JPH10257838A - サスペンドラバージグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉛製のヘッドを持つラバージグでは魚釣りの
できる範囲が水底近くに限られるという課題を有してい
たが、水の比重よりも軽い材料のヘッドを使用すること
によりこれを解決できた。 【解決手段】 水の比重よりも軽い材料のヘッド１と、
釣り針２と、釣り針２とヘッド１を固定する第１の固定
手段４と、複数の糸状ラバー５と、このラバー５と釣り
針２を固定する第２の固定手段６とから本発明サスペン
ドラバージグを形成することにより、比重が水とほぼ同
じになるため、水中の任意の位置でサスペンドでき、極
めて広い範囲で魚釣りをすることが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は釣り具の疑似餌とし
て用いられるラバージグ、特に水中で容易に漂わす（以
下、「サスペンドする」と称する）ことができるラバー
ジグに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のラバージグについて図１０から図
１１を用いて説明する。図１０は従来のラバージグの斜
視図、図１１は同断面図であり、同図に示すように、主
に鉛で構成されるヘッド５１が釣り針５２に固定されて
いる。釣り針５２には釣り糸と結ぶためのアイ５３が配
されている。そしてヘッド５１には複数の糸状ラバー５
４が、糸５５によって固定されている。

【０００３】次に、このように構成された従来のラバー
ジグの動作及び使用法について図１２を用いて説明する
と、従来のラバージグ５６は、ロッド５７からでた釣り
糸５８に接続され、鉛のヘッド５１の重さにより水中５
９を落下し水底６０につく。釣りの対象となる魚６１
が、水底６０にあるラバージグ５６を餌と思って食べる
ことで、魚６１を釣ることができるものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ラバージグはヘッドの重みを利用して水底を這うように
使用されるため、水中の任意の位置でサスペンドするこ
とができず、したがって魚の遊泳範囲に比べ、極めて狭
い範囲でしか釣ることができないという課題を有するも
のであった。本発明はこのような従来の課題を解決し、
水中の魚の遊泳範囲に合わせて任意の位置でサスペンド
することができる、魚釣り範囲の極めて広いラバージグ
を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、魚を釣るための釣り針と、水の比重よりも
軽い材料のヘッドと、この釣り針とヘッドを固定する第
１の固定手段と、複数の糸状ラバーと、このラバーと釣
り針を固定する第２の固定手段とを備えたラバージグと
するものである。この発明によれば、水の比重と同じく
らいの比重を持ち、水中の任意の位置でサスペンドする
ことができるというラバージグが得られる。ここに、水
と同じくらいの比重とは、水の比重より若干小さい場合
および若干大きい場合の両者を含む。ラバージグの比重
はヘッドやラバー、釣り針などの使用材料の種類や使用
量、使用比率等により自由に調節可能であり、ラバージ
グの使用目的や使用場所などにより適宜、変更可能であ
る。しかし、通常は水の比重よりもやや小さい方が好ま
しい。釣り糸を上下させてラバージグの水中での位置を
容易に調節できるからである。なお、水とは淡水または
海水を意味する。

【０００６】

【発明の実施の形態】請求項１に記載の発明は、釣り糸
を結ぶことができるアイと直線部と屈曲部と鋭利な針先
とからなる釣り針と、水の比重より軽い材料のヘッド
と、前記釣り針とヘッドを固定する第１の固定手段と、
釣り針を包むように保持される複数の糸状ラバーと、こ
のラバーを固定する第２の固定手段とからなる構成とし
たものであり、水の比重とほぼ同じくらいの比重を持つ
ことで、水中の任意の位置でサスペンドすることができ
るという作用を有する。

【０００７】請求項２に記載の発明は、ヘッドが、２つ
の球形ヘッドと、その球形ヘッドをつなぐ円筒ヘッドと
からなる構成としたものであり、水の比重とほぼ同じく
らいの比重を持つことで、水中の任意の位置でサスペン
ドすることができるという作用を有すると共に、ヘッド
が水中昆虫の眼に模しており、魚を集めやすいという作
用を有する。

【０００８】請求項３に記載の発明は、ヘッドが、２つ
の球形ヘッドと、その球形ヘッドをつなぐ第１の円筒ヘ
ッドと、その円筒ヘッドに垂直に固定される中空の第２
の円筒ヘッドとからなる構成としたものであり、水の比
重とほぼ同じくらいの比重を持つことで、水中の任意の
位置でサスペンドすることができるという作用を有する
と共に、釣り針などの取り付けが簡単になるという作用
を有する。

