JPH10286262A - 骨関節固定用インプラント材料 - Google Patents

骨関節固定用インプラント材料

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JPH10286262A JP9110220A JP11022097A JPH10286262A JP H10286262 A JPH10286262 A JP H10286262A JP 9110220 A JP9110220 A JP 9110220A JP 11022097 A JP11022097 A JP 11022097A JP H10286262 A JPH10286262 A JP H10286262A
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implant material
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用に耐え得る充分な強度、及び生体骨との
良好な結合性を合わせ持ち、骨関節固定後は分解吸収さ
れて骨組織と置換されながら消失する骨関節固定用イン
プラント材料を提供する。 【解決手段】 周壁部1aに雄ネジ1bが形成され、そ
の内側に骨粉充填用の空洞部1cが形成され、この空洞
部1cに通じる複数の貫通孔1dが周壁部に形成された
結合ケージ1と、空洞部1cの両端開口を閉塞する蓋体
2,2とを備えた骨関節固定用インプラント材料であっ
て、結合ケージ1及び蓋体2,2が生体内分解吸収性ポ
リマーからなり、少なくとも結合ケージ1は生体内分解
吸収性ポリマー中にバイオセラミックス粉体を含有し、
且つ、圧縮されて該ポリマーの分子鎖又は結晶が結合ケ
ージ1の中心軸又はこれと平行な軸に向かって周囲から
斜めに配向している構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は骨関節固定用インプ
ラント材料に関し、特に、脊椎の椎骨間の関節にねじ込
んで脊椎の湾曲を矯正しながら両椎骨を結合固定する場
合に好適に使用されるインプラント材料に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の骨関節固定用インプラント材料
としては、例えば、図11に示すものが知られている。
【0003】このインプラント材料は、チタン製の円筒
状の結合ケージ101と、その両端開口を閉塞するチタ
ン製の蓋体102,102とからなるもので、この結合
ケージ101の外面には雄ネジ103が形成されてお
り、筒壁部には複数の貫通孔104が形成されている。
【0004】かかるインプラント材料は、図12及び図
13に示すように脊椎骨関節の固定に用いられる。即
ち、脊椎の上下に隣接する椎骨Lm,Lnの間に左右一
対のネジ孔を形成し、先端開口を蓋体102で閉じた結
合ケージ101,101を脊椎の後方から上記のネジ孔
にねじ込んで、この結合ケージ101,101をスペー
サとして椎骨Lm,Lnの間隔や姿勢を矯正する。そし
て、各結合ケージ101の後端開口から生体骨の骨粉を
ケージ内部に充填し、各結合ケージ101の後端開口を
蓋体102で閉塞する。また、結合ケージ101,10
1の内部に骨粉を充填して両端開口を蓋体102で閉塞
してから椎骨Lm,Ln間のネジ孔にねじ込む場合もあ
る。
【0005】このようにインプラントすると、体液が各
結合ケージ101の貫通孔104を通じてケージ内部へ
入り込み、骨粉相互の空隙に骨組織が誘導形成されて、
やがてはケージ内部で成長した骨組織と上下の椎骨L
m,Lnとが貫通孔104を通じて結合され、上下の椎
骨Lm,Lnが矯正された状態で一体的に固定される。
そのため脊椎の曲がりや、椎骨Lm,Lnの接近による
神経圧迫などに起因した疼痛はなくなる。
【0006】しかしながら、上記のチタン製インプラン
ト材料は、異物として椎骨Lm,Ln間に残るという問
題がある。
【0007】一方、特開平2−149271号には、上
記と略同様の構造を有する骨関節結合用バスケットの発
明が開示され、このバスケットを生物分解性の材料で造
ることの可能性が示唆されている。このように生物分解
性の材料で骨関節結合用のバスケットを造ることができ
れば、生体内で徐々に分解され異物として残ることがな
いので理想的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、公知の
生物分解性材料で前記の骨関節結合用バスケットを造っ
たとしても、そのようなバスケットは強度が充分でない
ため、椎骨Lm,Lnの圧迫力によって破壊する恐れが
あり、また、椎骨Lm,Ln間のネジ孔にバスケットを
ねじ込む際に破壊する恐れもある。従って、実用に耐え
得る充分な強度を有する生物分解性材料のバスケットは
未だ開発されていない。
【0009】また、前記の骨関節結合用バスケットやチ
タン製の結合ケージはいずれも、生体骨との結合性を有
しないため、椎骨Lm,Ln間のネジ孔にねじ込んでか
ら、骨組織の成長により椎骨Lm,Lnと結合するまで
の間に、該バスケットや結合ケージが位置ズレを生じ、
椎骨Lm,Lnが矯正不良の状態になる恐れもある。
【0010】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
で、第一の目的とするところは、実用に耐え得る充分な
強度、及び、生体骨との良好な結合性を合わせ持ち、骨
関節固定後は分解吸収されて骨組織と置換されながら消
