JPH10264115A - 間伐材丸太を原料としたチップ製造装置 - Google Patents

間伐材丸太を原料としたチップ製造装置

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JPH10264115A
JPH10264115A JP7585697A JP7585697A JPH10264115A JP H10264115 A JPH10264115 A JP H10264115A JP 7585697 A JP7585697 A JP 7585697A JP 7585697 A JP7585697 A JP 7585697A JP H10264115 A JPH10264115 A JP H10264115A
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RINYACHO SHINRIN SOGO KENKYUSHO
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RINYACHO SHINRIN SOGO KENKYUSH
RINYACHO SHINRIN SOGO KENKYUSHO
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  • Debarking, Splitting, And Disintegration Of Timber (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 林内に放置されている間伐材の有効利用を図
る。 【解決手段】 間伐材丸太Pを一端から挿入できる他端
に向かって先細り筒形状に形成され、筒面の一部に丸太
削り出し用の開口312が設けられた回転筒体31と、
周面に軸心に対して傾斜したスパイラル状の刃321が
形成されていて開口312から筒内の丸太Pを削るよう
に自転するスパイラル刃32と、筒体31の軸心を中心
として該筒体31及びスパイラル刃32を一体に回転さ
せる回転機構と、スパイラル刃32を自転させる自転機
構と、これら回転機構及び自転機構を回転駆動させる駆
動手段とを備え、スパイラル刃32の自転中心軸bを、
筒体31の軸aに対して傾斜して設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間伐材や製材工場
等の残材からチップを製造するチップ製造装置に関し、
特に樹皮が着いたままの間伐材丸太から直接スパイラル
形状のチップを製造するチップ製造装置に関するもので
ある。
【0002】
【発明の背景と従来技術】一般に、植林された林地など
においては成育良好な木材の成長促進のために間伐が行
われ、間引きされた間伐材丸太(一般に断面直径20c
m以下が多い)は、かつては建築現場等での足場丸太な
どとして利用されていたが、現在はほとんど利用される
ことはなくなっている。
【0003】しかし間伐材を林内に放置することは林地
環境のために好ましくないのでその利用が考えられ、例
えばパルプ原料としての利用やログハウス材料としての
利用が一部で行われているが、例えばチップ原料として
は丸太の直径が小さいにもかかわらず、集荷,輸送,皮
はぎ作業,乾燥などの工程は大直径の原材と同様に必要
であるのでコスト高になり易く、これらが理由となっ
て、地域にもよるが商品価値が低く取り引き対象となら
ない場合が多い。その結果、植林地での間引き作業で生
ずる間伐材は林内に放置されてしまっているというのが
現状である。
【0004】上記した間伐材丸太(原木)を原料として
チップ(通常、長さ15〜25mm×厚さ4mm程度)
を製造するのにコストがかかる理由を、従来のチップ製
造の工程を参考にして以下に説明すると、同チップの製
造は、皮着き間伐材丸太の輸送工程→横びき(短材に加
工)→バーカー(自動皮はぎ装置)での皮はぎ工程→チ
ップ化工程の各工程で行われ、更に、丸太材をチップ製
造装置に適合する細い材に加工するために横びき工程の
前に縦びき工程を行う場合もある。これらの各工程は製
造コストにそれぞれ影響するが、特に皮着き原木の輸送
工程のコスト、及びバーカー工程のコストは影響が大き
いことが知られている。
【0005】例えば輸送工程は、林地から間伐材を道路
に搬出しトラック等の輸送車両でチップ製造工場に搬送
するという、チップ製造とは直接関係しない原材料の輸
