JPH10258896A - 発泡性飲料送出弁 - Google Patents

発泡性飲料送出弁

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JPH10258896A
JPH10258896A JP8229597A JP8229597A JPH10258896A JP H10258896 A JPH10258896 A JP H10258896A JP 8229597 A JP8229597 A JP 8229597A JP 8229597 A JP8229597 A JP 8229597A JP H10258896 A JPH10258896 A JP H10258896A
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JP
Japan
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float
valve
valve seat
exhaust
port
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JP8229597A
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English (en)
Inventor
Osamu Hattori
修 服部
Michihiro Mori
道弘 森
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵容器から流出する泡を自動的に外部へ排
出して発泡性飲料の送出の中断を防止できる発泡性飲料
送出弁を提供する。 【解決手段】 下部に注入口3と送出口4をそなえ上部
に排気口6をそなえたケーシング2の上下方向中間部
に、フロート15を昇降自在に収容するフロート室11
を設け、このフロート室の底面部に設けた送出用弁座1
2を送出口4に接続し、フロート室11の底部に設けた
流入口21を注入口3に接続し、フロート室11の頂面
部に設けた排気用弁座36と排気口6とを排気路37a
〜37cで接続し、フロート15の下部に、送出用弁座
12に着座する送出用弁体18を設け、フロート15の
上部に、排気用弁座36に着座する排気用弁体38を設
け、排気路37a〜37cに、常時開方向に付勢され排
気用弁座36部からの流入気体により所定の速度で自動
閉鎖する自動閉鎖弁43を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、生ビールなどの
発泡性飲料を貯蔵容器から送出する送出弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に生ビールを貯蔵したビール樽(以
下単に樽という)内には、ビール液面の上部に炭酸ガス
を充填してあり、この樽の上部に取付けられた注出具に
ディスペンサーへのビールホースを接続してビールを注
出する際は、別の炭酸ガスボンベから樽内に炭酸ガスを
圧送して、前記注出具に垂設され樽底面部近くに達する
注出管内を上昇する上昇流としてビールを圧送し、前記
注出具を経て樽外へ流出させる。
【0003】そして樽が空になってくると、樽内の炭酸
ガスが前記注出管を経て流出し泡となってディスペンサ
ーへ送られてしまうので、これを防ぐために前記注出具
の注出口部に、炭酸ガスの流出時に自動閉鎖する送出弁
を取付け、この送出弁の送出口に前記ビールホースを接
続する構成が採用されるようになった。この送出弁とし
ては、たとえばPCT出願に係る国際公開WO94/2
5393号パンフレット記載の自動締切弁(シャットオ
フバルブ)がある。この弁は、ケーシング内に収容した
フロートをビールの浮力により上昇させて開弁し、炭酸
ガスの流入時には浮力が減少したフロートの下降により
閉弁するフロート弁形式のものであり、ケーシング上部
に設けた手動操作式の逃がし弁によりケーシング内の炭
酸ガスや泡を外部へ放出させるようになっている。
