JPH10276467A - 衛星通信端末捜索システムおよび方法 - Google Patents

衛星通信端末捜索システムおよび方法

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JPH10276467A
JPH10276467A JP10078096A JP7809698A JPH10276467A JP H10276467 A JPH10276467 A JP H10276467A JP 10078096 A JP10078096 A JP 10078096A JP 7809698 A JP7809698 A JP 7809698A JP H10276467 A JPH10276467 A JP H10276467A
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radio
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earth station
signal
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JP10078096A
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Richard Wyrwas
リチャード・ウィーワス
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ICO Services Ltd
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    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/38Determining a navigation solution using signals transmitted by a satellite radio beacon positioning system
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S5/00Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations
    • G01S5/02Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations using radio waves
    • G01S5/12Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations using radio waves by co-ordinating position lines of different shape, e.g. hyperbolic, circular, elliptical or radial
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
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    • H04B7/1853Satellite systems for providing telephony service to a mobile station, i.e. mobile satellite service
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用者端末の取り得る複数の位置のいずれが
現実に占められるのかに関する不確かさが常に存在す
る。 【解決手段】 複数の取り得る位置142の中の任意の
1つに存在する不確かさの範囲内に無線端末44の位置
を測定するように作動する無線システムであって、複数
の間隔をあけた無線源30A〜30Gを具備し、複数の
取り得る位置142が一定の誤差基準を満足する場合
に、複数の間隔をあけた無線源30A〜30Gからの端
末において受信可能な無線信号の品質を評価し、かつ、
前記端末の実際の位置として、複数の取り得る位置14
2の中の1つであって、最良の品質の無線信号を供給す
る複数の間隔をあけた無線源30A〜30Gの中からそ
れらに最も近接する位置を選択するように作動すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衛星通信システ
ム、および、そのようなシステムを動作する方法に関す
る。本発明は、特に、地球ベースの使用者端末が衛星と
通信し、衛星は同様に地球局と通信し、かつ、これらの
逆の通信も行う衛星通信システムおよび関連する方法に
関する。さらに詳細には、本発明は、地球の表面上の使
用者端末の位置が地球局に知られる必要があるようなシ
ステムおよびその関連する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星通信システムでは、(たぶん、無線
電話送受器の形態をしており、セルラー無線電話送受器
と似ていないわけではない)使用者端末が、地上のワイ
ヤおよびケーブルシステムへ、または、他の無線電話シ
ステムへリンクされた地球局によって、電話の呼を確立
するために、または、電話の呼を受信するために、衛星
を介して、地上局と通信することが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】地球の表面上の使用者
端末の正確な位置を確定することに関しては、2つの目
的がある。第1には、必要なときに、特定の時間に特定
の衛星から、使用者端末への、または、使用者端末から
の無線信号の送受信方法を知るために、使用者端末が置
かれている地球の表面の部分をカバーするために、適切
な衛星からの適切なビームが選択され得るように、使用
者端末の大体の位置を知ることが必要である。第2に
は、衛星通信システムでは、使用者端末が操作されてい
る地域によっては、電話をかけることの禁止や、局所的
な請求書や、他の制限が監視され得るために、課せられ
るべき必要な制限に対して、十分正確に、使用者端末の
位置を判断することが必要である。
【0004】地球の表面上の使用者端末の位置を相当非
常に正確に決定するために、個々の端末が「衛星による
全地球測位」(GPS)を使用する使用者端末を設ける
ことが知られている。そして、使用者端末は、地球局
へ、通信に関連する衛星(または複数の衛星)を介し
て、その正確な位置を送信する。上記正確な位置は、使
用者端末との通信動作の会計的なおよび機械的な特徴を
制御するために、その後に続く(使用者端末との)交信
において、地球局によって使用される。そのようなシス
テムの例は、1993年3月27日にモトローラコーポ
レーションによって提出された欧州特許第056237
4号公報に見ることができる。このGPSシステムは、
アクセスが非常に遅いという傾向があり、高価な高性能
の受信器を必要とする。また、GPS衛星は、しばし
ば、使用者端末に全くアクセスすることができず、位置
決定のための十分な同時数が達成されるべきである。加
えて、位置決定の精度も、衛星通信の目的のために現実
に必要とされるものをかなり超えている。
【0005】そのようなシステムは、送受器が通信およ
びGPS測定の両方を行うことを可能とするために、送
受器を不必要に複雑にしなければならない。
【0006】したがって、送受器または使用者端末を過
度に複雑にすることなく、地球の表面における使用者端
末または送受器の位置が、通信および会計の目的に対し
て十分正確に判断されるシステムおよび方法を提供する
ことが好都がよい。
【0007】他のシステムにおいては、衛星が、使用者
端末からの無線通信を衛星を介して要求している地球局
に応答して、使用者端末からの送信を受信することと、
地球局が、分類目的のために、使用者端末からの応答に
おける遅延を使用すること、および、地球の表面上の使
用者端末の位置を一定の精度で判断するために、衛星の
位置および速度の予知とともに、使用者端末からの受信
周波数上のドップラーシフトを使用することが単に必要
である。
【0008】不幸なことに、もし、使用者端末のコスト
が、携帯移動無線電話器における取引に一致した現実的
な制限に維持されるならば、使用者端末内の水晶クロッ
クまたは他の周波数発生源の精度は、衛星電話器通信シ
ステムの動作に結び付いた機能面および会計面に対し
て、地球上の使用者端末の位置の決定の十分な精度に一
致させることができない。
【0009】これらの問題が解決された場合においてさ
え、使用者端末または送受器の取り得る複数の位置のい
ずれが現実に占められるのかに関する不確かさ(uncerta
inty)が常に存在する。取り得る位置が、衛星からの分
離した無線ビームになるように広範に分かれている場合
には、どのビームに使用者端末が配されているかを検知
することによりその曖昧さを常に解決することができ
る。しかしながら、そのビームが非常に広く、または、
取り得る地点が非常に近接しており、そのために、2つ
またはそれ以上の取り得る地点が単一のビームの中に配
される場合には、不確かさの決定が問題となる。この発
明は、この問題に取り組むシステムおよび方法を提供す
ることを求めるものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の特徴によると、本
発明は、複数の取り得る位置の中から任意の位置におけ
る不確かさの範囲内に無線通信端末の位置を測定するよ
うに動作する無線通信システムにあり、該システムは、
隣接する複数の無線ビームを提供するように作動し、前
記隣接する複数の無線ビーム中の1つの範囲内に前記取
り得る複数の位置のいくつかが配されている場合には、
該システムは、前記複数の隣接する無線ビーム中の他の
近接する端末から該端末において受信可能な無線信号の
品質を評価するように動作し、かつ、前記端末の実際の
位置として、無線信号の最良の品質を提供する前記複数
の無線ビームの中の前記近接する他のビーム中のものに
最も近いものを前記複数の取り得る位置の中から選択す
る。
【0011】第2の特徴によると、この発明は、無線端
末の位置を複数の取り得る位置の中から任意の位置にお
ける不確かさの範囲内に測定するように無線を用いる方
法にあり、該方法は、複数の隣接する無線ビームを供給
するステップと、前記複数の取り得る位置のいくつか
が、前記複数の隣接する無線ビーム中の1つの範囲内に
配されているか否かを検知するステップと、前記複数の
隣接する無線ビームの中の近接する他の端末から前記端
末において受信可能な無線信号の品質を評価するステッ
プと、前記端末の実際の位置として、無線信号の最良の
