JPH10260906A - 情報処理システム - Google Patents

情報処理システム

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JPH10260906A
JPH10260906A JP9064044A JP6404497A JPH10260906A JP H10260906 A JPH10260906 A JP H10260906A JP 9064044 A JP9064044 A JP 9064044A JP 6404497 A JP6404497 A JP 6404497A JP H10260906 A JPH10260906 A JP H10260906A
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JP
Japan
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hdu
main
storage device
state
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JP9064044A
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Masatoshi Takita
雅敏 瀧田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報処理システムに関し、何れかの二次記憶
装置が障害となっても比較的短時間でシステムを冗長構
成に戻せることを課題とする。 【解決手段】 プロセッサ部と、システム運用に用いる
二次記憶装置につきメイン(現用)とサブ(予備)の冗
長構成とを備え、前記二次記憶装置間のデータファイル
の内容を同一に維持する情報処理システムにおいて、プ
ロセッサ部は、何れかの二次記憶装置#0/#1が障害
より復帰したことにより、その時のメイン側から障害復
帰した二次記憶装置に対してシステム運用に不可欠な所
定(最小限)のファイルを優先的にコピーし、コピー完
了した時点で前記障害復帰した二次記憶装置を何時でも
メインとして使用可能な準サブ状態にする。好ましく
は、準サブ状態の二次記憶装置に対してその時のメイン
側から引き続き残りのファイルをコピーし、コピー完了
した時点で準サブ状態から通常のサブ状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報処理システムに
関し、更に詳しくはプロセッサ部と、システム運用に用
いる二次記憶装置につきメイン(現用)とサブ(予備)
の冗長構成とを備え、前記二次記憶装置間のデータファ
イルの内容を同一に維持する情報処理システムに関す
る。
【0002】通信システムやバンキングオンラインシス
テム等では、多様なサービスを提供する大型プログラム
と膨大な量の加入者データや口座データとに基づきある
ユーザの要求するサービスをリアルタイムに提供するた
め、これらのプログラムやデータを高速大容量の二次記
憶装置(ディスク装置等)に記憶している。更にこの種
のシステムでは、プロセッサ部のみならず大容量の二次
記憶装置についてもメイン(現用)とサブ(予備)の冗
長構成を備え、かつこれらのファイル内容を常時同一に
維持することで、一方の二次記憶装置が障害となっても
他方の装置によりシステム運用を無停止で継続できる。
【0003】しかし、この様なシステムの稼働中に一方
の二次記憶装置が障害になると、その障害復旧時におけ
るファイルコピー(ファイル同期化)には長時間を要す
ることとなり、この時間が長いと他方が障害となった場
合にシステムダウンとなるため、この時間の短縮化が課
題となっている。
【0004】
【従来の技術】図8,図9は従来技術を説明する図
(1),(2)で、従来のこの種の情報処理システムに
おける二次記憶装置冗長切替制御の概要を示している。
図において、CPは中央処理装置、MMはRAM等から
なる主メモリ、HDUは大容量二次記憶装置としてのハ
ードディスクユニットである。この情報処理システムは
完全二重化冗長構成(所謂ミラー構成)を採っており、
添字の#0は0系、#1は1系を夫々表す。なお、HD
U#0,#1の冗長切替制御については0系のプロセッ
サ部(CP#0,MM#0)につき述べれば十分である
ので、1系のプロセッサ部(CP#1,MM#1)につ
いては点線で示してある。
【0005】図8(A)はHDUの通常時の運用状態を
示している。今、HDU#0をメイン(現用)、かつH
DU#1をサブ(予備)とすると、通常の運用状態で
は、CP#0からのデータ書込はメインのHDU#0及
びサブのHDU#1に行われ、またCP#0へのデータ
読出はメインのHDU#0のみから行われる。従って、
HDU#0,#1間のデータ内容は常時一致しており、
メインのHDU#0に障害が発生してもサブのHDU#
1を使用してシステム運用を無停止で継続可能である。
【0006】図8(B)はHDU#0の障害時の運用状
態を示している。メインのHDU#0に何らかの障害が
発生した場合は、該HDU#0をシステムから切離し、
データアクセスを行わない。以下、HDUのこの状態を
F−OUSと呼ぶ。係る状態ではCP#0のアクセスは
HDU#1のみに行われ、その結果HDU#0,#1間
のデータは同一では無くなる。
【0007】なお、この様なHDU#0の障害には、H
DU#0本体の障害(回復不能なパリティエラーの発生
等)のみならず、冗長経路のバスの障害等によりHDU
#0へのアクセスが阻害された場合も含まれる。また、
保守作業の都合上例えばHDU#0をノットレディーと
する場合もあるが、この状態も一種の障害として扱え
る。
【0008】図9(A)はHDU#0の障害復旧時の運
用状態を示している。障害要因の除去(又は新品と交
換)後、HDU#0を通常の運転可能な状態に復旧させ
るため、その時のメインのHDU#1からHDU#0へ
全ファイルのコピーを行う。このコピー状態では、全フ
ァイルのコピーと並行して、新たに更新されたデータも
HDU#1,#0の双方に書き込まれる。その結果、全
ファイルのコピーを完了した時点では、両ファイルの内
容は同期化され、これによりHDU#0は通常運転可能