【0004】ところで、樽から泡が流出するのは、上記
の樽が空に近くなったときだけでなく、樽の周囲温度に
よって樽内のビールが温度上昇したときにも、ビール内
の炭酸ガスが気泡状に分離して泡となって流出するの
で、夏期などには頻繁に前記締切弁が作動してディスペ
ンサー部におけるビールのジョッキへの注入が中断し、
前記逃がし弁をいちいち手動操作しなければならないと
いう問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記従来の
問題点を解決しようとするもので、貯蔵容器から流出す
る泡を自動的に外部へ排出して発泡性飲料の送出の中断
を防止できる発泡性飲料送出弁を提供しようとするもの
である。
【0006】この発明の発泡性飲料送出弁は、下部に注
入口と送出口をそなえ上部に排気口をそなえたケーシン
グの上下方向中間部に、フロートを昇降自在に収容する
フロート室を設け、このフロート室の底面部に設けた上
向きに開口する送出用弁座と前記送出口とを流出路で接
続し、前記フロート室の底部に設けた該フロート室内に
向って開口する流入口と前記注入口とを流入路で接続
し、前記フロート室の頂面部に設けた下向きに開口する
排気用弁座と前記排気口とを排気路で接続し、前記フロ
ートの下部に、該フロートが下降端位置に達したとき前
記送出用弁座に着座する送出用弁体を設け、前記フロー
トの上部に、該フロートが上昇端位置に達したとき前記
排気用弁座に着座する排気用弁体を設け、前記排気路
に、常時開方向に付勢され前記排気用弁座部からの流入
気体により所定の速度で自動閉鎖する自動閉鎖弁を設
け、この自動閉鎖弁を開く開弁操作具と、下降端位置に
ある前記フロートを上昇駆動して前記送出用弁体を前記
送出用弁座から離間させる上昇駆動手段とを具備したこ
とを特徴とする。
【0007】この発明の発泡性飲料送出弁においては、
貯蔵容器交換時にフロートが下降端位置にある状態でフ
ロート室上部に溜った空気やガスなどの気体を排出する
には、開弁操作具を操作して自動閉鎖弁を開弁させれ
ば、上記気体は排気路を経て排気口から排出される。フ
ロート室内に飲料が充満した状態で、上昇駆動手段によ
りフロートを上昇駆動すれば、送出用弁座が開いて、貯
蔵容器から圧送された飲料は注入口,流入路,流入口を
経てフロート室内に流入し、送出用弁座,流出路を経て
送出口から外部へ送出されるとともに、フロートは上昇
端位置に達して排気用弁体が排気用弁座に着座し、排気
路を閉鎖する。
【0008】上記の飲料送出中において飲料容器内の温
度上昇などにより泡がフロート室内に流入し、フロート
室の上部に溜ると、フロートは浮力不足で下降し、排気
用弁体が排気用弁座から離間するので、泡まじりの気体
が排気路および開弁状態の自動閉鎖弁を経て排気口から
排出され、自動閉鎖弁が全閉する前に上記泡まじりの気
体が排出されてフロートは再び浮力により上昇端位置に
達し、排気用弁体が排気用弁座を閉じ、自動閉鎖弁は開
弁状態に戻り、泡の自動排出の1サイクルが終る。フロ
ート室の泡の流入に応じて上記サイクルが繰返されて、
泡の自動排出がおこなわれる。
【0009】また貯蔵容器が空に近づいて多量のガスが
フロート室内に流入すると、フロートは浮力不足により
下降して排気用弁座が開くが、自動閉鎖弁が所定の速度
で閉じるので、ガスが排気口から連続流出するのが阻止
され、またガスの連続流入によりフロートは下降端位置
に達して送出用弁座を閉じるので、ガスや泡が流出路や
送出口に接続した配管内に充満することがない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図1〜図6によりこの発明の
実施の形態の第1例を説明する。図中、1はビール送出
弁で、後述のばねおよびOリングを除く各部はプラスチ
ック材料で構成されている。2はケーシングで、注入口
3と送出口4をそなえた短円柱状の下部ケーシング5
に、上部に排気口6をそなえ中間部〜下部が下向きに開
口する円筒状を呈する上部ケーシング7を、ねじ8によ
り接続して成る。9はシール用のOリングである。
