JPH10255564A - 遮蔽効果試験装置および検査装置、遮蔽効果試験用シート、ならびに、静電結合器 - Google Patents

遮蔽効果試験装置および検査装置、遮蔽効果試験用シート、ならびに、静電結合器

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JPH10255564A
JPH10255564A JP5191697A JP5191697A JPH10255564A JP H10255564 A JPH10255564 A JP H10255564A JP 5191697 A JP5191697 A JP 5191697A JP 5191697 A JP5191697 A JP 5191697A JP H10255564 A JPH10255564 A JP H10255564A
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conductor
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shielding effect
coupling
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督三 渡辺
Shinobu Baba
忍 馬場
Daisuke Kawakami
大輔 川上
Tadayuki Ichiba
忠之 一場
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 敷設された状態で遮蔽ケーブルの遮蔽効果を
試験することができる試験装置を提供する。 【解決手段】 信号生成部1100により試験信号を生
成し、上記試験信号を遮蔽ケーブル10の外部導体の外
部から結合部1200により印加し、内部導体に誘起さ
れた信号の大きさを信号測定部1400により測定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮蔽ケーブルの試
験/検査に用いられる遮蔽効果試験装置および検査装置
に係り、特に、遮蔽ケーブルが利用される現場で試験/
検査を実施することに好適な遮蔽効果試験装置および検
査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】信号の伝送に伴う不要輻射を防ぐため
に、遮蔽ケーブル( shielded cable )が用いられてい
る。遮蔽ケーブルは、互いに絶縁された内部導体および
外部導体を有する。外部導体は、内部導体をケーブル外
部に対して電気的に遮蔽するためのものである。一般
に、外部導体は、絶縁層を介して内部導体を囲むように
配置される。
【0003】遮蔽ケーブルの遮蔽効果は、遮蔽ケーブル
の内部導体に試験信号を印加した状態で、遮蔽ケーブル
から輻射される電磁波の強度を測定して試験を行ってい
る。
【0004】図8を参照して、この試験に用いられてい
る遮蔽効果試験装置について説明する。
【0005】図8において、遮蔽効果試験装置100
は、試験信号を生成するための発振器110と、遮蔽ケ
ーブル10を一端で終端するための終端器130と、遮
蔽ケーブル10から輻射される電磁波を受け取るための
アンテナ140と、アンテナ140に誘起された電磁波
の強度を測定するための交流電流計150と、遮蔽容器
160とを有して構成される。
【0006】遮蔽効果試験装置100による遮蔽効果の
試験は、遮蔽ケーブル10、および、アンテナ140
が、遮蔽容器160に納められた状態で行われる。遮蔽
容器160は、少なくとも遮蔽ケーブル10全体を囲う
ことができる大きさに構成される。これは、試験が行わ
れる場所における環境電磁場を遮蔽し、この環境電磁場
が及ぼす影響を避けるためである。
【0007】試験される遮蔽ケーブル10は、その一方
の端は、終端器130により終端される。そして、その
他方の端から、試験信号が印加される。
【0008】遮蔽ケーブル10から輻射され、アンテナ
140に到来した電磁波は、交流電流計150によって
その電流の大きさが測定される。そして、アンテナ14
0の利得、ならびに、アンテナ140および遮蔽ケーブ
ル10の位置関係とから、遮蔽ケーブル10から輻射さ
れた電磁波の電力が求められる。
【0009】そして、発振器110から印加された試験
信号の電力と、上記求められた電磁波の電力との比か
ら、遮蔽ケーブル10の遮蔽効果が求められる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した遮蔽
効果試験装置による試験では、アンテナ140に到来す
る電磁波の電力を、十分に計測可能な大きさとするため
に、大きな電力の試験信号を印加しなければならない。
このため、試験の対象となる遮蔽ケーブル10が機器に
接続されている状態では、その機器に過大な電流および
/または電圧の信号を与えて破壊してしまう。このた
め、遮蔽ケーブル10を機器から取り外した状態で試験
を行わなければならない。従って、遮蔽ケーブルと機器
との接続状態に依存する遮蔽効果の良否を知ることはで
きなかった。
【0011】さらに、大きな電力の試験信号を印加する
ためには、大出力の発振器110、および、耐入力が大
きな終端器130が要求される。このような、発振器1
10および終端器130は、大型で高価となる。また、
これら発振器110および終端器130から輻射される
熱に対する対策を講じることが要求される。
【0012】また、環境電磁場の影響を避けて試験を行
うためには、遮蔽容器160が必要となる。遮蔽容器1
60は、少なくとも、遮蔽ケーブル10を納めることが
できる大きさで、遮蔽ケーブル10を覆うような立体形
状に構成されなければならない。このため、大容積の遮
