容量型圧力センサは、可撓性
のダイヤフラムの表面に設けた変位電極と基板の表面に
設けた固定電極を所定の間隔をもって対向させて構成
し、圧力により前記可撓性ダイヤフラムの変位した量を
両電極の間隔の変化に基づく静電容量の変化として検出
するものである。このような圧力センサを作成するにあ
たっては、両電極の面を並行面に保つとともにその間隔
を所定の間隔に保つことによって、加圧されない状態で
の静電容量を所定の値とすることが必要である。
【0003】可変容量型圧力センサの概念を断面図で示
す図7を用いて説明する。このような可変容量型圧力セ
ンサ1は、例えばアルミナ、ジルコニア等のセラミック
もしくはシリコン、もしくは、水晶等の薄板からなる可
撓性を有する絶縁性のダイヤフラム2および同様の絶縁
材料からなる基板3を例えば低融点ガラスからなる封止
部材6で固着封止して構成される。
【0004】可撓性を有する絶縁性ダイヤフラム2の表
面には、導電性材料例えば金などの金属によって形成さ
れた変位電極4が設けられており、基板3の表面には同
様に導電性材料例えば金などの金属によって形成された
固定電極5が前記変位電極4に対向して設けられてい
る。
【0005】基板3には基板の上下を貫通する端子孔7
1および貫通孔72が設けられている。端子孔71は絶
縁性ダイヤフラム2の表面に設けた変位電極4の電極パ
ッド41の上方に位置するように形成されている。端子
孔71には端子として働く引出部材8が導電性ペースト
73を介して挿入され、引出部材8の底面は変位電極4
の電極パッド41に接触させられている。
【0006】貫通孔72は端子孔71から離れた位置に
形成され、その内面を固定電極5の延長部53が覆って
おり、電極パッド51と電気的に接続されるとともに、
基板3の他方の表面に設けた電極パッド9に接続されて
いる。
【0007】接着剤として働く封止部材6は、例えば低
融点ガラスからなり、絶縁性ダイヤフラムと基板との間
を所定の間隔に保つ間隙形成部材として働く所定の粒径
のガラスビーズを混入している。
【0008】このようなビーズを混入した封止用ガラス
を焼成(溶融)して圧力センサを封止するときには、焼
成温度の上昇にともなって、絶縁性ダイヤフラムと基板
と封止部材によって形成される内部空間23の圧力が上
昇し溶融したガラスが特定の方向に流れる傾向を生じ
る。このようなビーズを混入した封止用ガラスが流動す
ることによって均一に混入したビーズが一方向に偏って
しまい、間隙に傾きを生じる怖れがある。また、ビーズ
の集まった方向は、封止部材の強度が低下し圧力センサ
の使用時に内部空間が外部と連通し圧力センサとして機
能しなくなるという問題を生じる怖れがある。
【0009】また、このような可変容量型圧力センサ1
は、変位電極4と固定電極5との間隔を、例えば18μ
m±2μm程度に管理することが必要であり、両電極間
の間隔を封止部材6に混入した図示を省略したガラスビ
ーズによって形成している。しかしながら、このような
ガラスビーズは、その製造方法および供給方法から、必
然的にその大きさにバラツキがあり、上記間隔の許容範
囲を越える粒径のビーズが混入する怖れがある。
【0010】このような粒径にバラツキのあるガラスビ
ーズからなる間隙形成部材を用いた場合には、両電極間
隔を正確に保つ必要のある可変容量型圧力センサでは、
電極間間隔のバラツキは出力のバラツキとなり、特に大
きな粒径のガラスビーズが少数でも混入すると、電極間
間隔は所定の値より大きくなり製品の均一性およびセン
サの精度を下げる原因となる。また、粒径のバラツキに
よる上記問題を解決するためにバラツキの小さなビーズ
を用いることは、価格の高いビーズを用いることとなり
製品コストを引き上げる原因となる。
【0011】さらに、端子孔71および貫通孔72に導
電性ペースト73を充填するに当たって、それぞれの孔
の下端部が直角に形成されているときには、封止部材6
に設けた空間62に導電性ペースト73を完全に充填す
ることができない場合が生じ、この場合には図示のよう
な空間を生じ、電極パッド41と端子8の下端部とを確
実に接着することができなくなる怖れがあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、可撓性を有するダイヤフラムにアルミナ、ジル
コニア等のセラミック、または、シリコン、もしくは、
水晶等の絶縁体の薄板を使用した可変容量型圧力センサ
において、可変電極を設けた絶縁性ダイヤフラムと固定