【0011】11は、上部ケーシング7の円筒状部の下
部ケーシング5への上記ねじ8による接続により形成さ
れたフロート室で、上部ケーシング7の円筒状の周壁7
aにより包囲され、下部ケーシング5の上面がフロート
室11の底面部11aを形成している。12はこの底面
部11aの中央に設けた上向きに開口する送出用弁座
で、この送出用弁座12部と送出口4とは、流出路13
により接続されている。上部ケーシング7は、フロート
室11内の状況が外部から見えるように、少なくとも周
壁7a部を透明プラスチック材料で構成しておくのがよ
い。
【0012】14はフロート室11の頂面部11bに下
向きに突設した横断面四角形のガイド棒、15はこのガ
イド棒14に少量のすきまをもって嵌合する角穴状のガ
イド穴16を中央部にそなえたフロートで、ビールより
小さい比重の材料から成り、前記ガイド棒によりフロー
ト15の鉛直中心軸線17(この例では後述のフロート
室11の鉛直中心軸線22と一致する)のまわりの回動
を阻止された状態で、該ガイド棒14により昇降自在に
ガイドされている。フロート15の下部には、該フロー
トが最下位置に達したときに前記送出用弁座12に着座
する下向きの円錐体状の送出用弁体18が突設されてい
る。19は弁座面との間のシール用のOリングであり、
送出用弁体18に嵌装されている。
【0013】また21はフロート室11の底部に設けた
流入口で、図2に示すように、フロート室11の鉛直中
心軸線22を中心とする対称位置に設けられた2個の流
入口21は、上方から見て該鉛直中心軸線22を中心と
する円周23の接線T方向に向ってフロート室11内に
開口している。そしてこれらの流入口21,21は、流
入路24により注入口3に接続されている。
【0014】この流入路24は、注入口3から上向きに
延びる主流路25の上端部に、図3に示すように主流路
25に対して二股状に分岐した半円弧状の分岐流路26
を接続し、この分岐流路26の各先端部に、各流入口2
1,21に至る屈曲流路27,27を接続して成る。屈
曲流路27の先端部27aは、前述のように上方から見
て円周23の接線T方向に向いており、側方から見ると
図1に示すように水平方向に対して30〜60度程度上
向きに傾斜しており、流入口21がフロート15の下面
に直接対向しないように、かつ流入口21から流入する
泡がフロート室11の上方に向って流れやすいようにし
てある。
【0015】また図1および図4において30は、下降
端位置にあるフロート15を上昇駆動して送出用弁体1
8を送出用弁座12から離間させる上昇駆動手段である
開閉弁で、フロート室11の底面部11aから流出路1
3の側壁部13aに至るバイパス路31の中間位置に設
けられ、下部ケーシング5に固設した弁座32に対して
圧縮ばね33により閉弁方向に付勢されている円板状の
弁体34を、該弁体34に突設したプッシュロッド34
aにより開弁方向に手動操作するようにしたものであ
る。34bは弁体34に付設したシール用のOリング、
34cは下部ケーシング5に固設した蓋5a部に設けた
シール用のOリングである。
【0016】一方フロート室11の頂面部11bには、
下向きに開口する排気用弁座36を設け、この排気用弁
座36と排気口6を排気路37a,37b,37c(以
下排気路37と総称する)で接続してある。そしてフロ
ート15の上部には、該フロートが上昇端位置に達した
とき排気用弁座36に着座する上向きの円錐体状の排気
用弁体38が突設してある。39はこの着座時に頂面部
11bに当接しフロート15の傾きを防ぐストッパで、
フロート15の上部に突設してある。排気用弁座36に
は、絞り部41(図5参照)が連設してある。
【0017】排気路37a,37b間には手動操作弁4
2を、排気路37b,37c間には自動閉鎖弁43を、
それぞれ設けてある。手動開閉弁42は、軸部42aに
穿設した穴42bを、図示のように排気路37a,37
bに連通させ、該軸部42aを90度回動させることに
より排気路37a,37b間を遮断するものである。4
2cはシール用のOリングである。また自動閉鎖弁43
