JPH10267640A - 水面境界の異媒質層厚測定装置 - Google Patents

水面境界の異媒質層厚測定装置

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JPH10267640A
JPH10267640A JP8870097A JP8870097A JPH10267640A JP H10267640 A JPH10267640 A JP H10267640A JP 8870097 A JP8870097 A JP 8870097A JP 8870097 A JP8870097 A JP 8870097A JP H10267640 A JPH10267640 A JP H10267640A
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JP
Japan
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layer
wave
thickness
boundary
signal
Prior art date
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Pending
Application number
JP8870097A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ishihara
孝史 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaijo Corp
Original Assignee
Kaijo Corp
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Publication date
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】海、湖、河川等の水面と大気との境界に存在す
る気泡や氷等の異媒質層の厚を測定する装置に関するも
のである。 【解決手段】水底に設けられた送受波器1から水面に向
けて超音波パルスPを発射し、該超音波パルスPの水面
での反射波を前記送受波器で受波する手段と、前記送波
パルスのパルス幅PW0 を測定する手段と、前記受波信
号の信号幅PW1を測定する手段と、前記受波信号の信
号幅PW1 と前記送波パルスのパルス幅PW0 との差P
WX (tp )を求める手段と、該差に相当する時間tp
を距離Hに換算する手段とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海、湖、河川等の
水面と大気との境界(以下水面境界という)に存在する
気泡や氷等の異媒質層の厚さを測定する装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】海、湖、河川等設備される防波堤、桟
橋、橋脚等の構造物の設計における、構造物に対する海
水面の異常状態情報として、また航海の安全性の調査資
料として、台風や暴風雨などの荒天時の砕波現象により
海水面に発生する気泡や、冬季期間に発生する流氷或い
は海や湖等の氷結層等の異媒質層の厚さを知ることは重
要である。従来、海や湖等に氷が張った場合に、その氷
の厚さを測定する手段としては、氷に穴を開けて測定す
るなどの原始的な方法が用いられていた。また、海水面
に発生する気泡の厚さ測定は、好天時の場合は水面付近
に光学機器等を設置して測定することなども考えられる
が、具体的測定手段は殆どなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
氷の厚さを測定する手段では、氷の厚さがある程度以上
厚くないと危険であるという問題があるし、また、流氷
の厚さ測定には前述した測定方法の実施は殆ど現実的で
なく、実際には測定不能である。更に、特に荒天時に発
生する気泡の厚さの測定においては、現実的な測定方法
が見当たらないのが実情である。本発明は上記問題に鑑
み成されたもので、従来測定が困難であった水面境界に
生ずる各種異媒質層の厚さの測定を可能にし、構造物に
強大な衝撃波力を及ぼすといわれる砕波現象その他の研
究実験に役立つ装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による水面境界の
異媒質層厚測定装置は、水底に設けられた送受波器から
水面に向けて超音波パルスを発射し、該超音波パルスの
水面及び異媒質層からの反射波を前記送受波器で受波す
る手段と、前記送波パルスのパルス幅を測定する手段
と、前記受波信号の信号幅を測定する手段と、前記受波
信号の信号幅と前記送波パルスのパルス幅との差を求め
る手段と、該差に相当する時間を距離に換算する手段と
を備えたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は波高値や潮位を測定する
技術である、海底から海面までの距離を測定する技術を
利用するもので、図1に本発明の異媒質層厚測定装置の
一実施例のブロック回路図を示す。図1において、1は
海底に設置される送受波器で、海面2に向けて超音波を
送波する送波器と、海面2及び水面境界に存在する気泡
や氷等の異媒質層3によるその反射波を受波する受波器
とから構成されている。4は発振器等からなる送信回
路、5は送受波器1で受波した反射波の増幅等を行う受
信回路、6は受信回路5で受波されたアナログの受波信
号を所要の周期でサンプリングしてディジタル値に変換
するA/D変換部、7は所定のタイミングで送信トリガ
信号を送信回路4に送る動作させると共に、A/D変換
部6を所定のタイミングで動作させるタイミング制御回
路,8はA/D変換部6によりディジタル値に変換され
た受波信号をDMA(direct memory access)転送によ
り記憶するメモリである。9はCPUでタイミング制御
回路7を制御すると共に、メモリ8に記憶された受波信
号のディジタル値を読み込み、反射波の継続時間を検出
する機能を有すると共に、時間を距離に変換するなどの
演算機能等を有する。
【0006】次に、図1に示したブロック回路図の動作
を説明する。先ず、図2(a)に示すように水面境界に
気泡や氷等の異媒質層3が存在しない場合は、送受波器
1から海面2に向けて発射される超音波パルスPは、海
面2で反射されて再び送受波器1で受波される。この超
音波パルスPは、図2(b)に示すように、送波信号を
1 ,受波信号をP2 とすると、送波信号P1 と受波信
号をP2 との関係は、海底から海面までの距離(水深)
Lに基づく時間差t1 で示されるが、この送波信号P1
