JPH10212903A - ガスタービン翼 - Google Patents

ガスタービン翼

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JPH10212903A
JPH10212903A JP1393797A JP1393797A JPH10212903A JP H10212903 A JPH10212903 A JP H10212903A JP 1393797 A JP1393797 A JP 1393797A JP 1393797 A JP1393797 A JP 1393797A JP H10212903 A JPH10212903 A JP H10212903A
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JP
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blade
cavity
cooling
gas turbine
hub
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JP1393797A
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Hiroki Fukuno
宏紀 福野
Yasuoki Tomita
康意 富田
Kiyoshi Suenaga
潔 末永
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ガスタービン翼列の後段側に設置
され、内部から冷却を行うようにした、薄肉長大された
ガスタービン翼に関する。翼プロフィル部の翼付根部に
隣接する部分に空洞を設けて、この空洞を流れる冷却空
気により内部から冷却するようにしたガスタービン動翼
を先に提案したが、冷却効果が不十分であった。本発明
は、このような不具合を解消できるガスタービン翼を提
供することを課題とする。 【解決手段】 本発明のガスタービン翼は、ハブ部ばか
りでなく、ハブ部の外周側に設けられている冷却通路の
少くとも一部を、ハブ部に形成されている空洞と略相似
の横断面形状にされ、内壁から内部を流れる冷却媒体中
に突出するピンフィンを設けた空洞部にした。これによ
り、冷却効率がさらに向上して、クリープ寿命がさらに
延びるとともに、ねじり剛性が増したガスタービン翼と
することができる。また、加工の難しかったマルチホー
ル等の冷却通路の形成が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービン翼列
の後段側に設けられる薄肉長大動翼等に適用され、横断
面形状が翼型形状に形成された翼プロフィル部内部に冷
却構造を設け、内部から冷却を行うようにしたガスター
ビン翼に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの高温、高出力化に伴い、
ガスタービン翼列の後方段の動翼および静翼の長大化が
著しくなってきている。このような長大化されたガスタ
ービン翼のうち、例えば動翼では、動翼自体の重量が大
きくなり、また周速度も大きくなるために、動翼回転時
の遠心力により動翼に発生する応力は、従来の動翼に比
較して格段に高くなってきている。
【0003】従って、このような動翼では、横断面形状
を翼型に形成した翼プロフィル部の翼断面の厚さを、翼
付根部に隣接する根元であるハブ部から翼端にかけて薄
くして、軽量化した薄肉翼にされるとともに、翼のプロ
フィル部の巾も翼端側にいくほど小さくしたテーパ翼が
使用されるようになってきている。また、このような長
大化された動翼では、その動翼の翼端に設けられたシュ
ラウドが動翼と一体に形成されたインテグラルシュラウ
ド翼(以下ISBという)にされ、遠心力が大きく影響
する翼端側の重量が軽量にされるとともに、隣接する動
翼の振動をシュラウドで抑制して、振動強度を向上させ
ることも行われている。
【0004】さらに、このようにガスタービン翼列の後
方段に使用され、長大薄肉化された動翼では、前述した
遠心力による応力の増大を回避するための薄肉化、テー
パ化によるもののほか、近年のガスタービンの高温、高
出力化に伴う動翼の高温化により強度が劣化することに
よる強度上の低下の問題を回避することが重要となって
きている。
【0005】図4は、このような高温化に伴う動翼の強
度低下の問題を回避するために、本出願人が特願平7−
210586号「ガスタービン動翼」で提案した、内部
に冷却構造を設けた動翼の翼厚方向中心部における縦断
面を示す図である。図に示すように、動翼50の翼付根
部52、および横断面形状が翼型に形成された翼プロフ
