JPH10222284A - タッチ式座標入力装置 - Google Patents

タッチ式座標入力装置

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JPH10222284A
JPH10222284A JP33384797A JP33384797A JPH10222284A JP H10222284 A JPH10222284 A JP H10222284A JP 33384797 A JP33384797 A JP 33384797A JP 33384797 A JP33384797 A JP 33384797A JP H10222284 A JPH10222284 A JP H10222284A
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acoustic wave
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Hiroshi Kaneda
宏 金田
Shigeki Kanbara
茂樹 蒲原
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 くさび形変換器を用いることなく、パネルと
ベゼルとの間隔が小さなフラット又は低曲率パネルに適
用し、弾性表面波を利用して位置検出する。 【解決手段】 座標入力装置は、弾性表面波が伝播可能
であり、傾斜面3a,3bが形成されたパネル1と、この傾
斜面に配設され、かつ発信領域に向けてバルク波を斜め
方向に伝播させる圧電振動子4a,4bと、前記発信領域に
配設され、かつバルク波を弾性表面波に変換する薄板状
の変換媒体5a,5bと、パネル表面の全域に亘り弾性表面
波をX軸方向及びY軸方向に伝播させるとともに、伝播
した弾性表面波を表示領域の受信領域に集束させる第1
及び第2の反射アレイ6a,6b,7a,7bと、前記集束領域に
配設され、かつ弾性表面波をバルク波に変換し、前記パ
ネルの底部側の傾斜面9a,9bの方向に向けて伝播させる
薄板状の変換媒体8a,8bと、前記傾斜面に配設された圧
電振動子10a,10bとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶およびプラズ
マディスプレイなどのフラットディスプレイや低曲率デ
ィスプレイとして有用なタッチ式座標入力装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】座標入力装置として超音波方式のタッチ
パネルが利用されている。このタッチパネルは、図6に
示すように、表面波発信手段41,42により短時間の
超音波弾性表面波信号をバースト的に発信させ、この発
信信号を反射片43,44を介して座標入力範囲45の
表面全体に伝播させ、さらに反射片46,47を介して
その信号を受信手段48,49によって受信し、受信信
号を時間軸に沿って解析することにより、指示された座
標を検出している(特開昭61−239322号公
報)。このような超音波方式タッチパネルでは、圧電振
動子により励起されたバルク波を、くさび形変換器を介
して、超音波弾性表面波に変換し、パネル表面に超音波
弾性表面波信号を発信している。また、超音波弾性表面
波を受信する際にも、くさび形変換器により弾性表面波
信号をバルク波に変換し、圧電振動子により電気信号に
変換している。なお、前記くさび形変換器による弾性表
面波発信方法は、異なる媒質の境界面に音波が斜めに入
射した際に屈折する現象を利用した方法であり、音波の
進入角が臨界角となるようにくさびの角度を設定するこ
とにより、入射波を表面波に変換して表面波を発信させ
ている。
【0003】このような超音波方式タッチパネルでは、
パネル表面のうちくさび形変換器の設置部が、必然的に
パネル表面に比べて高くなる。そして、図7に示される
ように、ディスプレイが一般のブラウン管のような曲面
パネルで構成されている場合には、曲面パネル51と、
この曲面パネルの周縁部を覆うベゼル52との間には、
くさび形変換器53が設置可能な空間が生成する。しか
し、図8に示されるように、ディスプレイが液晶ディス
プレイやプラズマディスプレイのようなフラットパネル
の場合、ベゼル55で覆われたパネル表面54の周縁部
では、パネル54とベゼル55との間に隙間がなく、く
さび形変換器を設置する空間的余裕がない。そのため、
くさび形変換器を利用すると、フラットパネルや低曲率
パネルには適用できず、パネルの種類が大きく制約され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、くさび形変換器を用いることなく、音響波(表面波
など)を利用してタッチ式に入力された位置を精度よく
検出できるタッチ式座標入力装置を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、基板(パネル)とベゼルとの
間隔が小さなフラットパネル又は低曲率パネルディスプ
レイであっても音響波(弾性表面波など)を利用して位
