JPH10288408A - 省エネルギー冷凍システムの制御方法 - Google Patents

省エネルギー冷凍システムの制御方法

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JPH10288408A
JPH10288408A JP9092164A JP9216497A JPH10288408A JP H10288408 A JPH10288408 A JP H10288408A JP 9092164 A JP9092164 A JP 9092164A JP 9216497 A JP9216497 A JP 9216497A JP H10288408 A JPH10288408 A JP H10288408A
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compressor
frequency
capacity
control
refrigeration
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JP9092164A
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Takayuki Yamakawa
孝之 山川
Noboru Fukumoto
昇 福本
Tetsuo Kono
哲雄 河野
Shoichi Kuroda
章一 黒田
Hiroyuki Takagi
宏之 高木
Yukio Ito
幸雄 伊藤
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Yaskawa Electric Corp
Kandenko Co Ltd
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Kandenko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンプレッサの運転方法を最適に設定し、省
エネ効果を向上する新しい制御方式をもった省エネルギ
ー冷凍システムの制御方法を提供する。 【解決手段】 冷水出入口温度(T12),(T11)差に
その時の冷水流量(Q10)を乗じ冷凍能力推定値を求
め、この推定値と、冷凍能力設定器による設定値との差
を小さくするようにインバータ(9)の周波数(fS
を調整し、コンプレッサ(1)の速度を制御し、その駆
動力節減により、設計時の圧力損失見込分が回収され
る。制御装置(10)の制御誤差が所定値以下に縮小し
た時、周波数、冷媒流量を変化させ、冷凍プロセス安定
後、コンプレッサの速度変化前後の使用電力を比較し、
最小エネとなる周波数を学習探索し、設定冷凍能力にお
ける最適周波数を設定する。なお、試運転時または点検
時に冷凍容量と周波数の関係を満足する関数を発生させ
るので、通常運転時に最適周波数の探索操作を要しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンプレッサ式冷
凍システムの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータ駆動による、可変容量形のコ
ンプレッサが、冷凍システムや、ヒートポンプシステム
のエネルギー消費効率の改善のために、適用されるよう
になってきた。よく知られているように、電動機出力2
00KW以下では、容積式のコンプレッサが、構造が簡
単で、必要な高圧力が容易に得られ、効率もよいので、
広く採用されている。この容積式コンプレッサの容量制
御方法には、例えば、スクリュー式では、(1)吸い込
み絞り、(2)スライド弁調整、(3)台数制御、
(4)速度制御の各方式が実用されている。このうち
(2),(3),(4)の方式が基本的な方法で、なか
でもコンプレッサ1台の容量調整法としては、(2)の
スライド弁方式が、設備費が安価であり、容量調整時の
効率も比較的によいので、広く採用されている。この方
式では、スライド弁をスライドさせて、バイパス流量調
整する方式であるので、原理的に、容量を絞るとそれに
対応して、コンプレッサの軸動力が減少するため、それ
だけ軸動力を節減できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このスライド弁調製の
場合における駆動力で云えば、容量50%のとき、60
〜65%程度で、インバータによる速度制御方式の場合
の55%程度に比べて、電力が多い。しかし、動力の差
が、5〜10%と一見少なく思えるが、蓄積されれば大
きな量となる。しかしながら、インバータによる速度制
御による容量調整方式を採用すると、インバータ設備の
償却期間が長くなるので、効果を認識していても、その
適用を躊躇している場合が多いのが現状である。そこ
で、台数制御を併用してインバータの設備容量を小さく
する方法、スライド弁方式との併用方式、例えば、容量
100〜75%の範囲では、スライド弁方式とし、容量
75%以下をインバータによる速度制御方式とする方式
とし、インバータの容量を75%以下にするなどの細か
い工夫がなされている。
【0004】他方、当然のことながら、速度制御による
コンプレッサの軸動力節減効果を大きくする工夫や、イ
ンバータ自体の損失を低減する対策、運転中の電動機の
効率を最大にする制御などが提案され、省エネに関する
性能/コストの改善が努力されている。本発明の目的
は、これらの要求に応えるために、コンプレッサの運転
