JPH10205754A - ガスタービン燃焼器監視装置 - Google Patents

ガスタービン燃焼器監視装置

Info

Publication number
JPH10205754A
JPH10205754A JP2194297A JP2194297A JPH10205754A JP H10205754 A JPH10205754 A JP H10205754A JP 2194297 A JP2194297 A JP 2194297A JP 2194297 A JP2194297 A JP 2194297A JP H10205754 A JPH10205754 A JP H10205754A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustor
premixed
temperature
abnormality
gas turbine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2194297A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasunori Matsuura
泰則 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2194297A priority Critical patent/JPH10205754A/ja
Publication of JPH10205754A publication Critical patent/JPH10205754A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)
  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンの燃焼器に係わる異常を早期に
確実に検知できるガスタービン燃焼器監視装置を提供す
ることである。 【解決手段】 温度検出器9で検出された燃焼器1の表
面温度分布に基づいて、演算装置10は燃焼器1の異常
原因の判定演算を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンにお
ける燃焼器を監視し、その異常及び原因を判定可能とす
るガスタービン燃焼器監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガスタービンの燃焼器は高温で
運転されるため、直接的に温度を測定したり燃焼状態を
監視することは困難である。そこで、従来は、温度の低
い所に温度検出器を設けて間接的に温度測定を行うよう
にしている。すなわち、燃焼器を出た高圧の燃焼ガスが
ガスタービンで膨張することによって仕事をし、温度が
低下したガスタービン排気部に温度検出器を設け、その
検出した温度から燃焼器の燃焼状態を監視している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような間
接的な温度検出による燃焼器の監視では、燃焼器の異常
を早期に、かつ、正確に監視することは困難である。こ
れは、燃焼器内に異常が発生し、それが燃焼ガスの温度
変化となり、さらに、排ガス温度の変化となって初めて
異常が検知されることになるからである。
【0004】このように、従来の排ガス温度の検出によ
る燃焼状態の監視では、異常の発生の検知が遅れガスタ
ービンの燃焼器の異常が相当拡大してしまうという事態
も予想される。
【0005】本発明の目的は、ガスタービンの燃焼器に
係わる異常を早期に確実に検知できるガスタービン燃焼
器監視装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
ガスタービン燃焼器監視装置は、複数台の燃焼器に燃料
分配装置で燃料を均等に分配すると共に、燃焼器に燃焼
用空気孔から燃焼用空気を供給して燃料を燃焼させ、そ
の燃焼ガスが直接燃焼器壁に接触しないように冷却用空
気孔から冷却用空気を供給するようにしたガスタービン
の燃焼器の状態を監視するものであって、燃焼器の表面
温度分布を検出する温度検出器と、温度検出器で検出さ
れた表面温度分布に基づいて燃焼器の異常原因を判定す
る演算装置とを備えたものである。
【0007】請求項1の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置では、温度検出器で検出された燃焼器の表面
温度分布に基づいて、演算装置は燃焼器の異常原因の判
定演算を行う。
【0008】請求項2の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置は、請求項1の発明において、演算装置は、
燃焼器表面に局部的に周囲より温度が一定値以上の高い
領域が存在する場合には、燃焼器の異常原因を、冷却用
空気孔の詰まり、燃焼器内の燃料ガス偏流と判定するよ
うにしたものである。
【0009】請求項2の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置では、請求項1の発明の作用に加え、演算装
