JPH10248167A - 1線地絡事故消滅システム - Google Patents
1線地絡事故消滅システムInfo
- Publication number
- JPH10248167A JPH10248167A JP9050806A JP5080697A JPH10248167A JP H10248167 A JPH10248167 A JP H10248167A JP 9050806 A JP9050806 A JP 9050806A JP 5080697 A JP5080697 A JP 5080697A JP H10248167 A JPH10248167 A JP H10248167A
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- JP
- Japan
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- current
- reactor
- ground fault
- thyristor
- phase
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- Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
- Control Of Electrical Variables (AREA)
- Power Conversion In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 系統電源1の中性点をタップ付きリアクトル
装置で接地し、フィーダ31〜3nの1線地絡時にリアク
トル装置のタップ切換で電力系統の対地キャパシタンス
と共振させることにより地絡電流を消滅させるのでは、
キャパシタンス容量の監視と把握が必要、及び高速・高
精度のリアクトル制御ができない。 【解決手段】 逆並列サイリスタTh1,Th2付きリ
アクトルLと、このリアクトルに並列接続したコンデン
サCを基本構成とするサイリスタ制御可変リアクトル装
置6で中性点を接地し、地絡事故消滅装置7は1線地絡
事故発生時に、各フィーダの零相電流I01〜I0nとフィ
ーダ母線の零相電圧V0から事故電流を消滅させるのに
必要なリアクトル装置の供給電流を求め、この電流にな
るよう該リアクトル装置のサイリスタを位相制御する。
装置で接地し、フィーダ31〜3nの1線地絡時にリアク
トル装置のタップ切換で電力系統の対地キャパシタンス
と共振させることにより地絡電流を消滅させるのでは、
キャパシタンス容量の監視と把握が必要、及び高速・高
精度のリアクトル制御ができない。 【解決手段】 逆並列サイリスタTh1,Th2付きリ
アクトルLと、このリアクトルに並列接続したコンデン
サCを基本構成とするサイリスタ制御可変リアクトル装
置6で中性点を接地し、地絡事故消滅装置7は1線地絡
事故発生時に、各フィーダの零相電流I01〜I0nとフィ
ーダ母線の零相電圧V0から事故電流を消滅させるのに
必要なリアクトル装置の供給電流を求め、この電流にな
るよう該リアクトル装置のサイリスタを位相制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配電系や送電系に
おける電力系統の中性点に接地用リアクトル装置を設置
し、電力系統1線地絡時にリアクトル装置のリアクトル
を変えて電力系統の対地キャパシタンスと共振させるこ
とにより地絡電流を消滅させ、無停電送電を可能にする
1線地絡事故消滅システムに関する。
おける電力系統の中性点に接地用リアクトル装置を設置
し、電力系統1線地絡時にリアクトル装置のリアクトル
を変えて電力系統の対地キャパシタンスと共振させるこ
とにより地絡電流を消滅させ、無停電送電を可能にする
1線地絡事故消滅システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、配電系統における1線地絡事故
電流を自動的に消滅させる従来の消弧リアクトル方式を
示す。この方式は、電力系統の中性点をタップ付きリア
クトル装置で接地するものである。
電流を自動的に消滅させる従来の消弧リアクトル方式を
示す。この方式は、電力系統の中性点をタップ付きリア
クトル装置で接地するものである。
【0003】同図は、配電系統電源1から母線2を介し