な状態(サブ状態)に復帰する。これ以降は、メインの
HDU#1に障害が発生してもサブのHDU#0をメイ
ンしてシステムの継続運用が可能であるから、システム
の信頼性は維持される。
【0009】図9(B)は二重障害発生時の運用状態を
示している。しかし、上記HDU#0の完全な復旧前に
メインのHDU#1に何らかの障害が発生すると、もは
やシステムの適正な運用は継続できなとして、システム
はダウンしてしまう。このような二重障害の発生は確率
的な問題である上、HDU#1による単独運転時間が長
ければ長い程二重障害となり易い事は事実であり、この
単独運転時間をいかに短くするかがシステムの信頼性向
上を図る上での課題となっていた。
【0010】この点、従来は、HDUの物理的なアクセ
ス速度を向上させる事によりファイルコピー時間を短縮
する方法が知られている。またこのファイルコピーに際
しは、ダブルバッファ方式やマルチタスク方式を採用す
ることによりHDUへのアクセスに空き時間を作らない
方法が知られている。また、両HDU間のファイルの差
分(相違分)を検出してその差分のみをコピーする方法
も知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、物理的なアク
セス速度を向上させる方法やHDUへのアクセスに空き
時間を作らない方法では自ずと時間短縮に限度が有り、
益々増大するファイル容量には到底追いつけない。また
両HDU間のファイルの差分を検出するのは煩雑である
上、両系のHDUが交互に障害となるような複雑なケー
スでは差分を誤検出する場合も多分に考えられ、システ
ムの信頼性が低下する。
【0012】本発明の目的は、何れかの二次記憶装置が
障害となっても比較的短時間でシステムを冗長構成に戻
せる情報処理システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題は例えば図1
の構成により解決される。即ち、本発明(1)の情報処
理システムは、プロセッサ部と、システム運用に用いる
二次記憶装置につきメイン(現用)とサブ(予備)の冗
長構成とを備え、前記二次記憶装置間のデータファイル
の内容を同一に維持する情報処理システムにおいて、前
記プロセッサ部は、前記何れかの二次記憶装置が障害よ
り復帰したことにより、その時のメイン側から前記障害
より復帰した二次記憶装置に対してシステム運用に不可
欠な所定のファイルを優先的にコピーすると共に、該コ
ピーが完了した時点で前記障害より復帰した二次記憶装
置を何時でもメインとして使用可能な準サブ状態にする
ものである。
【0014】なお、図1(A)は情報処理システムの二
重化冗長構成の一部を示すが、本発明は二重化冗長構成
に限定されない。またプロセッサ部による二次記憶装置
#0,#1の冗長切替制御はプロセッサ部#0につき述
べれば十分であるので、プロセッサ部#1は点線で示し
てある。また図1(B)はプロセッサ部#0の冗長切替
制御下における二次記憶装置#0の状態遷移図を示して
おり、以下の動作の説明と共に参照されたい。二次記憶
装置#1については、図示しないが、これとは対称的な
動きとなる。
【0015】図において、今、二次記憶装置#0,#1
を夫々メイン(現用),サブ(予備)とすると、通常の
運用状態では、プロセッサ部#0からのデータの書込は
メイン及びサブの二次記憶装置#0,#1に夫々行わ
れ、またプロセッサ部#0へのプログラムやデータの読
出はメインの二次記憶装置#0のみから行われる。従っ
て、二次記憶装置#0,#1間のデータ(特にデータフ
ァイルD0,D1)の内容は常時同一に維持され、シス
テム運用を無停止で継続可能である。
【0016】ところで、一般にこの種の情報処理システ
ムでは、顧客にサービスを提供するためのシステム(プ
ログラム)ファイルS0と、顧客の最新情報に関するデ
ータファイルD0とを備えるが、サービスの機能(バー
ジョン)アップ等のために現用のシステムファイルS0
にパッチ等を加える場合も少なくなく、その際には、シ
ステム運用の安全のために元のシステムファイルS0の
コピーをとってシステムバックアップファイルS1とな
し、これを同じ二次記憶装置内に待機させている。デー
タファイルD0についても同様であり、ある時点(日
時)におけるデータファイルD0のコピーをとってデー
タバックアップファイルD1となし、現用のデータファ
イルD0に不都合が生じた時は前時点のデータバックア
ップファイルD1に戻れる様になっている。更には、通
信システムにおける課金データの如く、顧客サービスと
は直接関係はないが、事業者に不可欠のデータファイル
も存在する。因みに、システムによってはこれらの全フ
ァイルの容量はファイルS0,D0の合計の10倍以上
に達する場合も少なくない。従来は、これらの各ファイ
ルはシステム運用に欠かせないものとして扱い、全ファ
イルのコピー終了が二次記憶装置#0のサブ状態への復
旧の条件であった。
【0017】しかし、この種の情報処理システムでは、
顧客にサービスを提供するためのシステムファイルS0
と、顧客の最新情報に関するデータファイルD0とが正
常に存在すれば、少なくとも顧客に正常なサービスを提
供できる。そこで、本発明(1)では、プロセッサ部#
0は、例えば二次記憶装置#0が障害より復帰したこと
により、その時のメイン側#1から前記障害より復帰し
た二次記憶装置#0に対してシステム運用に不可欠な所
定(好ましくは最小限)のファイル(例えばシステムフ
ァイルS0及びデータファイルD0)を優先的にコピー
すると共に、該コピーが完了した時点で前記障害より復
帰した二次記憶装置#0を何時でもメインとして使用可
能な準サブ状態にする。
【0018】従って、何れかの二次記憶装置が障害とな
っても比較的短時間でシステムを冗長構成に戻せる。好
ましくは、本発明(2)においては、上記本発明(1)
において、プロセッサ部#0は、準サブ状態の二次記憶
装置#0に対して、その時のメイン側#1から引き続き
残りのファイルS1,D1をコピーすると共に、該コピ
ーが完了した時点で前記準サブ状態の二次記憶装置#0
をサブ状態にする。
【0019】残りのファイルS1,D1のコピーを完了
した時点では、二次記憶装置#0,#1間の全ファイル
の内容は同一になる(同期化する)ので、この時点の二