品質を提供する前記複数の無線ビームの中の前記近接す
る他のビーム中のものに最も近いものを前記複数の取り
得る位置の中から選択するステップとを含んでいる。
【0012】この発明はさらに、前記無線ビームの各々
が、デジタルデータを含む無線信号をそれぞれ搬送する
システムおよび方法を提供するものであり、このシステ
ムおよび方法は、デジタルデータのビット誤り率を測定
することにより、前記無線信号の品質を評価する。この
発明はさらに、各無線信号の振幅を測定することにより
前記無線信号の品質を評価することを含むシステムおよ
び方法を提供する。
【0013】この発明はさらに、前記複数の無線ビーム
が、前記衛星によって、前記端末に向けて送られる、前
記端末、通信衛星および地球局を含む衛星通信のための
システムおよび方法を提供するものである。この発明は
さらに、各受信可能なビームからの無線信号についての
複数の評価の平均をとることにより、前記複数の無線信
号の評価が達成されるシステムおよび方法を提供するも
のである。
【0014】この発明はさらに、前記複数の無線ビーム
の各々が、高速で変動するエッジ応答(edge response)
を有し、前記複数の無線ビームが前記使用者端末に対し
て配列パターンで移動し、各受信可能なビームからの無
線信号に対する複数の評価の前記平均が、前記高速で変
動するエッジ応答における高いものおよび低いものを補
償する、システムおよび方法を提供する。
【0015】この発明はさらに、前記端末が、そこから
の無線信号が受信可能な前記複数の無線ビームの各々か
らの無線信号の品質の複数の評価を行うように作動し、
前記端末が前記複数の評価の結果を記憶するように作動
し、かつ、前記複数の取り得る位置のいくつかが、前記
複数の隣接する無線ビームの中の範囲内に配されるとき
に、前記端末が、前記複数の取り得る位置の中のどれが
前記端末によって占められているかを決定するために、
前記前もって記憶された評価を使用するように作動する
システムおよび方法を提供する。
【0016】この発明はさらに、前記端末が前記衛星を
介して前記地球局に情報を送るように作動し、前記端末
が前記地球局に前記端末による無線信号の受信の各瞬間
における無線信号の品質の評価を中継するように作動
し、かつ、前記地球局が、前記複数の取り得る位置の中
のどれが前記端末によって占められるかを決定するよう
に作動するシステムおよび方法を提供する。
【0017】加えて、この発明は、前記端末が、前記地
球局に、前記衛星を介して情報を送るように作動し、前
記端末が、前記複数の取り得る位置の中のどれを前記端
末が占めているかを決定しかつ前記地球局に中継するよ
うに作動するシステムおよび方法をも提供する。
【0018】また、この発明は、1つまたはそれ以上の
衛星が、複数の取り得る位置の中の任意の1つに配さ
れ、かつ、さらに前記端末が地球の表面上にあるとの条
件で、前記不確かさの範囲内に前記端末の位置を測定す
るために使用されるシステムおよび方法を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、一例として、添付図面
と結び付けられた以下の記載によって、さらに説明され
る。添付図面は以下の通りである。図1は、地球の周り
に配置された通信衛星の二次元的な位置を示す。図2
は、直交軌道平面内に通信衛星がどのように配置されて
いるのかを図解する。図3は、各通信衛星によって提供
される無線範囲の円錐体の構成を示す。図4は、多くの
型の異なる領域を生成するために、図3に示される無線
範囲の円錐体がどのようにして地球の表面と相互作用し
ているのかを示す。図5は、地球の表面上空の通信衛星
の(上からみた)図であり、地球に関する様々な動作を
図解する。図6は、使用者端末と通信衛星との間の伝搬
遅延を判断するために、地球局が使用者端末へ通信衛星
を介して信号を伝達する全体的な状況の概要図である。
図7は、通信衛星に対するドップラー周波数シフト測定
の形状を示す。図8は、通信衛星の相対的ドップラーシ
フトおよび内部発振器誤差を判断するための(地球局と
通信衛星との間の)試験信号の交換を概要的に示したも
のである。図9は、図8による較正された通信衛星が、
同様に、通信衛星と使用者端末との間の相対的なドップ
ラーシフトと、使用者端末内の内部発振器誤差とを判断
するために、どのようにして使用されるのかを概要的に
示したものである。図10は、地球の表面上の使用者端
末の位置を測定するために、測定されたドップラー周波
数シフトと伝搬遅延との交差線が、どのようにして使用
されるのかを示す。図11は、位置の最良評価のために
最適な数のサンプルの導出を示すグラフである。図12
は、特定の好ましい実施形態において、ドップラー周波
数シフトの平均化のために最適な数の(導出された)サ
ンプルを示す図表である。図13は、特定の好ましい実
施形態において、伝搬遅延の平均化のために最適な数の
(導出された)サンプルを示す図表である。図14は、
使用者端末が2以上の通信衛星に直接アクセスする状況
を示す。図15は、もし利用可能ならば、1つの通信衛
星、または、2つ以上の通信衛星を使用して、地球の表
面上の使用者端末の位置を判断する場合における地球局
の動作のフローチャートである。図16は、地球の表面
上の使用者端末の位置を判断する際に、地球局がどのよ
うにして計時された同報通信を併合することができるの
かを示すフローチャートである。図17は、単一のビー
ム内にある結果、使用者端末の取り得る位置を決定する
ことがいかに困難であるかを示す模式図である。図18
は、ビームからの信号の、例示的な電界強度を示すグラ
フである。図19は、使用者端末の位置の不確かさの決
定における使用者端末の作業のフローチャートである。
【0020】この発明の説明を開始するために、取り得
る複数の位置の中の1つに配される不確かさを伴って使
用者端末の位置が測定され得るまさに1つの方法の例が
与えられる。この発明の範囲内において、単に、複数の
取り得る位置の中の厳密な1つが使用者端末によって占
められることに関して不確かさまたは曖昧さが存在する
との条件で、当業者が、初期測定のための他のシステム
を使用し得ることは明確である。
【0021】まず初めに、図1に注目する。図1は、地
球の周りに配置された通信衛星の二次元的な位置を示
す。複数の通信衛星10は、地球14の表面上空におい
て、円形軌道12の周りに均一に配置されている。各々
の通信衛星10は、個々の通信衛星10が地平線上の1
0度以上の位置にある場合に、地球14の表面上の装置
との無線通信を提供するように設計されている。したが
って、各通信衛星10は、地球14の表面と交差する無
線範囲の円錐体16を提供する。地球の表面は、3つの
型のエリアを有する。第1の型のエリア18は、たった
1つの通信衛星10からの無線範囲を有するエリアであ
る。第2型のエリア20は、2以上の通信衛星10から
の無線範囲が存在するエリアである。最後に、第3型の
エリア22は、示された軌道12内の通信衛星10から
無線範囲を受信しない。
【0022】図2は、直交軌道平面内に通信衛星10が
どのように配置されているのかを図解する。図1の第1
軌道12は、図1に示される方法と同じ方法で、第2軌
道12’の周りに配置された通信衛星10を有する第2
軌道12’によって補われる。軌道12,12’は、互
いに直交している。それぞれは、赤道24に対して45
度傾いており、かつ、互いに(90度で)直交した平面
を有する。
【0023】示された例において、通信衛星10は、高
度10500kmにおいて、地球14の表面の周りの軌
道を回っている。各軌道12,12’において、通信衛
星10の軌道の高さおよび数は、他の値であってもよ
い。上記例は、最小数の通信衛星10を用いて、北極2
6および南極28に対してさえ、地球14の全体的な無
線範囲を提供するので、この構成は好ましい。第1軌道
12内の通信衛星の無線範囲が存在しない第3型のエリ
ア22に対して、第2軌道12’の通信衛星10が無線
範囲を提供するということ、および、第2の軌道12’
の通信衛星10が無線範囲を提供しない第3型のこれら
のエリア22に対して、第1の軌道12内の通信衛星1
0が無線範囲を提供するということが、軌道の直交によ
って保証される。
【0024】ここでは2つの軌道12,12’が同じ半
径であると示されているが、これ以前およびこれ以降に
記載されているように、本発明は、異なる半径の軌道1
2,12’でも機能する。同様に、3以上の軌道12,
12’が存在してもよい。本発明に関する限り、地球1
4の表面の全ての部分が、全ての時刻において、少なく
とも1つの通信衛星10からの無線範囲を受信している
ことのみが必要である。
【0025】図3は、各通信衛星10によって提供され
る無線範囲の円錐体16の構成を示す。便宜上、無線範
囲の円錐体16は、地球の地図上の緯度0度、経度0度
を中心として示されている。無線範囲の円錐体16は、
通信衛星10上の対応する複数の指向性アンテナによっ
て、複数のスポットビーム30に分割されている。通信
衛星10は、移動無線電話通信に向けられており、か
つ、各々のスポットビーム30は、セルラー無線電話ネ
ットワーク内のセルに相当するものに、ほぼ対応してい
る。図3において、無線範囲の円錐体16は、提供され
た地球の表面の地図の形状によって、歪められている。
図3は、また、地球表面への(即ち、円錐体16がその
端における水平的な影響範囲を示す地点への)接面であ
る円錐体16の端へ下がった無線範囲の円錐体16の地
球の表面との交差の範囲を示す。それに対して、図1
は、地球の表面に対して最小高度10度の円錐体16を
示している。
【0026】地球の湾曲によって、スポットビーム30
は、中央においては、ほぼ均一の、わずかに重なった円
形をしている。ところが、端においては、スポットビー
ム30の(地球14の表面における)傾きの影響範囲
は、形の大きな歪を引き起こしている。
【0027】図4は、多くの型の異なる領域を生成する
ために、無線範囲の円錐体16がどのようにして地球の
表面と相互作用しているのかを示す。図1を参照して説
明されるように、無線範囲の多数の円錐体16は、たっ
た1つの通信衛星による無線範囲が存在する第1エリア
18と、2つの通信衛星による無線範囲が存在する第2
エリア20と、さらに、3またはそれ以上の通信衛星に
よって範囲が提供される第4エリア32とを生成するた
めに、重なっている。図4に示される各々の(無線範囲
の)円錐体16は、図3に示されるように、それ自身の
独立した組のスポットビーム30に分割される。
【0028】図5は、地球の表面上空の通信衛星10の
(上からみた)図である。通信衛星10は、電力供給の