て複数のフィーダ31〜3nが接続され、それぞれの負荷
41〜4nに配電する。この配電系統において、フィーダ
31が、1線地絡事故の場合の零相等価回路を図5に示
す。
て複数のフィーダ31〜3nが接続され、それぞれの負荷
41〜4nに配電する。この配電系統において、フィーダ
31が、1線地絡事故の場合の零相等価回路を図5に示
す。
【0004】ここで、全フィーダの対地キャパシタンス
容量(ΣCn=C1+C2+…Cn)と中性点インダクタン
スLとの問に、下記の(1)式の共振条件が成立すると
零相インピーダンスは無限大になり、事故電流が消滅す
るので、フィーダ31に対して無停電送電が可能であ
る。なお、各フィーダの電流及び母線電圧は変流器CT
及び変成器PTで検出され、事故点抵抗Ra及び電流I
sが求められる。
容量(ΣCn=C1+C2+…Cn)と中性点インダクタン
スLとの問に、下記の(1)式の共振条件が成立すると
零相インピーダンスは無限大になり、事故電流が消滅す
るので、フィーダ31に対して無停電送電が可能であ
る。なお、各フィーダの電流及び母線電圧は変流器CT
及び変成器PTで検出され、事故点抵抗Ra及び電流I
sが求められる。
【0005】
【数1】
【0006】このためのリアクトル装置5は、リアクト
ルをタップ付きにすることにより、あるフィーダの停止
や配電線の区間開閉器の開放などで変化する配電線運用
状態に対して柔軟に(1)式の共振条件を成立させる。
ルをタップ付きにすることにより、あるフィーダの停止
や配電線の区間開閉器の開放などで変化する配電線運用
状態に対して柔軟に(1)式の共振条件を成立させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】全フィーダの対地キャ
パシタンス容量(ΣCn)は、フィーダ停止や配電線の
配電線の区間開閉器の開閉状態によって変化する。これ
に対して、常に(1)式を成立させるためには次のこと
が必要である。
パシタンス容量(ΣCn)は、フィーダ停止や配電線の
配電線の区間開閉器の開閉状態によって変化する。これ
に対して、常に(1)式を成立させるためには次のこと
が必要である。
【0008】(1)フィーダや区間開閉器の運用状態の
変化を監視し、配電系統内の対地キャパシタンス容量を
把握しなければならない。
変化を監視し、配電系統内の対地キャパシタンス容量を
把握しなければならない。
【0009】(2)変化する対地キャパシタンス容量に
対して、中性点リアクトル容量を変化させなけれぱなら
ない。
対して、中性点リアクトル容量を変化させなけれぱなら
ない。
【0010】項目(1)に対しては、保守員もしくは監
視装置による煩雑な対応が必要になる欠点がある。
視装置による煩雑な対応が必要になる欠点がある。
【0011】また、項目(2)に対しては、前述のよう
にタップ付きリアクトルを使用すればよいが、消弧性能
を高めるためには、その制御範囲を広くかつ制御幅を細
かくしなければならないで、多数のタップが必要になる
欠点がある。
にタップ付きリアクトルを使用すればよいが、消弧性能
を高めるためには、その制御範囲を広くかつ制御幅を細
かくしなければならないで、多数のタップが必要になる
欠点がある。
【0012】本発明の目的は、上述のような従来技術の
欠点を解消する1線地絡事故消滅システムを提供するも
のである。
欠点を解消する1線地絡事故消滅システムを提供するも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のタップ
付きリアクトル装置に代えて、インダクタンスを連続的
に変えることができるサイリスタ制御可変リアクトル装
置とし、各フィーダの零相電流と零相電圧から事故電流
を消滅させるのに必要なリアクトル装置の供給電流を求
め、これに応じてリアクトル装置のサイリスタ点弧角制
御を行うようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
付きリアクトル装置に代えて、インダクタンスを連続的
に変えることができるサイリスタ制御可変リアクトル装
置とし、各フィーダの零相電流と零相電圧から事故電流
を消滅させるのに必要なリアクトル装置の供給電流を求
め、これに応じてリアクトル装置のサイリスタ点弧角制