ィル部53と翼付根部52の境界である、ハブ54から
翼端55方向へ翼軸長の25%までの間の翼プロフィル
部53(以下、この部分を本明細書ではハブ部51と呼
称する)の内部には、鋳造時に、中子としてセラミック
型のコア支持リブ61を用いて空洞56を形成した冷却
構造を設けるようにしている。
【0006】また、ハブ部51の外周側、換言すれば、
空洞56外周部から翼端55までの翼プロフィル部53
の内部には、図4(A)および図4(C)に示すよう
に、冷却空気を流す冷却通路としての複数本のマルチホ
ール57が翼軸方向に穿設され、空洞56から翼端55
に向けて、冷却空気を流すようにしている。また、動翼
50を内部から効果的に冷却するために、動翼50のハ
ブ部51及び翼付根部52の内部に設けられた空洞56
内には、ピンフィン58を空洞56内壁から突出させて
設け、若しくはその両端を対向する空洞56内壁にそれ
ぞれ連結させた柱状フィンを設け、空洞56を通過する
冷却空気の流れを乱流状態にして熱伝達率を高めるとと
もに、冷却面積が大きくなるようにして、冷却効率を高
めるようにしている。
【0007】そして、冷却空気は、図示しないタービン
ロータ内に穿設された通路から矢印に示すように、翼付
根部52の空洞56内に送り込まれ、ハブ部50の空洞
56、および翼プロフィル部53内部のマルチホール5
7を通って、図4(B)に示すように、翼端55、若し
くはシュラウド59に設けた開口60から、動翼50を
作動させる外部流中排出させるようにしている。
【0008】このように、ガスタービン効率の向上のた
めに行われる高温、高出力化により、タービン入口温度
が1500℃級になるガスタービンに使用される動翼5
0では、上述したように、動翼50のハブ部51および
翼付根部52内部に設けられた空洞56内に、ピンフィ
ン58を空洞56内壁から突出させて設け、若しくは、
柱状フィンをその両側を対向する空洞56内壁にそれぞ
れ連結させて設け、動翼50から冷却空気に伝達される
熱伝達率を高めて、動翼50を内部から効率良く冷却し
て、ガスタービンの高温、高出力化に伴う、動翼50の
強度上の低下を防止するようにしている。これにより、
長大化され、発生する応力が従来の動翼に比較して格段
に高くなる長大翼の翼付根部52、およびこれに隣接す
るハブ部51の高温化が防止され、これらの部分の強度
上の問題は回避できるようになった。
【0009】しかしながら、ガスタービンの高温、高出
力化は、近年、さらに進展しており、更にガスタービン
翼の冷却効率を高めて、クリープ強度の増大を計り、よ
り高温の入口温度のガスタービンに適用できるガスター
ビン翼が求められるようになってきている。
【0010】特に、図4に示す動翼50では、翼付根部
52とハブ部51のみに空洞56を設け、動翼50の回
転時に生じる遠心力により応力が集中する、これらの部
分は冷却効率が高められ、ガスタービンの高温、高出力
化にも拘わらずクリープ強度等は保持できるものの、横
断面形状が翼型形状にされ、空洞56が設けられてない
翼プロフィル部53のハブ部51を除く部分、換言すれ
ば翼プロフィル部53の外周側の翼軸長の75%の部分
は、冷却空気が流れるマルチホール57が穿設されてい
るだけで、積極的に冷却効率を高めるようにしてないた
め、ガスタービンの後段に設置される長大薄肉の動翼、
特に、その翼プロフィル部53のクリープ寿命が短くな
るという不具合がある。
【0011】さらに、薄肉化している翼プロフィル部5
3は、剛性が小さい上に、高温化することによって、さ
らに剛性が低下するために、動翼の作動中に生じるねじ
り荷重に対する剛性が不足する事態が生じることが起る
恐れもある。また、長大翼の翼軸長の75%にもなる長
さにわたって、3次元的に形状が複雑にされた翼プロフ
ィル部53に、小径の冷却通路としてのマルチホールを
正確に加工することは、高度の技能を必要とし、加工が
非常に難しく、また長時間の加工時間を要し、このため
に製作費が嵩むという不具合もある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来のガスタービン翼、特に長大薄肉化されたガスタービ
ン翼の不具合を解消するため、マルチホールで形成され
た冷却通路の全部、若しくは少くともその一部に、その
内壁からピンフィンを突出させ、若しくは対向する内壁
間に柱状フィンを架設させるようにした空洞部を設け、
ガスタービン翼全体としての熱伝達率をさらに向上させ
て、冷却効率を上げることができ、クリープ強度上の問
題を解消でき、また冷却効率の向上による高温化に伴う
剛性の低下を小さくなること、および空洞部にピンフィ
ン等を設けたことにより、捩り剛性を向上させることが