置による燃焼器の異常原因の判定は、燃焼器表面に局部
的に周囲より温度が一定値以上の高い領域が存在する場
合には、冷却用空気孔の詰まり又は燃焼器内の燃料ガス
偏流と判定する。
【0010】請求項3の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置は、請求項1の発明において、演算装置は、
燃焼器表面に局部的に周囲より温度が一定値以下の低い
領域が存在する場合には、燃焼器の異常原因を、冷却用
空気孔の磨耗による拡大、燃焼器表面での破孔の発生と
判定するようにしたものである。
【0011】請求項3の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置では、請求項1の発明の作用に加え、演算装
置による燃焼器の異常原因の判定は、燃焼器表面に局部
的に周囲より温度が一定値以下の低い領域が存在する場
合には、冷却用空気孔の磨耗による拡大又は燃焼器表面
での破孔の発生と判定する。
【0012】請求項4の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置は、請求項1の発明において、演算装置は、
燃焼器の表面温度分布が通常の同じ運転状態での観測値
又は他の燃焼器のそれに比べ、燃焼ガス流の上流側の温
度が一定値以上高く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値
以下に低い場合には、燃焼器の異常原因を、燃焼器の空
気量の過大、燃焼用空気孔の磨耗による拡大と判定する
ようにしたものである。
【0013】請求項4の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置では、請求項1の発明の作用に加え、演算装
置による燃焼器の異常原因の判定は、燃焼器の表面温度
分布が通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器の
それに比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以上高
く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以下に低い場合に
は、燃焼器の空気量の過大又は燃焼用空気孔の磨耗によ
る拡大と判定する。
【0014】請求項5の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置は、請求項1の発明において、演算装置は、
燃焼器の表面温度分布が通常の同じ運転状態での観測値
又は他の燃焼器のそれに比べ、燃焼ガス流の上流側の温
度が一定値以下に低く燃焼ガス流の下流側の温度が一定
値以上高い場合には、燃焼器の異常原因を、燃焼器の空
気量の過少、燃焼用空気孔の詰まりと判定するようにし
たものである。
【0015】請求項5の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置では、請求項1の発明の作用に加え、演算装
置による燃焼器の異常原因の判定は、燃焼器の表面温度
分布が通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器の
それに比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以下に
低く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以上高い場合に
は、燃焼器の空気量の過少又は燃焼用空気孔の詰まりと
判定する。
【0016】請求項6の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置は、請求項1の発明において、演算装置は、
燃焼器の表面温度分布が通常の同じ運転状態での観測値
又は他の燃焼器のそれに比べ、燃焼ガス流の上流側の温
度が一定値以上高く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値
以上高い場合には、燃焼器の異常原因を、燃焼器の燃料
流量の過大、燃料分配装置の異常と判定するようにした
ものである。
【0017】請求項6の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置では、請求項1の発明の作用に加え、演算装
置による燃焼器の異常原因の判定は、燃焼器の表面温度
分布が通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器の
それに比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以上高
く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以上高い場合に
は、燃焼器の燃料流量の過大又は燃料分配装置の異常と
判定する。
【0018】請求項7の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置は、請求項1の発明において、演算装置は、
