JPH10214388A - 反射型煙感知器の試験装置及び試験方法 - Google Patents

反射型煙感知器の試験装置及び試験方法

Info

Publication number
JPH10214388A
JPH10214388A JP1810097A JP1810097A JPH10214388A JP H10214388 A JPH10214388 A JP H10214388A JP 1810097 A JP1810097 A JP 1810097A JP 1810097 A JP1810097 A JP 1810097A JP H10214388 A JPH10214388 A JP H10214388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
test
distance
light receiving
receiving unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1810097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3222792B2 (ja
Inventor
Yasushi Shima
裕史 島
Masaki Nakamura
正毅 中村
Hidenari Matsukuma
秀成 松熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP01810097A priority Critical patent/JP3222792B2/ja
Publication of JPH10214388A publication Critical patent/JPH10214388A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3222792B2 publication Critical patent/JP3222792B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Fire-Detection Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】実際の設置距離に相当する動作状態を擬似的に
作り出して正確に動作試験する。 【解決手段】感知器本体1と反射部材の実際の設置距離
の範囲に対応して縮尺された所定の試験距離の範囲を設
定する試験台9の所定位置に、感知器本体1に対し実際
の設置距離に対応した所定の試験距離を介して対向配置
され、感知器本体1の発光部2からの光を受光部3側に
拡散反射させる拡散反射部材として凸面カーブミラー1
2を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光部と受光部を
備えた感知器本体に対し所定監視距離の監視空間を介し
て反射部材を対向配置し、監視空間に流入した煙による
光の減衰に基づき受光部で火災を検出する反射型煙感知
器の試験装置及び試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、広いエリアで火災監視を行う反射
型煙感知器としては、例えば図5のものが知られてい
る。図6において、感知器本体1には、発光部2と受光
部3が設けられる。感知器本体1に対しては所定の監視
距離、例えば40メートルの監視距離を離して反射板4
が対向設置される。発光部2は例えば赤外線LED等の
発光素子5と集光レンズ6を備え、発光素子5を間欠的
に発光駆動し、発光素子5からの光を集光レンズ6で集
光してビーム光を出力する。
【0003】発光部2からのビーム光は反射板4で反射
され、破線のように感知器本体1の受光部3に戻され
る。反射位置4としては、入射光を高効率で入射方向と
同一方向に反射する再帰型反射板(再帰型リフレックス
・リフレクタ)が使用される。受光部3は、集光レンズ
7とフォトダイオード等の受光素子8を備える。感知器
本体1と反射板4の間の検煙空間に煙の流入がない定常
監視状態にあっては、発光部2からの光は、出射ビーム
の広がり角、反射ビームの広がり角、監視距離及び反射
板4の反射率で概ね決まる減衰を受けて受光部3に入射
し、受光素子8の受光出力をアンプで増幅した後の受光
信号は、規定レベルに調整されている。
【0004】火災による煙が監視空間に流入すると、発
光部2から出て反射板4で反射されて受光部3に戻る光
は、煙による往路と復路での2回の減衰を受け、受光素
子8の受光出力が低下し、受光信号が所定の閾値以下と
なったときに火災を検出する。ところで、このような広
いエリアでの火災監視を行う反射型煙感知器にあって
は、製造出荷の際に、正常に動作することを試験する必
要があるが、実際に広い監視エリアに設置して動作試験
を行うことは現実的でない。そこで、試験装置を使用し