次記憶装置#0をサブ状態とする。また好ましくは、本
発明(3)においては、上記本発明(1)において、プ
ロセッサ部#0は、準サブ状態の二次記憶装置#0に対
して、その時のメイン側#1から引き続き残りのファイ
ルS1,D1をコピーすると共に、メインとサブの二次
記憶装置を切り替えるためのマニュアルスイッチ手段を
更に備え、かつ前記準サブ状態の二次記憶装置#0に対
してメインに切替える旨の指示入力があった時は、前記
準サブ状態の二次記憶装置#0を実質メインの動作を行
う準メイン状態に切り替えると共に、サブ状態となった
二次記憶装置#1から引き続き残りのファイルS1,D
1をコピーし、該コピーが完了した時点で前記準メイン
状態の二次記憶装置#0をメイン状態にする。
【0020】準サブ状態の二次記憶装置#0を準メイン
(実質メイン)に切り替えても顧客へのサービス提供に
何ら支障はない。一方、メインからサブに転じた二次記
憶装置#1は、障害ではないので、引き続きプロセッサ
部#0からのデータ書込が行われ、よって最新のデータ
ファイルD0(場合によってはデータファイルD1も)
を維持・更新している。更に、この状態ではサブの二次
記憶装置#1より準メインの二次記憶装置#0に対して
引き続き残りのファイルS1,D1のコピーが行われる
ので、該コピーを完了した時点では二次記憶装置#0,
#1間の全ファイルの内容は同一になる(即ち、同期化
する)。そこで、この時点の二次記憶装置#0を準メイ
ンからメインの状態にする。
【0021】本発明(3)によれば、例えば保守等の都
合により、準サブの二次記憶装置#0を早めに実質メイ
ンとして稼働させることが可能であると共に、そのまま
この二次記憶装置#0は本来のメインと成り得る。また
好ましくは、本発明(4)においては、上記本発明
(1)において、プロセッサ部#0は、メインの二次記
憶装置#1に障害が発生した時は、準サブ状態の二次記
憶装置#0をメインに切り替えてシステム運用を継続す
る。
【0022】上記の如く、準サブ状態の二次記憶装置#
0をメインに切り替えても顧客へのサービス提供に何ら
支障はない。しかも、本発明によれば二次記憶装置#0
が障害復帰状態から準サブ状態になるまでの時間(必須
ファイルコピー時間)は従来よりも大幅に短いため、二
次記憶装置の二重障害が原因でシステムダウンとなる確
率は大幅に減少する。従って、この種のシステムの信頼
性向上に大きく寄与する。
【0023】また好ましくは、本発明(5)において
は、上記本発明(1)〜(4)において、プロセッサ部
は、二次記憶装置が置かれた使用状態の情報をその状態
変化の時刻情報と共に該二次記憶装置の装置管理エリア
に記録する。二次記憶装置の使用状態の情報を当該二次
記憶装置に記録しておけば、障害発生前の使用状態の情
報が当該二次記憶装置と一体不可分(不揮発)に得られ
るので、障害復帰時又はシステム再開時等におけるプロ
セッサ部による冗長切替制御に有用な情報を提供でき
る。また状態変化の時刻情報を共に記録しておけば、複
数の二次記憶装置間で使用状態の情報に矛盾(双方同一
等)が生じていても、時刻情報に基づき適正に処理でき
る。
【0024】また好ましくは、本発明(6)において
は、上記本発明(1)〜(5)において、二次記憶装置
は自己が有する各ファイルの有効/無効状態を管理する
ためのファイル管理エリアを備え、プロセッサ部は、前
記二次記憶装置が障害より復帰したことにより前記ファ
イル管理エリアの各ファイルの状態を一旦無効状態とす
ると共に、その後の各ファイルのコピーが完了した各時
点で夫々を有効状態とする。
【0025】各ファイルのコピー完了有無状態を当該二
次記憶装置に記録することで、プロセッサ部は、どこま
でのファイルが有効か否かを容易に判別できる。また同
じ準サブ状態となった二次記憶装置であっても、残りの
各ファイルの複写進行状況に応じてシステムのよりきめ
細かい冗長管理・制御が行える。また好ましくは、本発
明(7)においては、上記本発明(6)において、プロ
セッサ部は、準サブ状態の二次記憶装置をメイン又は準
メイン状態として使用する場合は、そのファイル管理エ
リアの情報により無効状態とされるファイルの読出デー
タを使用しない。
【0026】例えば上記準サブ状態の二次記憶装置#0
をマニュアル切替により準メイン状態として使用する場
合に、もし残りの課金データファイルD1につきファイ
ルコピーが終了していないと、二次記憶装置#0の古い
課金データファイルD1につき新たなデータが生成さ
れ、これが二次記憶装置#0,#1に書き込まれてしま
う。これでは、直前まで折角正しいデータを更新・維持
していたサブの二次記憶装置#1の課金データファイル
D1も壊れてしまうので、この場合は、好ましくは、サ
ブの二次記憶装置#1の課金データファイルD1に基づ
き新たなデータを生成し、これを二次記憶装置#0,#
1に書き込むことが可能である。
【0027】また好ましくは、本発明(8)において
は、上記本発明(5)において、プロセッサ部は、シス
テム障害からの再開時には、各二次記憶装置の装置管理
エリアに記録された使用状態の情報に基づきシステム再
開時における前記各二次記憶装置の使用状態を決定す
る。システム再開の状況下では、主メモリ上の二次記憶
装置管理情報も初期化されてしまう。本発明(8)によ
れば、係る場合でも各二次記憶装置#0,#1の装置管
理エリアに記録された各使用状態の情報に基づきシステ
ム再開時における前記各二次記憶装置#0,#1の使用
状態を容易に決定できる。
【0028】また好ましくは、本発明(9)において
は、上記本発明(8)において、プロセッサ部は、各二
次記憶装置の装置管理エリアに記録された状態変化の時
刻情報をも加味してシステム再開時における前記各二次
記憶装置の使用状態を決定する。各二次記憶装置#0,
#1の装置管理エリアに記録され状態変化の時刻情報を
も加味することで、例えば両系の使用状態の情報に矛盾
が生じていても、プロセッサ部は的確な判断を行える。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
好適なる実施の形態を詳細に説明する。なお、全図を通
して同一符号は同一又は相当部分を示すものとする。図
2は実施の形態による情報処理システムの一部構成を示
す図で、二次記憶装置としてハードディスクユニット
