JPH10238407A - ジェット推進機 - Google Patents

ジェット推進機

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JPH10238407A
JPH10238407A JP8717197A JP8717197A JPH10238407A JP H10238407 A JPH10238407 A JP H10238407A JP 8717197 A JP8717197 A JP 8717197A JP 8717197 A JP8717197 A JP 8717197A JP H10238407 A JPH10238407 A JP H10238407A
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JP
Japan
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propulsion
main body
propulsion device
gas
combustion chamber
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Application number
JP8717197A
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English (en)
Inventor
Michio Kondo
道男 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 推進力を円滑に発生するための流体ダイオー
ドを備えた、ジェット推進機関の提供を目的とする。 【構成】 ジェット推進機関は筒状の本体管と燃料燃焼
ガス噴射方向を制御するための流体ダイオードと燃料燃
焼室を備えた構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機、船舶、陸上走
行車輌、鉄道車輌などの移動用機械の推進用もしくは運
動制御用動力機関に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】現在までに開発製作されてき
たジェット推進機(燃料燃焼用の外気を必要としないロ
ケット推進機を除く。以下ジェットと呼称する)は主に
高速度航空機の動力として利用されてきたが、その機構
的特徴から大きく分けてターボジェット(含むターボフ
ァンジェット)、ラムジェット、パルスジェット(その
他の間欠型ジェットを含む)、噴射方向制御型ジェット
その他に分類できる。
【0003】ターボジェットは現在、航空機用を始め産
業用に供されている動力用ジェットの主流となってい
る。歴史的に見ても特に第二次世界大戦以後の航空機
の、高速度化技術の発展の主役をなしてきたといえる。
高速性能に関しては特に軍用航空機分野で顕著な進展が
見られ、マッハ3程度までが実用化されている。民生用
については音速〜亜音速(マッハ1以下)が一般的であ
る。航空機動力部門の技術として広く普及しており信頼
性も高い。
【0004】しかし、内部にファン(ブロア)およびタ
ービンを備えるという機構的特徴が、当該推進機関の高
速性能の限界を定め、その他の特質を損なう原因となっ
ている。当該機構がジェット噴射を安定させ静止時から
航行時に至る推進力を連続して発生する役割を果たして
いる反面、高速推進時には大きな通気抵抗となって推進
速度の限界(現状ではマッハ3〜4)を定めると共に、
推進機の構造を複雑にして重量の増大、耐久性の低下、
製作費の増加をもたらし、メンテナンスのハンドリング
をも煩雑にしている。さらにファンやタービンが高速回
転する際の風きり音が、発生騒音の大きな構成要素とな
る。また、航行時に他の飛翔物(鳥、蝙蝠などの飛翔動
物、雹、火山噴出物などの天然浮遊物)その他を吸引し
てファンに絡めて破損したり、吸引による機関の故障が
原因で当該推進機を搭載した航空機が墜落に至ったと見
られる事故があるなど、安全性において問題となる場合
があった。
【0005】ラムジェットは機関部にファン等の駆動要
素を全く持たず、マッハ5を越えるような超高速推進力
の発生が可能であり、推進機の構造が極めて単純なため
特に超高速時ではターボジェットの持つ欠陥を解消して
いるが、反面、静止状態での推進力が限りなく0に近く
自力では発進できないという、単独での動力機関として
は致命的な問題点を有している。
【0006】パルスジェットその他の間欠型ジェットは
両者の問題点を解消しようとしたものであり両者の中間
的な性能が期待されるが、既存の発明では噴射が間欠的
で初期推進力が不十分であり、例外的に第2次大戦末期
