JPH10208183A - 自動検針方法および装置 - Google Patents

自動検針方法および装置

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JPH10208183A
JPH10208183A JP1051597A JP1051597A JPH10208183A JP H10208183 A JPH10208183 A JP H10208183A JP 1051597 A JP1051597 A JP 1051597A JP 1051597 A JP1051597 A JP 1051597A JP H10208183 A JPH10208183 A JP H10208183A
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JP
Japan
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meter reading
power line
group
houses
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Withdrawn
Application number
JP1051597A
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English (en)
Inventor
Hiroo Watabe
広夫 渡部
Takayuki Sasaki
孝之 佐々木
Hideo Takahashi
秀雄 高橋
Toshio Matsuda
利夫 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NISSHO SEISAKUSHO KK
Ishikawa Seisakusho Ltd
Original Assignee
NISSHO SEISAKUSHO KK
Ishikawa Seisakusho Ltd
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Publication date
Application filed by NISSHO SEISAKUSHO KK, Ishikawa Seisakusho Ltd filed Critical NISSHO SEISAKUSHO KK
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種計器の自動検針地域を任意に拡大するこ
とのできる拡張性を持つ自動検針方法および装置を提供
する。 【解決手段】 同一のトランス(10)を介して電力線
(PL)が引き込まれる複数の家屋で第1のグループ
(G0)を形成するとともに、他の変圧器を介して電力
線(PL)が引き込まれる複数の家屋で第2のグループ
(G1)を形成し、第1のグループ(G0)に属する電
力線と第2のグループ(G1)に属する電力線とを接続
装置(70a、70b)を介して高周波的に接続し、第
2のグループ(G1)の家屋にそれぞれ配置された計器
の検針値を接続装置(70a、70b)を介して第1の
グループ(G0)の家屋にそれぞれ配置された計器の検
針値とともに電力線通信を用いて収集する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の家屋にそ
れぞれ配置された電力計、水道メータ、ガスメータ等の
各種計器の自動検針を行う自動検針方法および装置に関
し、特に、各家屋にそれぞれ引き込まれた電力線を用い
た電力線通信を採用することにより、低コスト、かつ高
能率で各家屋にそれぞれ配置された各種計器の自動検針
を行う場合における検針地域の拡張性を持つように改良
した自動検針方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各家屋にそれぞれ配置された電力
計、水道メータ、ガスメータ等の各種計器の検針は、検
針員が定期的に各家屋を巡回することにより行われてい
た。
【0003】しかし、この検針員の巡回による従来の検
針方法は、非常に手間がかかり、更に留守宅等の存在を
考えると、巡回しても常に検針ができるとは限らず、こ
れに要する労力およびコストは膨大になるという問題が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、最近、電話線
通信方式を利用した自動検針システムが提案されてい
る。この電話線通信方式を利用した自動検針システム
は、各家屋に自動的に発呼または着呼の可能な網制御装
置を配設し、検針値を収集するセンタ装置からのこの網
制御装置に対する発呼またはこの網制御装置からのセン
タ装置への自動発呼により、電話回線網を介して各家屋
にそれぞれ配置された電力計、水道メータ、ガスメータ
等の各種計器の自動検針を行うものである。
【0005】しかし、上記電話線通信方式を利用した自
動検針システムは、各家屋毎に自動的に発呼または着呼
の可能な網制御装置を配設する必要があるので、その導
入費用が高額になり、経済的に見てその導入が非常に難
しいという問題があった。
【0006】そこで、電力線通信を採用することによ
り、各家屋にそれぞれ配置された各種計器の自動検針を
行うことができるようにした自動検針方法および装置が
提案されている。
【0007】しかし、この電力線通信を採用した自動検
針方法および装置はその単位検針地域が同一のトランス
に接続された電力線が引き込まれた家屋に限定され、検
針地域によっては必ずしも高効率で自動検針を行うこと
ができるとは限らないという問題があった。
【0008】そこで、この発明は、各種計器の自動検針
地域を任意に拡大することのできる拡張性を持つ自動検
針方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、第1の変圧器を介して第1の電
力線が引き込まれる複数の家屋で第1のグループを形成
し、該第1のグループの家屋にそれぞれ配置された計器
の検針値を上記第1の電力線を介する電力線通信を用い
て収集する自動検針方法において、第2の変圧器を介し
て第2の電力線が引き込まれる複数の家屋で第2のグル
ープを形成するとともに、該第2のグループの1つの家
屋に引き込まれる上記第2の電力線と上記第1のグルー
プの1つの家屋に引き込まれる上記第1の電力線とを接
続手段を介して高周波的に接続し、上記第2のグループ
の家屋にそれぞれ配置された計器の検針値を上記接続手
段を介して上記第1のグループの家屋にそれぞれ配置さ
れた計器の検針値とともに上記電力線通信を用いて収集
することを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、上記第1のグループに対応して上記第1のグ
ループに含まれる家屋にそれぞれ配置された計器の検針
値および上記接続手段を介して上記第2のグループに含
まれる家屋にそれぞれ配置された計器の検針値を収集す
る収集手段を設け、上記収集手段は、上記収集した検針
値を通信網を介してセンタ装置に送信することを特徴と
する。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項2または
3の発明において、上記第2のグループに対応して該第
