JPH10269200A - 未知システム解析装置及びそれを用いた情報処理システム - Google Patents

未知システム解析装置及びそれを用いた情報処理システム

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JPH10269200A
JPH10269200A JP7187797A JP7187797A JPH10269200A JP H10269200 A JPH10269200 A JP H10269200A JP 7187797 A JP7187797 A JP 7187797A JP 7187797 A JP7187797 A JP 7187797A JP H10269200 A JPH10269200 A JP H10269200A
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signal
analysis
input
unknown system
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JP7187797A
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Kenji Suzuki
木 賢 治 鈴
Isao Horiba
場 勇 夫 堀
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未知システム解析装置において、未知システ
ムが二つ以上の多入力を有する非線形システムである場
合においてもその機能を解析することができると共に、
高速に機能を解析する。 【解決手段】 システムの中身が明らかでない未知シス
テム1を解析するための解析信号を発生し上記未知シス
テム1へ送る解析信号発生部4と、この解析信号発生部
4からの解析信号I1〜Inを入力し該解析信号に対する
出力応答信号O 1〜Omを出力する未知システム1からの
上記出力応答信号O1〜Omを入力すると共に、上記解析
信号発生部4からの解析信号I1〜Inを入力し、上記未
知システム1の入出力応答を解析して該未知システム1
を記述するシステムパラメータCjiを出力する出力応答
解析部5とを備えて成り、上記解析信号発生部4は、未
知システム1へ送るある一つの注目入力に対してはパラ
メータに応じて変化する解析信号を発生し、他の入力に
対しては一定条件として固定された解析信号を発生する
ように構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の線形システ
ムを含む様々な非線形システムから成りそれらのシステ
ムの中身が明らかでない未知システムを解析する未知シ
ステム解析装置に関し、特に、未知システムが二つ以上
の多入力を有する非線形システムである場合においても
その機能を解析することができると共に、高速に機能を
解析することができる未知システム解析装置及びそれを
用いた情報処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の未知システム解析装置
は、図10に示すように、システムの中身が明らかでな
い未知システム1を解析するためのサンプル信号S1
2,…,Si,…,Snを発生し上記未知システム1へ
送るサンプル信号発生部2と、このサンプル信号発生部
2からのサンプル信号S1〜Snを入力し該サンプル信号
1〜Snに対する出力応答信号R1,R2,…,Rj,
…,Rmを出力する未知システム1の上記出力応答信号
1〜Rmを入力すると共に、上記サンプル信号発生部2
からのサンプル信号S1〜Snを入力し、上記未知システ
ム1の入出力応答を解析して該未知システム1を記述す
るシステムパラメータCjiを出力する連立方程式求解部
3とを備えて成っていた。
【0003】上記連立方程式求解部3は、未知システム
1のシステムモデルを例えば次の式(1)のように定義
して、そのシステムパラメータCjiを連立方程式により
算出するものであった。 R1=C10+C111+…+C1iSi+…+C1nSn : Rj=Cj0+Cj11+…+CjiSi+…+CjnSn : Rm=Cm0+Cm11+…+CmiSi+…+CmnSn …(1) ただし、上記の式(1)において、Siはi番目の入力
のサンプル信号を示し、Rjはj番目の出力の出力応答
信号を示し、Cjiはj番目の出力の出力応答信号Rj及
