JPH10206296A - 観察試料支持方法 - Google Patents

観察試料支持方法

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JPH10206296A
JPH10206296A JP889297A JP889297A JPH10206296A JP H10206296 A JPH10206296 A JP H10206296A JP 889297 A JP889297 A JP 889297A JP 889297 A JP889297 A JP 889297A JP H10206296 A JPH10206296 A JP H10206296A
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俊郎 樋口
Kenichi Kudo
謙一 工藤
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秀夫 横田
Mitsunori Kokubo
光典 小久保
Hiroshi Nanto
寛 南都
Kouichi Arao
孝一 新生
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Kanagawa Academy of Science and Technology
Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
Shibaura Machine Co Ltd
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NIPPON BEROO KK
Kanagawa Academy of Science and Technology
Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料切断を良好に行える観察試料支持方法を
提供する。 【解決手段】 試料Sの端部を可動ステージ14aに密
着固定させ、且つ試料の他端部を保持筒13aの分割片
によって締め付けることにより試料Sの固定支持を行う
ようにしたので、試料Sの端部を切断刃15aによって
切断する際に該試料Sにこれを持ち上げようとする力が
働いても、該試料Sが浮き上がることを確実に防止で
き、安定した姿勢を維持したままで試料Sの切断を良好
に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切断面観察の対象
となる試料を切断に耐え得るように支持する観察試料支
持方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】試料観察法の1つとして、試料をその一
端部側から順次切断しながら、各切断面をCCDカメラ
により撮像し、この画像データを観察に適したデータに
処理してから、試料の切断面やこれらを合成して得た立
体像をモニターに表示する方法が知られている。
【0003】試料は試料本体とこれを包理する樹脂,パ
ラフィン等の包理剤とから成り、試料本体には医療分
野,製薬分野,食品分野,農業分野,生物分野等から適
宜選択された生物,動物,植物,食品等が用いられてい
る。
【0004】また、試料を順次切断する装置には、試料
を必要量送り込むための送り機構と、送り込み後の試料
端部を切断する切断機構が用いられている。
【0005】図9に示すように、送り機構は、試料Sの
下面を支持するプレートPと、該プレートPを上方に押
圧する押圧ロッドRと、該押圧ロッドRを上方に移動さ
せる駆動源と、試料Sの上部が挿通される保持筒Hとを
備えている。試料Sは、押圧ロッドRからの押圧を受け
て保持筒H内を上昇し、保持筒Hの上端から押し出され
て上方に突出する。一方、切断機構は、保持筒Hの上端
から上方に突出した試料端部を回転途中で切断可能な切
断刃Cbと、これを所定方向に回動させる駆動源とを備
えている。
【0006】つまり、試料Sは保持筒H上端から必要量
上方に押し出されて突出し、該突出部分を切断刃Cbに
よって切断され、該切断面を順次観察されることにな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図10に示すように、
上記切断刃Cbには刃先角の他にすくい角θ1と逃げ角
θ2が設定されていることから、切断時の試料Sにはす
くい角θ1の角度に応じて該試料Sを持ち上げようとす