2のグループに含まれる家屋にそれぞれ配置された計器
の検針値を収集する収集装置を設け、上記収集装置を上
記接続手段を介して該収集装置に最寄りの上記第1のグ
ループに含まれる家屋に引き込まれる上記第1の電力線
に接続し、上記収集装置は該収集装置で収集した検針値
を上記接続装置を介して上記収集手段に送信することを
特徴とする。
【0012】また、請求項4の発明は、請求項1乃至3
のいずれかの発明において、上記接続装置は、コンデン
サと、非接地線と、の直列回路を含むことを特徴とす
る。
【0013】また、請求項5の発明は、請求項1乃至3
のいずれかの発明において、上記接続装置は、コンデン
サと、信号線と接地線とのペア線と、の直列回路を含む
ことを特徴とする。
【0014】また、請求項6の発明は、請求項1乃至3
のいずれかの発明において、上記接続装置は、一端が接
地され他端にコンデンサが接続される第1のコイルと、
一端が接地された第2のコイルと、を具備する簡易カプ
ラを含むことを特徴とする。
【0015】また、請求項7の発明は、請求項1乃至3
のいずれかの発明において、上記接続装置は、一端が接
地され他端にコンデンサが接続される第1のコイルと、
両端がペア線に接続される第2のコイルと、を具備する
簡易カプラを含むことを特徴とする。
【0016】また、請求項8の発明は、請求項1乃至3
のいずれかの発明において、上記接続装置は、無線通信
手段を含むことを特徴とする。
【0017】また、請求項9の発明は請求項1の発明に
おいて、上記第1の電力線および第2の電力線は、それ
ぞれ高周波信号を伝達するネットワークカプラを介して
接続された複数系列の電力線からなることを特徴とす
る。
【0018】また、請求項10の発明は、請求項9の発
明において、上記ネットワークカプラは、同一コアに巻
回された複数のコイルと上記コイルにそれぞれ接続され
た複数のコンデンサとを介して上記複数系列の電力線間
をそれぞれ高周波的に接続することを特徴とする。
【0019】また、請求項11の発明は、同一の変圧器
を介して電力線が引き込まれる複数の家屋で親グループ
を形成し、各家屋にそれぞれ配置された計器の検針値を
上記電力線を介する電力線通信を用いて収集する自動検
針方法において、他の変圧器を介して電力線が引き込ま
れる複数の家屋でそれぞれ複数の従属グループを形成す
るとともに、該従属グループの電力線を接続手段を介し
て上記親グループの電力線に順次接続し、上記親グルー
プに配設された収集手段により該親グループの家屋にそ
れぞれ配置された計器の検針値および上記従属グループ
の家屋にそれぞれ配置された計器の検針値をトークンパ
ッシング方式の通信を用いて順次収集することを特徴と
する。
【0020】また、請求項12の発明は、請求項11の
発明において、上記親グループの収集手段は、上記収集
した検針値を通信網を介してセンタ装置に送信すること
を特徴とする。
【0021】また、請求項13の発明は、請求項11ま
たは12の発明において、上記各従属グループに対応し
て該各従属グループにそれぞれ含まれる家屋に配置され
た計器の検針値をポーリング通信を用いた電力線通信に
よりそれぞれ収集する収集装置を設け、上記収集装置を
上記収集装置に最寄りのグループに含まれる家屋に引き
込まれる電力線に上記接続手段を介して順次接続し、上
記収集装置は上記トークンパッシング方式の通信に基づ
き該収集装置で収集した検針値を上記接続装置を介して
上記収集手段に送信することを特徴とする。
【0022】また、請求項14の発明は、複数の家屋に
それぞれ配置された複数の計器の検針を行う自動検針装
置において、上記複数の計器の検針値をそれぞれ検出す
る複数の検針値検出手段と、同一の変圧器を介して給電
される電力線が引き込まれる家屋単位で上記複数の検針
値検出手段でそれぞれ検出された複数の検針値を上記電
力線を介する電力線通信を用いて収集する電力線通信手
段と、隣接するグループ間の電力線を高周波的に接続す
る接続手段と、上記伝送路を介して各グループ単位で収
集した上記複数の検針値を順次伝送することにより上記
複数の検針値を集積する集積手段と、具備することを特
徴とする。
【0023】また、請求項15の発明は、請求項14の
発明において、上記集積手段により集積された上記複数
の検針値を通信網を介してセンタ装置に通知する検針値
通知手段を更に具備することを特徴とする。
【0024】請求項16の発明は、請求項15または1
6の発明において、上記電力線通信手段は、上記複数の
計器にそれぞれ対応して設けられ、上記検針値検出手段
で検出された当該計器の検針値を上記電力線を介する電
力線通信を用いて送信する複数の電力線通信モデムと、
上記グループ単位に配置され、上記複数の電力線通信モ
デムから送信された複数の計器の検針値を上記電力線を
介する電力線通信を用いて収集する検針値収集手段と、
を具備することを特徴とする。
【0025】また、請求項17の発明は、請求項14乃
至16のいずれかの発明において、上記接続装置は、コ
ンデンサと、非接地線と、の直列回路を含むことを特徴
とする。
【0026】また、請求項18の発明は、請求項14乃
至16のいずれかの発明において、上記接続装置は、コ
ンデンサと、信号線と接地線とのペア線と、の直列回路
を含むことを特徴とする。
【0027】また、請求項19の発明は、請求項14乃
至16のいずれかの発明において、上記接続装置は、一
端が接地され他端にコンデンサが接続される第1のコイ
ルと、一端が接地された第2のコイルと、を具備する簡
易カプラを含むことを特徴とする。
【0028】また、請求項20の発明は、請求項14乃
至16のいずれかの発明において、上記接続装置は、一
端が接地され他端にコンデンサが接続される第1のコイ
ルと、両端がペア線に接続される第2のコイルと、を具
備する簡易カプラを含むことを特徴とする。
【0029】また、請求項21の発明は、請求項14乃
至16のいずれかの発明において、上記接続装置は、無
線通信手段を含むことを特徴とする。
【0030】また、請求項22の発明は、請求項14乃
至16のいずれかの発明において、上記各グループの電
力線は、それぞれ高周波信号を伝達するネットワークカ
プラを介して接続された複数系列の電力線からなること
を特徴とする。
【0031】また、請求項23の発明は、請求項22の
発明において、上記ネットワークカプラは、コアと、上
記コアに共通に巻回された複数のコイルと、上記コイル
にそれぞれ接続された複数のコンデンサと、を具備する
ことを特徴とする。
【0032】また、請求項24の発明は、請求項23の
発明において、上記複数のコイルは、その一端がそれぞ
れ接地されるとともに、その他端がそれぞれ上記複数の
コンデンサに接続され、上記複数のコンデンサは、その
一端がそれぞれ上記複数のコイルに接続されるととも
に、その他端がそれぞれ上記複数系列の電力線に接続さ
れることを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して詳細に説明する。
【0034】図1は、この発明に係わる自動検針方法お
よび装置を適用して構成した自動検針システムの一実施
の形態を概略ブロック図で示したものである。
【0035】図1において、この自動検針システムは、
各家屋にそれぞれ配置された電力計、水道メータ、ガス