送工程であるにも拘らず多大な労力と原木搬出・輸送の
ための機器、車両が必要となるため、この工程の省略な
いし負担軽減はチップ製造コストの削減のために強く望
まれる。
【0006】自動皮はぎ装置(バーカー)による皮はぎ
工程は、皮はぎの必要な皮着き丸太材であるために必要
とされ工程であるが、現状のバーカーでは、樹皮を小さ
く切断することが困難であるために、直刃型の刃を有す
るチップ製造装置内での絡みつきが発生し易く、これが
原因となって故障につながり、装置停止や生産効率の低
下を招く原因となっている。
【0007】なお横びき工程,縦びき工程は、チップ製
造装置の大きさに適合するように、長尺な丸太を帯びの
こ盤や円のこ盤で短尺に切断し、あるいは丸太が大径の
場合に細く切断するための工程であるが、これらの工程
の省略も可能であれば一層のコスト低減につながる。
【0008】一方、製材工場や合板工場の残材もチップ
原料とされる場合があり、この場合にはバーカー工程が
必要なく、皮なし残材の輸送→横びき→チップ化の各工
程で行われ、縦びき工程も必要に応じて行われる。この
残材は、間伐材に比べて皮が着いていない分だけチップ
製造の上で有利である。しかしその反面、水分(含水
率)が10〜150%とバラバラであるためチップ製造
装置の刃の摩耗も大きく、生産効率に影響するという問
題があって、この残材もチップ原料として利用される場
合は多くない。
【0009】また、間伐材丸太において顕著であるが、
原木に石,釘などの硬質の異物がついていると、直刃型
の刃を有するチップ製造装置の刃が破損する虞れが極め
て大きく、これを防ぐために異物除去の工程が必要にな
る場合が多い。
【0010】以上のように、従来のチップ製造技術では
多くの工程を必要とするために生産性が低く、また特に
樹皮着きの間伐材等を原料とする場合には、石や金属等
によるチップ製造装置の刃の破損の問題や樹皮着きの間
伐材丸太を原料とする場合には皮はぎを行わないとチッ
プ製造装置に絡みついて運転停止を招き易いという問題
などがあって、製造コストの低減が難しかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、以上のよ
うな従来技術の現状の下で、林地内に放置されている間
伐材の有効利用を図ることを課題として本発明をなすに
至ったものである。
【0012】上記課題を解決する本発明の目的の一つ
は、伐採現場ないしその近くに運搬することができる小
型でしかも簡易動力源で稼働可能なチップ製造装置を提
供するところにある。
【0013】本発明の別の目的は、皮はぎ工程や縦び
き,横びきなどのチップ化前段の処理の負担をできるだ
け省略ないし軽減できる生産性の高いチップ製造を可能
とする装置を提供するところにある。
【0014】本発明の更に別の目的は、効率のよい輸送
が可能な性質のチップを製造できる装置を提供するとこ
ろにある。
【0015】本発明の他の目的は、装置の損傷の虞れが
少ないチップ製造装置を提供するところにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の間伐材丸太を原料としたチップ製造装置は、間伐
材丸太を長尺方向に挿入できるように一端が開放され且
つ他端側に向かって先細り筒形状に形成されていると共
に、筒面の一部に略母線方向に沿った長尺の開口が設け
られている丸太受入れ筒体と、円柱の周面に軸心に対し
て傾斜したスパイラル状の刃が形成されていて上記丸太
受入れ筒体の開口から筒内に臨むように筒体外側に配置
されるスパイラル刃と、上記丸太受入れ筒体の軸心を中
心として該丸太受入れ筒体及びスパイラル刃を一体に回
転させる回転機構と、スパイラル刃を自転させる自転機
構と、これら回転機構及び自転機構を回転駆動させる駆
動手段とを備え、スパイラル刃の自転中心である上記軸
心を、丸太受入れ筒体の軸心に対して傾斜して設けたこ
とを特徴とする。
【0017】上記構成において、スパイラル刃の自転機
構は、スパイラル刃を構成する円柱状部材の一端に外歯
ギアを設け、スパイラル刃が回転(公転)運動する軌跡
に沿って設けた固定の内歯ギアに上記外歯ギアを噛み合
わせる構成を採用することで、上記筒体及びスパイラル
刃を一体に回転させる回転機構の回転に従動して自転を
行わせる自転機構を構成することもでき、この構成によ
れば自転機構と回転機構が簡易に構成できると共に、駆
動手段を回転機構のみを回転させる一つのもので足りる
ため有利である。