方法を最適に設定することにより、運転中の軸動力を最
小に保ち、省エネ効果を向上する新しい制御方式をもっ
た省エネルギー冷凍システムの制御方法を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の省エネルギー冷
凍システムの制御方法は、コンプレッサ、コンデンサ、
レシーバ、ドライヤ、膨張弁および蒸発器によって構成
されるコンプレッサ式冷凍システムにおける、コンプレ
ッサの速度を可変制御できる少なくとも1台のインバー
タ式可変速駆動装置に、蒸発器の出口温度と入口温度の
差を検出し冷媒過熱度を求めこれを設定値に保つよう
に、膨張弁の絞りを制御する絞り制御機構を備えた冷凍
システムの制御方法において、冷水出口温度と入口温度
の差を求め、この値にその時の冷水流量を乗じて冷凍能
力推定値を求め、この冷凍能力推定値と、冷凍能力設定
器による冷凍能力設定値とを比較し、その差を小さくす
るようにインバータの周波数を調整し、コンプレッサの
速度を制御することを特徴としている。
【0006】なお、本発明の制御方法は、制御誤差が所
定のある値以下に縮小した時、冷凍能力の一定制御を解
除し、インバータの周波数を僅かに変化させ、それによ
りコンプレッサの運転速度を、したがって冷媒流量を変
化させ、この条件下で冷凍プロセスが安定した後、この
速度変化を与えた前後のコンプレッサの使用電力を比較
し、最小エネルギー量をもたらすインバータ周波数を学
習探索し、それにより設定冷凍能力におけるインバータ
の最適周波数を設定することを特徴とすることが好まし
い。また、本発明の制御方法は、試運転時または点検時
に冷凍容量設定値を変化させ、各設定容量に対する最も
大きな省エネルギーをもたらす周波数を学習記憶させ、
かつコンプレッサの通常運転時にこの学習結果による冷
凍容量と周波数の関係を満足する関数を発生させること
を特徴とすることも好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態例につ
いて図面を参照して説明する。図1は、本発明の省エネ
ルギー冷凍システムの制御方法の、一実施形態例を含む
基本構成図、図2は、図1の制御方法の原理構成図、図
3は、図2における原理構成図の制御動作のフローチャ
ート、図4は、本実施形態例の冷凍サイクルの説明図で
ある。図1において、コンプレッサ1によって、高温、
高圧に圧縮された冷媒ガスは、コンデンサ2によって液
化され、レシーバ3に一時的に貯蔵される。レシーバ3
を出た、液化冷媒は、ドライヤ4を通して、電子式自動
膨張弁5に導かれる。高圧の冷媒液は、電子式膨張弁5
の絞り制御機構5Cによって、圧力が低下されると共
に、冷媒過熱度を設定値に保つように、流量が調整され
る。電子式膨張弁5を出た低圧冷媒液は、蒸発器6に入
り、冷水管7の水から熱を奪って蒸発し、低圧の過熱蒸
気となる。
【0008】この低温、低圧の冷媒ガスは、コンプレッ
サ1に吸入され、ここで上述のように、高温、高圧の冷
媒ガスとなって、再び吐き出される。このサイクルが繰
り返され、冷凍システムが運転される。以上は、基本的
な冷凍サイクルについて説明したものであるが、本発明
では、この冷凍サイクルの中で、冷媒循環ループの全圧
力損失に注目した。つまり、安定な冷凍サイクルを維持
しつつ、コンプレッサ1、コンデンサ2、膨張弁5およ
び蒸発器6の主要機器における圧力損失ならびにこれら
の主要機器を連結する配管の圧力損失を最小にするコン
プレッサの速度を、冷凍能力または、冷凍容量一定制御
と、さらに、その制御のもとで、トライアンドエラー方
法によって、学習、追及されて、冷凍能力が設定され、
最も省エネ効果の大きいコンプレッサ1の運転をする冷
凍システムが提供されることとなる。
【0009】なお、コンプレッサ1は、インバータ9で
可変電圧、可変周波数制御される電動機8によって駆動
され、コンプレッサ1の運転速度制御によって容量調整
ができるように構成されている。省エネルギー化のため
の制御装置10は、インバータ9と接続されている。こ
こで、先ず冷凍システムにおける、圧力損失について説
明すると、冷媒液が主要機器を連結する配管や膨張弁5
の中を通るときの圧力降下ΔPは、一般に次式で与えら
れている。 ΔP=λ・γ・(l/d)(u2 /2g)・・・・・・(1) ここで、ΔP:圧力降下(Kg/m2 ) λ :係数=0.3164 Re0.25 γ :液体の比重量(Kg/m3 ) l :管長(m) d :管の内径(m) u :液体の平均流速(m/s) g :重力加速度=9.8(m/s2 ) つまり、冷却能力を下げるために、流量(流速)を引き
下げると、ほぼ、その2乗に比例して圧力が低下するの
で、例えば、コンプレッサ1から、コンデンサ2に至る
圧力降下は小さくなり、コンデンサ2の必要圧力を一定
とすると、低下した配管の圧力降下分だけ、コンプレッ
サ1の吐出圧は、小さくできることになる。
【0010】また、コンデンサ2や蒸発器6において、
冷媒液と冷媒ガスが混合している場合の圧力降下は、次
の式(2)で与えられている。 ΔP=4x・γ・0.01(l/d)(ur2 /g)・・・・(2) ここで、ΔP:圧力降下(Kg/m2 ) γ:冷媒ガスの比重量(Kg/m3 ) l:管長(m) d:管の内径(m) ur :冷媒全部が蒸発したときの流速(m/s) g:重力加速度=9.8(m/s2 ) x:補正係数:Δa/Δeによって与えられる係数 Δa/Δe=0〜1.00のとき、x=1.00〜0.