御を行うようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
【0014】電力系統の電源中性点に接地用リアクトル
装置を設置し、電力系統の1線地絡時にリアクトル装置
のインダクタンスを変えて電力系統の対地キャパシタン
スと共振させることにより地絡電流を消滅させる1線地
絡事故消滅システムにおいて、前記リアクトル装置は、
逆並列サイリスタ付きリアクトルと、このリアクトルに
並列接続したコンデンサを基本構成とするサイリスタ制
御可変リアクトル装置とし、電力系統のフィーダの1線
地絡事故発生時に、各フィーダの零相電流とフィーダ母
線の零相電圧から事故電流を消滅させるのに必要な前記
サイリスタ制御可変リアクトル装置の供給電流を求め、
この電流になるよう該リアクトル装置のサイリスタを位
相制御する地絡事故消滅装置を設けたことを特徴とす
る。
装置を設置し、電力系統の1線地絡時にリアクトル装置
のインダクタンスを変えて電力系統の対地キャパシタン
スと共振させることにより地絡電流を消滅させる1線地
絡事故消滅システムにおいて、前記リアクトル装置は、
逆並列サイリスタ付きリアクトルと、このリアクトルに
並列接続したコンデンサを基本構成とするサイリスタ制
御可変リアクトル装置とし、電力系統のフィーダの1線
地絡事故発生時に、各フィーダの零相電流とフィーダ母
線の零相電圧から事故電流を消滅させるのに必要な前記
サイリスタ制御可変リアクトル装置の供給電流を求め、
この電流になるよう該リアクトル装置のサイリスタを位
相制御する地絡事故消滅装置を設けたことを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態を示す
システム構成図であり、配電系統を単相図で示す。同図
が図4と異なる部分は、リアクトル装置5に代えてサイ
リスタ制御可変リアクトル装置6を設け、そのサイリス
タの点弧位相を地絡事故消滅装置7によって制御するこ
とにある。
システム構成図であり、配電系統を単相図で示す。同図
が図4と異なる部分は、リアクトル装置5に代えてサイ
リスタ制御可変リアクトル装置6を設け、そのサイリス
タの点弧位相を地絡事故消滅装置7によって制御するこ
とにある。
【0016】地絡事故消滅装置7は、各フィーダ31〜
3nの零相電流I01、I02、…、I0n及び配電用変電所
の零相電圧V0を検出入力とし、サイリスタ制御可変リ
アクトル装置6のサイリスタTh1,Th2に対して位
相制御信号を与えることにより、1線地絡事故電流を消
滅させる。
3nの零相電流I01、I02、…、I0n及び配電用変電所
の零相電圧V0を検出入力とし、サイリスタ制御可変リ
アクトル装置6のサイリスタTh1,Th2に対して位
相制御信号を与えることにより、1線地絡事故電流を消
滅させる。
【0017】サイリスタ制御可変リアクトル装置6の原
理を説明する。この基本構成として、逆並列サイリスタ
付きリアクトルLに対してコンデンサCが並列に接続さ
れ、更にこれと直列にリアクトルLhが接続される。
理を説明する。この基本構成として、逆並列サイリスタ
付きリアクトルLに対してコンデンサCが並列に接続さ
れ、更にこれと直列にリアクトルLhが接続される。
【0018】図2にコンデンサCの電圧がVcでサイリ
スタの導通角がβの場合のリアクトル電流ILとコンデ
ンサCの電流ICの様子を示す。サイリスタTh1,T
h2の位相制御(点弧角制御。図2の例では時刻T1で
サイリスタTh1に、また時刻T2でサイリスタTh2
に点弧パルスが与えられている)によりILが変化し、
サイリスタ制御可変リアクトル装置全体のリアクタンス
が変化する。このリアクタンス変化は、導通角βにより
連続的にすることができる。
スタの導通角がβの場合のリアクトル電流ILとコンデ
ンサCの電流ICの様子を示す。サイリスタTh1,T
h2の位相制御(点弧角制御。図2の例では時刻T1で
サイリスタTh1に、また時刻T2でサイリスタTh2
に点弧パルスが与えられている)によりILが変化し、
サイリスタ制御可変リアクトル装置全体のリアクタンス
が変化する。このリアクタンス変化は、導通角βにより
連続的にすることができる。
【0019】リアクトルLhは、逆並列サイリスタ付き
のリアクトル電流が奇数調波(高調波)を含むので、こ
の奇数調波電流を系統側に流し出させないために必要な
ものである。つまり、高調波抑制用リアクトルである。