電極を設けた基板との間隔を所定の間隔に精度高く維持
することができる接着構造を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、表面に変位電極を設けた可撓性を有する
絶縁性ダイヤフラムと、該ダイヤフラムに設けた変位電
極に所定の間隔をもって対向して配置される固定電極を
設けた基板とからなる可変容量型圧力センサにおいて、
前記ダイヤフラムにアルミナまたはジルコニア等のセラ
ミックもしくはシリコンまたは水晶等の絶縁体を使用す
るとともに、基板とダイヤフラムとの間に間隙形成用部
材を印刷によって設けた。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる可変容量型
圧力センサの構成を図1〜図4を用いて説明する。図1
は、可変容量型圧力センサの構造を説明する縦断面図で
あって図2のC−C線における展開縦断面を示してお
り、図2は、図1および図3のA−A線から見た絶縁性
ダイヤフラムの平面図であり、図3は、図2のD−D線
における展開縦断面を示す縦断面図であり、図4は、図
1および図3のB−B線から見た基板の平面図である。
【0015】本発明にかかる可変容量型圧力センサ1
は、表面に導電性の変位電極4を形成した可撓性を有す
る絶縁性ダイヤフラム2と、表面に導電性の固定電極5
を形成した絶縁性の基板3を両電極が対向するように積
層し封止部材6によって接着封止することによって構成
される。さらに、本発明は、絶縁性ダイヤフラム2およ
び/または基板3の表面に間隙形成用部材65を印刷に
よって形成している。この間隙形成用部材65は、その
パターンが円周上に等間隔に配置されている。
【0016】絶縁性ダイヤフラム2の表面には、変位電
極4と、電極パッド41と、電極と電極パッドを接続す
る引出線42が形成されている。これらの電極などは、
金等の導電性材料を、蒸着、スパッタリング、スクリー
ン印刷等によって1μmの厚さに形成されている。変位
電極4は、引出線42を介して外部に電気出力を取り出
すための電極パッド41に接続されている。絶縁性ダイ
ヤフラム2は、直径20.6mm、厚さ0.2〜2.0
mm程度の円形に形成された、例えば、アルミナ(Al
23)製セラミック薄板から構成され、その周辺に位置
合わせ用溝21が形成されている。変位電極4の直径
は、例えば12.8mmに形成されている。
【0017】絶縁性ダイヤフラム2は、アルミナまたは
ジルコニアのセラミック(焼結体)、シリコン(S
i)、水晶等の絶縁体を用いることができ、薄い板とす
ることによって可撓性とされている。上記の材料の内、
アルミナのセラミックは、弾性体としての機械特性が非
常に良いこと、入手性、コスト、性能面から有望であ
り、ジルコニアのセラミックは、曲げ強度および耐圧性
ならびに圧力印加時の最大応力の特性から絶縁性ダイヤ
フラムの許容応力を高く設定できるので高圧の仕様での
利用に適している。
【0018】基板3は、絶縁性ダイヤフラム2と同じ平
面形状のアルミナ等の厚さ4mmのセラミックから形成
され、基板3の前記電極パッド41に対向する位置に
は、上下に貫通する端子孔71が設けられており、か
つ、ダイヤフラムと対向する面に金(Au)電極5を設
けてあり、さらに、電極パッド51に囲まれた個所に端
子孔72が形成されている。例えば電極5の直径は9m
mである。端子孔71には、引出部材8が挿入されると
ともに端子孔71と引出部材8との間には導電性ペース
ト73が充填されている。端子孔71の上部は皿繰りさ
れて引出部材8および導電性ペースト73を挿入し易く
されている。
【0019】引出部材8の下端部は、封止部材6層を貫
通して変位電極4の電極パッド41に接しており、導電
性ペースト73によって低い抵抗値で接着されている。
さらに、基板3の端子孔71および貫通孔72の下端は
皿繰りされており、導電性ペースト73の流入性を向上
させており、空間62および空間69への導電性ペース
トが完全に流入して空間内に空隙が形成されず端子8と
電極パッド41の接続が確実に行われるようにされてい
る。電極パッド41および引出部材8を、ダイヤフラム
2が変形しない封止部材6層で覆われる位置に配置する
ことによって、引出部材8にダイヤフラム2の変形が伝
達されることを防ぐことができる。
【0020】貫通孔72の内壁には、電極パッド51の
延長部53が設けられ基板3の他の表面に設けた電極パ
