JPH102617A - 太陽熱を利用した空気集熱装置、及び太陽光を受光するガラス板の支持構造 - Google Patents

太陽熱を利用した空気集熱装置、及び太陽光を受光するガラス板の支持構造

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JPH102617A
JPH102617A JP8171906A JP17190696A JPH102617A JP H102617 A JPH102617 A JP H102617A JP 8171906 A JP8171906 A JP 8171906A JP 17190696 A JP17190696 A JP 17190696A JP H102617 A JPH102617 A JP H102617A
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    • Y02P80/20Climate change mitigation technologies for sector-wide applications using renewable energy

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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】太陽熱を利用した空気集熱装置を家屋類に設け
るにあたり、集熱部を複数のユニットに分割して工場生
産を可能とし、現場で組立出来るようにする。 【解決手段】上部から順に、太陽光を受光するガラス板
と、空気通路と、黒色の金属製波板と、底板と、断熱材
からなる箱体を形成して1ユニットとなし、この1ユニ
ットの箱体を複数連結して大型の集熱パネルを形成し、
パネルに空気の取り入れ口と温気を室内に導くダクトを
設けたこと。ガラス板の裏面には、主として赤外光を透
過することが出来るフィルム状の太陽電池を貼着したこ
と。空気通路内に熱媒を循環させる太陽熱集熱パネルを
設けたこと。ガラス板の周縁をゴム製のガスケットに嵌
込み、ゴム製の連結部材で連結したこと。トップライト
のガラス板をゴム製のガスケットに嵌込み、ゴム製の防
水カバーで連結したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光を受光して
その熱と光を利用するにあたり、太陽熱を利用して空気
を加熱するようにした空気集熱部を複数ユニットに分割
し、これを相互に連結することで、簡単に必要面積の集
熱部が形成出来るようにした空気集熱装置、及び太陽光
を受光するガラス板の支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、太陽熱を利用し、空気を加熱
して温風を発生させ、この温風を暖房や各種物質の乾燥
用熱源として用いるようにした温気発生装置が知られて
いる。例えば、現在公知のものとしては、集熱板で空気
を加熱し、この温められた空気を暖房や各種物質の乾燥
用熱源として用いたり、或は、集熱板内に金属板の加工
品や金属ウールを蓄熱材として充填しておき、その蓄熱
を利用するものなどが知られている。そしてこの場合の
太陽光を受光するガラス板の支持構造としては、アルミ
ニウムのような金属製の枠体に嵌め込んで固定すること
が一般的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような空
気集熱装置を設置するにあたっては、いずれも木造建築
技術を駆使した現場での施工が主なため、多種の職種が
加わり、そのぶん手間と時間を要するばかりか、材料の
無駄も多いという問題があった。更にまた、集熱効率を
上げるため、急勾配の屋根にする場合、屋根専用の作業
用足場も必要になるのでそのぶん高額の施工費が必要と
なり、コストアップの要因になっているという問題があ
る。そしてまた、こうした太陽熱を利用した空気集熱装
置は、その多くが最新技術のため、施工に関しては施工
関係者にシステムや建物の断熱性、気密性、水密性など
に対する特別の配慮が要求されるにも関わらず、完成後
の精度が悪く、システムの機能を十分に発揮出来ないと