燃焼器の表面温度分布が通常の同じ運転状態での観測値
又は他の燃焼器のそれに比べ、燃焼ガス流の上流側の温
度が一定値以下に低く燃焼ガス流の下流側の温度が一定
値以下に低い場合には、燃焼器の異常原因を、燃焼器の
燃料流量の過少、燃料供給配管の詰まり、燃料分配装置
の異常と判定するようにしたものである。
【0019】請求項7の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置では、請求項1の発明の作用に加え、演算装
置による燃焼器の異常原因の判定は、燃焼器の表面温度
分布が通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器の
それに比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以下に
低く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以下に低い場合
には、燃焼器の燃料流量の過少、燃料供給配管の詰ま
り、又は燃料分配装置の異常と判定する。
【0020】請求項8の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置は、燃料と空気とを予め予混合ダクトで混合
して予混合気を生成し、その予混合気を予混合気投入孔
から燃焼器本体に噴出させるようにしたガスタービンの
予混合燃焼器の状態を監視するものであり、予混合燃焼
器の表面温度分布を検出する温度検出器と、温度検出器
で検出された表面温度分布に基づいて予混合燃焼器の異
常原因を判定する演算装置とを備えたものである。
【0021】請求項8の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置では、温度検出器で検出された予混合燃焼器
の表面温度分布に基づいて、演算装置は予混合燃焼器の
異常原因の判定演算を行う。
【0022】請求項9の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置は、請求項8の発明において、演算装置は、
予混合燃焼器の予混合気投入孔の下流側における円周方
向の周囲に比べ、予混合燃焼器の表面温度が一定値以上
の高い領域が存在する場合には、予混合燃焼器の異常原
因を、予混合気投入孔に係わる予混合気流量低下、予混
合気供給管の詰まりと判定するようにしたものである。
【0023】請求項9の発明に係わるガスタービン燃焼
器監視装置では、請求項8の発明の作用に加え、演算装
置による燃焼器の異常原因の判定は、予混合燃焼器の予
混合気投入孔の下流側における円周方向の周囲に比べ、
予混合燃焼器の表面温度が一定値以上の高い領域が存在
する場合には、予混合気投入孔に係わる予混合気流量低
下又は予混合気供給管の詰まりと判定する。
【0024】請求項10の発明に係わるガスタービン燃
焼器監視装置は、請求項8の発明において、演算装置
は、予混合燃焼器の予混合気投入孔の下流側における円
周方向の周囲に比べ、予混合燃焼器の表面温度が一定値
以下の低い領域が存在する場合には、予混合燃焼器の異
常原因を、予混合気投入孔に係わる予混合気流量過大と
判定するようにしたものである。
【0025】請求項10の発明に係わるガスタービン燃
焼器監視装置では、請求項8の発明の作用に加え、演算
装置による燃焼器の異常原因の判定は、予混合燃焼器の
予混合気投入孔の下流側における円周方向の周囲に比
べ、予混合燃焼器の表面温度が一定値以下の低い領域が
存在する場合には、予混合気投入孔に係わる予混合気流
量過大と判定する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係わるガスタービン燃焼器監視装置の構成図であ
る。図1において、燃焼器1は、ロータ2の周囲に環状
に配置されている。実際にはロータ2に複数台の燃焼器
1が配置されるが、図1では便宜上、1台のみの燃焼器
1を示している。
【0027】燃焼器1の端部には燃料ノズル3が配設さ
れ、この燃料ノズル3から燃料が噴射される。燃料ノズ
ル3には図示省略の燃料制御弁を介して燃料が供給され
る。また、燃焼器1の周囲には燃焼用空気を圧縮するた
めのコンプレッサ8が設けられ、このコンプレッサ8に
て空気を圧縮し燃焼器1に導くようになっている。この
コンプレッサ8からの燃焼用空気は、燃焼器1の表面に
設けられた燃焼用空気孔4aから燃焼器1の内部に流入
することになる。
【0028】また、燃焼器1の表面には冷却用空気孔4
bが設けられている。この冷却用空気孔4bは、高温の
燃焼ガスが直接燃焼器壁に接触しないように、冷却用空
気を燃焼器内部に導入するものであり、これにより燃焼
器壁を保護している。すなわち、ガスタービンは燃焼ガ
スの温度を高くするほど効率が上がるので、燃焼ガス温
度を可能な限り高くすることが要請されている。このこ
とから、一般に、燃焼器1で生成される燃焼ガスは非常
に高温であり、燃焼器1を構成する材料を保護するため
に、上述のように燃焼器1の外壁に冷却用空気孔4bを