置検出可能なタッチ式座標入力装置を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、簡単な構造であっても
音響波(弾性表面波など)を利用して入力位置を検出で
きるタッチ式座標入力装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、基板(パネル)の底部
又は側部側から表面に対して交差する方向にバルク波
[縦波(圧縮波)や横波(滑り波)]を伝播させ、この
バルク波を音響波(弾性表面波など)に変換すると、く
さび形変換器を用いることなく、パネル基板の表示領域
でのタッチ位置(接触又は入力位置)を精度よく検出で
きることを見いだし、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明のタッチ式座標入力装置
は、音響波が伝播可能な表面を有する伝播媒体と、この
伝播媒体の前記表面に対する交差方向にバルク波を伝播
させるためのバルク波生成手段と、板状部材で構成さ
れ、かつ前記バルク波生成手段からのバルク波を音響波
に変換し、前記伝播媒体の表面を伝播させるための音響
波生成手段と、この音響波生成手段からの音響波の表面
での散乱(又は摂動)を検出するための検出手段とを備
えている。
【0007】この装置において、バルク波生成手段は、
伝播媒体の表面に対してバルク波を斜め方向に伝播させ
てもよく、伝播媒体は、フラットパネル又は低曲率パネ
ルで構成できる。また、伝播媒体の第1のコーナー部の
底部又は側部側に配設され、かつ電気信号に応答して前
記伝播媒体の表面に対する交差方向にバルク波を伝播さ
せるための第1の圧電手段と、前記伝播媒体の表面にお
いて、前記第1の圧電手段からのバルク波を表面波に変
換するための第1の音響波生成手段(又は変換手段)と
で発信手段を構成し、前記伝播媒体の表面において、表
面波をバルク波に変換し、かつ前記伝播媒体の第2のコ
ーナー部の底部又は側部側に向かって伝播させるための
第2の音響波生成手段(又は変換手段)と、この第2の
音響波生成手段により変換されたバルク波を前記第2の
コーナー部の底部又は側部側で受信し、かつ電気信号を
生成するための第2の圧電手段とで受信手段を構成して
もよい。
【0008】本発明の座標入力装置には、超音波弾性表
面波を伝播可能な左右対称の表示領域を備えた基板(パ
ネル)と、この基板の第1のコーナー部の底部又は側部
側に形成された第1の面と、この第1の面に配設され、
かつ前記表示領域の周縁部の発信領域に対する交差方向
にバルク波を伝播させるための第1の圧電振動子と、前
記発信領域に配設され、かつ前記第1の圧電振動子によ
るバルク波を弾性表面波に変換するための薄板状の第1
の音響波変換媒体と、前記表示領域の周縁部のうちX軸
及びY軸方向の第1の側部に設けられ、かつ音響波変換
媒体による弾性表面波を一部透過させるとともに反射さ
せて前記表示領域の全域に亘って伝播させるための第1
の反射アレイと、前記第1の側部に対向するX軸及びY
軸方向の第2の側部に設けられ、前記第1の反射アレイ
(反射用グレーティング)により反射し、かつ表示領域
を伝播した弾性表面波を前記表示領域の周縁部の受信領
域に集束させるための第2の反射アレイ(反射用グレー
ティング)と、前記受信領域に配設され、かつ前記第2
の反射アレイ(反射用グレーティング)による弾性表面
波をバルク波に変換し、前記パネルの第2のコーナー部
の底部側へ伝播させるための薄板状の第2の音響波変換
媒体と、前記第2のコーナー部の底部又は側部側に形成
された第2の面と、この第2の面に配設され、かつバル
ク波の受信に応答して電気信号を生成させるための第2
の圧電振動子とを備えている、音響的に接触位置を検出
可能な装置(又は座標入力装置)も含まれる。なお、本
明細書において「表面」とは、音響波が伝播する伝播媒
体の表面近傍又は表層部を意味する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しつつ、
本発明を詳細に説明する。図1は本発明の座標入力装置
の一例を示す概略斜視図であり、図2はバルク波と表面
波との変換機構を説明するための概略図である。なお、
この例では、音響波として表面波、特に弾性表面波を利
用した例を示す。
【0010】この例の座標入力装置は、表面にタッチ可
能であり、X軸およびY軸方向に左右対称な表示領域
(画像表示領域)2が形成され、かつ音響波(弾性表面
波など)を伝播可能な表面を有する伝播媒体1と、この
伝播媒体の底部側から前記伝播媒体の表面に対する交差
方向(この例では、前記伝播媒体の表面に向かう斜め方
向)にバルク波を伝播させ、かつX軸方向およびY軸方
向に音響波(弾性表面波など)を生成させるための発信
手段(すなわち、X軸方向の発信手段3a〜5a,Y軸
方向の発信手段3b〜5b)とを備えている。この例に
おいて、前記伝播媒体1は、ガラス基板の等方性フラッ
トパネル又は低曲率パネルで構成されている。
【0011】前記発信手段3a〜5a,3b〜5bは、
それぞれ、伝播媒体1の底部側のうちX軸方向およびY
軸方向の発信領域に対応する隣接コーナー部(第1のコ
