JPH10206885A - 光記録装置 - Google Patents

光記録装置

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JPH10206885A
JPH10206885A JP2325997A JP2325997A JPH10206885A JP H10206885 A JPH10206885 A JP H10206885A JP 2325997 A JP2325997 A JP 2325997A JP 2325997 A JP2325997 A JP 2325997A JP H10206885 A JPH10206885 A JP H10206885A
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JP
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light
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optical
writing
optical axis
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Withdrawn
Application number
JP2325997A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Kobayashi
健一 小林
Tsutomu Hamada
勉 浜田
Kazuhiro Sakasai
一宏 逆井
Keiji Fujimagari
啓志 藤曲
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、光並列演算や表示装置などに使用さ
れる2次元画像を処理するための光記録装置に関し、高
速の書き込みスピードと高い書き込み密度の双方を同時
に実現することができる光記録装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】ミラーアレイ5は、表示素子3から空間光
変調素子の書き込み面9’に至る光路上に配置され、表
示素子3からの出射光を光軸Xに対して同一の所定角度
方向に反射させる反射面51、52・・・が階段状に、
すなわち表示素子の画素からの出射光の光軸方向に離間
しかつ異なる平面内に形成されている。アクチュエータ
7は、ミラーアレイ5の表示素子3側とは反対側の面に
ミラーアレイ5に接して配置されており、ミラーアレイ
5を表示素子3に供給するフィールド信号に同期させて
表示素子3からの出射光の光軸X方向に移動あるいは振
動できるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光並列演算や表示
装置などに使用される2次元画像を処理するための光記
録装置に関し、特に空間光変調子へ2次元画像の書き込
みを行う光記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】2次元画像を光並列演算や表示装置に用
いる方法として、空間光変調子に2次元画像を書き込ん
で読み出し光で出力させる方法がある。この方法は、微
弱光で書き込みを行い強力光で読み出したり、書き込み
光と読み出し光の波長や偏光を別々にすることができた
りする等の特徴を有している。この2次元画像を光並列
演算や表示装置に用いる方法の従来の応用例としての、
「第1回画像センシングシンポジウム講演論文集B1」
に記載された指紋の照合装置を図14を用いて説明す
る。CCDカメラ12などの画像入力装置で取り込んだ
被験者の指紋像とあらかじめメモリ13に登録されてい
る指紋像を同時に表示素子3で表示し、表示した画像を
結像レンズ101により空間光変調素子91上に結像させ
ることで2つの画像情報を空間光変調素子91 に書き込
む。次にこの2つの像をレーザ等の読みだし光により読
み出して結像レンズ102 でフーリエ変換し、空間光変
調素子92 に書き込む。このフーリエ変換像(干渉縞)
を再びレーザ等の読みだし光を用いて読み出し、結像レ
ンズ103 によりフーリエ変換することにより干渉縞の
数に比例した光の強度信号となる。この光の強度信号を
光検出器14にて受光し、あらかじめ定めた閾値と比較
して同一指紋かどうかの判定を行う。この相関演算法は
合同変換相関法と呼ばれてよく知られている。また正確
かつ再現性の高い判定を行うためには高精細な画像情報
が必要である。
【0003】次に、2次元画像を光並列演算や表示装置
に用いる方法の従来の他の応用例としての、「光学25
巻6号p25」に記載された投射型表示装置を図15を
用いて説明する。CRT16に表示した画像を結像レン
ズ10で空間光変調素子9に結像させ書き込み、書き込
んだ画像を高照度の読みだし光で出力して投影レンズ1
7にてスクリーン18上に拡大投影して表示する。表示
できる画素の数はCRTの解像度で制約される。ところ
で、空間光変調素子が有している解像度は2値であれば
100lp/mm(200画素/mm)程度あり、20
mm角の空間光変調素子であれば、4000×4000
のデータを書き込み処理する能力がある。
【0004】一方、空間光変調素子に2次元画像を書き
込む方法には、従来3つの方法がある。例えば、特開平
3−259122号公報に開示されている方法は、半導
体レーザやLEDなどの点光源を時系列の情報信号に基
づいて発光させ、出力光をガルバノミラーやとポリゴン
ミラーで垂直および水平方向に偏光させて、空間光変調
素子に書き込むようにするものである。また、特開平5
−100243号公報に開示されたものは、発光素子を
ライン状に多数配置したアレイを用い、時系列の情報信
号に基づいて発光させ、出力光をガルバノミラーやポリ
ゴンミラーで偏光させて空間光変調素子に書き込む方法
である。また、特開平3−259122号公報に開示さ
れた方法は、CRTやLCDなどの2次元像を用いて書
き込むものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これら方法の書き込み
スピードと2次元画像の書き込み密度を考えると、点光
源を用いる方法では、2次元情報の書き込み密度は高く
できるものの、1画素ずつ書き込んでいくために走査ス
ピードが遅くなってしまうという問題がある。例えばこ
の方法で4000×4000の画素数の書き込みを行う
と仮定し、8面ポリゴンミラーを水平方向の走査に用い
ると、4000line×30fps×60sec÷8
=900krpmとなり、通常のポリゴンミラーの回転
数20〜40krpmに対し一桁以上高い回転数が必要
となり現実的でない。発光素子をライン状に多数配置し
たアレイを用いた場合には、走査スピードの問題は解決
されるが、多数の光源を用いるためにコスト上昇を招く
と共に、各発光素子の出力バラツキ補正と回折ひろがり
補正の問題が新たに発生する。CRTやLCDなどの2
次元表示装置を用いる方法では、1秒間に60フレーム
以上の書き込みスピードがあるが、書き込み密度がCR
TおよびLCDの画素数に制限されハイビジョン(10
35V×1920H)程度の書き込み密度となる。
【0006】このように従来の技術では、何れの方法も