て実際に設置する広い監視エリアに相当する状態を擬似
的に作り出して試験動作を行う。
【0005】このための試験装置は、例えば図7のよう
に、試験台9に1メートル程度の試験距離を離して感知
器本体1と反射板4を対向配置し、その間に光を減衰す
る着脱自在なフィルタ10を設置して動作試験を行うよ
うしている。この試験装置は、感知器本体1の発光部2
を駆動し、発光部2からの光を対向する反射板4で反射
して受光部3に入射し、その間に設置したフイルタ10
によって実際の監視距離と同じ光の減衰を行って定常監
視状態を擬似的に作り出し、受光信号を規定レベルとす
るように初期調整する。また動作試験の際には、フィル
タ10に火災検出を行う規定の煙濃度に応じた減衰量の
ものを更に追加し、感知器本体1の受光部3による受光
信号を所定の閾値以下とすることで火災検出を行わせて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の試験装置にあっては、1メートル程度といっ
た比較的短い距離で感知器本体1と反射板4を対向させ
て間にフィルタ10を挿入すると、フィルタ10からの
反射光が直接受光部3に入射し、反射板4によって受光
部3に対し反射してくる光の減衰量を正確に決めること
ができず、正確な動作試験ができない問題がある。
【0007】また反射板4に再帰型反射板(リフレック
ス・リフレクタ)を使用した場合、試験装置を小型化す
るために試験距離を1メートル以下と短く設定すると、
反射板4の再帰精度が良すぎるために、反射板4で反射
した光が発光部2側に戻って受光部3への入射が極端に
減少し、初期受光量が得られず、動作試験そのものがで
きなくなる。そのため試験距離を2メートルというよう
に比較的長くしなければならず、試験装置が大型化す
る。
【0008】このような問題を解決するため、例えば図
8のように、2台の感知器本体1A,1Bを試験台9に
1メートル程度の試験距離を離して対向配置し、その間
にフィルタ10を設置した試験装置が考えられる。この
試験装置は、まず感知器本体1Aの発光部2Aを駆動
し、発光部2Aからの光を対向する感知器本体1Bの受
光部3Bに入射し、その間に設置したフィルタ10によ
って実際の監視距離と同じ光の減衰を行い、定常監視状
態を擬似的に作り出して初期調整を行う。
【0009】また動作試験の際には、フィルタ10に火
災検出を行う規定の煙濃度に応じた減衰量のものを更に
追加し、感知器本体1Bの受光部3Bにより火災検出を
行わせている。次に、感知器本体1Bの発光部2Bを駆
動し、発光部2Bからの光を対向する感知器本体1Aの
受光部3Aに入射し、その間に設置したフィルタ10に
よって実際の監視距離と同じ光の減衰を行い、定常監視
状態を擬似的に作り出して初期調整を行う。また動作試
験の際には、フィルタ10に火災検出を行う規定の煙濃
度に応じた減衰量のものを更に追加し、感知器本体1A
の受光部3Aにより火災検出を行わせている。
【0010】このように2台の感知器本体を使用した試
験にあっては、フィルタによる反射光の影響がなく、前
記の問題は回避できる。しかしながら、発光部と受光部
は異なる感知器本体のものを使用して試験しているた
め、実際の設置状態とは異なった動作試験となり、特
に、2台の感知器本体に使用している発光素子や受光素
子の特性のバラ付き等による影響が大きく、正確な動作
試験ができないという問題があった。
【0011】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、実際の設置状態に相当する動作状態
を擬似的に作り出して正確に動作試験ができるようにし
た反射型煙感知器の試験装置及び試験方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は次のように構成する。まず本発明は、発光部と
受光部を備えた感知器本体と、感知器本体に対し所定監
視距離の監視空間を介して対向配置され発光部からの光
を受光部に反射する反射部材とを有し、監視空間に流入
した煙による光の減衰に基づき受光部で火災を検出する
反射型煙感知器の試験装置を提供する。
【0013】このような試験装置として本発明は、感知
器本体と反射部材の実際の設置距離の範囲に対応して縮
尺された所定の試験距離の範囲を設定する試験台と、試
験台の所定位置に設置された感知器本体に対し実際の設
置距離に対応した所定の試験距離を介して対向配置さ
れ、感知器本体の発光部からの光を受光部側に拡散反射
させる拡散反射部材とを設けたことを特徴とする。ここ
で拡散反射部材としては、試験距離の増加に応じて受光
部に入射させる光量を減少させる凸面カーブミラーを使
用する。
【0014】このような本発明の試験装置によれば、投
光部からの光を凸面カーブミラーにより拡散反射して受
光部に戻すことで、実際の試験距離を縮尺した1メート
ル程度の短い試験距離であっても、40メートルといっ