ーナー部)の基点領域に形成された傾斜面3a,3b
と、これらの傾斜面に配設され、かつ電気信号に応答し
て前記伝播媒体1の表面の発信領域に向かって斜め方向
にバルク波を発射させるための圧電振動子(第1のバル
ク波生成手段又は第1の圧電手段)4a,4bと、この
圧電振動子から伝播媒体内を伝播したバルク波を、伝播
媒体の表面の発信領域において音響波(表面波など)に
変換するための薄板状の音響波変換媒体(プレート状ト
ランスデューサ,第1の音響波生成手段)5a,5bと
で構成されている。また、前記基点領域の傾斜面3a,
3bからの垂直投影面(投影領域)は、伝播媒体1の表
面のうち前記表示領域2の周縁部の発信領域(X軸の発
信領域およびY軸の発信領域)で交差しており、前記発
信領域(交差領域又は投影領域)にはそれぞれ前記音響
波変換媒体5a,5bが配設されている。前記音響波変
換媒体(プレート状トランスデューサ,第1の音響波生
成手段)5a,5bは、伝播媒体1中のバルク波伝播速
度よりも速い表面波速度を有し、バルク波と音響波(表
面波など)とを相互に変換可能である。なお、この例で
は、音響波変換媒体5a,5bとして、結晶格子[10
0]面を発信方向(X軸方向,Y軸方向)に向けた単結
晶シリコンが使用されている。
【0012】X軸方向の発信手段3a〜5aとY軸方向
の発信手段3b〜5bからの弾性表面波は、第1の反射
アレイ(第1の反射手段)6a,6bおよび第2の反射
アレイ(第2の反射手段)7a,7bで構成された反射
手段により、前記表示領域2の全域に亘ってY軸方向お
よびX軸方向に伝播するとともに、伝播した弾性表面波
はX軸方向およびY軸方向に集束され、受信手段8a,
9a,8b,9bにより受信される。より詳細には、前
記表示領域2の周縁部のうちX軸方向に延びる一方の側
部(第1の側部)には、発信領域を基点として発信手段
3a〜5aからの弾性表面波をX軸方向からY軸方向に
伝播させるための第1のX軸反射アレイ6aが形成さ
れ、前記表示領域2の周縁部のうち前記第1の側部と対
向する他の側部(第2の側部)には、第1のX軸反射ア
レイ6aでY軸方向に反射した弾性表面波をX軸方向の
集束領域(又は受信領域)に反射して集束させるための
第2のX軸反射アレイ7aが形成されている。さらに、
前記表示領域2の周縁部のうちY軸方向に延びる一方の
側部には、発信領域を基点として発信手段3b〜5bか
らの弾性表面波をY軸方向からX軸方向に伝播させるた
めの第1のY軸反射アレイ6bが形成され、前記表示領
域2の周縁部のうち前記側部と対向する他の側部には、
第1のY軸反射アレイ6bでX軸方向に反射した弾性表
面波をY軸方向の受信領域に反射して集束させるための
第2のY軸反射アレイ7bが形成されている。各反射ア
レイは、弾性表面波の一部を透過させるとともに反射可
能である。このような反射アレイ6a,6b,7a,7
bにより、前記X軸方向の発信手段及びY軸方向の発信
手段からの弾性表面波を表示領域2の全域に亘って伝播
させるとともに、表示領域を伝播した弾性表面波を受信
領域(X軸の受信領域およびY軸の受信領域)で集束さ
せることができる。
【0013】前記受信手段8a,9a,8b,9bは、
表示領域2を伝播し集束した弾性表面波をバルク波に変
換して伝播媒体1の底部側に向かって斜め方向に伝播さ
せて受信する。すなわち、前記受信手段は、前記第2の
反射アレイ7a,7bに隣接した受信領域に配設され、
かつ前記弾性表面波をバルク波に変換するとともに前記
伝播媒体1の底部側に向かって斜め方向に伝播させるた
めの薄板状の音響波変換媒体(プレート状トランスデュ
ーサ,第2の音響波生成手段)8a,8bと、伝播媒体
1の底部側のうち前記音響波変換媒体8a,8bによる
屈折投影領域に対応するコーナー部(第2のコーナー
部)の終点領域に形成された傾斜面9a,9bと、この
傾斜面に配設されているとともに、前記音響波変換媒体
8a,8bにより変換されたバルク波を受信し、かつ電
気信号を生成するための圧電振動子(第2の圧電手段)
10a,10bとで構成されている。
【0014】前記音響波変換媒体(第2の音響波生成手
段)8a,8bは前記音響波変換媒体(第1の音響波生
成手段)5a,5bと同様な材料(伝播媒体中のバルク
波伝播速度よりも速い表面波速度を有し、バルク波と表
面波とを相互に変換可能な材料)で形成されている。こ
の例では、音響波変換媒体8a,8bとして、結晶格子
[100]面を受信方向(X軸方向,Y軸方向)に向け
た単結晶シリコンが使用されている。
【0015】そして、圧電振動子10a,10bによる
受信信号は、信号を解析するための検出手段(図示せ
ず)に与えられ、少なくとも圧電振動子10a,10b
を含む検出手段では、受信信号のうち表示領域2のタッ
チに伴う撹乱成分(摂動)を時間的ファクターとともに
検出することにより、表示領域2でのタッチ位置又はタ
ッチ領域を検出している。
【0016】なお、圧電振動子4a,4bにより生成し
たバルク波は伝播媒体1中を直進し、伝播媒体1と音響
波変換媒体5a,5bとの界面に対して斜め入射し、音
速の相違によりスネルの法則にしたがって屈折する。そ
のため、図2に示されるように、前記伝播媒体1と音響