書き込みスピードと書き込み密度に関して一長一短があ
り、例えば4000×4000のような空間光変調素子
の性能を100%活用した高密度2次元画像を、1秒間
に60フレーム書き込むことはできなかった。
【0007】本発明の目的は、従来の技術では実現困難
な高速の書き込みスピードと高い書き込み密度の双方を
同時に実現することができる光記録装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、光導電体層
と光変調層とを含んで構成された空間光変調素子に対し
て、光による書き込み手段で情報を書き込んで、書き込
まれた情報を読み出し光により出力する光記録装置にお
いて、書き込み手段は、書き込むべき情報を表示する表
示素子と、表示素子の各画素からの出射光の光軸方向に
所定の間隔で離間して配置され、出射光を同一の所定角
度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面が形成された
画素分離手段と、複数の反射面を光軸方向に所定の移動
量だけ移動させて、表示装置の同一画素からの出射光を
空間光変調素子上の異なる複数の領域に書き込む書き込
み領域変更手段とを有し、表示素子から空間光変調素子
に至る光路中に配置される光学素子を備え、複数のフィ
ールドで1フレームを構成する時分割書き込みを行うこ
とを特徴とする光記録装置によって達成される。
【0009】また上記目的は、光導電体層と光変調層と
を含んで構成された空間光変調素子に対して、光による
書き込み手段で情報を書き込んで、書き込まれた情報を
読み出し光により出力する光記録装置において、書き込
み手段は、書き込むべき情報を表示する表示素子と、表
示素子の各画素からの出射光の光軸方向に所定の間隔で
離間して配置され、各画素からの出射光を同一の所定角
度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面が形成された
第1の画素分離手段と、第1の画素分離手段の複数の反
射面を光軸方向に所定の移動量だけ移動させて、表示素
子の同一画素からの出射光を空間光変調素子上の異なる
複数の領域に書き込む第1の書き込み領域変更手段とを
有し、表示素子から空間光変調素子に至る光路中に配置
される第1の光学素子と、第1の光学素子からの出射光
の光軸方向に所定の間隔で離間して配置され、第1の光
学素子からの出射光を当該出射光の光軸および各画素か
らの出射光の光軸に所定角度反射させる複数の反射面が
形成された第2の画素分離手段と、第2の画素分離手段
の複数の反射面を第1の光学素子からの出射光の光軸方
向に所定の移動量だけ移動させ、表示素子の同一画素か
らの出射光を空間光変調素子上の異なる複数の領域に書
き込む第2の書き込み領域変更手段とを有する第2の光
学素子を備え、複数のフィールドで1フレームを構成す
る時分割書き込みを行うこと特徴とする光記録装置のよ
って達成される。
【0010】さらに上記目的は、光導電体層と光変調層
とを含んで構成された空間光変調素子に対して、光によ
る書き込み手段で情報を書き込んで、書き込まれた情報
を読み出し光により出力する光記録装置において、書き
込み手段は、書き込むべき情報を表示する表示素子と、
表示素子の各画素からの出射光の光軸方向に所定の間隔
で離間して配置され、出射光を同一の所定角度方向にそ
れぞれ反射させる複数の反射面が形成された画素分離手
段と、複数の反射面を光軸方向に所定の移動量だけ移動
させて、表示素子の同一画素からの出射光を空間光変調
素子上の異なる複数の領域に書き込む書き込み領域変更
手段とを有し、表示素子から空間光変調素子に至る光路
中に配置される光学素子と、表示素子と光学素子の間に
位置し、表示素子からの出射光を集光させて光学素子に
結像させる結像光学系を備え、複数のフィールドで1フ
レームを構成する時分割書き込みを行うこと特徴とする
光記録装置によって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する前
に本発明の基本構成を述べる。本発明は、書き込み用表
示素子の画素数を増やすことなく書き込み密度を向上さ
せるために、書き込み用表示素子からの出射光を離散的
に拡げる画素分離手段、画素分離手段により分離された
画素間隙を補間するように各画素の書き込み領域を変更
する書き込み領域変更手段、及び複数のフィールドで1
フレームを構成する手段により時分割書き込みを行うこ
とを基本としている。本発明では、書き込み手段に通常
用いられる二次元状に配列された多数の画素で構成され
ている表示素子、表示画像を空間光変調素子上に結像す
る投影光学系などの構成部品に加え、表示素子から空間
光変調素子に至る光路上に、表示素子に供給するフィー
ルド信号に同期させて、表示素子からの出射光を離散的
に拡げ画素分離を行い、かつ離散的に拡げられた画素間
隙を補間するように各画素の書き込み領域の変更を行う
光学素子を配置し、書き込み密度の向上を図っている。
【0012】本発明の第1の実施の形態による光記録装
置について、図面を参照しながら説明する。図1は本実
施の形態における光記録装置の基本構成図、図2は表示
素子からの出射光を離散的に拡げる光学素子の構造及び
空間光変調素子との相関を示した基本構成図、図3は図
2の基本構成図を表示素子からの出射光の光軸に平行な
面で切断したときの縦断面図、図4は表示素子の表示部
が空間光変調素子上に書き込まれる位置を示した説明
図、図5は空間光変調素子の断面図を示したものであ
る。
【0013】図1において、1は光源、2は自然光を平
行光に変換するためのコリメート変換レンズ、3は二次
元状に配列された多数の画素で構成されている表示素
子、9は空間光変調素子、101は光変調素子からの出
射光を離散的に拡げかつ離散的に拡げられた間隙を補間
する光学素子である。図2および図3において、5はミ
ラーアレイ、7は圧電素子からなるアクチュエータ、
9’は空間光変調素子の書き込み面である。ミラーアレ
イ5は、表示素子3から空間光変調素子の書き込み面
9’に至る光路上に配置され、表示素子3からの出射光
を光軸Xに対して同一の所定角度方向に反射させる反射
面51、52・・・が階段状に、すなわち表示素子の画
素からの出射光の光軸方向に離間しかつ異なる平面内に
形成されている。アクチュエータ7は、ミラーアレイ5
の表示素子3側とは反対側の面にミラーアレイ5に接し
て配置されており、ミラーアレイ5を表示素子3に供給
するフィールド信号に同期させて表示素子3からの出射
光の光軸X方向に移動あるいは振動できるように形成さ
れている。
【0014】本実施の形態で用いた表示素子3は、po
ly−Si TFT(多結晶シリコンをチャネル層に用
いた薄膜トランジスタ)を用いたアクティブマトリック
ス方式の液晶ライトバルブであり、液晶材料には偏光板
を必要としない液晶高分子複合体(Liquid Cr
ystal Polymer Composite)を
用いている。また表示素子3の画素数はm×nで、画素
ピッチpは水平、垂直ともに一般的な値である50μm
とした。
【0015】また本実施の形態で用いた空間光変調素子
9は、光変調層に応答速度が1msec以下の強誘電性
液晶を用いている。ここで図5を用いて簡単に空間光変
