JPH10279393A - 単結晶育成装置及び方法 - Google Patents
単結晶育成装置及び方法Info
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- JPH10279393A JPH10279393A JP9837497A JP9837497A JPH10279393A JP H10279393 A JPH10279393 A JP H10279393A JP 9837497 A JP9837497 A JP 9837497A JP 9837497 A JP9837497 A JP 9837497A JP H10279393 A JPH10279393 A JP H10279393A
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- crucible
- coil
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カスプ磁界を用いる場合よりも少ない電流量
で、カスプ磁界を用いる場合に匹敵する程度まで、単結
晶の酸素濃度を低減する。カスプ磁界を用いる場合には
困難な、コイル移動による酸素濃度分布の均一化を可能
にする。 【解決手段】 坩堝1を収容する炉体10の外側に、坩
堝1の外周側に位置して主コイル6を配置する。坩堝1
の下方に位置して副コイル7を配置する。主コイル6と
副コイル7の極性を同一とする。坩堝1内の原料融液2
から単結晶3を引き上げる際に、主コイル6及び副コイ
ル7に同方向の電流を通じて、原料融液2に傾斜磁界を
印加することにより、単結晶3の酸素濃度を低減する。
引き上げの進行に伴って、主コイル6を上昇させること
により、引き上げ方向の酸素濃度分布を均一化する。
で、カスプ磁界を用いる場合に匹敵する程度まで、単結
晶の酸素濃度を低減する。カスプ磁界を用いる場合には
困難な、コイル移動による酸素濃度分布の均一化を可能
にする。 【解決手段】 坩堝1を収容する炉体10の外側に、坩
堝1の外周側に位置して主コイル6を配置する。坩堝1
の下方に位置して副コイル7を配置する。主コイル6と
副コイル7の極性を同一とする。坩堝1内の原料融液2
から単結晶3を引き上げる際に、主コイル6及び副コイ
ル7に同方向の電流を通じて、原料融液2に傾斜磁界を
印加することにより、単結晶3の酸素濃度を低減する。
引き上げの進行に伴って、主コイル6を上昇させること
により、引き上げ方向の酸素濃度分布を均一化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CZ法により坩堝
内のシリコン等の原料融液から単結晶を引き上げる単結
晶育成装置、及びその装置を使用する単結晶育成方法に
関し、更に詳しくは、磁界印加を併用したMCZと呼ば
れる方式の単結晶育成装置及び方法に関する。
内のシリコン等の原料融液から単結晶を引き上げる単結
晶育成装置、及びその装置を使用する単結晶育成方法に
関し、更に詳しくは、磁界印加を併用したMCZと呼ば
れる方式の単結晶育成装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CZ法による単結晶の引き上げでは、図
5に示すように、石英製の坩堝1内に生成された原料融
液2から単結晶3が回転しながら引き上げられる。この
とき、石英製の坩堝1から坩堝1内の原料融液2に酸素
が溶け込み、その結果として単結晶3中に酸素が取り込
まれる。単結晶3中の酸素はその量が多いと各種の結晶
欠陥の原因や、半導体デバイスとしたきにデバイス特性
を低下させる原因になるので、酸素濃度の低減はCZ法
による単結晶3の引き上げでは重要な技術課題になって
いる。
5に示すように、石英製の坩堝1内に生成された原料融
液2から単結晶3が回転しながら引き上げられる。この
とき、石英製の坩堝1から坩堝1内の原料融液2に酸素
が溶け込み、その結果として単結晶3中に酸素が取り込
まれる。単結晶3中の酸素はその量が多いと各種の結晶
欠陥の原因や、半導体デバイスとしたきにデバイス特性
を低下させる原因になるので、酸素濃度の低減はCZ法
による単結晶3の引き上げでは重要な技術課題になって
いる。
【0003】この課題を解決するための技術の一つとし
て、磁界印加を併用したMCZと呼ばれる方法があり、
とりわけ特公平2−1290号公報等に記載されている
ようなカスプ磁界を用いる方法が有効とされている。こ
の方法は、図5に併示されるように、極性が反対の上下
一対の磁石4,4により、軸対称で且つ放射状のカスプ
磁界を坩堝1内の原料融液2に印加するものである。こ
の方法の特徴は、上下の磁界を原料融液2の液面近傍で
反発させ、ほぼ直角に曲がった軸対称磁界を形成するこ
とにより、原料融液2の液面を直角に横切る磁界成分を
小さくし、坩堝1の周壁部及び底部を直角に横切る磁界
成分を大きくして、坩堝1内の原料融液2の対流を抑制
することにある。
て、磁界印加を併用したMCZと呼ばれる方法があり、