メータ等の各種計器(以下、単にメータという)の検針
値を検針端末30で検出し、この検針端末で検出した検
針値を収集端末400で各家屋に引き込まれた電力線P
Lを介して収集し、この収集した検針値を電話網50を
介してセンタ装置60に送信することにより自動検針を
実現するものである。
【0036】ところで、この実施の形態の自動検針シス
テムにおいては、同一のトランス(変圧器)を介して電
力線が引き込まれる複数の家屋を基本検針グループと
し、この基本検針グループに対して他のトランス(変圧
器)を介して電力線が引き込まれる複数の家屋からなる
従属検針グループを接続装置を介して任意に接続可能に
構成することにより拡張性のあり、かつ経済性に優れた
自動検針システムを構築している。
【0037】すなわち、図1において、グループG0は
上述した基本検針グループを構成しており、このグルー
プG0は、高圧側の電力線1を降圧分岐するトランス1
0、このトランス10で降圧分岐した低圧電力線間を高
周波的に接続して電力線通信路を形成するネットワーク
カプラ20、ネットワークカプラ20で高周波的に接続
された低圧側の電力線PLに接続され、この基本検針グ
ループに属する各家屋に配置された各メータの検針値を
それぞれ検出する複数の検針端末30、同じくこの低圧
側の電力線PLに接続され、複数の検針端末30で検出
された検針値を電力線PLを介する電力線通信で収集す
るとともにこの収集した検針値を電話回線50a、電話
網50を介してセンタ装置60に送信する収集端末40
0、同じくこの低圧側の電力線PLに接続され、上述し
た従属検針グループと接続するための接続装置70aを
具備して構成される。
【0038】ここで、この基本検針グループの検針端末
30は、この基本検針グループに属する各家屋に配置さ
れた各メータに対応して配設されるが、収集端末は、こ
の基本検針グループに属するメータが配置された家屋の
いずれかに配設するように構成してもよく、またはこれ
とは別の他の場所に配設するように構成してもよい。
【0039】また、グループG1からGnは、上述した
従属検針グループを構成するもので、それぞれ、高圧側
の電力線1を降圧分岐するトランス10、このトランス
10で降圧分岐した低圧電力線間を高周波的に接続して
電力線通信路を形成するネットワークカプラ20、ネッ
トワークカプラ20で高周波的に接続された低圧側の電
力線PLに接続され、各従属検針グループに属する各家
屋に配置された各メータの検針値をそれぞれ検出する複
数の検針端末30、同じくこの低圧側の電力線PLに接
続され、この従属検針グループに属する検針端末30で
検出された検針値をこの従属検針グループの電力線PL
を介する電力線通信で収集するとともにこの収集した検
針値を接続装置70bを介して上位のグループの接続装
置70aに送信する収集端末40、同じくこの低圧側の
電力線PLに接続され、下位の従属検針グループと接続
するための接続装置70aを具備して構成される。
【0040】なお、最下位の従属検針グループであるグ
ループGnには、下位の従属検針グループと接続するた
めの接続装置70aは設けられていない。
【0041】ここで、従属検針グループG1からGnの
検針端末30は、この従属検針グループに属する各家屋
に配置された各メータに対応して配設されるが、収集端
末は、この従属検針グループに属するメータが配置され
た家屋のいずれかに配設するように構成してもく、また
はこれとは別の他の場所に配設するように構成してもよ
い。
【0042】上述した構成により、グループG1の電力
線PLは、収集端末40、接続装置70b、接続装置7
0aを介してグループG0の電力線PLに接続され、同
様に、グループG2の電力線PLは、収集端末40、接
続装置70b、接続装置70aを介してグループG1の
電力線PLに接続され、以下同様にして、グループG3
からグループGnまでが順次接続される。
【0043】このようにして接続された基本検針グルー
プG0および従属検針グループG1からGnは同一系と
して自動検針が行われる。すなわち、従属検針グループ
Gnの収集端末40で収集された検針値は、接続装置7
0b、接続装置70aを介してその上位の従属検針グル
ープG(n−1)に送られ、従属検針グループG(n−
1)の収集端末40で収集された検針値は、接続装置7
0b、接続装置70aを介してその上位の従属検針グル
ープG(n−2)に送られ、このようにして、従属検針
グループG1からGnの検針端末30で検出した検針値
および基本検針グループG0の検針端末30で検出した
検針値は、基本検針グループG0の収集端末400に集
められる。
【0044】そして、この基本検針グループG0の収集
端末400に集められた検針値は、電話回線50a、電
話網50を介してセンタ装置60に送信される。
【0045】センタ装置60では、収集端末400から
受け取った検針値データに基づき使用料の自動引き落と
し、料金徴収および領収書の発行等の料金徴収処理を行
う。
【0046】なお、このセンタ装置60としては、 1)自動ダイヤル機能 2)通信制御機能 3)データ処理機能 を有するパーソナルコンピュータから構成することがで
きる。
【0047】なお、上記説明においては、電話網50を
用いて収集端末400からセンタ装置60に対して検針
データを送信するように構成したが、電話網50の代わ
りに専用線または専用ネットワーク等を用いて検針デー
タを送信するように構成してもよい。
【0048】上記構成において、従属検針グループG1
からGnの収集端末40は、ポーリング信号により当該
グループに属する検針端末30で検針した検針値をそれ
ぞれ収集する。
【0049】この方式の場合、従属検針グループの収集
端末40は、当該グループに属する検針端末30で検針
した検針値を収集し、上位の従属検針グループまたは基
本検針グループに送信することができるように構成する
ればよいので、従属検針グループを順次接続して検針区
域を拡大することができる。
【0050】また、この構成をとる場合、基本検針グル
ープの収集端末400および従属検針グループの収集端
末40は、それぞれトークンパッシング方式の親として
機能させる必要があるので、センタ装置60は、各グル
ープの収集端末に対する起動指示を行うのみで、通信を
一旦切り離し、所定時間後に、基本検針グループの収集
端末400に蓄積された検針データを受け取ればよい。
【0051】また、隣接するグループ間の接続による信
号減衰が小さいときは、下位の従属検針グループを設け
ずに、当該グループに属する検針端末の検針値の収集は
上位の従属端末の収集端末40または基本端末の収集端
末400によりポーリング方式により行うように構成し
てもよい。
【0052】また、上記基本検針グループG0に接続さ
れる従属検針グループG1からGnの数nは、この自動
検針システムの設置環境等により任意に設定することが
できる。
【0053】また、図1に示した接続装置70aは、例
えば、下位の従属検針グループの収集端末40の設置位
置に最も近い家屋に配設すればよい。
【0054】また、接続装置70aおよび接続装置70
bの詳細構成は後に詳述するが、有線方式または無線方
式を用いたものが使用される。
【0055】このような構成によると、電話網等を用い
てセンタ装置60と通信をするのは基本検針グループG
