JPH10279594A - 蛋白質の安定化方法 - Google Patents

蛋白質の安定化方法

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JPH10279594A
JPH10279594A JP9080914A JP8091497A JPH10279594A JP H10279594 A JPH10279594 A JP H10279594A JP 9080914 A JP9080914 A JP 9080914A JP 8091497 A JP8091497 A JP 8091497A JP H10279594 A JPH10279594 A JP H10279594A
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protein
acid ester
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protein solution
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JP9080914A
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Takeshi Okubo
剛 大久保
Hidejiro Sakaki
秀次郎 榊
Akira Yokoyama
晁 横山
Yoshiro Nakano
善郎 中野
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Original Assignee
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品、臨床、臨床診断あるいはメディカルデ
バイスなどで用いられる各種蛋白質、例えば臨床診断で
用いられる酵素、抗体(または抗原)、標識抗体(また
は標識抗原)、免疫学的活性物質、酵素標識免疫学的活
性物質、生理活性を有するペプチドなどを、溶液状態で
保存した場合に安定化させる方法を提案する。 【解決手段】 蛋白質溶液(脂肪酸エステル分解酵素お
よび血液製剤を除く)と空気との界面に脂肪酸エステル
の膜を形成し、または蛋白質溶液中に脂肪酸エステルを
分散させて、系内に共存させることにより蛋白質溶液を
安定化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種蛋白質溶液
(脂肪酸エステル分解酵素および血液製剤を除く)の安
定化方法に関し、さらに詳しくは、食品、臨床、臨床診
断あるいはメディカルデバイスなどで用いられる酵素、
抗体(または抗原)、標識抗体(または標識抗原)、生
理活性を有するペプチドなどの各種蛋白質溶液(脂肪酸
エステル分解酵素および血液製剤を除く)の安定化方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】食品、臨床、臨床診断あるいはメディカ
ルデバイスなどで用いられる酵素、抗体(または抗
原)、標識抗体(または標識抗原)、生理活性を有する
ペプチドなどの各種蛋白質は溶液状態で保存、運搬、使
用されることが多いが、一般に蛋白質溶液は安定性が悪
く、凝集失活、表面変性等により変質し、活性が低下す
る。従来、例えば臨床診断に用いられる抗体(または抗
原)、標識抗体(または標識抗原)などについては、溶
液状態においてその活性(抗体活性、抗原性、酵素活性
など)を保持させるために、サッカロース、ウシ血清ア
ルブミン(BSAと略す)などを添加する方法が知られ
ている(酵素免疫測定法、編者;石川栄治、河合忠、宮
井潔、発行者;株式会社医学書院)。
【0003】しかしながら、上記の各種添加剤を添加す
る方法は室温以上(25℃以上)において数ケ月間以上
保存する場合は、その抗体活性、抗原性あるいは酵素活
性などが低下するため、長期保存の方法としては十分満
足できるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、食
品、臨床、臨床診断あるいはメディカルデバイスなどで
用いられる各種蛋白質、例えば臨床診断で用いられる酵
素、抗体(または抗原)、標識抗体(または標識抗
原)、免疫学的活性物質、酵素標識免疫学的活性物質、
生理活性を有するペプチドなどを、溶液状態にして保存