ためのソーラーパネル34と、複数の地球局38のうち
の1つへ、大量の電話の信号量を送るダウンリンクアン
テナ36と、地球局38からの全般的な信号量を受信す
るアップリンクアンテナ40と、使用者端末44との通
信の提供を意図する(図3に示される)複数のスポット
ビーム30を提供する加入者アンテナ42とを具備す
る。使用者端末44は、携帯セルラー無線電話器に似て
無くはない形態で提供される。使用者端末44は、ま
た、陸上車両および船舶および飛行機内で使用される
(さらに複雑な)車両搭載装置を含む。
【0029】この好ましい例で述べられるパラメータに
関して、通信衛星は(第1矢印46によって示されるよ
うに)その軌道12,12’の周りを4.9km/秒の
速度で移動する。地球14の回転の移動を無視すると、
スポットビーム30も、また、第2矢印48によって示
されるような地上軌道に沿って、同様の速度で、地球1
4の表面を横切って移動する。通信衛星直下の地点は、
最下点(nadir)50として知られている。同時に、地
球14は、第3矢印52によって示されるように、回転
している。その速度は、その赤道において0.47km
/秒の速度である。地上軌道48に対して90度の(地
上軌道48に関する)方向は、第4矢印54によって示
されるような交差軌道として示される。これ以降、使用
者端末44の位置は、(最下点50を基準とした)地上
軌道48に沿った距離と交差軌道54に沿った距離とを
参照して、定義される。
【0030】図6は、地球局38が使用者端末44へ通
信衛星10を介して信号を伝達する大まかな状況の概要
図である。地球局38は、地球局38の動作を制御する
地球局コントローラ56を、さらに具備する。地球局3
8は、地球14の表面上の第1点に配置されており、か
つ、通信衛星10が地球局38の範囲内にある場合、使
用者端末44は、通信衛星10の範囲内における(地球
の表面上の)いかなる他の点に存在していてもよい。地
球局38は、図5のアップリンクアンテナ40を介し
て、5150〜5250メガヘルツの帯域の周波数を使
用したアップリンク無線リンク58を介して、通信衛星
10と通信する。地球局38は、図5のダウンリンクア
ンテナ36を介して、周波数範囲6975〜7075メ
ガヘルツにおける信号を使用したダウンリンク無線リン
ク60上の信号を(通信衛星10から)受信する。
【0031】使用者端末44は、範囲2170〜220
0メガヘルツ内の周波数を使用した使用者端末ダウンリ
ンク62を介して、(通信衛星10から)信号を受信す
る。使用者端末44は、周波数帯域1980〜2010
メガヘルツで動作する使用者端末アップリンク64を介
して、メッセージおよび信号を通信衛星10に送る。こ
れらの周波数は単なる一例であり、本発明は、アップリ
ンクおよびダウンリンクに対する他の多数の周波数を使
用して実行され得る。
【0032】図6における(明確には示されていない)
暗黙の了解として、通信衛星10は、それ自身の正確な
発振器を、好都合なものとしては水晶発振器の形態で具
備する。通信衛星10は、上記発振器を、入力および出
力信号の周波数を変換するために使用し、かつ、周波数
を合成する場合に周波数参照として使用する。同様に、
使用者端末44は、入力信号の周波数を変換し、かつ、
出力信号の周波数を合成するために、それ自身の内部合
成発振器を具備する。この内部合成発振器は、マスタ発
振器から生じ、好ましくは水晶発振器である。同様に、
地球局38および地球局コントローラ56は、それらの
間において、かなり正確な周波数参照および時間参照を
具備するか、また、該周波数参照および時間参照へのア
クセスを有する。これらの参照は、実際には、地球局3
8および地球局コントローラ56内に具備されるか、ま
たは、地上線や他のサービスを介して他の場所から引き
出される。
【0033】地球14の表面上の地球局38の正確な位
置は、非常に正確に知られている。同様に、通信衛星1
0の軌道12,12’のパラメータ、および、その軌道
内における通信衛星10の(全ての瞬間における)位置
もまた、非常に正確に知られている。本発明が解決すべ
き目的である不確かな要素は、地球14の表面上の使用
者端末44の位置である。先に述べられなかったが、使
用者端末44は、使用者端末アップリンク64上におい
て加入者アンテナ42に送信し、かつ、同様に、使用者
端末ダウンリンク62上において加入者アンテナ42か
ら受信する。通信衛星10は、一度に、ただ1つの地球
局38と通信状態にある。しかし、非常に多くの使用者
端末44と通信状態にあってもよい。各使用者端末は、
図3に示される複数のスポットビームのうちのある特定
のスポットビーム30内に存在する。
【0034】通信衛星10は、地球14の表面に関して
(したがって、地球局38および使用者端末44に関し
て)、第5矢印66に示されるように移動している。同
様に、地球14の表面は、通信衛星10の軌道12,1
2’に関して、第6矢印68によって大まかに示される
ように移動している。使用者端末44と通信衛星10と
の間の信号交換と同様に、地球局38と通信衛星10と
の間で交換された信号は、全て、地球局38と使用者端
末44とに関する(通信衛星10の)移動に基づいて、
ドップラー効果によって生じた伝搬遅延および周波数シ
フトを有している。地球14の表面上の使用者端末44
の位置を判断するために、本発明は、通信衛星10の移
動による周波数内のドップラー効果を使用する手段と、
伝搬遅延の測定とに関する。
【0035】本発明の実施形態において、伝搬遅延は、
地球局38と使用者端末44との間で測定される。地球
局38は、アップリンク無線リンク58上において、信
号を通信衛星10へ送る。この信号は、今度は、使用者
端末ダウンリンク62を介して、使用者端末44へ送ら
れる。地球局38からの信号を受信すると、使用者端末
は、予め決められた期間待機し、そして、使用者端末6
4およびダウンリンク無線リンク60を介して、それ自
身のメッセージを、地球局38へ返送する。地球局コン
トローラ56は、地球局38がアップリンク無線リンク
58上でメッセージの送信を開始した時点からの、およ
び、地球局38がダウンリンク無線リンク60上で使用
者端末44からの応答メッセージの受信を開始した時点
からの時間の経過に注目する。地球局コントローラ56
は、通信衛星10を通したアップリンク無線リンク58
から使用者端末ダウンリンク62上への信号に対する伝
搬遅延時間と、それに対応して、通信衛星10を通した
使用者端末アップリンク64とダウンリンク無線リンク
60との間の伝搬遅延とを知っている。同様に、地球局
コントローラ56は、使用者端末44が地球局38から
の受信されたメッセージに応答する前に、使用者端末4
4によって使用される予め決められた経過時間を正確に
知っている。地球局38からのおよび地球局38へのメ
ッセージの往復行程における(様々なリンク58,6
0,62,64を介した)無線波の実際の伝搬遅延を判
断するために、これらの伝搬遅延と使用者端末44の予
め決められた遅延とは、地球局コントローラ56によっ
て、全体の経過時間から減算される。無線波は、常に、
一定の光速で伝搬する。地球の表面上の地球局38の位
置が正確に知られており、かつ、その軌道12,12’
内における通信衛星10の位置もまた正確に知られてい
るので、アップリンク無線リンク58およびダウンリン
ク無線リンク60上の伝搬遅延の合計は正確に計算され
得る。地球局コントローラ56は、無線経路58,6
0,62,64に沿ったメッセージの伝搬に対する全体
の経過時間を常に知っている。全体の伝搬遅延から地球
局38と通信衛星10との間の無線経路58,60上の
計算された遅延を減算することによって、使用者端末4
4と通信衛星10との間の伝搬遅延が正確に測定され
る。このことは、(伝搬は完全に光速なので)通信衛星
10と使用者端末44との間の直線距離が知られる、と
いうことを意味している。伝搬遅延に基づいて、使用者
端末は、通信衛星10を中心とした球面のいかなる地点
に存在してもよい。球面は地球14の表面と交差してお
り、かつ、使用者端末44は地球の表面上に存在するの
で、使用者端末44の位置は、地球14の球面と通信衛
星10を中心とした測定距離の階層との交差線上に存在
すると推測される。
【0036】図7は、通信衛星10に対するドップラー
周波数シフト測定の形状を示す。通信衛星10が第7矢
印70によって示されるように移動すると、通信衛星1
0から送られた無線信号の周波数における変化、およ
び、使用者端末44のような固定された発信源から通信
衛星10によって受信された無線信号の知覚された周波
数における変化は、通信衛星10と受信者との間の角度
の余弦に依存する。ここで、受信者とは、通信衛星から
の、または、通信衛星10へ送信された無線信号の発信
源からの送信無線信号の受信者である。従って、もし、
予め決められたドップラー周波数変化に対して、これら
の領域を空間内にプロットすると、一連の同軸の円錐体
72が得られる。これらの円錐体72は、無限に広がり
ながら、それらの共通の頂点に通信衛星10を有する。
また、これらの円錐体72は、それらの共通の軸74と
して、第7矢印70によって示されるような(通信衛星
10の移動の)方向を有する。図7は、有限の距離につ
いてのみ、広がる円錐体72を示している。しかし、円
錐体72が無限に広がることは明白である。同様に、図
7は、通信衛星10がアプローチしている無線周波数受
信器または発振器について、通信衛星の「前方の」円錐
体のみを示す。同軸の円錐体72の対応する組は、同じ
頂点と同じ軸を有する通信衛星の「後方へ」広がる。通
信衛星10の「前方への」ドップラーシフトは、周波数
の増加によって示される。通信衛星10の「後方への」
ドップラーシフトは、周波数の対応する減少によって示
される。特定のドップラー周波数シフトについて、円錐
体72が地球14の表面と交差すると、線がさらに定義
される。使用者端末44はこの線に沿って配置される。
【0037】図6を再び参照すると、ドップラー周波数
シフトの測定は(アップリンク無線リンク58上の既知
周波数の信号を提供する)地球局38によって実行され
る。通信衛星10は、(それ自身の内部発振器を使用し
て)信号の周波数を変換し、かつ、変換された信号を、
使用者端末ダウンリンク62上へ供給する。そして、使
用者端末44は、使用者端末アップリンク64を介し
て、信号を返信する。この信号は、もう一度、通信衛星
10の内部発振器によって周波数が変換され、かつ、ダ
ウンリンク無線リンク60を介して、地球局38へ返送
される。地球局コントローラ56は、ダウンリンク無線
リンク60の信号の周波数を測定し、かつ、使用者端末
44において、第5矢印66によって示されるような通