ッド9に接続されている。さらに貫通孔72内には導電
性ペースト73が充填されている。
【0021】基板3の材料として、ダイヤフラムの構成
材料と同じ材料、すなわちアルミナまたはジルコニアの
セラミック(焼結体)、シリコン(Si)、水晶等の絶
縁体を用いることが熱膨張係数を同じにする観点から望
ましい。
【0022】絶縁性ダイヤフラム2と基板3とは、間隙
形成用部材65によって間隔が保持され、封止部材6に
よって接着封止されて内部に密閉された空間23を形成
している。この実施の形態では、間隙形成用部材65
は、高融点のガラスを用いて形成され、例えば、変位電
極4および電極パッド41ならびに引出線42が形成さ
れた絶縁性ダイヤフラム2の表面にガラスペーストを用
いてスクリーン印刷によって形成した後、800〜90
0℃で焼成して所定の高さに形成される。この方法によ
れば、焼成後の間隙形成部材65の膜厚すなわち間隙を
厳密に管理することができる。さらに、この実施の形態
では、間隙形成用部材65を円周上に等間隔に配置した
ので、封止部材6が均質に配置され、封止部材の封着が
封着部の全周にわたって均質となり、封着性が向上す
る。
【0023】封止部材6は、例えば焼成温度が600〜
700℃の低融点ガラスを用いて間隙形成用ガラス65
と同様にスクリーン印刷によって、絶縁性ダイヤフラム
2および/または基板3上に形成する。このとき、封止
部材6のパターンは、間隙形成用ガラス65が配置され
る間隙形成部材配置用空間61および変位電極4の電極
パッド41が配置される電極パッド配置用空間62およ
び導電性ペースト充填空間69を形成する。このような
封止部材6が印刷された絶縁性ダイヤフラム2と基板3
を突き合わせて圧力を加えた状態で上記温度で焼成して
両者を接着封止する。この場合、溶融した封止部材6は
流動するが間隙形成部材6は移動せず、間隙を一定に保
つことができる。
【0024】この実施の形態では、封止部材6を焼成し
た後も間隙形成部材配置用空間61および電極パッド配
置用空間62が残る態様が示されているが、この空間は
焼成時に流動した封止部材によって塞がれてもなんら問
題は無い。このように、絶縁性ダイアフラム2と基板3
を封止部材6で接着封止することによって、所定の間隔
を有し、所定の圧力とされた空間23を密封することが
できる。
【0025】低融点ガラスは、良好な弾性体であり、し
かも熱膨張率もセラミックと略同じであること(線膨張
係数:アルミナ=7.1×1/106、低融点ガラス=
5〜7×1/106)から、接着個所への応力の集中を
生じさせることがなくなり、良好な接着封止効果を期待
できる。また、低融点ガラスからなる封止部材6は、絶
縁性ダイヤフラム2または基板3のいずれか一方に形成
してもよく、双方に形成してもよい。封止部材6を絶縁
性ダイヤフラム2と基板3の双方に形成した場合には、
接着強度を高めることができる。
【0026】このように構成された、可変容量型圧力セ
ンサ1は、引出部材8から出力信号が取り出され、図示
を省略した電子回路によって必要な電気出力を得ること
ができる。この実施の形態では、間隙形成部材65とし
て高融点ガラスを用いたが、封止用部材よりも焼成温度
が高く、焼成後の膜厚を管理することができる材料であ
れば、例えば金属ペーストなどいかなる材料をも用いる
ことができる。また、封止部材6として、圧力センサを
使用する環境温度や被測定圧力が低いときには、低融点
ガラスに代えて、熱硬化性樹脂などの封止材料を用いる
こともできる。
【0027】(製造方法)図5を用いて上記可変容量型
圧力センサの製造工程を説明する。この例は、間隙形成
用ガラス65を可撓性ダイヤフラム2に設けるとともに
封止部材6を絶縁性ダイヤフラム2と基板3の双方に設
けた場合を示している。
【0028】まず、アルミナ粉末をバインダと混練した
材料を、位置合わせ溝21を有する所定の大きさ形状に
圧縮成型した後焼成して絶縁性ダイヤフラム2を得る。
この絶縁性ダイヤフラム2の表面に、金ペーストを変位
電極4および電極パッド41ならびに引出線42のパタ
ーンにスクリーン印刷した後、焼成して変位電極などを
形成する(工程1)。
【0029】この絶縁性ダイヤフラム2の同じ面に高融
点のガラスペーストを用いて間隙形成部材65のパター
ンを30μmの厚さにスクリーン印刷した後、100〜
150℃で10〜15分間乾燥する。この絶縁性ダイヤ
フラム2をベルト炉またはバッチ炉等を用いて900℃