0の収集端末400のみでよくなるので、センタ装置6
0との通信に要する費用を大幅に低減することができ
る。
【0056】例えば、都市部においては異トランス系の
隣接距離は極めて近いので、接続装置70aおよび接続
装置70bとして有線方式を採用することで、非常に小
さな設備投資で、この自動検針システムの検針対象地域
を任意に拡大することができる。
【0057】また、地方部においては、異トランス系の
隣接距離がある程度離れていることが考えられるので、
接続装置70aおよび接続装置70bとしては、電波、
赤外線等を用いた無線方式を採用するのが経済的であ
る。
【0058】図2は、図1に示した自動検針システムの
グループG0の詳細を示したものである。
【0059】図2において、この自動検針システムのグ
ループG0は、高圧側の電力線(3相電力線)1を、降
圧して3系統の電力線(単相3線電力線)1−A、1−
B、1−Cに分岐するトランス10、3系統の電力線1
−A、1−B、1−Cの間の電力線通信を可能にするた
めにこの3系統の電力線1−A、1−B、1−Cを相互
に高周波的に接続するネットワークカプラ20、この3
系統の電力線1−A、1−B、1−Cにそれぞれ接続さ
れ、各家屋にそれぞれ配置されたメータの検針値を検出
する検針端末30−A1〜30−Ai、30−B1〜3
0−Bj、30−C1〜30−Ck、A系の電力線1−
Aに接続され、検針端末30−A1〜30−Ai、30
−B1〜30−Bj、30−C1〜30−Ckで検出し
た各メータの検針値を電力線1−A、1−B、1−Cを
介して電力線通信を用いて収集するとともに、接続装置
70aを介して従属検針グループG1からGnの検針値
を収集し、この収集した検針値を電話回線50a、電話
網50を介してセンタ装置60に送信する収集端末40
0を具備して構成される。
【0060】なお、グループG1からGnも、グループ
G1からGnの収集端末40が、G0の収集端末400
のような、電話網50を介する通信機能を有していない
だけで、図2に示したグループG0の構成と同様であ
る。
【0061】図3は、図2に示したトランス10の構成
を示したものである。図3において、このトランス10
は、6600Vまたは3300Vの高圧側のR、S、T
の電力線1を降圧して3系統の電力線(単相3線電力
線)1−A、1−B、1−Cに分岐するもので、Δ−Y
結合、Δ−Δ結合、Y−Y結合、Y−Δ結合のいずれか
の方式を用いて構成される。
【0062】ここで、Sの二次側はオープンデルタで中
性線接地(6相スター結合)で構成することができ、Y
のときは中性線接地も可能である。
【0063】図4は、上記図3に示したトランス10の
構成のうちで、Δ−オープンデルタ結合の単相3線方式
の詳細構成を示したものである。
【0064】図4において、このトランス10は、デル
タ接続された一次側コイル11およびこの一次系コイル
11の各相に磁気的に結合されたオープンデルタ接続の
二次側コイル12から構成される。
【0065】そして、一次側コイル11には、6600
Vまたは3300Vの高圧側のR、S、Tからなる3相
交流が加えられ、一次側のR−Sに対応する二次側コイ
ル12からはR1、N1、R2からなるA系の単相3線
方式の電力線1−Aが出力される。ここで、この単相3
線方式の電力線1−AのN1は接地され、R1、N1間
およびR2、N1間でそれぞれ100V、R1、R2間
で200Vの電力が供給される。
【0066】また、一次側のS−Tに対応する二次側コ
イル12からはS1、N2、S2からなるB系の単相3
線方式の電力線1−Bが出力される。ここで、この単相
3線方式の電力線1−BのN2は接地され、S1、N2
間およびS2、N2間でそれぞれ100V、S1、S2
で200Vの電力が供給される。
【0067】また、一次側のT−Rに対応する二次側コ
イル12からはT1、N3、T2からなるC系の単相3
線方式の電力線1−Cが出力される。ここで、この単相
3線方式の電力線1−CのN3は接地され、T1、N3
間およびT2、N3間でそれぞれ100V、T1、T2
間で200Vの電力が供給される。
【0068】図5は、図2に示したネットワークカプラ
20の概略構成を示したものである。
【0069】図5において、このネットワークカプラ2
0は、図2に示したトランス10が、図4に示したよう
に、高圧側のR、S、Tの電力線1を降圧してR1、N
1、R2からなるA系の単相3線の電力線1−Aおよび
S1、N2、S2からなるB系の単相3線の電力線1−
BおよびT1、N3、T2からなるC系の単相3線の電
力線1−Cに分岐する場合における構成を示している。
【0070】ここで、図5に示す破線で示す矢印は、後
に図6および図7を用いて説明するようにコイルとコン
デンサからなり、各相関を高周波的に接続する回路11
−R1、11−R2、11−S1、11−S2、11−
T1、11−T2を示している。
【0071】すなわち、図5において、A系の単相3線
の電力線1−AのR1は回路11−R1を介して高周波
的に接地され、A系の単相3線の電力線1−AのR2は
回路11−R2を介して高周波的に接地され、同様に、
B系の単相3線の電力線1−BのS1は回路11−S1
を介して高周波的に接地され、B系の単相3線の電力線
1−BのS2は回路11−S2を介して高周波的に接地
され、また、C系の単相3線の電力線1−CのT1は回
路11−T1を介して高周波的に接地され、C系の単相
3線の電力線1−CのT2は回路11−T2を介して高
周波的に接地され、この結果、A系の単相3線の電力線
1−AのR1、R2およびB系の単相3線の電力線1−
BのS1、S2およびC系の単相3線の電力線1−Cの
T1、T2はそれぞれ相互に高周波的に磁気を介して接
続されることになり、A系の単相3線の電力線1−Aお
よびB系の単相3線の電力線1−BおよびC系の単相3
線の電力線1−C間における電力線通信を可能にしてい
る。
【0072】図6は、図5に示したネットワークカプラ
20の具体的構成を示したものである。この図6に示す
ネットワークカプラ20は、トロイダルコア12、この
トロイダルコア12に巻回される6個のコイルL1〜L
6、このコイルL1〜L6にそれぞれ接続される6個の
コンデンサC1〜C6から構成される。
【0073】ここで、6個のコイルL1〜L6の一端は
それぞれ接地され、この6個のコイルL1〜L6の他端
はそれぞれコンデンサC1〜C6の一端に接続され、こ
のコンデンサC1〜C6の他端はそれぞれA系の単相3
線の電力線1−AのR1、R2およびB系の単相3線の
電力線1−BのS1、S2およびC系の単相3線の電力
線1−CのT1、T2にそれぞれ接続される。
【0074】図7は、図6に示したネットワークカプラ
20を回路図で示したものである。図7において、コイ
ルL1とコンデンサC1との直列回路が図5に示した回
路11−R1に対応し、コイルL2とコンデンサC2と
の直列回路が図5に示した回路11−R2に対応する。
【0075】同様に、コイルL3とコンデンサC3との
直列回路が図5に示した回路11−S1に対応し、コイ
ルL4とコンデンサC4との直列回路が図5に示した回
路11−S2に対応し、コイルL5とコンデンサC5と
の直列回路が図5に示した回路11−T1に対応し、コ
イルL6とコンデンサC6との直列回路が図5に示した
回路11−T2に対応する。