る力Fyが働く。
【0008】従来のものでは、試料Sの下面をプレート
Pによって支持しているだけなので、切断時に上記力F
yが働くと、試料Sが浮き上がって保持筒Hから上方に
抜け出してしまい、所期の切断が満足に行えなくなる不
具合がある。
【0009】これを解消するため、保持筒Hに試料締め
付け機能を付与して上記力Fyに対抗させることも考え
られるが、該締め付けのみで試料Sを固定支持すること
は極めて難しく、往々にして締め付け力が強くなりすぎ
て試料Sが潰れて変形し、観察対象として使い物になら
なくなってしまう不具合がある。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、試料切断を良好に行える
観察試料支持方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、試料の端部を加熱状態にある可
動ステージに押し付けて接触部分を溶融した後、該溶融
分を固化させて試料を可動ステージに密着固定すると共
に、試料の他端部を該試料の横断面形に整合した内孔を
有する保持筒内に挿通させた、ことをその特徴としてい
る。
【0012】また、請求項2の発明は、冷却状態にある
試料の端部を可動ステージに押し付けて接触部分を溶融
した後、該溶融分を固化させて試料を可動ステージに密
着固定すると共に、試料の他端部を該試料の横断面形に
整合した内孔を有する保持筒内に挿通させた、ことをそ
の特徴としている。
【0013】さらに、請求項3の発明は、冷却状態にあ
る試料の端部を加熱状態にある可動ステージに押し付け
て接触部分を溶融した後、該溶融分を固化させて試料を
可動ステージに密着固定すると共に、試料の他端部を該
試料の横断面形に整合した内孔を有する保持筒内に挿通
させた、ことをその特徴としている。
【0014】さらにまた、請求項6の発明は、試料の端
部を可動ステージに設けたクランプ部材により締め付け
て可動ステージに密着固定すると共に、試料の他端部を
該試料の横断面形に整合した内孔を有する保持筒内に挿
通させた、ことをその特徴としている。
【0015】請求項1乃至3の各発明によれば、試料の
端部を溶融,固化させることで可動ステージに密着固定
させ、且つ試料の他端部を保持筒内に挿通させることに
より、観察対象となる試料が切断に耐え得るように支持
される。また、請求項8の発明によれば、試料の端部を
クランプ部材で締め付けて可動ステージに密着固定さ
せ、且つ試料の他端部を保持筒内に挿通させることによ
り、観察対象となる試料が切断に耐え得るように支持さ
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1には本発明の実施に好適な試
料観察装置を示してある。この試料観察装置は、画像処
理による試料観察を可能とした試料観察機1と、試料の
送り込みと切断を行う試料切断機11とから構成されて
いる。
【0017】試料観察機1は、二次元CCD2aを内蔵
したカラーまたはモノクロのカメラ2と、ハーフまたは
ダイクロイック等のミラー3aを内蔵したミラーケース
3と、対物レンズ4と、リング状照明器5と、光源6a
を内蔵した第1ランプハウス6と、光源7aを内蔵した
第2ランプハウス7と、これら機器を試料切断機111
上で支持するフレーム8と、図示省略の撮像制御部,画
像処理部及びモニターとから構成されている。
【0018】この試料観察機1では、第1ランプハウス
6からの光をミラー3a及び対物レンズ4を介して試料
切断面に照射、または、第2ランプハウス7からの光を
リング状照明器5を介して試料切断面に照射することに
より、該試料切断面からの反射光を対物レンズ4及びミ
ラー3aを介してカメラ2に入射して、試料切断面の画
像(画像データ)をメモリに取り込むことができる。
【0019】また、切断面毎に取り込まれた画像データ
に対し領域分割,輪郭変形処理,合成等のデータ処理を
施すと共に、必要に応じて試料の切断面像やこれらを合
成して得た立体像(3次元像)をモニターに表示するこ
とができる。
【0020】一方、試料切断機11は、図2にも示すよ
うに、床面等に載置可能なフレーム12と、フレーム1
2の上面一側に配置された試料保持部13と、その下側
に配置された試料支持部14と、フレーム12の上面中
央に配置された試料切断部15とから構成されている。
【0021】試料保持部13は、試料Sの横断面形に整