【0018】上記の発明によれば、丸太受入れ筒体の開
口から筒内に臨むスパイラル刃が間伐材丸太に対して角
度をもって自転しながら接触して材の回りを回転するの
で、丸太表面を螺旋状に削りとることになり、丸太の長
尺方向に沿って延びている繊維を斜めに切断したいわゆ
る「目切れ」の状態のスパイラル状のチップを製造する
ことができる点で、本発明の特に優れた特徴を示す。目
切れチップは、加圧すると容易につぶれてバラバラにな
り易いので、圧縮することで容積を小さくするのに適
し、チップ搬送効率が高く得られるからである。また、
本発明装置のスパイラル刃は、丸太材を斜めに引きちぎ
るように切断する(削り取る)ので、樹皮が着いたまま
の丸太であっても樹皮の絡みつきを招くことなくチップ
製造ができ、従来の皮はぎ工程は省略できる。またこれ
に加えて、間伐材丸太を一端部から連続的に削りだすこ
とになるので、横びきすることなく長尺のまま連続して
チップ化できる。
【0019】しかもスパイラル刃は斜めに材に接触する
ため石や金属などが存在している場合にも、直刃型の刃
が材に接触する場合に比べて、破損の虞れは極めて小さ
く、装置停止などが少ないので生産効率の高いチップ製
造が実現できる。
【0020】更に、チップ原料である間伐材丸太は含水
率が100%以上であるためチップ製造装置のスパイラ
ル刃の摩耗も小さいという利点もある。
【0021】また、装置はスパイラル刃と丸太受入れ筒
体とこれらの回転機構等を組み合わせて丸太を端部から
削る方式であるから、小型に構成でき、重量も軽くでき
るので、伐採が行われる林地ないしその近くに運搬する
装置とすることにも適している。また回転機構の駆動手
段も簡単な自家発電装置や自動車の動力を利用して駆動
させることができるので、間伐材丸太をチップ製造工場
に運搬することなく現地でチップを製造することができ
て、丸太を運搬することに比べて運搬に要する労力や運
搬機材を省略ないしタンク型の容器を用いてチップを搬
送することができる。しかもチップは圧縮によって容易
に破壊(割れ,折れ)するので圧密した状態で輸送を効
率化することができる。
【0022】以上のような利点により、林地,山地に放
置されている間伐材丸太をチップ化して有効利用するこ
とを通じて、林地環境を改善する上でも利点がある。
【0023】本発明のチップ製造装置は、上記構成に加
えて、丸太受入れ筒体の開口とこの開口に臨むスパイラ
ル刃を、180°離れた位置にそれぞれ一対に設けるこ
とで生産性を高めることもできる。また、スパイラル刃
の丸太受入れ筒体の軸心に対する傾斜角度を調整可能に
設けることで、丸太とスパイラル刃の接触角度を変更
し、用途に応じて製造するチップの厚みや長さを変更す
ることもできる。更に刃数の異なるスパイラル刃に交換
することで製造するチップの厚みや長さを選択すること
も勿論できる。スパイラル刃の回転や自転の速度を可変
させることもできる。
【0024】本発明の間伐材丸太を原料としたチップ製
造装置は、上記構成に加えて更に、丸太受入れ筒体の軸
心を水平に配置し、その開放一端に対して丸太を送り込
みできるように配置される例えばローラコンベア等から
なるコンベア台と、このコンベア台上の丸太に対して上
方から圧接しながら、丸太を丸太受入れ筒体に送り込む
移動力を与える丸太挿入駆動用コンベア装置とを備える
ように構成することができる。また丸太受入れ筒体に対
して丸太を送り込みする際の横ずれを防止するためのガ
イド板やガイドローラ等の横ずれ防止手段を設けること
も好ましい構成である。
【0025】これらの発明によれば、丸太受入れ筒体に
送り込む丸太の姿勢を安定,確実にできる。また、スパ
イラル刃の回転速度に材の送り込み速度を同期させて適
切なチップ製造を行うこともできる。
【0026】本発明の装置で処理できる原料としては、
主に間伐材丸太が挙げられるが、製材工場等からでる残
材等を除外するものではない。
【0027】本発明の装置によって製造されるチップ
は、種々の用途に利用することができる。例えば、パル
プ原料、種々のボード充填材料として用いる場合を挙げ
ることができ、充填材料として用いるボードとしては、
外装用ボード,内装用ボード,壁及び床断熱材,畳中芯
材,屋根下地断熱材,土木用ボード(土止め用,コンク
リート擁壁用,踏み板用等のセメントボード等)などを
挙げることができる。特に土木用ボードの充填材として
用いる場合には、土木建設現場の近くにある林地の間伐
材丸太を利用して現場近くで土木用ボードを製造するよ