いう問題もある。
【0004】更にまた、空気集熱装置やトップライトと
称する採光用天窓など、太陽光を受光する際のガラス板
の支持構造については、通常アルミニウムのような金属
製の枠体に嵌め込んで固定するため、1枚のガラス板が
大きい場合、太陽光によってガラス板の温度が上昇し、
熱割れを起こすことがある。具体的には、太陽の日射が
直接当たるガラス板の被照射部は吸熱により高温となっ
て膨張するが、ガラス板の周縁部はアルミニウムのよう
な金属製の枠体にのみこまれているため日射を受けず、
また枠体への放熱と、枠体が太陽光を反射したり、枠体
自体の放熱により、低温のままで膨張しないことから高
温部の熱膨張を周縁部が拘束することになり、被照射部
と周縁部との温度差が大きくなることとあいまって、ガ
ラス板周辺に引張応力、もしくは熱応力が発生して熱割
れを起こすという現象を呈するものである。これは熱線
吸収ガラスに金属網を封入したガラスにおいては更に顕
著である。即ち、ガラスが熱線吸収によって大きく膨張
し、かつガラス内に金属線が封入されているため、クリ
ーンカットがしにくく、ガラス周縁の金属線を切断した
時の疵が割れの起点になったり、エッジ強度が弱くなっ
たりして熱割れを起こすことになる。このようにガラス
板が熱割れを起こすことにより、水密性が損なわれた
り、雨水の漏水をもたらすという問題があった。そこで
ガラス板の熱割れを回避するため、テンパライトガラス
やポリカーボネート樹脂板などを採用することも考えら
れるが、その場合はコストアップを招来するということ
もあって容易には採用出来ないという問題がある。
【0005】このようなことから、最近は、太陽熱を利
用した空気集熱装置やトップライトの施工にあたり、現
場での施工工数の低減と施工時間の短縮、更には廉価で
精度の良い施工技術や、太陽光を受光するガラス板が熱
割れを起こしたりしないような技術が要求されている。
しかしそれにも関わらず、いまだにその抜本的解決策の
無いのが実情である。
【0006】そこで本発明は、太陽熱を利用した空気集
熱装置を家屋類に設けるにあたり、ガラス板の熱割れを
回避することや施工の容易性から集熱部を複数のユニッ
トに分割し、これを相互に連結することで、工場生産を
可能とし、これを現場へ運んで簡単に組み立てることが
出来るようにした空気集熱装置とガラス板の支持構造を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、上部から順に、太陽光を受光するガラス板
と、空気通路と、黒色の金属製波板と、底板と、断熱材
とを設け、空気の流路方向両端を開口させてその側面を
枠体で囲った箱体を形成して1ユニットとなし、この1
ユニットの箱体を縦方向と横方向にゴム製の連結部材で
複数個数連結して大型の集熱パネルを形成し、パネルの
下方には冷空気の取り入れ口を、上方の空気流路端部に
は太陽光によって加温された温気を室内に導くための集
収ダクトと吸引用ダクトとを連設して、前記吸引ダクト
に温気の供給ファンを取り付けたことをその手段として
いる。
【0008】従って、本発明によれば、集熱部を小さな
ユニットで形成したから、生産を予め工場で行い、現場
では組み立てるだけなので、簡単かつ廉価な施工がで
き、精度の良いものが得られる。
【0009】更に他の発明は、前記空気集熱装置におい
て、太陽光の受光用ガラス板の裏面には、主として赤外
光を透過することが出来る半透明のフイルム状の太陽電
池を貼着したことをその手段としている。
【0010】従って、本発明によれば、太陽熱を空気集
熱に利用出来ると共に、同じ太陽光を利用して電力とし
ても回収出来るから、太陽の入射エネルギーに対するエ
ネルギーの総合変換効率を高めることが出来る。このた
めエネルギーをいっそう廉価に得ることができ、システ
ム全体のコスト低減もはかることが出来る。
【0011】更に他の発明は、前記空気集熱装置におい
て、太陽光の受光用ガラス板下方の空気通路内には、熱
媒を循環させるようにした太陽熱温水器用の太陽熱集熱
パネルを設けたことをその手段としている。
【0012】従って、本発明によれば、太陽熱を空気集
熱に利用出来ると共に、同じ太陽光を利用して温水器に