た実際の監視距離に相当する光の減衰を作り出すことが
でき、減衰用のフィルタを使用した際の反射光による問
題を起こすことなく、正確に動作試験ができる。
【0015】また試験距離の範囲が数十センチメートル
から1メートル程度と短くとも、凸面カーブミラーによ
る反射で拡散しながら光を受光部に戻すため、再帰型反
射板を用いた場合に再帰精度が良すぎて反射光が受光部
に入射できない問題を解消でき、試験距離が短くてよい
ため試験装置を小型化できる。また本発明は、発光部と
受光部を備えた感知器本体と、感知器本体に対し所定監
視距離の監視空間を介して対向配置され発光部からの光
を受光部に反射する反射部材とを有し、監視空間に流入
した煙による光の減衰に基づき受光部で火災を検出する
反射型煙感知器の試験方法を提供する。
【0016】この試験方法は、 反射部材の実際の設置距離に対応して縮尺された所定
の試験距離を隔てて感知器本体の発光部からの光を受光
部側に拡散反射させる拡散反射部材を試験台上に対向配
置させ、 試験台上での感知器本体と拡散反射部材の対向状態
で、受光部の受光出力が試験距離に対応する実際の設置
距離での初期受光出力となるように調整して煙がない状
態での擬似的な定常監視状態を作り出し、 擬似的な定常監視状態で、煙の流入による光の減衰を
擬似的に作り出して前記受光部に火災を検出させる動作
試験を行う。
【0017】この場合、擬似的な定常監視状態で、拡散
反射部材を後退移動させることにより、簡単に煙の流入
による光の減衰を擬似的に作り出して受光部に火災を検
出させる動作試験を行うことができる。また発光部の発
光量を低下させることにより、煙の流入による光の減衰
を擬似的に作り出して受光部に火災を検出させる動作試
験を行ってもよい。また拡散反射部材としては、試験距
離の増加に応じて受光部に入射させる光量を減少させる
凸面カーブミラーを使用する。
【0018】このような本発明の試験方法においても、
試験装置と同様、発光部からの光を凸面カーブミラーに
より拡散反射して受光部に戻すことで、実際の試験距離
を縮尺した1メートル程度の短い試験距離であっても、
40メートルといった実際の監視距離に相当する光の減
衰を作り出すことができ、減衰用のフィルタを使用した
際のフィルタ自身からの反射光による問題を起こすこと
なく、正確に動作試験ができる。
【0019】また、試験距離の範囲が数十センチメート
ルから1メートルと短くとも、凸面カーブミラーによる
反射で拡散しながら光を受光部に戻すため、再帰型反射
板を用いた場合に再帰精度が良すぎて反射光が受光部に
入射できない問題を解消できる。更に本発明の別の形態
にあっては、試験台の一端に感知器本体を配置すると共
に、他端に感知器本体から信号線を接続した状態で取り
出された発光部又は受光部を対向して配置し、その間に
監視空間に流入した煙濃度に応じて減衰させるフィルタ
装置を設置する。このフィルタを使用した試験装置にあ
っては、フィルタを介して発光部と受光部が対向してい
るため、発光部と受光部がフィルタの片側に位置して発
光部のフィルタによる反射光が受光部に入射してしまう
問題がなく、また2台の感知器本体をフィルタを介して
対向配置した場合のような特性のばら付きもなく、正確
な動作試験ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明による反射型煙感知
器の試験装置の実施形態である。図1において、本発明
の試験装置は試験台9を有し、試験台9の一端側の規定
位置に試験対象とする感知器本体1を設置し、感知器本
体1に対向する位置には試験台9の長手方向に移動自在
な反射ユニット11が設けられる。反射ユニット11
は、底部両側のホルダ14によって試験台9に対し長手
方向に移動自在に設置され、感知器本体1に対向する前
面に拡散反射板として、この実施形態にあっては、凸面
カーブミラー12を設けている。
【0021】試験台9の側面及び上面には、感知器本体
1に対し反射ユニット11を設置するための試験距離目
盛13a,13b,13c,13d及び13e(図示せ
ず)が表示されている。即ち、試験距離目盛13aは感
知器本体1の設置位置を示す0メートルの換算試験距離
であり、これに対し試験距離目盛13b,13c,13
d,13eは感知器本体1に対し、図5に示したように
再帰型反射板4を設置する実際の監視距離、例えば10
メートル,20メートル,30メートル,40メートル
のそれぞれを、受光量に基づき縮尺換算した試験距離の
目盛とする。
【0022】図2は図1の平面図であり、実際の監視距
離40メートルを、受光量に基づき縮尺換算した試験距
離目盛13eの位置に反射ユニット11をセットした状
態で表わしている。試験台9の監視距離0メートルの試
験距離目盛13aに位置合せして設置された感知器本体
1は、発光部2と受光部3を横に配置している。発光部
2には赤外線LED等を用いた発光素子5と、発光素子