でおよそ30分間焼成し、間隙形成用部材65を形成す
る(工程2)。この時の焼成パターンは、20℃/分で
800℃まで加熱した後、5℃/分で900℃まで上昇
させ、900℃で30分間焼成した後、20〜50℃/
分で冷却する。この焼成の結果、高さ18μmの間隙形
成用部材65を得ることができる。間隙形成部材用材料
の種類を選択すること、印刷を複数回繰り返すこと、焼
成条件を選択すること、印刷マスクを選択することによ
って任意の厚みを得ることができる。
【0030】次いで、電極および間隙形成用部材が形成
された絶縁性ダイヤフラム2の同じ面に、間隙形成部材
用材料よりも融点の低いガラスペーストを用いて封止用
ガラスのパターンをスクリーン印刷し、100〜150
℃で10〜15分間乾燥し、封止用ガラス6パターンを
形成する(工程3)。このとき、間隙形成用部材65の
周囲に間隙形成用部材配置空間61を設ける。
【0031】他方、アルミナ粉末をバインダと混練して
位置合わせ溝31および端子孔71ならびに貫通孔72
を有する所定の大きさ形状に圧縮整形した後焼成して基
板3を得る。この基板3の表面に、金ペーストを固定電
極5および電極パッド51ならびに引出線52のパター
ンにスクリーン印刷した後、焼成して固定電極などを形
成する(工程4)。このとき、貫通孔72の内面に導電
性部材からなる延長部53を設けるとともに、基板3の
他面に配線用の電極パッド9と電気部品配置用配線パタ
ーンを印刷形成する。
【0032】次いで、電極5が形成され間隙形成用部材
65が接する基板3の同じ面に、間隙形成用部材用材料
よりも融点の低いガラスペーストを用いて封止用部材の
パターンをスクリーン印刷し、100〜150℃で10
〜15分間乾燥し、封止用部材6を形成する(工程
5)。このとき、間隙形成用部材65が配置される空間
61を絶縁性ダイヤフラムの場合と同様に設ける。
【0033】工程3で得た絶縁性ダイヤフラム2の封止
用部材6のパターンと、工程5で得た基板3の封止用部
材6のパターンを位置合わせ用溝21,31を用いて整
合させて突き合わせ、圧力センサを仮りに組み立て、こ
の仮組み立て圧力センサをベルト炉またはバッチ炉等を
用いて700℃でおよそ30分間焼成し、封止用部材6
を互いに溶着する。(工程6)。この焼成の際、接合面
に圧力を加えることによって、封止用部材6は強固にか
つ気密の状態に溶着される。このときの焼成パターン
は、20℃/分で600℃まで加熱した後、5℃/分で
700℃まで上昇させ、700℃で30分間焼成した
後、20〜50℃/分で冷却して常温に戻す。
【0034】次ぎに、端子孔71に引出部材8を導電性
ペースト73とともに挿入してその底を電極パッド41
に接触させ、他方貫通孔72に導電性ペースト73を充
填して封止して、可変容量型圧力センサ素子を得る。そ
の後、基板3の外面に設けた配線パターンを用いて電気
回路部品を組み付けて可変容量型圧力センサ1を完成さ
せる(工程7)。このようにして、電極間を所定の間隔
に管理した可変容量型圧力センサを容易に得ることがで
きる。
【0035】(実施例)図6を用いて、本発明の他の実
施例を説明する。この例は、図2または図4に示した封
止用部材6にクラックが生じても、外部の雰囲気から内
部空間23を絶縁保持することができるようにした構成
を示している。図6は、図1のA−A線から見た絶縁性
ダイヤフラム2のの平面を示している。図6において、
図1〜図4に示した構成要素と同じ構成要素には同一の
符号を付している。本実施例は、複数の間隙形成用部材
65に対向する封止用部材6に設けた複数の空間61を
相互に結ぶ分離溝63を設けた点に特徴を有している。
このように、封止用部材6に溝を設けることによって、
半径方向にクラックが生じた場合でも外部から内部空間
までクラックが連通することが無くなり、封止効果を高
めることができる。
【0036】このような溝63は、絶縁性ダイヤフラム
2側の封止用部材6のみならず、基板3側に設けた封止
用部材6に設けることもできる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明に用いるアルミナ
またはジルコニア等のセラミックやシリコン等の絶縁材
料からなる薄板(ダイヤフラム)は、応力に対してほぼ
完全弾性体として働き、高い曲げ強度、高耐食性、微少
な機械的ヒステリシスといった特徴を持つので、可変容
量型圧力センサの絶縁性ダイヤフラムとして用いること