蔽容器160が必要となる。しかし、このような遮蔽容
器160は、その搬送、設置が容易ではない。
【0013】また、実際に敷設されている遮蔽ケーブル
は、他の機器、または、他のケーブルと接続されている
場合がほとんどである。一般に、遮蔽ケーブルそのもの
は、規定を満たす遮蔽効果を有していても、他のケーブ
ル、機器などとの接続が不良である場合に、そこから電
磁波が輻射されてしまうことがある。また、試験のため
にこの接続を取り外し、その後再接続することは煩雑な
作業であるし、再接続しても元の接続状態に復元されな
いことがある。
【0014】上述のように、従来の試験装置100は、
大型で、取り扱いが煩雑であり、また高価である。ま
た、実際に機器が接続されている状態の遮蔽ケーブルを
試験することは困難である。このため、従来の試験装置
100は、実験室において遮蔽ケーブル単体を測定する
ことに限定的に用いられている。
【0015】さらに、遮蔽ケーブルが敷設される現場に
おいては、遮蔽ケーブルの遮蔽効果の程度よりも、その
遮蔽効果が要求される基準を満たすものであるか否かが
問題となることが多い。
【0016】従って、本発明は、遮蔽ケーブルが敷設さ
れている状態で遮蔽効果を試験することができる遮蔽効
果試験装置を提供することを第1の目的とする。
【0017】さらに、敷設されている遮蔽ケーブルの遮
蔽効果が、基準を満たすか否かを検査することができる
検査装置を提供することを第2の目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を解決す
るために、本発明の第1の態様によれば、互いに絶縁さ
れた内部導体および外部導体を有する遮蔽ケーブルの遮
蔽効果を試験するための遮蔽効果試験装置において、試
験信号を生成するための信号生成部と、上記生成された
試験信号を、上記遮蔽ケーブルに印加するための結合部
と、上記内部導体に誘起される信号の大きさを測定する
ための信号測定部とを有し、上記結合部は、上記遮蔽ケ
ーブルの外側から当該遮蔽ケーブルに試験信号を印加す
るものであることを特徴する遮蔽効果試験装置が提供さ
れる。
【0019】また、上記第2の目的を解決するために、
本発明の第2の態様によれば、互いに絶縁された内部導
体および外部導体を有する遮蔽ケーブルの遮蔽効果を検
査するための検査装置において、試験信号を生成するた
めの信号生成部と、上記生成された試験信号を、上記外
部導体より外側から上記遮蔽ケーブルに印加するための
結合部と、上記遮蔽ケーブルに誘導された信号の大きさ
を測定するための信号測定部と、上記測定された信号の
強度が、予め定められた範囲にあるか否かを判定するた
めの判定部と、上記判定部により判定された結果を表示
するための表示部とを有し、上記結合部は、上記遮蔽ケ
ーブルに試験信号を印加し、上記信号測定部は、上記内
部導体に励起された信号の大きさを測定することを特徴
する検査装置が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】図1から6を参照して、本発明の
第1の実施の形態について説明する。本実施の形態にお
ける遮蔽効果試験装置1000は、試験対象とする遮蔽
ケーブル10に対して、その外部導体の外側から試験信
号を印加し、内部導体に誘起された信号の大きさを測定
するためのものである。
【0021】先ず、図1を参照して、本実施の形態にお
ける遮蔽効果試験装置1000の概略について説明す
る。
【0022】図1において、本実施の形態における遮蔽
効果試験装置1000は、試験信号を生成するための信
号生成部1100と、試験信号を遮蔽ケーブル10に印
加するための結合部1200と、遮蔽ケーブル10の一
端を終端するための終端器1300と、遮蔽ケーブル1
0に誘起された信号の大きさを測定するための信号測定
部1400とを有して構成される。
【0023】遮蔽ケーブル10の一方の端10aが終端
器1300により終端され、かつ、他方の端10bにお
いて、内部導体11の端11bが信号測定部1400に
接続されている状態で試験が行われる。
【0024】まず、予め定められた、波形および振幅を
有する試験信号が、信号生成部1100により生成され
る。生成された試験信号は、結合部1200から遮蔽ケ
ーブル10に印加される。
【0025】遮蔽ケーブル10の内部導体11および外
部導体15は、結合部1200と静電結合しているた
め、その電位は、結合部1200の電位に合わせて変化
しようとする。ところが、外部導体15は、接地されて
いるため、その電位は接地電位のままである。従って、
外部導体15を介して結合部1200と静電結合させる
結合度に応じて、内部導体11の電位が結合部1200
の電位に追従する。すなわち、内部導体11には、外部
導体15による遮蔽を漏洩する、静電結合に対応する信
号が誘起される。
【0026】遮蔽ケーブル10に誘起される信号の大き
さは、内部導体11の端11bに接続される信号測定部
1400により測定される。
【0027】この測定された信号の大きさと、遮蔽ケー
ブル10に印加される信号の大きさとから、遮蔽ケーブ
ル10の遮蔽効果が求められる。上記遮蔽ケーブル10
に印加される信号の大きさは、上記信号生成部1100
により生成された信号の大きさと、上記結合部1200
における静電結合の度合いとから求めることができる。
【0028】また、上記結合部1200により遮蔽ケー
ブル10に印加される信号の大きさを測定するための参
照測定部を更に備えてもよい。例えば、参照測定部は、
上記結合導体に関し、上記内部導体と対称な位置に配置
される線状の検出導体を有する構成とすることができ
る。好ましくは、検出導体は、試験の対象とする遮蔽ケ
ーブルの内部導体と、同じ線径の導体で構成される。