合した内孔を有する保持筒13aと、該保持筒13aを
冷却可能なペルチェ素子13bとを備えている。保持筒
13aは熱伝導性の高い金属等から成り、内孔下端部に
は試料Sの下方からの挿入を容易とするためのテーパー
面が設けられている。また、保持筒13aは、周方向に
複数に分割されており、バネ圧や空気圧等を利用して分
割片の少なくとも一部を駆動することで、分割片による
試料締め付けを可能としている。
【0022】例えば、四角柱形状の試料Sを用いる場合
には、図3(a)に示すように、保持筒13aを、試料
Sの2側面に対向する固定分割片13a1と他の2側面
に対向する可動分割片13a2とから構成し、可動分割
片13a2を試料Sの中心に向かって移動させることで
試料締め付けを行えるようにする。或いは、図3(b)
に示すように、保持筒13aを、試料Sの2側面に対向
する固定分割片13a3と、他の側面それぞれに対向す
る2つの可動分割片13a4,13a5とから構成し、
各可動分割片13a4,13a5を試料側面と直角に移
動させることで試料締め付けを行えるようにする。
【0023】この試料保持部13は、保持筒13a内に
挿通された試料Sを分割片によって締め付けることがで
きると共に、保持筒13a内の試料Sを必要に応じてペ
ルチェ素子13bの冷却作用によって冷却することがで
きる。本実施形態では、分割片による締め付けのみで試
料Sを固定支持するものではないので、該締め付け力は
試料Sが潰れない程度の弱い力でも充分である。
【0024】試料支持部14は、図4(a)(b)に示
すように、試料Sの横断面形に整合した凹み14a1を
上面に有する可動ステージ14aと、該可動ステージ1
4aを加熱・冷却可能なペルチェ素子14bと、断熱材
14cを介してペルチェ素子14b及び可動ステージ1
4aを支えるナット筒14dと、該ナット筒14dを上
下方向に案内するガイド筒14eと、ナット筒14dに
螺合したボールネジ14fと、該ボールネジ14fを回
動可能なモータ14gとを備えている。可動ステージ1
4は熱伝導性の高い金属等から成り、凹み14a1の内
側面には試料固定力を高めるために逆テーパーが設けら
れている。
【0025】この試料支持部14は、可動ステージ14
a上に試料Sを直立状態で支持すると共に、モータ14
gによるボールネジ14fの回動によってナット筒14
dと一緒に可動ステージ14aを上下動させることがで
きる。また、可動ステージ14aに接触する試料Sを必
要に応じてペルチェ素子14bの発熱作用によって加熱
したり、冷却作用によって冷却することができる。ちな
みに、ペルチェ素子14bで生じ得る発熱作用と冷却作
用の切り替えは印加電圧の極性を変えることによって簡
単に行うことができる。
【0026】試料切断部15は、図5に示す切断刃15
aを着脱自在に有する回転板15bと、該回転板15b
に連結されたシャフト15cと、シャフト15cをベル
ト15dを介して回動可能な減速機付きモータ15eと
を備えている。切断刃15aは、図5に示すように、本
体15a1と、カッタブレード15a2と、これを本体
15a1に固定するためのブレード押さえ15a3とか
ら成り、所定の刃先角,すくい角及び逃げ角(図6参
照)を有している。
【0027】この試料切断部15は、モータ15eによ
りシャフト15cを介して回転板15bを回動(1回
転)させることにより、試料Sの保持筒13a上端から
上方に突出した部分を、その切断刃15aによって端面
と平行に切断することができる。
【0028】試料Sは、試料本体とこれを包理する樹
脂,パラフィン等の包理剤とから、図示例のものでは四
角柱形状に形成されている。試料本体には医療分野,製
薬分野,食品分野,農業分野,生物分野等から適宜選択
された生物,動物,植物,食品等が用いられる。
【0029】ここで上記可動ステージ14aに対する試
料Sの固定方法を幾つか説明する。最初に、第1の固定
方法を図6を参照して説明する。まず、ペルチェ素子1
4bによって可動ステージ14aを所定温度(試料Sの
主に包理剤を溶融可能な温度)に加熱しておき、図6
(a)に示すように、該可動ステージ14aの凹み14
a1に試料Sの下端部を挿入して支持させ、試料Sの下
端面を可動ステージ14aに押し付けて接触部分を溶融
する。これと並行して、ペルチェ素子13bによって保
持筒13aを冷却しておき、同図(b)に示すように、
可動ステージ14aを上昇させて試料Sを保持筒13a
内に挿入する。これにより、試料Sが冷却されて上記の