信衛星10の移動に起因するドップラー周波数シフトを
推定する。
【0038】図8は、地球局38と通信衛星10との間
で生じる誤差およびドップラーシフトを較正するため
に、地球局38および地球局コントローラ56が通信衛
星10と交信する方法の概要図である。地球局38は、
アップリンク無線リンク58上で、通信衛星10へ、既
知周波数f(1)の信号を送る。通信衛星10は、内部マス
タ発振器を有する。この内部マスタ発振器は、通信衛星
10によって使用される全ての合成周波数を制御する。
もし、マスタ発振器が比例誤差mを有するならば、通信
衛星内においてマスタ発振器を使用して合成された全て
の周波数に、誤差が比例する。それによって、 f(actual)=(1+m)f(intended) f(actual) :実際の周波数 f(intended):意図された周波数 である。同様に、通信衛星10は、地球局38に関して
移動している。したがって、比例するドップラーシフト
(dと称する)を導入すると、それによって、信号が、
地球局38から通信衛星10へ進んでも、または、通信
衛星10から地球局38へ進んでも、 f(received)=(1+d)f(sent) f(received):受信された周波数 f(sent) :送信された周波数 である。したがって、もし、地球局が、アップリンク無
線リンク58上において、通信衛星10へ、周波数f(1)
を送るならば、ドップラーシフトによって、通信衛星
は、周波数 f(received at communication satellite)=f(1)(1+d) f(received at communication satellite):通信衛星で
受信された周波数 を受信する。ここで、通信衛星は、地球局38から受信
された信号を、加入者アンテナ42を介した使用に適し
た周波数へ変換するために、周波数変更器76を使用す
る。そのように動作するために、通信衛星10は、地球
局38から(通信衛星10で)受信された信号の周波数
から減算されるべき意図された周波数f(2)を合成する。
意図された周波数f(2)は、通信衛星10上のマスタ発振
器内の比例誤差の影響を受けるため、f(2)(1+m)とな
る。したがって、周波数変更器76の出力は、 f(1)(1+d)-f(2)(1+m) であり、かつ、これは、加入者アンテナ42を介して、
地球局38へ返送される。しかし、通信衛星10は移動
しており、したがって、さらなるドップラーシフトを与
える。したがって、加入者アンテナ42から地球局38
によって受信された周波数(f(R1)と称する)は、 f(R1)=(1+d)(f(1)(1+d)-f(2)(1+m)) によって与えられる。地球局コントローラ56は、非常
に高い精度でf(R1)を測定する。したがって、f(R1),f
(1),f(2)は全て既知の数である。しかし、mおよびdは
既知でない。式f(R1)を拡張すると、 f(R1)=(f(1)-f(2))+d(2f(1)+d2f(1))-mdf(2)-f(2)m が得られる。2次の項d2f(1)およびmdf(2)は、他の項と
比較して重要でなく、無視することができる。
【0039】したがって、 f(R1)=f(1)-f(2)+d(2f(1)+(2)-mf(2)) である。通信衛星10は、周波数f(3)で、第3信号を合
成する。第3信号は、ダウンリンク無線リンク60を介
して、地球局38へ送られる。第3信号f(3)は、通信衛
星10におけるマスタ発振器の比例誤差の影響を受け
る。したがって、ダウンリンク無線リンク60上で送ら
れる実際の周波数は、 (1+m)f(3) となる。通信衛星10は移動しているので、ダウンリン
ク無線リンク60上の信号もまた、ドップラーシフトの
影響を受ける。したがって、ダウンリンク無線リンク6
0上において地球局38で受信される周波数f(R2)は、 f(R2)=(1+d)(1+m)f(3) によって与えられ、したがって、 f(R2)=f(3)+df(3)+mf(3)+mdf(3) である。2次の項mdf(3)は、他の項と比較して非常に小
さく、無視することができる。これにより、次の等式が
残る。 f(R1)=f(1)-f(2)+d(2f(1)-f(2))-mf(2) および、 f(R2)=f3(1+d+m) ここで、f(1),f(2),f(3)は正確に知られた数であり、
かつ、f(R1)およびf(R2)は、正確に測定され、したがっ
て、知られている。これにより、方程式が、2つの未知
数(即ち、mおよびd)における2つの連立方程式に減
らされる。したがって、2つの式は、その未知数につい
て解かれる。
【0040】図9は、地球局38が、比例するドップラ
ーシフト誤差、および、使用者端末44上のマスタ発振
器誤差を、どのようにして測定するのかに関する概要図
である。地球局38および地球局コントローラ56は、
図8を参照して説明されたように、最初に、通信衛星1
0を「較正する」。通信衛星10の行動を予測できるな
らば、地球局38は、その動作点を、地球14の表面か
ら効果的に移動させ、かつ、その動作点を、通信衛星1
0に配置する。通信衛星10は、地球局38に関して、
使用者端末44に関して示すドップラーシフトとは異な
るドップラーシフトを示す。地球局38が通信衛星10
を介して使用者端末44から信号を受信し、かつ、地球
局38が通信衛星10を介して使用者端末44へ信号を
送る2つの経路が存在することを単に示すために、加入
者アンテナ42および周波数変更器76は、通信衛星1
0において2回示される。
【0041】第1に、地球局38は、アップリンク58
上で信号を送る。この信号は、周波数変更器76によっ
て転置(transpose)され、使用者端末ダウンリンク62
上で、使用者端末44へ送られる。使用者端末44は、
使用者端末ダウンリンク62上の信号の測定を行い、そ
の周波数を公称の指定の量によって転置し、ミキサー7
6を介して転置され、かつ、ダウンリンク無線リンク6
0を介して地球局38へ送られるように、転置された信
号を、使用者端末アップリンク64上で、加入者アンテ
ナ42を介して、通信衛星10へ再送信する。地球局3
8において、地球局コントローラ56は、正確な周波数
の測定を行う。使用者端末44は、また、既に説明した
ように、通信衛星を介して、地球局38および地球局コ
ントローラ56に知られた公称周波数で、独立した送信
を行う。
【0042】反射の瞬間は、正確に同じ方法が、使用者
端末44の誤差を測定するために、通信衛星を「較正す
る」ために使用された地球局38として、「較正され
た」通信衛星10を介して拡張された地球局38によっ
て使用されるということを示す。1つのループバック周
波数測定と、公称合成周波数における1つの独立した信
号とが存在する。地球局コントローラ56は、通信衛星
の「較正」ために訂正し、そして、通信衛星10から使
用者端末44へのドップラーシフトを解決し、かつ、使
用者端末44内のマスタ発振器における比例誤差を解決
するために、もう一度、2つの未知数における2つの等
式を計算する。
【0043】図10は、地球14の表面上の使用者端末
44の位置を突き止めるために、ドップラー周波数シフ
トおよび遅延がどのようにして使用され得るのかを示
す。図10において、水平軸78は、地上軌道に沿った
図5の第2矢印48の方法における測定に対応してい
る。垂直軸80は、図6の第4矢印54によって示され
るような交差軌道に沿った測定に対応している。1つの
象限のみが示されている。これに示されるように、パタ
ーンは、4つの全ての象限において、軸について対称で
ある。
【0044】図6を参照して説明されたように、遅延測
定は、一連の遅延区分線82を生成する。遅延区分線8
2は、最下点50を中心としてほぼ円を描く。最下点5
0は図10の点(0,0)に対応する。ところが、遅延
区分線82は、通信衛星を中心とした一定遅延の階層の
交差を示し、ドップラー区分線84は、図7に関して説
明された複数の同軸円錐体72の交差線を示す。図は、
使用者端末44が置かれている(地球14の表面上の)
位置に対応して、ドップラーシフトに関するドップラー
区分線について、ミリセカンドを単位として、与えられ
ている。同様に、遅延区分線82に隣接する図は、特定
の遅延区分線82に対する特定の遅延を、地球14の表
面上の特定の位置に、ミリセカンドを単位として示す。
様々な図が度を単位として示されている。この単位
(度)は、もし、通信衛星10がその位置に存在するな
らば、使用者端末44から通信衛星10への高度の角度
である。図10は、10度の最小高度までを示してい
る。この場合、10度は、本発明の好ましい実施形態と
して与えられた例を維持する通信衛星通信システムの動
作の最小量である。
【0045】図3および図4を参照して説明されたスポ
ットビーム30のいくつかが、また、図10に示され、
重ねて置かれている。スポットビーム30は4つの象限
の全体を満たしている。図10の過度の乱雑さと複雑さ
とを避けるために、少数のスポットビームのみが示され
ている。
【0046】基本的に、図6を参照して説明された単一
の遅延測定と、図8および図9を参照して説明された単
一のドップラー周波数シフト測定とに基づいて、その特
定の遅延区分線82とドップラー区分線84とが交差す
る地点における地球14の表面上の使用者端末44の位
置を評価することは可能である。
【0047】4つの象限が存在するので、使用者端末4
4が4つの象限のうちのどの象限に置かれているのかを
判断することにおいて、曖昧の度合いが存在する。も
し、曖昧さが、取り得る位置の全てが別々のスポットビ
ーム30内にあるほどに十分に大きいとすれば、複数の
スポットビーム30の内のどれが使用者端末44から信
号を受信したかを記すことにより不確かさが決定され
る。この発明の好ましい実施形態の説明の第2の部分か
らわかるように、不確かさが、いくつかの取り得る点が
単一のスポットビーム内に含まれるようなものである場
合には、他の技術が適用されなければならない。
【0048】図10において、ドップラー区分線84
は、実際には、単一の線ではなく、一対の線として描か
れる。これは、測定における比例誤差を示している。最
下点50の近くでは、ドップラー区分線84内の線は、
共に接近しており、小さな比例誤差を示している。それ
に反して、水平軸78によって示される地上軌道に沿っ
た大きな距離では、ドップラー区分線84内の対の線
は、より広く離れていき、より大きな誤差を示してい
る。それに反して、遅延区分線82もまた、対の線であ
り、測定の精度における不確かさを示すが、遅延区分線
内の対の線は、共に非常に接近している。(78のよう
な水平によって示される)地上軌道に沿った大きな距離