びi番目の入力のサンプル信号Siに関連するシステム
パラメータを示している。
【0004】そして、サンプル信号発生部2では、連立
方程式求解部3において式(1)に示す連立方程式を解
くためのサンプル信号SiがシステムパラメータCjiの
未知数分だけ発生され、未知システム1では、上記サン
プル信号発生部2で発生されたサンプル信号Siを入力
しそれに応じた出力応答信号Rjを出力し、連立方程式
求解部3では、上記サンプル信号発生部2で発生された
サンプル信号Siと未知システム1から出力された出力
応答信号Rjとを基に連立方程式を解き、上記未知シス
テム1を記述するシステムパラメータCjiを提示してい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の未知システム解析装置においては、上述のように未
知システム1に入力したサンプル信号Siの入力数分の
連立方程式を解かねばならず、非常に多くの処理時間を
要していた。また、従来の未知システム解析装置は、連
立方程式を解くことによりシステムパラメータを算出す
るようになっているため、装置が扱えるシステムは線形
システムに限られるものであった。ところが、現実には
ほとんどのシステムは非線形システムであるため、従来
装置においては、ほとんどのシステムについてそのシス
テムの中身を正確に解析することはできなかった。
【0006】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、未知システムが二つ以上の多入力を有する非線形
システムである場合においてもその機能を解析すること
ができると共に、高速に機能を解析することができる未
知システム解析装置及びそれを用いた情報処理システム
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第一の発明による未知システム解析装置は、システ
ムの中身が明らかでない未知システムを解析するための
解析信号を発生し上記未知システムへ送る解析信号発生
手段と、この解析信号発生手段からの解析信号を入力し
該解析信号に対する出力応答信号を出力する未知システ
ムからの上記出力応答信号を入力すると共に、上記解析
信号発生手段からの解析信号を入力し、上記未知システ
ムの入出力応答を解析して該未知システムを記述するシ
ステムパラメータを出力する出力応答解析手段とを備え
て成り、上記解析信号発生手段は、未知システムへ送る
ある一つの注目入力に対してはパラメータに応じて変化
する解析信号を発生し、他の入力に対しては一定条件と
して固定された解析信号を発生するように構成したもの
である。
【0008】また、上記解析信号発生手段は、未知シス
テムの注目入力に対してはパラメータに応じて変化する
解析信号を発生し、他の入力に対してはある一定条件と
して固定された解析信号を発生する手順と、この手順を
上記パラメータの概ね最小値から概ね最大値まで行って
解析信号を発生する手順と、上記の一定条件が概ね最小
値から概ね最大値まで変化して解析信号を発生する手順
と、上記注目入力が未知システムの入力まで変化されて
解析信号を発生する手順とを実行するものとしたもので
ある。
【0009】さらに、上記出力応答解析手段は、未知シ
ステムからの出力応答信号を入力し該出力応答信号の関
数近似を行う関数近似手段を備えて成るものである。
【0010】また、上記未知システム解析装置を用いた
第二の発明による情報処理システムは、システムの中身
が明らかでない未知システムを解析するための解析信号
を発生し上記未知システムへ送る解析信号発生手段と、
この解析信号発生手段からの解析信号を入力し該解析信
号に対する出力応答信号を出力する未知システムからの
上記出力応答信号を入力すると共に、上記解析信号発生
手段からの解析信号を入力し、上記未知システムの入出
力応答を解析して該未知システムを記述するシステムパ
ラメータを出力する出力応答解析手段とを備えて成り、
上記解析信号発生手段は、未知システムへ送るある一つ
の注目入力に対してはパラメータに応じて変化する解析
信号を発生し、他の入力に対しては一定条件として固定
された解析信号を発生するように構成した未知システム
解析装置の上記出力応答解析手段に対し、該出力応答解
析手段からのシステムパラメータを入力してこれを情報
処理パラメータとしこの情報処理パラメータを利用して
入力信号に対して情報処理を行う情報処理手段を接続