【０００９】請求項４に記載の発明は、中空の第２のヘ
ッドの片端に切れ込みを設けている構成としたものであ
り、水の比重とほぼ同じくらいの比重を持つことで、水
中の任意の位置でサスペンドすることができるという作
用を有すると共に、釣り針などの取り付けが簡単かつ確
実になるという作用を有する。

【００１０】請求項５に記載の発明は、釣り針の直線部
にヘッドおよびラバーが固定されていると共に、ラバー
を固定している第２の固定手段の位置から釣り針の屈曲
部までに直線部分が構成されているものであり、水の比
重とほぼ同じくらいの比重を持つことで、水中の任意の
位置でサスペンドすることができるという作用を有する
と共に、水中の藻などの障害物に当たっても引っ掛から
ないという作用を有する。

【００１１】請求項６に記載の発明は、複数の糸状ラバ
ーの一部を外光によって反射するラメ糸からなる構成と
したものであり、水の比重とほぼ同じくらいの比重を持
つことで、水中の任意の位置でサスペンドすることがで
きるという作用を有すると共に、光の反射によって魚に
発見されやすくなるという作用を有する。以下、発明の
実施の形態について、図１から図９を用いて説明する。

【００１２】（実施の形態１）図１は本発明の第１の実
施の形態によるサスペンドラバージグの斜視図、図２は
同側断面図、図３は同上面図、図４は同要部であるヘッ
ドの上面図である。同図に示すように、本実施の形態に
よるラバージグは、水の比重よりも軽い材料であるプラ
スティックなどで構成された２つの球形ヘッド１Ａと、
その球形ヘッド１Ａにつながる１つの円筒ヘッド１Ｂか
らなるヘッド１が、釣り針２に保持されている。この釣
り針２は、直線部２Ａと屈曲部２Ｂと鋭利な針先２Ｃと
で構成され、直線部２Ａには釣り糸と結ぶためのアイ３
が取り付けられている。そしてヘッド１と釣り針２と
は、糸などの第１の固定手段４で固定されている。さら
に、柔軟性に富む複数の糸状ラバー５と釣り針２とは、
糸などの第２の固定手段６で固定されている。そして、
ラバー５は釣り針２の周囲に広がるように配置されてい
る。このようにして得られた、水の比重よりも軽い材料
からなるヘッド１を有する本発明のサスペンドラバージ
グは、全体として水とほぼ同じ比重を持つものとなる。

【００１３】ヘッド１に使用される水の比重よりも軽い
材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウ
レタン、発泡ポリウレタン、ポリスチレン、発泡ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂などの軟質また
は硬質の各種プラスティックや、ゴム、木材など、水の
比重より軽くかつ耐水性に富む種々の材料が挙げられる
が、加工性の良好なプラスティック、特にポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどが適度の柔軟性を有し、比重も
小さいため好ましい。

【００１４】次に本実施の形態によるラバージグの動作
および使用方法について図５（ａ）から図５（ｃ）を用
いて説明する。図５（ａ）に示したように、本発明のラ
バージグ１０は、ロッド１１から出た釣り糸１２に接続
されている。該ラバージグ１０は水の比重とほぼ同じで
あるために、水中１３にサスペンドすることができる。
すなわち、水底１４までの任意の位置にラバージグ１０
をサスペンドすることができるため、釣りの対象となる
魚１５の目の前にラバージグ１０をサスペンドすること
で、魚１５が餌と思って食べることで、これを釣ること
ができるものである。

【００１５】また、図５（ｂ）に示したように、ラバー
ジグ１０は、ロッド１１から出た釣り糸１２の途中に接
続され、釣り糸１２の先端にはシンカー１６が接続され
ている。魚１５のいる位置と水底１４までの距離と、ラ
バージグ１０とシンカー１６までの距離を一致させるこ
とにより、魚１５のいる位置にラバージグ１０をサスペ
ンドすることで、魚１５が餌と思ってた食べることで、
これを釣ることができるものである。

【００１６】さらに、図５（ｃ）に示したように、ラバ
ージグ１０は、ロッド１１から出た釣り糸１２に接続さ
れ、釣り糸１２の途中にシンカー１７が接続されてい
る。魚１５のいる位置と水底１４までの距離と、ラバー
ジグ１０とシンカー１７までの距離を一致させることに
より、魚１５のいる位置にラバージグ１０をサスペンド
することで、魚１５が餌と思って食べることで、これを
釣ることができるものである。なお、シンカー１６、１
７を使用する場合には、ラバージグ１０の比重は水より
若干小さくても良い。