設け、そこから燃焼器1内に導入した空気が燃焼器1の
壁の内側に沿って流れるようにし、高温の燃焼ガスが直
接燃焼器壁に接触しないようにしている。
【0029】次に、燃焼器1の先端にはトランジション
ピース5が形成され、このトランジションピースのさら
に下流側にはガスタービン7が配置され、コンプレッサ
8からガスタービン7に到る一連の機器がケーシング6
に収納されている。
【0030】コンプレッサ8を介して圧縮された燃焼用
空気は、燃焼用空気孔4aから燃焼器1内に導入され、
一方、燃料は図示省略の燃料制御弁を介して燃料ノズル
3から燃焼器1内に導入される。燃焼器1内では、燃料
と空気とが混合され高温の燃焼ガスが得られ、この得ら
れた燃焼ガスがトランジションピース5を経てガスター
ビン7に至りロータを回転させる。そして、図示省略の
発電機を回転させ電力を発生する。
【0031】一方、燃焼器1の上方部には燃焼器1の表
面温度分布を検出するための温度検出器9が配置され、
この温度検出器9で検出した燃焼器1の表面温度分布
は、演算装置10に入力される。演算装置10は燃料器
1の表面温度分布に基づいて燃料器1のその異常原因を
判定するものである。そして、その判定された異常原因
は表示装置11に出力される。
【0032】すなわち、温度検出器9は、燃焼器1の表
面の温度分布を検出するものであり、例えば、放射温度
計や赤外線熱画像検知装置などが用いられる。演算装置
10は、温度検出装置9で検出された温度分布検出信号
を収集して演算処理を行う演算手段10aと、所定の異
常原因の判定処理を行う判定手段10bとから構成され
ている。また、表示装置11は演算装置10による処理
結果を表示出力して監視員へ知らせるものである。
【0033】つまり、演算装置10は温度検出器9で検
出された燃焼器1の表面温度分布に基づいてその表面温
度分布の特徴を求め、その特徴から燃焼器1に係わる異
常原因を判定する。これにより、燃焼器1の異常及びそ
の異常原因が早期にかつ確実に判定でき、異常に対して
即座に対処できる。
【0034】ここで、演算装置10での異常原因の判定
は、以下のようにして行う。冷却用空気孔4bが異物等
の付着により目詰まりを起こした場合には、目詰まりを
起こした冷却用空気孔4bの下流側のみ燃焼器壁の保護
ができなくなり、燃焼器1の外壁に局部的に周囲より温
度の高い領域が観察される。
【0035】そこで、温度検出器9により燃焼器1の表
面温度分布を検知したときは、演算装置10により燃焼
器1の表面温度を燃焼器1の円周方向に比較する。そし
て、円周方向で表面温度が局部的に高い領域の存在を検
知したときは、演算装置10は冷却用空気孔4bの目詰
まり発生と判定し、表示装置11にその旨を出力し監視
員に通報する。
【0036】なお、燃焼器表面の温度分布は、正常時で
あれば円周方向に均一なので、上記の判定方法により異
常検知が可能であるが、ロータ2の軸方向では冷却用空
気孔4bの配置により温度分布が変わり、冷却用空気孔
4bの近傍は温度が低くそこから下流側に行くに従って
温度が高くなる分布を示すので上記の異常検知には適さ
ない。
【0037】また、希に燃焼器1内の燃焼ガス流に乱れ
が発生する場合があり、この場合には燃焼ガスが燃焼器
1内のいずれかの方向で燃焼器壁に接近して流れるの
で、その部分の燃焼器表面温度が上昇する。これも、上
記判定方法と同様に燃焼器1の表面温度を燃焼器1の円
周方向に比較し、局部的に温度が高い領域を見つけるこ
とによって検知する。
【0038】このように、燃焼器1の表面温度分布が、
燃焼器1の表面に局部的に周囲より温度が所定値以上高
い領域が存在するような特徴を持つ場合には、異常の原
因を冷却用空気孔4bの詰まり又は燃焼器1内の偏流と
判定する。
【0039】次に、冷却用空気孔4bが磨耗等により拡
大してしまったような場合や、燃焼器壁に破孔が生じて
しまったような場合には、その部分だけ冷却用空気が多
量に供給されるので燃焼器壁の温度が低下する。そこ
で、演算装置10では、燃焼器1の表面温度を円周方向
に比較し、局所的に周囲より温度が低い領域を検知した
ときは、冷却用空気孔の拡大又は燃焼器壁の破孔発生と
判定する。
【0040】すなわち、燃焼器1の表面温度分布が燃焼
器1の表面に局部的に周囲より温度が所定値以上低い領
域が存在するような特徴を持つ場合には、燃焼器1の異
常の原因を冷却用空気孔4bの磨耗による拡大、又は燃
焼器1の表面での被孔の発生と判定する。
【0041】次に、一般に、ガスタービンの燃焼器1で
は、燃焼温度が上昇し過ぎることを防ぐために燃焼に必
要な空気を最初から全量投入することはせず段階的に供
給し、燃焼が緩慢に行われるように設計されている。も
し、燃焼用空気孔4aの拡大や燃焼器1の上流側の破孔
発生により燃焼用空気が異常に多量に供給される場合に
は、燃料の燃焼が急激に起こるため、燃焼器1の表面温
度は正常時に比べ上流側で高く下流側で低くなる。
【0042】従って、通常時の燃焼器表面温度分布を記
録しておき、検出した燃焼器1の表面温度分布をこれと
比べて、上流側の表面温度が高く下流側の温度が低くな