し、この情報処理手段により外部から入力した入力信号
について情報処理を行いその処理結果の出力信号を出力
するようにしたものである。
【0011】そして、上記情報処理手段は、外部から入
力した入力信号についてその平均値を算出する平均値算
出部と、この平均値算出部から出力される平均値に基づ
き上記外部から入力した入力信号を処理するための係数
を求める係数算出部と、この係数算出部から出力される
係数を上記外部から入力した入力信号に対して乗算する
乗算器と、この乗算器で乗算した結果の総和を算出する
加算器とを有して成るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1は第一の発明によ
る未知システム解析装置の実施の形態を示すブロック図
である。この未知システム解析装置は、各種の線形シス
テムを含む様々な非線形システムから成りそれらのシス
テムの中身が明らかでない未知システムを解析するもの
で、図1に示すように、解析信号発生部4と、出力応答
解析部5とを有して成る。
【0013】まず、解析対象としての未知システム1
は、例えば画像フィルタなどの信号処理システム、テレ
ビカメラなどの画像システム、マイクロフォンやスピー
カなどの音響システム、マニピュレータなどの制御シス
テム、コンピュータや人工ニューラルネットワークなど
の情報システム、医用画像診断装置などの医用システ
ム、等の各種線形システムを含む様々な非線形システム
であって、特に二つ以上の多入力を有しその中身が明ら
かでないシステムである。
【0014】そして、上記解析信号発生部4は、上記未
知システム1を解析するための解析信号I1,I2,…,
Ii,…,Inを発生し該未知システム1へ送る解析信号
発生手段となるもので、例えばマイクロプロセッサを含
む情報処理装置又は解析信号データを記憶しておき必要
に応じて読み出す記憶装置などから成る。
【0015】さらに、出力応答解析部5は、上記解析信
号発生部4からの解析信号I1〜Inを入力し該解析信号
1〜Inに対する出力応答信号O1,O2,…,Oj,
…,Omを出力する未知システム1からの上記出力応答
信号O1〜Omを入力すると共に、上記解析信号発生部4
からの解析信号I1〜Inを入力し、上記未知システム1
の入出力応答を解析して該未知システム1を記述するシ
ステムパラメータCjiを出力する出力応答解析手段とな
るもので、例えば未知システム1からの出力応答信号O
1〜Omの関数近似を行いこの関数近似の結果の関数の係
数を出力する関数近似部から成る。
【0016】なお、図1に示した未知システム1は、I
1からInまでのn個の入力信号を持ち、O1からOmまで
のm個の出力信号を持つn入力m出力のシステムであ
り、i番目の入力信号をIiと表し、j番目の出力信号
をOjと表している。ここでは、多入力多出力のシステ
ムを例として示したが、上記未知システム1は、多入力
1出力のシステムであってもよい。
【0017】そして、本発明においては、上記解析信号
発生部4は、未知システム1へ送るある一つの注目入力
に対してはパラメータに応じて変化する解析信号I1
Inを発生し、他の入力に対しては一定条件として固定
された解析信号I1〜Inを発生するように構成されてい
る。
【0018】次に、このように構成された未知システム
解析装置の動作について説明する。まず、図1におい
て、解析信号発生部4は、未知システム1を解析するた
めの解析信号I1〜Inを発生し、上記未知システム1へ
送出する。ここで、上記解析信号発生部4は、未知シス
テム1の注目入力に対してはパラメータに応じて変化す
る解析信号を発生し、他の入力に対してはある一定条件
として固定された解析信号を発生する。そして、上記解
析信号発生部4から発生される解析信号は、次の式
(2)に基づく信号である。 ただし、1≦q≦n,1≦i≦n min≦p≦max,min≦r≦max
【0019】上記の式(2)において、Ii(p)は未知
システム1のi番目の入力に供給される解析信号を示
し、pはパラメータ、rはある一定条件、iは注目入
力、qは注目入力番号、minは未知システム1への入力
の最小値、maxは未知システム1への入力の最大値、ft
r(x)は変数xを基に特徴量を求める演算を示す。つま
り、多入力ある未知システム1への入力のうち、ある一
つの注目入力iに対する解析信号Ii(p)はパラメータ
pに対して変化し、他の入力に対する解析信号Ii(p)