【００１７】そして、水中１３の任意の位置において釣
り糸１２を振動させることにより、ラバージグ１０が振
動し、さらに柔軟性に富むラバー５も振動して、ラバー
ジグ１０が生きているように見せることができる効果も
ある。また、ラバージグ１０のヘッド１は水中昆虫の眼
に模しているため、水中昆虫を好んで食する魚１５に
は、本物の餌により近くなり釣れやすくなるという効果
もある。さらに、ラバー５の一部を外光を反射するラメ
糸で構成することで、魚１５に発見されやすくなるとい
う効果もある。

【００１８】なお、第１の固定手段４は、接着剤を用い
てもよい。また、第２の固定手段６も、接着剤を用いて
もよい。

【００１９】（実施の形態２）図６は本発明の第２の実
施の形態によるサスペンドラバージグの側断面図、図７
（ａ）および図７（ｂ）は同要部であるヘッドの上面図
である。なお、図６に示す第２の実施の形態のラバージ
グは、基本的には図１に示した第１の実施の形態と同じ
構成であるので、同一構成部分には同一番号を付して詳
細な説明を省略する。図１の構成と異なるのは、ヘッド
１の形状と取り付け方法である。

【００２０】ヘッド７は、水の比重よりも軽い材料であ
るプラスティックなどからなる２つの球形ヘッド７Ａ
と、その２つの球形ヘッド７Ａをつなぐように第１の円
筒ヘッド７Ｂと、その第１の円筒ヘッド７Ｂに垂直な中
空の第２の円筒ヘッド７Ｃで構成されている。そして、
第２の円筒ヘッド７Ｃの穴の延長上の第１の円筒ヘッド
７Ｂにも穴が空いている。２つの球形ヘッド７Ａ、第１
の円筒ヘッド７Ｂおよび第２の円筒ヘッド７Ｃは前記ヘ
ッド１と同じ材料でよく、７Ａ〜７Ｃの材料は同じで
も、それぞれ違っていてもよい。

【００２１】次に、第１の円筒ヘッド７Ｂおよび第２の
ヘッド７Ｃの穴に釣り針２を通して、ヘッド７と柔軟性
に富む複数の糸状ラバー５とを糸などの第２の固定手段
６で固定することにより、第１の固定手段を省略できる
ものである。なお、第２のヘッド７Ｃを軟質のプラステ
ィックなどで構成し、第２の固定手段６に糸を用いるこ
とにより第２の円筒ヘッド７Ｃが変形して釣り針２に固
定されるが、硬質のプラスティックなどで第２の円筒ヘ
ッド７Ｃを構成し、第２の固定手段６として接着剤など
を用いて釣り針２に固定してもよい。

【００２２】また、図７（ｂ）に示すように、ヘッド７
の第２の円筒ヘッド７Ｃに切り込みを入れた第２の円筒
ヘッド７Ｄとすることにより、上記と同様に糸などの第
２の固定手段６によって第２の円筒ヘッド７Ｄの切り込
み部が変形し、より確実に釣り針２に固定される。な
お、ヘッド７と釣り針２とは、インサート成形で一体に
構成して、第１の固定手段４を省略してもよい。

【００２３】（実施の形態３）図８は本発明の第３の実
施の形態によるサスペンドラバージグの側断面図、図９
は同応用例の側断面図である。なお、図８に示す第３の
実施の形態のラバージグは、基本的には図１に示した第
１の実施の形態と同じ構成であるので、同一構成部分に
は同一番号を付して詳細な説明を省略する。図１の構成
と異なるのは、釣り針２の形状である。釣り針８は、直
線部８Ａと屈曲部８Ｂと鋭利な針先８Ｃとで構成されて
いる。ヘッド１は第１の固定手段４により、ラバー５は
第２の固定手段により、それぞれ釣り針８の直線部８Ａ
の中間に固定されている。そして、この固定された位置
から屈曲部８Ｂまでも直線部８Ａが構成されている。な
お、本実施の形態におけるラバージグのヘッド１を、第
１の実施の形態における第１の円筒ヘッド１Ｂ、または
第２の実施の形態における第１の円筒ヘッド７Ｂ、第２
の円筒ヘッド７Ｃ、７Ｄと同様の構成にしてもよい（図
示なし）。