とりわけ特公平2−1290号公報等に記載されている
ようなカスプ磁界を用いる方法が有効とされている。こ
の方法は、図5に併示されるように、極性が反対の上下
一対の磁石4,4により、軸対称で且つ放射状のカスプ
磁界を坩堝1内の原料融液2に印加するものである。こ
の方法の特徴は、上下の磁界を原料融液2の液面近傍で
反発させ、ほぼ直角に曲がった軸対称磁界を形成するこ
とにより、原料融液2の液面を直角に横切る磁界成分を
小さくし、坩堝1の周壁部及び底部を直角に横切る磁界
成分を大きくして、坩堝1内の原料融液2の対流を抑制
することにある。
【0004】即ち、坩堝1内では原料融液2が矢示5,
5のように坩堝1の内面に沿って対流している。この対
流のため、坩堝1の内面近傍に新鮮な原料融液2が供給
され、その内面からの酸素の溶け出しが促進されるが、
坩堝1の周壁部及び底部を磁界が横切ることにより、坩
堝1の内面に沿った対流が抑制され、坩堝内面からの酸
素の溶け出しが抑制されるのである。そして、この抑制
効果を高めるために、原料融液2の液面を直角に横切る
磁界成分を小さくし、坩堝1の周壁部及び底部を直角に
横切る磁界成分を大きくすることが必要とされている。
5のように坩堝1の内面に沿って対流している。この対
流のため、坩堝1の内面近傍に新鮮な原料融液2が供給
され、その内面からの酸素の溶け出しが促進されるが、
坩堝1の周壁部及び底部を磁界が横切ることにより、坩
堝1の内面に沿った対流が抑制され、坩堝内面からの酸
素の溶け出しが抑制されるのである。そして、この抑制
効果を高めるために、原料融液2の液面を直角に横切る
磁界成分を小さくし、坩堝1の周壁部及び底部を直角に
横切る磁界成分を大きくすることが必要とされている。
【0005】しかしながら、カスプ磁界を用いる方法に
は、上下の磁界を反発させることに関連して次のような
問題がある。原料融液2中に磁界強度が0となる領域が
生じるため、対流抑制効果が不連続になる。上下の磁石
4,4に大きな反発力が加わるため、磁石4,4を固定
する架台が大型化する。上下の磁界が打ち消し合うた
め、同一磁界強度を得ようとした場合、横磁場方式より
も強力な磁石が必要になる。
は、上下の磁界を反発させることに関連して次のような
問題がある。原料融液2中に磁界強度が0となる領域が
生じるため、対流抑制効果が不連続になる。上下の磁石
4,4に大きな反発力が加わるため、磁石4,4を固定
する架台が大型化する。上下の磁界が打ち消し合うた
め、同一磁界強度を得ようとした場合、横磁場方式より
も強力な磁石が必要になる。
【0006】これらの問題を解決するために、坩堝の周
囲に環状の永久磁石を配置し、坩堝の下方に円盤状の永
久磁石を配置した傾斜磁界方式の単結晶育成装置が、特
開昭61−251594号公報により提示されている。
ここで、坩堝の周囲に配置される環状の永久磁石は半径
方向に磁化されており、一方、坩堝の下方に配置される
円盤状の永久磁石は軸方向に磁化されている。そして、
それぞれの磁化方向は、両方の永久磁石の間で磁束が引
き合うように決められている。即ち、環状の永久磁石の
内周面がS極の場合、円盤状の永久磁石の上面はN極と
される。これにより、円盤状の永久磁石の上面から出た
磁束は、上方に向かうに連れて外周側へ偏向して、環状
の永久磁石の内周面に向かう。その結果、坩堝内の原料
融液に対して、磁界は外傾状態となる。
囲に環状の永久磁石を配置し、坩堝の下方に円盤状の永
久磁石を配置した傾斜磁界方式の単結晶育成装置が、特
開昭61−251594号公報により提示されている。
ここで、坩堝の周囲に配置される環状の永久磁石は半径
方向に磁化されており、一方、坩堝の下方に配置される
円盤状の永久磁石は軸方向に磁化されている。そして、
それぞれの磁化方向は、両方の永久磁石の間で磁束が引
き合うように決められている。即ち、環状の永久磁石の
内周面がS極の場合、円盤状の永久磁石の上面はN極と
される。これにより、円盤状の永久磁石の上面から出た
磁束は、上方に向かうに連れて外周側へ偏向して、環状
の永久磁石の内周面に向かう。その結果、坩堝内の原料
融液に対して、磁界は外傾状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような傾斜磁界方
式の単結晶育成装置では、磁界の反発がないため、磁界
強度が0となる領域が原料融液中に生じない。また、永
久磁石を固定する架台の小型化や磁界強度の増大が期待
できる。しかしながら実際の装置では、坩堝の下方に永
久磁石を配置するための十分なスペースを確保できない
ため、期待されるような磁界分布は得られず、その結果
として、傾斜磁界による対流抑制効果が不足し、酸素濃
度が十分に低減されない。
式の単結晶育成装置では、磁界の反発がないため、磁界
強度が0となる領域が原料融液中に生じない。また、永
久磁石を固定する架台の小型化や磁界強度の増大が期待
できる。しかしながら実際の装置では、坩堝の下方に永
久磁石を配置するための十分なスペースを確保できない