【0076】また、図7において、トロイダルコア12
に巻回される6個のコイルL1〜L6にそれぞれ付した
黒丸は、コイルL1〜L6のそれぞれの極性を示す。
【0077】図8は、図2に示したA系の電力線1−
A、すなわち、図4に示したR1、N1、R2からなる
A系の単相3線の電力線1−Aに対する複数の検針端末
30−A1〜30−Aiの接続の様子を示したものであ
る。
【0078】図8においては、複数の検針端末30−A
1〜30−Aiが検針端末30−A1〜30−Ap、検
針端末30−A(p+1)〜30−Aq、検針端末30
−A(q+1)〜30−Aiの3つのグループに分けら
れ、第1のグループに属する検針端末30−A1〜30
−ApはそれぞれこのA系の電力線1−AのR1とN1
の間に接続され、第2のグループに属する検針端末30
−A(p+1)〜30−AqはそれぞれこのA系の電力
線1−AのR2とN1と間に接続され、第3のグループ
に属する検針端末30−A(q+1)〜30−Aiはそ
れぞれこのA系の電力線1−AのR1とN1とR2との
間に接続される。
【0079】ここで、検針端末30−A1〜30−Ap
および検針端末30−A(p+1)〜30−Aqは単相
2線の100Vの検針端末であり、検針端末30−A
(q+1)〜30−Aiは単相3線の100Vまたは2
00Vの検針端末である。
【0080】なお、上記3つのグループの検針端末は、
このA系の電力線1−Aの各相の負荷バランスが最良と
なるようにグループ分けされる。
【0081】なお、図8には、A系の電力線1−A、す
なわち、図4に示したR1、N1、R2からなるA系の
単相3線の電力線1−Aに対する複数の検針端末30−
A1〜30−Aiの接続の様子を示したが、B系の電力
線1−B、すなわち、図4に示したS1、N2、S2か
らなるB系の単相3線の電力線1−Bに対する複数の検
針端末30−B1〜30−Bjの接続の様子およびC系
の電力線1−C、すなわち、図4に示したT1、N3、
T2からなるC系の単相3線の電力線1−Cに対する複
数の検針端末30−C1〜30−Ckの接続の様子も同
様に構成することができる。
【0082】図9は、図2に示したA系の電力線1−
A、すなわち、図4に示したR1、N1、R2からなる
A系の単相3線の電力線1−Aに接続される検針端末3
0−A1〜30−Aiの具体的構成を検針端末30とし
て示したものである。
【0083】図9において、この検針端末30は、メー
タ30aの動作を投光器、受光器を用いて光学的に無ト
ルクで検出する光学カプラ31、光学カプラ31の検出
出力を計数するカウンタ32、カウンタ32の計数値を
メータ検針値としてR1、N1、R2からなるA系の単
相3線の電力線1−Aに電力線通信で送信する電力線通
信モデム33、光学カプラ31、カウンタ32、電力線
通信モデム33に対して駆動電力を供給する電源部34
を具備して構成される。
【0084】ここで、上記メータ30aが電力計である
場合は、この電力計の回転板の回転を光学カプラ31を
用いて検出し、光学カプラ31で検出した積算電力計の
回転板の回転数をカウンタ32で計数することにより検
針値を取得する。
【0085】また、上記メータ30aが水道メータ、ガ
スメータである場合は、この水道メータ、ガスメータの
駆動ステップ数を同様に光学カプラ31を用いて検出
し、光学カプラ31で検出した水道メータ、ガスメータ
の駆動ステップ数をカウンタ32で計数することにより
検針値を取得する。
【0086】ここで、上記カウンタ32としてはフラッ
シュメモリを用いて構成したものを用いることができ
る。
【0087】なお、上記説明においては、メータ30a
の動作を光学カプラ31を用いて検出し、この検出出力
をカウンタ32で計数することにより検針値を取得する
構成を示したが、このメータ30aとして検針値を直接
出力する検針値出力端子を設けたものを使用し、この検
針値出力端子からの出力信号に基づき検針値を取得する
ように構成してもよい。
【0088】また、図9には、図2に示したA系の電力
線1−Aに接続される検針端末30−A1〜30−Ai
の具体的構成を示したが、B系の電力線1−Bに接続さ
れる検針端末30−B1〜30−BjおよびC系の電力
線1−Cに接続される検針端末30−C1〜30−Ck
も同様に構成することができる。
【0089】図10は、図1に示した従属検針グループ
G1からG(n−1)に設けられる収集端末40、すな
わち、図4に示したR1、N1、R2からなるA系の単
相3線の電力線1−Aに対応する電力線に接続される収
集端末40の具体的構成を示したものである。
【0090】図10において、この収集端末40は、A
系の電力線1−A、すなわち、図4に示したR1、N
1、R2からなるA系の単相3線の電力線1−Aに接続
され、A系の電力線1−Aに接続された検針端末30−
A1〜30−Aiおよびネットワークカプラ20を介し
てB系の電力線1−Bに接続された検針端末30−B1
〜30−BjおよびC系の電力線1−Cに接続された検
針端末30−C1〜30−Ckと電力線通信を行う電力
線通信モデム41、図1に示した接続装置70aおよび
70bを介して隣接するグループの収集端末と通信を行
うための通信制御部43、この収集端末40の全体動作
を制御する制御部42を具備して構成される。
【0091】図11は、図2に示したグループG0に設
けられる収集端末400の具体的構成を示したものであ
る。このグループG0に設けられる収集端末400は、
複数の検針端末30により検針された検針値を電力線P
Lを介して収集するグループG1からGnに設けられた
収集端末40と同様の機能を有するとともに、接続装置
70aを介して他のグループから受け渡された検針値を
蓄積して電話回線50a、電話網50を介してセンタ装
置60に送信する機能を有している。
【0092】すなわち、図11において、この収集端末
400は、図2に示したA系の電力線1−A、すなわ
ち、図4に示したR1、N1、R2からなるA系の単相
3線の電力線1−Aに接続され、A系の電力線1−Aに
接続された検針端末30−A1〜30−Aiおよびネッ
トワークカプラ20を介してB系の電力線1−Bに接続
された検針端末30−B1〜30−BjおよびC系の電
力線1−Cに接続された検針端末30−C1〜30−C
kと電力線通信を行う電力線通信モデム41、図1に示
した伝送路70を介して隣接するグループの収集端末と
通信を行うための通信制御部43、この収集端末400
の全体動作を制御する制御部42、電話網50を介して
センタ装置60と通信を行うためのモデム44、電話網
50を介してセンタ装置60に対する発呼および着呼を
ノーリンギングで制御するノーリンギング網制御部45
を具備して構成される。
【0093】なお、図11において、46は、電話線5
0aに接続される電話機を示す。
【0094】図12は、上記自動検針システムにおける
電力線通信回路を上記電力線R1、N1を中心として高
周波等価回路で示したものである。
【0095】図12において、M0〜Mnは、収集端末
40または400および各検針端末30−A1〜30−
Ckにそれぞれ設けられた電力線通信モデムを示し、E
0からEnは、収集端末40または400および各検針
端末30−A1〜30−Ckにそれぞれ設けられた電力
線通信モデムM0〜Mnによる電力線通信時における搬
送波発生電源を示す。