でき、作動中の捩り剛性に充分抗するものにでき、さら
には、マルチホール穿設作業の全廃、若しくは低減と、
ピンフィン等を設けることによる空洞部の形成の容易化
とにより、製作、加工作業が容易になり、制作費を低減
でき、より高い入口温度のガスタービンにも使用でき
る、より軽量化されたガスタービン翼を提供することを
課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のガス
タービン翼は次の手段とした。
【0014】(1)ハブに近接する翼プロフィル部の一
部である、ガスタービン翼のハブ部および翼付根部に設
けられた空洞と、翼プロフィル部の翼端部に設けられた
開口とを連通して、ハブ部と翼端部との間の翼プロフィ
ル部の内部に冷却空気、若しくは蒸気等の冷却媒体を通
過させるようにした、マルチホール等で形成される冷却
通路の全部、若しくは少くともその一部を、次の構成の
空洞部で形成するようにした。 (a)同一翼軸長の部分で切断された横断面形状が、ハ
ブ部および翼付根部に形成された空洞の横断面形状と略
相似にされている。 (b)空洞部を形成する内壁から空洞部内を流れる冷却
媒体の流れの中に先端を突出させたピンフィン、若しく
は空洞部内を流れる冷却媒体の流れを横切って、空洞部
を形成する内壁に、それぞれ両端が固着されて、対向す
る内壁間に架設された柱状フィンのうちの一方、若しく
は両方が設けられている。
【0015】(A)本発明のガスタービン翼は、上述の
手段にしたことにより、ガスタービン翼の翼付根部から
翼端に至るガスタービン翼全長、若しくはガスタービン
翼の殆どの部分に、冷却のための空洞および空洞部が形
成されることとなり、しかも空洞部内には、ピンフィ
ン、若しくは柱状フィンが設けられているため、ガスタ
ービン翼全体の強度が向上するとともに、特に、翼プロ
フィル部では、ピンフィン若しくは柱状フィンによって
冷却表面積が増加し、冷却効率が向上する。
【0016】従って、ガスタービン翼の温度上昇が低減
でき、クリープ強度が増大し、より高温のガスタービン
への適用ができ、しかもクリープ寿命を延ばすことがで
きる。さらに、翼プロフィル部に空洞部を追加して設け
たことにより、薄肉、軽量化がさらに進み、遠心力によ
る応力が低減し、ピンフィン若しくは柱状フィンの効果
と温度上昇の低減による剛性の低減が少なくなることと
相俟って、この部分の強度が上り、ねじり対する剛性を
向上させることができる。
【0017】さらに、翼プロフィル部のマルチホールの
細穴加工は、著しく難しく、高度の技術を要する加工で
あるが、その難しい加工を全廃、若しくは短い細穴加工
で済むために、製作が容易になり、ピンフィン若しくは
柱状フィンを設けることにより、空洞部の形成が容易に
なることと相俟って、ガスタービン翼の製作加工費を低
減することができる。
【0018】また、第2番目の本発明のガスタービン翼
は、上述した(1)の手段に加え、次の手段とした。
【0019】(2)ロータ軸心と平行に、ロータ内に穿
設された流路から、ロータの外周に植設され、ロータと
共に回転する翼付根部内に設けられた空洞内に供給され
た冷却媒体を、翼付根部より外周側のハブ部内に設けら
れた空洞を経由して、冷却通路の一部若しくは全部に形
成した空洞部を通過させて、翼プロフィル部の翼端部の
開口から、周辺を流れる外部流中へ流出させて、空洞が
形成されたハブ部を除く空洞部が形成された翼プロフィ
ル部の一部、若しくは全部を空洞部を流れる冷却媒体に
より、内部から、さらに効果的に冷却するようにしたガ
スタービン冷却動翼にした。
【0020】(B)本発明のガスタービン翼を上述の手
段にしたことにより、上述(A)に加えて、高速回転す
るガスタービン動翼に発生する遠心力に、著しく影響を
及ぼす翼プロフィル部が薄肉、軽量化でき、遠心力を小
さくすることができ、構造強度を小さくできるととも
に、より高温のガスタービンへの適用ができるようにな
る。また、翼プロフィル部に空洞部を追加して設けたこ
とにより、薄肉、軽量化し、ピンフィン若しくは柱状フ
ィンの効果とこの部分の温度上昇の低減による剛性の低
減が少くなることと相俟って、この部分の強度が上り、
ISB翼の特性であるねじり対する剛性をさらに向上さ
せることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のガスタービン翼の
実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1は、本発
明のガスタービン翼の実施の第1形態としてのガスター
ビン動翼の翼厚方向中心部における縦断面図である。
【0022】図に示すように、長大薄肉化されたガスタ