(HDU)を備える場合の電子交換機システムの一部構
成を示している。
【0030】図において、10はCPとMMとにより実
現される0系のプロセッサ#0、11は交換機サービス
を実現するサービス処理部、12はシステム全体の管理
を行うと共にHDU#0,#1等の入出力装置の管理及
びデータのリード/ライト制御を行うオペレーションシ
ステム(OS)、13はHDU#0,#1につき現用
(Main)と予備(Sub)等の運用状態を管理・制
御するHDU管理部、14はHDU管理部13による管
理・制御情報を記憶保持するHDU状態管理テーブル、
20は0系と同一構成の1系のプロセッサ#1である。
【0031】この例のプロセッサ#0,#1及びHDU
#0,#1は完全二重化冗長構成(所謂ミラー構成)を
採っており、通常の運用状態では一方が現用(Mai
n)で、かつ他方が予備(Sub)となる。但し、プロ
セッサ#0,#1については、プロセッサ#0を現用系
として説明する。HDU#0はシステムの運用(稼働)
に必要なシステム運用ファイル(プログラムファイル,
データファイル)と、HDU#0の運用状態を管理する
ためのHDU状態管理ファイルとを備える。HDU#1
も同様である。
【0032】HDU管理部13は、システム運用上の様
々な状況に従いHDU#0,#1の使用状態を決定・管
理する。システム運用上の様々な状況とは、例えばシス
テム開始(最初の立ち上げ)、HDU#0,#1の障害
発生、HDU#0,#1の障害発生からの復帰、保守者
によるメイン/サブ等のマニュアル切替え、システム障
害からの再開等である。更にHDU管理部13は、上記
様々な状況下で生成したHDUの状態管理に係る情報を
HDU#0,#1の各HDU状態管理ファイルに夫々記
録する。また同時に、同一の情報をMM上のHDU状態
管理テーブル14にも書き込む。
【0033】なお、このテーブル14は、必ずしも必要
ではないが、OS12等がHDU#0,#1の状態を高
速に参照出来るようにMM上に設けられている。従っ
て、HDU#0/#1が障害とならない限り、このテー
ブル14の内容とHDU#0,#1上の各HDU状態管
理ファイルの内容とは一致している。サービス処理部1
1はOS12を介してHDU#0,#1のアクセス(リ
ード/ライト)を行う。この場合に、サービス処理部1
1へのデータは通常はメインのHDUのみから読み出さ
れ、またサービス処理部11からのデータは障害中(F
−OUS)でないHDUに書き込まれる。
【0034】図3は実施の形態によるHDUのファイル
記憶構造を説明する図である。図3(A)はシステム運
用ファイルの記憶構造を示している。一例の各ファイル
サイズは以下の如くである。 システムファイル(S0) 25Mバイト システムバックアップファイル(S1) 25Mバイト システムバックアップフィアル(S2) 25Mバイト ファイル入替用ファイル(GU) 25Mバイト 加入者データファイル(L0) 100Mバイト 加入者バックアップデータファイル(L1) 100Mバイト 課金データファイル(A0) 600Mバイト 課金バックアップデータファイル(A1) 600Mバイト 合計 1.5Gバイト ここで、S0は最新の(例えば最新のパッチ等を加え
た)交換機サービスを実現する現用のプログラムファイ
ル、S1はパッチ等を加える前のシステムファイルS0
をバックアップ保持する第1のバックアップファイル、
S2は同じくパッチ等を加える前のシステムファイルS
1をバックアップ保持する第2のバックアップファイ
ル、GUは機能アップされた新バージョンの交換機サー
ビスを実現するプログラム入替用のプログラムファイル
である。
【0035】更に、L0は最新の加入者データを保持す
る現用のデータファイル、L1は例えば1週間前の時点
における加入者データファイルL0をバックアップ保持
するバックアップデータファイル、A0は最新の課金デ
ータを保持する現用のデータファイル、A1は例えば数
週間前の時点における課金データファイルA0をバック
アップ保持するバックアップデータファイルである。
【0036】以上は、いずれもシステムの円滑な有用に
は欠かせないファイルであるが、しかし、最悪の場合で
も現用のシステムファイルS0(25Mバイト)と最新
の加入者データファイルL0(100Mバイト)とが正
常に存在すれば、少なくとも加入者には完全な通話交換
サービスを提供できる。そこで、本実施の形態では2つ
のファイルS0,L0をシステム運用に不可欠なファイ
ルと特定する。
【0037】図3(B)はHDU状態管理ファイルの記
憶構造を示している。このHDU状態管理ファイルはH
DU#0,#1の夫々に存在する。「タイムスタンプ」
はこのHDU状態管理ファイルの記録内容(特に自HD
U状態表示)を変更した時点の時刻情報(日付情報を含
む)を記録・保持する。「自HDU状態表示」は自HD
U(例えばHDU#0)の運用状態が、メイン(Mai
n),準メイン(準Main),サブ(Sub),準サ
ブ(準Sub)又は障害(F−OUS)の何れかの状態
にあることを表し、また「他HDU状態表示」は他HD
U(例えばHDU#1)の運用状態が、メイン,準メイ
ン,サブ,準サブ又は障害の何れかの状態にあることを
表す。サービス処理部11(又はOS12)はMM上の
「自HDU状態表示」,「他HDU状態表示」を参照し
てデータアクセスの内容(即ち、ライトオンリ−のHD
Uか又はリード/ライトのHDUか)を判断する。ま
た、一方のHDUに障害が発生した場合に、他方の装置
状態を見てシステムの運用を継続するか否かを判断する
のにも用いる。
【0038】「分割領域数」はシステム運用ファイルの
全分割数を表す。この例ではシステム運用ファイルはS
0,S1,S2,GU,L0,L1,A0,A1の合計
8つに分割されている。「必要最小分割領域数」はシス
テム運用に不可欠なファイルの数を表す。この例ではシ
ステムファイルS0と加入者データファイルL0との合
計2つである。そして、「S0複写表示」はシステムフ
ァイルS0の複写完了有/無(有効/無効)を表し、ま
た「L0複写表示」は加入者データファイルL0の複写
完了有/無(有効/無効)を表す。以下、同様である。
【0039】この場合に、ファイルコピーの優先順位は
S0,L0が最優先であり、他は非優先である。なお、