5からの光を集光してビーム光を投光する集光レンズ6
が設けられる。
【0023】また受光部3には反射ユニット11で反射
された光を集光する集光レンズ7と、集光レンズ7で集
光された光を受光して電気信号に変換するフォトダイオ
ード等の受光素子8が設けられる。試験台9に配置され
た反射ユニット11の発光部2からの光軸に相対する位
置には、凸面カーブミラー12が設けられている。凸面
カーブミラー12は発光部2からの光を破線のように拡
散反射して受光部3側に戻す。
【0024】このため発光部2からの光は凸面カーブミ
ラー12の拡散反射によって大きく広がり、受光部3に
戻る反射光の光量は大きく減衰する。凸面カーブミラー
12の拡散反射は、図示の位置から反射ユニット11を
発光部2側に移動すると、距離が短くなるにつれて反射
光の広がりの影響が少なくなることで単位面積当りの光
束が増加し、受光部3に入射する光量が増加することに
なる。
【0025】図3は本発明の試験装置における試験距離
と実際の監視距離との対応関係の説明図であり、併せ
て、動作試験に使用される発光回路17の回路部分を示
している。図3において、監視空間15に対しては発光
部2に設けている発光素子5からの光は集光レンズ6で
集光され、光ビームとして出力される。監視空間15の
光軸上には、例えば10メートルから40メートルを監
視範囲として必要な位置に再帰型反射板4が設置され
る。このような実際の監視空間15における再帰型反射
板4の設置位置で決まる監視距離に対し、図1,図2の
試験装置おいては、例えば試験台9上での試験距離の最
大距離が1メートル前後となる範囲で実際の各監視距離
での受光量に基づき縮尺された試験距離として設定する
ことができる。
【0026】本願発明者等の実験によれば、反射により
受光部3に入射する受光パワーは、実際の監視空間15
のような長い距離で再帰型反射板4を使用した場合に
は、監視距離Lの4乗にほぼ反比例する関係、即ち(1
/L4 )に反比例するの関係が得られる。しかし、試験
空間のような短い監視距離では、監視距離Lの2乗に反
比例する関係、即ち(1/L2 )に反比例する関係に近
くなる。これに対し凸面カーブミラー12を使用した場
合、受光パワーは試験空間16のような短い距離であっ
ても、曲率を選んだ例えば試験距離Lの2乗にほぼ反比
例する関係、即ち(1/L4 )に反比例する関係が得ら
れる。
【0027】また実際の監視空間15における監視距離
と試験空間16による試験距離との間の換算関係は各種
の要因があるために、計算式等により一義的に決めるこ
とはできない場合は、発光パワーを一定値に固定した状
態で監視空間15に再帰型反射板4を置いたときの受光
パワーの関係から、試験空間16において同じ規定の発
光パワーに対する凸面カーブミラー12の拡散反射によ
る受光パワーが監視空間15と同じになるように凸面カ
ーブミラー12の位置調整を行って、換算された試験距
離を定めるようにしてもよい。
【0028】図3の試験対象とする感知器本体の発光回
路17にあっては、発光部2の発光素子5の一端を抵抗
R及び試験スイッチ19を介して電源+Vcに接続して
おり、発光素子5の他端をスイッチング用のトランジス
タ20を介して接地接続している。スイッチング用のト
ランジスタ20に対しては、図示しない発振回路により
一定周期で駆動パルスが与えられ、間欠的に発光素子5
を発光駆動することでパルス光を監視空間15に出力し
ている。
【0029】試験スイッチ19は初期状態で切替端子a
側に閉じており、抵抗Rで定まる規定電流を発光素子5
に流し、規定の発光パワーを出すようにしている。切替
スイッチ19の切替端子b側は、可変抵抗VRを介して
切替端子a側に接続されている。そのため、試験スイッ
チ19を切替端子b側に切り替えると、可変抵抗VRと
抵抗Rの直列抵抗で決まる駆動電流が発光素子5に流れ
る。
【0030】可変抵抗VRは感知器本体の動作試験を行
うために設けられ、初期状態で抵抗値0となっており、
この状態で試験スイッチ19を切替端子b側に切り替え
て抵抗Rに直列接続し、可変抵抗VRを増やすことで発
光素子5の駆動電流を下げて発光パワーを低下させる。
これによって試験空間16に煙が流入したと同じ光の減
衰を擬似的に起こし、発光パワーの減少に伴う受光部3
の受光パワーの減少により、受光回路18に設けている
受光アンプが出力する受光信号の信号レベルを火災検出
のために予め定めた所定の閾値以下とすることで、火災
検出を行わせるようにしている。
【0031】また本発明にあっては、試験スイッチ19
を切替端子a側としたまま、試験台に設けている凸面カ
ーブミラー12を監視空間15の実際の監視距離に対応
した試験距離の位置から後方にずらして試験距離を増加
させることで、受光部3に入射する光量を減少させて、
試験空間16に煙が流入したと同等な状態を擬似的に作
って動作試験を行うこともできる。
【0032】図4は本発明の試験装置による反射型煙感