失する、理想的な骨関節固定用インプラント材料を提供
することにある。そして、第二の目的とするところは、
結合ケージの形状を工夫して実用に耐え得る充分な強度
を備えた生体内分解吸収性の骨関節固定用インプラント
材料を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係る骨関節固定用インプラント
材料は、周壁部に雄ネジが形成され、周壁部の内側に骨
粉充填用の空洞部が形成され、該空洞部に通じる複数の
貫通孔が周壁部に形成された結合ケージと、該空洞部の
両端開口を閉塞する蓋体とを備えた骨関節固定用インプ
ラント材料であって、結合ケージ及び蓋体が生体内分解
吸収性ポリマーからなり、少なくとも結合ケージは生体
内分解吸収性ポリマー中にバイオセラミックス粉体を含
有し、且つ、圧縮されて生体内分解吸収性ポリマーの分
子鎖又は結晶が結合ケージの中心軸又はこれと平行な軸
に向かって周囲から斜めに配向していることを特徴とす
るものである。
【0012】この骨関節固定用インプラント材料のよう
に、少なくとも結合ケージが圧縮され、生体内分解吸収
性ポリマーの分子鎖又は結晶が結合ケージの中心軸又は
これと平行な軸に向かって周囲から斜めに配向している
と、非圧縮のものに比べて緻密質になり、密度や表面硬
度が高くなるだけでなく、結合ケージの強度が大幅に向
上し、しかも、上記の軸方向とこれに直角の方向との間
における分子鎖(結晶)配向の異方性が少なくなること
から、種々の方向の外力に対して充分な実用強度を有す
る結合ケージとなる。また、上記の軸と垂直な横断面に
おいては、分子鎖(結晶)が上記の軸の回りに放射状の
配向状態となるため、上記の軸を中心とする捻り強度も
顕著に向上する。従って、この結合ケージは、脊椎関節
に形成したネジ孔にねじ込むときに捻り破壊する心配が
なく、ねじ込んだ後に上下からの椎骨の圧迫力で破壊す
る心配もない。
【0013】この骨関節固定用インプラント材料は、空
洞部の一端開口を蓋体で閉塞した結合ケージを脊椎関節
のネジ孔にねじ込んでから生体骨の骨粉を結合ケージの
空洞部に充填して該空洞部の他端開口を蓋体で閉塞する
か、或は、結合ケージの空洞部に生体骨の骨粉を充填し
て該空洞部の両端開口を蓋体で閉塞してから脊椎関節の
ネジ孔にねじ込むことによって、脊椎関節にインプラン
トされる。このようにインプラントすると、体液が結合
ケージの貫通孔を通じて空洞部へ入り込み、骨粉相互の
空隙に骨組織が誘導形成されて、やがては空洞部の内部
で成長した骨組織と上下の椎骨が貫通孔を通じて結合固
定されるが、この骨関節固定用インプラント材料は、少
なくとも結合ケージが生体内分解吸収性ポリマー中にバ
イオセラミックス粉体を含有したものであるため、骨組
織が空洞部の内部で成長する前のインプラント初期の段
階において、少なくとも結合ケージが椎骨と結合する。
即ち、結合ケージの表面に散在する生体活性なバイオセ
ラミックス粉体、或は、結合ケージ表層部の生体内分解
吸収性ポリマーが体液との接触により加水分解されて露
出した生体活性なバイオセラミックス粉体によって骨組
織が結合ケージの表層部に誘導形成され、短期間のうち
に結合ケージが椎骨と結合する。従って、インプラント
初期の段階で、結合ケージが位置ズレを生じることはな
い。
【0014】そして、結合ケージの空洞部へ誘導形成さ
れた骨組織が成長して椎骨と結合する頃には、結合ケー
ジや蓋体の加水分解がかなり進行し、更に時間が経過す
ると完全に加水分解して骨組織と置換されつつ消失す
る。見掛け上の加水分解の速度は、バイオセラミックス
粉体を含有した結合ケージの方が速くなる。
【0015】次に、本発明の請求項2に係る骨関節固定
用インプラント材料は、前記請求項1のインプラント材
料において、結合ケージの周壁部の内側に少なくとも3
つの空洞部が等間隔をあけて互いに平行に形成され、該
空洞部の間に連続した隔壁部が形成されていることを特
徴とするものである。
【0016】このような構成のインプラント材料は、結
合ケージの空洞部と空洞部の間の連続した隔壁部が、結
合ケージの周壁部を内側から支える補強材の役目をする
ため、結合ケージの耐圧強度が更に向上する。また、結
合ケージをねじ込む際に、隔壁部が結合ケージの捻り変
形を抑制するように作用するので捻り強度も更に向上す
る。
【0017】次に、本発明の請求項3に係る骨関節固定
用インプラント材料は、前記の請求項1又は請求項2の
インプラント材料において、結合ケージがバイオセラミ
ックス粉体を10〜60重量%含有した生体内分解吸収
性ポリマーからなることを特徴とするものである。
【0018】バイオセラミックス粉体の含有率が60重
量%を越えると、生体内分解吸収性ポリマーの靱性が低
下するため結合ケージが脆弱化し、また含有率が10重
量%を下回ると、バイオセラミックス粉体による骨組織
の誘導形成能が落ちるため、生体骨に対する結合ケージ
の結合性が低下するといった不都合を生じるが、上記の
ように結合ケージのバイオセラミックス粉体の含有率を
10〜60重量%にすると、結合ケージが実用に充分耐
え得る強度及び靱性と、生体骨に対する良好な結合性と
を合わせ持つようになる。
【0019】次に、本発明の請求項4に係る骨関節固定
用インプラント材料は、前記の請求項1ないし請求項3
のいずれかのインプラント材料において、バイオセラミ
ックス粉体が、表面生体活性なハイドロキシアパタイ
ト、バイオガラス系もしくは結晶化ガラス系の生体用ガ
ラス、生体内吸収性の湿式ハイドロキシアパタイト、ジ