と受波信号P2 のパルス幅はほぼ同じになる。従って、
A/D変換部6でディジタル値に変換された受波信号の
パルス幅と送波信号のパルス幅とに差がないため、CP
U9での演算結果は厚さ0として出力される。なお、音
波の反射は音波伝搬媒体の異なる媒体との境界面で起こ
り、これが音響学的には音響インピーダンスZ=ρC
(但し、ρは媒体の密度,Cは媒体の音速)の違いによ
り説明される。即ち、音響インピーダンスZ1 の媒体I
から、音響インピーダンスZ2 の媒体IIへ音波が伝わっ
たとき、音の強さの反射率RI は
【0007】
【数1】 で示される。そして、海水と空気の境界面での反射率R
I は、 RI = 0.999 であり、殆ど反射される。このことは同時に反射とは逆
に透過する音波が殆どないということを示している。
【0008】次に、砕波現象等によって図3(a)に示
すように水面境界に異媒質層3として気泡31が存在し
ている場合は、気泡発生面Aで最初の反射が起きるが、
この反射波aは前述の海水と空気(大気)との境界面で
の反射より弱い。即ち、気泡層31に透過する音波の方
が強く、透過した音波は順次気泡層31の中で反射や吸
収,拡散されたりしながらその一部は海面2までたどり
着く。この海面2までたどり着いた超音波パルスは、気
泡発生面Aで最初に発生した反射波aや気泡層31中で
反射される反射波よりも大きな反射率で反射され、最後
の反射波bとして送受波器1に戻る。このように海面境
界に気泡層31が存在する間は、反射波が連続して受波
されることになる。このときの送波信号P1 と受波信号
2 の例は、図3(b)に示す通りであり、その受波信
号のバルス幅はPW1 となる。従って、このPW1 から
PW0 を差し引いたものが、気泡層31中の音波が伝搬
している間の反射波となり、この伝搬している間のパル
ス幅をPWx とすると、 PWx = PW1 −PW0 となる。
【0009】このパルス幅PWx は、パルス幅分の伝搬
時間tp に対応しており、気泡層31中の音速をC2
すると、気泡層31の厚さHは、
【数2】 で、その概略値を求めることができる。
【0010】即ち、図1のブロック回路図において、反
射波の受波信号をA/D変換部6でA/D変換してメモ
リ8に記憶される状態は、所定のサンプリング周期で時
々刻々変化する反射波の強弱によるA/D変換値が、図
4に示すようなデータとしてメモリ8の時間に比例する
メモリアドレスに、DMAのサンプリング周期にもとづ
き記憶される。このデータをCPU9で読み込み,ある
決められたスレッシホールドレベルをアップクロスする
時点から、ダウンクロスする時点までの時間幅PW1 を
求め、この時間幅から予め把握されている送波信号パル
スの時間幅を差し引いて、実質的な気泡層31の厚さに
対応する時間幅を算出した後、前述した計算式により時
間幅を距離に変化して気泡層31の厚さを求めるもので
ある。これらの計算は、CPU9において行われ、その
算出結果は必要に応じて表示装置に表示させたり、或い
はそれらのデータをプリンターにより可視データとして
記録することもできる。なお、前述したスレッシホール
ドレベルは、必要とする或いは注目したい反射波の強度
に応じて適宜設定すればよく、また、アップクロスする
スレッシホールドレベル(電圧)と、ダウンクロスする
スレッシホールドレベル(電圧)とは、必ずしも同じレ
ベルである必要はない。
【0011】図5(a)は、冬季湖面に氷結した氷や、
海を漂う流氷に対してその厚さを測定する例である。氷
の音速は約3,500m/s前後であることが知られて
おり、海水の音速の約1,500m/sに比較し2倍以
上異なる。従って、音響インピーダンスの異なる界面が
海水と氷32との間の境界Aに、また氷32と大気との
間の境界Bに存在し、更には氷層中で音波の反射が起き
る。また、氷には気泡のある混濁した氷も多くあり、前
述したと同様の考え方で、図5(b)に示すように氷の
厚さを測定することができる。
【0012】また、気泡を含まない純粋な氷では、図5
(c)に示すように反射パルスが2つになることもある
が、この場合は次のような手段により、2つのパルスの
始めから終りまでをバルス幅PW1 として求めればよ
い。即ち、初めの反射波である受波信号P3 の幅が送波
信号P1 のパルス幅PW0 と略等しい場合は、その後所
定時間受波信号P3 と同等レベル以上の受波信号を待ち
受ける。そして、所定時間内に受波信号P3 と同等レベ
ル以上の受波信号P4 (2回目の反射波)が受波された
場合は、透明な氷があるとして受波信号P3 とP4 との
時間幅をPW1 として検出する。また、受波信号P3
受波した後、所定時間内に受波信号P3 と同等レベル以
上の受波信号が受波されなかった場合は、氷が存在して
いないと判定する。なお、本発明における測定装置全体
を海底に設置し、所定期間ごとに回収してデータの収集
を行うようにしてもよいが、海岸から数キロメートル以
内に設置する場合は、送受波器のみを海底に設置し、他
の測定装置構成部分は陸上の管理棟などに設けて、その
間を海底ケーブルで接続するようにしてもよく、この場
合は常に海面境界の異媒質層の有無及びその層厚を測定
することができる。
【0013】
【発明の効果】このように本発明は、従来技術では実現
出来なかった、水面境界に生じたり形成される気泡や氷
などの異媒質層の厚さ測定を、正確にかつ危険を伴うこ
となく測定することができるようにしたものである。従
って、この測定データを、海、湖、河川等に設備される
防波堤、桟橋、橋脚等の構造物の設計資料として活用が
可能になり、それらの海域等にマッチした構造物の材料
や強度などを確保することができる。また、氷の厚さを
知ることにより、砕氷能力の範囲内か否かの確認ができ
るため、航海の安全性が図られるなどの効果を奏するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る測定装置の一実施例を示すブロッ
ク回路図である。
【図2】本発明による測定において異媒質層が存在しな
かった場合を説明するための模式図である。
【図3】本発明の測定装置による異媒質層の一例の測定
を説明するための模式図である。
【図4】本発明における異媒質層の反射波のメモリ内に
DMA転送された記憶データの一例を示す波形図であ
る。
【図5】本発明の測定装置による異媒質層の他の例の測
定を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 送受波器 2 海面 3 異媒質層 31 気泡(気泡層) 32 氷 4 送信回路 5 受信回路 6 A/D変換部 7 タイミング制御回路 8 メモリ 9 CPU