このLhは下記の(2)式を満足するように選ばれる。
のリアクトル電流が奇数調波(高調波)を含むので、こ
の奇数調波電流を系統側に流し出させないために必要な
ものである。つまり、高調波抑制用リアクトルである。
このLhは下記の(2)式を満足するように選ばれる。
【0020】
【数2】
【0021】上記の(2)式が成立した場合、逆並列サ
イリスタ付きリアクトルと、これに並列に接続されたコ
ンデンサとの合成基本波リアクタンスXTが次の(3)
式で与えられることは周知である。
イリスタ付きリアクトルと、これに並列に接続されたコ
ンデンサとの合成基本波リアクタンスXTが次の(3)
式で与えられることは周知である。
【0022】
【数3】
【0023】この(3)式において、容量性のリアクタ
ンスは負になる。定数の一例として、Lh=2.42H
(50HzでXh=j760Ω)、C=12.56μF
(50Hzで−j253Ω)、L=0.2H(50Hz
でj63Ω)とする。
ンスは負になる。定数の一例として、Lh=2.42H
(50HzでXh=j760Ω)、C=12.56μF
(50Hzで−j253Ω)、L=0.2H(50Hz
でj63Ω)とする。
【0024】(3)式より、点弧角β(δ=π−β)に
対して、XTを求め、Xhとの直列リアクタンスから事故
点抵抗が零の場合、1線地絡時にサイリスタ制御可変リ
アクトル装置6から供給される電流ILFを求めた結果を
表1に示す。
対して、XTを求め、Xhとの直列リアクタンスから事故
点抵抗が零の場合、1線地絡時にサイリスタ制御可変リ
アクトル装置6から供給される電流ILFを求めた結果を
表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】この表1から、サイリスタ制御可変リアク
タンス装置6のサイリスタの点弧角を180°から14
2°までの制御範囲に対して、リアクトル電流(遅れ)
を7.5Aから34.3Aまで連続的に制御できることが
わかる。
タンス装置6のサイリスタの点弧角を180°から14
2°までの制御範囲に対して、リアクトル電流(遅れ)
を7.5Aから34.3Aまで連続的に制御できることが
わかる。
【0027】この定数に対して、(2)式の関係を調べ
ると、第3調波に対しLhのリアクタンスはj2.28k
Ω、コンデンサのリアクタンスは−j84.3Ωになる
ため、系統側に流出する高調波電流はほとんどない。系
統側へ流出する高調波電流を抑制するLhの替わりに、
コンデンサと並列に高調波フィルタを接続することもで
きる。
ると、第3調波に対しLhのリアクタンスはj2.28k
Ω、コンデンサのリアクタンスは−j84.3Ωになる
ため、系統側に流出する高調波電流はほとんどない。系
統側へ流出する高調波電流を抑制するLhの替わりに、
コンデンサと並列に高調波フィルタを接続することもで
きる。
【0028】次に、地絡事故消滅装置7について説明す
る。前述のようにこの装置の入力は、各フィーダの零相
電流I01、I02、…、I0nと配電用変電所の零相電圧V
0であり、出力はサイリスタ制御可変リアクトル装置6
のサイリスタ点弧角βである。フィーダ31が事故回線
の場合、図5の等価回路から事故回線の零相電流I01
は、次の(4)式になる。
る。前述のようにこの装置の入力は、各フィーダの零相
電流I01、I02、…、I0nと配電用変電所の零相電圧V
0であり、出力はサイリスタ制御可変リアクトル装置6
のサイリスタ点弧角βである。フィーダ31が事故回線
の場合、図5の等価回路から事故回線の零相電流I01
は、次の(4)式になる。
【0029】
【数4】
【0030】一般に、事故回線の零相電流は、全ての健
全回線の対地充電電流IC2+IC3+…ICnの和と、リ
アクトル装置6からの供給電流ILFの和になる。
全回線の対地充電電流IC2+IC3+…ICnの和と、リ
アクトル装置6からの供給電流ILFの和になる。
【0031】一方、事故電流IFは(5)式になる。
【0032】
【数5】
【0033】事故電流は、事故回線の零相電流I01と事
故回線フィーダの対地充電電流IC1の和になる。そこ
で、事故消滅条件は、次の(6)式に示すように、IF
が零になるようにリアクトル装置6からの供給電流ILF
を制御すればよい。
故回線フィーダの対地充電電流IC1の和になる。そこ