カルシウムホスフェート、トリカルシウムホスフェー
ト、テトラカルシウムホスフェート、オクタカルシウム
ホスフェート、カルサイト、ジオプサイトのいずれか一
種の粉体又は二種以上の混合粉体であり、生体内分解吸
収性ポリマーが、10万〜70万の初期の粘度平均分子
量を有するポリ乳酸、乳酸−グリコール酸共重合体、乳
酸−カプロラクトン共重合体のいずれか一種のポリマー
又は二種以上の混合ポリマーであることを特徴とするも
のである。
【0020】このような特定のバイオセラミックス粉体
と、特定の初期の粘度平均分子量を有する生体内分解吸
収性ポリマーを選択使用したインプラント材料は、該粉
体が骨組織の誘導形成能に優れるため、結合ケージが生
体骨との結合性に富み、且つ該ポリマーが靱性に優れ、
圧縮配向しやすいため、高強度を有するものとなる。
【0021】また、第二の目的を達成するため、本発明
の請求項5に係る骨関節固定用インプラント材料は、周
壁部に雄ネジが形成され、周壁部の内側に少なくとも3
つの骨粉充填用の空洞部を等間隔をあけて互いに平行に
形成され、該空洞部の間に連続した隔壁部が形成され、
該空洞部に通じる複数の貫通孔が周壁部に形成された生
体内分解吸収性ポリマーよりなる結合ケージと、該空洞
部の両端開口を閉塞する生体内分解吸収性ポリマーより
なる蓋体とを備えたことを特徴とするものである。
【0022】このような構成のインプラント材料は、結
合ケージの空洞部の間の連続した隔壁部が、結合ケージ
の周壁部を内側から支える補強材の役目をするため、結
合ケージの耐圧強度が向上する。そして、この結合ケー
ジをねじ込む際には、捻り力が周壁部から隔壁部へ分散
して伝わり、該隔壁部が結合ケージの捻り変形を抑制す
るように作用する。従って、このインプラント材料は、
結合ケージの生体内分解吸収性ポリマーが前記のように
圧縮配向されていなくても、実用上充分な耐圧強度や捻
り強度を有し、破損の恐れは殆どない。
【0023】更に、本発明の請求項6に係る骨関節固定
用インプラント材料は、前記の請求項1ないし請求項5
のいずれかのインプラント材料において、少なくとも結
合ケージの表面に酸化処理が施されていることを特徴と
するものである。
【0024】このインプラント材料のように、少なくと
も結合ケージの表面に酸化処理が施されていると、骨関
節にインプラントしたとき、結合ケージの表面が体液と
よく濡れるようになるので加水分解性が良くなり、ま
た、結合ケージにバイオセラミックス粉体が含有されて
いる場合には、骨組織の結合ケージ表層部への誘導形成
が一層活発となって生体骨との結合性が更に向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の具
体的な実施形態を詳述する。
【0026】図1は本発明の一実施形態に係る骨関節固
定用インプラント材料の正面図、図2は同インプラント
材料の平面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は同
インプラント材料の分子鎖又は結晶の配向状態を示す概
念図である。
【0027】この骨関節固定用インプラント材料は、結
合ケージ1と二枚の蓋体2,2とで構成されており、こ
れらの結合ケージ1及び蓋体2,2は、いずれもバイオ
セラミックス粉体を含有した生体内分解吸収性ポリマー
からなるものである。
【0028】この結合ケージ1の周壁部1aには雄ネジ
1bが形成されており、該周壁部1aの内側には、円形
断面を有する骨粉充填用の空洞部1cが同心状に形成さ
れている。そして、この空洞部1cに通じる複数の貫通
孔1dが、周壁部1aの雄ネジ1bの谷の部分に形成さ
れている。
【0029】結合ケージ1の好ましい寸法は、長さaが
18〜30mm程度、外径bが8〜24mm程度、空洞
部の直径cが2〜20mm程度、雄ネジのピッチdが2
〜4mm程度、ネジ山の高さが2〜4mm程度である。
【0030】また、結合ケージ1の開口率(空洞部1c
の周面の面積に対して全ての貫通孔1dの開口面積が占
める百分率)は、3〜30%程度の範囲が適当である。
開口率が3%未満では、空洞部1c内への体液の導入が
不充分となり、30%を越えると、結合ケージ1の強度
低下を招く恐れが生じる。従って、結合ケージ1の開口
率が上記範囲となるように、貫通孔1dの大きさ及び形
成個数を決定し、周壁部1aの全周に亘って貫通孔が略
均等な配置状態となるように雄ネジ1bの谷の部分に形
成することが望ましい。なお、貫通孔1dは、骨粉がこ
ぼれ出さないように0.01〜0.3cm2 程度の開口
面積を有する丸孔、長孔又は角孔とすることが望まし
い。
【0031】この結合ケージ1の大きい特徴は、材料の
バイオセラミックス粉体を含有した生体内分解吸収性ポ
リマーが圧縮され、図4に示すように該ポリマーの分子
鎖M又は結晶が結合ケージ1の中心軸Xに向かって周囲
から斜めに配向している点にある。
【0032】上記のように結合ケージ1のポリマーが圧
縮されて分子鎖(結晶)Mが配向していると、非圧縮の
ものに比べて緻密質になり、密度や表面硬度が高くなる
だけでなく、結合ケージ1の強度が大幅に向上し、中心
軸Xの方向とこれに直角の方向との間における分子鎖
(結晶)配向の異方性が少なくなることから、種々の方
向の外力に対して充分な実用強度を有する結合ケージが
得られる。また、中心軸Xと垂直な横断面においては、
分子鎖(結晶)Mが中心軸Xの回りに放射状の配列形態
となるため、結合ケージ1の捻り強度も顕著に向上す