も利用出来るようにしたから、太陽の入射エネルギーに
対するエネルギーの総合変換効率を高めることが出来
る。このためエネルギーをいっそう廉価に得ることがで
き、システム全体のコスト低減もはかることが出来る。
そしてまた、太陽光の受光用ガラス板の裏面に、主とし
て赤外光を透過することが出来る半透明のフイルム状の
太陽電池を貼着した手段と併用すれば、温空気、電力、
温水の3種のエネルギーが得られ、太陽エネルギーを余
すことなく最大限有効に利用することが可能となり、前
述したエネルギーの総合変換効率を尚いっそう高めるこ
とができ、エネルギーを尚いっそう廉価に得ることが出
来る。
【0013】更に他の発明は、前記空気集熱装置におい
て、太陽光を受光するガラス板は、前記ガラス板の周縁
を、ゴム製のガスケットに嵌め込んで固定すると共に、
隣接するユニット相互を、ゴム製の連結部材に突設した
ジッパーで連結したことをその手段としている。
【0014】従って、本発明によれば、太陽光を受光す
るガラス板の周縁が、金属よりもはるかに小さい反射率
と熱伝導率、更にまた太陽光線の吸収率が高いゴム製の
ガスケットに嵌め込まれているので、ガスケット自体の
太陽光の反射や放熱はもちろん、ガラス板周縁の放熱も
抑制され、太陽光の被照射部と周縁部とで温度差を生じ
ることがない。このためガラス板周辺に引張応力、もし
くは熱応力が発生することがないので熱割れを起こすこ
とがない。しかも連結が容易かつ密なので、気密性や水
密性にもすぐれ、システムの機能を十分なまでに高める
ことが出来る。
【0015】更に他の発明は、太陽光を受光するガラス
板を枠体に嵌め込んで固定するにあたり、前記ガラス板
は、その周縁を、相互に嵌合するゴム製の上下2段から
なるガスケットに嵌め込み、ゴム製の連結部材に突設し
てあるジッパーで固定したガラス板の支持構造をその手
段としている。
【0016】従って、本発明によれば、前述したと同
様、太陽光を受光するガラス板の周縁が、金属よりもは
るかに小さい反射率と熱伝導率、更にまた太陽光線の吸
収率が高いゴム製のガスケットに嵌め込まれているの
で、ガスケット自体の太陽光の反射や放熱はもちろん、
ガラス板周縁の放熱も抑制され、太陽光の被照射部と周
縁部とで温度差を生じることがない。このためガラス板
周辺に引張応力、もしくは熱応力が発生することがない
ので熱割れを起こすことがない。しかも連結が容易かつ
密なので、気密性や水密性にもすぐれ、太陽光を利用す
る集熱装置すべてに適用することが出来る。
【0017】更に他の発明は、トップライトにおける太
陽光を受光するガラス板を枠体に嵌め込んで固定するに
あたり、前記ガラス板は、その周縁を、相互に嵌合する
ゴム製の上下2段からなるガスケットに嵌め込み、ゴム
製の防水カバーに突設してあるジッパーで固定したガラ
ス板の支持構造をその手段としている。
【0018】従って、本発明によれば、トップライトと
称する太陽光の採光用天窓に適用した場合、前述したと
同様、太陽光を受光するガラス板の周縁が、金属よりも
はるかに小さい反射率と熱伝導率、更にまた太陽光線の
吸収率が高いゴム製のガスケットに嵌め込まれているの
で、ガスケット自体の太陽光の反射や放熱はもちろん、
ガラス板周縁の放熱も抑制され、太陽光の被照射部と周
縁部とで温度差を生じることがない。このためガラス板
周辺に引張応力、もしくは熱応力が発生することがない
ので熱割れを起こすことがない。しかもガスケットをゴ
ム製の防水カバーで連結固定するようにしたから、連結
が容易かつ密となり、気密性や水密性にもすぐれ、トッ
プライトとしての機能を長期にわたって維持することが
出来る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の1実施形態を示
す全体斜視図である。図において、1は本発明の空気集
熱装置で、上部から順に、太陽光を受光するガラス板
と、空気通路と、黒色の金属製波板と、底板と、断熱材
とを設け、空気の流路方向両端を開口させてその側面を
枠体で囲った箱体を形成して1ユニット1aとなし、こ
の1ユニットの箱体を縦方向と横方向にゴム製の連結部
材で複数個数連結して大型の集熱パネルを形成し、通常