うにすることも好ましい例として挙げることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0029】実施形態1図1〜図6は、本発明よりなる
間伐材丸太を原料としたチップ製造装置の構成一例を説
明するものであり、本発明がこの例に限定されるもので
はない。
【0030】これらの図において、1はチップ製造装置
本体(以下「チッパー」と称する)を示し、その横長円
筒型のケーシング11は、図3に示すスパイラルチップ
削り出し機構を内蔵し且つ円形の丸太挿入口12を水平
方向の一端に有するように設けられている。またこのケ
ーシング11には、削り出したスパイラル状のチップを
集積するために、横長円筒の下方部分からチップを下方
に落下できる落下口(図示せず)が設けられ、この落下
口下方にチップ受け入れ箱や、チップ搬送コンベアある
いは空気搬送用の受入部(いずれも図示せず)が設置さ
れる。
【0031】2は、間伐材丸太Pを上記チッパー1の丸
太挿入口12に送り込むための挿入送り込み装置を示
し、本例では、横ずれ防止用側壁板211を両側に有し
ていて、且つ水平方向に多数連設された水平搬送用の回
転自在のローラコンベア212群を備えたコンベア台2
1と、このコンベア台21上の丸太Pを上方から下方に
押し付けるように圧接する例えばゴムベルト回動式キャ
タピラ型の丸太挿入駆動用コンベア装置22とから構成
される。
【0032】図1,2の例では、コンベア台21は、上
方に開放した凹型部材の底面近傍に、水平方向に一連に
連設したローラコンベア212の群によって構成される
と共に、凹型部材の側壁211が丸太Pを丸太挿入口1
2に適切に送り込むための横ずれ防止手段を構成してい
る。
【0033】また丸太挿入駆動用コンベア装置22は、
一対のローラ222,222間で無端回動するゴムベル
ト221が、図示しない圧接手段によって上方から下方
に丸太Pを押下するように圧接し、また図示しない駆動
手段によりゴムベルト221が図2(a)の時計回り方
向に回転することによって該丸太Pを丸太挿入口12に
送り込むように構成される。
【0034】図3はスパイラルチップ削り出し機構3を
示し、丸太受入れ筒体31と一対のスパイラル刃32
と、これらを回転させる回転機構とから構成されてい
る。
【0035】上記の丸太受入れ筒体31は、一端311
が上記ケーシング11の丸太挿入口12に臨んで開放し
て設けられ、最大直径の丸太Pを受け入れることができ
る寸法径(例えば30mm)となっている。また他端側
は先細り形状とされた概ね円錐形又は円錐台形筒状に設
けられ、先端で丸太の削り取りが終了する軸寸法と傾斜
を有するように構成される。そして該丸太受入れ筒体3
1の傾斜側面には、母線方向の一端近傍から他端近傍に
至る長い削り取り用の開口312,312の一対が18
0°の角度位置に設けられている。この開口の幅寸法
(周方向寸法)は、丸太の削り取りに適した適度な寸法
とされるが一般的には数十mm程度とすることができ
る。
【0036】この丸太受入れ筒体31は、先端側は図示
しないモータ等の動力装置により回転駆動される回転駆
動軸33に連結され、他端側はケーシング11により軸
受された環状円盤型の回転輪34に軸着されていて、回
転中心軸a回りを回転するようになっている。
【0037】上記スパイラル刃32は、図4に詳細に示
しているように、円柱状の周面に中心軸に対して傾斜し
たスパイラル状の刃321が多数条(図4の例では4
条)形成されていて、上記丸太受入れ筒体31の開口3
12に臨むように筒体31の傾斜側面に沿って設けられ
ている。そしてその軸の一端322は、上記環状円盤型
の回転輪34に自転自在に軸受支持されており、これに
より該回転輪34の回転に伴って回転中心軸a回りを公
転することができるようになっている。またこのスパイ
ラル刃32の軸他端は外周に歯が設けられた外歯車32
3の形状に設けられていて、チッパー1のケーシング1
1に固定して設けた内周に歯が設けられた固定内歯車3
5に噛み合わされている。
【0038】このような構成により、上記回転駆動軸3
3を回転駆動させると、丸太受入れ筒体31が中心軸a
の回りを図3の時計回り方向に回転し、これと共に環状
円盤型の回転輪34が回転してスパイラル刃32が該中
心軸aの回りを公転する。そしてこの公転によりスパイ
ラル刃32の外歯車323が固定内歯車35の内周に沿
って回転運動するので該スパイラル刃32が軸b回りを