にナチスドイツがV1ロケットの動力として使用した以
外広く普及するには至っていない。また発進時の騒音振
動の発生、推進力の不安定性により従来の発明では産業
用の動力としては実用に適さない。
【0007】その他諸々の噴射方向制御型ジェットも数
多く考案されている(当該発明もこの範疇にはいる)。
しかし従来の発明では本体管路への外気の流入を著しく
阻害する構造であったり、流入外気の燃焼促進効果を充
分には利用しなかったり、結果として推力が間欠的であ
ったり、振動騒音が甚だしいなどいずれも実用に耐える
だけの構造原理となっていなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】推進機本体を単純な管状
体とし、これに無駆動流体ダイオードと燃焼室を備えた
ジェット推進機関を発明した。
【0009】
【作用】発明によるジェット推進機関は、管状の推進機
本体内を流れる気体の通気抵抗に関して、無駆動流体ダ
イオードを備えて推進機本体の前向き方向と、後向き方
向とで差異(前向き方向>後向き方向)を生ずる構造と
する。さらに本体内もしくは本体外に燃焼室を設け、本
体の燃焼室または外部に備えた燃焼室で燃料を燃焼させ
て生じた高圧燃焼ガスを本体内に導き、本体前方および
後方開口部からのガスの噴出力に常に一方向に固定した
差異(前方開口部<後方開口部)を確保し、その反力に
より発進時の前方への推進力を継続的に得るものであ
る。
【0010】推進機の前進速度が増加するに伴い、前方
開口部からの本体内部への外気の流入量が増大し、これ
が燃焼室に侵入することによって漸次燃焼力が高まり、
結果として推進力を増大せしめて超高速推進までが可能
となる。
【0011】本発明により、推進力発生部分に駆動する
要素を必ずしも必要としない構造で、静止時にも推進力
を連続して発生し、加速するに従って推進力が増加し、
前方から後方に向けて通過する気体流に対する本体管状
部の内部抵抗(通気抵抗)を低減できるため、低速度か
ら超高速度推進までが可能なジェット推進機関が得られ
る。
【0012】
【発明の実施例】本発明の実施例を図にて説明する。第
1図は推進機の縦断面図であり、第2図は前方から見た
正面図である。第3図は第1図でA−Aから見た燃焼室
4の横断面図である。第1図では左側が前方開口部1、
右側が後方開口部2である。4基の曲管3と管状の本体
からなる流体ダイオード1基を前方に、燃焼室4を中央
部に備えている。燃料空気混合ガス流入口5より燃料空
気混合ガスを燃焼室4内に噴射し、発火装置6により当
該ガスに着火して空気混合燃料ガスを燃焼せしめる。燃
焼ガスは燃焼による自身の膨張圧力により管の前方開口
部1及び後方開口部2に向けて噴出しようとするが、前
方向に向かうガスに関してはその一部が一旦、曲管3に
侵入し曲管を通って反転して先端より後方に向けて排出
する。これが曲管3に侵入しないで前方向に直進する燃
焼ガスと衝突するため噴出力が低減される。その結果前
方開口部1、後方開口部2での噴出力に差異が生じ推進
機を前方に推し進める推進力が生ずる。
【0013】当該推進力もしくは推進機外部からの作用
力により当該推進機が前進(第1図にて左方向への移
動)を開始し、前進速度が増加するに伴い前方開口部1
からの本体内部への外気の流入量が増大し、これが燃焼
室4に侵入することによって漸次燃焼力が高まり、結果
として推進力が増大して高速度推進までが可能となる。
【0014】第4図および第5図は、流体ダイオードの
一部をなす曲管の先端部分が推進機の静止時には本体管
内に突出しており、前方開口部1からの外気の流入が継
続して生ずる状態に至ったのち、曲管の一部を本体管外
に待避させる方式の推進機の発明の実施例であり、第4
図は当該推進機前半部の縦断面図、第5図は正面図であ
る。曲管3の点線部分は推進機発進時の曲管の位置を示
し、実線部分は外気の流入が生じた後、先端部が本体管
外に待避した曲管の位置を示す。曲管先端の突出部分を
本体管外に待避することにより、管内の流入外気の通気
抵抗が減少し高速推進力の発生がさらに容易になる。な
お曲管が待避したのちは、本体管側面の開口部分を適当
な方法で閉塞させても良い。
【0015】第6図および第7図は、流体ダイオードの
一部をなす曲管の先端部分が推進機本体管内に突出して
おり、前方開口部1からの外気の流入が継続して生ずる
状態に至ったのち本体管内にある曲管突出部分を覆う発
明を示している。第6図は推進機発進時に先端突出部が
開口した状態を示し、このとき覆い蓋7は管外に待避し
ている。第7図は前方開口部1より外気が流入を開始し
たのち突出部覆い蓋7を本体管側面に設けたスリットか
ら挿入して、突出部を完全に覆った状態を示す。開口部