【0029】結合導体に関し、内部導体と対称な位置に
検出導体が配置されることにより、検出導体には、内部
導体に作用する静電力と同等の静電力が作用する。従っ
て、外部導体による遮蔽効果がない場合に内部導体に誘
起される信号に相当する信号が誘起される。よって、上
記信号測定部1400は、上記参照測定部により測定さ
れた信号の大きさと、上記測定した内部導体に生じた信
号の大きさとの比から遮蔽効果を求めることができる。
【0030】本発明を適用した試験装置1000では、
上述のようにして遮蔽ケーブル10の外部から試験信号
を印加し、この状態で内部導体11に誘起される信号の
大きさを測定する。
【0031】一般に、導体線を伝搬する信号の大きさ
を、空間を伝播する電磁波と区別することが可能であ
る。すなわち、内部導体11に誘起される信号の大きさ
を、環境電磁場の影響を避けて測定することが可能であ
る。このときの測定の信号/雑音比は、生成する試験信
号の大きさと、環境電磁場の大きさとの比に相当する。
ここで、印加する試験信号の大きさは、環境電磁場より
も十分大きくすることができる。従って、本発明を適用
した試験装置1000では、遮蔽ケーブル10および結
合部1200等を遮蔽容器で遮蔽することなく、試験を
良好な信号/雑音比で実行することができる。よって、
実験室以外のフィールド、例えば、遮蔽ケーブル10が
実際に使用される現場においても、遮蔽ケーブル10の
遮蔽効果を試験することに好適である。
【0032】また、内部導体11に誘起される信号の大
きさは、生成する試験信号の大きさおよび/または静電
結合の度合いを操作することにより、予め定められた範
囲に調整することができる。また、通常の機器が受け付
けることができる信号について、その大きさを測定可能
に信号測定部1400を構成することができる。従っ
て、終端器1300に代えて、他の機器を接続した状態
で試験を実行することが可能となる。これによって、遮
蔽ケーブルが、他の機器と接続される接続部、コネクタ
等を含む伝送路としての遮蔽効果を試験することが可能
となる。
【0033】次に、同じく図1を参照して、遮蔽効果試
験装置1000の各部について説明する。
【0034】上記信号生成部1100は、遮蔽効果を試
験するために、遮蔽ケーブル10の外部から印加するた
めの試験信号を生成するためのものである。
【0035】例えば、ある1つの周波数について試験す
べき場合は、当該周波数の試験信号を生成する構成とす
ることができる。すなわち、試験信号の波形として正弦
波を採用することができる。ある周波数の試験信号が印
加されることに伴い、内部導体11には、その周波数の
信号が誘起されるまた、複数の周波数について試験すべ
き場合は、複数の周波数成分を同時に含む波形の試験信
号を生成する構成とすることができる。例えば、試験す
べき試験周波数範囲を成分とする試験信号、または、試
験すべき試験周波数範囲を成分に含む試験信号を用いる
ことができる。すなわち、試験信号の波形として、例え
ば、三角波、矩形波等の高調波を含む波形を採用するこ
とができる。複数の周波数成分を同時に含む波形の試験
信号が印加されることに伴い、複数の周波数成分が同時
に含まれる信号が誘起される。
【0036】一般に、信号に含まれる成分の周波数範囲
の上限を高くするには、その信号の立ち上がり時間、お
よび、立ち下がり時間の少なくとも一方を小さくすれば
よい。例えば、信号の立ち上がり時間、および、立ち下
がり時間の少なくとも一方を、上記周波数範囲の上限の
周波数の逆数の1/3よりも小さくすることにより、上
記上限の周波数の成分が、最大振幅に対して−3dB以
上の振幅比で含まれる信号を生成することができる。
【0037】なお、それぞれの周波数の正弦波をそれぞ
れ生成することにより、それぞれの周波数における遮蔽
効果をそれぞれ試験してもよい。例えば、測定すべき周
波数範囲にある正弦波を、周波数を掃引しつつ生成し
て、試験を行うことができる。
【0038】また、上記試験信号の生成を、予め定めら
れた時間だけ継続して行い、その他の時間においては休
止することができる。これにより、試験信号の生成のた
めの電力、および、信号生成に伴い発生する熱量の時間
平均を小さくすることができる。従って、信号生成器1
100の電源部および放熱部を小型経済化することがで
きる。さらに、試験信号の印加に伴い発生する熱量の時
間平均を小さくなるので、結合部1200、および、終
端部1300の温度上昇を避けることが容易になる。
【0039】予め定められた時間だけ継続される試験信
号としては、例えば、予め定められた周期数だけ繰り返
されたバースト波形、1周期の間継続される波形、イン
パルス波形等を用いることができる。試験信号をインパ
ルス波形とすることにより信号生成部1100を簡易な
構成とすることができる。
【0040】また、ステップ波形を有する試験信号を用
いてもよい。信号波形をステップ波形とすることによ
り、信号生成部1100をさらに簡易な構成とすること
ができる。ステップ波形を採用する場合は、信号に含ま
れる周波数成分の下限を、その変位後の状態を維持し続
けることにより、任意に小さくすることができる。
【0041】なお、上記試験信号の生成は、一定の間隔
をおいて繰り返し行ってもよい。これによって、試験信
号を繰り返し印加し、これに伴い内部導体に繰り返し誘
起される信号について、信号の測定される大きさを平均
することができる。これにより、測定値のばらつきを低
減することができる。従って、試験の精度を向上させる
ことができる。
【0042】上記結合部1200は、静電力の相互作用
により、試験信号を遮蔽ケーブル10に印加するための
ものである。結合部1200は、結合導体1201を有
して構成される。
【0043】結合導体1201および遮蔽ケーブル10