した時に安定化させる方法を提案することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次の蛋白質の安
定化方法である。 (1) 蛋白質溶液(脂肪酸エステル分解酵素および血
液製剤を除く)と脂肪酸エステルとを系内に共存させる
ことを特徴とする蛋白質安定化方法。 (2) 蛋白質溶液と空気との界面に脂肪酸エステル膜
を形成するように、蛋白質溶液と脂肪酸エステル膜とを
系内に共存させる上記(1)記載の蛋白質安定化方法。 (3) 蛋白質溶液中に脂肪酸エステルを分散させて系
内に共存させる上記(1)記載の蛋白質安定化方法。 (4) 脂肪酸エステルが炭素数6〜13の中鎖脂肪酸
エステルである上記(1)ないし(3)のいずれかに記
載の蛋白質安定化方法。 (5) 中鎖脂肪酸エステルが炭素数6〜12の中鎖脂
肪酸のアシルグリセリドである上記(4)記載の蛋白質
安定化方法。
【0006】本発明において蛋白質溶液とは、蛋白質を
水、緩衝液その他の水性溶液に溶解ないし分散させて溶
液状態にしたものであるが、脂肪酸エステル分解酵素お
よび血液製剤は除外される。原料として用いる蛋白質の
保存状態は制限されず、溶液状態、凍結状態、粉末状態
など、任意の状態で保存されたものが使用でき、一度凍
結乾燥したものを水や緩衝液に再溶解させたもの、ある
いは均一に蛋白質を分散させたものを含む。本発明の蛋
白質から除外される脂肪酸エステル分解酵素は本発明で
用いる脂肪酸エステルを分解する酵素であって、リパー
ゼなどが挙げられる。また除外される血液製剤は血液成
分製剤、血漿分画製剤、その他の血液関連製剤など、生
体の血液由来の蛋白質を含む製剤である。
【0007】上記の本発明に用いる蛋白質としては、食
品、臨床、臨床診断あるいはメディカルデバイスなどで
用いられる酵素、抗体(または抗原)、標識抗体(また
は標識抗原)、免疫学的活性物質、標識免疫学的活性物
質、生理活性を有するペプチドなどがあげられ、脂肪酸
エステル分解酵素および血液製剤は除外される。これら
の蛋白質は1種単独で、あるいは2種以上を混合して使
用できるが、2種以上を用いる場合は相互に作用して変
質させるものは避けることができる。
【0008】上記酵素としては、脂肪酸エステルを分解
するリパーゼなどの脂肪酸エステル分解酵素を除き、例
えば酸化還元酵素、転移酵素、加水分解酵素、脱離酵
素、異性化酵素、合成酵素などが挙げられる。特に好ま
しいものとしてはパパインやペプシン等のプロテアーゼ
(加水分解酵素);カタラーゼやペルオキシダーゼ等の
酸化還元酵素などが挙げられる。
【0009】前記抗体としては、各種の免疫グロブリン
クラスがあげられ、例えばIgGやIgMなどがあげら
れる。また抗原としては、免疫源性をもつ完全抗原のほ
か、免疫源性を欠くが抗原性を示す不完全抗原などが挙
げられる。完全抗原としては、例えば近縁関係にない生
物間でも共通した抗原として得られるヒト血液型物質や
フォルスマン抗原などが挙げられる。不完全抗原として
は、例えば抗原決定基として作用する構造を1つしか持
たないので抗原抗体反応を起こすことができないパプテ
ンなどが挙げられる。
【0010】標識抗体としては、酵素で標識した酵素標
識抗体、例えばウシ小腸・アルカリフォスファターゼま
たは西洋ワサビペルオキシダーゼにマレイミド基を導入
し、これらとFab′ヒンジ部のチオール基とを反応さ
せて標識(マレイミド・ヒンジ法)した酵素標識抗体な
どが挙げられる。標識抗原としては、酵素で標識した酵
素標識抗原、例えば酵素にマレイミド基を導入して抗体
のチオール基と反応させて架橋を形成させるマレイミド
法により調製される酵素標識抗原などが挙げられる。
【0011】前記免疫学的活性物質としては、例えばC
反応性蛋白質(CRP)、リューマチ因子(RF)、ト
ランスフェリン等の血漿蛋白に対する抗体、甲状腺刺激
ホルモン(TSH)、トリヨードサイロニン(T3)、
サイロキシン(T4)、チロキシン結合性蛋白(TB
G)、サイログロブリン、インスリン、エストリオール
(E3)、絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、ヒト胎盤
性ラクトーゲン(HPL)等のホルモンに対する抗体、
癌胎児性抗原(CEA)、β2−マイクログロブリン、
α−フェトプロテイン(AFP)等の腫瘍関連物質に対