調素子9の構造を説明する。図5において、空間光変調
素子9は、2枚の対向するガラス基板191と192の間
にスペーサ241、242により所定の幅を有する空間が
形成され、この空間に強誘電性液晶23が封入されてい
る。ガラス基板191、192の強誘電性液晶側の面に
は、例えばITO(インジウム・ティン・オキサイド)
からなる透明電極201、202が形成されている。透明
電極201側表面には例えばa−Si (アモルファス・
シリコン)からなる光導電層21が形成されている。封
入された強誘電性液晶23は、強誘電性液晶23に接し
て対向して設けられた配向膜221、222により所定の
方向に配向させられている。そして、例えば図中左側か
ら書き込み光が入射し、読み出し光は右側から照射され
る。
【0016】ミラーアレイ5の基板は、材料にプラスチ
ックあるいはアクリル樹脂等を用い、金型による射出成
形で所定の形状に形成されている。シリコンウエハーに
異方性エッチングを行ったり、ガラス基板の研磨や放電
加工したりしてミラーアレイ5の基板を作製することも
できる。この基板上にアルミニウム(Al)等高反射率
の膜を蒸着あるいはスパッタリングにより形成すること
により所望の光反射ができる階段状の反射面51、52
・・・を得ることができる。ミラーアレイ5の大きさは
光変調素子3とほぼ同じ大きさで、重量も約10g以下
と軽量である。
【0017】ミラーアレイ5の反射面51は表示素子3
からの出射光の光軸Xに対してθ傾斜している。表示素
子3からの出射光Xfを反射面51で反射して進行方向
をX方向からZ方向に変え、空間光変調素子の書き込み
面9’に垂直に入射する。本実施の形態においては、ミ
ラーアレイ5の反射面51の表示素子3からの出射光の
光軸とのなす角をθ=45°とした。ミラーアレイ5の
階段形状を構成するもう一方の面53は表示素子3から
の出射光の光軸Xに対して平行に形成されている。反射
面51、面53はともに帯状に形成されている。反射面
51、面53の表示素子3からの出射光の光軸X方向の
寸法a、bは、表示素子3の画素ピッチpに等しい50
μmである。
【0018】アクチュエータ7には、高歪率圧電セラミ
ック材料からなる積層型の圧電素子を用いている。アク
チュエータ7はミラーアレイ5の光変調素子3側とは反
対側の面に接着され、表示素子3に供給するフィールド
信号に同期してミラーアレイ5を表示素子3からの出射
光の光軸X方向に移動変化させる。
【0019】次に、上記構成の光学系により画像をシフ
トさせて高精細な画像を書き込む動作を図3及び図4を
用いて説明する。本実施の形態においては1画面(1フ
レーム)を2つの画像(フィールド)に分割して書き込
む場合を説明する。垂直方向の画素数が表示素子3の画
素数の2倍である原画像を垂直方向に1画素おきに間引
いて2つの画像に分解し、分解された1つの画像は第1
のフィールドで書き込む。ここでは表示素子3の垂直方
向の1画素列からの出射光に着目して説明する。図3に
おいて、第1のフィールドでのミラーアレイ5は図中A
の位置にある。表示素子3からの出射光X1(1,
1)、X1(2,1)は、ミラーアレイ5の反射面5
1、52で反射し、空間光変調素子の書き込み面9’へ
の入射光Z1(1,1)、Z1(2,1)として空間光
変調素子の書き込み面9’に垂直に入射する。表示素子
3からの出射光はミラーアレイ5で反射して、空間光変
調素子の書き込み面9’上で離散的に拡げられている。
【0020】次に第2のフィールドでは第1のフィール
ドで間引かれた残りの画像を書き込む。このフィールド
ではフィールド信号に同期させてアクチュエータ7によ
りミラーアレイ5を表示素子3からの出射光の光軸X方
向にBの位置まで移動させる。AからBの位置までのミ
ラーアレイ5の移動量Lは表示素子3の画素ピッチpと
同じ50μmである。表示素子3からの出射光X2
(1,1)、X2(2,1)はミラーアレイ5の反射面
51’、52’で反射し、空間光変調素子の書き込み面
9’への入射光Z2(1,1)、Z2(2,1)として
空間光変調素子の書き込み面9’に垂直に入射する。第
2のフィールドにおいて、表示素子3からの出射光は移
動したミラーアレイ5で反射して第1のフィールドで離
散的に拡げられた空間光変調素子の書き込み面9’上の
間隙を補間する。
【0021】第1および第2のフィールドにおいて、表
示素子3の表示部が空間光変調素子9上の書き込まれる
位置を図4に示す。図4において、P1(i,j)、P
2(i,j)、(i=1〜m,j=1〜n)はそれぞれ
第1および第2のフィールドで表示素子3の表示部が空
間光変調素子9上で書き込まれる位置である。このよう
に本実施の形態によるミラーアレイ5を含む光学系の構
成を用いることにより、表示素子3での同一画素を2つ
のフィールドで隣接する2つの画素として書き込みでき
るようになる。すなわち表示素子3の画素数の2倍の情
報量を空間光変調素子9に書き込みできるようになる。
そして2フィールドごとに書込まれた画像を空間光変調
素子9に読みだし光を照射して出力し演算を行う。以下
第2フレーム以降は、第1のフレームと同様に、(m×
n)画素を持つ表示素子3を用いて2×(m×n)個の
情報書き込みを実現し、2フィールドごとに空間光変調
素子から画像を出力し演算を行う。本実施の形態による
光記録装置を投射型表示装置に応用した場合にはフィー
ルドに関係なく常時読みだし光を照射し出力すればよ
い。人間の目の残像効果により連続した高精細な画像と
して見ることができる。
【0022】本実施の形態においては、フィールド信号
に同期させたミラーアレイの振動の振幅は数10μm以
下、振動周波数は数10Hz〜数100Hzである。ま
たミラーアレイ5は表示素子3及び空間光変調素子9と
同等の大きさに形成出来るので、重量は約10g以下と
軽量にできる。本実施の形態で用いた積層型の圧電素子
からなるアクチュエータ7の駆動能力は数kHzである
ので、ミラーアレイ5の移動の切り替え時間は1ミリ秒
以下と高速の切り替えができる。このように高速応答性
を有しているので、画素間隙を補間するように画素の書
き込み領域を変更するためのミラーアレイの位置の切り
替え時間の1フィールド内の占める割合は数%以下にな
る。従って切り替え遅延による書き込み時間の低下は生
じない。
【0023】また本実施の形態においては、ミラーアレ
イ5の移動量Lが最小となるように、ミラーアレイ5の
反射面51、52・・・は表示素子3からの出射光の光
軸Xに対して45°傾斜させたが、反射面51、52・
・・の傾斜角度θは0<θ<90°で任意に設定でき
る。また本実施の形態においては、1フレームを2つの
フィールドに分割して書き込むようにしたが、反射面5
1、52・・・の傾斜角度θを0<θ<90°で任意に
設定し、ミラーアレイ5の面53の表示素子3からの出
射光の光軸X方向の寸法b、およびミラーアレイ5の移
動量Lを最適化することにより、1フレームを3つ以上
のフィールドに分割して書き込みを行うことも可能であ
る。
【0024】ミラーアレイ5の帯状の反射面51の表示
素子3からの出射光の光軸とのなす角θを0<θ<90
°で任意に設定し、1フレームをf個のフィールドに分
割して書き込みを行う場合の光学素子の構造及び光学素
子と空間光変調素子との関係を図6を用いて説明する。