の一般家屋の屋根2の一部を構成するように設けたもの
である。これによって、通常必要とする屋根下地材など
を不要とすることができ、そのぶん工期の短縮やコスト
の低減をはかることが出来る。但し、空気集熱装置を設
けるにあたっては、屋根に搭載する形態であってもよ
く、加温空気の用途や適用する部位に応じて適宜の形態
を採用することが出来る。更にまた、設置するにあたっ
ては、南向きに、かつ35度以上の勾配をもたせて設置
することが好ましい。
【0020】図2は、図1の一部断面図で、3は冷空気
の取り入れ口、4は空気通路、5は太陽光によって加温
された温気を室内に導くための集収ダクト、6は集収ダ
クトに連接してある吸引ダクトで、途中に温気の供給フ
ァン7を取り付け、端部には加温された空気の吐出口8
を設けてある。9は室内の床板である。これによって外
気が冷空気の取り入れ口3から矢印のごとく流入し、供
給ファン7で床下から室内へ加温された空気が送給さ
れ、室内の暖房が行なわれる。
【0021】なお本発明では、太陽光の受光用ガラス板
下方の空気通路4内に、熱媒を循環させるようにした太
陽熱集熱パネル10を、パネル表裏面はもちろん周囲全
部が温空気に接するよう空気通路4内に浮かして設け、
ヒートポンプを介して太陽熱温水器11内の水に熱を伝
達するようにしてある。即ち、太陽熱温水器11内には
小型のヒートポンプが組み込まれ、太陽熱集熱パネル1
0と太陽熱温水器11内のヒートポンプとの間は水でな
く熱媒で熱を輸送し、ヒートポンプで昇温して温水器内
の水に熱を伝達する構造となっており、直達日射だけで
なく、集熱パネル10の周辺を通過する温空気からも熱
を取得するようになっている。従って、日照のある時だ
けでなく、周辺空気の温度にもよるが、曇りの日にも温
水を作ることができ、これまで直達日射だけからしか熱
を利用していなかった従来の太陽熱温水器に比較して、
はるかに優れた特性と機能を発揮することが出来るよう
になる。即ち、この形式の太陽熱温水器は一般的な使用
方法として、外気中で有効に太陽光を受光出来るように
設置するが、この太陽熱集熱パネル10を空気通路4内
に設けることで、厳冬期でも十分な温度が得られ、その
特性を有効に生かすことが出来る。尚、太陽熱集熱パネ
ル10を空気通路4内に設けることで、せっかく得られ
る温気を局部的にではあるが冷やすことになる懸念もあ
るが、実験の結果によればごく僅かであることが確認さ
れている。
【0022】図3は他の発明の1実施形態を示すもの
で、太陽光を受光するガラス板の裏面に主として赤外光
を透過することが出来る半透明のフイルム状の太陽電池
12を貼着してある。フイルム状の太陽電池12を設け
るにあたっては、空気の加温効率を阻害しないよう、屋
根の上部、すなわち図1で示せば、最上段のユニットに
相当する部分だけを欠除して設けてある。
【0023】赤外光を透過することが出来る半透明のフ
イルム状の太陽電池12としては、太陽光を受光するガ
ラス板の裏面にアモルファス太陽電池(以下aSi太陽
電池という)を形成し、通常裏面に貼着する金属板を省
略し、主として赤外光を透過させるようにして、これを
ガラス支持枠にガラスと一体で嵌込み支持するようにし
た。但しこれでは約30%近く発電効率が低下してしま
うので、本発明では、効率を維持するために金属薄膜を
蒸着し、可視光線を出来るだけ反射し、赤外光が透過す
るようにしてある。
【0024】すなわち、本発明では、従来のaSi太陽
電池が、全太陽エネルギー帯域のうち、主として可視光
帯域を使って発電に供し、発電に利用出来なかった可視
光と紫外光帯域や赤外光帯域は利用せずに捨てていたの
に対し、この未利用の可視光の分と赤外光帯域の分を、
太陽電池を透過させて空気集熱ユニットの加温室で熱と
しても利用し、エネルギーの総合変換効率を大幅に高め
ようとするものである。
【0025】更に具体的に述べると、aSi太陽電池を
構成する半導体部分の厚みは1μm程度ときわめて薄い
ので、発電に利用される帯域以外は透過し易い。そこで
本発明では、通常aSi太陽電池の裏面に貼着されてい
る保護絶縁膜を出来るだけ赤外線の透過し易いものと
し、金属板も貼着しないものを用いることにした。こう