が誘電体を介して配置されると、これらの間に容量が生
じる。上記信号生成部1100に生成された試験信号が
結合導体1201給電されると、上記容量を通じて、内
部導体11に試験信号が印加される。上記結合導体12
01および遮蔽ケーブル10の間に生じる容量の大きさ
は、これらのそれぞれの形状、これらが配置される相対
位置関係、ならびに、これらの間に介在する誘電体の誘
電率に依存して決まる。
【0044】ここで、遮蔽ケーブル10の遮蔽が不完全
であると、上記印加された試験信号の一部が内部導体1
1に誘起される。この誘起される信号の大きさを測定
し、印加された試験信号の大きさと比較して遮蔽効果を
求めることができる。
【0045】上記結合導体1201は、信号生成部11
00に接続される部分以外が、絶縁体で覆われる構成と
することができる。これにより、結合導体1201に、
人体および付近の導体等が直接接触することを避けるこ
とができる。従って、結合導体1201の敷設を安全か
つ容易に行うことができる。
【0046】結合導体1201は、例えば、線状、また
は、帯状の面を有する形状に形成することができる。こ
のような形状に結合導体1201を形成し、遮蔽ケーブ
ル10をこれに沿って配置することにより、遮蔽ケーブ
ル10の各部に、その長さ方向に均一に試験信号を印加
することができる。
【0047】また、結合導体1201を平板状の面を有
する形状に形成してもよい。この面を十分大きくするこ
とにより、遮蔽ケーブル10が配置される経路に任意性
を持たせることができる。
【0048】なお、結合導体1201の上記帯状または
平板状の面に、一定の厚さで誘電体を設けることによ
り、遮蔽ケーブル10と結合導体1210との間隔を均
一に配置することが容易になる。なお、この誘電体は、
必ずしも、面の全体に渡って設けられる必要はない。例
えば、遮蔽ケーブル10を支持可能な柱状に形成された
誘電体を複数配置してもよい。
【0049】また、予め定められた基準電位に接地され
る接地導体1202を備えることができる。上記結合導
体1201と、上記接地導体1202との相対向する面
が平行になるように配置し、この間に遮蔽ケーブル10
を配置することによって、周囲の導体による影響を避け
ることができる。すなわち、結合導体1201と接地導
体とを結ぶ電気力線の経路を互いに揃え、かつ、周囲の
導体による変化を避けることができる。従って、静電結
合の度合いを、一様かつ一定に近づけることができる。
しかも、このような状態での静電結合の度合いは、理論
的に精度良く予想することができる。よって、遮蔽効果
の測定の精度を向上させることができる。
【0050】上記終端器1300は、遮蔽ケーブル10
を、その伝送インピーダンスで終端するためのものであ
る。例えば、内部導体11a、および、外部導体15a
を、遮蔽ケーブル10の伝送インピーダンスに相当する
終端抵抗で接続して終端する構成とすることができる。
より具体的には、上記終端抵抗に相当する抵抗器が1
つ、または、全体で上記終端抵抗に相当するように並列
に接続される複数の抵抗器を有する構成とすることがで
きる。抵抗器には、それに電流が流れることによって熱
が発生する。熱の発生による温度上昇を避けるために、
放熱器を設けてもよい。
【0051】ただし、内部導体11に誘起される信号の
大きさを小さく抑えること、および/または、上記信号
が誘起されるデューティ比を小さくすることにより、発
生する熱を低減させ、温度上昇を避けることができる。
この場合には、上記放熱器は不要である。上記誘起され
る信号の大きさを小さく抑えることは、上記信号生成器
1100が生成する信号の大きさ、および/または、上
記結合部1200における静電結合の度合いを調整する
ことによって実現可能である。また、上記信号が誘起さ
れるデューティ比を小さくすることは、上記信号生成器
1100による試験信号の発生を、予め定められた時間
だけ継続し、その他の時間において休止することにより
実現可能である。
【0052】信号測定部1400は、内部導体11に誘
起される信号の大きさを測定するためのものである。上
記信号測定部1400は、例えば、信号のピーク電圧を
測定する構成とすることができる。他に、電流、電力に
ついてそのピーク値、または、予め定められた時間にお
ける、電圧、電流または電力の積分値を測定して用いて
もよい。
【0053】上記信号生成部1100が、複数に周波数
成分を同時に含む試験信号を生成し、これに伴い、内部
導体に複数に周波数成分を同時に含む信号が誘起される
場合は、これら複数の周波数成分に渡る信号全体の大き
さを測定することができる。これにより、試験時間を短
縮し、試験の手順を簡易にすることができる。特に、周
波数成分以外のパラメータを変更しつつ試験を行う場合
に、この効果は顕著である。このようなパラメータとし
ては、遮蔽ケーブルの取り回し経路、他の導体との相対
位置関係、接地方法、接続部の締め付けトルク等が挙げ
られる。
【0054】複数の周波数成分が同時に含まれる信号が
誘起される場合であっても、その中の、特定の周波数範
囲、または、特定の周波数について測定を行うことがで
きることは勿論である。例えば、信号の大きさの周波数
特性を求めることができる。より具体的には、スペクト
ラムアナライザを用いること、または、オッシロスコー
プ等の波形観測装置を用い、観測された波形をフーリエ
変換すること等によって、特定の周波数範囲、または、
特定の周波数について信号の大きさを求めることができ
る。なお、帯域通過フィルタを用いて、測定すべき周波
数成分を抽出してもよい。
【0055】また、信号生成装置1100による試験信
号の発生が、予め定められた時間だけ継続され、その他
の時間には休止される場合は、試験信号が生成されるタ