第1のフィールドでは表示素子3からの出射光はミラー
アレイ5の反射面51で角度θで反射して空間光変調素
子の書き込み面9’に垂直に入射する。次に第2のフィ
ールドではミラーアレイ5はAからBに移動し、表示素
子3からの出射光はミラーアレイ5の反射面51’で反
射され、空間光変調素子の書き込み面9’に入射する。
次に第f番目のフィールドではミラーアレイ5はBから
Cの位置に移動し、ミラーアレイ5の反射面51’’で
反射され、空間光変調素子の書き込み面9’に入射す
る。以上の動作により表示素子からの出射光を離散的に
拡げ、かつ離散的に拡げられた間隙を補間して書き込み
密度の向上ができる。
【0025】ここで反射面51、面53の表示素子3か
らの出射光の光軸X方向の寸法a、bは以下の式のよう
に表される。
【0026】 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき a=p/tanθ、b=(f−1)p(1/tanθ−
1/tan2θ) (2) θ=45°のとき a=p、b=(f−1)p すなわちミラーアレイの帯状の反射面の間隔、例えば反
射面51と反射面52の表示素子3からの出射光の光軸
方向の間隔M(=a+b)は、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき M=p×[1/tan2θ+(1/tanθ−1/ta
n2θ)×f] (2) θ=45°のとき M=p×f である。またf個のフィールドに分割して書き込みを行
う場合、フィールド信号に同期させて移動するミラーア
レイ5の移動量Lはb/(f−1)となり、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=p(1/tanθ−1/tan2θ) (2) θ=45°のとき L=p である。
【0027】さらに離散的に画素を補間するので、フィ
ールド信号に同期させて移動するミラーアレイ5の移動
量Lは上述の関係から、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=p(1/tanθ−1/tan2θ)の整数倍 (2) θ=45°のとき L=pの整数倍 であってもかまわない。
【0028】本実施の形態では、アクチュエータ7とし
て高歪率圧電セラミック材料からなる積層型の圧電素子
を用いたが、表示素子3に供給するフィールド信号の周
波数(数10Hz〜数100Hz)に同期させてミラー
アレイ5を表示素子3からの出射光の光軸X方向に表示
素子3の画素ピッチpの整数倍(θ=45°のとき)移
動変化させることができればよいので、電磁アクチュエ
ータ、リニアアクチュエータ、ステッピングモータなど
を用いることもでき、30フレーム/secの書き込み
速度を確保することができる。
【0029】次に本発明の第2の実施の形態による光記
録装置を図7および図8を用いて説明する。本実施の形
態による光記録装置の第1の実施の形態との相違点は、
表示素子から空間光変調素子に至る光路上に、表示素子
からの出射光を光軸に対して同一の所定角度反射させる
反射面を階段状に有し、かつ反射面を反射面に入射する
光の光軸方向にシフトさせる手段を有する光学素子を少
なくとも二つ設け、複数のフィールドで1フレームを構
成し時分割書き込みを行う点にある。
【0030】図7は本実施の形態による光記録装置を説
明するための表示素子からの出射光を離散的に拡げる光
学素子の構造及び空間光変調素子との相関を示した基本
構成図である。図中図1から図3と同一の構成部材につ
いては、同一符号を付している。
【0031】図7において、1は光源、2はコリメート
レンズ、3は表示素子、5は第1のミラーアレイ、6は
第2のミラーアレイ、7は圧電素子からなる第1のアク
チュエータ、8は圧電素子からなる第2のアクチュエー
タ、9’は空間光変調素子の書き込み面である。光源
1、コリメートレンズ2、光変調素子3、第1のミラー
アレイ5および第1のアクチュエータ7は第1の実施の
形態と同様の構成である。第2のミラーアレイ6は、第
1のミラーアレイ5と第1のアクチュエータ7からなる
第1の光学素子から空間光変調素子9に至る光路上に配
置され、第1の光学素子からの出射光を光軸Zに対して
所定角度変化させる反射面61、62が階段状に形成さ
れている。第2のアクチュエータ8は、第2のミラーア
レイ6の第1のミラーアレイ5側とは反対側の面に第2
のミラーアレイ6に接して配置されており、第2のミラ
ーアレイ6を表示素子3に供給するフィールド信号に同
期させて第1の光学素子からの出射光の光軸Z方向に移
動あるいは振動できるように形成されている。表示素子
3、第1のミラーアレイ5と第1のアクチュエータ7か
らなる第1の光学素子、第2のミラーアレイ6と第2の
アクチュエータ8からなる第2の光学素子、空間光変調
素子の書き込み面9’の位置関係は、表示素子3からの
出射光Xf(i,j)の光軸Xと第1の光学素子からの
出射光Zf(i,j)の光軸Zと第2の光学素子からの
出射光Yf(i,j)の光軸Yが互いに直交している。
ミラーアレイ6の基板は、ミラーアレイ5と同様の方法
で形成でき、所望の光反射ができる階段状の反射面6
1、62を得ることができる。
【0032】ミラーアレイ6の反射面61は第1の光学
素子からの出射光の光軸Zに対してミラーアレイ5と同
様に角度θ傾斜しており、第1の光学素子からの出射光
を反射面61により進行方向をZ方向からY方向に変
え、空間光変調素子の書き込み面9’に垂直に入射させ
る。本実施の形態においては、ミラーアレイ5の反射面
51の光変調素子3からの出射光の光軸Xとのなす角θ
およびミラーアレイ6の反射面61の第1の光学素子か
らの出射光の光軸Zとのなす角θは45°とした。ミラ
ーアレイ6の面63は第1の光学素子からの出射光の光
軸Zに対して平行に形成されている。反射面61、面6
3はともに帯状に形成されており、反射面51、面53
の第1の光学素子からの出射光の光軸Z方向の寸法
a’、b’は、表示素子の画素ピッチpと同じ50μm
である。
【0033】アクチュエータ8はアクチュエータ7と同
様の構成であり、ミラーアレイ6の第1の光学素子側と
は反対側の面の接着し、表示素子3に供給するフィール
ド信号に同期してミラーアレイ6を第1の光学素子から
の出射光の光軸Z方向に移動変化させる。
【0034】次に、上記構成の光学系により画像をシフ
トさせて高精細な画像を書き込む動作を図7及び図8を
用いて説明する。本実施の形態においては1画面(1フ
レーム)を4つの画像(フィールド)に分割して書き込
む場合で説明する。すなわち、水平および垂直方向の画
素数がそれぞれ表示素子3の画素数の2倍である原画像
を水平および垂直方向に1画素おきに間引いて4つの画
像に分解し、分解された第1の画像は第1のフィールド
で書き込む。このフィールドではミラーアレイ5の位置
はA、ミラーアレイ6の位置はA’にある。表示素子3
のそれぞれの画素からのからの出射光X1(1,1)、
X1(1,2)、X1(2,1)、X1(2,2)は第
1の光学素子のミラーアレイ5の反射面51、52で反
射し、第2の光学素子への入射光Z1(1,1)、Z1
(1,2)、Z1(2,1)、Z1(2,2)として第