はある一定条件rとして固定された入力信号が発生され
る。
【0020】ここで、特徴量を求める演算ftr(x)に関
して、最も簡単な例として、次の式(3)のように変数
xをそのまま出力する恒等関数である場合について説明
する。 ftr(x)=x …(3) そして、上記特徴量を求める演算ftr(x)として式
(3)を用いた場合の式(2)に対応する解析信号は、
次の式(4)のようになる。
【0021】このように、解析信号が式(4)で表され
る場合の未知システム1に入力される解析信号I1〜In
と出力応答信号O1〜Omの例を、図2に示す。図示した
ように、未知システム1に入力する解析信号Iiは、注
目入力iが注目入力番号qの場合のみ、パラメータpに
対して線形的に変化し、それ以外の場合は、一定条件r
のまま一定である。そして、一定条件rがminからmaxま
で変化して、図2に示すような解析信号が発生される。
さらに、この解析信号は、注目入力番号qが1からnま
で変化して発生される。
【0022】図3は、上記解析信号の発生の手順を示す
フローチャートである。まず、前述の式(2)に基づい
て解析信号を発生するに際し、注目入力番号qを「1」
とする(ステップA)。次に、ある一定条件rをminと
する(ステップB)。次に、パラメータpをminとする
(ステップC)。そして、この状態で式(2)に基づい
て演算し、解析信号を発生する(ステップD)。すなわ
ち、未知システム1の注目入力番号qの入力に対しては
パラメータpに応じて変化する解析信号が発生され、他
の入力に対してはある一定条件rとして固定された解析
信号が発生される。
【0023】次に、ステップEでパラメータpはmaxま
で変化したか否か判定する。まだmaxまで至っていない
場合は、“NO”側に進みステップHでパラメータpを
ある段階だけ大きくし、ステップDに戻る。そして、こ
のパラメータpの状態で式(2)に基づいて解析信号を
発生する(ステップD)。その後、ステップD→E→H
を繰り返し、パラメータpがminからmaxまで変化しなが
ら解析信号を発生する。パラメータpがmaxまで到達し
たら、ステップEは“YES”側に進む。
【0024】次に、ステップFでは、ある一定条件rが
maxまで変化したか否か判定する。まだmaxまで至ってい
ない場合は、“NO”側に進みステップIで一定条件r
をある段階だけ大きくし、ステップCに戻る。ステップ
Cでは、再びパラメータpをminとし、この状態で式
(2)に基づいて演算し、解析信号を発生する(ステッ
プD)。その後、再びステップD→E→Hを繰り返し、
パラメータpがmaxまで到達したら、再びステップFで
ある一定条件rがmaxまで変化したか否か判定する。以
後、ステップC→D→E→H→D→E→Fを繰り返し、
一定条件rがminからmaxまで変化しながら解析信号を発
生する。そして、一定条件rがmaxまで到達したら、ス
テップFは“YES”側に進む。
【0025】次に、ステップGでは、注目入力番号qが
nまで変化したか否か判定する。まだnまで至っていな
い場合は、“NO”側に進みステップJで注目入力番号
qを「1」だけ大きくし、ステップBに戻る。ステップ
Bでは再びある一定条件rをminとし、ステップCで再
びパラメータpをminとして、この状態で式(2)に基
づいて演算し、解析信号を発生する(ステップD)。そ
の後、再びステップD→E→Hを繰り返し、パラメータ
pがmaxまで到達したら、再びステップFである一定条
件rがmaxまで変化したか否か判定する。以後、ステッ
プC→D→E→H→D→E→Fを繰り返し、一定条件r
がmaxまで到達したら、再びステップGで注目入力番号
qがnまで変化したか否か判定する。以後、ステップB
→C→D→E→H→D→E→F→Gを繰り返し、注目入
力番号qが1からnまで変化しながら解析信号を発生す
る。そして、注目入力番号qがnまで到達したら、ステ
ップGは“YES”側に進み、手順が終了する。このよ
うにして、図1に示す解析信号発生部4では、前述の式
(2)に従った幾通りもの解析信号が発生され、未知シ
ステム1に供給される。
【0026】一方、図1において出力応答解析部5で
は、上記解析信号発生部4からの解析信号I1〜Inと未
知システム1からの出力応答信号O1〜Omとを入力し、
この出力応答信号O1〜Omが解析され、上記未知システ
ム1の特性や機能が提示される。このとき、例えば関数