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水底に設けられた送受波器から水面に向
    けて超音波パルスを発射し、該超音波パルスの水面及び
    異媒質層からの反射波を前記送受波器で受波する手段
    と、 前記送波パルスのパルス幅を測定する手段と、 前記受波信号の信号幅を測定する手段と、 前記受波信号の信号幅と前記送波パルスのパルス幅との
    差を求める手段と、 該差に相当する時間を距離に換算する手段とを備えた水
    面境界の異媒質層厚測定装置。
JP8870097A 1997-03-25 1997-03-25 水面境界の異媒質層厚測定装置 Pending JPH10267640A (ja)

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JP8870097A JPH10267640A (ja) 1997-03-25 1997-03-25 水面境界の異媒質層厚測定装置

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JP8870097A JPH10267640A (ja) 1997-03-25 1997-03-25 水面境界の異媒質層厚測定装置

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ID=13950156

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JP8870097A Pending JPH10267640A (ja) 1997-03-25 1997-03-25 水面境界の異媒質層厚測定装置

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JP (1) JPH10267640A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006123977A1 (en) * 2005-05-18 2006-11-23 Fasitet Trollhättan Aktiebolag A method for detecting ice on the surface of a fixed structure, a device for performing the method and a fixed structure provided with a device for detecting ice
CN108451090A (zh) * 2018-04-18 2018-08-28 中国地质大学(武汉) 一种与采用超声波技术的冰镐相结合的攀冰头盔

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006123977A1 (en) * 2005-05-18 2006-11-23 Fasitet Trollhättan Aktiebolag A method for detecting ice on the surface of a fixed structure, a device for performing the method and a fixed structure provided with a device for detecting ice
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