この非優先の中では、更にS1,S2,L1,A0のフ
ァイルコピーを優先とし、A1,GUを非優先としても
良い。図4は実施の形態によるHDUの運用状態遷移図
で、図4(A)はHDU#0の運用状態遷移図、図4
(B)はHDU#1の運用状態遷移図である。以下、図
に従ってHDU管理部13によるHDU運用状態制御の
概要を説明する。
【0040】システムの運用開始時には、予めシステム
により決定されたデフォルトの運用状態となる。この例
ではHDU#0=Main,HDU#1=Subとな
る。この状態では、OS12は、サービス処理部11か
らの書込データはMain及びSubに書き込むが、サ
ービス処理部11からのデータ読出要求に対してはMa
in(HDU#0)のみからデータを読み出し、これを
サービス処理部11に提供する。
【0041】この状態で、このHDUの運用状態は保守
者等のマニュアルスイッチ操作により容易に反転可能と
なっている。具体的に言うと、上記デフォルトの運用状
態でマニュアル#1切替が発生すると、HDU#0はM
ainからSubに、またHDU#1はSubからMa
inに夫々切り替えられる。その後、マニュアル#0切
替が発生すると、HDU#0はSubからMainに、
またHDU#1はMainからSubに夫々切り替えら
れる。通常の稼働状態ではHDU#0,#1間の各ファ
イルの内容は常時同一に維持されるので、どの時点で何
れがMain/Subとなってもシステム運用に支障は
ない。
【0042】一方、上記デフォルトの運用状態で、HD
U#0につき何らかの障害HDU#0−MF(即ち、H
DU#0のアクセス不能又はHDU#0における回復不
能なパリティーエラー等)が発生すると、該HDU#0
はMainからF−OUSに、またHDU#1はSub
からMainとなる。障害発生時の直前におけるSub
(HDU#1)はその時のMain(HDU#0)と同
一のデータを保持していたので、これらを切り替えても
システムの運用を継続できる。しかし、これ以降は、サ
ービス処理部11とMain(HDU#1)との間での
みデータのリード/ライトが行われるため、障害の発生
したHDU#0のファイルの内容は現用(HDU#1)
のものからずれてくる。
【0043】やがて、障害のHDU#0が修復(又は新
品と交換)され、システムに戻されると、保守者はHD
U#0のシステムへの復帰操作を行う。HDU管理部1
3は、HDU#0=F−OUSの状態でHDU#0復帰
が入力したことにより、ファイルのコピー処理を起動す
る。そして、まずシステム運用に不可欠な最小限のファ
イルS0,L0を最優先でMain(HDU#1)から
F−OUS状態のHDU#0にコピーする。この区間の
HDU#0はF−OUSに保たれる。
【0044】やがて、ファイルS0,L0のコピーが完
了すると、HDU管理部13はHDU#0をF−OUS
の状態から準Subの状態にする。そして、引き続き残
りのファイルS1〜GUのコピーを継続する。一方、O
S12は、HDU#0が準Sub(即ち、≠F−OU
S)となった以降は、サービス処理部11からの書込デ
ータを該準Sub(HDU#0)にも書き込む。即ち、
準Sub(HDU#0)に対してはファイルコピーとデ
ータの更新(書込)とが並行して行われる。
【0045】この場合に、HDU#0の既にデータ書込
されたエリア(例えば課金データA0)にHDU#1
(Main)からのデータA0がコピーされても、該コ
ピーデータA0はHDU#1(Main)の元の正規の
読出データA0´に基づきサービス処理部11で生成更
新された最新のデータA0であるため、HDU#0,#
1間におけるデータの不一致は生じない。またファイル
コピー後のHDU#0のデータA0´にOS12からの
最新データA0が上書きされても、該データA0はHD
U#0,#1の両方に書き込まれるので、同じくデータ
の不一致は生じない。こうして、残りのファイルS1〜
GUのコピーが進み、やがて残りの全ファイルS1〜G
Uのコピーが完了すると、この時点ではHDU#0,#
1の内容は同一になっているから、HDU管理部13は
HDU#0を準SubからSubの状態にする。
【0046】ところで、上記HDU#0が準Subの状
態にある場合でも、保守者等のマニュアル切替操作によ
り該HDU#0を準Subから準Main(実質Mai
n)の状態に切り替えることが可能である。具体的に言
うと、HDU管理部13は、上記HDU#0が準Sub
の状態でマニュアル#0切替が発生したことにより、該
HDU#0を準Subから準Mainに、かつHDU#
1をMainからSubに夫々切り替える。この状態で
は、基本的には、サービス処理部11へのプログラムや
データは準Main(HDU#0)から読み出され、サ
ービス処理部11からのデータは準Main(HDU#
0)及びSub(HDU#1)に書き込まれる。この時
点ではファイルS0,L0に関しては双方同一であるの
で、システム運用に支障はない。
【0047】但し、準Main(HDU#0)の課金デ
ータA0に関しては、その課金データファイルA0が複
写完了か否かで状況が異なる。課金データファイルA0
が複写完了であれば、この時点でファイルA0に関して
も双方同一であるので、上記同様に扱える。しかし、課
金データファイルA0が複写未完了の場合は、これを上
記同様に扱うと、HDU#0の古い課金データA0に基
づき新たな課金データA0´が生成され、これがHDU
#0,#1の双方に書き込まれてしまう。そこで、この
場合のOS12(又はサービス処理部11)は複写未完
了の課金データA0の処理に関しては、Sub(HDU
#1)の課金データファイルA0に基づき新たなデータ
を生成し、これをHDU#0,#1に書き込む。こうし
て処理が進行し、残りの全ファイルのコピーが完了した
時点では準Main(HDU#0)の残りの全ファイル
も同期化される。この時点で、HDU管理部13はHD
U#0を準MainからMainの状態にする。
【0048】一方、上記HDU#0が準Subの状態に
ある内にMainのHDU#1に何らかの障害(HDU
#1−MF)が発生すると、HDU#1はMainから
F−OUSの状態になる。このままでは、システムにM
ainのHDUが存在しなくなり、システムはダウンし