近似部から成る出力応答解析部5では、未知システム1
からの出力応答信号O1〜Omを入力し、この出力応答信
号O1〜Omの関数近似を行い、その関数近似の結果の関
数の係数を出力するように動作する。なお、上記関数近
似は、例えば最小二乗法などにより行われる。
【0027】次に、解析対象の未知システム1として画
像処理システムである画像フィルタを例にして、本発明
の未知システム解析装置の解析動作を更に具体的に説明
する。図4は、直流保存型ラプラシアンフィルタ6のカ
ーネルを示す説明図である。この未知システム1として
の直流保存型ラプラシアンフィルタ6は、エッジ強調フ
ィルタの一種であり、例えば5入力1出力の画像フィル
タである。そして、この直流保存型ラプラシアンフィル
タ6は、入力信号I1〜I5に対し次の式(5)に示す演
算を行い出力信号Oを出力することにより、エッジ強調
の機能を実現している。 O=−I1−I2+5I3−I4−I5 …(5)
【0028】図5は、上記の直流保存型ラプラシアンフ
ィルタ6を未知システム1とした場合の出力応答解析部
5から出力される出力信号O(p)を示す説明図である。
ここでは、前述のある一定条件として、r1,r2,rの
場合が代表として示してある。図示したように、ある一
定条件rにおいて出力信号O(p)は、2種類の傾きを持
つ直線として観測される。そのうちの1種類は、図4に
示す直流保存型ラプラシアンフィルタ6のカーネルの中
心で注目入力番号q=3の場合であり、傾き5を持ち、
次式で示される。 O(p)=5p−4r (q=3) 他の1種類は、上記カーネルの中心以外で注目入力番号
q=1,2,4,5の場合であり、傾き−1を持ち、次
式で示される。 O(p)=−p+2r (q=1,2,4,5)
【0029】上記各式の傾きは出力応答解析部5(関数
近似部)で算出され、1次関数を関数近似し、その結果
である傾き5と傾き−1が出力される。これはシステム
パラメータであり、総ての一定条件rについて傾きが算
出された結果、これらの傾きの関係は、総ての一定条件
rについて保たれていることから、この未知システム1
は、次の式(6)の入出力特性を持つことを結果として
出力する。 O=−I1−I2+5I3−I4−I5 …(6) 上記式(6)は前述の式(5)と等しく、正確に未知シ
ステム1を解析・同定でき、そのシステムパラメータを
提示することができる。この出力結果であるシステムパ
ラメータは、図示省略したが、テレビモニタなどの表示
部に表示されたり、記憶部などに記憶されて利用され
る。
【0030】図6は第二の発明による情報処理システム
の実施の形態を示すブロック図である。この情報処理シ
ステムは、図1に示し以上において説明した未知システ
ム解析装置から出力されるシステムパラメータCjiを利
用して各種の情報を処理するもので、図6に示すよう
に、前述の解析信号発生部4と出力応答解析部5とを有
して成る未知システム解析装置の上記出力応答解析部5
に対し、情報処理部7を接続して成る。この情報処理部
7は、上記出力応答解析部5から出力されるシステムパ
ラメータCjiを入力してこれを情報処理パラメータとし
この情報処理パラメータを利用して外部からの入力信号
Diに対して情報処理を行う情報処理手段となるもの
で、例えば画像フィルタ、画像認識装置、画像処理装
置、信号処理装置などである。そして、図示省略した
が、外部の例えば画像供給部から入力信号Diとして入
力した画像データについて情報処理部7で情報処理を行
い、その処理結果の処理画像データを出力信号Doとし
て外部の例えば画像表示部(図示省略)に送出するよう
になっている。
【0031】次に、上記情報処理部7の動作について説
明する。この情報処理部7では、前記出力応答解析部5
からのシステムパラメータCjiと外部からの入力信号D
iとを入力し、上記システムパラメータCjiを基にして
新たな情報処理パラメータとし、この情報処理パラメー
タを利用して上記入力信号Diに対して情報処理が行わ
れ、出力信号Doが外部へ出力される。ここで、具体的
な例として、未知システム1として図7に示すようなニ
ューラルネットワークによる画像フィルタ8が用いられ
たときの、前記未知システム解析装置及び情報処理部7
の動作について説明する。
【0032】まず、ニューラルネットワークによる画像
フィルタ8とは、ニューラルネットワークの入力信号I
1〜Inとして画像が用いられ、出力信号Oとして画像が