は図5に示すように、穴44内に昇降自在にガイドした
有底円筒状の弁体45を、上部ケーシング7に固設した
弁座46に対して圧縮ばね47により常時開弁方向へ付
勢し、排気用弁座36部からの気体(泡まじりの気体を
含む)は、弁体45の側部に穿設した小穴48を通り弁
座46部から穴49内を経て排気口6へと流れるように
してある。そして小穴48の流路抵抗を、絞り部41の
流路抵抗より大として、排気用弁座36が開いて流入す
る気体によりこれら両流路抵抗値により定まる所定の速
度で自動閉鎖するように構成してある。
【0018】また51は、前記自動閉鎖弁43を手動操
作により開く開弁操作具で、上下方向に延びる穴49内
に昇降自在にガイドされた円板体52に手動操作用のプ
ッシュロッド53と、弁体45の頂面部を押すロッド5
4を突設して成り、プッシュロッド53押込時には弁体
45はロッド54により図示の開弁位置まで押され、弁
体45の閉弁動作時には該弁体45に押されて図示の上
昇端位置に復帰する。55は上部ケーシング7に固設し
た蓋7bに嵌装したシール用のOリングである。
【0019】上記構成のビール送出弁1を使用するに
は、図6に示すように樽61の上部に取付けた公知の注
出具62の注出口62a部に、ビール送出弁1の注入口
3をねじ込接続して該弁を自立させる。63は図示しな
いディスペンサーに接続されたビールホースで、送出口
4に接続されている。排気口6には必要に応じて排気用
ホース64を接続する。そして注出具62のガス圧入口
62bに接続したガスホース65を介して、図示しない
炭酸ガスボンベから炭酸ガスを樽61内に圧送し、レバ
ー62cを操作して注出具62を開き、炭酸ガス圧によ
り樽内に垂設した注出管66内を上昇する上昇流として
ビールを圧送し、注出具62を経てビール送出弁1内に
供給する。
【0020】新しい樽61の上部に上記のようにしてビ
ール送出弁1を取付けて、該弁内へのビール供給を開始
した時点においては、フロート室11内には空気および
交換前の樽からの炭酸ガスが充満し、フロート15は自
重で下降し送出用弁体18は送出用弁座12に着座した
状態にあり、手動開閉弁42は閉じた位置にあり、自動
閉鎖弁43の弁体45は圧縮ばね47のばね力により下
降して開弁状態にある。注出具62から圧送されたビー
ルは、流入路24,流入口21を経てフロート室11内
に流入し、フロート室11内は前記炭酸ガス圧に近い2
Kg/cm2 程度の圧力まで昇圧するが、フロート15
は下降端位置に維持されている。
【0021】そこで手動開閉弁42を図示の開弁状態と
すれば、フロート室11内の空気および炭酸ガスは排気
路37を経て排気口6から排出されるが、この排気流に
より弁体45が低速度で上昇して数秒程度で自動閉鎖弁
43は閉弁状態となる。フロート室11内を見て(周壁
7aが不透明な場合は排気口6からの排出物を見て)ビ
ールがフロート室11内に充満していない場合は、開弁
操作具51のプッシュロッド53を手で押して自動閉鎖
弁43を開弁状態に保持し、フロート室11内の空気お
よび炭酸ガスを排気口6から排出し、ビールがフロート
室11に充満したらプッシュロッド53の押圧をやめ自
動閉鎖弁43を閉弁させる。
【0022】そしてフロート15の上昇駆動手段である
開閉弁30のプッシュロッド34aを手で押せば、弁体
34は弁座32から離間してバイパス路31は連通状態
となり、フロート室11内の圧力が下るとともにディス
ペンサー部の閉止により樽交換前のビールがほぼ充満し
ている流出路13内の圧力が上昇して、両圧力の差が小
さくなるので、フロート15はビールによる浮力により
駆動されてガイド棒14に沿って上昇し、送出用弁体1
8は送出用弁座12から離間するとともに、上昇端位置
に達したフロート15により排気用弁体38が排気用弁
座36に着座し排気路37は閉鎖状態となる。このとき
ガイド棒14によってフロート15の鉛直中心軸線17
のまわりの回動が阻止され、排気用弁体38と排気用弁
座36の位置ずれは生じない。上記の送出用弁座12の