することで、発電に利用しない可視光と赤外光を空気集
熱ユニットで熱に変換して利用出来る。しかも、太陽光
の受光用透過板となるガラスの裏面に貼着するだけで、
ユニットと一体化して組み込めるので、従来のような取
り付け部材も必要としない。そのうえ発電を少し犠牲に
してでも、発電と熱利用の融合化をはかることにより、
エネルギーの総合変換効率が、通常aSi太陽電池だけ
では8%以下のものが、60〜70%というきわめて高
い値を得ることが出来る。
【0026】図4は、図1に示す集熱装置の1ユニット
を示す全体的説明図、図5は隣接するユニットを含む分
解組み立て図を示す。図4において、13a、13bは
ユニット相互の連結部材で、ゴム製からなり、隣接する
ユニットのガスケットを連結し、かつ防水機能をもたせ
てある。14は太陽光を受光する透明なガラス板、15
は金属製波板で、本発明では黒色のものを用い、太陽熱
を吸収し易くして、空気の加温効率を高めるようにして
ある。16は結露水などを排出するルーフイング、17
は枠体である。
【0027】図5において、19a、19bはゴム製の
ガスケットで、上下2段からなっている。20はアルミ
ニウムのような金属製のガスケット支持部材、21は建
築部材の登り梁で、この上に図中矢印のごとくセット
し、隣接するユニットの空気通路を連通するごとく設け
る。図6と図7は図4のA−A視断面図を示し、図6
は、上部に太陽光を受光する透明なガラス板だけを設け
た例、図7は透明なガラス板の裏面に、フイルム状の太
陽電池を貼着した際の断面図を示す。
【0028】図6、図7、図8において、4a、4b
は、ガラス板14と金属製波板15と底板18aで形成
される空気通路で、ガラス板14を透過して来た太陽光
により、空気取り入れ口から導入した冷空気を上下方向
から加熱するものである。すなわち、黒色の物体は、到
達エネルギーに対して85%〜95%の吸収率を有する
から、これに接触している空気に伝達され、高効率で加
温される。更にまた、本発明では、金属製波板の形状を
台形状に大きくし、表面積を増やすことによって空気の
集熱効率を高めるようにしてある。従って、金属製波板
が黒色でかつ表面積が大きな台形状となっていることか
ら、空気通路4a、4bの上下両面の熱伝達が促進さ
れ、集熱効率が飛躍的に高まることになる。この場合、
ガラス板は遠赤外線に対しては半透明、又は不透明にな
るので外気空間に遠赤外線を放射させることが少ない。
そしてまた、上部のガラス板が紫外線を吸収してくれる
ので、黒色の金属製波板の耐候性が高まり、劣化が防止
される。18aは金属製波板15を支持する合板からな
る底板で、結露水などを排出するルーフイング16の下
に設けてある。18bは前記底板18aからの熱損失を
防ぐ、グラスウールのような断熱材、18cは薄い合板
である。
【0029】図8は、図7で示したフイルム状の太陽電
池12を、太陽光を受光するガラス板14の裏面に貼着
した際の拡大断面図で、上部透明電極(イ)、aSi太
陽電池(ロ)、金属薄膜(ハ)、下部透明電極(ニ)、
透明保護膜(ホ)から構成された例を示してある。特
に、前記金属薄膜(ハ)については、出来るだけ多くの
太陽光を透過させるべく、半透明になるよう、本発明で
は1例として、厚さ40〜80nmのアルミニウム皮膜
の薄膜で構成した。
【0030】図9、図10は隣接するユニットの連結構
造を示す断面斜視図で、図9は横方向の連結構造につい
て、図10は縦方向の連結構造について示す。図におい
て、ゴム製の連結部材13a、13bは緩やかな半円弧
状、もしくは段差を有した形状で形成し、通常ジッパー
と称する嵌合用突起13cを両側に一対突設し、ガラス
板14を嵌合支持するゴム製のガスケット19a、19
bのうち、上部のガスケット19aにまたがって嵌合さ
れる。これによって、連結と防水機能が付与され、水密
性や気密性が向上する。20はアルミニウムのような金
属製のガスケット支持部材、21は建築用部材の登り
梁、22a、22bは連結部材13bを支持するアルミ
ニウムのような金属性の支持部材で、予め分割されてお
り、現場で組み立てる際にネジ類で両部材を接合するよ
うになっている。このように本発明では、太陽光を受光