2の光学素子に垂直に入射する。第2の光学素子への入
射光Z1(1,1)、Z1(1,2)、Z1(2,
1)、Z1(2,2)はミラーアレイ6の反射面61、
62で反射し、それぞれ空間光変調素子の書き込み面9
への入射光Y1(1,1)、Y1(1,2)、Y1
(2,1)、Y1(2,2)として空間光変調素子の書
き込み面9’の領域P1(1,1)、P1(1,2)、
P1(2,1)、P1(2,2)に垂直に入射する。表
示素子3からの出射光はミラーアレイ5およびミラーア
レイ6により空間光変調素子の書き込み面9’上で離散
的に拡げられる。
【0035】次に第2のフィールドでは分解された第2
の画像を書き込む。このフィールドではフィールド信号
に同期させてアクチュエータ7によりミラーアレイ5を
表示素子3からの出射光の光軸X方向にBの位置まで移
動させる。ここでAからBの位置までのミラーアレイ4
の移動量Lは表示素子3の画素ピッチpと同じ50μm
である。ミラーアレイ6の位置は第1のフィールドと同
じである。表示素子3のそれぞれの画素からのからの出
射光X2(1,1)、X2(1,2)、X2(2,
1)、X2(2,2)は第1の光学素子のミラーアレイ
5の反射面51’、52’で反射し、第2の光学素子へ
の入射光Z2(1,1)、Z2(1,2)、Z2(2,
1)、Z2(2,2)として第2の光学素子に垂直に入
射する。第2の光学素子への入射光Z2(1,1)、Z
2(1,2)、Z2(2,1)、Z2(2,2)はミラ
ーアレイ6の反射面61、62で反射し、それぞれ空間
光変調素子の書き込み面9’への入射光Y2(1,
1)、Y2(1,2)、Y2(2,1)、Y2(2,
2)として空間光変調素子の書き込み面9’の領域P2
(1,1)、P2(1,2)、P2(2,1)、P2
(2,2)に垂直に入射する。第2のフィールドでは、
表示素子3からの出射光は第1のフィールドで離散的に
拡げられた間隙のうち表示素子3からの出射光の光軸X
方向を補間する。
【0036】次に第3のフィールドでは分解された第3
の画像を表示する。このフィールドではフィールド信号
に同期させてアクチュエータ8によりミラーアレイ6を
第1の光学素子からの出射光の光軸Z方向にB’の位置
まで移動させる。ここでA’からB’の位置までのミラ
ーアレイ5の移動量L’は表示素子3の画素ピッチpと
同じ50μmである。ミラーアレイ5の位置は第2のフ
ィールドと同じである。表示素子3のそれぞれの画素か
らのからの出射光X3(1,1)、X3(1,2)、X
3(2,1)、X3(2,2)は第1の光学素子のミラ
ーアレイ5の反射面51’、52’で反射し、第2の光
学素子への入射光Z3(1,1)、Z3(1,2)、Z
3(2,1)、Z3(2,2)として第2の光学素子に
垂直に入射する。第2の光学素子への入射光Z3(1,
1)、Z3(1,2)、Z3(2,1)、Z3(2,
2)はミラーアレイ6の反射面61’、62’で反射
し、それぞれ空間光変調素子の書き込み面9’への入射
光Y3(1,1)、Y3(1,2)、Y3(2,1)、
Y3(2,2)として空間光変調素子の書き込み面9’
の領域P3(1,1)、P3(1,2)、P3(2,
1)、P3(2,2)に垂直に入射する。第3のフィー
ルドでは、表示素子3からの出射光は第1のフィールド
で離散的に拡げられた間隙のうち表示素子3からの出射
光の光軸Z方向を補間したことになる。
【0037】次に第4のフィールドでは分解された第4
の画像を書き込む。このフィールドではフィールド信号
に同期させてアクチュエータ7によりミラーアレイ5を
表示素子3からの出射光の光軸Z方向にAの位置まで移
動させる。ここでBからAの位置までのミラーアレイ4
の移動量Lは50μmである。すなわちミラーアレイ5
を第1のフィールドでの位置に戻すことになる。ミラー
アレイ6の位置は第3のフィールドと同じである。表示
素子3のそれぞれの画素からのからの出射光X4(1,
1)、X4(1,2)、X4(2,1)、X4(2,
2)は第1の光学素子のミラーアレイ5の反射面51、
52で反射し、第2の光学素子への入射光Z4(1,
1)、Z4(1,2)、Z4(2,1)、Z4(2,
2)として第2の光学素子に垂直に入射する。第2の光
学素子への入射光Z4(1,1)、Z4(1,2)、Z
4(2,1)、Z4(2,2)はミラーアレイ6の反射
面61’、62’で反射し、それぞれ空間光変調素子の
書き込み面9’への入射光Y4(1,1)、Y4(1,
2)、Y4(2,1)、Y4(2,2)として空間光変
調素子の書き込み面9’の領域P4(1,1)、P4
(1,2)、P4(2,1)、P4(2,2)に垂直に
入射する。第4のフィールドでは、表示素子3からの出
射光は第1のフィールドで離散的に拡げられた間隙のう
ち第2および第3のフィールドで補間した以外の残りの
部分を補間することになる。
【0038】第1から第4のフィールドにおいて、表示
素子3の表示部が空間光変調素子9上に書き込まれる位
置を図8に示す。図8において、P1(i,j)、P2
(i,j),P3(i,j)、P4(i,j)、(i=
1〜m,j=1〜n)はそれぞれ第1から第4のフィー
ルドで表示素子3の表示部が空間光変調素子9上に書き
込まれる位置である。このように本実施の形態によるミ
ラーアレイ5およびミラーアレイ6を含む光学系の構成
を用いることにより、表示素子3での同一画素を用いて
4つのフィールドで4つの画素として書き込みできるよ
うになる。すなわち表示素子3の画素数の4倍の情報量
を空間光変調素子9に書き込みできるようになる。そし
て4フィールドごとに書込まれた画像を空間光変調素子
9に読みだし光を照射して出力し演算を行う。以下第2
フレーム以降は、第1のフレームと同様に、(m×n)
画素を持つ表示素子3を用いて4×(m×n)個の情報
書き込みを実現し、4フィールドごとに空間光変調素子
から画像を出力し演算を行う。
【0039】本実施の形態においては、ミラーアレイ5
およびミラーアレイ6の移動量L、L’が最小となるよ
うに、ミラーアレイ5の反射面51、52・・・は表示
素子3からの出射光の光軸Xに対して、ミラーアレイ6
の反射面61、62・・・はミラーアレイ5からの出射
光の光軸Zに対していずれも45°傾斜させたが、反射
面51、52・・・および反射面61、62・・・の傾
斜角度θは0<θ<90°で任意に設定できる。また本
実施の形態においては、1フレームを4つのフィールド
に分割して表示させたが、反射面51、52・・・およ
び反射面61、62・・・の傾斜角度θは0<θ<90
°で任意に設定し、ミラーアレイ5の面53の表示素子
3からの出射光の光軸X方向の寸法bおよびフィールド
信号に同期させてミラーアレイ5を移動させる移動量
L、ミラーアレイ6の面63のミラーアレイ5からの出
射光の光軸Z方向の寸法b’およびフィールド信号に同
期させてミラーアレイ5を移動させる移動量L’をそれ
ぞれ最適化することにより、1フレームを4つ以上のf
個フィールドに分割して表示を行うことも可能である。
【0040】ここで第1の実施の形態における図6で示
したと同様に、反射面51(反射面61)、面53(面
63)の光変調素子3からの出射光の光軸X方向(ミラ
ーアレイ5からの出射光の光軸Z方向)の寸法a
(a’)、b(b’)は以下の式のように表される。