イミングに対応して、信号測定部1400の入力および
/または測定にゲートを設けることができる。これによ
り、試験信号の発生が休止されている間に測定結果の影
響を避けることができ、信号/雑音比を向上させること
ができる。
【0056】なお、試験信号の発生が休止されている間
の測定値をバックグラウンドデータとして利用しても良
い。すなわち、試験信号が発生されている間の測定値か
ら、上記試験信号の発生が休止されている間の測定値を
差し引くことにより、環境電磁場による測定値の誤差を
避けることができる。
【0057】次に、図2から4を参照して、矩形波形の
試験信号を用いる場合について詳細に説明する。
【0058】図2において、信号生成部1100は、直
流電圧発生部1110と、スイッチ部1120とを有し
て構成される。
【0059】スイッチ部1120が開状態のとき、結合
部1200は、直流電圧発生部1110が生成した電圧
になる。そして、スイッチ部1120が閉状態に遷移す
ると、結合部1200は、直流電圧発生部1110の内
部抵抗およびスイッチ部1120の導通抵抗の比で内分
された電圧になる。直流電圧発生装置1110の内部抵
抗を、スイッチ部1120の導通抵抗に比べ大きくする
と、上記内分された電圧を、接地電位に近づけることが
できる。
【0060】上記直流電圧発生部1110は、例えば、
商用電源から指定されたピーク電圧を有する電流を脈流
を生成する構成とすることができる。図2において、商
用電源から交流を受け付けるための電源端子1116
と、受け付けた交流を昇圧するための昇圧トランス11
12と、トランスに入力される交流の電圧を調整するた
めの可変抵抗器1111と、トランスの出力側の電圧を
測定するための電圧計1113と、トランスから出力さ
れる電流を制限するための安全用抵抗器1114と、ト
ランスから出力される電流を整流するためのダイオード
1115とを有して構成される。
【0061】上記昇圧トランス1112の1次側は、上
記可変抵抗器1111を介して、商用の交流100V電
源に電源端子1116により接続される。昇圧トランス
1112の1次側の巻線に流れる電流は、上記可変抵抗
器1111によって調整される。昇圧トランス1112
の2次側に接続される電圧計1113に指示される電圧
が、所望の試験信号の電圧になるように、上記可変抵抗
器1111を調整することにより、試験信号の電圧を所
望の値にすることができる。
【0062】例えば、昇圧トランス1112の1次側と
2次側との巻線比を1:20とする場合、試験信号の電
圧を上記2kVより小さい任意の値に設定することが、
可変抵抗器1111の抵抗値を選定することによってで
きる。
【0063】安全用高抵抗器1114は、それを電流が
流れることによる電圧降下を用いて、試験信号の電流が
過大になることを防ぐためのものである。安全用高抵抗
器1114の抵抗値は、例えば、10MΩに選ぶことが
できる。これにより、試験信号の電流の最大値を200
μAに制限することができる。また、出力側からみた直
流高電圧発生部1100の内部抵抗を大きくすること
が、安全用高抵抗器1114を大きな抵抗値にすること
によってできる。
【0064】上記スイッチ部1120は、例えば、リレ
ー1121と、スイッチ制御線1123と、スイッチ制
御線1123に流れる電流を調整するための抵抗器11
24と、リレー1121を通過する電流を制限するため
の放電抵抗器1122とを有して構成される。リレー1
121は、例えば、水銀リレー、スイッチング素子等を
用いることができる。スイッチング素子としては、トラ
ンジスタ、サイリスタ等が挙げられる。
【0065】上記直流電圧発生部1110と共用される
電源端子1116により受け取られた交流は、抵抗器1
124により、その電流が調整されて、スイッチ制御先
1123を介して、リレー1121の制御側に入力され
る。制御側入力に、商用の50(60)Hzの交流を用
いることにより、リレー1121が動作する周波数は、
この2倍の周波数100(120)Hzに制御される。
また、上記抵抗器1124の抵抗値を選定し、制御電流
の尖頭値を、リレー1121が動作する閾値電流より
も、やや大きい値とすることができる。これにより、リ
レー1121を電流が通過する時間を短くすることがで
きる。
【0066】なお、信号生成部1100は、図3に示す
ように構成してもよい。
【0067】図3における信号生成部1100は、コン
デンサ1117と、コンデンサ116の充電状態を検知
するための充電検知部1118と、結合部1200を接
地するための接地抵抗1119と、リレー1121の開
閉状態を制御するためのリレー制御回路1125とを有
し、図2における信号生成部とは構成が相違する。
【0068】図3において、上記コンデンサ1117
は、上記ダイオード1115より出力側に、昇圧トラン
スと並列に設けられる。そして、上記昇圧トランス11
12に昇圧され、上記ダイオード1115に整流された
脈流により充電される。そして平衡状態では、上記昇圧
トランス1112により昇圧された電圧の尖頭値まで充
電される。充電検知部1118は、コンデンサ1117
の両端の電位差を測定して、コンデンサ1117が平衡
状態まで充電されたか否かを検知する。
【0069】上記接地抵抗1119は、一端が給電部1
200に接続され、他方の端が接地される。接地抵抗1
119の抵抗値は、直流電圧発生部1110の出力側の
内部抵抗より十分大きな値に選ばれる。
【0070】上記リレー1120が開いた状態は、結合
部1200は、接地抵抗1119により接地電圧にプル
ダウンされる。そして、上記リレー1120が、閉じた
状態では、結合部1200の電圧は、上記コンデンサ1
117が充電されている電圧に等しくなる。なぜなら、
接地抵抗1119の抵抗値は、出力側の抵抗より十分大