ため、期待されるような磁界分布は得られず、その結果
として、傾斜磁界による対流抑制効果が不足し、酸素濃
度が十分に低減されない。
【0008】即ち、有効な傾斜磁界を形成するために
は、坩堝の下方に配置される永久磁石の外径を坩堝の外
径にに比べて十分に小さくする必要がある。しかし、坩
堝の下方には、坩堝を支持するためのペディスタルと呼
ばれる回転昇降式の坩堝支持軸が中心部に位置して存在
しており、更にその周囲には炉内のヒータに給電を行う
ための棒状のヒータ電極等も存在している。これらの干
渉物のために、坩堝の下方に有効な小型の永久磁石を配
置することが困難である。従って、有効な傾斜磁界が形
成されず、これによる対流抑制効果の低下を招くのであ
る。
は、坩堝の下方に配置される永久磁石の外径を坩堝の外
径にに比べて十分に小さくする必要がある。しかし、坩
堝の下方には、坩堝を支持するためのペディスタルと呼
ばれる回転昇降式の坩堝支持軸が中心部に位置して存在
しており、更にその周囲には炉内のヒータに給電を行う
ための棒状のヒータ電極等も存在している。これらの干
渉物のために、坩堝の下方に有効な小型の永久磁石を配
置することが困難である。従って、有効な傾斜磁界が形
成されず、これによる対流抑制効果の低下を招くのであ
る。
【0009】また、磁界の有無にかかわらず、CZ法に
よる単結晶の引き上げでは、引き上げの進行に伴って単
結晶中の酸素濃度が低下するという問題がある。即ち、
坩堝内の原料融液中の酸素は坩堝の内面から供給される
一方で、その自由表面からSiOとして蒸発する。後者
の蒸発は引き上げの全期間を通してほぼ一定であるが、
前者の供給は、引き上げの進行に伴って坩堝内の原料融
液が減少し、両者の接触面積が減少することにより、経
時的に減少する。その結果、引き上げの進行に伴って原
料融液中の酸素濃度が低下し、単結晶中の酸素濃度が低
下する。
よる単結晶の引き上げでは、引き上げの進行に伴って単
結晶中の酸素濃度が低下するという問題がある。即ち、
坩堝内の原料融液中の酸素は坩堝の内面から供給される
一方で、その自由表面からSiOとして蒸発する。後者
の蒸発は引き上げの全期間を通してほぼ一定であるが、
前者の供給は、引き上げの進行に伴って坩堝内の原料融
液が減少し、両者の接触面積が減少することにより、経
時的に減少する。その結果、引き上げの進行に伴って原
料融液中の酸素濃度が低下し、単結晶中の酸素濃度が低
下する。
【0010】この問題に対し、特開昭61−25159
4号公報に記載された傾斜磁界方式の単結晶育成装置で
は、有効な対策が講じられていない。そのため、酸素濃
度が十分に低減されないだけでなく、単結晶引き上げ方
向の酸素濃度分布の不均一も生じる。
4号公報に記載された傾斜磁界方式の単結晶育成装置で
は、有効な対策が講じられていない。そのため、酸素濃
度が十分に低減されないだけでなく、単結晶引き上げ方
向の酸素濃度分布の不均一も生じる。
【0011】本発明の目的は、カスプ磁界のような反発
磁界を用いずにこれに匹敵する程度まで酸素濃度を低減
することができ、しかも、単結晶引き上げ方向の酸素濃
度分布を均一化することができる単結晶育成装置及びこ
れを用いる単結晶育成方法を提供することにある。
磁界を用いずにこれに匹敵する程度まで酸素濃度を低減
することができ、しかも、単結晶引き上げ方向の酸素濃
度分布を均一化することができる単結晶育成装置及びこ
れを用いる単結晶育成方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の単結晶育成装置
は、CZ法により坩堝内の原料融液から単結晶を引き上
げる育成装置本体と、育成装置本体の炉外に坩堝の外周
側に位置して配設され、坩堝内の原料融液に磁界を印加
する主コイルと、育成装置本体の炉外に坩堝の下方に位
置して配設され、主コイルと極性が同一で且つ主コイル
より小径である副コイルとを具備するものである。
は、CZ法により坩堝内の原料融液から単結晶を引き上
げる育成装置本体と、育成装置本体の炉外に坩堝の外周
側に位置して配設され、坩堝内の原料融液に磁界を印加
する主コイルと、育成装置本体の炉外に坩堝の下方に位
置して配設され、主コイルと極性が同一で且つ主コイル
より小径である副コイルとを具備するものである。
【0013】ここで、主コイルはその軸方向に昇降可能
であることが好ましい。
であることが好ましい。
【0014】また本発明の単結晶育成方法は、CZ法に
より坩堝内の原料融液から単結晶を引き上げる育成装置
本体の炉外に、坩堝の外周側に位置して主コイルを昇降
可能に設けると共に、坩堝の下方に位置して極性が主コ
イルと同一で且つ主コイルより小径である副コイルを設
け、単結晶の引き上げ中に主コイル及び副コイルにより
坩堝内の原料融液に磁界を印加し、その引き上げの進行
に伴って主コイルを上昇させるものである。
より坩堝内の原料融液から単結晶を引き上げる育成装置
本体の炉外に、坩堝の外周側に位置して主コイルを昇降
可能に設けると共に、坩堝の下方に位置して極性が主コ