図3の時計回り方向への自転が行われる。なお、上記軸
a,bのなす角度θは、例えば回転輪34によるスパイ
ラル刃32の軸受支持の位置を半径方向に移動調整でき
るようにしておくことで調整可能とできる。
【0039】このような動きにより、一対のスパイラル
刃32は、丸太受入れ筒体31に挿入された丸太の回り
を公転しながら自転を行って該丸太を削り取ることがで
きる。
【0040】以上の装置によって丸太が削られる状態を
図5に示した。すなわち、丸太の木材繊維の方向に対し
て、チップの削り方向が斜めとなり、このようにして削
り取られたスパイラルチップは図6に示される。このス
パイラルチップは、年輪がチップを斜めに横切るように
なるため、圧力を加えることで容易に破砕されることが
わかる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の間伐材丸太
を原料としたチップ製造装置は、機構が簡単で且つ小型
化に適しているため、伐採が行われる林地ないしその近
くに運搬することの可能な装置を提供でき、また駆動手
段も簡単な自家発電装置や自動車の動力などを利用する
ことも可能とできるため、従来のコスト高に大きく影響
していた原料(丸太)の運搬という工程を実質的に省略
することができる。しかも、スパイラル刃が間伐材丸太
に対して角度をもって自転しながら接触して材の回りを
回転するので、丸太表面を螺旋状に削りとり、丸太の長
尺方向に沿って延びている繊維を斜めに切断した目切れ
状態で製造されるスパイラル状のチップは、加圧すると
容易につぶれてバラバラになり易いので圧縮することで
容積を小さくするのに適しており、丸太運搬のための機
材を省略できる他、タンク型等のチップ搬送容器を用い
て輸送できて、これらの点からも輸送を大幅に効率化で
きるという効果がある。
【0042】また、本発明装置の特徴は、スパイラル刃
が丸太材を斜めに引きちぎるように切断するので、樹皮
が着いたままの丸太であっても樹皮の絡みつきを招くこ
となくチップ製造ができ、従来の皮はぎ工程は省略でき
るという効果がある。
【0043】また更に、間伐材丸太を端部から削り出す
ようにチップを製造するので、横びきすることなく長尺
のまま連続してチップ化できるという極めて優れた効果
を奏する。またスパイラル刃は斜めに材に接触するもの
であるため石や金属などが存在していても、直刃型の刃
が材に接触する場合に比べてて、破損の虞れは極めて小
さく、これらによって生産性が高く安価なチップ製造が
実現できると共に、チップ原料である間伐材丸太は含水
率が100%以上であるためチップ製造装置のスパイラ
ル刃の摩耗も小さいという利点もある。。
【0044】更に又、コンベア台と丸太送り込み駆動用
のコンベア装置、さらには横ずれ防止手段を備えた装置
によれば、丸太受入れ筒体に送り込む丸太の姿勢を安定
させて確実に材を送り込むことができ、作業性が向上す
るという効果を奏する。
【0045】また更に、材の送り込み速度とスパイラル
刃の回転速度を同期させるこようにすれば適切なチップ
製造を行うこともできるという効果も奏する。
【0046】以上のような効果を奏する本発明のチップ
製造装置によれば、従来、林地や山地に放置されている
間伐材丸太をチップとして有効に利用でき、チップ原料
の国産比率を高めることができると共に、林地の環境改
善にも有効であり、林業分野においてもたらす利益は極
めて大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の間伐材丸太を原料としたチップ製造装
置の実施形態1の丸太挿入送り込み装置の構成概要を示
した斜視図。
【図2】(a)は図1の丸太挿入送り込み装置の正面
図、(b)は平面図、(c)は側面図。
【図3】図1のチップ製造装置のスパイラルチップ削り
出し機構の構成概要を示した斜視図。
【図4】スパイラル刃の一部拡大斜視図。
【図5】丸太の年輪、木材繊維方向及び削り取り方向の
関係を示した図。
【図6】スパイラルチップと年輪の関係を示した図。
【符号の説明】
1・・・チップ製造装置本体(チッパー) 11・・・ケーシング 12・・・丸太挿入口 2・・・丸太挿入送り込み装置 21・・・コンベア台 211・・・側壁 212・・・ローラコンベア 22・・・丸太挿入駆動用コンベア装置 221・・・ゴムベルト 222・・・ローラ 3・・・スパイラルチップ削り出し機構 31・・・丸太受入れ筒体 311・・・一端 312・・・開口 32・・・スパイラル刃 321・・・(スパイラル状の)刃 322・・・(軸の)一端 323・・・外歯車 33・・・回転駆動軸 34・・・(環状円盤型の)回転輪 35・・・固定内歯車