波変換媒体5a(5b),8a(8b)との界面に対す
るバルク波の入射角度(斜め伝播方向)θが下記式
(1)を充足するように設定することにより、前記音響
波(弾性表面波など)とバルク波とを相互に変換でき
る。前記入射角度θは傾斜面の法線とパネル表面との内
角θと同義である。 Vb/Vs=cosθ θ=90°−Arcsin(Vb/Vs) (1) (式中、Vbは伝播媒体中のバルク波伝播速度、Vsは伝
播媒体と音響波変換媒体との界面での音響波(弾性波な
ど)の伝播速度を示す) すなわち、伝播媒体および音響波変換媒体の種類に応じ
て、伝播媒体1の表面と音響機変換媒体5a,5bとの
界面に対するバルク波の入射角度を臨界角に設定するこ
とにより、発信手段においては、伝播媒体と音響波変換
媒体との界面に進入したバルク波を屈折させて音響波
(弾性表面波など)aを生成させることができ、受信手
段においても、上記と同様な関係を利用して、音響波変
換媒体8a,8bにより、伝播媒体と音響波変換媒体と
の界面に進入した音響波(弾性表面波など)を屈折させ
て臨界角の方向に伝播するバルク波bを生成させること
ができる。
【0017】このような座標入力装置では、電気信号を
圧電振動子4a,4bに与えると、圧電振動子の振動に
よりバルク波が生成し、発信領域において音響波変換媒
体5a,5bによりバルク波が音響波(弾性表面波な
ど)に変換して、第1の反射手段により表示領域2にお
いて複数の経路を経て音響波(弾性表面波など)をX軸
方向およびY軸方向に伝播できる。そのため、表示領域
2をペンなどで接触すると、音響波(弾性表面波など)
が撹乱され、撹乱成分を含む音響波は第2の反射手段に
より受信領域に集束する。受信領域では、音響波変換媒
体8a,8bにより音響波(弾性表面波など)がバルク
波に変換され、圧電振動子10a,10bにより電気信
号に変換される。
【0018】伝播媒体の種類は、特に制限されないが、
音響波(弾性表面波、特に超音波弾性表面波)が伝播可
能な基板(パネル基板)が使用される。伝播媒体の表面
は、通常、平らであり、平滑面を形成している。伝播媒
体は、通常、フラットパネル又は湾曲パネル(特に低曲
率パネル)で構成されている。伝播媒体としては、例え
ば、ガラス(ソーダライムガラス,ホウケイ酸ガラス,
クラウンガラス,バリウム含有ガラス,ストロンチウム
含有ガラス、ホウ素含有ガラスなど)、セラミックス,
アルミニウム,ポリマー(音響減衰率の低いポリマー)
などが利用できる。
【0019】バルク波生成手段(圧電手段)はバルク波
(第1の波)を生成する。換言すれば、伝播媒体の表面
に対して交差する方向に伝播するバルク波は、音響波ト
ランスデューサ(すなわちバルク波生成手段)と結合し
ており、音響波トランスデューサは、通常、圧電手段
(圧電振動子など)で構成されている。音響波トランス
デューサは、音響的に結合するための平坦面を有してお
り、この平坦面は、バルク波(第1の波)が横断する伝
播媒体表面の一部に対して傾斜している。音響波トラン
スデューサを構成する圧電手段(圧電振動子)は、セラ
ミック圧電振動子やポリマー圧電振動子などで構成でき
る。
【0020】バルク波は、通常、縦波モード(プレッシ
ャーモード,pressure mode),表面に対して平行な振
動方向を有する横波モード(horizontal shear mod
e)、表面に対して非平行(垂直)の振動方向を有する
横波モード(virtical shear mode)から選択された少
なくとも1つの発信成分を有している。
【0021】パネル基板の表示領域は、タッチ(接触)
可能なタッチ範囲(すなわち座標入力範囲)を含んでお
り、通常、前記例のように左右対称、特に線対称な形状
(特に四角形状)に形成されている。パネル基板として
構成される伝播媒体は、通常、液晶画面などを視認可能
とするため、透明性を有している。好ましい伝播媒体
は、透明性でかつ等方性である。表示領域の周縁部(パ
ネルなどの伝播媒体の縁部)は、通常、ベゼルで覆うこ
とができる。
【0022】音響波生成手段(音響波変換媒体)は、前
記バルク波(第1の波)と音響波(第2の波)とを結合
させる音響波モードカップラーとして機能する。音響波
モードカップラーにより変換された音響波(第2の波)
としては、縦波モード(longitudinal mode),表面に
対して平行な振動方向を有する横波モード(horizontal
ly polarized shear mode)、表面に対して垂直な面内
に振動方向を有する横波モード(virtically polarised
shear mode)から選択された少なくとも1つの発信成
分を有する音響波が利用できる。好ましい音響波(第2
の波)は弾性表面波(中でも超音波弾性表面波)、特に
レーリー(Rayleigh)タイプの波である。
【0023】前記の例のように、傾斜面からのバルク波
を表面音響波に変換する場合、傾斜面は、伝播媒体,変
換媒体の種類に応じて、伝播媒体と変換媒体との界面に
対して、バルク波の入射角又は弾性表面波の反射角が臨
界角となるように形成できる。傾斜面の角度(傾斜面と