開放により、ビールは流出路13を経て送出口4から送
出可能となり、ディスペンサー部におけるジョッキへの
ビールの注入に応じて、樽61からのビールは送出弁1
を経てビールホース63内に送出される。
【0023】上記の送出使用中において、樽61の周囲
温度などにより樽61内の温度が上昇して発生した泡が
フロート室11内に流入すると、この泡はフロート室1
1内の上部に溜り、この泡の量が所定量(フロート15
の比重にもよるが、フロート室11の全高の50〜90
%程度)に達するとフロート15に作用する浮力がフロ
ート自重以下となる。さらにフロート室11内が炭酸ガ
スにより加圧されていることにより排気用弁体38の排
気用弁座36への内圧(炭酸ガス圧力)と外圧(大気
圧)との差圧、つまり吸着力によりフロート15はぶら
下がっているが、この吸着力よりフロートの自重の方が
大きく設定してあるため、フロート15は上昇端位置か
ら下降する。これにより排気用弁体38が排気用弁座3
6から離間するので、泡まじりの炭酸ガスが、排気路3
7および開弁状態の自動閉鎖弁43を経て排気口6から
自動的に排出される。
【0024】自動閉鎖弁43は低速で閉じるので、その
弁体45が弁座46に着座する前にフロート室11内の
泡はほぼ排出され、ビールの充満によりフロート15は
再び上昇端位置に達し、排気用弁座36は再び閉じられ
て、泡排出の1サイクルが終り、自動閉鎖弁43は圧縮
ばね47により開弁状態に戻る。樽61から引続いて泡
がフロート室11内に流入すると上記と同様な泡の自動
排出作用が繰返される。
【0025】このように泡は、フロート15が下降端位
置迄下降する前に、排気用弁座36部から排気路37を
経て自動的に排出されるので、送出口4部からのビール
の送出は中断されることがない。
【0026】樽61が空に近づくと、樽内の炭酸ガスが
多量にフロート室11内に流入するので、フロート15
は浮力不足により下降して排気用弁座36が開くが、自
動閉鎖弁43が所定の低速度で閉じ、炭酸ガスボンベか
ら樽61内およびビール送出弁1を経て排気口6から炭
酸ガスが連続流出して浪費されることがない。
【0027】また炭酸ガスの連続流入によりフロート1
5はガイド棒14に沿って下り続けて下降端位置に達す
ると、送出用弁座12が送出用弁体18により閉じられ
るので、流出路13およびビールホース63内に炭酸ガ
スや泡が充満することがなく、樽61を交換した後も、
ビールホース63内の泡抜きをおこなう必要がなく、手
間が省けるとともにビールが無駄になることもない。
【0028】なお上記の例では、フロート室11内に開
口する流入口21は、前述のように図2における接線T
方向に向って開口しているので、流入口21からフロー
ト室11内に流入したビールは、フロート15の下面に
正面から衝突することがなく、フロート室11の周壁7
aに斜め方向から衝突して該周壁7aに沿って流れ、フ
ロート室11の鉛直中心軸線22のまわりに矢印Rで示
すように旋回流を形成する。
【0029】このようにビールはフロート15に対して
も周壁7aに対しても正面から衝突することがないの
で、フロート室内への流入時のビールの泡立ちが少量に
抑制されるという長所を有するものであり、前述の従来
例(国際公開WO94/25393号パンフレット記
載)の自動締切弁では流入口からのビールがフロートの
つば部下面に対して正面から衝突する構成のためビール
の泡立ちが多く、ビール中の炭酸ガスが減少して風味を
損なううえビールの一部も泡として排出され無駄となる
という欠点を有するのに対して、このビール送出弁1で
はこのような欠点がないうえ、ビール送出中における泡
の蓄積によるフロート15の下降運動や排気用弁座36
の開閉、自動閉鎖弁43の動作等の回数が少なくてす
み、長寿命のビール送出弁1が得られるのである。
【0030】次に図7は前記の第1例における自動閉鎖
弁43部分の他の実施の形態を示すもので、図中図1〜
図5と同一または相当部分には同一符号を付して、それ
らの部分の詳細な説明は省略し、後述の他の例において
も同様とする。
