JPH10200352A - 利得圧縮増幅器及び補聴器 - Google Patents

利得圧縮増幅器及び補聴器

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JPH10200352A
JPH10200352A JP8351602A JP35160296A JPH10200352A JP H10200352 A JPH10200352 A JP H10200352A JP 8351602 A JP8351602 A JP 8351602A JP 35160296 A JP35160296 A JP 35160296A JP H10200352 A JPH10200352 A JP H10200352A
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signal
gain
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output terminal
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JP8351602A
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A Agnew Jeremy
エー アグニュー ジェレミー
R Waal Jerry
アール ワール ジェリー
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Starkey Laboratories Inc
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R25/00Deaf-aid sets, i.e. electro-acoustic or electro-mechanical hearing aids; Electric tinnitus maskers providing an auditory perception
    • H04R25/35Deaf-aid sets, i.e. electro-acoustic or electro-mechanical hearing aids; Electric tinnitus maskers providing an auditory perception using translation techniques
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
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    • H04R25/50Customised settings for obtaining desired overall acoustical characteristics
    • H04R25/502Customised settings for obtaining desired overall acoustical characteristics using analog signal processing

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  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、利得圧縮技術を用い、広いダイナミ
ックレンジに亘って線形の利得を有する利得圧縮増幅器
を提供する。 【解決手段】本発明を適用した利得圧縮増幅器60は、
増幅器62と、この増幅器62の入力と出力の間に接続
された利得コントローラ64と、増幅器62の出力に接
続されるとともに利得コントローラ64に接続された利
得制御回路66とを備える。利得制御回路66は、増幅
器62の出力における電圧を所定の閾値電圧と比較し
て、利得制御信号を発生する。利得コントローラ64
は、この利得制御信号に応じて動作し、増幅器62の利
得を連続的に調整する。この利得圧縮増幅器60を補聴
器に用いることにより、声歪みを最小化し、ユーザの使
い心地を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、利得圧縮増幅器及
び補聴器に関する。特に、本発明は、補聴器において広
いダイナミックレンジに亘って線形圧縮関数を有する利
得圧縮増幅器等に関する。
【0002】
【従来の技術】補聴器の技術における歪みは、入力信号
には存在しない望ましくない付加的な音が出力信号に発
生されることで定義される。このような歪み、すなわち
付加的な音は、音声の時間的構成において殆どの割合を
占める低レベルの音声キューを直接的にマスキングし、
また重要な振幅キューを劣化させることにより、ある種
の音声のマスキングノイズとして作用する。標準的な補
聴器における出力増幅段の振幅を制限する技術として、
ピーククリッピングが用いられているが、ピーククリッ
ピングの技術では、補聴器回路の出力増幅段で歪みが生
じることが多い。
【0003】音声歪みを解析するために、補聴器は、通
常、前置増幅段と出力増幅段の2つの主要な増幅段によ
り構成されていると考えることができる。図7は、2段
の増幅段からなる補聴器10の回路構成例を示す図であ
る。図7に示すように、補聴器10の前置増幅段12
は、増幅器14を備え、この増幅器14の一方の入力端
子16は、カップリングコンデンサ20を介してマイク
ロフォン18に接続され、他方の入力端子22は接地さ
れている。増幅器14は、抵抗24、26により決定さ
れる定利得を有する。前置増幅段12の出力端子28
は、ユーザによって調整可能なボリューム制御回路30
に接続され、このボリューム制御回路30の出力端子3
2は、補聴器10の出力増幅段34に接続されている。
ボリューム制御回路30は、ポテンショメータ36を備
え、このポテンショメータ36は、前置増幅段12の出
力端子28に接続されているとともに、カップリングコ
ンデンサ40を介して出力増幅段34の入力端子38に
接続されている。出力増幅段34は、増幅器42を備
え、この増幅器42の入力端子38は、ボリューム制御
回路30の出力端子32に接続されている。増幅器42
は、抵抗44、46によって決定される定利得を有し、
この増幅器42の出力端子48は電気−音響変換器、例
えばスピーカ50に接続されている。
【0004】前置増幅段12において、歪み無く増幅で
きる量は、通常、電池供給電圧により制限される。耳に
装着される大きさの従来の補聴器では、通常、電池供給
電圧は、亜鉛−エア電池により得られる1.25Vに制
限されている。入力される音声のレベル(振幅)が大幅
に増加すると、前置増幅段12の出力にて得られる増幅
された信号は、使用可能な電池電圧を超えようとし、前
置増幅器12が飽和して出力信号が歪む。すなわち出力
信号がクリップされる。