出力される非線形画像処理フィルタであり、図7に示す
ように、人工的神経素子9を多数用い入力層及び中間層
並びに出力層の層構造をなすように結合してネットワー
クを構成している。図7の例では、n入力1出力の3層
の階層型ニューラルネットワークが用いられており、符
号10は入力層と中間層とを結ぶ枝を示し、符号11は
中間層と出力層とを結ぶ枝を示している。
【0033】図8は、例えば5入力1出力のニューラル
ネットワークによる画像フィルタ8を未知システム1と
した場合の出力応答解析部5から出力される出力信号O
(p)の一例を示す説明図である。ニューラルネットワー
クは非線形システムであるため、図8のようにその出力
信号O(p)も横軸の一定条件rによって変化する。図に
おいて、一定条件rでクロスした5本の線に注目する
と、その一定条件rでクロスしたポイントは、5個全部
の入力に一定条件rが入力されているポイントである。
そして、5個全部の入力がrのときに、5本の線の各傾
きで表される係数が入力信号に対するゲインとなってい
る。出力応答解析部5(関数近似部)では、これらの線
を1次関数で関数近似し、その傾きが求められる。この
解析結果は、次の式(7)に示す信号処理フィルタを近
似的に実現している。 ただし、Oは出力信号を示し、Iiはi番目の入力、Ai
(r)はi番目の入力に対する一定条件rをパラメータと
するフィルタ係数、B(r)は一定条件rをパラメータと
するフィルタ係数である。
【0034】上記式(7)の一定条件rを全入力の平均
値で近似することにより、式(7)に基づく演算を実現
する情報処理部7は、図9に示す内部構成の画像フィル
タとなる。情報処理部7としての画像フィルタは、図9
に示すように、平均値算出部12と、係数算出部1
1,132,…,13i,…,13n及び他の係数算出部
14と、乗算器151,152,…,15i,…,15n
と、加算器16とを有して成る。上記平均値算出部12
は、外部の例えば画像供給部から入力した入力信号I 1
〜Inについてその平均値aを算出するもので、例えば
加算器と除算器とから成る。
【0035】係数算出部131〜13n及び他の係数算出
部14は、上記平均値算出部12から出力される平均値
aを入力し、該平均値aに基づき上記外部から入力した
入力信号I1〜Inを処理するための係数A1(a),A
2(a),…,Ai(a),…,An(a)又はB(a)をそれぞ
れ求めるもので、例えば上記平均値aを入力して係数A
1(a)〜An(a)又はB(a)にそれぞれ変換するための変
換テーブルの内容を記憶するテーブルメモリから成る。
このように係数算出部131〜13n及び14をテーブル
メモリで構成した場合は、上記平均値aを係数A1(a)
〜An(a)又はB(a)にそれぞれ変換する動作を高速に
行うことができる。なお、上記係数算出部131〜13n
からの各出力(係数A1(a)〜An(a))は後述の各乗算
器151〜15nにそれぞれ入力され、他の係数算出部1
4からの出力(係数B(a))は後述の加算器16に入力
されるようになっている。
【0036】また、乗算器151〜15nは、上記係数算
出部131〜13nから出力される係数A1(a)〜An(a)
を上記外部から入力した入力信号I1〜Inに対して乗算
するものである。さらに、加算器16は、上記各乗算器
151〜15nで乗算した結果の出力と他の係数算出部1
4からの出力(係数B(a))とを入力し、それらのデー
タを加算して総和を算出するもので、その総和が出力信
号Oとして外部の例えば画像表示部(図示省略)へ送ら
れるようになっている。
【0037】ここで、図6及び図9の実施形態において
は、上記係数算出部131〜13n及び他の係数算出部1
4に、未知システム解析装置の出力応答解析部5からの
システムパラメータCjiが入力されるようになってお
り、このシステムパラメータCjiに基づいて係数算出部
131〜13n及び他の係数算出部14は、係数A1(a)
〜An(a)又はB(a)をそれぞれ求めるようになってい
る。これにより、前記情報処理部7は、上記未知システ
ム解析装置の出力応答解析部5からのシステムパラメー
タCjiを入力してこれを情報処理パラメータとし、この
情報処理パラメータを利用して外部からの入力信号Di
に対して情報処理を行うことができる。
【0038】次に、このように構成された情報処理部7
の動作について説明する。まず、図9に示す平均値算出
部12では、外部からの各入力信号I1〜Inの平均値a