知器の試験手順の一例である。まず図4(A)のよう
に、試験対象とする感知器本体1を試験台9の試験距離
目盛13aで示す0メートルの位置にセットする。続い
て感知器本体1を実際に設置する監視距離例えば図3の
監視空間15における監視距離が、例えば40メートル
であったとすると、この監視距離40メートルを縮尺換
算した試験台9上の試験距離を与える試験距離目盛13
eの位置に反射ユニット11を、ホルダ14による試験
台9に対するスライドで位置決めする。
【0033】このように試験台9上で感知器本体1と実
際の監視距離に対応した試験距離に対する反射ユニット
11のセットが終了したならば、図3に示す発光回路1
7の試験スイッチ19を切替接点a側に閉じた状態で感
知器本体1の電源を投入して動作状態とし、発光素子5
の間欠駆動によるビーム光をパルス的に出力させる。こ
の感知器本体1からのパルス的なビーム光は、所定の試
験距離Lを介してセットされた反射ユニット11の前面
に設けている凸面カーブミラー12で破線のように拡散
反射されて感知器本体1側に戻り、受光部3で受光され
る。
【0034】即ち、図3の試験空間16側に示す受光部
3の集光レンズ7で集光されて受光素子8に入射し、微
弱な受光信号に変換された後に、受光回路18に設けて
いるアンプで増幅される。この図4(A)の試験状態
は、監視空間15に煙の流入がない定常監視状態におけ
る擬似的な試験状態であり、この擬似的な定常監視状態
で受光回路18のアンプから出力される受光信号が規定
レベルとなるように、例えば受光回路18に設けている
アンプの増幅率等の初期調整を行う。
【0035】次に図4(B)の動作試験を行う。図4
(B)の動作試験にあっては、図4(A)で設定した実
際の監視距離に対応する試験距離にセットしている11
´で示す反射ユニット11を、試験距離を増加させるよ
うに矢印のように後方に後退させる。この反射ユニット
11の後退によって、感知器本体1に対する単位面積当
りの反射光量が減少し、その結果、図3の受光部3に入
射する受光パワーが減少し、試験空間に煙が流入したと
同等な光の減衰を作り出すことができる。
【0036】そして反射ユニット11の後退によって受
光量が減少して、受光回路18に設けているアンプの出
力する受光信号が予め定めた閾値以下に低下すると、受
光回路18による火災検出が行われる。また本発明にお
ける別の動作試験としては、図4(A)の定常監視状態
の擬似的な試験状態を、スイッチ19の切替端子をb側
に閉じた状態でVR初期値を作り出し、この状態で可変
抵抗VRを操作して抵抗値を増やすことで発光素子5に
流れる駆動電流を下げ、発光パワーを低下させる。
【0037】この可変抵抗VRの調整による発光パワー
の低下により、監視空間15に煙が流入したと同等な光
の減衰を試験空間16に作り出すことができ、発光パワ
ーの低下に伴って、受光部3に拡散反射される光の入射
光量も低下し、受光回路18のアンプによる受光出力が
所定の閾値以下となることで火災検出ができる。ここ
で、図4の(B)における反射ユニット11を後退させ
て動作試験を行う場合には、試験距離目盛13b〜13
eのそれぞれにセットした定常監視状態で、受光信号を
所定の閾値に下げるに必要な後退距離を実験的に求めて
おくことで、より正確な動作試験ができる。この点は図
3の発光回路17に設けている可変抵抗VRの抵抗値の
調整による動作試験についても、同様に、動作試験に必
要な抵抗変化値を実験的に求めておけばよい。
【0038】また監視距離が10メートル,20メート
ル,30メートル,40メートルというようにステップ
的に決まっている場合には、可変抵抗VRの代わりにロ
ータリスイッチを設けて、各監視距離に対応した抵抗値
を選択して動作試験を行うことが望ましい。尚、図1の
実施形態にあっては、拡散反射板として凸面カーブミラ
ーを例にとるものであったが、本発明はこれに限定され
ず、適宜の拡散反射部材を用いることができる。
【0039】図5は本発明の他の実施形態であり、試験
にフィルタを使用して光を減衰し、フィルタを使用して
も図7のフィルタ反射光の問題及び図8の2台の感知器
本体を使用した場合の特性のばら付きの問題を解消した
ことを特徴とする。図5において、感知器本体1は、そ
の発光部2が着脱自在であり、試験時に図示のように発
光部収納穴2aから取り外して試験台9の反対側の位置
に信号線24を接続したまま設置できるようにしてい
る。感知器本体1は試験台9の一端に配置され、試験台
9の反対側にはホルダ25が設置され、ホルダ25上に
感知本体1から取外した発光部2を感知器本体1に向け
て配置する。感知器本体1とホルダ25に配置した発光
部2との間には、フィルタ10が配置される。
【0040】図5の試験動作は、まず感知器本体1から
取り出してホルダ25に設置した発光部2を駆動し、発
光部2からの光を間に設置したフィルタ10によって実