【００２４】次に応用例として、軟質プラスチックなど
で構成されたワーム９などを、本発明のラバージグに取
り付ける際の効果について、図９を用いて説明する。ワ
ーム９の先端を直線部８Ａに通し、屈曲部８Ｂをワーム
９の途中から出して、ワーム９の中腹に針先８Ｃで刺
す。このような構成にすることによって、針先８Ｃが突
出しないために、水中の藻などの障害物に当たっても引
っ掛からないという効果を示す。

【００２５】

【発明の効果】以上のように、本発明のサスペンドラバ
ージグは、水よりも軽い比重を持つ材料のプラスティッ
クなどでヘッドを形成することによって、水とほぼ同じ
比重を持つことができ、水中の任意の位置にサスペンド
する（漂わす）ことが可能であるから、極めて広い範囲
で魚を釣ることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態におけるサスペンド
ラバージグの斜視図。

【図２】本発明の第１の実施の形態におけるサスペンド
ラバージグの側断面図。

【図３】本発明の第１の実施の形態におけるサスペンド
ラバージグの上面図。

【図４】本発明の第１の実施の形態におけるサスペンド
ラバージグの要部であるヘッドの上面図。

【図５】（ａ） 第１の実施の形態におけるサスペンド
ラバージグの第１の使用例の概略側面図。 （ｂ） 第１の実施の形態におけるサスペンドラバージ
グの第２の使用例の概略側面図。 （ｃ） 第１の実施の形態におけるサスペンドラバージ
グの第３の使用例の概略側面図。

【図６】本発明の第２の実施の形態におけるサスペンド
ラバージグの側断面図。

【図７】（ａ） 第２の実施の形態におけるサスペンド
ラバージグの要部であるヘッドの上面図。 （ｂ） 第２の実施の形態におけるサスペンドラバージ
グの要部である別の実施例のヘッドの上面図。

【図８】本発明の第３の実施の形態におけるサスペンド
ラバージグの側断面図。

【図９】本発明の第３の実施の形態におけるサスペンド
ラバージグの応用例の側断面図。

【図１０】従来のラバージグの斜視図。

【図１１】従来のラバージグの側断面図。

【図１２】従来のラバージグの使用例の概略側面図。

【符号の説明】

１、７ ヘッド １Ａ、７Ａ 球形ヘッド １Ｂ 円筒ヘッド ７Ｂ 第１の円筒ヘッド ７Ｃ、７Ｄ 第２の円筒ヘッド ２、８ 釣り針 ２Ａ、８Ａ 直線部 ２Ｂ、８Ｂ 屈曲部 ２Ｃ、８Ｃ 針先 ３ アイ ４ 第１の固定手段 ５ ラバー ６ 第２の固定手段 １０ サスペンドラバージグ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 釣り糸を結ぶことができるアイと直線部
   と屈曲部と鋭利な針先とからなる釣り針と、水の比重よ
   り軽い材料のヘッドと、前記釣り針とヘッドを固定する
   第１の固定手段と、釣り針を包むように保持される複数
   の糸状ラバーと、このラバーを固定する第２の固定手段
   とからなるサスペンドラバージグ。
2. 【請求項２】 ヘッドが、２つの球形ヘッドと、その球
   形ヘッドをつなぐ円筒ヘッドとから構成されていること
   を特徴とする請求項１記載のラバージグ。
3. 【請求項３】 ヘッドが、２つの球形ヘッドと、その球
   形ヘッドをつなぐ第１の円筒ヘッドと、その第１の円筒
   ヘッドに垂直に固定される中空の第２の円筒ヘッドとか
   ら構成されていることを特徴とする請求項１記載のラバ
   ージグ。
4. 【請求項４】 中空の第２の円筒ヘッドの片端に切れ込
   みを設けていることを特徴とする請求項３記載のラバー
   ジグ。
5. 【請求項５】 釣り針の直線部にヘッドおよびラバーが
   固定されていると共にラバーを固定している第２の固定
   手段の位置から釣り針の屈曲部までに直線部分が構成さ
   れていることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記
   載のラバージグ。
6. 【請求項６】 複数の糸状ラバーの一部を外光によって
   反射するラメ糸で構成したことを特徴とする請求項１〜
   ５のいずれかに記載のラバージグ。