する抗体、HBS抗原、HBS抗体、HBe抗原、HB
e抗体等のウイルス肝炎の抗原および抗体に対する抗体
または抗原、ムンプス、ヘルペス、麻疹、風疹、サイト
メガロ等のウイルス、抗エイズ抗体(HIV)等の各種
生体成分に対する抗体または抗原、フェノバルビター
ル、アセトアミノフェノン、サリチル酸、シクロスポリ
ン等の各種薬剤に対する抗体などが挙げられる。また、
上記抗体に対する抗原、あるいは上記抗原に対する抗体
も挙げられる。上記抗体はFabフラグメント、F(a
b)′2フラグメントおよび還元型抗体であってもよ
い。
【0012】前記標識免疫学的活性物質としては、上記
免疫学的活性物質に酵素、蛍光物質、化学発光物質など
の標識物質を化学的に結合させたものが挙げられる。標
識物質としての酵素は特に限定されるものではないが、
アセチルコリンエステラーゼ、アルカリ性ホスファター
ゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、グ
ルコースオキシダーゼ、グルコース−6−リン酸脱水素
酵素、ヘキソキナーゼ、ペニシリナーゼ、ペルオキシダ
ーゼ、リゾチームなどが挙げられる。好ましいものとし
ては、酵素免疫測定法にて汎用的に用いられるアルカリ
性ホスファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、ペルオ
キシダーゼなどが挙げられる。
【0013】また標識物質としての蛍光物質は特に限定
されるものではないが、フルオレセインイソチオシアネ
ート(FITC)、4−クロロ−7−ニトロベンゾフラ
ザン、4−フルオロ−7−ニトロベンゾフラザン、スル
ホロ−ダミン101酸クロリド、4−クロロ7−スルホ
ベンゾフラザンアンモニウム塩、N−(9−アクリジニ
ル)マレイミドなどが挙げられる。好ましいものとして
は、混合するだけで免疫学的活性物質の遊離のアミノ基
と反応するフルオレセインイソチオシアネート(FIT
C)、4−クロロ−7−ニトロベンゾフラザン、4−フ
ルオロ−7−ニトロベンゾフラザン、スルホローダミン
101酸クロリドなどが挙げられる。
【0014】さらに標識物質である化学発光物質として
は、免疫学的活性物質の遊離のアミリ基と容易に反応す
る10−メチル−9−{4−[2−スクシンイミジルオ
キシカルボニル)エチル]フェニルオキシカルボニル}
アクリジニウム フルオロサルフェートなどが挙げられ
る。
【0015】前記活性ペプチドとしては、オリゴペプチ
ド、ポリペプチド、およびホルモンの性質を持ったペプ
チドホルモンなどが挙げられる。オリゴペプチドやポリ
ペプチドはその生理活性として、代謝調節(記憶、睡
眠、血糖値、血圧、免疫)、抗菌・抗ウイルス、抗腫
瘍、抗昆虫、毒、呈味、酵素活性阻害、微生物の接合促
進などを司さどるものなどが挙げられる。またペプチド
ホルモンとしては、神経情報により下垂体ホルモンの分
泌を調節する視床下部ホルモン群、バソプレッシン(抗
利尿ホルモン)やオキシトシン(子宮収縮作用)、甲状
腺刺激ホルモン(TSH)、黄体形成ホルモン(L
H)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)などの下垂体
ホルモン群、例えば血糖値の調節に働くすい臓のインス
リンなど直接間接に栄養情報により消化や血液成分を調
節する消化管ホルモン群などが挙げられる。
【0016】本発明で用いる脂肪酸エステルとしては、
蛋白質溶液の保存温度において液状のものであれば制限
なく使用できる。このような脂肪酸エステルとしては、
脂肪酸と1価アルコールとのエステル化物、脂肪酸と多
価アルコールとのエステル化物などが挙げられる。これ
らの中では脂肪酸と多価アルコールとのエステル化物が
好ましい。脂肪酸エステルは、天然の動植物から精製、
抽出したものでも良いし、アルコールと脂肪酸とからエ
ステル化した合成品でも良い。これらの脂肪酸エステル
は1種単独で、または2種以上混合して使用することが
できる。
【0017】上記の脂肪酸としては、ヘキサン酸(カプ
ロン酸)、ヘプタン酸(エチント酸)、オクタン酸(カ
プリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カ
プリン酸)、ウンデカン酸、ドデカン酸(ラウリル
酸)、トリデカン酸、テトラデカン酸(ミリスチン
酸)、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン
酸)、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン
酸)等の炭素数6〜18の飽和脂肪酸;カプロレイン
酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、トウハク酸、ラウロ
レイン酸、ツズ酸、フィセトレイン酸、ミリストレイン
酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、
エルカ酸等の炭素数6〜22のモノエン酸;ソルビン
酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサ
ペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等の炭素数5〜22
のポリエン酸などが挙げられる。
【0018】前記1価アルコールとしては、メタノー
ル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール
等の炭素数1〜4のものが挙げられる。また、多価アル
コールとしては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、グリセリン等の炭素数2〜3のものが挙げられ
る。
【0019】脂肪酸と1価アルコールとのエステル化物
としては、脂肪酸メチルエステル、脂肪酸エチルエステ
ルなどが挙げられる。この場合、脂肪酸メチルエステル
を構成する脂肪酸としては炭素数6〜10、脂肪酸エチ
ルエステルを構成する脂肪酸としては炭素数3〜13の
中鎖脂肪酸が好ましい。
【0020】脂肪酸と多価アルコールとのエステル化物
としては、アシルグリセリンなどが挙げられる。具体的
には、モノアシルグリセリン、ジアシルグリセリン、ト
リアシルグリセリンが挙げられる。上記ジアシルグリセ
リンとしては、1,2−ジリノレインなどの室温で液体
の長鎖脂肪酸のジアシルグリセリンでもよい。また、ト
リアシルグリセリンとしては、中鎖脂肪酸のトリアシル
グリセリン、すなわち炭素数6〜12の偶数または奇数
の飽和もしくは不飽和脂肪酸のトリアシルグリセリン、
例えばトリカプリリンが好ましい。また、1−ミリスト
−2,3−ジリノレインや1−パルミト−2,3−ジリ
ノレインなどの室温で液体の長鎖脂肪酸のトリアシルグ
リセリンを用いることもできる。中でも、炭素数6〜1
3の中鎖脂肪酸エステルがより好ましく、炭素数6〜1
2の中鎖脂肪酸トリアシルグリセリンがさらに好まし
い。
【0021】上記の脂肪酸エステルは生体に対して安全
な物質であり、蛋白質溶液と相互作用を起こさない。特
に中鎖脂肪酸のトリアシルグリセリンは非常に安定で、
かつ食用可能な無毒の油脂であり、蛋白質溶液と相互作
用を起こさないので接触により蛋白質の変性、凝集の恐
れがないため好ましく使用できる。特に炭素数6〜12
の中鎖脂肪酸のトリアシルグリセリンは非常に安定で、
かつ食用可能な無毒の油脂であり蛋白質溶液と相互作用
を起こさないので、接触により蛋白質の変性、凝集の恐
れがなく、好ましく使用できる。
【0022】本発明の蛋白質安定化方法は、前記蛋白質
溶液と脂肪酸エステルとを系内に共存させることにより
蛋白質を安定化させる。これらを共存させる方法として
は、単に接触させるだけでもよく、具体的には蛋白質溶
液と空気との界面に脂肪酸エステルからなる膜を形成す
る方法、または蛋白質溶液中に脂肪酸エステルを分散さ
せる方法などがある。蛋白質溶液と脂肪酸エステルとを
共存させる系は密閉系であっても開放系であってもよ
い。
【0023】脂肪酸エステル膜は、蛋白質溶液の存在す
る系に脂肪酸エステルを添加することにより蛋白質溶液
の上部に形成することができ、これにより蛋白質溶液を
空気から遮断することができる。この場合例えば、蛋白
質溶液の入っている容器の側面から注射器などを使用し
て脂肪酸エステルを注入し、容器の内壁を伝わせて蛋白
質溶液の上層に流下させ、脂肪酸エステルを重層させて
薄膜を形成する。また脂肪酸エステル中に蛋白質溶液を
添加して行き、上面に脂肪酸エステル膜を形成してもよ
い。脂肪酸エステル膜は蛋白質を溶解した溶液、または
均一に分散している蛋白質溶液の上部に重層されていれ
ばよい。膜厚は0.02〜50mm程度、好ましくは2