際の監視距離と同じ光の減衰を行って受光部3に入射
し、定常監視状態を擬似的に作り出すように受光信号を
規定レベルに初期調整する。続いて、フィルタ10に火
災検出を行う規定の煙濃度に応じた減衰量のものを更に
追加し、感知器本体1の受光部3による受光信号を所定
の閾値以下とすることで火災検出を行わせる。
【0041】この場合、発光部2を感知本体1から取り
出してフィルタ10の反対側に配置しているため、図7
の従来装置のように、発光部2からの光がフィルタ10
で反射して受光部3に入射してしまう問題は解消され
る。また図8の2台の感知器本体を使用した場合のよう
な発光部と受光部の特性のばら付きはなく、正確な動作
試験ができる。ここで、図6の実施形態にあっては、感
知器本体1から発光部2を取り出しているが、この代わ
りに受光部3を取り出してホルダ25に配置するように
してもよい。
【0042】尚、本発明は、上記の実施形態に示した数
値による限定は受けない。また、以上の実施形態は、火
災を検出する動作試験に関するものであるが、遮断障
害、即ち障害物により光軸が著しく遮られた状態を検出
する遮断障害検出動作試験に適用してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、試験装置に設置した感知器本体の発光部からの光を
実際の監視距離を縮尺換算した試験距離の位置に設置し
ている凸面カーブミラーにより拡散反射して受光部に戻
すことで、数十センチメートルから1メートル程度の短
い試験距離の範囲であっても、10メートルから40メ
ートルといった実際の監視距離に相当する光の減衰を作
り出すことができ、従来の減衰用のフィルタを挿入した
際の反射光による問題を起こすことなく、正確に定常監
視状態での初期設定及び動作試験ができる。
【0044】また試験距離が数十センチメートルから1
メートルと短くとも、凸面カーブミラー等の拡散反射板
による拡散反射で受光部に対し反射光を広げながら戻す
ため、再帰型反射板を試験装置に用いた場合の再帰精度
が良すぎて反射光が受光部に入射できない問題を解消で
き、短い試験距離で試験できることから、試験装置の小
型化を図ることができる。
【0045】更に本発明の別の形態にあっては、試験台
の一端に感知器本体を配置すると共に、他端に感知器本
体から信号線を接続した状態で取り出された発光部又は
受光部を対向して配置し、その間に監視空間に流入した
煙濃度に応じて減衰させるフィルタ装置を設置してお
り、フィルタを介して発光部と受光部が対向しているた
め、発光部と受光部がフィルタの片側に位置して発光部
のフィルタによる反射光が受光部に入射してしまう問題
がなく、また2台の感知器本体をフィルタを介して対向
配置した場合のような特性のばら付きもなく、正確な動
作試験ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試験装置の説明図
【図2】図1の平面図
【図3】本発明の試験装置における実際の監視距離と試
験距離の対応関係及び発光受光回路の説明図
【図4】本発明による試験手順の説明図
【図5】本発明の試験装置の他の実施形態の説明図
【図6】従来の反射型煙感知器の説明図
【図7】フィルタを用いた従来の試験装置の説明図
【図8】フィルタを用いた従来の他の試験装置の説明図
【符号の説明】 1:感知器本体 2:発光部 3:受光部 5:発光素子 6,7:集光レンズ 8:受光素子 9:試験台 10:フィルタ 11:反射ユニット 12:凸面カーブミラー(拡散反射板) 13a〜13d:試験距離目盛 14,25:ホルダ 15:監視空間 16:試験空間 17:発光回路 18:受光回路 19:試験スイッチ 20:トランジスタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光部と受光部を備えた感知器本体と、該
    感知器本体に対し所定監視距離の監視空間を介して対向
    配置され前記発光部からの光を前記受光部に反射する反
    射部材とを有し、前記監視空間に流入した煙による光の
    減衰に基づき前記受光部で火災を検出する反射型煙感知
    器の試験装置に於いて、 前記感知器本体と反射部材の実際の設置距離の範囲に対
    応して縮尺された所定の試験距離の範囲を設定する試験
    台と、 前記試験台の所定位置に設置された前記感知器本体に対
    し実際の設置距離に対応した所定の試験距離を介して対
    向配置され、前記感知器本体の発光部からの光を前記受
    光部側に拡散反射させる拡散反射部材と、を備えたこと
    を特徴とする反射型煙感知器の試験装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の反射型煙感知器の試験装置
    に於いて、前記拡散反射部材は、試験距離の増加に応じ
    て前記受光部に入射させる光量を減少させる凸面カーブ