【0096】また、Z1は、電力線通信路の全負荷イン
ピーダンス、Zcはネットワークカプラ20のネットワ
ークインピーダンス、Zは、トランス10の接地インピ
ーダンス、Z0〜Znは電力線通信モデムM0〜Mnの
それぞれのインピーダンスを含む接地インピーダンス
(ただし、100KHzでのインピーダンス)を示す。
【0097】ところで、この自動検針システムにおける
電力線通信において、電力線R1、R2、S1、S2、
T1、T2は、高周波的に大地(接地)に対して同電位
化している。
【0098】また、電力線通信モデムM0〜Mnは、そ
れぞれIDコードを有し、電力線通信モデムM0〜Mn
のうち送信モデムが単独で通信キャリアを発生すること
ができる。なお、この場合は、キャリアの周波数として
100KHz〜400KHzを利用する。したがって、
このキャリアを検出している間は、他の電力線通信モデ
ムからはキャリアを送信することはできないが、通信条
件がそろえば、キャリアを発生して送信を行うことも可
能である。
【0099】図13は、電力線通信モデムM0が送信し
ている時の等価回路を示したものである。
【0100】図13において、各インピーダンスを計算
の都合上高周波抵抗としてトランス10部のインピーダ
ンスZaを計算すると、 Za=Z+1/{(1 /Z1)+(1/Zc)} =Z+Z1・Zc/(Z1+Zc) (1) となる。
【0101】ここで、トランス10の接地インピーダン
ス10Ω、このトランス10から給電される戸数を30
戸、各戸で消費される電力が30Aで100Vであると
すると、このトランス10に流れる電流Iは50Hz
で、 30A×30戸= 900A (2) であり、このトランス10により給電される電力Pは、
50Hzで、 30A×30戸×100V=90KVA (3) となる。
【0102】したがって、50Hzにおける全負荷イン
ピーダンスは、 90000/(900×900)=1/9Ω (4) になる。
【0103】したがって、周波数100KHzにおける
全負荷インピーダンスZ1は、簡略化して、 Z1=(1/9)×(100KHz/50Hz) =222Ω (5) になる。
【0104】同様にして、ネットワークインピーダンス
Zcは、 Zc=1.5×1.5/0.3=7.5Ω (6) と計算できるので、トランス10部のインピーダンスZ
aは、(1)式より、 Za=Z+Z1・Zc/(Z1+Zc) =18Ω (7) となる。
【0105】また、電力線通信モデムM0〜Mnのそれ
ぞれのインピーダンスを含む接地インピーダンスZ0〜
Znはそれぞれ、 7.5Ω(モデムの自己インピーダンス)+100Ω(接地抵抗) =107.5Ω (8) であるとし、n=30であるとすると、このインピーダ
ンスZbは、 Zb=107.5/30=3.6Ω (9) になる。
【0106】したがって、この自動検針システムにおけ
る電力線通信の総合インピーダンZpは、 Zp=Za・Zb/(Za+Zb) =18×3.6/(18+3.6) =3Ω (10) になる。
【0107】ところで電力線通信において、通信電力に
対する受信電力は送信部の等価インピーダンスに対し
て、受信部の等価インピーダンスに逆比例するので、 P1/P0=(1/107.5)/(1/3) =0.028 (11) になる。
【0108】この値をデシベル概算計算すると、−1
5.5dBとなり、この自動検針システムにおける電力
線通信においては、その他のロスを考えても−40dB
までは通信可能になる。
【0109】なお、上記説明においては、電力線通信モ
デムM0が送信する場合を示したが、他の電力線通信モ
デムM1〜Mnが送信する場合も全く同様である。
【0110】また、収集端末40が、A系の電力線1−
Aに接続された検針端末30−A1〜30−Ai以外検
針端末、すなわち、B系の電力線1−Bに接続された検
針端末30−B1〜30−BjおよびC系の電力線1−
Cに接続された検針端末30−C1〜30−Ckと電力
線通信を行う場合も、ネットワークカプラ20において
7.5Ωの結合ロスが生じるだけで、全く同様に電力線
通信を行うことができる。
【0111】なお、この自動検針システムにおける電力
線通信においては、例えば、負荷Z1が雑音防止用コン
デンサでカットされている場合、負荷Z1と負荷Zcの
回路が短絡されている場合でもこの自動検針システムに
おける電力線通信のネットワークカプラ20は機能す
る。
【0112】すなわち、(1)式においてZ1=0とお
くと、 Za=Z+1/{(1 /Z1)+(1/Zc)} =Z =10Ω (12) となる。
【0113】したがって、この場合のこの自動検針シス
テムにおける電力線通信の総合インピーダンスZpは、 Zp=Za・Zb/(Za+Zb) =10×3.6/(10+3.6) =2.46Ω (13) になる。
【0114】このとき、 P1/P0=(1/107.5)/(1/2.46) =0.0264 (14) になる。
【0115】この値をデシベル概算計算すると、−1
5.8dBとなり、この自動検針システムにおける電力
線通信においては、この場合も十分に通信可能になる。
【0116】このように、この自動検針システムの通信
系においては、 1)電力線通信の搬送波を電力線間に乗せない方式をと
っており、これによりトランス10を越えて上流に電力
線通信の搬送波が流れない(各相毎に中性点が設置さ
れ、搬送波は磁気的に電力変圧器内でキャンセルされ
る) 2)電力線間に搬送波を流さないので、ブロッキングフ
ィルタが不要である 3)電力線間に搬送波を流さないので、線間負荷の変動
やスパイクノイズの影響、各種機器用ノイズフィルタの
影響を受けない 4)ネットワークカプラ20は、低圧配線電圧を常に打
ち消すように接続されているので、搬送波送受効率がよ
い 5)各種負荷が増設されてもこれにより通信能力が影響
されることはない 等の技術上のメリットを有している。
【0117】図14乃至図18は、図1に示した隣接す
るグループの収集端末40間を接続する接続装置70a
および70bの具体的構成を示したものである。
【0118】図14は、接続装置70aとして、コンデ
ンサ71−aを用い、接続装置70bとして、コンデン
サ71−bを用いたコンデンサ方式の構成を示す。この
図14に示す構成の場合、非接地ラインに耐圧500
V、0.01μF程度のコンデンサ71−aおよび71
−bを接続することにより、下位のグループの収集装置
40と当該グループの電力線とを端子Rを介して高周波
的に接続することができる。なお、このコンデンサ方式
を採用する場合は、接続装置70bは設けなくてもよ
い。
【0119】図15は、図14に示したコンデンサ方式
の構成に接地線とのペア線72を接続して構成したもの
である。この構成の場合、接続装置70aはコンデンサ
71−aとペア線72−aにより構成され、接続装置7
0bはコンデンサ71−bとペア線72−bにより構成
され、下位のグループの収集装置40と当該グループの
電力線とを端子Rを介して高周波的に接続する。この構
成の場合、ペア線72の採用により対雑音特性の改善が
期待できる。
【0120】図16および図17は、トランスを用いた
簡易カプラ方式の伝送路を示したもので、図16は、コ
ンデンサ71−aおよび71−bと一次側および二次側
とも一端が接地されたトランス73−aおよび73−b