【0005】出力増幅段34では、A級増幅器やD級増
幅器等の種々の増幅器が用いられる。このような増幅器
では、入力音声のレベルがある閾値に達すると、オーバ
ロードが起こる。出力増幅段34にA級増幅器を用いた
場合、前置増幅段12から出力増幅段34に供給される
信号は、前置増幅段12に入力される音声の振幅が大き
くなるにつれて増大する。前置増幅段12の出力端子2
8における電圧が電池供給電圧の限界値に達すると、そ
れ以上の増幅は行われない。マイクロフォン18におけ
る入力音声のレベルが前置増幅段12を励振し続ける
と、前置増幅段12が飽和して、歪みが生じる。
【0006】出力増幅段34にD級増幅器を用いた場合
にも、飽和のメカニズムは異なるが、同様のオーバロー
ドが発生する。D級増幅器を用いると、出力増幅段34
は、電気−音響変換器、例えばスピーカ50のコイル
に、パルス幅変調された信号を供給する。入力音声のレ
ベル又は全体の増幅量のいずれかが大きくなると、各パ
ルスが互いに重なり、出力信号が飽和し、例えばピーク
クリッピングの形で歪みが生じる。通常、D級増幅器で
は、最大音響出力から約3dB下がった点から歪みが生
じ始める。
【0007】ピーククリッピングは、出力増幅器を過大
に励振した場合のように非意図的に行ってもよく、ある
いは補聴器の飽和音圧レベル(SSPL)をピーククリ
ッピング回路によって低下させる場合のように、意図的
に行ってもよい。増幅器における過励振や出力のクリッ
ピングにより生じる飽和に起因した歪みは、低い入力レ
ベルにおいて補聴器内に発生する低レベルの歪みとは区
別される必要がある。飽和による歪みは、入力レベルが
高すぎるために、前置増幅段、出力増幅段又はその両方
において飽和に達したときに発生する。飽和が生じる
と、波形が大きく歪む。低い入力レベルにおいて歪みが
余り発生しないように補聴器を意図的に構成した場合で
も、入力される音声のレベルが電池、前置増幅段又は出
力増幅段の能力を超えると、ある時点で飽和による歪み
が発生する。
【0008】図8に、図7に示す補聴器にD級増幅器に
よるピーククリッピングを用い、そのときの飽和に起因
した高い歪みの歪率を示す。この補聴器のピーク音響利
得は35dBであり、ピーク飽和音圧レベル(SSP
L)は107dBであり、周波数応答マトリクススロー
プ(すなわち、ピークと500Hz間の音響利得の差)
は10dBである。図8に、入力音声のレベルが60d
B、70dB、80dB、90dBのときの周波数に対
する高調波歪みを示す。これらの入力音声のレベルは、
それぞれ小声、会話音声、大声、叫び声に相当する。歪
み特性図は、例えば60dBや70dBの低い入力音声
のレベルでは歪みのレベルは低く、歪率が2又は3パー
セントの範囲にあることを示している。入力音声のレベ
ルが、例えば80dBに増大すると、補聴器は急激に飽
和状態となり、歪みのレベルは急激に高くなり、歪みピ
ークが約50パーセントになる。入力音声のレベルが9
0dBのときは、歪みの割合が増加し続け、50パーセ
ントの歪み上限を超える。これは、特に900Hz〜2
000Hzの中間周波数帯域において顕著である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】増幅段に、その利得を
圧縮する圧縮回路を用いることにより、従来の補聴器の
飽和による歪みは低減することが知られている。このよ
うな構成は、利得圧縮増幅器として知られている。しか
しながら、従来の利得圧縮増幅器は、通常、線形圧縮関
数を用いていない。利得圧縮増幅器を構成する電子部品
に制約があるため、圧縮関数は非線形であり、例えば段
状又は曲線である。図9は、2対1の圧縮比を有する利
得圧縮増幅器の線形圧縮関数と比較して、2つの非線形
圧縮関数の例を示す図である。この図9では、入力音圧
レベルを、60dB〜90dBの範囲において10dB
ステップで変化させている。理想的には、このような場
合、入力音圧レベルが10dB変化する毎に、出力音圧
レベルは5dB変化する。しかしながら、上述及び図9
に示すように、この例では、従来の利得圧縮増幅器は、
増幅器のダイナミックレンジに亘って非線形圧縮関数を
有している。この結果、圧縮関数は、60dB〜80d
Bの範囲で線形であり、出力音圧レベルは圧縮されて、
入力音圧レベルが10dB変化する毎に5dB変化す
る。入力音圧レベルが80dBから90dBに変化する
とき、圧縮関数は非線形となり、出力音圧レベルは圧縮
されて、例えば4dB又は6dB変化する。
【0010】したがって、例えば60dB〜90dBの
ような広いダイナミックレンジに亘って、利得が線形関
数の増幅器が必要である。本発明は、上述した実情に鑑
みてなされたものであり、利得圧縮技術を用い、広いダ
イナミックレンジに亘って線形の利得を有する増幅器を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る利得圧縮増
幅器は、入力端子及び出力端子を有する演算増幅器等の
増幅器と、この増幅器の入力端子と出力端子間に接続さ
れた利得コントローラと、利得制御回路とを備える。利
得コントローラは、利得制御回路が発生する利得制御信
号に応答して、増幅器の利得を連続的に調整する。例え
ば、利得コントローラは、電流制御形抵抗である。
【0012】利得制御回路は、入力端子が増幅器の出力
端子に接続され、出力端子が利得コントローラに接続さ
れている。利得制御回路は、増幅器の出力端子における
出力電圧を所定の閾値電圧と比較して、この利得制御回
路の出力端子に利得制御信号を発生する。この利得制御
信号は、増幅器の出力電圧が閾値電圧より高くなったと
きに、増幅器の利得を連続的に調整する。例えば、利得
制御回路は、利得制御信号を選択的に制御して、増幅器
の出力が閾値信号レベルより高いときに利得制御信号が
発生するように構成されたリレー等の手段を有する。典
型的には、所定の閾値は、増幅器が飽和する電圧より低
い値に設定される。
【0013】また、本発明に係る利得制御回路は、増幅
器の出力端子に接続された入力端子及び出力端子を有す
る整流回路を備える。整流回路の出力は、直流電圧であ
る。この利得制御回路は、電圧比較回路を備え、この電
圧比較回路は、整流された電圧及び所定の閾値電圧が供
給され、出力電圧を発生する。この出力電圧は、整流電
圧と閾値電圧の差である。加算回路は、電圧比較回路の
出力端子に接続された第1の入力端子及び閾値以下増幅
器に接続された第2の入力端子を有する。加算回路は、
第1及び第2の入力端子における電圧の和である出力信
号を発生する。また、利得制御回路は、加算回路の出力
端子に接続された入力端子及び利得コントローラに接続
された出力端子を有する電流発生回路を備える。電流発
生回路は、増幅器の利得を調整するのに必要な制御電流
を発生する。この制御電流は、整流電圧と閾値電圧に比
例する。
【0014】また、本発明は、本発明を適用した利得圧