【0031】図7の自動閉鎖弁71においては、弁体7
2を中実の円柱状体として、弁体72を収容する穴44
に対して並列に設けた気体流路73内に気体(泡まじり
の気体を含む)を流通させるものであり、排気用弁座3
6が開くと、弁体72は絞り部41の流路抵抗に応じて
穴44内に流入する気体によって低速度で上昇駆動され
て閉弁し、気体流路73,弁座46,穴49を経て排気
口6へと流れる気体流を絞り、遮断するものであり、前
記の自動閉鎖弁43と同様なフロート室11内の泡の自
動排出作用および炭酸ガスの過流出防止作用が得られる
ものである。なお絞り部41は、排気用弁座36に連設
させずに、たとえば排気路37bのガス流路73の分岐
点と穴44との間の位置に、二点鎖線74で示すように
設けてもよい。
【0032】また図8は自動閉鎖弁および関連部分のさ
らに他の実施の形態を示すものであり、弁体76は、形
状および上部に押棒76aを固設した点以外は前記自動
閉鎖弁43の弁体45と同様な有底円筒状のものであ
り、上昇駆動のための差圧力は流路抵抗となる小穴48
によって発生させ、排気用弁座77部には前記の絞り部
41を連設させてない。そしてこの排気用弁座77の開
閉用に、フロート15の頂面に円板状のゴムシートから
成る排気用弁体78を固着してある。
【0033】そして弁体76の閉弁速度を低速化させる
手段として、穴49内にガス封入式のダンパ80を設け
てある。このダンパ80は、一般の機械装置などにおけ
る緩衝用に用いられるもので、ガスを封入した短尺のシ
リンダ81に嵌装したピストン82をピストンロッド8
3によりケーシング84に固設し、ピストン82には絞
り85と逆止弁86を設け、シリンダ81は戻しばね8
7により突出側に付勢したものであり、突出状態にある
シリンダ81の下面に上向きにかかる力に対抗して緩衝
作用を示す片効き式のダンパである。そしてケーシング
84部は穴49内に上下動可能に嵌装されており、ケー
シング84の上部にプッシュロッド88を固着して開弁
操作具としてある。
【0034】上記の構成の自動閉鎖弁75においては、
フロート15が下降して排気用弁座77が開くと、排気
路37a,37bから穴44内に流入する気体(泡まじ
りの気体を含む)により弁体76が上向きに駆動され、
押棒76aがダンパ80のシリンダ81部下面に当接す
るので、このダンパ80の抵抗力により弁体76は低速
度で上昇し、小穴48,弁座46,穴49を経て排気口
6へと流れる気体流を絞り、遮断するものであり、緩速
閉鎖作用がダンパ80によっておこなわれ、前記の自動
閉鎖弁43と同様な泡の自動排出作用および炭酸ガスの
過流出防止作用が得られるものである。なお自動閉鎖弁
43を開弁操作するときは、プッシュロッド88を手で
押圧し、ダンパ80全体を押下げてシリンダ81により
押棒76aを押下げればよい。その後の弁体76の閉弁
動作によりケーシング84部は図示の位置へ復帰する。
【0035】次に図9はこの発明の実施の形態の第2例
を示すものであり、前記第1例におけるフロート上昇駆
動手段である開閉弁30のかわりに、フロート15を手
で機械的に引上げる引上棒92を上記上昇駆動手段とし
て設け、これに応じてフロート15および上部ケーシン
グ7の形を変え、引上棒92との干渉を避けるため手動
開閉弁42を図面に対して直交する方向に設けたもので
あり、その他の点は前記第1例のビール送出弁1と同構
成を有するものである。
【0036】引上棒92は上部ケーシング7に設けた穴
93内に上下方向に摺動自在にガイドされ、その下端に
固着した円板状の引掛片部92aは、フロート15に上
下方向に設けた上下が閉鎖された穴94内にすきまをも
って嵌合している。92bは引上棒92の上端に固着し
たつまみ、95はシール用のOリングである。
【0037】このビール送出弁91においては、前述の
ように新しい樽61の上部にビール送出弁91を取付け
て、該弁内へのビール供給を開始し、手動開閉弁42の
開放および自動閉鎖弁43の手動開弁操作によりフロー
ト室11内の空気および炭酸ガスを排出後、下降端位置