てしまう。そこで、HDU管理部13はHDU#0=準
Subの状態でかつMainのHDU#1に障害HDU
#1−MFが発生したことにより、緊急処置としてHD
U#0を準Subの状態から強制的にMainの状態に
する。この時点のHDU#0は少なくともシステム運用
に不可欠な最小限の現用ファイルS0,L0を備えてい
るので、加入者が必要とする全通話交換サービスを提供
できる。しかし、この場合は、HDU#1の障害が何時
発生したかでHDU#0に対する残りのファイルS1〜
GUのコピー進行状況もまちまちとなる。
【0049】最悪のケースとしては、障害のHDU#0
を新品と交換し、かつ該HDU#0が準subとなった
直後にMainのHDU#1に障害が発生した場合が考
えられる。この場合の残りのシステムバックアップファ
イルS1,S2,GUについては事前に別途テープ等に
ダンプしておいたバックアップファイルS1,S2,G
Uを、Mainとして稼働中のHDU#0にロードする
ことが可能である。また課金データファイルA0や加入
者及び課金のバックアップデータファイルL1,A1に
ついては事前に定期的にテープ等にダンプしておいた1
〜数日前のデータを、Mainとして稼働中のHDU#
0にロードすることが可能である。この場合に課金デー
タA0については一部に更新未処理の部分が生じるが、
少なくとも加入者に不利益を与えるものとはならない。
【0050】一方、障害の種類や発生箇所によってはH
DU#0を新品と交換する必要は無い。この場合の残り
のファイルS1〜GUについては既にHDU#0に記録
されているものをそのまま使用することが可能である。
図5は実施の形態によるHDU管理処理のフローチャー
ト(1)で、HDU#0の障害割込処理を示している。
【0051】OS12のHDU#0に対するアクセスに
つき何らかの障害が発生すると、HDU#0−MFの割
込が発生し、この処理に入力する。ステップS1ではH
DU#0がMainか否かを判別する。HDU#0がM
ainでない場合はステップS2でHDU#0が準Ma
in(実質Main)か否かを判別する。HDU#0が
準Mainでもない場合はシステムの運用に直接影響は
無いので、ステップS7に進み、そのままHDU#0を
F−OUSにする。
【0052】また上記ステップS1又はS2の判別でH
DU#0がMain又は準Mainの場合はシステムの
運用に直接影響があるので、ステップS3に進み、HD
U#1がSubか否かを判別する。HDU#1がSub
の場合はHDU#0の代わりにこれをMainにできる
ので、ステップS4に進み、HDU#1をMainにす
る。また上記ステップS3の判別でHDU#1がSub
でない場合はステップS5でHDU#1が準Subか否
かを判別する。HDU#1が準Subの場合も緊急事態
によりこれをMainにできるので、ステップS6に進
み、HDU#1をMainにする。そしてステップS7
ではHDU#0をF−OUSにする。また上記ステップ
S5の判別でHDU#1が準Subでも無い場合はステ
ップS7で単にHDU#0をF−OUSにする。これは
僅かな確率で発生する二重障害であり、システムにMa
in又は準MainのHDUが無いことになるため、シ
ステムはダウンする。
【0053】なお、以上はHDU#0の障害処理につき
述べたが、HDU#1の障害については、図中のHDU
#0をHDU#1に、かつHDU#1をHDU#0に夫
々置き換えれば良い。図6は実施の形態によるHDU管
理処理のフローチャート(2)で、HDU#0の障害復
帰割込処理を示している。
【0054】障害のあったHDU#0が修復(又は新品
と交換)され、システムに組み込まれるとHDU#0−
復帰の割込が発生し、この処理に入力する。ステップS
11ではHDU#0の状態管理ファイルを初期化する。
具体的に言うと、「タイムスタンプ」に現時点の時刻情
報を記録し、「自HDU状態表示」にF−OUSを記録
する。また「他HDU状態表示」には、必要ならHDU
#1(又はHDU#1用のHDU管理テーブル14)か
ら読み出した「自HDU状態表示」の情報を記録する。
「分割領域数」=8と「必要最小分割領域数」=2とに
関しては変更は無い。また「S0複写表示」〜「GU複
写表示」については全てを複写未完了状態に初期化す
る。
【0055】ステップS12ではHDU#1よりシステ
ムファイルS0を最優先でコピーし、コピー完了すると
「S0複写表示」を複写完了状態にする。なお、この時
の複写完了時刻を別途に記録しても良い。この点は以下
も同様である。ステップS13ではHDU#1より加入
者データファイルL0を最優先でコピーし、コピー完了
すると「L0複写表示」を複写完了状態にする。ステッ
プS14ではHDU#0の「自HDU状態表示」をF−
OUSから準サブの状態に変更する。かつその時点の時
刻を「タイムスタンプ」の欄に記録する。
【0056】なお、このシステムの全ファイル(1.5
Gバイト分)の複写時間は通常60分であるが、システ
ム運用に不可欠なファイルS0,L0の合計は125M
バイト(1/12)であり、この複写時間は5分であ
る。従って、HDU#1が単独でシステムを支えなくて
はならない時間は従来(60分)の1/12の5分とな
り、システムダウンとなる確率が大幅に下がる。
【0057】上記HDU#0が準Subの状態になる
と、これ以降は該HDU#0を緊急時のMain又はマ
ニュアル切替による準Mainとして何時でも使用可と
なる。一方、コピー処理はコピー途中のHDU#1にも
し障害が発生するとファイルコピーを継続できなくなる
ので、ステップS15ではHDU#1−MFか否かを判
別する。HDU#1−MFでない場合は、引き続きステ
ップS16で残りのファイルS1〜GUのコピーを継続
する。この場合も各ファイルのコピー完了毎に対応する
複写表示を複写完了状態にする。また必要なら各複写完
了時刻を夫々の欄に記録する。ステップS17では全フ
ァイルのコピー完了か否かを判別する。全ファイルのコ
ピー完了でない場合はステップS15に戻り、コピーを
続行する。また全ファイルのコピー完了の場合は、ステ
ップS18に進み、その時点におけるHDU#0の「自
HDU状態表示」の内容に応じて処理分岐する。即ち、
HDU#0が準Subのままであった場合はステップS
19でHDU#0をSubの状態にし、またHDU#0