った場合には、燃焼用空気孔4aの拡大又は燃焼器1の
上流側の破孔発生と判定することが出来る。この場合、
通常時の表面温度分布の替わりに周囲の燃焼器1の表面
温度分布を用いても良い。
【0043】そこで、燃焼器1の表面温度分布が、通常
の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器1のそれに比
べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以上高く燃焼ガ
ス流の下流側の温度が一定値以下に低い場合には、燃焼
器1の異常原因を当該燃焼器の空気量の過大又は燃焼用
空気孔の磨耗による拡大と判定する。
【0044】上記の場合とは逆に、燃焼用空気孔4aの
詰まりが発生した場合には、燃焼は通常時よりも緩慢に
行われるので、燃焼器1の表面温度も上流側で低く下流
側で高くなる。そこで、燃焼器1の表面温度分布を通常
時の表面温度分布又は周囲の燃焼器1の表面温度分布と
比較し、上流側で低く下流側で高くなった場合には燃焼
用空気孔4aの詰まり発生と判定する。
【0045】このように、燃焼器1の表面温度分布が、
通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器1のそれ
に比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以下に低く
燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以上高い場合には、
燃焼器1の異常の原因を当該燃焼器の空気量の過少、燃
焼用空気孔の詰まりと判定する。
【0046】次に、燃焼器1に供給される燃料流量は、
燃料分配器により、複数有る燃焼器1に均等に分配され
るよう設計されている。燃料分配器の異常により特定の
燃焼器1についてのみ多量の燃料が供給された場合に
は、燃焼温度が上昇するので、必然的に燃焼器1の表面
温度も上流側及び下流側共に上昇する。そこで、演算装
置10は、燃焼器1の表面温度が、通常時のもの又は周
囲の燃焼器1のそれより、上流側及び下流側共に一定値
以上高くなった場合には、その燃焼器1について燃料流
量過大と判定する。
【0047】このように、燃焼器1の表面温度分布が、
通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器1のそれ
に比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以上高く、
燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以上高い場合には、
燃焼器1の異常原因を当該燃焼器1の燃料流量の過大又
は燃料分配装置の異常と判定する。
【0048】逆に、燃焼器1の表面温度が、通常時のも
の又は周囲のそれに比べ、上流側及び下流側共に一定値
以下に低下している場合は、その燃焼器1について燃料
流量過少と判定する。つまり、燃焼器1の表面温度分布
が、通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器のそ
れに比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以下に低
く、燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以下に低い場合
には、燃焼器1の異常の原因を当該燃焼器1の燃料流量
の過少、燃料供給配管の詰まり、又は燃料分配装置の異
常と判定する。
【0049】次に、最近では、ガスタービンの排気ガス
のより一層の低NOx化のために予混合燃焼器が導入さ
れ始めている。予混合燃焼器の構成例を図2に示す。図
2において、燃料は燃料ノズル3から供給され予混合ダ
クト12の中で燃焼用空気と混合され予混合燃焼器13
に供給される。予混合ダクト12は、図2には示されて
いないが、予混合燃焼器13の周囲に複数個配置されて
いる。
【0050】予混合燃焼器13内で発生した燃焼ガス
は、図1に示した燃焼器1と同様にトランンンョンピー
ス5を経てガスタービンに導かれる。予混合ダクト12
内の燃料と空気との混合気は、燃焼に必要な十分の量の
酸素を含んでいるので、これに点火することにより容易
に燃焼反応を起こす。予混合ダクト12から混合気を予
混合燃焼器13に吹き込む際には、予混合気投入孔14
を介して混合気の火移りの速度に比べて十分高い流速を
保つので、予混合燃焼器13内の火炎が予混合ダクト1
2内の混合気に引火することは無い。予混合ダクト12
から予混合燃焼器13内に噴出される燃料は、火移り速
度に比べ十分速い流速で流入するため予混合燃焼器13
内に噴出し、予混合燃焼器壁から有る程度離れた所で燃
焼を開始する。
【0051】ここで、複数ある予混合ダクト12の流量
のばらつき等により特定の予混合ダクト12の混合気流
遠が低下すると、予混合燃焼器13内に噴出した混合気
は通常よりも予混合燃焼器壁に近いところから燃焼を始
める。このため、火炎からの放射伝熱により予混合燃焼