イルと同一で且つ主コイルより小径である副コイルを設
け、単結晶の引き上げ中に主コイル及び副コイルにより
坩堝内の原料融液に磁界を印加し、その引き上げの進行
に伴って主コイルを上昇させるものである。
【0015】本発明の単結晶育成装置及び方法では、図
1に示すように、坩堝1を包囲する主コイル6と極性が
同一である小径の副コイル7を坩堝1の下方に設けたこ
とが重要である。この副コイル7は、円盤状の永久磁石
と異なり、坩堝2の下方に存在する坩堝支持軸8やヒー
タ電極9,9等の干渉物を避けてこれらの外周側に配置
することができる。また、そのような配置形態をとって
も、コイル内側に強力な磁界を形成することができる。
そのため、装置中心部の磁界強度を大きくすることがで
きる。その結果、坩堝2下方の中心部から上方に向かう
に連れて外周側へ偏向する有効な傾斜磁界が形成され
る。
1に示すように、坩堝1を包囲する主コイル6と極性が
同一である小径の副コイル7を坩堝1の下方に設けたこ
とが重要である。この副コイル7は、円盤状の永久磁石
と異なり、坩堝2の下方に存在する坩堝支持軸8やヒー
タ電極9,9等の干渉物を避けてこれらの外周側に配置
することができる。また、そのような配置形態をとって
も、コイル内側に強力な磁界を形成することができる。
そのため、装置中心部の磁界強度を大きくすることがで
きる。その結果、坩堝2下方の中心部から上方に向かう
に連れて外周側へ偏向する有効な傾斜磁界が形成され
る。
【0016】この傾斜磁界は、カスプ磁界のような反発
磁界でないので、磁界強度が0となる領域が原料融液2
中に生じない。また、コイル電流が同一の場合の磁界強
度を大きくできる。更に、坩堝2の底部及び周壁部だけ
でなく、原料融液2の融液面を横切ることが可能である
ので、融液面近傍に生じる半径方向の対流を抑制するこ
とができる。
磁界でないので、磁界強度が0となる領域が原料融液2
中に生じない。また、コイル電流が同一の場合の磁界強
度を大きくできる。更に、坩堝2の底部及び周壁部だけ
でなく、原料融液2の融液面を横切ることが可能である
ので、融液面近傍に生じる半径方向の対流を抑制するこ
とができる。
【0017】単結晶3の引き上げに伴う酸素濃度の低下
に対しては、主コイル6が固定の場合は引き上げに伴う
坩堝1の上昇によりカスプ磁界の場合と同様にこの低下
が生じるが、カスプ磁界の場合と異なり主コイル6が大
きな反発力を受けないので、主コイル6を支持する架台
等が小型軽量化される。そのため、主コイル6の昇降が
容易となり、単結晶3の引き上げに伴って主コイル6を
上昇させ、原料融液2の融液面を横切る磁界成分を経時
的に増大させることにより、融液面近傍での半径方向の
対流を抑え、融液面からの蒸発を抑えることにより、引
き上げに伴う酸素濃度の低下を阻止することができる。
に対しては、主コイル6が固定の場合は引き上げに伴う
坩堝1の上昇によりカスプ磁界の場合と同様にこの低下
が生じるが、カスプ磁界の場合と異なり主コイル6が大
きな反発力を受けないので、主コイル6を支持する架台
等が小型軽量化される。そのため、主コイル6の昇降が
容易となり、単結晶3の引き上げに伴って主コイル6を
上昇させ、原料融液2の融液面を横切る磁界成分を経時
的に増大させることにより、融液面近傍での半径方向の
対流を抑え、融液面からの蒸発を抑えることにより、引
き上げに伴う酸素濃度の低下を阻止することができる。
【0018】カスプ磁界を用いる場合も、引き上げに伴
う酸素濃度の低下を阻止するために、上下のコイル或い
は何れか一方のコイルを軸方向に昇降させることは考え
られているが、上下のコイルが大きな反発力を受け、支
持架台等を含めた磁界形成装置が大きく重たくなるた
め、これを昇降させることは現実には難しく、仮に昇降
ができたとしても大きな振動を伴い、これが引き上げに
悪影響を与えることになる。これに対し、主コイル6と
副コイル7の組み合わせでは、反発磁界の場合のような
頑丈な架台がいらないので、主コイル6の昇降が容易で
あり、その昇降により、引き上げに悪影響を与えること
なく引き上げに伴う酸素濃度の低下が阻止される。
う酸素濃度の低下を阻止するために、上下のコイル或い
は何れか一方のコイルを軸方向に昇降させることは考え
られているが、上下のコイルが大きな反発力を受け、支
持架台等を含めた磁界形成装置が大きく重たくなるた
め、これを昇降させることは現実には難しく、仮に昇降
ができたとしても大きな振動を伴い、これが引き上げに
悪影響を与えることになる。これに対し、主コイル6と
副コイル7の組み合わせでは、反発磁界の場合のような
頑丈な架台がいらないので、主コイル6の昇降が容易で
あり、その昇降により、引き上げに悪影響を与えること
なく引き上げに伴う酸素濃度の低下が阻止される。
【0019】また、極性が同じ場合に生じる吸引力に関
しても、カスプ磁界と同一の磁界強度を得ようとした場
合、本発明ではコイル電流を小さくできるので、結果的
に吸引力を小さくすることができる。ちなみに、磁界強
度はコイル電流に比例する。