縮増幅器を用いて、ユーザが聞く音の音質を向上させる
ことができる補聴器を提供する。この補聴器は、音声検
出器に接続された入力端子及び出力駆動回路網に接続さ
れた出力端子を有する前置増幅回路網を備える。また、
この補聴器は、出力回路網を備え、この出力駆動回路網
は、前置増幅回路網の出力端子に接続された入力端子及
び電気−音響変換器に接続された出力端子を有する。
【0015】前置増幅回路網は、本発明に係る利得圧縮
増幅器からなる。具体的には、前置増幅回路網は、入力
線及び出力線を有する増幅器と、この入力線と出力線の
間に接続された利得コントローラと、増幅器及び利得コ
ントローラに接続された利得制御回路とを備える。利得
コントローラは、利得制御回路が発生する利得制御信号
に応じて、増幅器の利得を連続的に調整する。
【0016】さらに、この補聴器において、出力駆動回
路網は、上述した本発明に係る利得圧縮増幅器からな
る。具体的には、出力駆動回路網は、増幅器、利得コン
トローラ、利得制御回路を備え、増幅器の利得を自動的
に調整して、音声変換器からの音声信号を増幅し、高音
質の音声を出力する。
【0017】また、この補聴器は、例えば、前置増幅回
路網の出力端子と出力駆動回路網の入力端子の間に接続
され、音声変換器からの音声信号のレベルをユーザが調
整するボリューム制御回路を備える。ボリューム制御回
路は、例えば分圧器を構成する可変抵抗からなり、前置
増幅回路網の出力端子と出力駆動回路網の入力端子の間
に接続される。
【0018】本発明に係る補聴器は、前置増幅回路網
と、出力駆動回路網とを備え、前置増幅回路網は、本発
明に係る利得圧縮増幅器をからなり、出力駆動回路網
は、定利得の増幅器からなる。また、本発明に係る補聴
器は、前置増幅回路網と、出力駆動回路網とを備え、前
置増幅回路網は、定利得の増幅器からなり、出力駆動回
路網は、本発明に係る利得圧縮増幅器からなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る利得圧縮増幅
器及び補聴器の実施例について図面を参照しながら説明
する。本発明に係る利得圧縮増幅器の圧縮パラメータ
は、ここで説明する数学的表現によって異なる。
【0020】本発明に係るその利得を入力信号レベルの
大きさに応じて圧縮する利得圧縮増幅器は、2つの基本
的な動作モードで動作する。第1のモードは「閾値以下
モード」と称され、第2のモードは「閾値以上モード」
と称される。閾値以下モードでは、利得圧縮増幅器は、
入力音圧レベルに依存しない定利得を有する。一方、閾
値以上モードでは、利得圧縮増幅器は、入力音圧レベ
ル、所望の圧縮比、利得圧縮増幅器の利得切換のための
閾値に依存した可変利得を有する。圧縮比CRは、増幅
器において、入力音圧レベルの増大率又は増加率IRの
デシベル値に対する出力音圧レベルの増加率OIのデシ
ベル値の比であり、以下のように表される。
【0021】圧縮比=入力増加率/出力増加率 利得圧縮増幅器の利得変換率GTは、入力音圧レベルの
増加率IRの特定範囲における出力音圧レベルの増加率
OIのデシベル値に対する増幅器の利得減少率GRのデ
シベル値の比であり、以下のように表される。
【0022】利得変換率=利得減少率/出力増加率 これらの利得圧縮増幅器のパラメータの関係を以下の表
1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】図1は、利得圧縮増幅器の好ましい実施例
を示す図である。利得圧縮増幅器60は、例えば演算増
幅器からなる増幅器62と、利得コントローラ64と、
整流/ピーク検出回路70と、増幅器62の整流された
出力に応じて利得コントローラ64を制御する利得制御
回路66とを備えている。利得コントローラ64は、可
変抵抗又は増幅器62の利得を制御することができる他
の同等の素子からなる。利得コントローラ64は、例え
ば電流制御形可変抵抗からなり、利得制御回路66を流
れる直流電流に反比例して抵抗が小さくなる。増幅器6
2の利得は、値Rの固定抵抗68と利得コントローラ6
4により制御される。利得制御回路66は、図1に示す
ように、増幅器62のフィードバックループに接続され
ている。上述した閾値以上モードでは、固定抵抗68を
流れる電流を制御することにより所望の圧縮関数が得ら
れ、電流が増加すると、利得圧縮増幅器60の利得が低
下し、電流が減少すると利得が増大する。利得圧縮増幅
器60は、利得が固定される閾値以下モードになるま
で、このような動作を続ける。
【0025】以下に示す式を用いて、本発明に係る利得
圧縮増幅器60のパラメータを決定し、利得コントロー
ラ64を介して増幅器62の利得を調整するのに必要な
利得制御電流Icmを決定することができる。ある圧縮比
を得るのに必要な利得制御電流Icmは、増幅器62の出
力を整流/ピーク検出回路70によって整流した利得圧
縮増幅器の出力電圧|Vo|を所定の閾値電圧Vthで割
算し、割算結果を利得変換率GT乗し、この結果に閾値
以下利得電流Istを乗算したものである。利得変換率G
Tを決定するため、まず、利得圧縮増幅器60の閾値以
上利得減少率GRを求める。
【0026】
【数4】
【0027】
【数5】
【0028】
【数6】
【0029】
【数7】
【0030】
【数8】
【0031】ここで、Rは抵抗68の値である。利得コ
ントローラ64が可変抵抗であるとき、閾値電圧Vth
上、以下における利得コントローラ64の抵抗値は、利
得制御電流Icm、閾値以下利得電流Istに反比例する。
このとき、利得コントローラ64の抵抗値Rcm、R
stは、それぞれ1/Icm、1/Istに置き換えることが
でき、利得減少率GRを求める以下の式6が得られる。
【0032】
【数9】
【0033】利得圧縮増幅器60の出力音圧レベルの増
加率OIは、以下の式7で定義される。
【0034】
【数10】
【0035】上述のように、利得圧縮増幅器60の利得
変換率GTは、出力音圧レベルの増加率OIに対する利
得減少率GRの比であり、以下の式8が得られる。
【0036】
【数11】
【0037】式8は、以下のように変形することがで
き、特定の入力音圧レベルに適した圧縮関数を確立する
所望の利得制御電流Icmを得ることができる。
【0038】
【数12】
【0039】
【数13】
【0040】
【数14】
【0041】
【数15】
【0042】上述のように、式12により、ある圧縮比
を得るのに必要な利得制御電流Icmは、増幅器62の出
力を整流/ピーク検出回路70によって整流した利得圧
縮増幅器の出力電圧|Vo|を所定の閾値電圧Vthで割
算し、割算結果を利得変換率GT乗し、この結果にを閾
値以下利得電流Istを乗算したものである。
【0043】図2は、所望の利得制御電流を発生させる
利得圧縮増幅器の具体的な構成を示す回路図である。図
2に示す具体例において、利得圧縮増幅器の出力電圧V