34 ただし、Δa:出口における冷媒ガスと冷却材の温度差 Δe:入口における冷媒ガスと冷却材の温度差 したがって、冷却能力の低下に従って、その低下の割合
の2乗に比例して、圧力損失を低下できることがわか
る。
【0011】冷凍システムの圧力降下は、定格冷凍能力
において、システムが安定でかつ、コンプレッサ1の効
率が高く、所要動力が小さくなるように、各機器の配管
長をできるだけ短く、管径を大きくして、必要な余裕を
もって設計されている。つまり、冷凍能力を定格に設定
する場合にも、この圧力降下の余裕分だけ、コンプレッ
サ1の吐出圧力は、小さくてよいことになる。低温、低
圧の冷媒ガスが高温、高圧のガスに圧縮される過程は、
損失を考えなければ、断熱圧縮となり、断熱圧縮におけ
る理論ヘッド上昇Hadと、軸動力Sは、 Had={K/(K−l)}・Z・R・Ts ・{(Pd /Ps(K-1)/K −1} ・・・・・・・・(3) S=G・Had/(102・ηad) ・・・・・・・・(4) ここで、Had:断熱ヘッド上昇(Kgf−m/Kg℃) K :気体の比熱比 Z :気体の圧縮係数 R :ガス常数(Kgf−m/Kg℃) Ts :吸い込み温度(°K) Ps :吸い込み圧力(Kgf/cm2 a) Pd :吐出圧力(Kgf/cm2 a) G :流量(Kg/s) S :軸動力(KW) ηad:断熱圧縮効率 で与えられている。すなわち、軸動力Sは、効率を一定
とすれば、流量Gと断熱ヘッド上昇Hadの積に比例す
る。断熱ヘッド上昇Hadは、吸い込み絶対温度Ts
{(吐出絶対圧/吸い込み絶対圧)(K-1)/K−1}に、
ほぼ比例することがわかる。
【0012】したがって、流量Gのみに着目して、コン
プレッサ1の速度を低下し、冷凍能力を調整する従来方
式では、以上に述べた圧力損失を回収できないことにな
る。つまり、冷凍能力を絞る場合、冷凍能力とコンプレ
ッサ1の速度を関係づける関数発生器13を設計条件で
設定した場合、この断熱ヘッド上昇Hadを引き下げて軸
動力を節減することができない。本発明では、この関数
発生器13で与えられた対応関係で、コンプレッサ1の
速度が設定された後、10%程度の速度外乱を与え、電
子式膨張弁5の修正動作終了を検出し、速度外乱を与え
た前後のコンプレッサモータ8の入力を段階的に比較す
ることにより、その値が最少となる速度の補正値を学習
的に求め、この補正速度を補正係数として、関数発生器
13に取り込むことにより、従来の単純な速度制御によ
る容量調整方式よりも、一段と省エネとなる周波数で、
コンプレッサを運転することができるようにする。
【0013】図4のP−i線図によりこの動作を説明す
れば、次のようになる。今、設計条件で決定した関数発
生器13のもとで、ある設定冷凍容量で、図示のよう
に、若干、過熱圧縮、過冷却の冷凍サイクル、つまり、
点a,b,c,dで運転されているものとする。図にお
いて、冷凍能力q2 (Kcal/Kg)、コンデンサへ
の放熱量q1 (Kcal/Kg)およびコンプレッサ1
の圧縮仕事量A1(Kcal/Kg)が示されている。
今、ある速度で、つまり、ある周波数f0 で定常運転中
に、インバータ周波数をΔf(Hz)だけ下げる操作を
行う。冷媒循環量が減少するため、冷凍能力一定のもと
では、蒸発器6出口の過熱度が上がることになる。その
結果、電子膨張弁5は、絞りを少なくして冷媒液を増加
して、過熱度を一定に保つように働く。
【0014】つまり、P−i線図では、点a’,b’,
c’,d’の冷凍サイクルの運転に移行することにな
る。このときのコンプレッサの圧縮仕事量A1は、A
1’(Kcal/Kg)に低下する。すなわち、冷凍能
力に対する冷媒循環量は、インバータ周波数引き下げ前
と、ほぼ同じ量となるが、コンプレッサ吸い込み圧力が
若干増加することになり、その分だけ、軸動力が節減さ
れることになる。今、冷媒循環量を、G(Kg/h)と
すれば、上記の式(4)の流量G(Kg/s)と、断熱
圧縮効率をηad適用して、コンプレッサの軸動力を求め