におけるドップラー区分線84内のかなり大きな誤差を
克服するために、平均化処理が行われている。
【0049】図11は驚くべき結果を示す。もし、通信
衛星10の最下点50に関する地球14の移動に対して
修正が行われるならば、または、地球に関する通信衛星
10の軌道速度の修正が行われるならば、図11に示さ
れるように、(通信衛星10に関する)使用者端末44
の実際の位置は、実線86で示されるように、時間と共
に一様に増加する。ドップラーシフトおよび遅延の各測
定は、予め決められた周期をとる。従って、実線86に
よって示されるような位置誤差は、行われた測定の数と
共に、一様に増加する。測定された位置誤差は、よく知
られた統計学の原理によって、即ち、2乗の和の平方根
によって減少する。例えば、もし、100個のサンプル
が得られた場合、平均誤差は、1/10に減少する。も
し、10000個のサンプルが得られた場合、平均誤差
は、1/100に減少する。もし、1000000個の
サンプルが得られた場合、平均誤差は、1/1000に
減少する……等である。破線88は、測定された位置誤
差の(サンプル数に対する)減少率を示している。
【0050】点線90は、破線88と実線86との和を
示し、サンプル数に対する実際の位置誤差を示してい
る。測定された位置誤差がその最小となり、測定数が少
なくなればなるほど、測定された位置誤差はより大きく
なり、測定数が多くなればなるほど、やはり、測定され
た位置誤差はより大きくなる最小領域92が存在する。
最小領域92は、完全に平坦であり、かつ、測定された
位置誤差がほぼ最小である間に値N(1)からN(2)
までの範囲が存在する。したがって、数N(1)とN
(2)との間で、測定数の最適数が選択され、これは、
最良の位置評価を与える。最適測定の正確な数は、初期
測定誤差にかなり依存している。しばらくの間、図10
に戻ると、得られた測定の数によって位置誤差の改善を
示す破線88の傾きは、平方根である。図11のグラフ
を解明するように(即ち、最適数の測定が生成されるた
めに、相対的に少ない数の測定が要求されるように)、
遅延区分線82は、相対的に小さい誤差を伴って開始す
る。反対に、破線88の傾きが相対的に浅いように(即
ち、位置の誤差の最良の評価を達成するために、相対的
に大きな数の測定を要求するように)、水平軸78によ
って示される地上軌道に沿ったドップラー区分線84
は、相対的に大きい。
【0051】図12は、本発明を図解する好ましい実施
形態に従って、ドップラーシフト測定に関する各々のこ
れらのスポットビーム30に対して、使用者端末44が
発見されたビームに依存して、各々のスポットビーム3
0のために得られるべき最適数の測定の第1象限表示で
ある。最適な測定の数は、90から42の範囲で変動す
る。もし、他のサンプリングレートおよび通信衛星軌道
高度が選択されたならば、他の最適数の測定が適用す
る。同様に、図13は、図6を参照して説明されたよう
な遅延測定について、各々のスポットビーム30に対す
る最適数の1区切りまたはサンプルを示す。驚くべきこ
とに、最適数のサンプルは、、最下点の近くの符号20
1から、垂直線80によって示される交差軌道に沿って
変化し、かつ、スポットビーム30の周囲においては驚
くほど低い値へ低下する。上記の説明は、通信衛星10
からの1つの無線範囲を有する(図1および図4に示さ
れるような)エリア18に適用される。以下の説明は、
通信衛星10からの複数の無線範囲が存在する(図1お
よび図4に示されるような)エリア20に適用される。
【0052】図14は、地球14の表面上の使用者端末
44が2以上の通信衛星10,10’からの無線範囲を
有する状況を示す。理想的には、2つの通信衛星10,
10’は、共に、使用者端末44と1つの地球局38と
に対して認識可能である。しかしながら、通信衛星1
0’が、使用者端末44に対して認識可能であるが、1
つの地球局38に対しては認識不可能である、というこ
とが起こり得る。この他にも、他の通信衛星10’は、
他の地球局38’に対して認識可能である。両方の地球
局38,38’は、地上通信線94によって結合されて
いるので、このことは問題ではない。地上通信線94に
おいて、通信衛星10,10’および使用者端末から生
じたデータは、地球14の表面上の使用者端末44の位
置を判断する際に、地球局38のうちの1つがマスタと
して動作するように地球局とやりとりされる。
【0053】もし、2以上の通信衛星10,10’が認
識可能ならば、または、近い過去において認識可能であ
ったならば、図7〜図12を参照して説明されるような
ドップラー変動動作を実行する代わりに、図6,10,
11,13を参照して説明されるような単純な時間遅延
測定が実行される。地球局38,38’は、各々の通信
衛星10,10’へ信号を送り、かつ、先に説明された
ように、通信衛星10,10’と使用者端末44との間
の伝搬遅延を測定する。
【0054】図6を参照して先に説明されたように、遅
延測定は、(上述されたように、曖昧さの解決を必要と
する)地球14の表面上の使用者端末44に対して特有
の位置を与えるために、通信衛星10に関する使用者端
末44の可能な位置として、互いに交差し、かつ、地球
14の表面と交差する(各々の通信衛星10,10’上
に中心を置かれた)球面を生成する。もし、使用者端末
が、地球の表面上にあると仮定されると、たった2つの
通信衛星伝搬遅延が、使用者端末の絶対位置のために、
必要である。もし、4以上の通信衛星10,10’がそ
のように使用されるならば、使用者端末44は、空間内
に絶対的に位置してもよく、また、地球14の表面上の
高度変動を許可する。図10の説明を参照すると、遅延
区分線82は、特に、符号78のような水平線によって
示される地上軌道に沿った最下点50からの極端な範囲
において、ドップラー区分線84よりもかなり正確であ
る。従って、(図14を参照して説明された)地球14
の表面上の使用者端末44の位置の測定の方法は、より
正確である。
【0055】従って、本発明は、使用者端末44の位置
がどのようにして地球14の表面上で判断されるべきで
あるのかということに関する。たった1つの通信衛星1
0が認識可能である場所では、図10に示される分類方
法が使用される。2以上の通信衛星が認識可能である場
合、図14に関連して説明された位置決定方法が使用さ
れる。ここで、図15に注目する。図15は、地球局3
8,38’のうちの1つにおける地球局コントローラ5
6の動作を示す。この地球局コントローラ56は、使用
者端末44について位置決定を実行する。
【0056】第1動作96において、地球局38は、あ
る種の使用者端末44の要求を受信する。もし、第1判
断98が、使用者端末44からの呼を検出できないなら
ば、制御は、第1動作96へ戻される。もし、地球局3
8が使用者端末44によってポーリングされたことを、
第1判断98が確定したならば、制御は、第2動作10
0へ進められる。第2動作100は、図6,9,10を
参照して説明されたように、通信衛星10を介して、使
用者端末44へ送信を送る。図8の動作(即ち、通信衛
星が「較正される」動作)が既に実行されていることが
好ましい。もし、図8を参照して説明された動作が実行
されていないならば、第2動作100は、通信衛星10
の必要な較正を実行する。
【0057】第2動作100は、また、地球14の表面
上の使用者端末44の位置に関する推論を与えるため
に、地球局38と使用者端末44との間の相互送信に基
づいたドップラー周波数シフト測定および時間遅延測定
に起因する結果を分析する。(地球の表面上において使
用者端末44の位置の近似評価を行う)地球局38は、
使用者端末44が2以上の通信衛星10に対して認識可
能であるか否かを判断するための位置内に存在する。も
し、たった1つの通信衛星が認識可能であると、第2判
断102が判断したならば、制御は、第3動作104へ
進む。第3動作104は、複数のスポットビーム30の
うちのどのスポットビームが使用者端末44によって占
められているのかを判断する。この情報は、また、使用
者端末44からの信号がどのスポットビーム30上で受
信されたのかに基づいて、地球局38によって知られて
いる。
【0058】制御は、第3動作104から第4動作10
6へ進む。第4動作106では、それに関連する説明上
の図12を参照して、使用者端末44によって占められ
たスポットビーム30に依存して、メッセージ交換によ
って最適数のサンプルが実行される。これは、図11を
参照して説明されたように、位置決め時に最大の準備を
与える。第4動作106が、その必要な機能を実行する
と、制御は第5動作108へ進む。第5動作108で
は、図11および図14を参照して説明されたような遅
延測定のための最適数のサンプルのために、図6を参照
して説明されたような遅延測定が行われる。
【0059】第4動作106および第5動作108は、
同時に実施される。サンプリング例の数は、特定のスポ
ットビーム30に対して、図12および図13を参照し
て示されたようなドップラーシフトまたは遅延測定のた
めのどちらか大きい方である。結果は、より少ない数の
みについて、必要とされるより小さい数まで分析され
る。後の結果は破棄される。第4動作106と第5動作
108との関数の和は、図10を参照して説明された位
置分析のスタイルに基づいて、最良の評価を与えること
が可能である。図10では、一定時間遅延の球面と一定
ドップラーシフトの円錐体とが地球14の表面に交差し
ている。第5動作108の終了後、制御は第6動作11
0へ進められる。第6動作110では、全ての必要な通
信動作が実行される。この通信動作は、電話の呼び出
し、または、位置および状態の交信のための要求、また
は、必要とされる他の全てを含む。第6動作110の必
要な動作が終了したことを、第3判断112が示すと、
制御は第1動作96へ戻る。第1動作96では、地球局
38は、もう一度、通信衛星10を介して、使用者端末
44に対し受信する。
【0060】第2判断102へ戻り、1つだけではない
通信衛星の存在が検出されたならば、制御は第4判断1
14へ進められる。第4判断114は、2以上の通信衛
星が存在するか否かを判断する。複数の利用可能な通信
衛星10が存在することを、第4判断114が検出した
ならば、制御は第7動作116へ進む。第7動作116
では、地球局38は、地球局コントローラ56によっ
て、使用者端末44が各通信衛星に対する複数のスポッ
トビーム30の内のどのスポットビームにアクセス可能
であるかを、判断する。その後、制御は第8動作118
へ進む。第8動作118では、地球局38は、図6とそ
れに関連する記載に従って、および、図10および図1
3とそれらに関連する記載に従って、最適数の無線区切