outは、利得制御回路66内の整流/ピーク検出回路7
0に供給されている。整流/ピーク検出回路70は、例
えば半波整流器からなり(以下、単に整流回路70とい
う。)、増幅器72と、PチャンネルMOSFETトラ
ンジスタ74と、コンデンサ76とを有している。上述
のように、整流回路70は半波整流器からなるが、全波
整流器としてもよい。さらに、コンデンサ76は、フィ
ードバックループにおける1次の位相補償素子であり、
その値は、遅延特性がフィードバックループの遅延時間
を優先したものとなるように、設定されている。整流回
路70からの整流された出力電圧|Vo|は、比較器7
8に供給され、所定の閾値電圧Vthと比較される。整流
された出力電圧|Vo|が所定の閾値電圧Vthより低い
とき、リレースイッチ82のソレノイドコイル80には
電流が流れず、リレースイッチ82は開いたままであ
る。このとき、利得圧縮増幅器60は閾値以下モードで
動作し、利得制御電流Icmは一定とされ、可変抵抗から
なる利得コントローラ64は、増幅器62の利得を最大
に設定する。図2に示す回路においては、利得制御電流
cmは、約1μAであり、増幅器62の利得は約30d
Bとなっている。このように、この回路構成を有する利
得圧縮増幅器では、増幅器62の出力電圧Voutが所定
の閾値電圧Vthより低いとき、増幅器62は、この増幅
器62の入力電圧Vinによっては変化しない定利得を有
する。すなわち、利得は、入力音圧レベルに依存しな
い。
【0044】整流された出力電圧|Vo|が所定の閾値
電圧Vthより高いとき、比較器78は、リレーのソレノ
イドコイル80に電流を流し、リレースイッチ82を閉
じる。これにより、利得圧縮動作が行われる。リレース
イッチ82が閉じると、増幅器84は、差動増幅器から
なり、対数増幅器88の出力電圧V2から対数増幅器8
6の出力電圧V1を減算するとともに、利得変換率GT
を乗算する。増幅器84の出力電圧V3は、加算増幅器
92により、対数増幅器90の出力電圧V4と加算され
る。加算された出力電圧V5は、フィードバックループ
の電圧−電流変換器を構成する増幅器94及びトランス
コンダクタンス演算増幅器96に供給される。増幅器9
4の出力電圧V6は、所望の利得制御電流Icmを電流制
御形抵抗からなる利得コントローラ(以下、単に可変抵
抗ともいう。)64に供給するように、トランスコンダ
クタンス演算増幅器98を制御する。したがって、増幅
器62の出力電圧Voutが所定の閾値電圧Vthより高く
なると、電流源91の電流Is tが、一定の圧縮比を維持
するのに十分な割合で増加する。
【0045】すなわち、増幅器84〜98及びそれらに
対応する個別部品は、可変抵抗64を制御する所望の電
流を発生させる圧縮制御信号処理器として動作する。上
述のように、電流制御形可変抵抗64は、例えば電流が
増減する際に増幅器62の利得を変化させるトランスコ
ンダクタンス演算増幅器である。トランスコンダクタン
ス演算増幅器としては、例えばナショナルセミコンダク
タ(National Semiconductor Corporation)社製のLM
3080がある。
【0046】上述のように、可変抵抗64の適切な抵抗
値を得るのに必要な電流は、利得制御電流Icmである。
利得制御電流Icmは、図2に示すように、閾値以下利得
電流Istを供給するための適切な抵抗値を得るのに必要
な電流と、利得低減電流Iatとの和である。可変抵抗6
4の抵抗パラメータを、電流値Icm、Istに対してそれ
ぞれRcm、Rstとする。
【0047】図2に示す回路の演算特性を有理化するた
め、所定の値をはじめに決定する必要がある。ダイオー
ドの順方向電流Id及び順方向電圧Vdは、以下の式1
3、14で表される。
【0048】
【数16】
【0049】
【数17】
【0050】これらの式において、Isは半導体の接合
部の逆方向飽和電流であり、vtは半導体接合部の熱電
圧である。一般的には、vtは、300度K(華氏)に
て25.7mVである。図2に戻って、対数増幅器88
の出力電圧V2は、以下の式16で表され、
【0051】
【数18】
【0052】
【数19】
【0053】対数増幅器86の出力電圧V1は、以下の
式17で表される。
【0054】
【数20】
【0055】増幅器84は、差動増幅器であり、その出
力電圧V3は、以下の式18で表される。
【0056】
【数21】
【0057】式16、17のV1、V2を式18に代入す
ると、差動増幅器84の出力電圧V 3に対して、以下の
式19が得られる。
【0058】
【数22】
【0059】増幅器88、86に接続されている抵抗R
1、R2が等しく、ダイオード87、89の逆方向飽和電
流Isが等しいときは、式19は、以下の式20のよう
な簡単な式に変形される。
【0060】
【数23】
【0061】対数増幅器90の出力電圧V4は、上述の
ように、定利得となるような電流を可変抵抗64に供給
するためのものであり、これにより、正確な閾値以下利
得が得られる。すなわち、増幅器62の利得を最大利得
に設定する閾値以下モードのときに、可変抵抗64に適
切な電流を供給する。
【0062】
【数24】
【0063】リレースイッチ82が閉じているとき、増
幅器92は、出力電圧V5を有する加算増幅器として動
作する。増幅器92に接続されている抵抗R8、R9、R
10が等しいとき、出力電圧V5は、以下の式22に示す
ように、電圧V3と電圧V4の和を反転したものとなる。
【0064】
【数25】
【0065】式20、21のV3、V4を式22に代入す
ると、増幅器92の出力電圧V5は、以下の式24のよ
うに表される。
【0066】
【数26】
【0067】
【数27】
【0068】増幅器92の出力電圧V5がわかると、利
得制御電流Icmは、以下の式25により求められる。
【0069】
【数28】
【0070】式24のV5を式25に代入すると、利得
制御電流Icmは以下の式26のように表される。
【0071】
【数29】
【0072】なお、この式25に示す利得制御電流Icm
は、以下の式28のように変形することができる。上述
の例に従って、図2に示す回路は、整流された出力電圧
|V o|が所定の閾値電圧Vthより高いとき、増幅器6
2の利得を連続的に変化させる利得制御を行う。
【0073】
【数30】
【0074】
【数31】
【0075】ここで、本発明に係る利得圧縮増幅器を用
いた補聴器の具体例について、図3、4を参照しながら
説明する。これらの図3、4に示すように、本発明を適
用した利得圧縮増幅器60を、補聴器の前置増幅段、出
力増幅段、又はその両段に用いることができる。勿論、
利得圧縮増幅器を補聴器の両段に用いることにより、1
つの利得圧縮増幅器を用いた補聴器よりも、音質を向上
させることができる。
【0076】上述のように、信号のクリッピングは、前
置増幅段の出力及び出力増幅段の出力で起こる。前置増
幅段の出力でのクリッピングが起こる点は、マイクロフ