しても、カスプ磁界と同一の磁界強度を得ようとした場
合、本発明ではコイル電流を小さくできるので、結果的
に吸引力を小さくすることができる。ちなみに、磁界強
度はコイル電流に比例する。
【0020】主コイル6の大きさは、炉体の外周側に配
置される範囲内でできるだけ小さい方が良い。副コイル
7の大きさは、坩堝1の下方に存在する坩堝支持軸8や
ヒータ電極9,9等の干渉物を考慮しなければ、即ち磁
界分布の点からは、コイル内径で表して坩堝径の50%
以上、炉体径の90%以下が好ましく、坩堝径の80%
以上、炉体径の70%以下が特に好ましい。副コイル7
のコイル内径が大きすぎる場合は磁界の集約効果が小さ
くなるために、コイルに大電流が必要となり、小さすぎ
る場合は上方への磁場の放散が少なくなるために、原料
融液2に与える磁界効果が小さくなる。実際の装置では
坩堝下方の干渉物を避けてこの範囲内にコイル内径が収
まるようにする。
置される範囲内でできるだけ小さい方が良い。副コイル
7の大きさは、坩堝1の下方に存在する坩堝支持軸8や
ヒータ電極9,9等の干渉物を考慮しなければ、即ち磁
界分布の点からは、コイル内径で表して坩堝径の50%
以上、炉体径の90%以下が好ましく、坩堝径の80%
以上、炉体径の70%以下が特に好ましい。副コイル7
のコイル内径が大きすぎる場合は磁界の集約効果が小さ
くなるために、コイルに大電流が必要となり、小さすぎ
る場合は上方への磁場の放散が少なくなるために、原料
融液2に与える磁界効果が小さくなる。実際の装置では
坩堝下方の干渉物を避けてこの範囲内にコイル内径が収
まるようにする。
【0021】コイル電流は、電源設備の簡素化等の点か
ら、主コイル6と副コイル7で同一電流値を基本とする
が、それぞれの電流値を相違させることも可能である。
ら、主コイル6と副コイル7で同一電流値を基本とする
が、それぞれの電流値を相違させることも可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態を示す単
結晶育成装置の概略構成図である。
に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態を示す単
結晶育成装置の概略構成図である。
【0023】炉体10はボトムチャンバ11、メインチ
ャンバ12、トップチャンバ13及びプルチャンバ14
を積み重ねた組み立て式である。メインチャンバ12の
内側には円筒状のヒータ15が配置され、その内側には
坩堝1が配置されている。坩堝1は、ボトムチャンバ1
1を貫通して炉内に挿入された支持軸8の上に載置され
ている。坩堝支持軸8の周囲には、ヒータ15に給電を
行うための棒状のヒータ電極9,9が設けられている。
このヒータ電極9,9も坩堝支持軸8と同様にボトムチ
ャンバ11を貫通して炉内に挿入されている。
ャンバ12、トップチャンバ13及びプルチャンバ14
を積み重ねた組み立て式である。メインチャンバ12の
内側には円筒状のヒータ15が配置され、その内側には
坩堝1が配置されている。坩堝1は、ボトムチャンバ1
1を貫通して炉内に挿入された支持軸8の上に載置され
ている。坩堝支持軸8の周囲には、ヒータ15に給電を
行うための棒状のヒータ電極9,9が設けられている。
このヒータ電極9,9も坩堝支持軸8と同様にボトムチ
ャンバ11を貫通して炉内に挿入されている。
【0024】メインチャンバ12の外側には環状の主コ
イル6が同心状に設けられている。主コイル6は軸方向
に昇降可能に支持され、且つ図示されない駆動装置によ
り軸方向に昇降駆動される。一方、ボトムチャンバ11
の下方には環状の副コイル7が同心状に設けられてい
る。副コイル7は支持軸8及び電極棒9,9の外側に位
置し、図示されない架台に固定されている。そして、主
コイル6及び副コイル7には、同じ方向に電流が流され
て同じ極性が与えられる。
イル6が同心状に設けられている。主コイル6は軸方向
に昇降可能に支持され、且つ図示されない駆動装置によ
り軸方向に昇降駆動される。一方、ボトムチャンバ11
の下方には環状の副コイル7が同心状に設けられてい
る。副コイル7は支持軸8及び電極棒9,9の外側に位
置し、図示されない架台に固定されている。そして、主
コイル6及び副コイル7には、同じ方向に電流が流され
て同じ極性が与えられる。
【0025】単結晶3の引き上げでは、所定の手順を踏
んで坩堝1内にシリコン等の原料融液2を生成する。主
コイル6及び副コイル7に電流を通じた状態で、原料融
液2から単結晶3を引き上げる。このとき、坩堝1と単
結晶3を逆方向に回転させる。単結晶3の引き上げに伴
って坩堝1内の原料融液2が消費される。これに伴う融
液面の低下を回避するために、坩堝1を徐々に上昇させ
る。引き上げ中の主コイル6及び副コイル7の機能は次
の通りである。
んで坩堝1内にシリコン等の原料融液2を生成する。主
コイル6及び副コイル7に電流を通じた状態で、原料融
液2から単結晶3を引き上げる。このとき、坩堝1と単
結晶3を逆方向に回転させる。単結晶3の引き上げに伴