きいため、接地抵抗を1119を介して、接地に流れる
電流による電圧降下が支配的になるからである。
【0071】なお、試験信号のデューティ比を小さくす
ることが、リレー制御回路1125がリレーを閉状態に
するための信号を送出する間隔を大きくすることにより
可能になる。また、試験信号のパルス幅を短くすること
が、リレー制御回路1125が送出する信号の継続時間
を短くすることにより可能になる。
【0072】上記充電検知部1118は、コンデンサ1
117が、十分に充電され、所定の電圧を有するか否か
を検知するためものである。十分に充電されたことを検
知したことを充電検知部1118が示すときに試験を行
うことにより、コンデンサ1117の充電が不十分であ
るために試験信号の大きさが規定の値にならないことを
避けて試験を実行することができる。
【0073】また、コンデンサ1117に十分な充電が
成されたことを示す検知信号を、充電検知部1118か
らリレー制御回路1125に送り、リレー制御回路11
25が、上記検知信号を受け取ったときに、リレーを動
作させるインターロック機構を備える構成とすることが
できる。これにより、コンデンサ1117の充電電圧が
所定の値に満たないときのリレー動作をインヒビット
し、不十分な大きさで試験信号が生成されることを避け
ることができる。
【0074】次に、図4を参照して、信号生成部110
0により生成される試験信号の波形について説明する。
【0075】図4において、試験信号の電圧波形は、そ
の立ち上がり時間が、5n secに設定される。すな
わち、15MHzの周波数成分が含まれるように設定さ
れる。そして、この立ち上がり時間の相対誤差が30%
以下になるように制御される。また、この電圧波形の頂
部は、平坦に整形することができる。頂部が平坦な波形
とすることにより、含まれる周波数成分の下限を低くす
ることができる。
【0076】次に、図3および図5、6を参照して、遮
蔽効果試験装置1000のより具体的な構成例について
説明する。
【0077】図5において、遮蔽効果試験装置1000
は、主筐体1500と、副筐体1600と、結合部12
00とを有する。
【0078】ここで、主筐体1500は、図3に示す、
直流電圧発生部1110の一部、および、信号測定部1
400が収容される。また、副筐体1600には、図3
に示す、スイッチ部1120、および、コンデンサ11
16が収容される。
【0079】直流電圧発生部1110(図3参照)およ
び信号測定部1400(図3参照)を、共に主筐体15
00に格納することにより、主要な回路要素が1の筐体
にまとめられ、搬送、設置が容易になる。
【0080】また、スイッチ部1120(図3参照)、
および、コンデンサ1117(図3参照)を、主筐体1
500と独立した副筐体1600に格納することによ
り、副筐体を小型に構成することができる。そして、こ
れにより、スイッチ部1120(図3参照)、および、
コンデンサ1117(図3参照)を試験対象とする遮蔽
ケーブル10の直近に設置することができる。従って、
コンデンサ1117(図3参照)が放電する回路の経路
を短くすることができ、この回路に寄生するリアクタン
スおよびキャパシタンスを小さくすることができる。よ
って、放電の過渡特性の時定数が小さくなり、生成され
る試験信号の立ち上がり時間を短くすることができる。
【0081】上記結合部1200は、結合導体1201
と、接地導体1202と、支持部材1210とを有して
構成される。
【0082】結合導体1201、および、接地導体12
02は、それぞれ導体で構成され、平板状の面を有する
形状に形成される。これらを分割可能な構成、かつ/ま
たは、可撓性を有する構成とすることにより、これらの
搬送が容易になる。これらの導体は、例えば、シート状
の導体により構成することができる。
【0083】支持部材1210は、結合導体1201お
よび遮蔽ケーブル10が、上記接地導体1202に平行
に配置されるように支持するためのものである。支持部
材1210は、誘電体で構成され、遮蔽ケーブル10を
収容可能な断面形状を有する形状に形成される。このよ
うな形状としては、例えば、筒状、チャネル形状等が挙
げられる。
【0084】より具体的には、支持部材1200を、例
えば、図6に示す形状に形成することができる。図6に
おいて、接地導体1202と、結合導体1201とが互
いに平行となるように配置され、これらの間に、結合導
体1201に沿って遮蔽ケーブル10が支持部材120
0により支持されている。また、支持部材1210は、
遮蔽ケーブル10を収容するための収容部1211と、
上記収容部を支持するための支柱部1212とに分割し
て構成されている。分割された構成とすることにより、
それぞれの部分が小型になり、搬送、設置が容易にな
る。収容部1211と支柱部1212とを一体に構成し
てもよいことは勿論である。
【0085】また、他の機器に接続されない状態の遮蔽
ケーブル10について試験を行う場合には、終端部13
00を用いて、遮蔽ケーブル10の一端を終端する。
【0086】終端部1300は、例えば、シールド付き
終端抵抗ボックス1301を用いることができる。これ
により、終端部1300を電流が流れることに伴う不要
輻射を避けることができる。また、さらに、遮蔽ケーブ
ル1302を備えてもよい。シールド付き終端抵抗ボッ
クス1301に遮蔽ケーブル1302を接続して延長す
ることにより、終端部1300、および、試験対象とす
る遮蔽ケーブル10の取り回しが容易になる。
【0087】次に、図7を参照して、本発明の第3の実
施の形態について説明する。本実施形態における検査装
置は、遮蔽ケーブルが基準を満たす遮蔽効果を有するか
否かを検査するためのものである。