ォンからの入力信号の振幅、すなわち入力音圧レベル、
前置増幅器の利得、及び電池電圧に依存する。一般的に
は、クリッピングは、入力音圧レベルが約80dBに達
したときに起こる。出力増幅段でのクリッピングは、マ
イクロフォンからの入力音圧レベル、前置増幅器の利
得、電池電圧、ボリューム制御回路によるレベル減衰
量、及び出力増幅段の利得の関数で表される。
【0077】具体的には、ユーザによりボリューム制御
回路の減衰量が最低に設定され、マイクロフォンからの
入力信号が時間の経過と共に大きくなるとき、出力増幅
段の利得により、出力増幅段の出力が、前置増幅段の出
力よりも前にクリップされる。一方、ボリューム制御回
路の減衰量が調整され、出力増幅段への入力信号の振幅
が出力増幅段の利得と同じ値又はそれよりも大きい値と
されているときは、前置増幅段の出力が、出力増幅段よ
りも前にクリップされる。
【0078】この問題を解決し、補聴器におけるクリッ
ピングを最少限にするため、前置増幅段の出力及び出力
増幅段の出力をそれぞれ検出して、利得の圧縮を制御す
る。両段における利得圧縮の閾値は、クリッピングが起
こらない範囲であってできるだけ高く設定されることが
好ましい。一般的には、圧縮比10:1が補聴器に適し
ている。
【0079】図3に、本発明に係る利得圧縮増幅器を用
いた補聴器の一実施例を示す。この実施例では、前置増
幅段において、本発明に係る利得圧縮増幅器を用い、こ
の利得圧縮増幅器の利得を、閾値以下モードでは一定と
し、閾値以上モードでは可変としている。また、出力増
幅段は定利得としている。
【0080】図3に示すように、補聴器100の前置増
幅段は、増幅器62を備え、この増幅器62の一方の入
力端子102は、カップリングコンデンサ20を介して
マイクロフォン104に接続され、他方の入力端子10
6は接地されている。増幅器62は、抵抗68と利得コ
ントローラ64により決定される利得を有する。前置増
幅段の出力端子108は、ユーザによって調整可能なボ
リューム制御回路110に接続され、このボリューム制
御回路110の出力端子112は、補聴器100の出力
増幅段に接続されている。ボリューム制御回路110
は、ポテンショメータ114を有し、このポテンショメ
ータ114は、前置増幅段の出力端子108に接続され
ているとともに、カップリングコンデンサ118を介し
て出力増幅段の入力端子116に接続されている。出力
増幅段は、増幅器128を備え、この増幅器128の入
力端子116は、ボリューム制御回路110の出力端子
112に接続されている。出力増幅段の増幅器128
は、抵抗120、122によって決定される定利得を有
し、この増幅器128の出力端子124は電気−音響変
換器、例えばスピーカ126に接続されている。
【0081】図3に示す補聴器において、動作中、入力
音声のレベルが小声、会話音声、大声、叫び声のいずれ
であっても、入力音声は、マイクロフォン104により
検出され、前置増幅段によりフィルタ処理され、増幅さ
れる。前置増幅段からの増幅された信号は、ボリューム
制御回路110に供給され、ここでポテンショメータ1
14の設定に応じて減衰される。ボリューム制御回路1
10の出力は、出力増幅段に供給されて、増幅される。
出力増幅段では、信号を増幅して電気−音響変換器、例
えばスピーカ126を駆動する。
【0082】入力音声信号がフィルタ処理及びそのレベ
ルが増幅されると、前置増幅段の利得制御回路66は、
増幅器62の出力信号の電圧を検出又は測定する。増幅
器62の出力信号の電圧が所定の閾値電圧より高いとき
は、増幅器62の利得は、可変抵抗64の抵抗値を調整
することにより、自動的に低下される。所定の閾値電圧
は、例えば入力換算で7.8mV(rms)であり、こ
の電圧は、電池電圧が1.25Vにおける85dBの音
圧レベルに相当する。増幅器62の出力電圧が所定の閾
値電圧を超えると、可変抵抗64の抵抗値が調整され
て、増幅器62は、線形増幅領域内で動作を続け、飽和
しない。
【0083】図4に、本発明に係る利得圧縮増幅器を用
いた補聴器の他の実施例を示す。図4に示するように、
前置増幅段では、利得圧縮増幅器60が用いられ、この
利得圧縮増幅器60を構成する増幅器62の一方の入力
端子130は、カップリングコンデンサ134を介して
入力受信装置、例えばマイクロフォン132に接続さ
れ、他方の入力端子136は接地されている。増幅器6
2は、固定抵抗68と可変抵抗64により決定される調
整可能な利得を有する。可変抵抗64は、利得制御回路
66から供給される利得制御電流Icmに応じて動作する
電流制御形可変抵抗である。この電流制御形可変抵抗
は、利得制御回路66から供給される利得制御電流Icm
に比例する所定の電圧−電流変換関数(トランスコンダ
クタンス)を有している。電流制御形可変抵抗として
は、例えばナショナルセミコンダクタ(National Semic
onductor Corporation)社製のトランスコンダクタンス
演算増幅器(OTA)LM3080がある。
【0084】前置増幅段の利得制御回路66は、図4に
示すように、増幅器62の出力端子138及び可変抵抗
64に接続されている。利得制御回路66は、増幅器6
2からの出力信号の電圧を測定又は検出し、この測定し
た電圧を所定の閾値電圧と比較する。所定の閾値電圧
は、例えば入力換算で7.8mV(rms)である。測
定された電圧が閾値電圧より高いときは、利得制御回路
66は、可変抵抗64の抵抗値を変化させ、前置増幅段
の増幅器62の利得を下げる。測定された電圧が閾値電
圧より低いときは、利得制御回路66は、増幅器62の
利得が最大となるような値に可変抵抗64を設定するた
めの電流を発生する。
【0085】上述のように、利得制御回路66、抵抗6
8、可変抵抗64及び増幅器62は、増幅器62の利得
を制御する前置増幅段の圧縮フィードバックループ又は
利得圧縮増幅器60を構成している。前置増幅段の利得
圧縮増幅器60は、増幅器62の出力信号が供給電圧の
能力を超える直前に、すなわち増幅器62が飽和する前
に、前置増幅段の利得を下げるために設けられている。
利得制御回路66を用いることにより、前置増幅段の増
幅器62は線形増幅領域内において増幅を行うので、増
幅器62が飽和することを防止することができる。この
結果、入力音声のレベルが高く、例えば85dBを超え
るようなときでも、例えばピーククリッピングのような
飽和に起因した歪みを抑圧、あるいは事実上最小とする
ことができる。
【0086】補聴器における前置増幅段の後段には、通
常、ユーザが調整することができるボリューム制御回路
140が設けられており、医者や患者が補聴器100の
出力音声のレベルを最適に調整することができるように
なっている。図4に示す実施例において、可変抵抗、例
えばポテンショメータ142は、一端が接地された分圧
器であり、前置増幅段の出力端子138に接続されると