    ミラーであることを特徴とする反射型煙感知器の試験装
    置。
  3. 【請求項3】発光部と受光部を備えた感知器本体と、該
    感知器本体に対し所定監視距離の監視空間を介して対向
    配置され前記発光部からの光を前記受光部に反射する反
    射部材とを有し、前記監視空間に流入した煙による光の
    減衰に基づき前記受光部で火災を検出する反射型煙感知
    器の試験装置に於いて、 前記感知器本体と反射部材の実際の設置距離に対応して
    縮尺された所定の試験距離を隔てて前記感知器本体の発
    光部からの光を前記受光部側に拡散反射させる拡散反射
    部材を試験台上に対向配置させ、 前記試験台上での感知器本体と拡散反射部材の対向状態
    で、前記受光部の受光出力が試験距離に対応する実際の
    設置距離での初期受光出力となるように調整して煙がな
    い状態での擬似的な定常監視状態を作り出し、 該擬似的な定常監視状態で、煙の流入による光の減衰を
    擬似的に作り出して前記受光部に火災を検出させる動作
    試験を行うことを特徴とする反射型煙感知器の試験方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の反射型煙感知器の試験方法
    に於いて、前記該擬似的な定常監視状態で、前記拡散反
    射部材を後退移動させることにより、煙の流入による光
    の減衰を擬似的に作り出して前記受光部に火災を検出さ
    せる動作試験を行うことを特徴とする反射型煙感知器の
    試験方法。
  5. 【請求項5】請求項3記載の反射型煙感知器の試験方法
    に於いて、前記該擬似的な定常監視状態で、前記発光部
    の発光量を低下させることにより、煙の流入による光の
    減衰を擬似的に作り出して前記受光部に火災を検出させ
    る動作試験を行うことを特徴とする反射型煙感知器の試
    験方法。
  6. 【請求項6】請求項3記載の反射型煙感知器の試験方法
    に於いて、前記拡散反射部材として、試験距離の増加に
    応じて前記受光部に入射させる光量を減少させる凸面カ
    ーブミラーを使用したことを特徴とする反射型煙感知器
    の試験方法。
  7. 【請求項7】発光部と受光部を備えた感知器本体と、該
    感知器本体に対し所定監視距離の監視空間を介して対向
    配置され前記発光部からの光を前記受光部に反射する反
    射部材とを有し、前記監視空間に流入した煙による光の
    減衰に基づき前記受光部で火災を検出する反射型煙感知
    器の試験装置に於いて、 前記感知器本体を一端に配置すると共に、他端に前記感
    知器本体から信号線を接続した状態で取り出された前記
    発光部又は前記受光部を対向して配置する試験台と、 前記試験台に設置された前記感知器本体と前記発光部又
    は受光部との間に配置され、対向配置された前記発光部
    から受光部に向かう光を前記監視空間に流入した煙濃度
    に応じて減衰させるフィルタ装置と、を備えたことを特
    徴とする反射型煙感知器の試験装置。
JP01810097A 1997-01-31 1997-01-31 反射型煙感知器の試験装置及び試験方法 Expired - Lifetime JP3222792B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01810097A JP3222792B2 (ja) 1997-01-31 1997-01-31 反射型煙感知器の試験装置及び試験方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01810097A JP3222792B2 (ja) 1997-01-31 1997-01-31 反射型煙感知器の試験装置及び試験方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10214388A true JPH10214388A (ja) 1998-08-11
JP3222792B2 JP3222792B2 (ja) 2001-10-29

Family

ID=11962217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01810097A Expired - Lifetime JP3222792B2 (ja) 1997-01-31 1997-01-31 反射型煙感知器の試験装置及び試験方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3222792B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105894761A (zh) * 2015-02-17 2016-08-24 霍尼韦尔国际公司 具有成像设备的投射光束探测器