平板状の伝播媒体の底面との内角θ1 )は、伝播媒体や
変換媒体の特性に応じて、例えば、下記式(2)により
算出できる。 θ1 =180゜−Arcsin(Vb/Vs) (2) (式中、Vb,Vsは前記に同じ) 前記内角θ1 は、通常、90゜<θ1 <180゜、好ま
しくは100゜≦θ1≦160゜、さらに好ましくは1
10゜≦θ1 ≦150゜程度の範囲から選択できる。例
えば、伝播媒体をフリントガラスで構成し、変換媒体を
結晶格子[100]面を有する単結晶シリコンで構成す
る場合、伝播媒体の音響インピーダンスと密度、変換媒
体の結晶格子[100]面に対する垂直方向の表面波音
響インピーダンスと密度に基づいて、平板状の伝播媒体
の底面に対して130°程度に設定すればよい。好まし
い組合わせは、ガラスで構成された伝播媒体(基板)と
シリコン単結晶で構成された音響波変換媒体との組合わ
せである。
【0024】なお、傾斜面は、伝播媒体の底部側のうち
基点領域や終点領域に対応する部位にそれぞれ形成すれ
ばよく、図1に示されるように、パネルなどの伝播媒体
の側面と底面との角部(コーナー部)の全域に形成して
もよい。
【0025】バルク波を音響波(特に表面音響波)に相
互に変換するための音響波変換媒体としては、伝播媒体
中のバルク波伝播速度よりも速い表面波速度を有する媒
体(伝播媒体中の音波の伝播速度Vbよりも変換媒体中
の波の伝播速度Vsが速い媒質)が使用でき、例えば、
Vb/Vs=0.01〜0.99、好ましくは0.1〜
0.9、さらに好ましくは0.5〜0.9、特に0.7
〜0.8程度の範囲から選択できる。変換媒体として
は、音響インピーダンス、ヤング率又は剛性率が、伝播
媒体よりも大きな材料や、密度が伝播媒体よりも小さな
材料が使用できる。なお、音響インピーダンス、密度、
ヤング率および剛性率は、その媒質中の波の伝播速度と
関係して、例えば、下記式(3),(4)で表される。
【0026】 V=Z/ρ (3) V=(Y/ρ)1/2 (4) (式中、Vは媒質中を伝播する波の速度、Zは媒質の波
の進行方向の音響インピーダンス、ρは媒質の密度、Y
は媒質のヤング率又は剛性率を示す) 音響波変換媒体の形状や大きさ(例えば、高さ)は、フ
ラットパネルとベゼルとの間に配設可能であればよく、
通常、薄片又は薄板状である。変換媒体の厚みは、例え
ば、5mm以下(例えば、0.01〜3mm)、好まし
くは0.1〜3mm、さらに好ましくは0.1〜1mm
程度の範囲から選択してもよい。
【0027】反射手段は前記反射アレイで構成する必要
はなく、一部の音響波(弾性表面波など)を透過可能な
1又は複数の反射片で構成できる。反射手段を構成する
反射アレイは、伝播媒体の表面に凸部(ガラス,セラミ
ックスや金属などで形成された凸部など)や溝などとし
て形成された反射アレイ素子の集合体(反射アレイ群)
であってもよい。各反射アレイ素子は、通常、互いにほ
ぼ平行に形成されており、反射片や各反射アレイ素子の
角度は、音響波をX軸方向及びY軸方向に伝播させるた
め、通常、X軸又はY軸に対してほぼ45゜であっても
よい。
【0028】反射手段は、通常、音響波生成手段からの
音響波(第2の波)の進路の少なくとも一部に沿って配
置された一連のエレメント(第1の反射手段)と、第1
の反射手段からの音響波の反射方向の軸を横切る進路に
沿って配置された一連のエレメント(第2の反射手段)
とで構成されている。
【0029】反射片や反射アレイ素子の反射率や間隔
は、適当に設定できる。なお、音響波(弾性表面波な
ど)に対する各反射アレイ素子の反射率が同じである
と、音響波変換媒体からの距離が遠くなるにつれて、伝
播する音響波(表面波など)の強度が低下する。そのた
め、反射アレイ素子の反射率は、音響波変換媒体との距
離が遠ざかるにつれて大きくしてもよい。また、各反射
アレイ素子間の間隔を、音響波(弾性表面波など)の波
長の倍数とすると、音響波を効率よく反射できる。その
ため、反射アレイとして、各アレイ素子の間隔を波長の
倍数とし、かつ前記アレイ素子の反射率を関連する音響
波変換媒体から遠ざかるにつれて大きくしてもよい。例
えば、各アレイ素子の間隔を関連する音響波変換媒体か
ら遠ざかるにつれて小さくしてもよい。なお、反射片や
反射アレイは、スクリーン印刷などを利用して形成でき
る。
【0030】音響波生成手段から生成した音響波(弾性
表面波など)のうち第1の反射手段を透過した音響波は
第3の波を構成する。そのため、この第3の波は、反射
手段を介して、音響波生成手段と結合している。一方、
音響波生成手段から生成した音響波(弾性表面波など)
のうち第1の反射手段により反射された音響波は一連の
第4の波を構成し、音響波生成手段から生成した音響波
(第2の波)の進行方向とは異なる軸に沿って伝播媒体
の表面を伝播する。前記一連の第4の波は固有の時間遅
れを有し、この時間遅れは、通常、単調増加して変化す
る。
【0031】第2の反射手段は、前記のように、第1の
反射手段からの音響波の反射方向の軸を横切る進路に沿
って配置された一連のエレメントで構成され、第4の波
の少なくとも一部を反射して第2の音響波変換媒体に伝
播される。
【0032】前記検出手段は、伝播媒体の表面での撹乱