ともに、カップリングコンデンサ146を介して出力増
幅段の入力端子144に接続されている。
【0087】補聴器100の出力増幅段は、増幅器62
aを備え、この増幅器62aの入力端子144は、ボリ
ューム制御回路140の出力端子148に接続されてい
る。また、出力増幅段は、固定抵抗68aと可変抵抗6
4aによって決定される調整可能な利得を有し、補聴器
における電気−音響変換器、例えばスピーカ150を駆
動する。利得制御回路66aは、増幅器62aの出力端
子152及び可変抵抗64aに接続されている。出力増
幅段の利得制御回路66aは、前置増幅段の利得制御回
路66と同様に、増幅器62aの出力電圧Voutを測定
又は検出し、この測定した電圧Voutを所定の閾値電圧
thと比較する。この閾値電圧Vthは、例えば、出力増
幅段にB級プッシュプル増幅器又はD級パルス幅変調増
幅回路を用いた場合、出力換算で880mV(rms)
である。測定された電圧Voutが閾値電圧Vthより高い
ときは、利得制御回路66aは、可変抵抗64aの抵抗
値を変化させ、出力増幅段の増幅器62aの利得を下げ
る。測定された電圧Voutが閾値電圧Vthより低いとき
は、利得制御回路66aは、増幅器62aの利得が最大
となるような値に可変抵抗64aを設定するための電流
を発生する。
【0088】この出力増幅段において、利得制御回路6
6a、可変抵抗64a及び増幅器62aは、出力増幅段
の利得圧縮増幅器60aを構成している。そして、この
利得圧縮増幅器60aは増幅器62aの利得を制御す
る。出力増幅段の利得圧縮増幅器60aは、増幅器62
aの出力信号が供給電圧の能力を超える直前に、すなわ
ち増幅器が飽和する前に、出力増幅段の利得を下げるた
めに設けられている。利得制御回路66aを用いること
により、出力増幅段の増幅器62aは線形増幅領域内で
増幅を行うので、増幅器62aが飽和することを防止す
ることができる。この結果、入力音声のレベルが85d
Bを超えるようなときでも、例えばピーククリッピング
のような飽和に起因した歪みを抑圧、あるいは事実上最
小化とすることができる。
【0089】上述のように、本発明に係る利得圧縮増幅
器は、補聴器に使用され、特に入力音声のレベルが増加
したときに補聴器内で発生する音声歪みを最小とする。
また、この利得圧縮増幅器は、例えば10:1等の一定
の圧縮比を有し、増幅器への入力信号の振幅がいかなる
場合にも、前置増幅段の増幅器62と出力増幅段の増幅
器62aから出力される信号の振幅を確実に予測するこ
とができる。
【0090】図4に示す補聴器において、動作中、入力
音声のレベルが小声、会話音声、大声、叫び声のいずれ
であっても、入力音声は、マイクロフォン132により
検出され、前置増幅段により増幅される。前置増幅段か
らの増幅された信号は、ボリューム制御回路140に供
給され、ここでポテンショメータ142の設定に応じて
減衰される。ボリューム制御回路140の出力は、出力
増幅段に供給されて、増幅される。出力増幅段では、信
号を増幅して電気−音響変換器、例えばスピーカ150
を駆動する。
【0091】入力音声信号のレベルが増幅されると、利
得制御回路66は、増幅器62の出力信号の電圧を検出
又は測定する。増幅器62の出力信号の電圧が所定の閾
値電圧、例えば入力換算で7.8mV(rms)より高
いときは、増幅器62の利得は、可変抵抗64の抵抗値
を調整することにより、自動的に低下される。増幅器6
2の出力電圧が所定の閾値電圧を超えると、可変抵抗6
4の抵抗値が調整され、増幅器62が線形増幅領域内で
動作を続け、飽和しない。
【0092】同様に、出力増幅段の増幅器62aの出力
信号の電圧は、利得制御回路66aにより検出又は測定
される。増幅器62aの出力電圧が所定の閾値電圧、例
えば出力換算で880mV(rms)より高いときは、
増幅器62aの利得は、可変抵抗64aの抵抗値を調整
することにより、自動的に低下される。増幅器62aの
出力電圧が所定の閾値電圧を超えると、可変抵抗64a
の抵抗値が調整されて、増幅器62aが線形増幅領域内
で動作を続け、飽和しない。
【0093】利得圧縮増幅器を用いた補聴器について
は、米国特許出願、発明の名称「入出力間の利得を圧縮
する回路を有する補聴器(HEARING AID HAVING INPUT A
ND OUTPUT GAIN COMPRESSION CIRCUITS)」に詳細に説
明される。なお、この出願は、本願と共に出願され、本
出願人に譲渡され、本願において参照されるものであ
る。
【0094】図5は、前置増幅段及び出力増幅段の両段
に利得圧縮増幅器を用いた補聴器の歪み特性を示す図で
ある。つぎに、図6に、本発明に係る利得圧縮増幅器を
用いた補聴器の他の実施例を示す。この実施例において
は、複数のタイミングコンデンサ76の代わりに、各利
得制御回路60、60aにおいて1つのタイミングコン
デンサ154が用いられる。この実施例では、出力増幅
段は、抵抗68a、156によって決定される定利得を
有している。各段の出力信号の振幅は、それぞれの利得
制御回路60、60aにより独立して検出されている
が、各段の出力信号の振幅は、例えば前置増幅段の利得
制御回路60の1つで制御されている。このような構成
を有する補聴器の圧縮比も高く、例えば10:1であ
り、1つの段が、ボリューム制御回路140の減衰に応
じて、圧縮比を変化させる。
【0095】ここで開示された本発明の実施例には、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を加えるこ
とができる。例えば、前置増幅段及び出力増幅段には、
種々の増幅器を用いることができる。したがって、上述
の説明は、本発明を限定するものではなく、単なる好ま
しい実施例に過ぎない。当該分野の技術者にとって、特
許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内での他
の変更が可能であることは言うまでもない。
【0096】
【発明の効果】以上の説明でも明らかなように、本発明
に係る利得圧縮増幅器は、入力端子及び出力端子を有す
る増幅器と、この増幅器の入力端子と出力端子間に接続
された利得コントローラと、利得制御回路とを備える。
この利得制御回路は、入力端子が増幅器の出力端子に接
続され、出力端子が利得コントローラに接続されてい
る。利得制御回路は、増幅器の出力電圧を、この増幅器
が飽和する電圧よりも低い値の閾値電圧と比較して利得
制御信号を発生し、この利得制御回路を利得コントロー
ラに供給する。利得コントローラは、利得制御回路から
の利得制御信号に基づいて、増幅器の利得を連続的に調
整することにより、増幅器を線形領域で動作させること
ができ、増幅器が飽和することを防止することができ
る。この結果、入力音声のレベルが高く、例えば85d
Bを超えるようなときでも、例えばピーククリッピング
のような飽和に起因した歪みを抑圧、あるいは事実上最
小とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した利得圧縮増幅器の構成を示す
ブロック図である。
【図2】上記利得圧縮増幅器の利得制御回路の具体的な
回路構成を示す図である。
【図3】上記利得圧縮増幅器を前置増幅段に用いた補聴
器の構成を示すブロック図である。
【図4】上記利得圧縮増幅器を前置増幅段及び出力増幅
段に用いた補聴器の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示す補聴器の音声歪み特性を示す図であ
る。
【図6】本発明を適用した補聴器の他の実施例の構成を
示すブロック図である。
【図7】従来の補聴器の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の補聴器における種々の入力音声のレベル
での音声歪み特性を示す図である。
【図9】前置増幅段に従来の利得圧縮増幅器を用いた従
来の補聴器の圧縮関数の例を示す図である。
【符号の説明】
60 利得圧縮増幅器、62 増幅器、64 利得コン
トローラ、66 利得制御回路、68 固定抵抗、70
整流/ピーク検出回路、76 コンデンサ
フロントページの続き (71)出願人 595165634 6600 Washington Ane. South Eden Prairie, Minnesota 5534 U.S.A. (72)発明者 ジェリー アール ワール アメリカ合衆国 コロラド州 80866 ウ ッドランド パーク バーデッテ コート 404

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 広いダイナミックレンジを有し、独立し
    た圧縮制御を行う利得圧縮増幅器であって、 入力端子及び出力端子を有する増幅器と、 上記増幅器の入力端子と出力端子の間に接続され、利得
    制御信号に応じて上記増幅器の利得を連続的に調整する
    利得コントローラと、 上記増幅器の出力端子に接続された入力端子及び上記利
    得コントローラに接続された出力端子を有し、上記増幅
    器の出力端子における出力信号のレベルを所定の閾値信
    号レベルと比較して、当該出力端子に上記利得制御信号
    を発生し、少なくとも上記増幅器の出力信号のレベルが
    上記閾値信号レベルより高いときに、上記増幅器の利得
    を連続的に調整する利得制御回路と、 を備えることを特徴とする利得圧縮増幅器。
  2. 【請求項2】 上記利得制御回路は、上記増幅器の出力
    端子における出力信号のレベルが上記所定の閾値信号レ
    ベルより高いときに、当該出力端子に上記利得制御信号
    を発生するように、上記利得制御信号を選択的に制御す
    る手段を備える、 ことを特徴とする請求項1記載の利得圧縮増幅器。
  3. 【請求項3】 上記選択的に制御する手段は、リレース
    イッチからなる、 ことを特徴とする請求項2記載の利得圧縮増幅器。
  4. 【請求項4】 上記利得圧縮増幅器における上記所定の
    閾値信号レベルは、上記増幅器が飽和する電圧より低い
    値に設定された電圧である、 ことを特徴とする請求項1記載の利得圧縮増幅器。
  5. 【請求項5】 上記所定の閾値電圧は、約7.8mV
    (rms)から約880mV(rms)の範囲にある、 ことを特徴する請求項4記載の利得圧縮増幅器。
  6. 【請求項6】 上記増幅器は、入力端子に固定抵抗が接
    続された演算増幅器からなる、 ことを特徴とする請求項1記載の利得圧縮増幅器。
  7. 【請求項7】 上記利得コントローラは、電流制御形抵
    抗からなる、 ことを特徴とする請求項1記載の利得圧縮増幅器。
  8. 【請求項8】 上記利得制御回路は、 上記増幅器の出力端子に接続された入力端子及び整流さ
    れた信号を出力する出力端子を有する整流回路と、 上記整流された信号及び上記所定の閾値信号が供給さ
    れ、上記整流された信号のレベルと上記所定の閾値信号
    レベルの差である出力信号を発生する信号比較回路と、 上記信号比較回路の出力端子に接続された第1の入力端
    子及び閾値以下増幅器に接続された第2の入力端子を有
    し、上記第1及び第2の入力端子における信号の和であ
    る出力信号を発生する加算回路と、 上記加算回路の出力端子に接続された入力端子及び上記
    利得コントローラに接続された出力端子を有し、上記整
    流信号のレベルと上記所定の閾値信号レベルに比例した
    上記利得制御信号を連続的に発生する信号発生回路とを
    備える、 ことを特徴とする請求項1記載の利得圧縮増幅器。
  9. 【請求項9】 上記信号比較回路の出力端子と上記加算
    回路の第1の入力端子の間に接続され、上記整流された
    信号のレベルと上記所定の閾値信号レベルの比較から得
    られるモード選択信号に応じて、上記整流された信号の
    レベルが上記所定の閾値信号レベルより高いときに動作
    するスイッチを備える、 ことを特徴とする請求項8記載の利得圧縮増幅器。
  10. 【請求項10】 広いダイナミックレンジを有し、利得
    圧縮を選択する利得圧縮増幅器であって、 入力端子及び出力端子を有する増幅器と、 上記増幅器の出力端子に接続された入力端子と、出力端
    子とを有し、上記増幅器の出力端子における出力信号及
    び所定の閾値信号に応じて、利得制御電流を発生する利
    得制御回路と、 上記増幅器の出力端子に接続された第1の入力端子、上
    記利得制御回路の出力端子に接続された第2の入力端子
    及び上記増幅器の入力端子に接続された出力端子を有
    し、上記利得制御電流に応じて、上記利得制御電流が変
    化したときに上記増幅器の利得を調整する電流制御形利
    得コントローラと、 を備え、 上記利得制御電流が次の式で表される、 【数1】 ことを特徴とする利得圧縮増幅器。
  11. 【請求項11】 上記利得制御回路は、 上記増幅器の出力端子に接続された入力端子及び整流直
    流信号を出力する出力端子を有する整流回路と、 上記整流直流信号及び上記所定の閾値信号が供給され、
    上記整流直流信号と上記所定の閾値信号の差である出力
    信号を発生する信号比較回路と、 上記信号比較回路の出力端子に接続された第1の入力端
    子及び閾値以下増幅器に接続された第2の入力端子を有
    し、上記第1及び第2の入力端子における信号の和であ
    る出力信号を発生する加算回路と、 上記加算回路の出力端子に接続された入力端子と及び上
    記利得コントローラに接続された出力端子を有し、上記
    整流直流信号と上記所定の閾値信号に比例した上記利得
    制御電流を発生する電流発生回路とを備える、 ことを特徴とする請求項10記載の利得圧縮増幅器。