れば、それぞれ、次の式(5),(5)’となる。 a,b,c,d で運転されている場合: S=3600・G・A1(860・ηad) =4.19・G・A1/ηad (KW)・・・・・(5) a’,b’,c’,d’で運転されている場合: S=4.19・G・A1’/ηad (KW)・・・・・(5)’ 今、例題によって、この場合の節減動力を試算してみ
る。
【0015】Pc =22.2(Kgf/cm2 a), Pd =6.0(Kgf/cm2 a), Pd ’=8.0(Kgf/cm2 a), k=1.31:アンモニア、 とすれば理論ヘッド上昇比はHad’/Hadは、 {(22.2/8.0)(1.31-1)/1.31−1}/{(2
2.2/6.0)(1.31-1)/1.31−1}=0.753 となり、そのときの動力の約25%の軸動力の節減が可
能となる計算になる。実例として、レシプロ式コンプレ
ッサで、 PC =17.6(Kgf/cm2 a), Pd =2.5(Kgf/cm2 a), 40Hz運転の場合と、 Pd ’=3.0(Kgf/cm2 a), 30Hz運転の場合のコンプレッサの入力電力を測定し
た例では、そのときの入力電力基準で、14.6%だけ
節減可能であった。
【0016】上述と同じ比熱比と仮定して、同様に、理
論ヘッド上昇比を求めると、0.886となり、約12
%の軸動力が節減できることになる。測定値14.6%
は、この推定値約12%に近い値になっており、以上の
推論が正しいことが示される。次に、本発明の具体的な
制御装置の構成とその動作を、図2および図3により説
明する。図2において、冷凍能力または冷凍容量設定器
11で、冷却水配管7の入口温度T11と出口温度T12
温度差に、そのときの流量Q10を乗じて求めた冷却能力
の実際値を、定格冷凍容量で割り算してp.u.に変換
した冷却能力推定値と比較される。そして、その偏差は
PIDコントローラ12の入力となり、その偏差が小さ
くなるように、インバータ9によってコンプレッサ1の
運転速度を調整する。上述の温度差と流量の乗算器1
9、冷却能力を単位化するための係数器17が示されて
いる。
【0017】冷凍容量とコンプレッサの運転速度を対応
づける関数発生器13の出力は、D/A変換器16によ
って、図1のインバータ9の周波数指令fs となってい
る。制御切替えスイッチ14,15は、図の下端に示す
制御リレーESによって制御される。本発明の制御方法
の省エネルギー制御の原理構成部分をなす省エネ制御機
構18が図2の下半分に線で囲われて示されている。図
2において、リミッタ21は、容量制御回路の制御偏差
がゼロに近くなったことを検出する図示のような特性を
有し、本発明の省エネ制御のスタートと毎回の省エネ周
波数探索の終了を検出する。タイマ22は、リミッタ2
1がゼロ近傍の値になって一定時間、例えば、5秒後に
一つのパルス信号を省エネ制御コントローラ23に与え
る。
【0018】このパルス信号は、省エネ制御1サイクル
記憶メモリーとして省エネルギー化コントローラ23の
内部に記憶される。この記憶によって、1回目の周波数
探索制御が起動する。1サイクル制御記憶メモリーの記
憶によって、制御切替えスイッチ14と15は、それぞ
れ位置“2”側に切替わる。制御切替えスイッチ14の
切替えによって、レジスタ26には、省エネ制御スター
ト前の関数発生器13の出力現在値がロードされ、記憶
される。同時に、1回目の省エネ周波数探索制御がスタ
ートする。つまり、予め設定された1〜5Hzの周波数
Δfの積算値を記憶すると共に、リミッタ27を通し
て、レジスタ26に記憶された周波数に加算され、制御
切替えスイッチ15を通して、コンプレッサ1の運転速
度を調整する。電動機入力比較回路24は、インバータ
9の制御回路内に設けられた電動機入力演算回路(不図
示)によって、演算、出力された、電動機入力P(K
W)を取り込み記憶し、省エネ探索制御前後の値を比較
する機能を有する。コントローラ25は、電動機入力比
較回路24の比較結果によって、省エネ制御コントロー