(摂動)、特に摂動位置を検出可能であればよく、通
常、圧電手段(圧電振動子など)を含んでいる。
【0033】本発明において、タッチ式座標入力装置
(音響的に接触を検出可能な装置)は、前記伝播媒体、
バルク波生成手段(音響波トランスデューサ)、音響波
生成手段(音響波モードカップラー)、および検出手段
とで構成すればよく、反射手段は必ずしも必要ではない
が、反射手段を備えているのが好ましい。
【0034】なお、前記の例では、伝播媒体の底部側か
らバルク波を伝播させているが、バルク波の伝播方向が
伝播媒体の表面に対して交差方向である限り、バルク波
源は適当な部位に形成できる。図3は本発明の装置の他
の態様を示す概略断面図である。
【0035】この例において、平板状の伝播媒体11の
底部には、傾斜面19を有する凹部20が形成され、前
記傾斜面19にはバルク波生成手段としての圧電振動子
14が取り付けられている。前記圧電振動子14からの
バルク波の伝播方向は、伝播媒体11の表面に配設され
たプレート状の音響波変換媒体15に対して交差する方
向である。
【0036】前記のように、本発明の装置において、反
射手段は必ずしも必要ではない。図4は本発明の装置の
他の態様を示す概略平面図である。この例において、平
板状の伝播媒体21の表面のうち、X軸方向およびY軸
方向の両側部には、少なくとも1つのプレート状の第1
の音響波変換媒体25a,25bと、プレート状の複数
の第2の音響波変換媒体28a,28b…28xとがそ
れぞれ対向して配設されている。すなわち、第1の音響
波変換媒体25a,25bを発信素子の構成要素として
利用し、伝播媒体の表面を伝播した音響波を複数の第2
の音響波変換媒体28a,28b…28xで受信素子の
構成要素として利用し、音響波の摂動を検出している。
なお、第1の音響波変換媒体は単一又は複数の変換媒体
で構成してもよい。なお、平板状の伝播媒体21は、前
記種々の材料で形成でき、多数の圧電素子を形成するた
め、表面にメタライズパターンが形成された圧電性ポリ
マーシート(例えば、ポリビニリデンフルオライドな
ど)で構成してもよい。
【0037】バルク波生成手段は単一の圧電素子で構成
する必要はなく、複合化して電極が配置されたマルチ圧
電素子で構成してもよい。このようなマルチ圧電素子
は、伝播媒体の側部、特に比較的厚みの大きな基板(例
えば、厚み12mm程度のガラス基板)の側面(垂直端
面)に取り付けることができる。図5は本発明の他の態
様を示す概略断面図である。
【0038】この例において、厚みの大きな伝播媒体3
1の側端面のうち上部側には、圧電素子34が配設さ
れ、この圧電素子は、前記側端面に取り付けられた底部
電極36と、前記圧電素子34の外面側に形成され、幾
何学的に櫛歯状の電極37a,37bとを備えている。
隣接する櫛歯状電極37a,37bの中心部の距離s
は、伝播媒体中のバルク波の波長λの1/2に対応する
ように設計されており、垂直方向に対する所望するバル
ク波Bの角度をθB とするとき、s=1/2×λ/co
sθB で表すことができる。また、伝播媒体31の表面
にはプレート状の音響波変換媒体35が配設されてい
る。このようなマルチ圧電素子を有する構成では、伝播
媒体の側面に圧電手段を配設しても音響波変換媒体と交
差する斜め方向にバルク波を伝播させることができる。
また、伝播媒体の底面に配設するのに比べて、板状の音
響波変換媒体と圧電素子との距離を小さくでき、圧電素
子から放射されるバルク波の拡散を最小限に抑制でき
る。
【0039】本願明細書は、伝播媒体の表面に対する交
差方向にバルク波を励起する工程、前記伝播媒体の表面
に、板状の音響波モードカップラーにより前記バルク波
から変換された波動モードを有する音響波を伝播させる
工程、変換された波動モードを有する音響波の摂動を検
出する工程とで構成されている、接触検出方法も開示す
る。この方法において、前記励起工程と、音響波の伝播
工程との間に、バルク波を板状の音響波モードカップラ
ーにより反射して音響波を生成させるための工程を含ん
でいてもよい。また、前記励起工程と、音響波の伝播工
程との間に、音響波の一部を反射して伝播媒体の表面付
近に音響波を伝播させるための反射工程が介在していて
もよい。
【0040】本発明の装置には、伝播媒体表面へのタッ
チに応答して、音声を発する音声生成手段や報知手段、
タッチ位置を表示するための表示手段、タッチ位置に応
答して表示領域の画像をコントロールするための制御手
段(例えば、表示画面の切替や消去手段)、他の駆動装
置の制御手段などを接続してもよい。
【0041】本発明のタッチ式座標入力装置は、ブラウ
ン管などの曲面を有する通常のディスプレイのみなら
ず、パネル表面がフラット又は低曲率のディスプレイ、
例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなど
にも好適に利用できる。
【0042】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。 実施例 以下のようにして、図1及び図2に示す構造のタッチパ