って坩堝1内の原料融液2が消費される。これに伴う融
液面の低下を回避するために、坩堝1を徐々に上昇させ
る。引き上げ中の主コイル6及び副コイル7の機能は次
の通りである。
【0026】主コイル6及び副コイル7に同方向に電流
を通じると、それぞれのコイルに形成される磁界が繋が
ることにより、副コイル7の内側から坩堝1を経由して
主コイル6の上方に至る磁界が形成される。
を通じると、それぞれのコイルに形成される磁界が繋が
ることにより、副コイル7の内側から坩堝1を経由して
主コイル6の上方に至る磁界が形成される。
【0027】引き上げ開始時、主コイル6は図1のよう
に原料融液2の融液面より低い位置に保持される。これ
により、磁界は坩堝1の底部及び周壁をほぼ同じ傾斜角
度で横切る。その結果、坩堝1の底部及び周壁に沿った
対流が抑制される。
に原料融液2の融液面より低い位置に保持される。これ
により、磁界は坩堝1の底部及び周壁をほぼ同じ傾斜角
度で横切る。その結果、坩堝1の底部及び周壁に沿った
対流が抑制される。
【0028】引き上げの進行に伴い、坩堝1内の原料融
液2が消費される。これに伴い、両者の接触面積が減少
するため、坩堝1から原料融液2への酸素供給が減少す
る。一方、原料融液2の自由表面からのSiOの蒸発
は、その自由表面の面積が変わらないため、基本的に一
定である。その結果、引き上げの進行に伴って原料融液
2中の酸素濃度が低下し、単結晶中の酸素濃度が低下す
る。
液2が消費される。これに伴い、両者の接触面積が減少
するため、坩堝1から原料融液2への酸素供給が減少す
る。一方、原料融液2の自由表面からのSiOの蒸発
は、その自由表面の面積が変わらないため、基本的に一
定である。その結果、引き上げの進行に伴って原料融液
2中の酸素濃度が低下し、単結晶中の酸素濃度が低下す
る。
【0029】そこで、本実施形態では単結晶3の引き上
げの進行に伴って主コイル6を上昇させる。そうする
と、図2に示すように、傾斜磁界の分布が坩堝1に対し
て相対的に上方へ移動し、その結果として坩堝1を横切
る磁束の傾斜が立ち上がる。これにより、坩堝1の周壁
部に直角な方向の磁界成分は減少するが、坩堝1の底部
に直角な方向の磁界成分は増大するので、坩堝1の内面
に沿った対流に対する抑制効果は大きく変化しない。一
方、原料融液2の融液面に直角な磁界成分は、主コイル
6の上昇に連れて急激に増大する。これにより、原料融
液2中の融液面近傍での対流が顕著に抑制される。その
ため、原料融液2の自由表面からのSiOの蒸発量が減
少し、坩堝1から原料融液2への酸素供給量の減少とバ
ランスすることにより、酸素濃度の低下が抑制される。
げの進行に伴って主コイル6を上昇させる。そうする
と、図2に示すように、傾斜磁界の分布が坩堝1に対し
て相対的に上方へ移動し、その結果として坩堝1を横切
る磁束の傾斜が立ち上がる。これにより、坩堝1の周壁
部に直角な方向の磁界成分は減少するが、坩堝1の底部
に直角な方向の磁界成分は増大するので、坩堝1の内面
に沿った対流に対する抑制効果は大きく変化しない。一
方、原料融液2の融液面に直角な磁界成分は、主コイル
6の上昇に連れて急激に増大する。これにより、原料融
液2中の融液面近傍での対流が顕著に抑制される。その
ため、原料融液2の自由表面からのSiOの蒸発量が減
少し、坩堝1から原料融液2への酸素供給量の減少とバ
ランスすることにより、酸素濃度の低下が抑制される。
【0030】このようにして、本実施形態では単結晶3
の引き上げの進行に伴う酸素濃度の低下が抑制され、引
き上げ方向に均一な酸素濃度分布が得られる。
の引き上げの進行に伴う酸素濃度の低下が抑制され、引
き上げ方向に均一な酸素濃度分布が得られる。
【0031】
【実施例】22インチの坩堝を用いて8インチのシリコ
ン単結晶を引き上げるに当たり、炉体の外周側に内径1
100mm、外径1300mm、厚さ400mmの主コ
イルを設置し、昇降機構により軸方向に移動できる構成
とした。一方、炉体の下方に内径500mm、外径60
0mm、厚さ200mmの副コイルを設置した。
ン単結晶を引き上げるに当たり、炉体の外周側に内径1
100mm、外径1300mm、厚さ400mmの主コ
イルを設置し、昇降機構により軸方向に移動できる構成
とした。一方、炉体の下方に内径500mm、外径60
0mm、厚さ200mmの副コイルを設置した。
【0032】主コイル及び副コイルに600Aの電流を
通じたときの坩堝の底部及び周壁部における磁界強度の
測定結果を図3に示す。底部の測定点は中心位置とし、
周壁部の測定点は原料融液の自由表面位置とした。同じ
測定をカスプ磁界の場合にも行い、その結果を図3に併
記した。
通じたときの坩堝の底部及び周壁部における磁界強度の
測定結果を図3に示す。底部の測定点は中心位置とし、
周壁部の測定点は原料融液の自由表面位置とした。同じ
測定をカスプ磁界の場合にも行い、その結果を図3に併
記した。
【0033】図3から分かるように、主コイルと副コイ
ルによる相互吸引方式の傾斜磁界は、反発磁界であるカ