ラ23の制御の続行と中止、並びにその制御の方向を決
定する。
【0019】したがって、1回目周波数探索指令が発せ
られた後、膨張弁制御動作が完了すれば、容量制御設定
値CS と検出値Ci の差は再び小さくなり、リミッタ2
1,タイマ22によって、2回目の起動パルスが発せら
れ、記憶される。同時に、前記のインバータ回路から電
動機入力が検出される。この値と周波数変更前の電動機
入力とが比較され、周波数変更後の入力が小さければ、
コントローラ25は、DN信号を出力し、2回目の起動
パルスの記憶信号とのAND条件によって、同じ向きの
探索制御の続行を指令する。第2回目の2×Δfが、f
0 より減算されて、コンプレッサの速度をさらに、引き
下げる。2回目の起動パルスの記憶は、2回目の探索制
御指令の実行開始によって解除される。
【0020】この操作を繰り返し、電動機入力が最少に
なる周波数補正値ΣΔfを求め、この探索制御が終了す
る。省エネ化制御1サイクル記憶メモリーは、周波数探
索制御が終了し、つまり、コントローラ25が位置
“3”に切替わって、ZOの信号を発し、さらに、D/
A変換器16の現在値を保持するために、D/A変換器
16とPIDコントローラ12の現在値から、必要なレ
シーバ13の修正係数を逆算し、この値を使ってレシー
バ13に再設定が完了して後に解除される。1サイクル
制御記憶メモリーの解除によって、制御リレーESは、
OFFし、制御切替スイッチ14と15はそれぞれ位置
“1”側に切替わり、通常の容量制御回路に復帰する。
本冷凍容量制御システムでは、前述の、省エネ探索制御
に切替わる時も、また、上述のように本来の容量制御に
復帰する時も、効果的なバンプレス切替えが可能とな
り、切替え時の擾乱が少ない特徴をもっている。
【0021】図3において、以上の基本的な制御動作
を、制御フローとして説明している。なお、図2のリミ
ッタ27は、この省エネ周波数探索制御の行き過ぎによ
って、膨張弁5の制御範囲を超えることがないように、
また、蒸発器6出口の圧力が高過ぎるために蒸発器性能
の低下を招き、冷凍能力を却って低下させることがない
ようにするために考慮したものである。このリミッタ2
7は、図示してないが、絞り制御機構5C(図1)から
のインタロック信号によって、そのリミッタ動作を開始
したり、解除したりする機能を有する。本発明の省エネ
ルギー冷凍システムの制御方法の第2の特徴は、図2に
示すように、冷水管7の出入口温度差と流量の積によっ
て、実際の冷凍容量を推定し、フィードバック制御して
いることである。この制御によって、前述の配管などの
圧力損失の余裕、経年変化余裕分圧力損失が、コンプレ
ッサ1の運転速度引き下げによって軸動力の減少となっ
て回収されることになる。
【0022】例えば、容量設定を100%定格に設定し
た場合、コンプレッサ1から、コンデンサ2に向かう圧
力損失の余裕によって、冷媒は過冷却され、図4に示す
ようにc点は、c”に移り、冷凍能力が増大する。容量
制御装置はこれを検知して、冷凍能力を引き下げる方向
に、つまり、インバータ9が、コンプレッサ1の運転速
度を下げるように働く。この制御動作によって、冷凍能
力は一定に保たれるが、コンプレッサ1の運転速度は、
圧力損失の余裕分によって過冷却された、(エンタルピ
ーの増大分Δq2 )×(冷媒循環量)に相当したエネル
ギーが、コンプレッサ1の軸動力の節減となって回収さ
れる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、冷凍能力
一定制御ループを構成することにより、設計時に考慮さ
れた、冷媒循環ループの圧力損失余裕を、コンプレッサ
の軸動力の節減として回収する機能を有するのみなら
ず、設定された冷却容量のもとで、さらに、省エネとな
るコンプレッサの運転速度を学習、探索し、最小入力と
なる周波数を求め、省エネルギー化制御を行う機能をも
っことにより、従来方式よりも大幅に省エネをもたらす