にあるフロート15を上昇駆動してビールの送出を開始
するためには、つまみ92bを手で把持して引上棒92
を引上げれば、引掛片部92aが穴94の上端の閉鎖蓋
部94aに係合してフロート15が引上げられ、これに
よって送出用弁体18が送出用弁座12から離間して、
ビールは送出口4から送出可能となるのである。その他
の作用は、前記第1例のビール送出弁1と同じである。
【0038】次に図10はこの発明の実施の形態の第3
例を示し、前記第2例(従って前記第1例)における流
入口21および流入路24のかわりに、注入口3から上
方に延びる直管状の流入路98を直接フロート室11の
底面部11aに開口させて、流入口99としたものであ
り、その他の点は前記第2例と同構成を有するものであ
る。
【0039】この例のビール送出弁97においては、流
入口99からフロート室11内へ流入するビールは、真
上に向って上昇するので、前記第2例(従って前記第1
例)のようなビールの旋回流は形成されず、フロート1
5の下面にビールが衝突するので泡立ちが多いものでは
あるが、その他の点については、前記第2例と同じ作用
が得られるものであり、この発明はこのように前記第1
例および第2例以外の形式の流入口を有するビール送出
弁にも適用できるものである。
【0040】この発明は上記各例に限定されるものでは
なく、たとえば各部の具体的形状や材質は、上記以外の
ものとしてもよく、また自動閉鎖弁やフロートの上昇駆
動手段などは上記以外の構成のものとしてもよい。
【0041】また上記各例では排気路37に手動開閉弁
42を設けたので、これを閉じることにより排気口から
の気体や飲料の不時の流出を防止できるが、このかわり
に上記の注出具62のレバー62cの操作をおこなうな
どして、手動開閉弁42を省略することもできる。また
上記各例では排気用弁体および排気用弁座をフロートの
中心に対して偏心した位置に設けたが、これらをフロー
トの中心位置に設けてもよく、この場合はガイド棒14
は省略してもよいし、あるいはフロートの外径部等に係
合してフロートの鉛直中心軸線まわりの回動は許容する
ガイドを設けてもよい。また自動閉鎖弁を開く開弁操作
具としては、上記各例の手動操作式のもののほかに、ソ
レノイド操作式など手動操作以外により開く形式のもの
としてもよい。
【0042】またこの発明は、発泡性ワインやノンアル
コールの発泡性甘味飲料水など、ビール以外の発泡性飲
料の送出弁にも、適用できるものである。
【0043】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
フロート上昇状態で発泡性飲料の送出中にケーシング内
に溜った泡は、フロートと共に下降する排気用弁体の排
気用弁座からの離間により排気路および開弁状態の自動
閉鎖弁を経て排気口から排出されるので、貯蔵容器から
流出する泡を自動的に外部へ排出して発泡性飲料の送出
の中断を防止でき、円滑な飲料の送出ができるととも
に、この送出中における手動操作による泡抜きは不要で
手間がかからない。
【0044】また貯蔵容器が空に近づいて多量の飲料圧
送用のガスがフロート室に流入したときは、排気用弁座
は開くが自動閉鎖弁が所定の速度で閉じるので、ガスが
排気口から連続流出して浪費されるのが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の第1例を示すビール送
出弁の縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1のC−C線断面図である。
【図5】図1のD部拡大断面図である。
【図6】図1のビール送出弁の使用状態を示す正面図で
ある。
【図7】図1における自動閉鎖弁部の他の実施の形態を
示す図5相当図である。
【図8】図1における自動閉鎖弁部のさらに他の実施の
形態を示す図5相当図である。
【図9】この発明の実施の形態の第2例を示すビール送
出弁の縦断面図である。
【図10】この発明の実施の形態の第3例を示すビール
送出弁の縦断面図である。
【符号の説明】