ービン動翼15の翼付根部2、及び翼付根部2と翼プロ
フィル部3の境界であるハブ4から、翼端5方向へ翼軸
長の25%までの間の翼プロフィル部3であるハブ部1
の内部には、図4に示すコア支持リブ61、ピンフィン
58を具えた空洞56と同様にされた空洞7が設けてあ
る。
【0023】本実施の形態のガスタービン動翼15で
は、この空洞7に加えて、ハブ部1の外周から翼端5に
至る翼プロフィル部3の内部に、従来の冷却通路を形成
するマルチホールに代えて、コア支持リブ6若しくはピ
ンフィン8を設けた空洞部12が設けられている。この
空洞部12は、図示するように、ガスタービン動翼15
が翼断面の厚さを翼付根部2に隣接するハブ部1から翼
端5にかけて薄くして軽量化した薄肉翼にされるととも
に、翼プロフィル部3の巾も翼端5側にいくほど小さく
したテーパ翼にされているため、空洞7における横断面
形状と略相似の横断面形状にされて、翼端5側に向けて
連続的に横断面積が変化するようにして形成されてい
る。
【0024】また、この空洞部12の外周端は、図2に
示すように、翼端5で、翼端5に周方向に設けられ、隣
接するガスタービン動翼15同志を連結する、シュラウ
ド10内に穿設された冷却空気出口穴11に連通されて
いる。また、図3は図1の矢視B−Bにおける、ガスタ
ービン動翼15の翼プロフィル部3内部の空洞部12の
横断面を示す部分図であるが、この図に示すように空洞
部12には、図3(A)に示すように、前述した空洞部
12内壁から突起させ、先端が空洞部12内を流れる冷
却媒体としての冷却空気中にまで突出させたピンフィン
8と、対向する空洞部12内壁を連結するコア支持リブ
6が設けられている。
【0025】このピンフィン8は、図3(B)に示すよ
うに、腹側の内壁から背側の内壁までつながった柱状フ
ィン9、すなわち両端部が対向する空洞部12の内壁に
それぞれ固着された柱状フィン9とすることも、また、
ピンフィン8と柱状フィン9とを混在させるようにし
て、設けるようにしても良いものである。これらのコア
支持リブ6、ピンフィン8、若しくは柱状フィン9が設
けられた空洞部12が形成された翼プロフィル部3は、
ハブ部1と同様に剛性が増すとともに、冷却面積が増大
する。
【0026】本実施の形態のガスタービン動翼は、上述
のように構成されているので、図示されていないタービ
ンロータに設けられた通路から、図1の矢印で示すよう
に導入され、翼付根部2、ハブ部1を通過した冷却空気
は、空洞部12を流れ、空洞部12が設けられた翼プロ
フィル部3および翼端5を冷却して、図2のシュラウド
平面図に示すように、シュラウド10の側面の穴11か
ら矢印に示すように、外部流中に流出する。
【0027】この冷却によって、ガスタービン動翼1
5、特に翼プロフィル部3の冷却効率が向上し、クリー
プ強度が増大し、クリープ寿命を延ばすことができる。
さらに、翼プロフィル部3の全部に空洞7および空洞部
12を設けたことにより、一層薄肉、軽量化し、ピンフ
ィン8若しくは柱状フィン9の効果と、前述した温度上
昇の低減による剛性の低減が少くなることと相俟って、
この部分の強度が上り、ねじり対する剛性が向上する。
さらに、従来の翼プロフィル部に冷却通路として設けて
いた、マルチホールの細穴加工は著しく難しい加工であ
るが、その難しい加工を排除することができるととも
に、ピンフィン8若しくは柱状フィン9を設けることに
より、空洞部12の形成が容易になる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガスター
ビン翼によれば、ガスタービン翼のハブに近接する翼プ
ロフィル部の一部であるハブ部、および翼付根部に設け
られた空洞と、翼プロフィル部の翼端部に設けられた開
口とを連通して、ハブ部と翼端部との間の翼プロフィル
部の内部に冷却媒体を通過させるようにした、マルチホ
ール等で形成される冷却通路の一部、若しくは全部を、
同一翼軸長の部分で切断された横断面形状が、ハブ部お
よび翼付根部に形成された空洞の横断面形状と略相似に
された空洞部にし、この空洞部を形成する内壁から空洞
部内を流れる冷却媒体の流れの中に先端を突出させたピ
ンフィン、若しくは空洞部内を流れる冷却媒体の流れを
横切って、空洞部を形成する内壁にそれぞれ両端が固着
されて、対向する内壁間に架設された柱状フィンのうち
の少くとも一方を設けたことにより、ガスタービン翼の
翼付根部から翼端に至る翼全長、若しくは翼の殆どの部
分に冷却のための空洞および空洞部が形成されることと
なり、しかも空洞部内にはピンフィン、若しくは柱状フ
ィンが設けられているためガスタービン翼全体の強度が
向上するとともに、特に翼プロフィル部ではピンフィン