溶融分が冷却固化し、溶融分が接着剤の役割を果たして
試料Sが可動ステージ14aに密着固定される。
【0030】この第1の固定方法では、試料保持部13
のペルチェ素子13bによって試料Sを冷却することで
溶融分を固化させるようにしたが、この代わりに、試料
Sを保持筒13a内に挿入するときまたはその後に、試
料支持部14のペルチェ素子14bによって溶融分を冷
却固化させるようにしてもよい。
【0031】次に、第2の固定方法を図7を参照して説
明する。まず、図7(a)に示すように、保持筒13a
内に試料Sを挿入して分割片による締め付けによってこ
れを保持し、同状態でペルチェ素子13bによって保持
筒13a内の試料Sを予め冷却し、試料冷却後はペルチ
ェ素子13bによる冷却を停止する。続いて、同図
(b)に示すように、可動ステージ14aを上昇させ
て、該可動ステージ14aの凹み14a1に試料Sの下
端部を挿入する。これにより、予め冷却されている試料
Sの下端面が常温の可動ステージ14aに押し付けられ
て接触部分が溶融し、該溶融分が試料Sが持つ冷熱によ
って徐々に固化し、溶融分が接着剤の役割を果たして試
料Sが可動ステージ14aに密着固定される。
【0032】この第2の固定方法では、予め冷却された
試料Sが持つ冷熱によって溶融分を固化させるようにし
たが、試料Sのステージ接触部分が溶融した後に、試料
支持部14のペルチェ素子14bによって溶融分を冷却
固化させるようにしてもよく、勿論、試料保持部13の
ペルチェ素子13bによって試料Sを冷却しても溶融分
を固化できる。
【0033】次に、第3の固定方法を図7を引用して説
明する。まず、図7(a)に示すように、保持筒13a
内に試料Sを挿入して分割片による締め付けによってこ
れを保持し、同状態でペルチェ素子13bによって保持
筒13a内の試料Sを予め冷却し、試料冷却後はペルチ
ェ素子13bによる冷却を停止する。続いて、ペルチェ
素子14bによって可動ステージ14aを所定温度(試
料Sの主に包理剤を溶融可能な温度)に加熱し、同図
(b)に示すように、可動ステージ14aを上昇させ
て、該可動ステージ14aの凹み14a1に試料Sの下
端部を挿入する。これにより、予め冷却されている試料
Sの下端面が加熱状態の可動ステージ14aに押し付け
られて接触部分が溶融する。試料Sのステージ接触部分
が溶融する前後何れかにペルチェ素子14bによる加熱
を停止すると、溶融分が試料Sが持つ冷熱によって徐々
に固化し、溶融分が接着剤の役割を果たして試料Sが可
動ステージ14aに密着固定される。
【0034】この第3の固定方法では、予め冷却された
試料Sが持つ冷熱によって溶融分を固化させるようにし
たが、試料Sのステージ接触部分が溶融した後に、試料
支持部14のペルチェ素子14bによって溶融分を冷却
固化させるようにしてもよく、勿論、試料保持部13の
ペルチェ素子13bによって試料Sを冷却しても溶融分
を固化できる。
【0035】ちなみに、上記の第2の固定方法と第3の
固定方法では、試料Sを保持部13aに挿通保持させた
状態でその端部を可動ステージ14aに密着固定できる
ので、試料S自体に微妙な曲がりがあるような場合で
も、該試料Sを曲がりなりに可動ステージ14aに固定
することが可能で、可動ステージ14aが上下動すると
きでも試料Sに曲がりに逆らった無理な力が加わること
を防止できる。
【0036】試料Sを上記の固定方法によって可動ステ
ージ14a上に固定した後は、分割片による締め付けを
解除した状態で可動ステージ14aを所定量上昇させて
試料Sを保持筒13aの上端から所定量突出させ、次い
で保持筒13aの分割片によって試料Sを締め付けて保
持する。先に述べたように、本実施形態では、分割片に
よる締め付けのみで試料Sを固定支持するものではない
ので、該締め付け力は試料Sが潰れない程度の弱い力で
も充分である。
【0037】そして、回転板15bを1回転させて試料
Sの突出部分をその切断刃15aによって端面と平行に
切断する(図10参照)。
【0038】切断後は、試料Sの切断面を照明しながら
試料観察機1のカメラ2で撮像する。試料Sの切断と切
断面の撮像は順次繰り返され、詳しくは、回転板13b
を等速回転させながら切断の合間に切断面の撮像が繰り
返され、これにより各切断面の画像(画像データ)がメ
モリに取り込まれる。
【0039】メモリに取り込まれた各切断毎の画像デー
タには領域分割,輪郭変形処理,合成等のデータ処理が