〜20mmであることが望ましく、特に5〜15mm程
度が望ましい。0.02mmより薄膜であれば、溶液と
空気との遮断が不安定になる。
【0024】蛋白質溶液に脂肪酸エステルを分散させる
場合は、脂肪酸エステルを蛋白質中に油滴状に分散させ
るのが好ましい。具体的には蛋白質溶液と脂肪酸エステ
ルとを混合して接触させることにより脂肪酸エステルを
蛋白質溶液中に分散させることができる。例えば蛋白質
を溶解もしくは均一に分散している溶液の上部に脂肪酸
エステルを重層し、簡単に溶液を振って蛋白質溶液と脂
肪酸エステルとを混合して接触させることによっても分
散させることができる。その後蛋白質溶液上層に浮上し
てきた脂肪酸エステルは除去してもしなくても良い。蛋
白質溶液に脂肪酸エステルを分散させる場合は、蛋白質
1mgに対して脂肪酸エステル5μg以上、好ましくは
10μg〜10g、さらに好ましくは100μg〜5g
となる量を蛋白質溶液上層に重層するのが望ましい。
【0025】本発明の蛋白質安定化方法では、蛋白質溶
液と脂肪酸エステルとが系内に共存することにより、例
えば蛋白質溶液と空気との間に脂肪酸エステル膜を形成
させるか、または蛋白質溶液中に脂肪酸エステルを分散
させることにより、蛋白質と脂肪酸エステルの相互作用
によって蛋白質の凝集、会合、変性等が防止され、また
蛋白質と空気とが遮断されて蛋白質の酸化による変質が
防止される。このため本発明の蛋白質安定化方法によれ
ば生体に対して安全な物質を使用して、しかもその他の
安定化剤を混入させずに、簡単な操作により蛋白質の活
性を長期に保持することができ、これにより蛋白質溶液
を歩留まりよく使用することが可能になる。
【0026】このため、従来、溶液状態のまま保存する
ことが困難で、凍結状態または凍結乾燥状態にしなけれ
ば保存できなかった蛋白質や、溶液状態では自己崩壊し
たり凝集して不安定であり、使用する都度調製しなけれ
ばならなかったような蛋白質に対しても、溶液状態で安
定して保存できる方法として利用でき、造り置きが可能
になる。また、脂肪酸エステル膜を蛋白質の上部に形成
させた場合は、使用時に簡単に分離除去できる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、蛋白質溶液と脂肪酸エ
ステルとを系内に共存させたので、食品、臨床、臨床診
断あるいはメディカルデバイスなどで用いられる各種蛋
白質、例えば臨床診断で用いられる酵素、抗体(または
抗原)、標識抗体(または標識抗原)、免疫学的活性物
質、酵素標識免疫学的活性物質、生理活性を有するペプ
チドなどを、溶液状態にして保存した時に安定化させる
ことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、実施例を用いて本発明を説
明する。 参考例1《抗体固定化プレートの調製》 タイタープレート(Maxisorp F96;NUN
C社、商標)の各ウェルに、100mMのリン酸水素二
ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.
5)に溶解した5.0μg/mLの抗ヒト免疫グロブリ
ンG溶液(蛋白質溶液)を100μl加えて、4℃で1
2時間インキュベートした。インキュベート終了後、各
ウェルを、150mMのNaClを添加した10mMの
リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩衝
液(pH7.5)で3回洗浄した。5.0重量%ウシ血
清アルブミン(BSA)を添加した10mMのリン酸水
素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩衝液(pH
7.5)溶液を、各ウェルに300μl加えて、25℃
で2時間インキュベートした。インキュベート終了後、
各ウェルの溶液をデカンテーションにより除去した。そ
の後、−80℃のフリーザーにて凍結させた後、乾燥さ
せて凍結乾燥済み抗体固定化プレートを調製した。
【0029】実施例1《抗体の安定化試験》 100mMのリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナ
トリウム緩衝液(pH7.5)に溶解した5μg/ml
のヒト免疫グロブリンG溶液(蛋白質溶液)の上層に、
容器の壁面を伝わせてトリカプリリンを注入して膜厚1
0mmの脂肪酸エステル膜を形成した。その後、40