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間伐材丸太を長尺方向に挿入できるよう
    に一端が開放され且つ他端側に向かって先細り筒形状に
    形成されていると共に、筒面の一部に略母線方向に沿っ
    た長尺の開口が設けられている丸太受入れ筒体と、円柱
    の周面に軸心に対して傾斜したスパイラル状の刃が形成
    されていて上記丸太受入れ筒体の開口から筒内に臨むよ
    うに筒体外側に配置されるスパイラル刃と、上記丸太受
    入れ筒体の軸心を中心として該丸太受入れ筒体及びスパ
    イラル刃を一体に回転させる回転機構と、スパイラル刃
    を自転させる自転機構と、これら回転機構及び自転機構
    を回転駆動させる駆動手段とを備え、スパイラル刃の自
    転中心である前記軸心を、丸太受入れ筒体の軸心に対し
    て傾斜して設けたことを特徴とする間伐材丸太を原料と
    したチップ製造装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記丸太受入れ筒体
    の開口とこの開口に臨むスパイラル刃を180°離れた
    位置にそれぞれ一対に設けたことを特徴とする間伐材丸
    太を原料としたチップ製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、丸太とスパイ
    ラル刃の接触角度を変更するために、スパイラル刃の丸
    太受入れ筒体の軸心に対する傾斜角度を調整可能に設け
    たことを特徴とする間伐材丸太を原料としたチップ製造
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    丸太受入れ筒体の軸心を水平に配置し、その開放一端に
    対して丸太を送り込みできるように配置されるコンベア
    台と、このコンベア台上の丸太に上方から圧接しなが
    ら、丸太を丸太受入れ筒体に送り込む移動力を与える丸
    太挿入駆動用コンベア装置と、を備えたことを特徴とす
    る間伐材丸太を原料としたチップ製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記コンベア台がロ
    ーラコンベアであることを特徴とする間伐材丸太を原料
    としたチップ製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、丸太受入れ筒
    体に対して丸太を送り込みできるように設けられたコン
    ベア台に、横ずれ防止手段を設けたことを特徴とする間
    伐材丸太を原料としたチップ製造装置。
JP07585697A 1997-03-27 1997-03-27 間伐材丸太を原料としたチップ製造装置 Expired - Lifetime JP3401550B2 (ja)

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JP07585697A JP3401550B2 (ja) 1997-03-27 1997-03-27 間伐材丸太を原料としたチップ製造装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006231892A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Takada Hidenori 竹及び木材の切削機械
JP2012250531A (ja) * 2011-05-12 2012-12-20 Bamboo Chemical Kenkyusho:Kk 竹粉製造装置、及び竹粉製造方法
WO2016101038A1 (en) * 2014-12-23 2016-06-30 Bionic Beaver Pty Ltd Improved chipping machine
CN114377937A (zh) * 2021-12-13 2022-04-22 徽县鑫核缘山核桃手工艺品加工专业合作社 一种青核桃剥皮机

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