施され、外部からの要求に応じて試料Sの切断面像やこ
れを合成して得た立体像(3次元像)がモニターに表示
され、これに基づいて種々の観察、例えば、医療分野に
おける病理検査,製薬分野における毒性検査,食品分野
における食品検査,農業分野における農作物検査や植物
構造解析,生物分野における生体試料検査等が実施され
る。
【0040】先に説明したように、試料Sの端部を可動
ステージ14aに密着固定させ、且つ試料の他端部を保
持筒13aの分割片によって締め付けることにより試料
Sの固定支持を行うようにしたので、試料Sの端部を切
断刃15aによって切断する際に該試料Sにこれを持ち
上げようとする力が働いても、該試料Sが浮き上がるこ
とを確実に防止でき、安定した姿勢を維持したままで試
料Sの切断を良好に行うことができ、ひいては切断後の
切断面撮像及び画像処理に基づく試料観察を適正に行う
ことができる。
【0041】また、試料Sのステージ接触部分を溶融し
て固化させることにより、該溶融分を接着剤として利用
して試料Sを可動ステージ14aに密着固定しているの
で、可動ステージ14aに対する試料固定のために専用
の接着剤や器具等を必要としない。
【0042】しかも、可動ステージ14aの凹み14a
1の内側面に設けた逆テーパーに試料Sの固化分を係合
させるようにしているので、可動ステージ14aに対す
る試料Sの固定を強固なものとすることができる。
【0043】さらに、試料Sが可動ステージ14aに密
着固定されているので、可動ステージ14aによって試
料Sを上方移動のみならず下方移動させることが可能で
あり、試料Sの切断面を切断位置よりも引っ込める必要
がある場合や、試料Sを保持筒13a内から下方に抜く
出す場合に有用で、試料Sの取り扱いが極めて容易とな
る。
【0044】つまり、試料切断面の撮像に光量との関係
で時間を要するような場合、例えば蓄積型CCDを内蔵
したカメラで蛍光画像を撮像するような場合には、回転
板15bを等速回転させるときの切断の合間では時間が
足りないため、このような場合には可動ステージ14a
によって試料Sを下方移動させて試料Sの切断面を切断
位置よりも引っ込めておけば、切断刃15aを空回しさ
せることよる時間稼ぎが可能となり、このときに試料S
の切断面に傷が付くことも防止できる。
【0045】尚、上記実施形態で用いた試料保持部13
のペルチェ素子13bは従来周知の他の冷却手段、例え
ば冷媒回路を用いた冷凍機等で代用してよい。また、試
料支持部14のペルチェ素子14bも従来周知の他の加
熱冷却手段、例えば加熱・冷却兼用のヒートポンプ等で
代用してもよく、加熱のみを行うのであれば電熱ヒータ
等をペルチェ素子14bの代わりに用いてもよい。
【0046】また、上記実施形態では試料Sの端部を溶
融,固化させて可動ステージ14aに密着固定するよう
にしたものを例示したが、図8(a)に示すように、可
動ステージ14hの上面に筒状のクランプ部材14iを
設けて、該クランプ部材14iによって試料Sの端部を
締め付けて可動ステージ14hに密着固定するようにし
てもよい。このクランプ部材14iは、同図(b)に示
すように、試料Sの2側面に対向する固定片14i1
と、他の2側面に対向する可動片14i2とから成り、
バネ圧や空気圧等を利用して可動分割片14i2を試料
Sの中心に向かって移動させることで試料締め付けを行
えるようになっている。勿論、可動片の個数は2以上で
あってもよく、また、クランプ部材の内面に突起等の食
い込み部分を設けておけば可動ステージ14hに対する
試料Sの固定をより強固なものとすることができる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
試料の端部を切断する際にこれを持ち上げようとする力
が働いても、該試料が可動ステージから浮き上がること
を確実に防止でき、安定した姿勢を維持したままで試料
の切断を良好に行うことができる。また、試料が可動ス
テージに密着固定されているので、試料の切断面を切断
位置よりも引っ込める必要がある場合や、試料を保持筒
内から下方に抜く出す場合に有用で、試料の取り扱いが
極めて容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る試料観察装置の全体図
【図2】試料切断機の詳細図
【図3】保持筒を構成する分割片の上面図
【図4】可動ステージの縦断面図と上面図
【図5】切断刃及び試料の斜視図