若しくは柱状フィンによって冷却表面積が増加し、冷却
効率が向上する。これによって、ガスタービン翼の温度
上昇が低減でき、クリープ強度が増大し、より高温のガ
スタービンへの適用ができ、しかもクリープ寿命を延ば
すことができる。さらに、翼プロフィル部に空洞部を追
加して設けたことにより、薄肉、軽量化し、またピンフ
ィン若しくは柱状フィンの効果と温度上昇の低減による
剛性の低減が少なくなることと相俟って、この部分の強
度が上り、ねじり対する剛性が向上する。さらに、翼プ
ロフィル部のマルチホールの細穴加工は著しく難しい加
工であるが、その難しい加工の全廃、若しくは短い細穴
加工で済むために、製作が容易になり、製作加工費、製
作期間を低減することができる。
【0029】また、本発明のガスタービン翼は、上述に
加え、ロータ軸心と平行にロータ内に穿設された流路か
ら、ロータの外周に植設され、ロータと共に回転する翼
付根部内に設けられた空洞に供給された冷却媒体を、翼
付根部より外周側のハブ部内に設けられた空洞を経由し
て、冷却通路の一部若しくは全部に形成した空洞部を通
過させて、翼プロフィル部の翼端部の開口から周辺を流
れる外部流中へ流出させて、空洞が形成されたハブ部を
除く空洞部が形成された翼プロフィル部の一部若しくは
全部を空洞部を流れる冷却媒体により、内部からさらに
効果的に冷却するようにしたガスタービン冷却動翼にし
たので、高速回転するガスタービン動翼に発生する遠心
力に著しく影響を及ぼす、翼プロフィル部が薄肉、軽量
化でき、遠心力を小さくすることができ、構造強度を小
さくできるとともに、より高温のガスタービンへの適用
ができるようになる。
【0030】また、翼プロフィル部に空洞部を追加して
設けたことにより、薄肉、軽量化し、ピンフィン若しく
は柱状フィンの効果と、この部分の温度上昇の低減によ
る剛性の低減が少くなることと相俟って、この部分の強
度が上り、ISB翼の特性であるねじり対する剛性をさ
らに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービン翼の実施の第1形態を示
すガスタービン動翼の翼厚方向中心部における縦断面
図,
【図2】図1の矢視A−Aにおけるシュラウドの平面
図,
【図3】図1の矢視B−Bにおける翼プロフィル部の内
部を示す図で、図3(A)はその1例を示す横断面図,
図3(B)は他の例を示す横断面図,
【図4】本出願人が特願平7−210586号「ガスタ
ービン動翼」で提案したガスタービン動翼を示す図で、
図4(A)はガスタービン動翼の翼厚方向中心部におけ
る縦断面図,図4(B)は図4(A)に示す矢視C−C
におけるシュラウドと翼端との接続部の横断面図,図4
(C)は図4(A)に示す矢視D−Dにおける翼プロフ
ィル部の横断面図である。
【符号の説明】
1 ハブ部 2 翼付根部 3 翼プロフィル部 4 ハブ 5 翼端 6 コア支持リブ 7 空洞 8 ピンフィン 9 柱状フィン 10 シュラウド 11 冷却空気出口穴 12 空洞部 15 ガスタービン動翼

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービン翼のハブ部および翼付根部
    の内部に空洞を設け、前記ハブ部と翼端部との間の翼プ
    ロフィル部の内部に、前記空洞と前記翼端部に設けた開
    口とを連通し、冷却媒体を通過させるようにした冷却通
    路を設けたガスタービン翼において、前記冷却通路の少
    なくとも一部分が、前記空洞と略相似に形成された横断
    面形状の空洞部で形成され、前記空洞部の内壁から前記
    冷却媒体の流れの中に突出させたピンフィン、若しくは
    前記冷却媒体の流れを横断して、両端が対向する前記空
    洞部の内壁にそれぞれ固着された柱状フィンの少なくと
    も一方が設けられていることを特徴とするガスタービン
    翼。
  2. 【請求項2】 前記ガスタービン冷却翼が、ロータ軸心
    に沿って穿設された流路から、前記ロータの外周に植設
    された前記翼付根部に画成された空洞内に供給された冷
    却媒体を、前記翼付根部の外周の前記ハブ部の空洞から
    前記空洞部を設けた前記冷却通路を通過させて、前記翼
    端部に設けた開口から外部流中へ流出させ、前記翼プロ
    フィル部を内部から冷却するようにしたガスタービン冷
    却動翼であることを特徴とする請求項1のガスタービン
    翼。
JP1393797A 1997-01-28 1997-01-28 ガスタービン翼 Pending JPH10212903A (ja)

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