る。従って、この結合ケージ1は、後述するように脊椎
関節に形成したネジ孔にねじ込むときに捻り破壊する心
配がなく、ねじ込んだ後に上下からの椎骨の圧迫力で破
壊する心配もない。
【0033】また、上記のように生体内分解吸収性ポリ
マー中に生体活性なバイオセラミックス粉体が含有され
ていると、この結合ケージ1を脊椎関節のネジ孔にねじ
込んでインプラントした初期の段階において、結合ケー
ジ1の表面に露出しているバイオセラミックス粉体、或
は、表層部の生体内分解吸収性ポリマーが体液との接触
により加水分解されて露出するバイオセラミックス粉体
によって骨組織が結合ケージ1の表層部に誘導形成さ
れ、短期間のうちに結合ケージ1が椎骨と結合するた
め、結合ケージ1の位置ズレを生じる心配が解消され
る。そして、時間の経過と共に結合ケージ1の加水分解
が深層まで進行し、やがては結合ケージ1全体が加水分
解されて骨組織と置換しつつ消失する。
【0034】分子鎖(結晶)Mの中心軸Xに対する配向
角θは、10〜60°の範囲に調整することが望まし
く、10°未満では分子鎖(結晶)配向の異方性の改善
が不充分となり、60°を越えるものは製造が容易でな
くクラック等が発生しやすくなる。更に好ましい配向角
の範囲は10〜35°である。なお、配向角θの調整に
ついては後述する。
【0035】材料の生体内分解吸収性ポリマーとして
は、高分子量で強度や靱性が大きく、無毒性で加水分解
により生体内に吸収される結晶性の熱可塑性ポリマーが
全て使用可能であるが、その中でも、初期の粘度平均分
子量が10万〜70万、好ましくは15万〜60万程度
のポリ乳酸、乳酸−グリコール酸共重合体、乳酸−カプ
ロラクトン共重合体などが特に好適であり、これらは単
独で又は二種以上混合して使用される。上記のポリ乳酸
などは生体内での安全性が既に実証されたポリマーであ
り、しかも、結晶性で直鎖状のポリマーであるため圧縮
配向性が良く、容易に強度を向上させることができる。
【0036】初期の粘度平均分子量が10万未満のポリ
乳酸などを使用すると、前記のように圧縮により分子鎖
(結晶)Mを配向させても、実用上充分な強度を有する
結合ケージ1を得ることが困難となり、一方、初期の粘
度平均分子量が70万を越えるポリ乳酸などを使用する
と、後述するようにビレットを溶融成形する段階で分子
量が大幅に低下するので、やはり高強度の結合ケージ1
を得ることが困難となる。
【0037】また、上記の生体内分解吸収性ポリマーに
含有させるバイオセラミックス粉体としては、表面生体
活性なハイドロキシアパタイト、バイオガラス系もしく
は結晶化ガラス系の生体用ガラス、生体内吸収性の湿式
ハイドロキシアパタイト、ジカルシウムホスフェート、
トリカルシウムホスフェート、テトラカルシウムホスフ
ェート、オクタカルシウムホスフェート、カルサイト、
ジオプサイトなどの粉体が好適であり、これらは単独で
又は二種以上混合して使用される。特に、骨組織の誘導
形成能が高い湿式ハイドロキシアパタイトの粉体は最適
である。これらのバイオセラミックス粉体は、その粒径
が0.2〜50μm程度のものが好適であり、より好ま
しくは数μm〜数十μmの粒径を有するものが使用され
る。
【0038】バイオセラミックス粉体の含有率は10〜
60重量%の範囲内であることが望ましく、この範囲内
でバイオセラミックス粉体を含有させると、実用に充分
耐え得る強度及び靱性と、生体骨に対する良好な結合性
とを合わせ持った結合ケージ1が得られる。含有率が6
0重量%を越えると、生体内分解吸収性ポリマーの靱性
が低下するため結合ケージ1が脆弱化し、含有率が10
重量%を下回ると、バイオセラミックス粉体による骨組
織の誘導形成能が落ちるため、生体骨に対する結合ケー
ジ1の結合性が低下する。
【0039】この結合ケージ1の表面は、酸化処理を施
して活性化させることが望ましく、このように酸化処理
を施すと、脊椎関節にインプラントしたとき、結合ケー
ジ1の表面が体液とよく濡れ、加水分解や骨組織の誘導
が一層活発になるので、椎骨との結合性が更に向上す
る。酸化処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処
理、過酸化水素処理などの公知の処理手段が採用され
る。
【0040】一方、蓋体2,2は、前記結合ケージ1の
空洞部1cに充填される生体骨の骨粉がこぼれないよう
に空洞部1cの両端開口を閉塞するものである。この蓋
体2,2は、空洞部1cの両端開口に圧入固定できるよ
うに、空洞部1cの直径より僅かに大きい直径を有する
円板状に形成されているが、例えば、蓋体2,2の外周
面に小さな雄ネジを形成し、空洞部1cの両端開口部に
形成された小さな雌ネジに螺合させて固定するように構
成してもよい。また、この蓋体2,2には、体液を空洞
部1c内へ導入するための貫通孔を形成してもよい。
【0041】この実施形態における蓋体2は、前記の結
合ケージ1と同じバイオセラミックス粉体を含有させた
生体内分解吸収性ポリマーで形成しているが、結合ケー
ジ1のように椎骨と直接接触するものではないので、バ
イオセラミックス粉体を含有させて椎骨との結合性を高
める必要は必ずしもなく、生体内分解吸収性ポリマーの
みで形成してもよい。また、椎骨との結合性を高めるた
めに蓋体2の表面を酸化処理する必要性もない。更に、
蓋体2は結合ケージ1のような大きい強度を必要としな
いので、圧縮により生体内分解吸収性ポリマーの分子鎖
(結晶)を蓋体2の中心軸又はこれと平行な軸に向かっ