【図6】可動ステージに対する試料の固定方法を示す図
【図7】可動ステージに対する試料の固定方法を示す図
【図8】可動ステージに対する試料の固定方法を示す図
【図9】従来の試料支持方法及び試料切断方法を示す図
【図10】切断時に試料に働く力を示す図
【符号の説明】
1…試料観察機、11…試料切断機、S…試料、13…
試料保持部、13a…保持筒、13a1〜13a5…分
割片、13b…ペルチェ素子、14…試料支持部、14
a…可動ステージ、14b…ペルチェ素子、14h…可
動ステージ、14i…クランプ部材、15…試料切断
部、15a…切断刃。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 俊郎 神奈川県横浜市都筑区荏田東3−4−26 (72)発明者 工藤 謙一 東京都豊島区巣鴨5−15−16 (72)発明者 横田 秀夫 神奈川県川崎市多摩区菅2−15−7 キャ ピタル稲田堤206 (72)発明者 小久保 光典 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械株式 会社沼津事業所内 (72)発明者 南都 寛 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械株式 会社沼津事業所内 (72)発明者 新生 孝一 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械テク ノ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部側から順次切断されその切断面を
    観察される試料を所定姿勢で支持する観察試料支持方法
    において、 試料の端部を加熱状態にある可動ステージに押し付けて
    接触部分を溶融した後、該溶融分を固化させて試料を可
    動ステージに密着固定すると共に、 試料の他端部を該試料の横断面形に整合した内孔を有す
    る保持筒内に挿通させた、 ことを特徴とする観察試料支持方法。
  2. 【請求項2】 一端部側から順次切断されその切断面を
    観察される試料を所定姿勢で支持する観察試料支持方法
    において、 冷却状態にある試料の端部を可動ステージに押し付けて
    接触部分を溶融した後、該溶融分を固化させて試料を可
    動ステージに密着固定すると共に、 試料の他端部を該試料の横断面形に整合した内孔を有す
    る保持筒内に挿通させた、 ことを特徴とする観察試料支持方法。
  3. 【請求項3】 一端部側から順次切断されその切断面を
    観察される試料を所定姿勢で支持する観察試料支持方法
    において、 冷却状態にある試料の端部を加熱状態にある可動ステー
    ジに押し付けて接触部分を溶融した後、該溶融分を固化
    させて試料を可動ステージに密着固定すると共に、 試料の他端部を該試料の横断面形に整合した内孔を有す
    る保持筒内に挿通させた、 ことを特徴とする観察試料支持方法。
  4. 【請求項4】 溶融分の固化が冷却によるものである、 ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の観
    察試料支持方法。
  5. 【請求項5】 試料が試料本体とこれを包理する包理剤
    とから成り、包理剤が主に溶融される、 ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の観
    察試料支持方法。
  6. 【請求項6】 一端部側から順次切断されその切断面を
    観察される試料を所定姿勢で支持する観察試料支持方法
    において、 試料の端部を可動ステージに設けたクランプ部材により
    締め付けて可動ステージに密着固定すると共に、 試料の他端部を該試料の横断面形に整合した内孔を有す
    る保持筒内に挿通させた、 ことを特徴とする観察試料支持方法。
  7. 【請求項7】 保持筒を、試料の締め付けを可能とした
    複数の分割片から構成し、試料切断時には保持筒内に挿
    通された試料を分割片によって締め付けるようにした、 ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の観
    察試料支持方法。
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