【0041】 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき a=a’=p/tanθ b=(f1−1)p(1/tanθ−1/tan2
θ)、 b’=(f2−1)p(1/tanθ−1/tan2
θ) (2) θ=45°のとき a=a’=p b=(f1−1)p、b’=(f2−1)p 但し、f1、f2は各々のミラーアレイに配分されたフ
ィールド数であって、2以上の整数である。また、f=
f1×f2である。
【0042】複数のミラーアレイの帯状の反射面に入射
する光の光軸方向の間隔、例えば反射面51と反射面5
2の表示素子3からの出射光の光軸方向の間隔Mは、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき M=p×[1/tan2θ+(1/tanθ−1/ta
n2θ)×f1] (2) θ=45°のとき M=p×f1 である。
【0043】またf個のフィールドに分割して表示を行
う場合、フィールド信号に同期させて移動するミラーア
レイ5の移動量Lはb/(f1−1)、ミラーアレイ6
の移動量L’はb’/(f2−1)となるから、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=L’=p(1/tanθ−1/tan2θ) (2) θ=45°のとき L=L’=p である。
【0044】さらに離散的に画素を補間するので、フィ
ールド信号に同期させて移動するミラーアレイ5の移動
量Lおよびミラーアレイ6の移動量L’は上述の関係か
ら、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=L’=p(1/tanθ−1/tan2θ)の整数
倍 (2) θ=45°のとき L=L’=pの整数倍 であってもよい。
【0045】また本実施の形態においては、表示素子
3、第1のミラーアレイ5と第1のアクチュエータ7か
らなる第1の光学素子、第2のミラーアレイ6と第2の
アクチュエータ8からなる第2の光学素子、空間光変調
素子の書き込み面9’の位置関係は、表示素子3からの
出射光Xf(i,j)の光軸Xと第1の光学素子からの
出射光Zf(i,j)の光軸Zと第2の光学素子からの
出射光Yf(i,j)の光軸Yが互いに直交していると
したが、第2の光学素子からの出射光Yf(i,j)の
光軸Yが表示素子3からの出射光Xf(i,j)の光軸
Xと第1の光学素子からの出射光Zf(i,j)の光軸
Zを含む面に平行、あるいは表示素子3からの出射光X
f(i,j)の光軸Xと第1の光学素子からの出射光Z
f(i,j)の光軸Zを含む面に直交する面に平行であ
るような位置関係でもかまわない。さらに本実施の形態
においては、第1の光学素子と第2の光学素子の2つの
光学素子を用いて書き込み密度の向上を行ったが、2つ
以上の光学素子を用いてもよく、また第1の光学素子と
第2の光学素子の2つの光学素子を1組として複数組を
組み合せても書き込み密度を上げることができることは
自明である。
【0046】次に本発明の第3の実施の形態による光記
録装置を図9から図13を用いて説明する。本実施の形
態による光記録装置の第1の実施の形態との相違点は、
表示素子から空間光変調素子に至る光路上に、結像光学
系を付加し第1の実施の形態の書き込み精度を向上を図
る点にある。図9は本実施の形態における光記録装置の
基本構成図、図10は表示素子からの出射光を離散的に
拡げる光学素子の構造及び空間光変調素子との相関を示
した基本構成図、図11は図9の基本構成図を表示素子
からの出射光の光軸に平行な面で切断したときの縦断面
図を示したものである。
【0047】図9において、1は光源、2は自然光を平
行光に変換するためのコリメートレンズ、3は表示素
子、4は表示素子からの出射光をミラーアレイに結像さ
せる結像光学系、5はミラーアレイ、7は圧電素子から
なるアクチュエータ、9は空間光変調素子、101は表
示素子からの出射光を離散的に拡げかつ離散的に拡げら
れた間隙を補間する光学素子である。光源1、コリメー
トレンズ2、表示素子3、ミラーアレイ5、アクチュエ
ータ7、空間光変調素子9は第1の実施の形態と同様の
構成である。また各部の動作及び空間光変調素子への書
き込み、及び演算のための出力方法についても、第1の
実施の形態と同様である。
【0048】本実施の形態においては、表示素子3は結
像光学系4による表示素子3の結像面がミラーアレイ5
の各反射面51、52・・・になるように、光源からの
平行光の光軸、すなわち表示素子3からの出射光の光軸
Xに対してα傾けてある。
【0049】ここで、図12及び図13を用いて本実施
の形態において新たに付加した結像光学系4の作用を説
明する。まず図9に示したように光源1から出射された
光はコリメート変換手段2によりコリメート変換され、
表示素子3に入射し、画像信号に応じた光変調が行われ
る。表示素子3で変調された光は、結像光学系4により
ミラーアレイ5の反射面51、52・・・に入射する。
このとき結像光学系4が挿入されていないと仮定すると
図12に示すように、理想的な平行光とならない表示素
子3からの光が、入射すべきミラーアレイ5の反射面に
入射せずに隣接するミラーアレイ5の反射面に入射して
しまうことになる。
【0050】その結果、空間光変調素子の書き込み面
9’では、本来入射するべきミラーアレイによって集光
される位置から離れた位置に集光され、空間光変調素子
の書き込み面上で本来の表示位置から離れて表示されて
しまう。このような状態では、空間光変調素子の書き込
み面上に本来書き込まれるべき情報と異なる情報が書き
込まれることになり、書き込み精度が低下する。表示素
子3からの光が理想的な平行光でない場合でも、本実施
の形態のように表示素子3からミラーアレイ5に至る光
路上に結像光学系4を配置することにより、表示素子3
の各画素からの出射光の全てをミラーアレイの所定の各
反射面に入射できるようになる。
【0051】本実施の形態の結像光学系4は、実像に対
して1対1の倒立像を形成する光学系である。図13は
本実施の形態による結像光学系4を用いた結像の様子を
示している。rはレンズの焦点距離である。表示素子3
からの出射された平行光は、ミラーアレイ5平行に入射
される必要があるので、結像光学系4は少なくとも2つ
のレンズを組合せて構成されるアフォーカル光学系を用
いている。表示素子3の各画素からの出射光は結像光学
系4によりミラーアレイ5の所定の各反射面に入射す
る。理想的な平行光でない表示素子3からの光は、ミラ
ーアレイ5の各反射面入射する角度がずれるので、空間
光変調素子の書き込み面9’では集光される画素は少し
広がった形になるが、図12に示した隣接するミラーア
レイの反射面に別の画素の情報の一部が入射するような
ことはないので書き込み精度を低下させることはない。
【0052】本実施の形態では、結像光学系4は1対1
の倒立像を形成する光学系であったが、それ以外にk倍
の像を形成する光学系であっても、1/k倍の像を形成
する光学系であってもよい。
【0053】本実施の形態において、ミラーアレイ5の
帯状の反射面51の表示素子3からの出射光の光軸との
なす角θを0<θ<90°で任意に設定し、k倍の像を
形成する結像光学系4を用いて、1フレームをf個のフ