スプ磁界よりも同一電流値での磁界強度を上げることが
できる。両者の間では磁界の分布形状が異なるので、対
流抑制効果を直接比較することはできないが、磁界強度
の差の大きさから判断して、傾斜磁界の場合は少なくと
もカスプ磁界の場合の同等以上の対流抑制効果を期待で
きる。
ルによる相互吸引方式の傾斜磁界は、反発磁界であるカ
スプ磁界よりも同一電流値での磁界強度を上げることが
できる。両者の間では磁界の分布形状が異なるので、対
流抑制効果を直接比較することはできないが、磁界強度
の差の大きさから判断して、傾斜磁界の場合は少なくと
もカスプ磁界の場合の同等以上の対流抑制効果を期待で
きる。
【0034】単結晶の引き上げでは、主コイル及び副コ
イルにそれぞれ300Aの電流を通じた。単結晶の回転
速度は15rpm、坩堝の回転速度は5rpmとした。
また、引き上げの進行に伴って、主コイルをその軸方向
中央が図4(a)となるパターンで上昇させた。即ち、
引き上げ開始時に主コイルの軸方向中央を原料融液の融
液面から200mm下方に位置させておき、引き上げ初
期にこれを融液面の下100mmの位置まで上昇させ、
引き上げ中期に融液面の下50mmの位置に上昇させ、
引き上げ後期に融液面の上方50mmの位置まで上昇さ
せた。
イルにそれぞれ300Aの電流を通じた。単結晶の回転
速度は15rpm、坩堝の回転速度は5rpmとした。
また、引き上げの進行に伴って、主コイルをその軸方向
中央が図4(a)となるパターンで上昇させた。即ち、
引き上げ開始時に主コイルの軸方向中央を原料融液の融
液面から200mm下方に位置させておき、引き上げ初
期にこれを融液面の下100mmの位置まで上昇させ、
引き上げ中期に融液面の下50mmの位置に上昇させ、
引き上げ後期に融液面の上方50mmの位置まで上昇さ
せた。
【0035】この引き上げで育成されたシリコン単結晶
の引き上げ方向の酸素濃度分布を図4(b)に実線で示
す。また、主コイルを上昇操作しなかったときの酸素濃
度分布を同図に破線で示し、カスプ磁界を用いる同一規
模の育成装置で上下コイルに300Aの電流を通じたと
きの酸素濃度分布を同図に2点鎖線で示す。
の引き上げ方向の酸素濃度分布を図4(b)に実線で示
す。また、主コイルを上昇操作しなかったときの酸素濃
度分布を同図に破線で示し、カスプ磁界を用いる同一規
模の育成装置で上下コイルに300Aの電流を通じたと
きの酸素濃度分布を同図に2点鎖線で示す。
【0036】図4(b)から分かるように、主コイルと
副コイルによる相互吸引方式の傾斜磁界を用いる場合
は、カスプ磁界を用いる場合よりも、同一コイル電流で
は酸素濃度を若干低減することかできる。傾斜磁界を用
いる場合に引き上げの進行に伴って主コイルを上昇させ
れば、引き上げ方向の酸素濃度分布が均一化される。
副コイルによる相互吸引方式の傾斜磁界を用いる場合
は、カスプ磁界を用いる場合よりも、同一コイル電流で
は酸素濃度を若干低減することかできる。傾斜磁界を用
いる場合に引き上げの進行に伴って主コイルを上昇させ
れば、引き上げ方向の酸素濃度分布が均一化される。
【0037】坩堝の外周側に配置される環状の永久磁石
と坩堝の下方に配置される円盤状の永久磁石との組み合
わせでは、坩堝の下方に円盤状の永久磁石を効果的に配
置することが困難なため、酸素濃度はカスプ磁界を用い
る場合よりも更に上昇することが予想される。カスプ磁
界を用いる場合にコイルを昇降操作することが考えられ
るが、架台を含めたコイル装置が大型化するため、仮に
その操作を行っても振動等が単結晶化に悪影響を及ぼす
ことが予想される。ちなみに、上述した主コイルの上昇
操作では、振動等による悪影響は認められなかった。
と坩堝の下方に配置される円盤状の永久磁石との組み合
わせでは、坩堝の下方に円盤状の永久磁石を効果的に配
置することが困難なため、酸素濃度はカスプ磁界を用い
る場合よりも更に上昇することが予想される。カスプ磁
界を用いる場合にコイルを昇降操作することが考えられ
るが、架台を含めたコイル装置が大型化するため、仮に
その操作を行っても振動等が単結晶化に悪影響を及ぼす
ことが予想される。ちなみに、上述した主コイルの上昇
操作では、振動等による悪影響は認められなかった。
【0038】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の単結晶育
成装置及び方法は、育成装置本体の炉外に坩堝の外周側
に位置して配設され、坩堝内の原料融液に磁界を印加す
る主コイルと、育成装置本体の炉外に坩堝の下方に位置
して配設され、主コイルと極性が同一で且つ主コイルよ
り小径である副コイルとの組み合わせにより、カスプ磁
界を用いる場合より少ないコイル電流量でカスプ磁界を
用いる場合に匹敵する程度まで酸素濃度を低減すること
ができる。また、カスプ磁界を用いる場合には困難なコ
イル昇降による酸素濃度分布の均一化を容易に行うこと
ができる。従って、高品質な単結晶を低コストで製造す
ることができる。
成装置及び方法は、育成装置本体の炉外に坩堝の外周側