JP2018055245A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 能美防災株式会社 光電式分離型感知器の試験装置及び光電式分離型感知器
CN113982276A (zh) * 2021-11-03 2022-01-28 广东天凛高新科技有限公司 现浇墙体机器人精确定位方法及装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105894761A (zh) * 2015-02-17 2016-08-24 霍尼韦尔国际公司 具有成像设备的投射光束探测器
JP2018055245A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 能美防災株式会社 光電式分離型感知器の試験装置及び光電式分離型感知器
CN113982276A (zh) * 2021-11-03 2022-01-28 广东天凛高新科技有限公司 现浇墙体机器人精确定位方法及装置
CN113982276B (zh) * 2021-11-03 2023-03-14 广东天凛高新科技有限公司 现浇墙体机器人精确定位方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3222792B2 (ja) 2001-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106463565B (zh) 激光雷达扫描仪校准
JP5856173B2 (ja) 煙検知回路、この煙検知回路を備える煙検知器、並びにこの回路及び検知器の両方を備える警報デバイス
US6496273B1 (en) Position determining apparatus for coordinate positioning machine
US6229598B1 (en) Electro-optic distance measuring apparatus
JP2004526198A (ja) 平行ビームレーザーセンサーのための調節可能なミラー
US7956329B2 (en) Flame detector and a method
US3740562A (en) Retro-reflective type detector head with fail-safe feature
US6225621B1 (en) Laser photoelectric sensor
JP3222792B2 (ja) 反射型煙感知器の試験装置及び試験方法
US6822216B2 (en) Obscuration detector
US4511249A (en) Microprocessor-driven laser ceilometers
JP2007121083A (ja) 測距装置
JPH02278110A (ja) 水平に対する光の入射角を測定するための方法及び装置
KR20190109001A (ko) 레이저를 이용한 휴대용 신장 측정 장치 및 그 방법
US5404228A (en) Misalignment detection apparatus for transmissiometer with underfilled reflector
JPH03102727A (ja) 光電スイッチ
RU2779243C1 (ru) Широкодиапазонное устройство для бестрассовой проверки параметров лазерных дальномеров
USRE27461E (en) Automatic focusing for cameras
JP2612750B2 (ja) 光電式煙感知器用発光式感度試験器
JPS6159455B2 (ja)
JPH08115479A (ja) 光電式煙感知器
RU1780016C (ru) Лазерный измеритель скорости объекта
JP2763572B2 (ja) 事務機器のオペレータ検出装置
JPS6040978A (ja) 障害物検知装置
JPH07234183A (ja) 光散乱式粒子検知センサー

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080817

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110817

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120817

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130817

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term