℃、100rpmで振とうしながらインキュベートし
た。なお、振とう開始日を0日目とした。
【0030】0日目、3日目、1週目、2週目、3週間
目または4週間目の上記ヒト免疫グロブリンG溶液を、
参考例1で調製した抗体固定化プレートの8ウェルに1
00μl/ウェルになるように添加した後、25℃で1
時間インキュベートした。インキュベート終了後、各ウ
ェルを、150mM塩化ナトリウムを添加した10mM
のリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩
衝液(pH7.5)で3回洗浄した。その後、5.0重
量%ウシ血清アルブミン、150mMの塩化ナトリウム
を添加した10mMのリン酸水素二ナトリウム/リン酸
二水素ナトリウム緩衝液(pH7.5)で10000倍
希釈した西洋ワサビ・過酸化酵素標識抗ヒト免疫グロブ
リンG溶液(西洋わさび・ペルオキシダーゼ:SIGM
A社製)を各ウェルに100μl加えて、25℃で1時
間インキュベートした。インキュベート終了後、各ウェ
ルを、150mMの塩化ナトリウムを添加した10mM
のリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩
衝液(pH7.5)で3回洗浄した。o−フェニレンジ
アミン(和光純薬の商品名「OPD錠」)1錠を0.0
2%の過酸化水素を含むリン酸/クエン酸緩衝液12m
lに溶解した溶液を、100μl/ウェル添加した後、
25℃で10分間インキュベートした。次に、2Nの硫
酸溶液を100μl/ウェル加えた後、マイクロプレー
トリーダー(「MPR−A4i」:東ソー社製、商標)
を用いて、各ウェルの492nmの吸光度を測定した。
0日目の吸光度を100%として、各日目の吸光度の割
合を求めた。測定結果を表1に示した。
【0031】比較例1 実施例1と同じ実験において、脂肪酸エステル膜を形成
させないで調製したヒト免疫グロブリンG溶液を用いた
以外は、実施例1と同様にして試験を行った。測定結果
を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】実施例2《標識抗体の安定化試験》 10mMのリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナト
リウム緩衝液(pH7.5)で20000倍希釈したホ
ースラディシュ・ペルオキシダーゼ標識抗ヒト免疫グロ
ブリンG溶液(蛋白質溶液)の上層に、実施例1と同様
にトリカプリリンを注入して膜厚10mmの脂肪酸エス
テル膜を形成した。その後、40℃、100rpmで振
とうしながらインキュベートした。なお、振とう開始日
を0日目とした。
【0034】参考例1で調製した抗体固定化プレートの
8ウェルに、1.0μg/mlのヒト免疫グロブリンを
100μl/ウェルになるように添加した後、25℃で
1時間インキュベートした。インキュベート終了後、各
ウェルを、150mMの塩化ナトリウムを添加した10
mMのリン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウ
ム緩衝液(pH7.5)で3回洗浄した。洗浄終了後さ
らに、0日目、3日目、1週目、2週目、3週目または
4週目の20000倍希釈した標識抗ヒト免疫グロブリ
ンG溶液を、8ウェルに100μl/ウェルになるよう
に添加した後、25℃で2時間インキュベートした。イ
ンキュベート終了後、各ウェルを、150mMの塩化ナ
トリウムを添加した10mMのリン酸水素二ナトリウム
/リン酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.5)で3回
洗浄した。o−フェニレンジアミン(前記「OPD
錠」)1錠を0.02%の過酸化水素を含むリン酸/ク
エン酸緩衝液12mlに溶解した溶液を、100μl/
ウェル加えた後、25℃で10分間インキュベートし
た。次に、2Nの硫酸溶液を100μl/ウェル加えた
後、前記マイクロプレートリーダーを用いて、各ウェル
の492nmの吸光度を測定した。0日目の吸光度を1
00%として、各日目の吸光度の割合求めた。測定結果
を表2に示した。
【0035】比較例2 実施例2と同じ実験において、脂肪酸エステル膜を形成
させないで調製したヒト免疫グロブリンG溶液を用いた
以外は、実施例2と同様にして試験を行った。測定結果