器13の表面温度も当該予混合ダクト12の混合気噴出
部で通常より上昇する。
【0052】そこで、予混合燃焼器13の表面温度分布
を、通常時の同じ位置の温度、周囲の予混合燃焼器13
の同様の位置の温度、又は当該予混合燃焼器13の円周
方向の他の予混合ダクト12の同様の位置の温度等と比
較し、当該予混合ダクト12についてのみ温度が高い場
合に、当該予混合ダクト12の混合気流量低下と判定す
る。
【0053】このように、予混合燃焼器13の表面温度
分布が、予混合予混合燃焼器13の予混合気投入孔14
の下流側に、円周方向の周囲に比べ予混合燃焼器13表
面温度が、一定値以上の高い領域が存在する場合には、
予混合燃焼器13の異常原因を、当該予混合気投入孔1
4に係わる予混合気流量低下、予混合気供給管の詰まり
と判定する。
【0054】逆に、当該部の温度が低い場合には予混合
ダクト12の混合気流量過大と判定することが出来る。
つまり、予混合燃焼器13の表面温度分布が、予混合予
混合燃焼器13の予混合気投入孔14の下流側に、円周
方向の周囲に比べ予混合燃焼器13の表面温度が、一定
値以下の低い領域が存在する場合には、予混合燃焼器1
3の異常原因を当該予混合投入孔14に係わる予混合気
流量過大と判定する。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
燃焼器や予混合燃焼器の表面温度分布の特徴により燃焼
器や予混合燃焼器を監視し、その異常原因を判定するこ
とができるので、早期にかつ確実に燃焼器や予混合燃焼
器の異常原因の判定ができる。従って、異常に対する対
応を即座に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるガスタービン燃焼
器監視装置の構成図。
【図2】本発明が適用される予混合燃焼器の説明図。
【符号の説明】
1 燃焼器 2 ロータ 3 燃料ノズル 4a 燃焼用空気孔 4b 冷却用空気孔 5 トランジションピース 6 ケーシング 7 ガスタービン 8 コンプレッサ 9 温度検出器 10 演算装置 10a 演算手段 10b 判定手段 11 表示装置 12 予混合ダクト 13 予混合燃焼器 14 予混合投入孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23N 5/00 F23N 5/00 G

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台の燃焼器に燃料分配装置で燃料を
    均等に分配すると共に、前記燃焼器に燃焼用空気孔から
    燃焼用空気を供給して燃料を燃焼させ、その燃焼ガスが
    直接燃焼器壁に接触しないように冷却用空気孔から冷却
    用空気を供給するようにしたガスタービンの燃焼器の状
    態を監視するガスタービン燃焼器監視装置において、前
    記燃焼器の表面温度分布を検出する温度検出器と、前記
    温度検出器で検出された表面温度分布に基づいて前記燃
    焼器の異常原因を判定する演算装置とを備えたことを特
    徴とするガスタービン燃焼器監視装置。
  2. 【請求項2】 前記演算装置は、前記燃焼器表面に局部
    的に周囲より温度が一定値以上の高い領域が存在する場
    合には、前記燃焼器の異常原因を、前記冷却用空気孔の
    詰まり、前記燃焼器内の燃料ガス偏流と判定するように
    したことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン燃
    焼器監視装置。
  3. 【請求項3】 前記演算装置は、前記燃焼器表面に局部
    的に周囲より温度が一定値以下の低い領域が存在する場
    合には、前記燃焼器の異常原因を、冷却用空気孔の磨耗
    による拡大、前記燃焼器表面での破孔の発生と判定する
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載のガスター
    ビン燃焼器監視装置。
  4. 【請求項4】 前記演算装置は、前記燃焼器の表面温度
    分布が通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器の
    それに比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以上高
    く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以下に低い場合に
    は、前記燃焼器の異常原因を、前記燃焼器の空気量の過
    大、燃焼用空気孔の磨耗による拡大と判定するようにし
    たことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン燃焼
    器監視装置。
  5. 【請求項5】 前記演算装置は、前記燃焼器の表面温度
    分布が通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器の