を用いて構成したものであり、図17は、一次側の一端
を接地し、二次側は両端をペア線75に接続したトラン
ス74−aおよび74−bを用いて構成したものであ
る。
【0121】すなわち、図16の構成において、接続装
置70aは、コンデンサ71−a、トランス73−aか
ら構成され、接続装置70bは、コンデンサ71−b、
トランス73−bから構成され、下位のグループの収集
装置40と当該グループの電力線とを端子Rを介して高
周波的に接続する。
【0122】また、図17の構成において、接続装置7
0aは、コンデンサ71−a、トランス74−a、ペア
線75−aから構成され、接続装置70bは、コンデン
サ71−b、トランス74−b、ペア線75−bから構
成され、下位のグループの収集装置40と当該グループ
の電力線とを端子Rを介して高周波的に接続する。
【0123】また、図18は、無線方式を用いたもの
で、コンデンサ71−aおよび71−b、一次側の一端
を接地し、二次側は両端をペア線75−aおよび75−
bに接続したトランス74−aおよび74−b、無線回
線を形成するための無線機76−aおよび76−bを用
いて構成される。
【0124】この構成において、接続装置70aは、コ
ンデンサ71−a、トランス74−a、ペア線75−
a、無線機76−aから構成され、接続装置70bは、
コンデンサ71−b、トランス74−b、ペア線75−
b、無線機76−bから構成され、下位のグループの収
集装置40と当該グループの電力線とを端子Rを介して
高周波的に接続する。
【0125】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
複数の家屋を同一の変圧器を介して給電される電力線が
引き込まれる家屋単位でグループ化するとともに該グル
ープ単位に検針値収集手段を配置し、上記複数の計器の
検針値を上記複数の家屋にそれぞれ引き込まれた電力線
を介する電力線通信を用いて上記検針値収集手段により
各グループ単位で収集し、上記各グループ単位で収集収
集した上記複数の検針値を隣接するグループ間で所定の
伝送路を介して順次伝送することにより1つの検針値収
集手段に集積し、該1つの検針値収集手段に集積した複
数のグループの検針値を該1つの検針値収集手段から通
信網を介してセンタ装置に通知するように構成したの
で、低コスト、かつ高能率で各家屋にそれぞれ配置され
た各種計器の自動検針を行うことができる自動検針方法
および装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる自動検針方法および装置を適
用して構成した自動検針システムの一実施の形態を示す
概略ブロック図。
【図2】図1に示した自動検針システムのグループG0
の詳細を示したブロック図。
【図3】図2に示したトランスの概略構成を示したブロ
ック図。
【図4】図3に示したトランスの構成のうちで、Δ−オ
ープンデルタ結合の単相3線方式の詳細構成を示した回
路図。
【図5】図2に示したネットワークカプラの概略構成を
示した回路図。
【図6】図5に示したネットワークカプラの具体的構造
を示した構造図。
【図7】図6に示したネットワークカプラの回路図。
【図8】図2に示したA系の電力線1−Aに対する複数
の検針端末30−A1〜30−Aiの接続の様子を示し
た回路図。
【図9】図2に示したA系の電力線に接続される検針端
末の具体的構成を示したブロック図。
【図10】図1に示した従属検針グループの収集端末の
具体的構成を示したブロック図。
【図11】図1および2に示した基本検針グループの収
集端末の具体的構成を示したブロック図。
【図12】この自動検針システムにおける電力線通信回
路を電力線R1、N1を中心として示した高周波等価回
路。
【図13】図12において、電力線通信モデムM0が送
信している時を示す等価回路。
【図14】図1に示した隣接するグループ間を接続する
接続装置の具体的構成を示した回路図。
【図15】図1に示した隣接するグループ間を接続する
接続装置の他の具体的構成を示した回路図。
【図16】図1に示した隣接するグループ間を接続する
接続装置の更に他の具体的構成を示した回路図。
【図17】図1に示した隣接するグループ間を接続する
接続装置の更に他の具体的構成を示した回路図。
【図18】図1に示した隣接するグループ間を接続する
接続装置の更に他の具体的構成を示した回路図。
【符号の説明】
1 高圧側の3相電力線 1−A A系の電力線 1−B B系の電力線 1−C C系の電力線 10 トランス 20 ネットワークカプラ 30、30−A1〜30−Ck 検針端末 40、400 収集端末 50 電話網 60 センタ装置 70a、70b 接続装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01R 11/32 G01R 11/32 G06M 1/00 G06M 1/00 C G08C 15/00 G08C 15/00 B H04B 3/54 H04B 3/54 (72)発明者 高橋 秀雄 東京都新宿区中落合1丁目2番8号 株式 会社日昇製作所内 (72)発明者 松田 利夫 東京都新宿区富久町16−8−201 株式会 社計算機科学研究所内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の変圧器を介して第1の電力線が引
    き込まれる複数の家屋で第1のグループを形成し、該第
    1のグループの家屋にそれぞれ配置された計器の検針値
    を上記第1の電力線を介する電力線通信を用いて収集す
    る自動検針方法において、 第2の変圧器を介して第2の電力線が引き込まれる複数
    の家屋で第2のグループを形成するとともに、該第2の
    グループの1つの家屋に引き込まれる上記第2の電力線
    と上記第1のグループの1つの家屋に引き込まれる上記
    第1の電力線とを接続手段を介して高周波的に接続し、 上記第2のグループの家屋にそれぞれ配置された計器の
    検針値を上記接続手段を介して上記第1のグループの家
    屋にそれぞれ配置された計器の検針値とともに上記電力
    線通信を用いて収集することを特徴とする自動検針方
    法。
  2. 【請求項2】 上記第1のグループに対応して上記第1
    のグループに含まれる家屋にそれぞれ配置された計器の
    検針値および上記接続手段を介して上記第2のグループ
    に含まれる家屋にそれぞれ配置された計器の検針値を収
    集する収集手段を設け、 上記収集手段は、上記収集した検針値を通信網を介して
    センタ装置に送信することを特徴とする請求項1記載の
    自動検針方法。
  3. 【請求項3】 上記第2のグループに対応して該第2の
    グループに含まれる家屋にそれぞれ配置された計器の検
    針値を収集する収集装置を設け、 上記収集装置を上記接続手段を介して該収集装置に最寄
    りの上記第1のグループに含まれる家屋に引き込まれる
    上記第1の電力線に接続し、 上記収集装置は該収集装置で収集した検針値を上記接続
    装置を介して上記収集手段に送信することを特徴とする
    請求項1または2に記載の自動検針装置。