を表2に示した。
【0036】
【表2】
【0037】実施例3《酵素の安定化試験》 100mMの塩化ナトリウム、1mMの塩化マグネシウ
ムを添加した10mMのリン酸水素二ナトリウム/リン
酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.0)に溶解した5
fmol/ml濃度のβ−D−ガラクトシダーゼ溶液
(蛋白質溶液)の上層に、実施例1と同様にトリカプリ
リンを注入して、膜厚10mmの脂肪酸エステル膜を形
成した。その後、40℃、100rpmで振とうしなが
らインキュベートした。なお、振とう開始日を0日目と
した。
【0038】0日目、3日目、1週目、2週目、3週間
目または4週間目の上記β−D−ガラクトシダーゼ溶液
0.4mlに、100mM NaCl、1mM塩化マグ
ネシウムを添加した10mMのリン酸水素二ナトリウム
/リン酸二水素ナトリウム緩衝液(pH7.0)に溶解
した50mmol/l濃度の2−ニトロフェニル−β−
D−ガラクトシド溶液0.2mlを加えて、30℃で1
0分間インキュベートした。インキュベート終了後、
0.1mol/l炭酸ナトリウム2mlを加えた後、前
記UV/VIS測定機を用いて、420nmの吸光度を
測定した。0日目の吸光度を100%として、各日目の
吸光度の割合を求めた。測定結果を表3に示した。
【0039】比較例3 実施例3と同じ実験において、脂肪酸エステル膜を形成
させないで調製したβ−D−ガラクトシダーゼ溶液を用
いた以外は、実施例3と同様にして試験を行った。測定
結果を表3に示した。
【0040】
【表3】
【0041】合成例1《BSAへの蛍光物質の修飾》 100mMの炭酸緩衝液(pH9.0)に溶解させたB
SAにおいてモル比でBSA 5に対して、ジメチルホ
ルムアミドに溶解したフルオレセインイソチオシアネー
ト(FITC)を約1程度添加して、25℃で3時間低
速で攪拌を行った。攪拌後得られた溶液は、0.45μ
mのセルロース・アセテートフィルターで濾過し、精製
を行った。精製はゲル濾過クロマトグラフィー(Sep
hadex G−25 superfine;ファルマ
シア社製)を行った後、陰イオン交換カラムクロマトグ
ラフィーを行った。
【0042】ゲル濾過クロマトグラフィーの溶出緩衝液
は、130mMの塩化ナトリウム、10mMのリン酸緩
衝液(pH7.4)を用いた。分画終了後、前記UV/
VIS測定機を用いて、495および280nmの吸光
度を測定した。この結果から、両吸光度のピークが一致
する画分を回収し、陰イオン交換カラムクロマトグラフ
ィーにかけた。溶出緩衝液は、130mMの塩化ナトリ
ウム、10Mのリン酸緩衝液(pH7.4)を用いた。
分画終了後、各画分について前記UV/VIS測定機を
用いて、495および280nmの吸光度を測定した。
両吸光度よりBSAへのFITCの修飾率を下記の数式
(1)より求めた。そして、修飾率が1.50(mol
/mol)以上の画分を回収し集めた。その結果、BS
A 1molに対してFITCが1.79molのもの
(1.79mol/mol)が得られた。
【0043】修飾率(1molのBSAに修飾されたF
ITCのmol数)の算出方法
【数1】修飾率〔mol/mol〕=A495/(A280−0.3
0A495) A280:BSAおよびびFITC由来の吸光度 A495:FITC由来の吸光度 0.30A495:495nmの吸光度より算出した28
0nmの吸光度中に含まれるFITC由来の吸光度
【0044】実施例4−1《蛋白質の付着試験−1》 合成例1で合成した蛍光物質修飾BSA(修飾率1.7
9mol/mol)を、BSA濃度が0.5μg/ml
となるように生理食塩水に溶解した。このように調製し
た蛍光物質修飾BSA溶液(蛋白質溶液)をシリコン処
理したスクリュウ管に7ml入れ、ここにポリ塩化ビニ
ル製小片(幅1cm、長さ5cm、厚さ1mm)を溶液
界面に対して垂直に挿入し、2cmほど蛍光物質修飾B
SA溶液に浸かる位置に固定した。この蛍光物質修飾B
SA溶液の上層に実施例1と同様にしてトリカプリリン
を注入して膜厚10mmの脂肪酸エステル膜を形成した
後、25℃にて1日、100rpmで攪拌した。攪拌終
了後、ポリ塩化ビニル製小片を取り除き、このポリ塩化
ビニル製小片へのBSAの付着の度合を見るため、攪拌
前後の蛍光物質修飾BSA溶液の蛍光強度を測定した。