などの本体管内突出部位を表面形状が滑らかな蓋で覆う
ことで本体管状部の通気抵抗を減じ、高速度での推進力
を発生し易くできる。
【0016】第8図および第9図は、流体ダイオードの
要素である曲管後端の開口を閉塞する方式の推進機の発
明の実施例である。両図とも第1図でA−Aから見た燃
焼室横断面図である。第10図は曲管閉塞筒8の側面
図、第11図は同正面図である。曲管閉塞筒8は円錐台
の側面であって、曲管後端の開口形状に合わせて4箇所
穿孔した形態をなしており、燃焼室4の前方壁(第1図
にて同室左端)に4個の曲管後端の開口端縁を摺動する
ようにはめ込んである。第8図は推進機発進時の曲管閉
塞筒8の開口の配置を示す。当該開口は曲管後端の開口
と合致している。第9図は曲管閉塞筒8を推進機本体の
中心軸の周りに45度、摺動回転させて曲管の開口を閉
塞した状態を示す。曲管の開口を閉塞することにより燃
焼ガスが曲管に侵入し曲管内を通過したのちに排出され
ることによる噴射ロスを減じ、管内を通過する気体の通
気抵抗を減じて高速時の推進力を円滑に発生させること
ができる。
【0017】以上実施例について説明したがこの発明で
は以下の実施態様をとることができる。 (1)流体ダイオードは図面で示した形状、原理、要素
数に限定されない。また流体ダイオード自体も複数組備
えることができる。 (2)燃焼室は推進機本体管の外部に設けてもよい。ま
た複数基設けてもよい。 (3)燃料空気混合ガスの空気混合比率は0%から10
0%まで必要に応じて任意に設定してよい。また当該推
進機の稼働中に変化させてもよい。 (4)発火装置、燃料空気混合ガス流入口はそれぞれ複
数基備えてもよい。 (5)発火装置はその構造、機構を限定しない。当該推
進機の稼働中、燃料の燃焼のために継続発火が不要であ
れば、燃料の着火後にその機能を停止するかもしくは管
外に待避する方式としてもよい。 (6)流体ダイオードの要素を覆う方法、待避する方
法、開口部を閉塞する方法はその形態、構造、原理を限
定しない。
【0018】
【発明の効果】本発明により制作されるジェット推進機
は初期推進力が安定して発生し、しかも低速度から超高
速度に至る推進力が連続して発生可能である。当該構造
は極めて単純なため既存の発明によるジェット推進機関
と比較して重量が軽量で、構成部品数が少なくでき製造
費の低廉化が図れる。また基本部分に駆動部を持たない
ため耐久性能が高められ、普段の保守管理が極めて容易
となる。さらに飛翔物の吸引によるトラブルが減少する
など使用時の安全性が高まる。
【0019】本推進機は航空機、船舶、陸上輸送機械そ
の他産業用の動力機や制動機として広く利用が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は当該推進機の縦断面図、第2図は推進機の前方
から見た正面図、第3図は第1図でA−Aから見た燃焼
室横断面図である。第4図は曲管待避方式の発明を示す
縦断面図、第5図は同正面図である。第6図は曲管覆蓋
方式の発明を示す縦断面図で覆蓋する前、第7図は同覆
蓋した後の状態を示す。第8図は曲管開口閉塞方式の発
明を示し、第1図にてA−Aから見た横断面図で閉塞前
を、第9図は同閉塞後を示す。第10図は曲管閉塞筒の
側面図、第11図は同正面図である。 1‥‥前方開口部、2‥‥後方開口部(ノズル)、3‥
‥曲管(4基と本体管路で流体ダイオードをなす)、4
‥‥燃焼室、5‥‥燃料空気混合ガス流入口、6‥‥発
火装置、7‥‥曲管突出部覆い蓋、8‥‥曲管閉塞筒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管状の本体内を流れる燃焼ガスの通気抵抗
    に関して、本体の前向き方向と後向き方向とで差異を生
    ずることを目的とした流体ダイオードを備えた、ジェッ
    ト推進機。
  2. 【請求項2】推進機本体の前方開口部より外気の流入が
    生じたのち、流体ダイオードをなす要素のうち本体管状
    部内にある部分の一部もしくは全部が、推進機本体管状
    部の外部に待避するようにした、請求項1に記載のジェ
    ット推進機。
  3. 【請求項3】推進機本体の前方開口部より外気の流入が
    生じたのち、流体ダイオードをなす要素のうち本体管状
    部内にある部分の一部もしくは全部を覆うか、当該要素
    の開口部の一部もしくは全部を閉塞するようにした、請
    求項1に記載のジェット推進機。
JP8717197A 1997-02-27 1997-02-27 ジェット推進機 Pending JPH10238407A (ja)

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