て周囲から斜め方向に配向させる必要性もない。但し、
結合ケージ1と同様にバイオセラミックス粉体を含有さ
せたり、圧縮によってポリマーの分子鎖(結晶)を配向
させたり、蓋体表面を酸化処理したりするのは自由であ
る。
【0042】次に、図5及び図6を参照して結合ケージ
1の製造方法を説明する。
【0043】まず、生体内分解吸収性ポリマーを溶剤に
溶かした溶液中に、バイオセラミックス粉体を生体内分
解吸収性ポリマーの非溶剤に懸濁させた懸濁液を加えて
撹拌し、バイオセラミックス粉体を凝集させることなく
均一に分散させる。そして、撹拌しながら更に非溶剤を
加えて、生体内分解吸収性ポリマーとバイオセラミック
ス粉体を同時に沈殿させ、これを濾過、乾燥して、内部
にバイオセラミックス粉体が均一に分散している生体内
分解吸収性ポリマーの顆粒を得る。
【0044】この顆粒を用いて、溶融押出成形やプレス
成形などの溶融成形の手段により、バイオセラミックス
粉体を均一に含有した円柱状のビレット3を成形する。
【0045】次いで、図5に示すような成形型4、即
ち、横断面の開口面積が大きい大径円筒形の収容キャビ
ティ4aと、横断面の開口面積が小さい小径円筒形の有
底の成形キャビティ4cとの間に、内周面が下窄まりの
テーパー面とされた絞り部4bを同軸的に設けた成形型
4を使用し、その収容キャビティ4aに上記のビレット
3を収容して、加圧用の雄型4dによりビレット3を生
体内分解吸収性ポリマーの結晶化可能な温度(ガラス転
移温度以上で溶融温度以下の温度)にて図6に示すよう
に成形キャビティ4cへ連続的又は断続的に圧入充填す
る。
【0046】このように圧入充填すると、ビレット3が
絞り部4bを通過する際に、該絞り部4bのテーパー面
との間に摩擦抵抗による大きな剪断力が生じ、これが分
子鎖(結晶)を配向させる材料進行方向(MD)及び横
方向(TD)の外力として作用するため、分子鎖(結
晶)が成形型4の中心軸Xm(換言すればビレット3の
中心軸)に向かって周囲から斜め下方に配向しつつ圧縮
され、結晶化が進行する。そして、成形キャビティ4c
に充填された後も、成形キャビティ4cの内面及び底面
により背圧を受けて、上記の分子鎖(結晶)配向及び圧
縮状態を維持したまま固定化され、バイオセラミックス
粉体を含有した生体内分解吸収性ポリマーからなる円柱
状の圧縮配向成形体30が得られる。
【0047】そこで、この圧縮配向成形体30を成形型
4から取り出し、切削加工によって該成形体30の外周
面に前記の雄ネジ1bを形成すると共に、内側に円形断
面を有する前記の空洞部1cを形成し、更に前記の貫通
孔1dを穿孔して所定の長さに切断すると、分子鎖(結
晶)Mが中心軸Xに向かって周囲から斜め下方に配向す
る圧縮された前記の結合ケージ1を得ることができる。
この結合ケージ1は、最終的にコロナ放電などの酸化処
理が施され、その表面が活性化される。
【0048】上記の製造方法において、成形型4の中心
軸Xmに対する分子鎖(結晶)の配向角は、絞り部4b
のテーパー面の傾斜角θ、及び、収容キャビティ4aと
成形キャビティ4cとの開口面積の比によって近似的に
定まるので、傾斜角θと開口面積の比を変えることによ
り、分子鎖(結晶)の配向角を前述した10〜60°の
範囲に調整することが望ましい。その場合、収容キャビ
ティ4aと成形キャビティ4cとの開口面積の比を1.
5〜6.0の範囲内で変え、変形比(ビレット3の断面
積/圧縮配向成形体30の断面積)が実質的に1.5〜
6.0の範囲となるように調整することが望ましい。変
形比が1.5未満では、分子鎖(結晶)配向が不充分な
圧縮配向成形体30となり、6.0を越えると配向が過
度になってフィブリル化した圧縮配向成形体30となる
ので、いずれも、切削加工により満足な結合ケージ1を
得ることが困難となる。
【0049】また、圧縮配向成形体30の結晶化度は、
収容キャビティ4aと成形キャビティ4cとの開口面積
比、ビレット3の圧入温度、圧力、圧入速度などをコン
トロールすることによって、30〜60%の範囲に調節
することが望ましい。このように結晶化度を調節した圧
縮配向成形体30を切削加工して得られる結合ケージ1
は、結晶相と非晶相の比率のバランスが良く、結晶相に
よる強度及び硬度の向上と、非晶相による柔軟性とが良
く調和されているため、結晶相のみの場合のような脆さ
がなく、非晶相のみの場合のような強度のない弱い性質
も現れない。そのため靱性があり、総合的に強度が充分
高い結合ケージ1となる。
【0050】尚、蓋体2は、バイオセラミックス粉体を
均一に分散させた生体内分解吸収性ポリマーの前記顆
粒、又はバイオセラミックス粉体を含まない該ポリマー
の粉粒を用いて、所定の厚さの円板状に溶融成形する
か、或は、円柱状に溶融成形して所定の厚さの円板状に
切断することにより製造すればよい。また、圧縮により
分子鎖(結晶)が中心軸に向かって周囲から斜めに配向
した高強度の蓋体を製造する場合は、前記と同様にして
得た円柱状の圧縮配向成形体を所定の厚さの円板状に切
断すればよい。
【0051】以上のような結合ケージ1と蓋体2,2と
からなる骨関節固定用インプラント材料は、図11〜図
13に示す従来品と同様に脊椎関節等の固定に用いられ
る。即ち、脊椎の上下に隣接する椎骨Lm,Lnの間に
左右一対のネジ孔を形成し、空洞部1cの先端開口を蓋
体2で閉じた結合ケージ1,1を脊椎の後方から上記の
ネジ孔にねじ込むことにより、この結合ケージ1,1を
スペーサとして椎骨Lm,Lnの間隔や姿勢を矯正す
る。そして、各結合ケージ1の後端開口から生体骨の骨