によって、高精度で再現性の高い圧力センサを構成する
ことができる。
【0038】また、厚みを精度高く管理できる間隙形成
部材を介して絶縁性ダイヤフラム2と基板3を封止する
ことによって、精度の高い静電型圧力センサを容易にか
つ安価に提供することができるとともに、封止部材を溶
融するときに封止部材が流動しても間隙形成部材は移動
せず製造時の歩留まりを向上させることができる。
【0039】絶縁性ダイヤフラム2と基板3の間の空間
8を低融点ガラス等を用いて密封することによって、冷
凍サイクル等の密閉サイクル中の使用において、圧力検
出装置が位置する高度にともなう気圧の変化による出力
エラーを防止できる。さらに、このように、密封構造と
することによって、万が一絶縁性ダイヤフラム2が破壊
した場合でも基板3によって圧力媒体の急激な放出を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる可変容量型圧力センサの構造を
説明する図2のC−C線における縦断面図。
【図2】図1のA−A線から見た絶縁性ダイヤフラム側
の構成を示す横断面図。
【図3】本発明にかかる可変容量型圧力センサの構造を
説明する図2のD−D線における縦断面図。
【図4】図1のB−B線から見た基板側の構成を示す横
断面図。
【図5】本発明にかかる可変容量型圧力センサの製造工
程を説明する工程図。
【図6】絶縁性ダイヤフラムの他の構成を示す図1のA
−A線から見た横断面図。
【図7】従来の可変容量型圧力センサの構造の概念を説
明する断面図。
【符号の説明】
1 可変容量型圧力センサ 2 絶縁性ダイヤフラム 3 基板 4 変位電極 41 電極パッド 42 引出線 5 固定電極 51 電極パッド 52 引出線 53 延長部 6 封止部材 61 間隙形成部材配置空間 62,69 電極パッド配置空間 63 分離溝 65 間隙形成用部材 71 端子孔 72 貫通孔 73 導電性ペースト 8 引出部材(端子) 9 電極パッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に変位電極を有する絶縁性ダイヤフ
    ラムと、該ダイヤフラムに設けた変位電極に所定の間隔
    をもって対向して配置される固定電極を設けた基板とか
    らなる可変容量型圧力センサにおいて、 前記絶縁性ダイヤフラムにアルミナまたはジルコニア等
    のセラミックもしくはシリコンまたは水晶等の絶縁体を
    使用し、 前記基板と前記絶縁性ダイヤフラムとの間に間隙形成用
    部材を印刷によって設けたことを特徴とする可変容量型
    圧力センサ。
  2. 【請求項2】 間隙形成用部材を円周上に等間隔に配置
    した請求項1記載の可変容量型圧力センサ。
  3. 【請求項3】 変位電極および固定電極を導電材料を用
    いて形成した請求項1または請求項2記載の可変容量型
    圧力センサ。
  4. 【請求項4】 絶縁性ダイヤフラムと基板を封着用ガラ
    スを用いて固着した請求項1乃至請求項3のいずれか記
    載の可変容量型圧力センサ。
  5. 【請求項5】 固着手段が低融点ガラスまたは熱硬化性
    樹脂からなる接着剤である請求項4記載の可変容量型圧
    力センサ。
  6. 【請求項6】 間隙形成用ガラスを絶縁性ダイヤフラム
    又は基板のいずれかの表面もしくは双方の表面に印刷す
    る請求項5記載の可変容量型圧力センサ。
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JP9897497A Pending JPH10288561A (ja) 1997-04-16 1997-04-16 可変容量型圧力センサ

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JP (1) JPH10288561A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002350263A (ja) * 2001-05-22 2002-12-04 Kyocera Corp 圧力検出装置用パッケージ
JP2009080095A (ja) * 2007-02-16 2009-04-16 Denso Corp 圧力センサおよびその製造方法

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