が準Mainに変わっていた場合はステップS20でH
DU#0をMainの状態にする。また、上記ステップ
S15の判別でコピーの途中にHDU#0−MFが検出
された場合はその後のファイルコピーを停止し、処理を
抜ける。
【0058】なお、以上はHDU#0の障害復帰処理に
つき述べたが、HDU#1の障害復帰処理については、
図中のHDU#0をHDU#1に、かつHDU#1をH
DU#0に夫々置き換えれば良い。図7は実施の形態に
よるHDU管理処理のフローチャート(3)で、Mai
n又は準MainをHDU#1とする場合のマニュアル
切替処理を示している。
【0059】保守者等によるマニュアルHDU#1への
切替要求が発生すると、この処理に入力する。ステップ
S31ではHDU#1がSubか否かを判別する。HD
U#1がSubの場合はステップS32でHDU#1を
SubからMainに変更し、引き続きステップS35
ではHDU#0をMainからSubに変更する。また
上記ステップS31の判別でHDU#1がSubでない
場合はステップS33でHDU#1が準Subか否かを
判別する。HDU#1が準Subの場合はステップS3
4でHDU#1を準Subから準Mainに変更し、引
き続きステップS35ではHDU#0をMainからS
ubに変更する。また上記ステップS33の判別でHD
U#1=準Subでもない場合は処理を抜ける。この場
合の保守者等によるマニュアルHDU#1への切替要求
は無視されたことになる。
【0060】なお、以上はHDU#1へのマニュアル切
替処理につき述べたが、HDU#0へのマニュアル切替
処理については、図中のHDU#1をHDU#0に、か
つHDU#0をHDU#1に夫々置き換えれば良い。次
に、システム再開時におけるHDUの選択論理を説明す
る。システム再開とは、システム障害(HDUの二重障
害のみならずプロセッサの二重障害や通話路系装置の障
害等も含まれる)によりシステムを一旦初期状態に戻し
て再度立ち上げることを言い、通常は立ち上げ内容によ
って複数のレベルが設けられる。ここでは、システム再
開時における各HDUの状態選択論理について説明す
る。
【0061】システム再開時にはHDU管理部13はH
DU#0,#1の各HDU状態管理ファイルをアクセス
し、そのアクセスの状況及びそのHDU状態管理ファイ
ルの記録内容に基づきHDU#0,#1の各状態を決定
する。 両系正常にアクセスできた場合で、かつ両系の「自
HDU状態表示」が夫々MainとSubの場合は、何
れの系もMain/Subと成り得るので、システムの
エマージェンシ(EMA)ステートの条件に従い、Ma
inとSubの系を選択する。通常システムは固有のE
MAステート(再開時選択論理)を備えている。例えば
上記デフォルトの状態に戻す場合はHDU#0=Mai
n,HDU#1=Subとする。両系の「自HDU状態
表示」がMainと準Sub、準MainとSub,準
Mainと準Subの場合も上記同様の選択を行う。
【0062】 両系正常にアクセスできた場合で、か
つ一方の系の「自HDU状態表示」がF−OUSの場合
は、「自HDU状態表示」がF−OUSでない方の系を
Mainとする。この場合に「自HDU状態表示」がF
−OUSの側のHDUは、その後のファイルS0,L0
のコピーにより準Subとなる。 両系正常にアクセスできた場合で、かつ両系とも
「自HDU状態表示」がF−OUSの場合は、システム
の運転を停止する。
【0063】 両系正常にアクセスできた場合で、か
つ両系ともMainの場合は、一方のHDUはMain
の運転時に障害により切り離され、かつシステムへの復
帰処理前の状態にある可能性があるため、各々のタイム
スタンプを比較し、新しい方をMainに選択する。例
えばHDU#0が1時にMainとなり、その後の2時
に障害になると、HDU#0にはアクセス出来ないた
め、該HDU#0上の記録は1時にMainのままでシ
ステムより切り離される。一方、HDU#1は2時にM
ainとなり、システムの運用を継続する。そして、そ
の後の3時にシステム障害となり、3時30分にシステ
ム再開となると、通常主メモリにあるHDU状態管理テ
ーブル14の内容は初期化されるため、利用できる情報
は各HDU#0,#1上の記録である。この場合にHD
U#0上の記録は1時にMainであり、またHDU#
1上の記録は2時にMainであるから、タイムスタン
プの新しい方のHDU#1をMainに選択する。な
お、両系がMainと準Main又は準Mainと準M
ainの場合も同様の選択を行う。
【0064】上記以外にも、両系の「自HDU状態表
示」につき相互に矛盾が生じたような場合は「タイムス
タンプ」による比較を行う。また「他HDU状態表示」
の情報を合わせて考慮しても良い。 片系しかアクセス出来ない場合で、かつアクセスで
きた側の「自HDU状態表示」がF−OUS以外の場合
は、アクセスできた側の装置をMainに選択する。
【0065】 片系しかアクセスできない場合で、か
つアクセスできた側の「自HDU状態表示」がF−OU
Sの場合は、システムの運転を停止する。 両系ともアクセスできない場合は、システムの運転
を停止する。なお、上記実施の形態では二次記憶装置と
してハードディスクユニットを使用する場合を述べた
が、本発明はこれに限定されない。
【0066】また、上記実施の形態ではハードディスク
ユニットが二重化冗長構成を採る場合を述べたが、本発
明はこれに限定されない。多重化冗長構成を採る場合も
本発明を適用できる。また、上記実施の形態では電子交
換機システムへの適用例を述べたが、本発明は例えばバ
ンキングオンラインシステム等の他の様々な情報処理シ
ステムにも適用可能である。
【0067】また、上記本発明に好適なる実施の形態を
述べたが、本発明思想を逸脱しない範囲内で、各部の構
成、制御、及びこれらの組合せの様々な変更が行えるこ
とは言うまでも無い。
【0068】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、障害復
旧時の二次記憶装置に対してその時のメイン側からシス
テム運用に不可欠な所定のファイルを優先的にコピー
し、該コピーが完了した時点で該二次記憶装置を何時で
もメインとして使用可能な準サブ状態にするので、二次