ィールドに分割して表示を行う場合、第1のフィールド
では光変調素子3からの出射光は結像光学系4によりk
倍の倒立像としてミラーアレイ5の反射面51で角度θ
で反射して空間光変調素子の書き込み面9’に垂直に入
射する。次に第2のフィールドではミラーアレイ5はA
からBに移動し、表示素子3からの出射光はミラーアレ
イ5の反射面51’で反射され、空間光変調素子の書き
込み面9’に入射する。次に第f番目のフィールドでは
ミラーアレイ5はBからCの位置に移動し、ミラーアレ
イ5の反射面51’’で反射され、空間光変調素子の書
き込み面9’に入射する。以上の動作により表示素子か
らの出射光を離散的に拡げ、かつ離散的に拡げられた間
隙を補間して書き込み密度を向上させることができるよ
うになる。
【0054】ここで反射面51、面53の表示素子3か
らの出射光の光軸X方向の寸法a、bは以下の式のよう
に表される。 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき a=kpsinα/tanθ、 b=k(f−1)psinα(1/tanθ−1/ta
n2θ) (2) θ=45°のとき a=kpsinα 、b=k(f−1)psinα
【0055】すなわちミラーアレイの帯状の反射面の間
隔、例えば反射面51と反射面52の表示素子3からの
出射光の光軸方向の間隔M(=a+b)は、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき M=kpsinα×[1/tan2θ+(1/tanθ
−1/tan2θ)×f] (2) θ=45°のとき M=kpsinα×f である。
【0056】またf個のフィールドに分割して表示を行
う場合、フィールド信号に同期させて移動するミラーア
レイ5の移動量Lはb/(f−1)となり、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=kpsinα(1/tanθ−1/tan2θ) (2) θ=45°のとき L=kpsinα である。
【0057】さらに離散的に画素を補間するので、フィ
ールド信号に同期させて移動するミラーアレイ5の移動
量Lは上述の関係から、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=kpsinα(1/tanθ−1/tan2θ)の
整数倍 (2) θ=45°のとき L=kpsinαの整数倍 であってもかまわない。
【0058】ここでミラーアレイ5の各反射面の表示素
子3からの出射光の光軸Xとのなす角θと、表示素子3
の光軸Xとのなす角αの関係は以下の式のように表され
る。 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき tanα=1/{k×[1/tan2θ+(1/tan
θ−1/tan2θ)×f]} (2) θ=45°のとき tanα=1/kf
【0059】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、空間光変
調素子への二次元像書き込みを行う光記録装置におい
て、二次元状に画素を並べた表示素子から空間光変調素
子に至る光路上に位置し、表示素子の各画素からの出射
光の光軸方向に所定の間隔で離間して配置され、表示素
子の各画素からの出射光を同一の所定角度方向にそれぞ
れ反射させる複数の反射面が形成された画素分離手段
と、複数の反射面を表示素子の各画素からの光軸方向に
所定の移動量だけ移動させて、表示素子の同一画素から
の出射光を空間光変調素子上の異なる複数の領域に書き
込むための書き込み領域変更手段とを有する光学素子を
用いて、表示素子からの出射光を離散的に拡げ画素分離
を行い、かつ離散的に拡げられた画素間隙を補間するよ
うに時分割書き込みを行うので、表示素子の画素数の数
倍の二次元情報を空間光変調素子に書き込むことが可能
である。
【0060】また書き込み領域の変更は、数10Hz〜
数100Hzのスピードで行うことができるので、フレ
ーム数を減らすことなく表示素子の画素数の数倍の二次
元情報を空間光変調素子に書き込むことが可能である。
さらに表示素子から光学素子に至る光路上に表示素子に
よって表示された画像を光学素子上に結像する結像光学
系を設けることで、時分割書き込みによる書き込み精度
の低下を防止することができる。またこの書き込み手段
を用いた相関演算器では、高精細な画像を処理すること
ができるので正確で再現性の高い光記録装置を実現する
ことができる。また投射型表示装置では書込み用の表示
素子の画素数に制限されない高精細な表示が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による光記録装置を
示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるミラーアレ
イの構造、及び光学素子と空間光変調素子との相関を示
した図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるミラーアレ
イを表示素子からの出射光の光軸に平行な面で切断した
縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における表示素子の
表示部が空間光変調素子上に書き込まれる位置を示した
説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における空間光変調
素子の構成断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるミラーアレ
イの構造、及び光学素子と空間光変調素子との相関を示
した図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるミラーアレ
イの構造、及び光学素子と空間光変調素子との相関を示
した図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における表示素子の
表示部が空間光変調素子上に書き込まれる位置を示した
説明図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるミラーアレ
イの構造、及び光学素子と空間光変調素子との相関を示
した図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態におけるミラーア
レイを表示素子からの出射光の光軸に平行な面で切断し
た縦断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるミラーア
レイの構造、及び光学素子と空間光変調素子との相関を
示した図である。
【図12】結像光学系がない場合の表示素子からの出射
光がミラーアレイに集光する位置を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における結像光学
系を用いた場合の光変調素子からの出射光がミラーアレ
イに集光する位置を示す図である。
【図14】従来の指紋照合装置に応用された例の構成図
である。
【図15】従来の投射型表示装置に応用された例の構成
図である
【符号の説明】