  4. 【請求項4】 上記接続装置は、 コンデンサと、 非接地線と、 の直列回路を含むことを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の自動検針方法。
  5. 【請求項5】 上記接続装置は、 コンデンサと、 信号線と接地線とのペア線と、 の直列回路を含むことを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の自動検針方法。
  6. 【請求項6】 上記接続装置は、 一端が接地され他端にコンデンサが接続される第1のコ
    イルと、 一端が接地された第2のコイルと、 を具備する簡易カプラを含むことを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の自動検針方法。
  7. 【請求項7】 上記接続装置は、 一端が接地され他端にコンデンサが接続される第1のコ
    イルと、 両端がペア線に接続される第2のコイルと、 を具備する簡易カプラを含むことを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の自動検針方法。
  8. 【請求項8】 上記接続装置は、 無線通信手段を含むことを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の自動検針方法。
  9. 【請求項9】 上記第1の電力線および第2の電力線
    は、 それぞれ高周波信号を伝達するネットワークカプラを介
    して接続された複数系列の電力線からなることを特徴と
    する請求項1記載の自動検針方法。
  10. 【請求項10】 上記ネットワークカプラは、 同一コアに巻回された複数のコイルと上記コイルにそれ
    ぞれ接続された複数のコンデンサとを介して上記複数系
    列の電力線間をそれぞれ高周波的に接続することを特徴
    とする請求項9記載の自動検針方法。
  11. 【請求項11】 同一の変圧器を介して電力線が引き込
    まれる複数の家屋で親グループを形成し、各家屋にそれ
    ぞれ配置された計器の検針値を上記電力線を介する電力
    線通信を用いて収集する自動検針方法において、 他の変圧器を介して電力線が引き込まれる複数の家屋で
    それぞれ複数の従属グループを形成するとともに、該従
    属グループの電力線を接続手段を介して上記親グループ
    の電力線に順次接続し、 上記親グループに配設された収集手段により該親グルー
    プの家屋にそれぞれ配置された計器の検針値および上記
    従属グループの家屋にそれぞれ配置された計器の検針値
    をトークンパッシング方式の通信を用いて順次収集する
    ことを特徴とする自動検針方法。
  12. 【請求項12】 上記親グループの収集手段は、上記収
    集した検針値を通信網を介してセンタ装置に送信するこ
    とを特徴とする請求項11記載の自動検針方法。
  13. 【請求項13】 上記各従属グループに対応して該各従
    属グループにそれぞれ含まれる家屋に配置された計器の
    検針値をポーリング通信を用いた電力線通信によりそれ
    ぞれ収集する収集装置を設け、 上記収集装置を上記収集装置に最寄りのグループに含ま
    れる家屋に引き込まれる電力線に上記接続手段を介して
    順次接続し、 上記収集装置は上記トークンパッシング方式の通信に基
    づき該収集装置で収集した検針値を上記接続装置を介し
    て上記収集手段に送信することを特徴とする請求項11
    または12記載の自動検針方法。
  14. 【請求項14】 複数の家屋にそれぞれ配置された複数
    の計器の検針を行う自動検針装置において、 上記複数の計器の検針値をそれぞれ検出する複数の検針
    値検出手段と、 同一の変圧器を介して給電される電力線が引き込まれる
    家屋単位で上記複数の検針値検出手段でそれぞれ検出さ
    れた複数の検針値を上記電力線を介する電力線通信を用
    いて収集する電力線通信手段と、 隣接するグループ間の電力線を高周波的に接続する接続
    手段と、 上記伝送路を介して各グループ単位で収集した上記複数
    の検針値を順次伝送することにより上記複数の検針値を
    集積する集積手段と、 具備することを特徴とする自動検針装置。
  15. 【請求項15】 上記集積手段により集積された上記複
    数の検針値を通信網を介してセンタ装置に通知する検針
    値通知手段を更に具備することを特徴とする請求項14
    記載の自動検針装置。
  16. 【請求項16】 上記電力線通信手段は、 上記複数の計器にそれぞれ対応して設けられ、上記検針
    値検出手段で検出された当該計器の検針値を上記電力線
    を介する電力線通信を用いて送信する複数の電力線通信
    モデムと、 上記グループ単位に配置され、上記複数の電力線通信モ
    デムから送信された複数の計器の検針値を上記電力線を
    介する電力線通信を用いて収集する検針値収集手段と、 を具備することを特徴とする請求項15または16記載
    の自動検針装置。
  17. 【請求項17】 上記接続装置は、 コンデンサと、 非接地線と、 の直列回路を含むことを特徴とする請求項14乃至16
    のいずれかに記載の自動検針装置。
  18. 【請求項18】 上記接続装置は、 コンデンサと、 信号線と接地線とのペア線と、 の直列回路を含むことを特徴とする請求項14乃至16
    のいずれかに記載の自動検針装置。
  19. 【請求項19】 上記接続装置は、 一端が接地され他端にコンデンサが接続される第1のコ
    イルと、 一端が接地された第2のコイルと、 を具備する簡易カプラを含むことを特徴とする請求項1
    4乃至16のいずれかに記載の自動検針装置。
  20. 【請求項20】 上記接続装置は、 一端が接地され他端にコンデンサが接続される第1のコ
    イルと、 両端がペア線に接続される第2のコイルと、 を具備する簡易カプラを含むことを特徴とする請求項1
    4乃至16のいずれかに記載の自動検針装置。
  21. 【請求項21】 上記接続装置は、 無線通信手段を含むことを特徴とする請求項14乃至1
    6のいずれかに記載の自動検針装置。
  22. 【請求項22】 上記各グループの電力線は、 それぞれ高周波信号を伝達するネットワークカプラを介
    して接続された複数系列の電力線からなることを特徴と
    する請求項14乃至16のいずれかに記載の自動検針装
    置。
  23. 【請求項23】 上記ネットワークカプラは、 コアと、 上記コアに共通に巻回された複数のコイルと、 上記コイルにそれぞれ接続された複数のコンデンサと、 を具備することを特徴とする請求項22記載の自動検針
    装置。
  24. 【請求項24】 上記複数のコイルは、 その一端がそれぞれ接地されるとともに、その他端がそ
    れぞれ上記複数のコンデンサに接続され、 上記複数のコンデンサは、 その一端がそれぞれ上記複数のコイルに接続されるとと
    もに、その他端がそれぞれ上記複数系列の電力線に接続
    されることを特徴とする請求項23記載の自動検針装
    置。
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