    それに比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以下に
    低く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以上高い場合に
    は、前記燃焼器の異常原因を、前記燃焼器の空気量の過
    少、燃焼用空気孔の詰まりと判定するようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載のガスタービン燃焼器監視装
    置。
  6. 【請求項6】 前記演算装置は、前記燃焼器の表面温度
    分布が通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器の
    それに比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以上高
    く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以上高い場合に
    は、前記燃焼器の異常原因を、前記燃焼器の燃料流量の
    過大、前記燃料分配装置の異常と判定するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のガスタービン燃焼器監
    視装置。
  7. 【請求項7】 前記演算装置は、前記燃焼器の表面温度
    分布が通常の同じ運転状態での観測値又は他の燃焼器の
    それに比べ、燃焼ガス流の上流側の温度が一定値以下に
    低く燃焼ガス流の下流側の温度が一定値以下に低い場合
    には、前記燃焼器の異常原因を、前記燃焼器の燃料流量
    の過少、燃料供給配管の詰まり、前記燃料分配装置の異
    常と判定するようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載のガスタービン燃焼器監視装置。
  8. 【請求項8】 燃料と空気とを予め予混合ダクトで混合
    して予混合気を生成し、その予混合気を予混合気投入孔
    から燃焼器本体に噴出させるようにしたガスタービンの
    予混合燃焼器の状態を監視するガスタービン燃焼器監視
    装置において、前記予混合燃焼器の表面温度分布を検出
    する温度検出器と、前記温度検出器で検出された表面温
    度分布に基づいて前記予混合燃焼器の異常原因を判定す
    る演算装置とを備えたことを特徴とするガスタービン燃
    焼器監視装置。
  9. 【請求項9】 前記演算装置は、前記予混合燃焼器の前
    記予混合気投入孔の下流側における円周方向の周囲に比
    べ、前記予混合燃焼器の表面温度が一定値以上の高い領
    域が存在する場合には、前記予混合燃焼器の異常原因
    を、前記予混合気投入孔に係わる予混合気流量低下、予
    混合気供給管の詰まりと判定するようにしたことを特徴
    とする請求項8に記載のガスタービン燃焼器監視装置。
  10. 【請求項10】 前記演算装置は、前記予混合燃焼器の
    前記予混合気投入孔の下流側における円周方向の周囲に
    比べ、前記予混合燃焼器の表面温度が一定値以下の低い
    領域が存在する場合には、前記予混合燃焼器の異常原因
    を、前記予混合気投入孔に係わる予混合気流量過大と判
    定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のガ
    スタービン燃焼器監視装置。
JP2194297A 1997-01-22 1997-01-22 ガスタービン燃焼器監視装置 Withdrawn JPH10205754A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2194297A JPH10205754A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 ガスタービン燃焼器監視装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2194297A JPH10205754A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 ガスタービン燃焼器監視装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10205754A true JPH10205754A (ja) 1998-08-04

Family

ID=12069111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2194297A Withdrawn JPH10205754A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 ガスタービン燃焼器監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10205754A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012036895A (ja) * 2010-08-11 2012-02-23 General Electric Co <Ge> ガスタービンを運転するためのシステム及び方法