で、事故消滅条件は、次の(6)式に示すように、IF
が零になるようにリアクトル装置6からの供給電流ILF
を制御すればよい。
【0034】
【数6】
【0035】ここで、事故回線の対地充電電流は、完全
地絡事故時の電流IC10をあらかじめ設定しておき、入
力された零相電圧の大きさV0によって補正すれば、事
故点抵抗をもつ不完全地絡の場合でも次の(7)式で対
応できる。
地絡事故時の電流IC10をあらかじめ設定しておき、入
力された零相電圧の大きさV0によって補正すれば、事
故点抵抗をもつ不完全地絡の場合でも次の(7)式で対
応できる。
【0036】
【数7】
【0037】V0:入力された零相電圧の大きさ V00:完全地絡時の零相電圧の大きさ(定格電圧に対し
て既知値) 前記の表1から、完全地絡時のサイリスタ点弧角βとリ
アクトル装置6のリアクトル電流ILFとの関係を図3に
示す。点弧角の初期値をβ0とすると、リアクトル装置
6のリアクトル電流から供給される電流は、次の(8)
式になる。
て既知値) 前記の表1から、完全地絡時のサイリスタ点弧角βとリ
アクトル装置6のリアクトル電流ILFとの関係を図3に
示す。点弧角の初期値をβ0とすると、リアクトル装置
6のリアクトル電流から供給される電流は、次の(8)
式になる。
【0038】
【数8】
【0039】また、事故初期の事故回線の電流I01’
は、次の(9)式となる。
は、次の(9)式となる。
【0040】
【数9】
【0041】以上までの事から、前記の(6)式を満足
するため、増加すべきリアクトル電流ΔILFは(1
0)、(11)式で与えられる。
するため、増加すべきリアクトル電流ΔILFは(1
0)、(11)式で与えられる。
【0042】
【数10】
【0043】したがって、地絡事故消滅装置7は、図3
の関係を記憶しておき、(11)式に示す増加すべきリ
アクトル電流ΔILFに対応する点弧角β0を求め、この
点弧角にサイリスタTh1,Th2を制御することによ
り、(6)式を満足できるので、地絡事故消滅の事故条
件を成立させることができる。
の関係を記憶しておき、(11)式に示す増加すべきリ
アクトル電流ΔILFに対応する点弧角β0を求め、この
点弧角にサイリスタTh1,Th2を制御することによ
り、(6)式を満足できるので、地絡事故消滅の事故条
件を成立させることができる。
【0044】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、インダ
クタンスを連続的に変えることができるサイリスタ制御
可変リアクトル装置を電源中性点に設け、各フィーダの
零相電流と零相電圧から事故電流を消滅させるのに必要
なリアクトル装置の供給電流を求めてサイリスタ点弧角
制御を行うようにしたため、以下の効果がある。
クタンスを連続的に変えることができるサイリスタ制御
可変リアクトル装置を電源中性点に設け、各フィーダの
零相電流と零相電圧から事故電流を消滅させるのに必要
なリアクトル装置の供給電流を求めてサイリスタ点弧角
制御を行うようにしたため、以下の効果がある。
【0045】(1)フィーダに1線地絡が生じたときの
全フィーダの対地キャパシタンス容量を監視及び把握す
ることなく、正確に事故電流を消滅させることができ
る。
全フィーダの対地キャパシタンス容量を監視及び把握す
ることなく、正確に事故電流を消滅させることができ
る。
【0046】(2)変化する対地キャパシタンス容量に
対して、中性点リアクトル容量を高速・高精度に制御で
きる。
対して、中性点リアクトル容量を高速・高精度に制御で
きる。
【0047】(3)リアクトル値を高速に変化/制御で
きることから、瞬時に1線地絡時の無停電送配電が可能
になる。
きることから、瞬時に1線地絡時の無停電送配電が可能
になる。
【0048】(4)高調波抑制用リアクトルあるいはフ
ィルタを設けることにより、サイリスタ制御可変リアク
トル装置から発生する高調波が系統側へ流出するのを防
止できる。
ィルタを設けることにより、サイリスタ制御可変リアク
トル装置から発生する高調波が系統側へ流出するのを防
止できる。
【図1】本発明の実施形態を示すシステム構成図。
【図2】実施形態におけるコンデンサ電圧VCとリアク
トル電流ILの関係図。
トル電流ILの関係図。
【図3】実施形態における点弧角とリアクトル電流の関
係図。
係図。