【0088】図7において、検査装置2000は、試験
信号を生成するための信号生成部1100と、試験信号
を検査対象とする遮蔽ケーブルに印加するための結合部
1200と、遮蔽ケーブルの内部導体に誘起された信号
の大きさ測定するための信号測定部1400と、測定し
た信号の大きさが予め定められた基準値より大きいか否
かを判定するための判定部2800と、判定した結果を
表示するための表示部2900とを有して構成される。
【0089】上記信号生成部1100、結合部120
0、および、信号測定部1400は、第1の実施の形態
において上述した遮蔽効果試験装置における信号生成
部、結合部、および、信号測定部とそれぞれ同様に構成
することができるので、ここで、詳細な説明を繰り返す
ことは省略する。
【0090】上記判定部2800は、予め定められた基
準に対応する基準電圧を発生するための定電圧回路28
20と、上記信号測定部1400から与えられる測定結
果を示す信号の大きさが、上記基準電圧より大きいか否
かを判定するための電圧比較回路2810とを有して構
成される。
【0091】遮蔽ケーブルの検査は、上記遮蔽効果試験
装置による試験と同様のセットアップがなされた状態で
行われる。例えば、検査対象とする遮蔽ケーブルの一端
を終端し、他端に信号測定部1400を接続する。そし
て、結合部1200と、接地面との間に遮蔽ケーブルを
配置する。この状態で、信号生成部1100から試験信
号が送出される。
【0092】電圧比較回路2810は、上記内部導体に
誘起した信号を観測し、信号の電圧と、上記定電圧回路
2820から送られる基準電圧とを比較する。そして、
信号の電圧が、上記基準電圧より大きい場合に、基準を
満たさないことを示す信号を上記表示部2900に送出
する。表示回路2900は、上記電圧比較回路2410
から信号を受け取ったとき、警告を促すための表示を行
う。警告を促すためには、例えば、灯火、音声などによ
る表示が可能である。より具体的には、点灯させるこ
と、ブザー音を発すること等が可能である。
【0093】なお、上記電圧比較回路2810が、上記
信号の電圧が上記基準電圧より小さいときに信号を送出
し、表示回路2900が、遮蔽ケーブルが基準を満たす
ことを示す表示を行っても良い。
【0094】本ケーブル検査装置2000によれば、遮
蔽ケーブルを検査するための作業において、予め遮蔽効
果に定められる基準値を記憶していること、および、遮
蔽効果を装置から読み取ることから、作業者を解放する
ことができる。
【0095】一般に、遮蔽ケーブルそのものは、基準を
満たす遮蔽効果を有していても、施工において生じる原
因によって、遮蔽効果が発揮されない場合が多い。この
ような原因を作業者に報知し、これを避けるための対策
が必要であることを認識させることが容易になる。
【0096】上記の施工において生じる原因としては、
例えば、取り回しが不適切であることによる、遮蔽ケー
ブルの捻れ、導体との近接、および、ケーブル同士また
はケーブルと機器との接続の不良などがある。
【0097】
【発明の効果】本発明によれば、試験/検査の対象とす
る遮蔽ケーブルを遮蔽容器によって囲うことなく、試験
/検査を実行することができる。
【0098】また、遮蔽ケーブルに生じる信号の大きさ
を小さくすることができる。従って、試験を行う際に特
段に耐電力(または耐電圧)の大きな終端器により終端
する必要がなくなる。このため、例えば、試験対象とす
る遮蔽ケーブルに、他の機器が接続されている状態で、
遮蔽効果の試験/検査を実行することができる。
【0099】従って、遮蔽ケーブルが敷設されている状
態で遮蔽効果を試験/検査することができる。
【0100】さらに、遮蔽効果について定められる検査
の基準に対して、敷設されている遮蔽ケーブルの遮蔽効
果が上記基準を満たすか否かを検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した遮蔽効果試験装置のブロッ
ク図である。
【図2】 信号生成部の回路例を示す回路図である。
【図3】 信号生成部の別な回路例を示す回路図であ
る。
【図4】 試験信号の例を示す波形図である。
【図5】 本発明を適用した遮蔽効果試験装置が適用さ
れる状態を示す斜視図である。
【図6】 結合部を示す断面図である。
【図7】 本発明を適用した検査装置のブロック図であ
る。
【図8】 従来の試験装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…遮蔽ケーブル、11…内部導体、15…外部導
体、100…遮蔽効果測定装置、110…発振器、13
0…終端器、140…アンテナ、150…交流電流計、
160…遮蔽容器、1000…遮蔽効果試験装置、11
00…信号生成部、1110…直流電圧発生部、111
1…可変抵抗器、1112…昇圧トランス、1113…
電圧計、1114…安全用高抵抗器、1115…ダイオ
ード、1116…電源端子、1117…コンデンサ、1
118…充電検知部、1119…接地抵抗、1120…
スイッチ部、1121…リレー、1122…放電抵抗
器、1123…スイッチ制御線、1124…抵抗器、1
125…リレー制御回路、1200…結合部、1201
…結合導体、1202…接地導体、1210…支持部
材、1211…収容部、1212…支柱部、1300…
終端部、1400…信号測定部、1500…主筐体、1
600…副筐体、2000…ケーブル検査装置、280
0…判定部、2810…電圧比較部、2820…定電圧
回路、2900…表示部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一場 忠之 神奈川県横浜市戸塚区品濃町504番地2 日立電子サービス株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに絶縁された内部導体および外部導体