JP2012140939A (ja) * 2010-12-30 2012-07-26 General Electric Co <Ge> 燃焼タービンエンジンの燃焼器において材料欠陥を検出する方法、システム及び装置
JP2022014804A (ja) * 2020-07-07 2022-01-20 横河電機株式会社 監視装置、監視プログラム及び監視方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012036895A (ja) * 2010-08-11 2012-02-23 General Electric Co <Ge> ガスタービンを運転するためのシステム及び方法
JP2012140939A (ja) * 2010-12-30 2012-07-26 General Electric Co <Ge> 燃焼タービンエンジンの燃焼器において材料欠陥を検出する方法、システム及び装置
JP2022014804A (ja) * 2020-07-07 2022-01-20 横河電機株式会社 監視装置、監視プログラム及び監視方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8313324B2 (en) Fuel ratio control in a combustion apparatus with multiple fuel supply lines
US7997083B2 (en) Method and system for detection of gas turbine combustion blowouts utilizing fuel normalized power response
US7546741B2 (en) Ignition detecting system and method for gas turbine
JP2010159739A (ja) ガスタービンの燃料ノズル内における火炎を検出するためのシステム及び方法
US7975489B2 (en) Catalyst module overheating detection and methods of response
US9032703B2 (en) Systems and methods for detecting combustor casing flame holding in a gas turbine engine
US5617718A (en) Gas-turbine group with temperature controlled fuel auto-ignition
US9353947B2 (en) Combustor flashback/flame holding detection via temperature sensing
JP2860234B2 (ja) ガスタービン燃焼器の燃焼制御方法、及びこの方法を実行するガスタービン燃焼器設備
JPH10317991A (ja) ガスタービン
JPH10205754A (ja) ガスタービン燃焼器監視装置
JP2001108237A (ja) ガスタービン燃焼装置
JP3643499B2 (ja) ガスタービン燃焼装置及びその火炎逆流検出方法
JP2001263095A (ja) ガスタービンの制御方法
JP3192041B2 (ja) ガスタービンの燃焼装置及びその制御方法
JP3086695B2 (ja) ガスタービン制御装置
EP4075065A1 (en) Method for operation of a gas turbine
JPH07208734A (ja) 火炎検出システム
JP2972236B2 (ja) ガスタービン燃焼器
KR200178129Y1 (ko) 가스 터빈 엔진의 연소기
JPH09170454A (ja) ガスタービン燃焼監視装置
JPH08110050A (ja) ガスタービン燃焼監視装置
JPH07225024A (ja) ガスタービン燃焼装置およびその逆火検出装置
JPH10299511A (ja) ガスタービンの燃焼監視装置
JP2002295831A (ja) ガスタービン燃焼器の燃焼制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041220

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050315

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051108

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20060105

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761