するガラス板を枠体に嵌め込んで固定するにあたり、ガ
ラス板14の周縁を、相互に嵌合するゴム製の上下2段
からなるガスケット19a、19bに嵌め込んで固定す
る支持構造としたものである。ゴムとしては適宜のもの
を採用出来るが、本発明では合成ゴム、例えばクロロプ
レーンゴムを用いた。
【0031】図11は前記ガラス板の支持構造を、採光
用天窓であるトップライトに適用した一部切欠全体斜視
図、図12は要部断面斜視図、図13は要部断面図を示
すもので、トップライトのガラス板14aを、相互に嵌
合するゴム製の上下2段からなるガスケット、即ち本実
施形態では上部のガスケット19aと下部のガスケット
19bに嵌込み、ジッパーと称する嵌合用突起23aを
突設してあるゴム製の防水カバー23で連結固定し、枠
体17で周囲を囲って底部が開放された箱体を形成した
ものである。24はたる木25への係止金具、26は屋
根材である。これによって、トップライトと称する太陽
光の採光用天窓に適用した場合でも、ガラス板が熱割れ
を起こすことはない。しかも連結が容易かつ密なので、
気密性や水密性にもすぐれ、トップライトとしての機能
を長期にわたって維持することが出来るようになる。
【0032】尚、前記実施形態では、一般家屋に適用し
た例を示したが、太陽光の熱と光を利用する各種装置、
例えば温室や乾燥用熱源など、加温された空気を利用す
るものであれば、各種のものに適用出来るのは言うまで
もない。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、空気集熱部を小さなユ
ニットで形成したから、生産を予め工場で行い、現場で
は組み立てるだけなので、簡単かつ廉価な施工ができ、
精度の良いものが得られる。しかも可視光を受光し赤外
光を透過するフイルム状の太陽電池や、温水器用の集熱
パネルを併設することで、太陽光の光と熱の両方が利用
可能となり、入射エネルギーに対するエネルギーの総合
変換効率を高めることができ、エネルギーをいっそう廉
価に得ることが可能となり、省エネルギーに寄与すると
ころきわめて大であると言うことが出来る。
【0034】更にまた、太陽光を受光するガラス板を枠
体に嵌め込んで固定するにあたり、ゴム製のガスケット
に嵌め込んで固定するようにしたから、ガラス板が熱割
れを起こすことはなく、かつ水密性や気密性の良好な連
結が得られるので、空気集熱装置はもちろん、トップラ
イトなど、太陽光を利用するシステムや装置の機能を長
期にわたって維持することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示す全体斜視図
【図2】図1の一部断面図
【図3】他の実施形態を示す断面図
【図4】ユニットの全体的説明図
【図5】ユニットの分解組み立て図
【図6】図4のA−A視断面図
【図7】図4のA−A視断面図
【図8】太陽電池の拡大断面図
【図9】横方向の連結構造を示す断面斜視図
【図10】縦方向の連結構造を示す断面斜視図
【図11】トップライトの一部切欠全体斜視図
【図12】図11の要部断面斜視図
【図13】図11の要部断面図
【符合の説明】
1 空気集熱装置 19a、19b
ガスケット 1a ユニット 20 ガスケッ
ト支持部材 2 屋根 21 登り梁 3 空気の取り入れ口 22a、22b
連結部の支持部材 4、4a、4b 空気通路 23 防水カバ
ー 5 集収ダクト 24 係止金具 6 吸引ダクト 25 たる木 7 加温空気の供給ファン 26 屋根材 8 加温空気の吐出口 9 床板 10 温水器用集熱パネル 11 太陽熱温水器 12 フイルム状太陽電池 13a、13b ユニットの連結部材 13c ジッパー部 14 ガラス板 15 金属性波板 16 ルーフイング 17 枠体 18a 底板 18b 断熱材 18c 合板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 396013145 中村 悌志 埼玉県所沢市大字山口2760番地の1 (71)出願人 396013123 山田 純 神奈川県小田原市永塚357番地 (71)出願人 396013112 杉田 繁利 埼玉県入間市大字下藤沢659番地の2 (72)発明者 松元 正人 神奈川県座間市入谷3丁目3613番地