ネルを作製した。伝播媒体(タッチパネル材料)として
フリントガラス基板(26.4cm×19.8cm×3.0mm)を用い
た。このフリントガラス基板の底部側のうち底面と側面
との角部に、底面に対する角度θ1 =130°の傾斜面
3a,3b,9a,9bを形成した。この傾斜面の角度
は、フリントガラスにおけるバルク波(縦波)の音響イ
ンピーダンスと密度、および変換媒体としてのシリコン
単結晶の結晶格子[100]面に対する垂直方向の表面
波音響インピーダンスと密度に基づいて求めた。
【0043】特開昭61−239322号公報の記載に
準じて、前記フリントガラス基板表面の周縁部において
X軸方向、Y軸方向に、それぞれ、一対の発振側反射ア
レイ6a,6bと受信側反射アレイ7a,7bとをガラ
スペーストを用いてスクリーン印刷により形成し、45
0℃で焼成することにより反射アレイを形成した。
【0044】前記発信側の傾斜面3a,3bおよび受信
側の傾斜面9a,9bには、紫外線硬化型接着剤(日本
ロックタイト(株),ロックタイト346)を用いて、そ
れぞれ、圧電振動子(富士セラミックス(株)製,M−
6,共振周波数5.5MHz,8.0mm×2.0mm)4a,4
b,10a,10bを取り付けた。さらに、前記フリン
トガラス基板表面のうち発信領域と受信領域に、それぞ
れ、前記紫外線硬化型接着剤を用い、変換媒体5a,5
b,8a,8bとして薄板状の単結晶シリコン(8.0mm
×3.1mm×厚み0.5mm)を取り付けた。このシリコン単結
晶は、結晶格子[100]面の方向と弾性表面波の進行
方向(X軸方向およびY軸方向)とが一致するように取
り付けた。なお、前記フリントガラス基板表面と単結晶
シリコンとの界面に対する圧電振動子からのバルク波の
入射角度θは40°に設定した。
【0045】各圧電振動子の電極に半田付けにて電線ケ
ーブルを接続し、それらの電線ケーブルを、コネクター
を介して、コントローラーに接続した。コントローラー
としては、市販の超音波方式のコントローラー(タッチ
パネルシステムズ(株)製,1055E101)を用いた。コン
トローラーには、受信信号を解析して入力位置を検出す
るためのパーソナルコンピューターを接続した。
【0046】そして、上記のようにして作製されたタッ
チパネルを、座標入力装置として動作させたところ、入
力位置(タッチ位置)を精度よく検出できた。また、前
記タッチパネルをフラットパネルディスプレイに組み込
んだところ、ディスプレイとベゼルとの間に円滑に配設
できた。さらに、ディスプレイとベゼルとの間に組み込
んだ状態で座標入力装置として動作を確認したところ、
入力位置を精度よく検出できた。
【0047】
【発明の効果】本発明のタッチ式座標入力装置は、バル
ク波生成手段と音響波生成手段とを組み合わせているの
で、伝播媒体(パネルなど)の表面上に凹凸部がほとん
ど生成せず、表面の平滑性が高い。そのため、くさび形
変換器を用いることなく、簡単な構造であっても、表面
波を利用してタッチ式に入力された位置を精度よく検出
できる。また、伝播媒体(パネル)とベゼルとの間隔が
小さなフラットパネル又は低曲率パネルディスプレイで
も弾性表面波を利用して位置検出可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の座標入力装置の一例を示す概略
斜視図である。
【図2】図2はバルク波と表面波との変換機構を説明す
るための概略図である。
【図3】図3は本発明の装置の他の態様を示す概略断面
図である。
【図4】図4は本発明の装置の他の態様を示す概略平面
図である。
【図5】図5は本発明の他の態様を示す概略断面図であ
る。
【図6】図6は従来の座標入力装置を示す概略斜視図で
ある。
【図7】図7は曲面パネルとベゼルとの関係を示す概略
断面図である。
【図8】図8はフラットパネルとベゼルとの関係を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31…伝播媒体 2…表示領域 3a,3b,19…傾斜面 4a,4b,14,34…圧電振動子 5a,5b,15,25a,25b,35…変換媒体 6a,6b…第1の反射アレイ 7a,7b…第2の反射アレイ 8a,8b,28a,28b…28x…変換媒体 9a,9b…傾斜面 10a,10b…圧電振動子

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響波が伝播可能な表面を有する伝播媒
    体と、この伝播媒体の前記表面に対する交差方向にバル
    ク波を伝播させるためのバルク波生成手段と、板状部材
    で構成され、かつ前記バルク波生成手段からのバルク波
    を音響波に変換し、前記伝播媒体の表面を伝播させるた
    めの音響波生成手段と、この音響波生成手段からの音響
    波の表面での散乱を検出するための検出手段とを備えて
    いるタッチ式座標入力装置。
  2. 【請求項2】 バルク波生成手段が、伝播媒体の表面に
    対してバルク波を斜め方向に伝播させる請求項1記載の
    タッチ式座標入力装置。
  3. 【請求項3】 伝播媒体が、フラットパネル又は低曲率