1 光源 2 コリメート変換レンズ 3 表示素子 4 結像光学系 5 第1のミラーアレイ 6 第2のミラーアレイ 7 圧電素子からなる第1のアクチュエータ 8 圧電素子からなる第2のアクチュエータ 9 空間光変調素子 9’ 空間光変調素子の書き込み面 101 光学素子 10 結像レンズ 11 ビームスプリッタ 12 CCDカメラ 13 メモリ 14 光検出器 15 相関判定回路 16 CRT 17 投射レンズ 18 スクリーン 19 ガラス板 20 透明電極 21 光導電層 22 配向膜 23 強誘電性液晶 24 スペーサ 51、52、51’、52’ 第1のミラーアレイの反
射面 53、54 表示素子からの出射光の光軸に平行な第1
のミラーアレイの面 61、62、61’、62’ 第2のミラーアレイの反
射面 63、64 第1の光学素子から出射光の光軸に平行な
第2のミラーアレイの面θ ミラーアレイの反射面の反
射面への入射光の光軸とのなす角 Xf(i,j) 表示素子からの出射光 Yf(i,j) 第2の光学素子からの出射光 Zf(i,j) 第1の光学素子からの出射光 Pf(i,j) 第fのフィールドで表示素子の表示部
が空間光変調素子上に書き込まれる領域 p 表示素子の画素ピッチ a 第1のミラーアレイの反射面の表示素子からの出射
光の光軸方向の寸法 b 表示素子からの出射光の光軸に平行な第1のミラー
アレイの階段状の面の表示素子からの出射光の光軸方向
の寸法 a’ 第2のミラーアレイの反射面の第1の光学素子か
らの出射光の光軸方向の寸法 b’ 第1の光学素子からの出射光の光軸に平行な第2
のミラーアレイの階段状の面の第1の光学素子からの出
射光の光軸方向の寸法 L 第1のミラーアレイの移動量 L’ 第2のミラーアレイの移動量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤曲 啓志 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光導電体層と光変調層とを含んで構成され
    た空間光変調素子に対して、光による書き込み手段で情
    報を書き込んで、書き込まれた前記情報を読み出し光に
    より出力する光記録装置において、 前記書き込み手段は、書き込むべき情報を表示する表示
    素子と、前記表示素子の各画素からの出射光の光軸方向
    に所定の間隔で離間して配置され、前記出射光を同一の
    所定角度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面が形成
    された画素分離手段と、前記複数の反射面を前記光軸方
    向に所定の移動量だけ移動させて、前記表示装置の同一
    画素からの出射光を前記空間光変調素子上の異なる複数
    の領域に書き込む書き込み領域変更手段とを有し、前記
    表示素子から前記空間光変調素子に至る光路中に配置さ
    れる光学素子を備え、 複数のフィールドで1フレームを構成する時分割書き込
    みを行うことを特徴とする光記録装置。
  2. 【請求項2】光導電体層と光変調層とを含んで構成され
    た空間光変調素子に対して、光による書き込み手段で情
    報を書き込んで、書き込まれた前記情報を読み出し光に
    より出力する光記録装置において、 前記書き込み手段は、書き込むべき情報を表示する表示
    素子と、前記表示素子の各画素からの出射光の光軸方向
    に所定の間隔で離間して配置され、前記各画素からの出
    射光を同一の所定角度方向にそれぞれ反射させる複数の
    反射面が形成された第1の画素分離手段と、前記第1の
    画素分離手段の複数の反射面を前記光軸方向に所定の移
    動量だけ移動させて、前記表示素子の同一画素からの出
    射光を前記空間光変調素子上の異なる複数の領域に書き
    込む第1の書き込み領域変更手段とを有し、前記表示素
    子から前記空間光変調素子に至る光路中に配置される第
    1の光学素子と、前記第1の光学素子からの出射光の光
    軸方向に所定の間隔で離間して配置され、前記第1の光
    学素子からの出射光を当該出射光の光軸および前記各画
    素からの出射光の光軸に所定角度反射させる複数の反射
    面が形成された第2の画素分離手段と、前記第2の画素
    分離手段の複数の反射面を前記第1の光学素子からの出
    射光の光軸方向に所定の移動量だけ移動させ、前記表示
    素子の同一画素からの出射光を前記空間光変調素子上の
    異なる複数の領域に書き込む第2の書き込み領域変更手
    段とを有する第2の光学素子を備え、複数のフィールド
    で1フレームを構成する時分割書き込みを行うこと特徴
    とする光記録装置。
  3. 【請求項3】光導電体層と光変調層とを含んで構成され
    た空間光変調素子に対して、光による書き込み手段で情
    報を書き込んで、書き込まれた前記情報を読み出し光に
    より出力する光記録装置において、 前記書き込み手段は、書き込むべき情報を表示する表示
    素子と、前記表示素子の各画素からの出射光の光軸方向
    に所定の間隔で離間して配置され、前記出射光を同一の
    所定角度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面が形成
    された画素分離手段と、前記複数の反射面を前記光軸方
    向に所定の移動量だけ移動させて、前記表示素子の同一
    画素からの出射光を前記空間光変調素子上の異なる複数
    の領域に書き込む書き込み領域変更手段とを有し、前記
    表示素子から前記空間光変調素子に至る光路中に配置さ
    れる光学素子と、前記表示素子と前記光学素子の間に位
    置し、前記表示素子からの出射光を集光させて前記光学
    素子に結像させる結像光学系を備え、複数のフィールド
    で1フレームを構成する時分割書き込みを行うこと特徴
    とする光記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1526545A1 (en) * 2003-10-22 2005-04-27 Daewoo Electronics Corporation Angular multiplexing apparatus for holographic storage medium

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1526545A1 (en) * 2003-10-22 2005-04-27 Daewoo Electronics Corporation Angular multiplexing apparatus for holographic storage medium
US7081977B2 (en) 2003-10-22 2006-07-25 Daewoo Electronics Corporation Angular multiplexing apparatus for holographic storage medium

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