が算出され出力される。次に、係数算出部131〜13n
及び他の係数算出部14は、上記出力された平均値a及
び未知システム解析装置の出力応答解析部5からのシス
テムパラメータCjiを入力して、例えばフィルタ係数と
なる係数A1(a)〜An(a)又はB(a)を出力する。そし
て、乗算器151〜15nでは、外部からの各入力信号I
1〜Inと係数算出部131〜13nからの係数A1(a)〜
An(a)とを入力し、それらを乗算してその結果を出力
する。さらに、加算器16では、上記各乗算器151
15nからの出力信号と他の係数算出部14からの係数
B(a)とを入力し、それらの加算を行い総和を出力す
る。このようにして、各入力信号I1〜Inの平均値に応
じて、その処理特性が変化する性質を有する各種情報の
情報処理が行える。
【0039】なお、以上の説明では、平均値算出部12
により入力信号I1〜Inの平均値を算出したが、これを
加算器に置き換えて上記入力信号I1〜Inの総和を算出
してもよく、その際は係数算出部131〜13nのアドレ
ス値を予めn倍した値として、係数A1(a)〜An(a)を
上記係数算出部131〜13nに記憶しておけばよい。ま
た、関数近似を行う際に簡単な例として1次関数を用い
た場合を示したが、どのような高次関数を用いてもよ
く、その場合は前述の信号処理フィルタを示す式(7)
は次の式(8)のようになり、これを用いれば高次関数
による場合も対応できる。 ただし、mは高次関数の次数を示し、Mは次数の最大値
を示す。
【0040】なお、図6に示す例では、未知システム解
析装置の出力応答解析部5に情報処理部7を接続した状
態で情報処理を行うものとしたが、上記出力応答解析部
5からのシステムパラメータCjiを情報処理部7に入力
した後に、その情報処理部7を切り離して使用してもよ
い。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
第一の発明の未知システム解析装置によれば、システム
の中身が明らかでない未知システムを解析するための解
析信号を発生し上記未知システムへ送る解析信号発生手
段を、その未知システムへ送るある一つの注目入力に対
してはパラメータに応じて変化する解析信号を発生し、
他の入力に対しては一定条件として固定された解析信号
を発生するように構成したことにより、未知システムが
二つ以上の多入力を有する非線形システムである場合に
おいてもその機能を解析することができると共に、高速
に機能を解析することができる。
【0042】また、第二の発明の情報処理システムによ
れば、上記の未知システム解析装置の出力応答解析手段
に対し、該出力応答解析手段からのシステムパラメータ
を入力してこれを情報処理パラメータとしこの情報処理
パラメータを利用して入力信号に対して情報処理を行う
情報処理手段を接続したことにより、この情報処理手段
により外部から入力した入力信号について情報処理を行
いその処理結果の出力信号を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の発明による未知システム解析装置の実施
の形態を示すブロック図である。
【図2】未知システムに入力される解析信号とそれから
出力される出力応答信号の例を示す説明図である。
【図3】解析信号発生部における解析信号の発生の手順
を示すフローチャートである。
【図4】直流保存型ラプラシアンフィルタのカーネルを
示す説明図である。
【図5】上記直流保存型ラプラシアンフィルタを未知シ
ステムとした場合の出力応答解析部から出力される出力
信号を示す説明図である。
【図6】第二の発明による情報処理システムの実施の形
態を示すブロック図である。
【図7】未知システムとしてのニューラルネットワーク
による画像フィルタを示す説明図である。
【図8】例えば5入力1出力のニューラルネットワーク
による画像フィルタを未知システムとした場合の出力応
答解析部から出力される出力信号の一例を示す説明図で
ある。
【図9】第二の発明に係る情報処理部の内部構成を示す
ブロック図である。
【図10】従来の未知システム解析装置を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1…未知システム 4…解析信号発生部 5…出力応答解析部 6…直流保存型ラプラシアンフィルタ 7…情報処理部 8…ニューラルネットワークによる画像フィルタ 12…平均値算出部 131〜13n…係数算出部 14…他の係数算出部 151〜15n…乗算器 16…加算器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 システムの中身が明らかでない未知シス