省エネルギー冷凍システムの制御方法を提供できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の省エネルギー冷凍システムの制御方法
の、一実施形態例を含む基本構成図である。
【図2】図1の制御方法の原理構成図である。
【図3】図2における原理構成図の制御動作のフローチ
ャートである。
【図4】本実施形態例の冷凍サイクルの説明図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサ 2 コンデンサ 3 レシーバ 4 ドライヤ 5 電子式序銅膨張弁 5C 絞り制御機構 6 蒸発器 7 冷水管 8 電動機 9 インバータ 10 制御装置 11 冷凍容量設定器 12 PIDコントローラ 13 関数発生器 14,15 制御切替スイッチ 16 D/A変換器 17 冷凍能力単位化係数器 18 省エネ制御機構 19 乗算器 21,27 リミッタ 22 タイマ 23 省エネルギー化コントローラ 24 電動機入力比較回路 25 コントローラ 26 レジスタ ES 制御リレー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 哲雄 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内 (72)発明者 黒田 章一 東京都港区芝浦4丁目8番33号 株式会社 関電工内 (72)発明者 高木 宏之 東京都港区芝浦4丁目8番33号 株式会社 関電工内 (72)発明者 伊藤 幸雄 東京都港区芝浦4丁目8番33号 株式会社 関電工内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサ、コンデンサ、レシーバ、
    ドライヤ、膨張弁および蒸発器によって構成されるコン
    プレッサ式冷凍システムにおける、前記コンプレッサの
    速度を可変制御できる少なくとも1台のインバータ式可
    変速駆動装置に、前記蒸発器の出口温度と入口温度の差
    を検出し冷媒過熱度を求めこれを設定値に保つように、
    膨張弁の絞りを制御する絞り制御機構を備えた冷凍シス
    テムの制御方法において、 冷水出口温度と入口温度の差を求め、この値にその時の
    冷水流量を乗じて冷凍能力推定値を求め、該冷凍能力推
    定値と、冷凍能力設定器による冷凍能力設定値とを比較
    し、その差を小さくするようにインバータの周波数を調
    整し、コンプレッサの速度を制御することを特徴とする
    省エネルギー冷凍システムの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記制御方法は、制御誤差が所定のある
    値以下に縮小した時、前記冷凍能力の一定制御を解除
    し、インバータの周波数を僅かに変化させ、それにより
    コンプレッサの運転速度を、したがって冷媒流量を変化
    させ、この条件下で冷凍プロセスが安定した後、この速
    度変化を与えた前後のコンプレッサの使用電力を比較
    し、最小エネルギー量をもたらすインバータ周波数を学
    習探索し、それにより設定冷凍能力におけるインバータ
    の最適周波数を設定することを特徴とする請求項1記載
    の省エネルギー冷凍システムの制御方法。
  3. 【請求項3】 前記制御方法は、試運転時または点検時
    に冷凍容量設定値を変化させ、各設定容量に対する最も
    大きな省エネルギーをもたらす周波数を学習記憶させ、
    かつコンプレッサの通常運転時にこの学習結果による冷
    凍容量と周波数の関係を満足する関数を発生させること
    を特徴とする請求項2記載の省エネルギー冷凍システム
    の制御方法。
JP9092164A 1997-04-10 1997-04-10 省エネルギー冷凍システムの制御方法 Pending JPH10288408A (ja)

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