りを、各通信衛星10のために交換する。一旦、第8動
作118によって使用者端末44の位置が判断される
と、制御は第6動作110へ進む。そして、その後、先
に説明したように、第1動作96へ戻る。
【0061】もし、第4判断114が利用可能な通信衛
星を発見しないならば(これは、まれな状況であるが、
環境的な障害によっては可能性がないわけではない)、
制御は第9動作120へ進む。第9動作120では、全
体的な動作が中断される。そして、制御は、第10動作
へ進む。第10動作では、地球局38は、第2動作10
0で実行された1区切りのドップラーシフトおよび遅延
の測定に基づいて、使用者端末44の大まかな位置を仮
定する。第10動作122の後、制御は、第6動作11
0へ進む。第6動作110は、全ての必要な動作を実行
する。この場合、これは、地球局38が使用者端末44
との接続を確立することを試みるためのものか、また
は、たぶん、何もしないことさえある。そして、制御
は、第1動作96へ戻る。
【0062】図16は、地球14の表面における使用者
端末を位置決めするためのさらに他の方法において、地
球局38と協力する使用者端末44の動作を示す。個々
の通信衛星10は、周期的な間隔で、全てのスポットビ
ーム30上に、全ての使用者端末44によって受信され
ることを意図された同報通信(broadcast)メッセージを
送出する。各通信衛星からの同報通信メッセージは、初
めに、地球局38から生じ、かつ、その同報通信メッセ
ージがどの通信衛星から生じたのかを識別する情報を含
む。図6を参照して説明されたように、地球局は、地球
局自身と通信衛星10との間の正確な距離を知っている
ので、同報通信メッセージの送信の時間は、正確に知ら
れる。同様に、図14に示されるように、異なる地球局
38’は、異なる通信衛星10’に対して、同報通信メ
ッセージを供給するように指示することができる。各地
球局38’は、全ての時間において、通信衛星10の位
置を知っており、また、同報通信メッセージが生じた地
球局38,38’の識別子を知っている。他の方法とし
て、同報通信メッセージもまた、その同報通信メッセー
ジが生じた地球局を示す表示を含むことができる。
【0063】いずれにしても、通信衛星10から使用者
端末44上への「伝搬遅延」測定の分類分けを効果的に
行うためには、使用者端末44における同報通信メッセ
ージの到達時間を記録することと、どの通信衛星10か
ら同報通信メッセージが生じるかを知ることとは、単に
必要である。もう一度述べるが、固定された遅延の階層
は、距離的には、中心となる通信衛星10に関する使用
者端末44の潜在的位置を説明し、かつ、使用者端末4
4は、通信衛星10を中心とする階層と地球14の表面
との交差線上に位置することができる。
【0064】図16にもう一度戻ると、第11動作12
4において、使用者端末は、通信衛星が受信されたこと
を第5判断126が検出するまで、通信衛星10から同
報通信メッセージを受信する。そして、制御は第12動
作128へ進む。第12動作128では、使用者端末
は、内部クロックを使用して、メッセージが生じた特定
の通信衛星10の識別子を伴って、通信衛星10からの
メッセージの受信の瞬間を記録および記憶する。使用者
端末44は、最も受信されそうにないいくつかの通信衛
星10の記録を保持する。そして、制御は、第6判断1
30へ進む。第6判断は、使用者端末44が通信衛星1
0に対する応答を要求されているか否かを調べるため
に、チェックする。もし、応答が必要ないならば、制御
は、第11動作124へ戻る。第11動作124では、
使用者端末は、もう一度、通信衛星10からの同報通信
メッセージを受信する。
【0065】使用者端末44が(たぶん通信または登録
目的のために)ある方法で応答することを要求されてい
ると、第6判断130が判断したならば、制御は、第7
判断132へ進む。第7判断132は、たった1つの通
信衛星10が認識可能であるのか、または、2以上の通
信衛星10が認識可能であるかを調べるために、チェッ
クする。このことは、第12動作128において編集さ
れたリストから確定され得る。たった1つの通信衛星が
認識可能であることを、第7判断132が検出したなら
ば、制御は、第13動作134へ進む。第13動作13
4では、使用者端末44は、図6〜図13を参照して示
されたように、遅延およびドップラー測定に応答する。
使用者端末44は、また、地球局38へ、第12動作1
28によって計算された)時間と受信された通信衛星1
0の識別子とのリストを送る。
【0066】そして、地球局コントローラ56は、これ
ら全ての測定を結合し、そして、地球14の表面上の使
用者端末44の位置を知る。次に、制御は、第14動作
136へ進む。第14動作136では、動作が終了した
ことを第8判断138が検出するまで、使用者端末44
は、使用者端末44に要求されているあらゆる動作を続
行する。そして、制御を第11動作124へ戻す。第1
1動作124では、使用者端末44は、通信衛星10か
らのメッセージを受信する。2以上の通信衛星が存在す
ることを、第7判断132が検出したならば、制御は、
第15動作140へ進む。第15動作140では、使用
者端末44は、図14および図15を参照して説明され
たように、各々の通信衛星10,10’からの伝搬遅延
測定に応答する。使用者端末44は、また、通信衛星同
報通信メッセージを受信および識別している間に、第1
2動作128で計算されたリストの内容を、地球局38
に対して報告する。
【0067】この時点において、使用者端末44と交信
している地球局38は、地球14の表面に沿った使用者
端末44の位置を判断するために十分な情報を有してい
る。第15動作140が完了すると、制御は、第14動
作136へ進む。第14動作136は、使用者端末44
が実行するように要求されているあらゆる動作を続行す
る。そして、第8判断138を介して、制御を第11動
作124へ戻す。第11動作124では、使用者端末4
4は、通信衛星10からの同報通信メッセージを受信す
ることを続ける。もし、第12動作128によって十分
な量の情報が列挙されたならば、かつ、使用者端末44
が、終始、何等重大な距離を移動していないならば、地
球14の表面上の使用者端末44の位置は、第12動作
128によって計算された記録に単純に基づいて、十分
かつ正確に測定される。したがって、第15動作140
において、認識可能な各通信衛星からの遅延を測定する
必要性、または、第13動作134において、遅延測定
と共にドップラー測定を実行する必要性をなしで済ま
す。
【0068】同様に、第13動作134において、も
し、組み合わされた伝搬遅延測定とドップラー周波数シ
フト測定とが、(第12動作128によって集められた
同報通信受信時間および通信衛星識別子のリストから判
断された)一定遅延の階層の交差に起因する位置に大ま
かに対応する位置を生じるならば、かつ、この後者の判
断がより正確ならば、地球局38は、その地球局コント
ローラ56を通して、その後者の判断を使用することを
選択する。第12動作128によるリストの複雑さの他
の極端に重大な要素、および、第13動作134と第1
5動作140とによるその報告されたものは、非常に単
純であり、それは、地球の表面上の使用者端末44の位
置は(もはや使用者端末44に対して認識可能でない)
通信衛星10を使用して測定され得る、ということであ
る。このことは、位置判断のために使用される通信衛星
10が使用者端末44に対して認識可能であるべきこと
を要求する他の全ての方法とは対照的である。
【0069】使用者端末44は、内部クロックを具備す
る。このクロックは、当然のことながら、相対的な誤差
を有する。地球局38は、地球局コントローラ56と組
み合わせにおいて、非常に正確なクロックを有する。第
12動作128で集められたリストを地球局38が適切
に使用するためには、使用者端末上のクロックにおける
誤差を訂正することが必要である。これは非常に簡単に
行われる。地球局38は、第1既知時点において、地球
局38に対し使用者端末44のクロック上の時間を示す
ことを、使用者端末44に対して要求する。地球局38
は、地球局38自身と使用者端末44との間の伝搬遅延
を知っている。したがって、応答時間は、使用者端末4
4によって、非常に正確に知られる。使用者端末のクロ
ックがそうであるべきと信じる時間を記録した後、地球
局38および地球局コントローラ56は、予め決められ
た期間(たぶん1秒)だけ待機し、かつ、使用者端末4
4がそうであると考える時間を地球局38にもう一度告
げることを、要求する。したがって、地球局38は、使
用者端末44上のクロックの特性変化の比率と、計算さ
れたタイミング誤差とが判断され得る2つの情報を有す
る。したがって、地球局38は(地球局コントローラ5
6を伴って)、既知の特性変化および誤差を使用して、
第12動作128によって生成されたリスト内に記録さ
れた時間を推定することができる。そして、訂正された
時間は、特定の同報通信メッセージの(各通信衛星10
からの)送信の既知の時間と比較される。そして、地球
局コントローラ56は、各通信衛星と使用者端末との間
の伝搬遅延を計算できる。各通信衛星の位置は正確に知
られているので、同報通信を行っている特定の通信衛星
からの使用者端末44の範囲を判断することは可能であ
る。
【0070】地球14の表面上の使用者端末44の位置
を判断するために、先に説明された測定は、単独で、ま
たは、複数で、または、いかなる組み合わせでも、使用
され得る。もし、2つの通信衛星が認識可能ならば、本
発明は、また、使用者端末44の位置を判断するため
に、各々の通信衛星からのドップラー周波数シフト測定
を使用する可能性を具備する。
【0071】これらの技術は、地球14の表面上のアイ
テムに制限される必要はない。衛星整列技術を用いて、
自由空間における端末のようなアイテムの位置を測定す
ることができる。上述されかつ以下に述べるこの発明の
実施形態は、地球表面上のアイテムの位置に関して述べ
られているけれども、飛行機、宇宙船および高い山の山
頂に配される端末44に対しても測定がなされ得ること
は理解できる。
【0072】ここまでは、好ましい実施形態の説明が、
使用者端末44の位置が測定され得るというまさに一組
の方法について示されてきた。当業者であれば、使用者
端末の位置を見つけるための他の方法およびシステムを
知っているであろう。この発明は、上述したように、特
に、衛星通信システムに適しているけれども、それに限
定されるものではなく、端末の位置が測定され得る任意
のシステムに適用可能であるが、複数の取り得る位置の
中から使用者端末が占有するものに関して不確かさを伴
う。