    パネルで構成されている請求項1記載のタッチ式座標入
    力装置。
  4. 【請求項4】 弾性表面波を伝播可能な表面を有する伝
    播媒体と、この伝播媒体の底部側又は側面側から前記伝
    播媒体の表面に対してバルク波を斜め方向に伝播させる
    ためのバルク波生成手段と、バルク波を変換して弾性表
    面波を生成させるための音響波生成手段と、前記伝播媒
    体の表面に形成され、かつタッチ可能な領域と、この領
    域の周縁部のうち互いに対向する両側部に設けられ、か
    つ前記音響波生成手段からの弾性表面波を前記両側部の
    うち一方の側部から前記表示領域の全域に亘って伝播さ
    せるとともに、前記両側部のうち他方の側部において伝
    播した弾性表面波を集束させるための反射手段と、集束
    した弾性表面波をバルク波に変換して伝播媒体の底部側
    又は側面側に向かって斜め方向に伝播させ、伝播媒体の
    表面での弾性表面波の散乱を検出するための検出手段と
    を備えている請求項1記載のタッチ式座標入力装置。
  5. 【請求項5】 伝播媒体の第1のコーナー部の底部又は
    側面側に配設され、かつ前記伝播媒体の表面に対する交
    差方向にバルク波を伝播させるための第1の圧電手段
    と、前記伝播媒体の表面において、前記第1の圧電手段
    からのバルク波を表面波に変換するための第1の音響波
    生成手段と、前記伝播媒体の表面において、表面波をバ
    ルク波に変換し、かつ前記伝播媒体の第2のコーナー部
    の底部又は側面側に向かって伝播させるための第2の音
    響波生成手段と、この第2の音響波生成手段により変換
    されたバルク波を前記第2のコーナー部の底部又は側面
    側で検出するための第2の圧電手段とで構成され、前記
    第1及び第2の音響波生成手段が板状部材で構成されて
    いる請求項1記載のタッチ式座標入力装置。
  6. 【請求項6】 音響波生成手段が、伝播媒体中のバルク
    波伝播速度よりも速い表面波速度を有し、バルク波と表
    面波とを相互に変換可能な板状の変換媒体で構成されて
    いる請求項1,4又は5記載のタッチ式座標入力装置。
  7. 【請求項7】 伝播媒体表面とバルク波の斜め伝播方向
    との角度θが、下記式(1) θ=90°−Arcsin(Vb/Vs) (1) (式中、Vbは伝播媒体中のバルク波伝播速度、Vsは伝
    播媒体と変換媒体との界面での弾性波の伝播速度を示
    す)で表される請求項1,4,5又は6記載のタッチ式
    座興入力装置。
  8. 【請求項8】 伝播媒体表面と音響波生成手段との界面
    に対するバルク波の入射角度が臨界角である請求項1,
    4,5又は6記載のタッチ式座標入力装置。
  9. 【請求項9】 音響波生成手段の音響インピーダンス、
    ヤング率又は剛性率が、伝播媒体よりも大きい請求項
    1,4,5又は6記載のタッチ式座標入力装置。
  10. 【請求項10】 超音波弾性表面波を伝播可能な左右対
    称の表示領域を備えた基板と、この基板の第1のコーナ
    ー部の底部又は側部側に形成された第1の面と、この第
    1の面に配設され、かつ前記表示領域の周縁部の発信領
    域に対する交差方向にバルク波を斜め方向に伝播させる
    ための第1の圧電振動子と、前記発信領域に配設され、
    かつ前記第1の圧電振動子によるバルク波を弾性表面波
    に変換するための薄板状の第1の音響波変換媒体と、前
    記表示領域の周縁部のうちX軸及びY軸方向の第1の側
    部に設けられ、かつ音響波変換媒体による弾性表面波を
    一部透過させるとともに反射させて前記表示領域の全域
    に亘って伝播させるための第1の反射アレイと、前記第
    1の側部に対向するX軸及びY軸方向の第2の側部に設
    けられ、前記第1の反射アレイにより反射し、かつ表示
    領域を伝播した弾性表面波を前記表示領域の周縁部の受
    信領域に集束させるための第2の反射アレイと、前記受
    信領域に配設され、かつ前記第2の反射アレイによる弾
    性表面波をバルク波に変換し、前記パネルの第2のコー
    ナー部の底部又は側部側へ伝播させるための薄板状の第
    2の音響波変換媒体と、前記第2のコーナー部の底部側
    に形成された第2の面と、この第2の面に配設され、か
    つバルク波の受信に応答して電気信号を生成させるため
    の第2の圧電振動子とを備えている、音響的に接触位置
    を検出可能な装置。
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WO2001002943A1 (fr) * 1999-06-30 2001-01-11 Touch Panel Systems Corporation Capteur tactile acoustique

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