粉を空洞部1cに充填し、各結合ケージ1の後端開口を
蓋体2で閉塞して、椎骨間にインプラントする。なお、
結合ケージ1の空洞部1cに骨粉を充填して空洞部1c
の両端開口を蓋体2で閉塞してから椎骨Lm,Ln間の
ネジ孔にねじ込んでもよい。
【0052】結合ケージ1をねじ込むときには大きい捻
り力が結合ケージ1に作用するが、この結合ケージ1は
既述したように捻り強度が大きいため捻り破壊する心配
はない。また、インプラント後は椎骨の圧迫力や他の外
力が結合ケージ1に作用するが、この結合ケージ1は既
述したように種々の方向からの外力に対する強度が総体
的に大きいため、やはり破壊する心配はない。
【0053】上記のようにインプラントすると、体液が
結合ケージ1の貫通孔1dを通じて空洞部1cへ入り込
み、骨粉相互の空隙に骨組織が誘導形成されて、やがて
は空洞部1cの内部で成長した骨組織と上下の椎骨L
m,Lnとが貫通孔1dを通じて結合されることになる
が、骨組織が空洞部1cの内部で成長する前のインプラ
ント初期の段階において、結合ケージ1や蓋体2の表面
に露出している生体活性なバイオセラミックス粉体、或
は、表層部の生体内分解吸収性ポリマーが体液との接触
により加水分解されて露出する生体活性なバイオセラミ
ックス粉体によって、骨組織が結合ケージ1や蓋体2の
表層部に誘導形成されるため、この結合ケージ1や蓋体
2は短期間のうちに椎骨と結合する。従って、インプラ
ント初期の段階で結合ケージ1が位置ズレを生じて椎骨
が矯正不良の状態となる心配も解消される。
【0054】そして、結合ケージ1の空洞部1cへ誘導
形成された骨組織が成長して椎骨Lm,Lnと結合する
頃には、結合ケージ1や蓋体2の加水分解がかなり進行
し、更に時間が経過すると完全に加水分解して骨組織と
置換されつつ消失する。結合ケージ1や蓋体2,2の見
掛け上の加水分解速度は、バイオセラミックス粉体の含
有量が多くなるほど早くなるので、該粉体の含有量を増
減することにより加水分解速度を調節することも可能で
ある。
【0055】既述した結合ケージ1は、生体内分解吸収
性ポリマーの分子鎖(結晶)Mが結合ケージ1の中心軸
Xに向かって周囲から斜めに配向したものであるが、分
子鎖(結晶)Mが中心軸Xと平行な軸に向かって周囲か
ら斜めに配向するようにしてもよく、このような結合ケ
ージも種々の方向からの外力に対する強度が総体的に向
上し、また、平行な軸を中心とする捻り強度も向上す
る。
【0056】分子鎖(結晶)Mが平行な軸に向かって斜
めに配向する結合ケージの製造は、既述した結合ケージ
1の製造方法において、絞り部4bのテーパー面の傾斜
角を、テーパー面の全周に亘って若しくは任意の部分で
漸次変化させた成形型4を使用し、ビレット3を成形キ
ャビティ4cに圧入充填することによって、成形型4の
中心軸Xmと平行な偏心した軸に向かって分子鎖(結
晶)が周囲から斜め下方に配向した円柱状の圧縮配向成
形体を造り、これを切削加工して雄ネジ1b、空洞部1
c、貫通孔1dを形成すればよい。
【0057】図7は本発明の他の実施形態に係る骨関節
固定用インプラント材料の結合ケージの正面図、図8は
同結合ケージの平面図、図9は図8のA−A線断面図で
あって分子鎖(結晶)の配向状態を併せて示したもので
ある。
【0058】この結合ケージ10は、既述した結合ケー
ジ1と同じバイオセラミックス粉体を含有した生体内分
解吸収性ポリマーからなるもので、図9に示すように、
圧縮により分子鎖(結晶)Mが結合ケージ10の中心軸
Xに向かって周囲から斜め下方に配向している。従っ
て、この結合ケージ10も、種々の方向からの外力に対
する強度が総体的に大きく、捻り強度が大である。
【0059】この結合ケージ10の周壁部10aには雄
ネジ10bが形成されており、図8に示すように、該周
壁部10aの内側には円形の断面形状を有する骨粉充填
用の3つの空洞部10c,10c,10cが中心軸Xの
回りに等間隔をあけて互いに平行に形成されている。そ
して、これらの空洞部10c,10c,10cの間に
は、連続した隔壁部10fが形成されている。空洞部1
0cの形成個数は3つに限定されるものではなく、中心
軸Xの回りに等間隔をあけて4つ以上形成してもよい。
【0060】図8及び図9に示すように、各空洞部10
cは周壁部10aの雄ネジ10bの谷の部分10eに一
部重なって形成されており、この重なり部分が各空洞部
10cに通じる貫通孔10dとなっている。なお、各空
洞部10cを雄ネジ10bの谷の部分10eに重ならな
いように形成し、貫通孔10eを雄ネジ10bの谷の部
分10eに別途穿孔してもよい。
【0061】また、各空洞部10cの両端開口は、空洞
部10cの直径より僅かに大きい直径を有する円板状の
蓋体(不図示)を圧入固定してそれぞれ閉塞してもよい
が、3つの空洞部10c10c,10cの開口を全て閉
塞できる大きい直径の蓋体を結合ケージの両端に固定し
て閉塞するようにしてもよい。
【0062】このような結合ケージ10は、空洞部10
c相互間の連続した隔壁部10fが周壁部10aを内側
から支える補強材の役目をするため、結合ケージ10の
強度、特に耐圧強度が一層向上する。また、この結合ケ
ージ10を脊椎関節のネジ孔にねじ込む際には、捻り力
が周壁部10aから連続した隔壁部10fへ分散して伝
わり、該隔壁部10fが結合ケージ10の捻り変形を抑
制するように作用するため、捻り強度も一層向上する。
【0063】この結合ケージ10の他の構成や使用方法