【0073】ここで、図17を見ると、この発明が解決
しようとする状況が示されている。衛星10は、単一の
スポットビーム30A内に2つの交差点142を有する
第1の遅延曲線82Aと第2の遅延曲線82Bとを提供
している。単一のスポットビーム30Aは、隣接する他
のスポットビーム30B,30C,30D,30E,3
0F,30Gと隣接しかつ重なっている。使用者端末4
4は前記交差点142のいずれかの上に配されている。
この瞬間において、両方の取り得る位置が同じスポット
ビーム30内に配されているので、どちらのビーム30
に使用者端末44が配されているかを決定することによ
り解決され得ない曖昧さが存在する。スポットビーム3
0は、確定的な縁を有しているように表されているけれ
ども、実際には、スポットビーム30は、突然終了する
ものではない。図18は、スポットビームの応答例を示
している。信号強度がスポットビーム30の中心からの
距離に対してプロットされている。信号強度曲線144
は、高速で変動する距離の関数であり、複数のピーク値
とゼロ値とを有するが、包絡線146に概略適合させる
ことができる。サービスのために少なくとも受容できる
ように選択された所定の信号強度148において、スポ
ットビーム30に対する周辺距離150が決定され、こ
れは、他の図面に示されている確定的な境界線に対応し
ている。しかしながら、図18は、スポットビーム30
が、たとえ信号強度がサービス品質以下であったとして
も、実際は、相互の周辺距離150内に良好に無線信号
を供給することを明確にしている。
【0074】衛星10は、規則的な同報通信を各スポッ
トビーム30に出し、各同報通信は、該同報通信がどの
スポットビーム30から発せられているかについての識
別を提供する。使用者端末44は、交差点142のどち
らを使用者端末44が占めているかを決定するために、
隣接する他のスポットビーム30B〜30Gからの同報
通信を聞く。
【0075】図19は、近接し、隣接しかつ重なってい
るスポットビーム30B〜30Gからの同報通信メッセ
ージを聞いているときの、使用者端末44の動作を示す
フローチャートである。
【0076】入口は、特定のスポットビーム30内のど
こに使用者端末44が配置されるかを決定するために、
使用者端末44が地球局38から指示を受け取る16番
目の動作である。地球局38は、同じスポットビーム内
に2またはそれ以上の交差点142を見つける場合に、
使用者端末44に指令を発する。ここで、図17に関連
して与えられている例は、2つの交差点142のみを示
している。3個またはそれ以上の衛星10の距離推定が
使用者端末44に対してなされる場合には、3個または
それ以上の交差点が生じ得ることは理解できる。また、
交差点142が全て同じビームスポット30に配されな
いことも理解できる。特定の結果がたとえ何であれ、2
つまたはそれ以上の交差点142が同じスポットビーム
内に配されることになるときにはいつでも、地球局38
は使用者端末44に指令を発する。
【0077】その後、制御は17番目の動作154に移
行し、そこで、使用者端末44は、地球局38から聞く
ことのできる同報通信メッセージに対して注意する。各
スポットビームはそれ自身の識別メッセージを有してお
り、そのために、同報通信元のビームが識別され得る。
【0078】9番目の判断156が、同報通信メッセー
ジを聞くことができると検知するときには、制御は、1
8番目の動作158に移行し、そこで、使用者端末44
は、同報通信信号からのビーム識別子を抽出し、制御を
19番目の動作160に移行する。そこで、使用者端末
44が信号の品質を評価する。
【0079】信号品質の評価は、多くの形態をとり得
る。第1の好ましい方法は、単に、受信した同報通信メ
ッセージの振幅を測定する。第2の好ましい方法は、同
報通信信号内の受信されたデジタルメッセージのビット
誤り率(BER)を測定することであり、そこでは、メ
ッセージ内の二進数字の総数に対する誤って受信された
全ての二進数字の比率の評価が、信号品質の測定値を与
える。
【0080】制御はその後、20番目の動作162に移
行し、そこでは、ビーム30の識別子、それゆえに同報
通信信号が受信され、かつ、対応する信号品質の評価が
リストに記憶される。十分な結果が受信されたときに
は、21番目の動作164は、もっとも適切に配置され
た交差点142が使用者端末44の実際の位置として選
択され得るように、隣接する重なり合うビーム30B〜
30Gのどれに、使用者端末44が最も近接して配置さ
れているかを計算する。
【0081】有効であれば、スポットビーム30B〜3
0G当たりにただ1つの測定に基づいて隣接して重なり
合うスポットビーム30B〜30Gの最良の組の計算が
可能であるけれども、スポットビーム30B〜30G当
たりに複数の測定が行われることが好ましい。図18に
戻ると、潜在的に高い振幅にもかかわらず、使用者端末
44は、さしあたり、深いゼロ値(deep null)にあるこ
ともあり、この場合には、信号強度の不正確な印象が与
えられることがわかる。しかしながら、スポットビーム
30の配列が毎秒4kmを超える速度で地球14の表面
を横切って走査していることを思い起こすと、そのため
に、瞬間的にゼロ値にある使用者端末44もすぐにゼロ
値から回復し、より適切に強度を表す信号を受信するこ
とになる。
【0082】同様に、丘や建物や他の障害物のような地
理学的理由から、特定の隣接するスポットビーム30B
〜30Gが、使用者端末44に可聴でないこともあり、
また、ひどく弱められた信号を有していることもある。
もう一度、保証は無いけれども、ビームスポット30の
配列の地球の14の表面を横切る移動により、時間に対
する信号をより正確に表すことを補助すべきである。
【0083】したがって、全ての可聴の隣接するスポッ
トビーム30B〜30Gからの信号に対して、複数の信
号品質の採取がなされることが好ましい。10番目の判
断166が十分な数のサンプルが採取されたと判断する
ときには、制御は、22番目の動作168に移行し、そ
こで、使用者端末44は、複数のサンプルの結果とし
て、どの隣接するスポットビーム30B〜30Gからの
信号が最良の組であるかを判断し、その結果を地球局3
8に報告する。10番目の判断166が、不十分なサン
プルが収集されたと判断する場合には、制御は、17番
目の動作154に戻り、そこで、さらなる信号が探し求
められる。
【0084】図18の再検討は、隣接するスポットビー
ム30B〜30Gの信号強度がどのように目標のスポッ
トビーム30Aの範囲から離反するかを示すことにな
る。信号は、全て、目標のスポットビーム30Aを横切
って利用可能である一方、良好なビット誤り率を有する
高い振幅の信号は、そこからの信号が受信される特定の
隣接するスポットビーム30B〜30Gに隣接する境界
線150の部分に使用者端末44が近接しているときに
のみ利用可能である。
【0085】従って、たとえ、障害物がいくつかの隣接
するスポットビーム30B〜30Gからの信号を遮って
いたとしても、単一の高い振幅の信号が受信されるとい
う事実は、始めの隣接するスポットビーム30B〜30
Gの境界線150に使用者端末44が非常に近接してい
ることを示している。複数の高い振幅の信号が複数の隣
接するスポットビーム30B〜30Gから受信される場
合には、より一層の使用者端末44の位置の確認が与え
られる。
【0086】22番目の動作168は、その後に実行す
ることが必要とされる動作が何であれ、使用者端末44
がそれを継続することを許容するように存在する。
【0087】図19のフローチャートの変形例として、
16番目の動作152を組み込むことは必ずしも必要で
はない。その代わりに、使用者端末44は、地球局が直
接または暗黙のいずれかにより情報に対する要求を行っ
たときにのみ、最も最近に受信したビーム30からのメ
ッセージの組の運転記録が20番目の動作162におい
て記録されかつ22番目の動作168において地球局3
8に報告されるように継続的に維持することができる。
このことは、使用者端末44がサンプルを収集すること
を待つ必要なく、結果が地球局38に対して瞬間的に利
用可能であるという利点を有している。
【0088】使用者端末44自体が、隣接する重なり合
うスポットビーム30B〜30Gからの信号の最良の組
の評価を行うために使用されることは避けられないこと
ではない。その代わりとして、図19には、破線によ
り、19番目の動作160が、代わりに、制御を23番
目の動作170に移すことができることが示されてお
り、そこでは、どの交差点が現実に使用者端末44によ
って占められているかの自己評価を行うように地球局3
8に対して受信されたときに、使用者端末44が各信号
品質の評価を地球局に渡す。使用者端末44が十分なサ
ンプルが得られたと判断したとき、または、地球局38
が使用者端末44に十分なサンプルが得られたと知らせ
たときには、使用者端末44はこのルーチンを終了し、
そうでない場合には、制御は17番目の動作154に戻
り、そこで、さらなるサンプルが求められる。
【0089】上述したように、23番目の動作170
が、各サンプルが発生するときに報告するものとして示
されているが、同時に、23番目の動作は、地球局38
がそれらの瞬時の有効性を有し得るように、複数の以前
の評価を送ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 通信衛星の平面的な配置例を示す説明図であ
る。
【図2】 通信衛星の直交軌道の一例を示す説明図であ
る。
【図3】 無線範囲の円錐体の一例を示す説明図であ
る。
【図4】 無線範囲の相互作用の一例を示す説明図であ
る。
【図5】 通信衛星の各回転動作の一例を示す説明図で
ある。
【図6】 通信衛星を介した信号伝達の一例を示す説明
図である。
【図7】 同軸上の円錐体群の一例を示す説明図であ
る。
【図8】 通信衛星を較正する際の試験信号の一例を示
す説明図である。
【図9】 較正された通信衛星の使用方法の一例を示す
説明図である。
【図10】 ドップラー周波数シフトと伝搬遅延との関
係例を示すグラフである。
【図11】 最適数のサンプルの導出方法の一例を示す
グラフである。
【図12】 ドップラー周波数シフトの平均化のために
最適数のサンプルを示すグラフである。
【図13】 伝搬遅延の平均化のために最適数のサンプ
ルを示すグラフである。
【図14】 2以上の通信衛星にアクセスする状況の一
例を示す説明図である。
【図15】 使用者端末の位置を判断する際の地球局の
動作例を示すフローチャートである。
【図16】 使用者端末の位置を判断する際の地球局の
動作例を示すフローチャートである。