測定結果を表4に示した。
【0045】実施例4−2《蛋白質の付着試験−2》 合成例1で合成した蛍光物質修飾BSAを、BSA濃度
が0.5μg/mlとなるように生理食塩水に溶解し
た。このように調製した蛍光物質修飾BSA溶液(蛋白
質溶液)をシリコン処理した容量13mlのスクリュウ
管に7ml入れ、ここにポリ塩化ビニル製小片(幅1c
m、長さ5cm、厚さ1mm)を溶液界面に対して垂直
に挿入し、2cmほど蛍光物質修飾BSA溶液に浸かる
位置に固定した。この蛍光物質修飾BSA溶液に2ml
脂肪酸エステル(トリカプリリン)を添加し、10回程
度上下に転倒して振り混ぜた。数分間静置後上層へ浮上
して来た脂肪酸エステルを除去した後、25℃にて1
日、100rpmで攪拌した。攪拌終了後、ポリ塩化ビ
ニル製小片を取り除き、このポリ塩化ビニル製小片への
BSAの付着の度合を見るため、以後実施例4−1と同
様にして、攪拌前後の蛍光物質修飾BSA溶液の蛍光強
度を測定した。測定結果を表4に示した。
【0046】比較例4 実施例4−1と同じ実験において、脂肪酸エステル膜を
形成させないで、実施例4−1と同様にして試験を行っ
た。測定結果を表4に示した。
【0047】
【表4】
【0048】実施例5《蛋白質崩壊時の熱量測定》 生理食塩水に溶解させたBSA(SIGMA社製)溶液
1.5mlに対して、30μlの脂肪酸エステル(トリ
カプリリン)を添加し、ボルテックス・ミキサー(SC
IENTIFIC・INDUSTRIES社製)で十分
混合し、示差走査熱量測定計(以下、DSCと略す)に
より、溶液中の蛋白質の崩壊時の単位重量当りの熱量を
測定した。測定結果を表5に示した。
【0049】比較例5 実施例5と同じ実験において、脂肪酸エステルを混合し
ない以外は、実施例5と同様にして試験を行った。測定
結果を表5に示した。
【0050】
【表5】
【0051】以上の表1〜3の結果から、実施例のもの
は比較例のものに比べて抗体、標識抗体、酵素の活性が
長期間保存されていることが分かる。また表4より、脂
肪酸エステルを重層させても、混合して分散させても、
攪拌後に脂肪酸エステルを用いないものに比べて蛍光強
度が高いことから、脂肪酸エステルを共存させることに
より蛋白質の凝集による付着が抑制され、溶液中にFI
TC修飾BSAがより多く安定な状態で残存しているこ
とが分かる。さらに表5より、の脂肪酸エステルを混合
分散させた実施例5のものが、脂肪酸エステル混合分散
させない比較例5のものに比べて、蛋白質の単位重量当
りの崩壊時熱量の値が大きいことから、脂肪酸エステル
が溶液中の蛋白質を安定な状態にしており、蛋白質の立
体構造を崩壊させるためには、より多くの熱量が必要に
なると推定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 39/395 A61K 37/54

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛋白質溶液(脂肪酸エステル分解酵素お
    よび血液製剤を除く)と脂肪酸エステルとを系内に共存
    させることを特徴とする蛋白質安定化方法。
  2. 【請求項2】 蛋白質溶液と空気との界面に脂肪酸エス
    テル膜を形成するように、蛋白質溶液と脂肪酸エステル
    膜とを系内に共存させる請求項1記載の蛋白質安定化方
    法。
  3. 【請求項3】 蛋白質溶液中に脂肪酸エステルを分散さ
    せて系内に共存させる請求項1記載の蛋白質安定化方
    法。
  4. 【請求項4】 脂肪酸エステルが炭素数6〜13の中鎖
    脂肪酸エステルである請求項1ないし3のいずれかに記
    載の蛋白質安定化方法。
  5. 【請求項5】 中鎖脂肪酸エステルが炭素数6〜12の
    中鎖脂肪酸のアシルグリセリドである請求項4記載の蛋
    白質安定化方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007055284A1 (ja) 2005-11-11 2007-05-18 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha 生体分子の安定化方法および組成物

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