    を有する遮蔽ケーブルの遮蔽効果を試験するための遮蔽
    効果試験装置において、 試験信号を生成するための信号生成部と、 上記生成された試験信号を、上記遮蔽ケーブルに印加す
    るための結合部と、 上記内部導体に誘起される信号の大きさを測定するため
    の信号測定部とを有し、 上記結合部は、上記遮蔽ケーブルの外側から当該遮蔽ケ
    ーブルに試験信号を印加するものであることを特徴する
    遮蔽効果試験装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記結合部は、上記内部導体と静電結合するための結合
    導体を有して構成されることを特徴とする遮蔽効果試験
    装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、 上記結合導体は、平板状の面を有する形状に形成される
    導体であることを特徴とする遮蔽効果試験装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、 上記結合導体は、可撓性の導体で形成されることを特徴
    とする遮蔽効果試験装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 上記結合導体は、シート状またはリボン状に形成されて
    いることを特徴とする遮蔽効果試験装置。
  6. 【請求項6】請求項2および3のいずれか一項におい
    て、 上記結合部は、接地導体を更に備えることを特徴とする
    遮蔽効果試験装置。
  7. 【請求項7】上記接地導体は、平板状の面を有する形状
    に構成され、 上記結合導体と、上記接地導体とは、測定時に、それぞ
    れの上記平板状の面が相対向する相対位置関係に配設さ
    れることを特徴とする遮蔽効果試験装置。
  8. 【請求項8】請求項1から7のいずれか一項において、 上記信号生成部は、立ち上がり時間、および、立ち下が
    り時間の少なくとも一方が、遮蔽効果を試験すべき最大
    の周波数について、その逆数の1/3より小さい試験信
    号を生成するものであることを特徴とする遮蔽効果試験
    装置。
  9. 【請求項9】請求項1から7のいずれか一項において、 上記信号生成部は、予め定められた範囲に含まれる周波
    数成分を含む試験信号を生成するものであることを特徴
    とする遮蔽効果試験装置。
  10. 【請求項10】請求項1から9のいずれか一項におい
    て、 上記信号生成部は、バースト波形を有する試験信号を生
    成するものであることを特徴とする遮蔽効果試験装置。
  11. 【請求項11】請求項1から9のいずれか一項におい
    て、 上記信号生成部は、インパルス波形を有する試験信号を
    生成するものであることを特徴とする遮蔽効果試験装
    置。
  12. 【請求項12】請求項1から9のいずれか一項におい
    て、 上記信号生成部は、ステップ波形を有する試験信号を生
    成するものであることを特徴とする遮蔽効果試験装置。
  13. 【請求項13】請求項2から12のいずれか一項におい
    て、 上記結合部により遮蔽ケーブルに印加される信号の大き
    さを測定するための参照測定部と、 上記信号測定部により測定された信号の大きさと、上記
    参照測定部により測定された信号の大きさとの比から遮
    蔽効果を求めるための比較部とを更に備えることを特徴
    とする遮蔽効果試験装置。
  14. 【請求項14】請求項13において、 上記参照測定部は、線状の検出導体を備え、 上記線状の導体は、上記結合導体に関し上記内部導体と
    対称な位置に、測定時に配置されることを特徴とする遮
    蔽効果試験装置。
  15. 【請求項15】互いに絶縁された内部導体および外部導
    体を有する遮蔽ケーブルの遮蔽効果を検査するための検
    査装置において、 試験信号を生成するための信号生成部と、 上記生成された試験信号を、上記外部導体より外側から
    上記遮蔽ケーブルに印加するための結合部と、 上記遮蔽ケーブルに誘導された信号の大きさを測定する
    ための信号測定部と、 上記測定された信号の強度が、予め定められた範囲にあ
    るか否かを判定するための判定部と、 上記判定部により判定された結果を表示するための表示
    部とを有し、 上記結合部は、上記遮蔽ケーブルに試験信号を印加し、 上記信号測定部は、上記内部導体に励起された信号の大
    きさを測定することを特徴する検査装置。
  16. 【請求項16】遮蔽ケーブルの遮蔽効果を試験するため
    に用いられる試験用シートであって、 面状に拡がる導体層を有し、 上記導体層は、試験の対象とされる遮蔽ケーブルの外部
    導体の外径よりも大きい幅を有する形状に形成されるこ
    とを特徴とする試験用シート。
  17. 【請求項17】請求項16において、 上記導体層の両側に誘電体層を有し、 上記誘電体層は、上記導体層に導線を接続するための領
    域を除く領域において、上記導体層を覆うことを特徴と
    する試験用シート。
  18. 【請求項18】ケーブルに信号を印可するための静電結
    合器であって、 相対向する面を有する2の面状導体と、 ケーブルを支持するための支持部とを有し、 上記支持部は、誘電体で構成され、上記2の面状導体の
    上記相対向する面の間にケーブルを支持し得る構造を有
    することを特徴とする静電結合器。
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