記憶装置の障害によりシステムダウンとなる可能性を大
幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の原理を説明する図である。
【図2】図2は実施の形態による情報処理システムの一
部構成を示す図である。
【図3】図3は実施の形態によるHDUのファイル記憶
構造を説明する図である。
【図4】図4は実施の形態によるHDUの運用状態遷移
図である。
【図5】図5は実施の形態によるHDU管理処理のフロ
ーチャート(1)である。
【図6】図6は実施の形態によるHDU管理処理のフロ
ーチャート(2)である。
【図7】図7は実施の形態によるHDU管理処理のフロ
ーチャート(3)である。
【図8】図8は従来技術を説明する図(1)である。
【図9】図8は従来技術を説明する図(2)である。
【符号の説明】
10 プロセッサ#0 11 サービス処理部 12 オペレーションシステム(OS) 13 HDU管理部 14 HDU状態管理テーブル 20 プロセッサ#1 CP 中央処理装置 HDU ハードディスクユニット MM 主メモリ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセッサ部と、システム運用に用いる
    二次記憶装置につきメイン(現用)とサブ(予備)の冗
    長構成とを備え、前記二次記憶装置間のデータファイル
    の内容を同一に維持する情報処理システムにおいて、 前記プロセッサ部は、前記何れかの二次記憶装置が障害
    より復帰したことにより、その時のメイン側から前記障
    害より復帰した二次記憶装置に対してシステム運用に不
    可欠な所定のファイルを優先的にコピーすると共に、該
    コピーが完了した時点で前記障害より復帰した二次記憶
    装置を何時でもメインとして使用可能な準サブ状態にす
    ることを特徴とする情報処理システム。
  2. 【請求項2】 プロセッサ部は、準サブ状態の二次記憶
    装置に対して、その時のメイン側から引き続き残りのフ
    ァイルをコピーすると共に、該コピーが完了した時点で
    前記準サブ状態の二次記憶装置をサブ状態にすることを
    特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 【請求項3】 プロセッサ部は、準サブ状態の二次記憶
    装置に対して、その時のメイン側から引き続き残りのフ
    ァイルをコピーすると共に、メインとサブの二次記憶装
    置を切り替えるためのマニュアルスイッチ手段を更に備
    え、かつ前記準サブ状態の二次記憶装置に対してメイン
    に切替える旨の指示入力があった時は、前記準サブ状態
    の二次記憶装置を実質メインの動作を行う準メイン状態
    に切り替えると共に、サブ状態となった二次記憶装置か
    ら引き続き残りのファイルをコピーし、該コピーが完了
    した時点で前記準メイン状態の二次記憶装置をメイン状
    態にすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 プロセッサ部は、メインの二次記憶装置
    に障害が発生した時は、準サブ状態の二次記憶装置をメ
    インに切り替えてシステム運用を継続することを特徴と
    する請求項1に記載の情報処理システム。
  5. 【請求項5】 プロセッサ部は、二次記憶装置が置かれ
    た使用状態の情報をその状態変化の時刻情報と共に該二
    次記憶装置の装置管理エリアに記録することを特徴とす
    る請求項1乃至4の何れか1に記載の情報処理システ
    ム。
  6. 【請求項6】 二次記憶装置は自己が有する各ファイル
    の有効/無効状態を管理するためのファイル管理エリア
    を備え、プロセッサ部は、前記二次記憶装置が障害より
    復帰したことにより前記ファイル管理エリアの各ファイ
    ルの状態を一旦無効状態とすると共に、その後の各ファ
    イルのコピーが完了した各時点で夫々を有効状態とする
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1に記載の情
    報処理システム。
  7. 【請求項7】 プロセッサ部は、準サブ状態の二次記憶
    装置をメイン又は準メイン状態として使用する場合は、
    そのファイル管理エリアの情報により無効状態とされる
    ファイルの読出データを使用しないことを特徴とする請
    求項6に記載の情報処理システム。
  8. 【請求項8】 プロセッサ部は、システム障害からの再
    開時には、各二次記憶装置の装置管理エリアに記録され
    た使用状態の情報に基づきシステム再開時における前記
    各二次記憶装置の使用状態を決定することを特徴とする
    請求項5に記載の情報処理システム。
  9. 【請求項9】 プロセッサ部は、各二次記憶装置の装置
    管理エリアに記録された状態変化の時刻情報をも加味し
    てシステム再開時における前記各二次記憶装置の使用状
    態を決定することを特徴とする請求項8に記載の情報処
    理システム。
JP9064044A 1997-03-18 1997-03-18 情報処理システム Withdrawn JPH10260906A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008293256A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Nec Corp 冗長構成サーバシステムにおけるファイルバックアップ方法、プログラム、及び、冗長構成サーバシステム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008293256A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Nec Corp 冗長構成サーバシステムにおけるファイルバックアップ方法、プログラム、及び、冗長構成サーバシステム

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