は、既述した結合ケージ1と実質的に同一であるので、
説明を省略する。
【0064】以上のような結合ケージ10は、既述した
圧縮配向成形体30の外周面を切削加工して雄ネジ10
bを形成した後、その谷の部分10eに一部重なるよう
に各空洞部10cを穿設することによって簡単に製造で
きる。
【0065】ところで、図7〜図9に示すように周壁部
10aに雄ネジ10bが形成され、周壁部10aの内側
に少なくとも3つの骨粉充填用の空洞部10cが等間隔
をあけて互いに平行に形成され、該空洞部10cの間に
連続した隔壁部10fが形成され、該空洞部10cに通
じる複数の貫通孔10dが周壁部10aに形成された結
合ケージ10と、該空洞部10cの両端開口を閉塞する
蓋体(不図示)とから成る骨関節固定用インプラント材
料は、その結合ケージ10及び蓋体を、バイオセラミッ
クス粉体を含有しない無圧縮無配向の生体内分解吸収性
ポリマー、又はセラミックス粉体を含有した無圧縮無配
向の生体内分解吸収性ポリマーで造ることができる。
【0066】かかる骨関節固定用インプラント材料は、
前述したように結合ケージ10の隔壁部10fが周壁部
10aを内側から支える補強材の役目をし、しかも、結
合ケージ10を脊椎関節のネジ孔にねじ込むときに該隔
壁部10fが結合ケージ10の捻り変形を抑制するよう
に作用するため、圧縮により生体内分解吸収性ポリマー
の分子鎖(結晶)が配向していなくても、結合ケージ1
0の耐圧強度や捻り強度が大きく実用に充分耐えること
ができ、破損の心配は殆どない。
【0067】図10は本発明の更に他の実施形態に係る
骨関節固定用インプラント材料の結合ケージを示す平面
図である。
【0068】この結合ケージ11は、図1〜図4に示す
結合ケージ1や図7〜図9に示す結合ケージ10と同様
に、バイオセラミックス粉体を含有した生体内分解吸収
性ポリマーの分子鎖(結晶)を圧縮により結合ケージ1
1の中心軸に向かって周囲から斜め下方に配向させたも
のであって、雄ネジ11bを形成した周壁部11aの内
側には、前記結合ケージ10の空洞部10cより大きい
円形断面を有する骨粉充填用の3つの空洞部11c,1
0c,10cが相互に一部重なって合体するように平行
に形成されており、この合体した空洞部11cと雄ネジ
11bの谷の部分11eとの重なったところが貫通孔1
1dとなっている。
【0069】このような結合ケージ11は、周壁部10
aの内側に隔壁部がないので、前記結合ケージ10のよ
うな隔壁部10fによる強度向上効果は得られないが、
圧縮により生体内分解吸収性ポリマーの分子鎖(結晶)
が中心軸に向かって周囲から斜め下方に配向しているの
で、種々の方向の外力に対する強度が総体的に向上し捻
り強度も大である。そして、雄ネジ11bの谷の部分1
1eと一部重なるように空洞部11cを設けることによ
って貫通孔11dを空洞部11cと同時に形成している
ため、図1〜図4に示す結合ケージ1のように空洞部1
cを形成したのち更に貫通孔1dを周壁部1aに形成す
る作業が不要となり、切削加工の工数を減らすことがで
きる。
【0070】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、少なく
とも結合ケージが生体内分解吸収性ポリマー中にバイオ
セラミックス粉体を含有し、且つ、圧縮されて生体内分
解吸収性ポリマーの分子鎖又は結晶が結合ケージの中心
軸又はこれと平行な軸に向かって周囲から斜めに配向し
ている本発明の骨関節固定用インプラント材料は、該結
合ケージが種々の方向の外力に対して充分な実用強度を
備え、捻り強度も大きいため、骨関節にねじ込むときに
捻り破壊したり、インプラント初期の段階で生体骨の圧
迫力等により破壊する心配がなく、また、生体骨との結
合性を有するのでインプラント初期の段階で位置ズレを
生じることもなく、骨組織の成長により骨関節が結合固
定された後は結合ケージも蓋体も加水分解により生体骨
と置換しつつ消失して異物として残らないといった顕著
な効果を奏する。
【0071】そして、上記の骨関節固定用インプラント
材料において、骨結合ケージの周壁部の内側に少なくと
も3つの空洞部を等間隔をあけて互いに平行に形成し、
空洞部の間に連続した隔壁部を形成したものは、結合ケ
ージの強度、特に耐圧強度と捻り強度が一層向上し、更
に、生体内分解吸収性ポリマーに対するバイオセラミッ
クス粉体の含有率を10〜60重量%の範囲に設定した
ものは、充分な実用強度及び靱性と、生体骨に対する良
好な結合性とを合わせ持つといった効果を奏する。
【0072】また、周壁部の内側に少なくとも3つの骨
粉充填用の空洞部を等間隔で互いに平行に形成し、該空
洞部の間に連続した隔壁部を形成した生体内分解吸収性
ポリマーよりなる結合ケージと、生体内分解吸収性ポリ
マーよりなる蓋体とを具備した本発明の骨関節固定用イ
ンプラント材料は、結合ケージの生体内分解吸収性ポリ
マーの分子鎖(結晶)が圧縮により配向していなくて
も、実用に充分耐え得る耐圧強度と捻り強度を有し、破
壊する恐れが殆どないといった効果を奏する。
【0073】そして、上記の各インプラント材料におい
て少なくとも結合ケージの表面に酸化処理を施したもの
は、結合ケージの加水分解性が良くなり、バイオセラミ
ックス粉体を含む場合には生体骨との結合性が更に向上
するといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る骨関節固定用インプ
ラント材料の正面図である。