【図4】従来のシステム構成図。
【図5】1線地絡事故消滅システムの零相等価回路。
1…系統電源 2…母線 31〜3n…フィーダ 41〜4n…負荷 5…タップ付きリアクトル装置 6…サイリスタ制御可変リアクトル装置 7…地絡事故消滅装置
Claims (1)
- 【請求項1】 電力系統の電源中性点に接地用リアクト
ル装置を設置し、電力系統の1線地絡時にリアクトル装
置のインダクタンスを変えて電力系統の対地キャパシタ
ンスと共振させることにより地絡電流を消滅させる1線
地絡事故消滅システムにおいて、 前記リアクトル装置は、逆並列サイリスタ付きリアクト
ルと、このリアクトルに並列接続したコンデンサを基本
構成とするサイリスタ制御可変リアクトル装置とし、 電力系統のフィーダの1線地絡事故発生時に、各フィー
ダの零相電流とフィーダ母線の零相電圧から事故電流を
消滅させるのに必要な前記サイリスタ制御可変リアクト
ル装置の供給電流を求め、この電流になるよう該リアク
トル装置のサイリスタを位相制御する地絡事故消滅装置
を設けたことを特徴とする1線地絡事故消滅システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9050806A JPH10248167A (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 1線地絡事故消滅システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9050806A JPH10248167A (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 1線地絡事故消滅システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10248167A true JPH10248167A (ja) | 1998-09-14 |
Family
ID=12869023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9050806A Pending JPH10248167A (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 1線地絡事故消滅システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10248167A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009183121A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 配電線補償リアクトルシステムおよび配電線補償リアクトル設定方法 |
JP2009276272A (ja) * | 2008-05-16 | 2009-11-26 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 分散リアクトル系統用人工地絡試験装置 |
CN111398730A (zh) * | 2020-03-01 | 2020-07-10 | 华中科技大学 | 基于无源注入直流信号的配电网及其故障识别方法 |
-
1997
- 1997-03-06 JP JP9050806A patent/JPH10248167A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009183121A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 配電線補償リアクトルシステムおよび配電線補償リアクトル設定方法 |
JP2009276272A (ja) * | 2008-05-16 | 2009-11-26 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 分散リアクトル系統用人工地絡試験装置 |
CN111398730A (zh) * | 2020-03-01 | 2020-07-10 | 华中科技大学 | 基于无源注入直流信号的配电网及其故障识别方法 |
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