に位置して配設され、坩堝内の原料融液に磁界を印加す
る主コイルと、育成装置本体の炉外に坩堝の下方に位置
して配設され、主コイルと極性が同一で且つ主コイルよ
り小径である副コイルとの組み合わせにより、カスプ磁
界を用いる場合より少ないコイル電流量でカスプ磁界を
用いる場合に匹敵する程度まで酸素濃度を低減すること
ができる。また、カスプ磁界を用いる場合には困難なコ
イル昇降による酸素濃度分布の均一化を容易に行うこと
ができる。従って、高品質な単結晶を低コストで製造す
ることができる。
【図1】本発明の実施形態を示す単結晶育成装置の概略
構成図である。
構成図である。
【図2】主コイルを上昇させたときの磁界分布の変化を
示す単結晶育成装置の概略構成図である。
示す単結晶育成装置の概略構成図である。
【図3】坩堝が受ける磁界の強度を傾斜磁界とカスプ磁
界の場合について示す図表である。
界の場合について示す図表である。
【図4】主コイルの上昇操作及び引き上げ方向の酸素濃
度分布を示す図表である。
度分布を示す図表である。
【図5】従来の単結晶育成装置の概略構成図である。
1 坩堝 2 原料融液 3 単結晶 4 カスプ磁界形成用の磁石(コイル) 5 対流 6 主コイル 7 副コイル 8 坩堝支持軸 9 ヒータ電極 10 炉体 15 ヒータ
Claims (3)
- 【請求項1】 CZ法により坩堝内の原料融液から単結
晶を引き上げる育成装置本体と、育成装置本体の炉外に
坩堝の外周側に位置して配設され、坩堝内の原料融液に
磁界を印加する主コイルと、育成装置本体の炉外に坩堝
の下方に位置して配設され、主コイルと極性が同一であ
る副コイルとを具備することを特徴とする単結晶育成装
置。 - 【請求項2】 主コイルが引き上げ軸方向に昇降可能で
ある請求項1に記載の単結晶育成装置。 - 【請求項3】 CZ法により坩堝内の原料融液から単結
晶を引き上げる育成装置本体の炉外に、坩堝の外周側に
位置して主コイルを昇降可能に設けると共に、坩堝の下
方に位置して極性が主コイルと同一で且つ主コイルより
小径である副コイルを設け、単結晶の引き上げ中に主コ
イル及び副コイルにより坩堝内の原料融液に磁界を印加
し、その引き上げの進行に伴って主コイルを上昇させる
ことを特徴とする単結晶育成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9837497A JPH10279393A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 単結晶育成装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9837497A JPH10279393A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 単結晶育成装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10279393A true JPH10279393A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=14218113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9837497A Pending JPH10279393A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 単結晶育成装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10279393A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007013148A1 (ja) * | 2005-07-27 | 2007-02-01 | Sumco Corporation | シリコン単結晶引上装置及びその方法 |
JP2009292721A (ja) * | 2009-08-06 | 2009-12-17 | Sumco Techxiv株式会社 | シリコン単結晶引上げ装置及び引上げ方法 |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP9837497A patent/JPH10279393A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007013148A1 (ja) * | 2005-07-27 | 2007-02-01 | Sumco Corporation | シリコン単結晶引上装置及びその方法 |
JP2009292721A (ja) * | 2009-08-06 | 2009-12-17 | Sumco Techxiv株式会社 | シリコン単結晶引上げ装置及び引上げ方法 |
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