【図2】同インプラント材料の平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】同インプラント材料の分子鎖又は結晶の配向状
態を示す概念図である。
【図5】同インプラント材料の結合ケージの製造方法を
説明するもので、成形型の収容キャビティにビレットを
収容したところを示す縦断面斜視図である。
【図6】同インプラント材料の結合ケージの製造方法を
説明するもので、成形型の成形キャビティにビレットを
圧入充填したところを示す縦断面斜視図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る骨関節固定用イン
プラント材料の結合ケージの正面図である。
【図8】同結合ケージの平面図である。
【図9】図8のA−A線断面図であって分子鎖(結晶)
の配向状態を併せて示したものである。
【図10】本発明の更に他の実施形態に係る骨関節固定
用インプラント材料の結合ケージの平面図である。
【図11】従来のチタン製の骨関節固定用インプラント
材料の断面図である。
【図12】同インプラント材料を椎骨の間にインプラン
トしたところを示す側面図である。
【図13】同インプラント材料を椎骨の間にインプラン
トしたところを示す正面図である。
【符号の説明】
1,10,11 結合ケージ 1a,10a,11a 周壁部 1b,10b,11b 雄ネジ 1c,10c,11c 骨粉充填用の空洞部 1d,10d,11d 貫通孔 10e,11e 雄ネジの谷の部分 10f 隔壁部 2 蓋体 M 分子鎖(結晶) X 結合ケージの中心軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周壁部に雄ネジが形成され、周壁部の内側
    に骨粉充填用の空洞部が形成され、該空洞部に通じる複
    数の貫通孔が周壁部に形成された結合ケージと、該空洞
    部の両端開口を閉塞する蓋体とを備えた骨関節固定用イ
    ンプラント材料であって、結合ケージ及び蓋体が生体内
    分解吸収性ポリマーからなり、少なくとも結合ケージは
    生体内分解吸収性ポリマー中にバイオセラミックス粉体
    を含有し、且つ、圧縮されて生体内分解吸収性ポリマー
    の分子鎖又は結晶が結合ケージの中心軸又はこれと平行
    な軸に向かって周囲から斜めに配向していることを特徴
    とする骨関節固定用インプラント材料。
  2. 【請求項2】結合ケージの周壁部の内側に少なくとも3
    つの空洞部が等間隔をあけて互いに平行に形成され、該
    空洞部の間に連続した隔壁部が形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の骨関節固定用インプラント材
    料。
  3. 【請求項3】結合ケージがバイオセラミックス粉体を1
    0〜60重量%含有した生体内分解吸収性ポリマーから
    なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の骨
    関節固定用インプラント材料。
  4. 【請求項4】バイオセラミックス粉体が、表面生体活性
    なハイドロキシアパタイト、バイオガラス系もしくは結
    晶化ガラス系の生体用ガラス、生体内吸収性の湿式ハイ
    ドロキシアパタイト、ジカルシウムホスフェート、トリ
    カルシウムホスフェート、テトラカルシウムホスフェー
    ト、オクタカルシウムホスフェート、カルサイト、ジオ
    プサイトのいずれか一種の粉体又は二種以上の混合粉体
    であり、生体内分解吸収性ポリマーが、10万〜70万
    の初期の粘度平均分子量を有するポリ乳酸、乳酸−グリ
    コール酸共重合体、乳酸−カプロラクトン共重合体のい
    ずれか一種のポリマー又は二種以上の混合ポリマーであ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか
    に記載の骨関節固定用インプラント材料。
  5. 【請求項5】周壁部に雄ネジが形成され、周壁部の内側
    に少なくとも3つの骨粉充填用の空洞部が等間隔をあけ
    て互いに平行に形成され、該空洞部の間に連続した隔壁
    部が形成され、該空洞部に通じる複数の貫通孔が周壁部
    に形成された生体内分解吸収性ポリマーよりなる結合ケ
    ージと、該空洞部の両端開口を閉塞する生体内分解吸収
    性ポリマーよりなる蓋体とを備えたことを特徴とする骨
    関節固定用インプラント材料。
  6. 【請求項6】少なくとも結合ケージの表面に酸化処理が
    施されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5
    のいずれかに記載の骨関節固定用インプラント材料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004073548A (ja) * 2002-08-20 2004-03-11 Showa Ika Kohgyo Co Ltd 椎間ケージ
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JP2012096117A (ja) * 2005-12-23 2012-05-24 Biedermann Motech Gmbh & Co Kg 多層プレースホルダ
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