【図17】 使用者端末の取り得る位置が、単一のビー
ム内にある結果として、決定することがいかに困難であ
るかを示す図である。
【図18】 ビームからの信号の、例示的な電界強度を
示すグラフである。
【図19】 使用者端末の位置の不確かさの決定におけ
る使用者端末の動作のフローチャートである。
【符号の説明】
10 通信衛星 30,30A〜30G スポットビーム(無線ビーム:
無線源) 38 地球局 44 使用者端末(無線端末) 142 取り得る位置

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の取り得る位置の中の任意の1つに
    存在する不確かさの範囲内に無線端末の位置を測定する
    ように作動する無線システムであって、 複数の間隔をあけた無線源を具備し、 前記複数の取り得る位置が一定の誤差基準を満足する場
    合に、前記複数の間隔をあけた無線源からの前記端末に
    おいて受信可能な無線信号の品質を評価し、かつ、前記
    端末の実際の位置として、前記複数の取り得る位置の中
    の1つであって、最良の品質の無線信号を供給する前記
    複数の間隔をあけた無線源の中の取り得る位置に最も近
    接する位置を選択するように作動することを特徴とする
    無線システム。
  2. 【請求項2】 前記複数の無線源の各々が、デジタルデ
    ータからなる無線信号をそれぞれ有し、前記システム
    が、前記デジタルデータのビット誤り率を測定すること
    により前記無線信号の品質を評価するように作動するこ
    とを特徴とする請求項1記載のシステム。
  3. 【請求項3】 前記無線信号の品質を、各無線信号の振
    幅を測定することにより評価するように作動することを
    特徴とする請求項1記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記システムが、前記端末、通信衛星お
    よび地球局を有する通信衛星システムであり、前記複数
    の間隔をあけた無線源が、前記衛星によって前記端末に
    向けて送られる複数の無線ビームからなり、前記位置基
    準が、前記複数の無線ビームの内の単一のものの中に配
    される2つまたはそれ以上の前記複数の取り得る位置か
    らなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれ
    かに記載のシステム。
  5. 【請求項5】 各受信可能な無線源からの無線信号に対
    する複数の評価の平均をとることにより、前記無線信号
    の品質を評価するように作動することを特徴とする請求
    項1から請求項4のいずれかに記載のシステム。
  6. 【請求項6】 各受信可能な無線源からの無線信号に対
    する複数の評価の平均をとることにより、前記無線信号
    の品質を評価するように作動し、前記複数の無線ビーム
    の各々が、高速で変動するエッジ応答を有し、前記複数
    の無線ビームが前記使用者端末に対して一定の配列パタ
    ーンで移動し、前記受信可能な各ビームからの無線信号
    についての前記複数の評価の平均が、前記高速で変動す
    るエッジ応答における高い値と低い値とを補償すること
    を特徴とする請求項4記載のシステム。
  7. 【請求項7】 前記端末が、そこからの信号が受信可能
    な前記複数の無線源の内の各々からの無線信号の品質の
    複数の評価を行うように作動し、前記端末が、前記複数
    の評価の結果を記憶するように作動し、かつ、前記位置
    基準が満足される場合には、前記端末が、前記前もって
    記憶された評価を、前記複数の取り得る位置の内のどれ
    が前記端末によって占められているかを決定するために
    用いるように作動することを特徴とする請求項1から請
    求項6のいずれかに記載のシステム。
  8. 【請求項8】 前記端末が、衛星を介して前記地球局に
    情報を送るように作動し、前記端末が該端末による無線
    信号の受信の瞬間における無線信号の品質の評価を、前
    記地球局に中継するように作動し、かつ、前記地球局
    が、前記複数の取り得る位置の内のどれが前記端末によ
    って占められているかを決定するように作動することを
    特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載のシ
    ステム。
  9. 【請求項9】 前記端末が、前記衛星を介して前記地球
    局に情報を送るように作動し、かつ、前記端末が前記複
    数の取り得る位置の内のどれが前記端末によって占めら
    れているかを決定して前記地球局に中継するように作動
    することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか
    に記載のシステム。
  10. 【請求項10】 複数の取り得る位置の中の任意の1つ
    に存在する不確かさの範囲内に前記端末の位置を測定す
    るために、1つまたはそれ以上の衛星を使用するように
    作動することを特徴とする請求項1から請求項9のいず
    れかに記載のシステム。
  11. 【請求項11】 前記端末が地球の表面上にあるときに
    使用するための請求項1から請求項10のいずれかに記
    載のシステム。
  12. 【請求項12】 複数の取り得る位置の内の任意の1つ
    に存在する不確かさの範囲内に無線端末の位置を測定す
    るために無線を使用する方法であって、複数の隣接する
    無線ビームを供給するステップと、 前記複数の取り得る位置の内のいくつかが前記複数の隣
    接無線ビームの内の1つの中に配されるかどうかを検知
    するステップと、 前記複数の隣接無線ビームの中の隣接する他のものから
    前記端末において受信可能な無線信号の品質を評価する
    ステップと、 最良の品質の無線信号を供給する前記複数の無線ビーム
    の中の前記隣接する他のものの内の取り得る位置に最も
    近接する前記複数の取り得る位置の内の1つを前記端末
    の実際の位置として選択するステップとを具備すること
    を特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 前記複数の無線ビームの各々にデジタ
    ルデータ信号を供給するステップと、前記無線ビームの
    品質を前記デジタルデータ信号のビット誤り率を測定す
    ることにより評価するステップとを具備することを特徴
    とする請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記無線信号の各々の振幅を測定する
    ことにより、前記無線信号の品質を評価するステップを
    含むことを特徴とする請求項12記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記端末と、通信衛星と、地球局とを
    具備する衛星通信システムにおける使用のための方法で
    あって、 前記複数の無線ビームを前記端末に向けて送るために前
    記通信衛星を用いるステップを具備することを特徴とす
    る請求項12から請求項14のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記無線信号の品質を、各受信可能な
    ビームからの無線信号に対する複数の評価の平均をとる
    ことにより評価するステップを具備することを特徴とす
    る請求項12から請求項15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記無線信号の品質を、各受信可能な
    ビームからの無線信号に対する複数の評価の平均をとる
    ことにより評価するステップを具備し、 前記複数の無線ビームが高速で変動するエッジ応答を有
    するときに使用するための方法であって、 前記複数の無線ビームを前記端末に対して一定の配列パ
    ターンで移動させるステップと、 前記高速で変動するエッジ応答における高い値と低い値
    について補償するために各受信可能なビームから無線信
    号についての複数の評価の平均をとるステップとを具備
    することを特徴とする請求項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 そこから無線信号を受信可能な前記複
    数の無線ビームの各々からの無線信号の品質の複数の評
    価を前記端末が行うステップと、前記端末が前記複数の
    評価の結果を記憶するステップと、前記複数の取り得る
    位置のいくつかが前記複数の隣接無線ビームの中の1つ
    の範囲内に配される場合に、前記複数の取り得る位置の
    どれが前記端末によって占められているかを決定するた
    めに、前記端末が前記予め記憶された評価を使用するス
    テップとを具備することを特徴とする請求項12から請
    求項17のいずれかに記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記端末が、前記衛星を介して前記地
    球局に情報を送るステップと、 前記端末が、前記地球局に対して、前記端末による無線
    信号の受信の各瞬間における無線信号の品質の評価を中
    継するステップと、 前記複数の取り得る位置の内のどれが前記端末により占
    められているかを前記地球局が決定するステップとを具
    備することを特徴とする請求項16から請求項18のい
    ずれかに記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記端末が、前記衛星を介して、前記
    地球局に情報を送るステップと、 前記端末が、前記複数の取り得る位置の内のどれを前記
    端末が占めているかを決定しかつ前記地球局に中継する
    ステップとを具備することを特徴とする請求項16から
    請求項18のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】 複数の取り得る位置の中から任意の1
    つに存在する前記不確かさの範囲内に、前記端末の位置
    を測定するために、1つまたはそれ以上の衛星を使用す
    るステップを具備することを特徴とする請求項12から
    請求項20のいずれかに記載の方法。
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