1…ビール送出弁、2…ケーシング、3…注入口、4…
送出口、6…排気口、11…フロート室、11b…頂面
部、12…送出用弁座、13…流出路、14…ガイド
棒、15…フロート、17…鉛直中心軸線、18…送出
用弁体、21…流入口、24…流入路、30…開閉弁、
31…バイパス路、32…弁座、34…弁体、36…排
気用弁座、37a…排気路、37b…排気路、37c…
排気路、38…排気用弁体、41…絞り部、43…自動
閉鎖弁、45…弁体、46…弁座、47…圧縮ばね、4
8…小穴、51…開弁操作具、71…自動閉鎖弁、72
…弁体、73…ガス流路、75…自動閉鎖弁、76…弁
体、76a…押棒、77…排気用弁座、78…排気用弁
体、80…ダンパ、81…シリンダ、84…ケーシン
グ、88…プッシュロッド、91…ビール送出弁、92
…引上棒、94…穴、97…ビール送出弁、98…流入
路、99…流入口。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】 この発明の発泡性飲料送
出弁は、下部に注入口と送出口をそなえ上部に排気口を
そなえたケーシングの上下方向中間部に、フロートを昇
降自在に収容するフロート室を設け、このフロート室の
底面部に設けた上向きに開口する送出用弁座と前記送出
口とを流出路で接続し、前記フロート室の底部に設けた
該フロート室内に向って開口する流入口と前記注入口と
を流入路で接続し、前記フロート室の頂面部に設けた下
向きに開口する排気用弁座と前記排気口とを排気路で接
続し、前記フロートの下部に、該フロートが下降端位置
に達したとき前記送出用弁座に着座する送出用弁体を設
け、前記フロートの上部に、該フロートが上昇端位置に
達したとき前記排気用弁座に着座する排気用弁体を設
け、前記排気路に、常時開方向に付勢され前記排気用弁
座部からの流入気体により所定の速度で自動閉鎖する自
動閉鎖弁を設け、この自動閉鎖弁を開く開弁操作具と、
下降端位置にある前記フロートを上昇駆動して前記送出
用弁体を前記送出用弁座から離間させる上昇駆動手段と
を具備したことを特徴とする。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部に注入口と送出口をそなえ上部に排
    気口をそなえたケーシングの上下方向中間部に、フロー
    トを昇降自在に収容するフロート室を設け、このフロー
    ト室の底面部に設けた上向きに開口する送出用弁座と前
    記送出口とを流出路で接続し、前記フロート室の底部に
    設けた該フロート室内に向って開口する流入口と前記注
    入口とを流入路で接続し、前記フロート室の頂面部に設
    けた下向きに開口する排気用弁座と前記排気口とを排気
    路で接続し、前記フロートの下部に、該フロートが下降
    端位置に達したとき前記送出用弁座に着座する送出用弁
    体を設け、前記フロートの上部に、該フロートが上昇端
    位置に達したとき前記排気用弁座に着座する排気用弁体
    を設け、前記排気路に、常時開方向に付勢され前記排気
    用弁座部からの流入気体により所定の速度で自動閉鎖す
    る自動閉鎖弁を設け、この自動閉鎖弁を開く開弁操作具
    と、下降端位置にある前記フロートを上昇駆動して前記
    送出用弁体を前記送出用弁座から離間させる上昇駆動手
    段とを具備したことを特徴とする発泡性飲料送出弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015506318A (ja) * 2013-01-09 2015-03-02 ジョン ハ パク ビールの泡噴出及びビールストーン生成防止装置
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KR20220002009U (ko) * 2021-02-08 2022-08-17 서영이앤티 주식회사 음료인출장치

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