    テムを解析するための解析信号を発生し上記未知システ
    ムへ送る解析信号発生手段と、この解析信号発生手段か
    らの解析信号を入力し該解析信号に対する出力応答信号
    を出力する未知システムからの上記出力応答信号を入力
    すると共に、上記解析信号発生手段からの解析信号を入
    力し、上記未知システムの入出力応答を解析して該未知
    システムを記述するシステムパラメータを出力する出力
    応答解析手段とを備えて成り、上記解析信号発生手段
    は、未知システムへ送るある一つの注目入力に対しては
    パラメータに応じて変化する解析信号を発生し、他の入
    力に対しては一定条件として固定された解析信号を発生
    するように構成したことを特徴とする未知システム解析
    装置。
  2. 【請求項2】 上記解析信号発生手段は、未知システム
    の注目入力に対してはパラメータに応じて変化する解析
    信号を発生し、他の入力に対してはある一定条件として
    固定された解析信号を発生する手順と、この手順を上記
    パラメータの概ね最小値から概ね最大値まで行って解析
    信号を発生する手順と、上記の一定条件が概ね最小値か
    ら概ね最大値まで変化して解析信号を発生する手順と、
    上記注目入力が未知システムの入力まで変化されて解析
    信号を発生する手順とを実行するものとしたことを特徴
    とする請求項1記載の未知システム解析装置。
  3. 【請求項3】 上記出力応答解析手段は、未知システム
    からの出力応答信号を入力し該出力応答信号の関数近似
    を行う関数近似手段を備えて成るものであることを特徴
    とする請求項1又は2記載の未知システム解析装置。
  4. 【請求項4】 システムの中身が明らかでない未知シス
    テムを解析するための解析信号を発生し上記未知システ
    ムへ送る解析信号発生手段と、この解析信号発生手段か
    らの解析信号を入力し該解析信号に対する出力応答信号
    を出力する未知システムからの上記出力応答信号を入力
    すると共に、上記解析信号発生手段からの解析信号を入
    力し、上記未知システムの入出力応答を解析して該未知
    システムを記述するシステムパラメータを出力する出力
    応答解析手段とを備えて成り、上記解析信号発生手段
    は、未知システムへ送るある一つの注目入力に対しては
    パラメータに応じて変化する解析信号を発生し、他の入
    力に対しては一定条件として固定された解析信号を発生
    するように構成した未知システム解析装置の上記出力応
    答解析手段に対し、該出力応答解析手段からのシステム
    パラメータを入力してこれを情報処理パラメータとしこ
    の情報処理パラメータを利用して入力信号に対して情報
    処理を行う情報処理手段を接続し、この情報処理手段に
    より外部から入力した入力信号について情報処理を行い
    その処理結果の出力信号を出力するようにしたことを特
    徴とする情報処理システム。
  5. 【請求項5】 上記情報処理手段は、外部から入力した
    入力信号についてその平均値を算出する平均値算出部
    と、この平均値算出部から出力される平均値に基づき上
    記外部から入力した入力信号を処理するための係数を求
    める係数算出部と、この係数算出部から出力される係数
    を上記外部から入力した入力信号に対して乗算する乗算
    器と、この乗算器で乗算した結果の総和を算出する加算
    器とを有して成ることを特徴とする請求項4記載の情報
    処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017021508A (ja) * 2015-07-09 2017-01-26 富士通株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

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