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部から順に、太陽光を受光するガラス板
    と、空気通路と、黒色の金属製波板と、底板と、断熱材
    とを設け、空気の流路方向両端を開口させてその側面を
    枠体で囲った箱体を形成して1ユニットとなし、この1
    ユニットの箱体を縦方向と横方向にゴム製の連結部材で
    複数個数連結して大型の集熱パネルを形成し、パネルの
    下方には冷空気の取り入れ口を、上方の空気流路端部に
    は太陽光によって加温された温気を室内に導くための集
    収ダクトと吸引用ダクトとを連設して、前記吸引ダクト
    に温気の供給ファンを取り付けたことを特徴とする太陽
    熱を利用した空気集熱装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の太陽熱を利用した空気集
    熱装置において、太陽光の受光用ガラス板の裏面には、
    主として赤外光を透過することが出来る半透明のフイル
    ム状の太陽電池を貼着したことを特徴とする太陽熱を利
    用した空気集熱装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の太陽熱を利用した空気集
    熱装置において、太陽光の受光用ガラス板下方の空気通
    路内には、熱媒を循環させるようにした太陽熱温水器用
    の太陽熱集熱パネルを設けたことを特徴とする太陽熱を
    利用した空気集熱装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3に記載の太陽熱を
    利用した空気集熱装置において、太陽光を受光するガラ
    ス板は、前記ガラス板の周縁を、ゴム製のガスケットに
    嵌め込んで固定すると共に、隣接するユニット相互を、
    ゴム製の連結部材に突設したジッパーで連結したことを
    特徴とする太陽熱を利用した空気集熱装置。
  5. 【請求項5】太陽光を受光するガラス板を枠体に嵌め込
    んで固定するにあたり、前記ガラス板は、その周縁を、
    相互に嵌合するゴム製の上下2段からなるガスケットに
    嵌め込み、ゴム製の連結部材に突設してあるジッパーで
    固定したことを特徴とする太陽光を受光するガラス板の
    支持構造。
  6. 【請求項6】トップライトにおける太陽光を受光するガ
    ラス板を枠体に嵌め込んで固定するにあたり、前記ガラ
    ス板は、その周縁を、相互に嵌合するゴム製の上下2段
    からなるガスケットに嵌め込み、ゴム製の防水カバーに
    突設してあるジッパーで固定したことを特徴とする太陽
    光を受光するガラス板の支持構造。
JP8171906A 1996-06-11 1996-06-11 太陽熱を利用した空気集熱装置、及び太陽光を受光するガラス板の支持構造 Pending JPH102617A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162046A (ja) * 2008-01-04 2009-07-23 Photowatt Internatl 太陽電池モジュールを備えたモジュラー要素
JP2013178084A (ja) * 2013-04-15 2013-09-09 Misawa Homes Co Ltd 太陽光発電集熱システム
CN104654625A (zh) * 2013-11-21 2015-05-27 珠海兴业节能科技有限公司 基于聚光和相变储热的无水箱平板太阳能热水器
CN108966952A (zh) * 2018-08-27 2018-12-11 中国农业科学院农业环境与可持续发展研究所 一种太阳能分光瓦及温室
CN115355581A (zh) * 2022-08-29 2022-11-18 重庆大学 一种利用半导体制冷的室内温度调控方法

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