  12. 【請求項12】 当該利得圧縮増幅器の上記所定の閾値
    信号は、上記増幅器が飽和する電圧より低い値に設定さ
    れた電圧である、 ことを特徴とする請求項10記載の利得圧縮増幅器。
  13. 【請求項13】 上記所定の閾値電圧は、約7.8mV
    (rms)から約880mV(rms)の範囲にある、 ことを特徴する請求項12記載の利得圧縮増幅器。
  14. 【請求項14】 音声検出器に接続された入力端子と、
    出力端子とを有し、圧縮増幅器を含む前置増幅回路網
    と、 上記前置増幅回路網の出力端子に接続された入力端子及
    び電気−音響変換器に接続された出力端子を有する出力
    駆動回路網と、 を備え、 上記前置増幅回路網は、 入力線と、上記前置増幅回路網の出力端子に相当する出
    力線とを有する増幅器と、 上記増幅器の入力線と出力線の間に接続され、利得制御
    信号に応じて上記増幅器の利得を連続的に調整する利得
    コントローラと、 上記増幅器の出力線に接続された入力端子及び上記利得
    コントローラに接続された出力端子を有し、上記増幅器
    の出力線における出力信号のレベルを第1の所定の閾値
    信号レベルと比較して、当該出力端子に上記利得制御信
    号を発生し、少なくとも上記増幅器の出力信号のレベル
    が上記第1の所定の閾値信号レベルより高いときに、上
    記増幅器の利得を連続的に調整する利得制御回路とを有
    し、 上記出力駆動回路網は、 入力線と、当該出力端子に相当する出力線とを有する増
    幅器と、 上記増幅器の入力線と出力線の間に接続され、利得制御
    信号に応じて上記増幅器の利得を連続的に調整する利得
    コントローラと、 上記増幅器の出力線に接続された入力端子及び上記利得
    コントローラに接続された出力端子を有し、上記前置増
    幅回路網の出力端子における出力信号のレベルを第2の
    所定の閾値信号レベルと比較して、当該出力端子に上記
    利得制御信号を発生し、少なくとも上記前置増幅回路網
    の出力信号のレベルが上記第2の所定の閾値信号レベル
    より高いときに、上記出力駆動回路網の増幅器の利得を
    連続的に調整する利得制御回路とを有する、 ことを特徴とする補聴器。
  15. 【請求項15】 上記第1の所定の閾値信号の電圧は、
    上記前置増幅回路網の増幅器が飽和する電圧より低い値
    に設定されている、 ことを特徴とする請求項14記載の補聴器。
  16. 【請求項16】 上記第1の所定の閾値信号の電圧は、
    約7.8mV(rms)から約880mV(rms)の
    範囲にある、 ことを特徴する請求項15記載の補聴器。
  17. 【請求項17】 上記第1の所定の閾値信号の電圧は、
    7.8mV(rms)である、 ことを特徴する請求項16記載の補聴器。
  18. 【請求項18】 上記第2の所定の閾値信号の電圧は、
    上記出力駆動回路網の増幅器が飽和する電圧より低い値
    に設定されている、 ことを特徴とする請求項14記載の補聴器。
  19. 【請求項19】 上記第2の所定の閾値信号の電圧は、
    約7.8mV(rms)から約880mV(rms)の
    範囲にある、 ことを特徴する請求項18記載の補聴器。
  20. 【請求項20】 上記第2の所定の閾値信号の電圧は、
    7.8mV(rms)である、 ことを特徴する請求項19記載の補聴器。
  21. 【請求項21】 上記前置増幅回路網の利得制御回路
    は、 上記前置増幅回路網の増幅器の出力端子に接続された入
    力端子及び整流直流信号を出力する出力端子を有する整
    流回路と、 上記整流直流信号と上記第1の所定の閾値信号が供給さ
    れ、上記整流直流信号と上記第1の所定の閾値信号の差
    である出力信号を発生する信号比較回路と、 上記信号比較回路の出力端子に接続された第1の入力端
    子及び閾値以下増幅器に接続された第2の入力端子を有
    し、上記第1及び第2の入力端子における信号の和であ
    る出力信号を発生する加算回路と、 上記加算回路の出力端子に接続された入力端子及び上記
    利得コントローラに接続された出力端子を有し、上記整
    流直流信号と上記第1の所定の閾値信号に比例した信号
    を発生する信号発生回路とを備える、 ことを特徴とする請求項14記載の補聴器。
  22. 【請求項22】 上記出力駆動回路網の利得制御回路
    は、 上記出力駆動回路網の増幅器の出力端子に接続された入
    力端子及び整流直流信号を出力する出力端子を有する整
    流回路と、 上記整流直流信号と上記第2の所定の閾値信号が供給さ
    れ、上記整流直流信号と上記第2の所定の閾値信号との
    差である出力信号を発生する信号比較回路と、 上記信号比較回路の出力端子に接続された第1の入力端
    子及び閾値以下増幅器に接続された第2の入力端子を有
    し、上記第1及び第2の入力端子における信号の和であ
    る出力信号を発生する加算回路と、 上記加算回路の出力端子に接続された入力端子及び上記
    利得コントローラに接続された出力端子を有し、上記整
    流直流信号と上記第2の所定の閾値信号に比例した信号
    を発生する信号発生回路とを備える、 ことを特徴とする請求項14記載の補聴器。
  23. 【請求項23】 上記前置増幅回路網の上記出力端子と
    上記出力駆動回路網の上記入力端子との間に接続された
    ボリューム制御回路を備える、 ことを特徴とする請求項14記載の補聴器。
  24. 【請求項24】 上記ボリューム制御回路は、分圧器を
    構成する可変抵抗からなる、 ことを特徴とする請求項23記載の補聴器。
  25. 【請求項25】 音声検出器に接続された入力端子と、
    出力端子とを有する前置増幅回路網と、 上記前置増幅回路網の出力端子に接続された入力端子及
    び電気−音響変換器に接続された出力端子を有する出力
    駆動回路網と、 を備え、 上記前置増幅回路網は、入力線と上記前置増幅回路網の
    出力端子に相当する出力線を有する増幅器と、上記増幅
    器の入力線と出力線との間に接続され、利得制御信号に
    応じて上記増幅器の利得を連続的に調整する利得コント
    ローラと、上記増幅器の出力端子に接続された入力端子
    及び上記利得コントローラに接続された出力端子を有
    し、上記増幅器の出力端子における出力電圧を所定の閾
    値信号と比較して、当該出力端子に上記利得制御信号を
    発生し、少なくとも上記増幅器の出力信号が上記所定の
    閾値信号より高いときに、上記増幅器の利得を連続的に
    調整する利得制御回路とを有する利得圧縮増幅器を備
    え、 上記出力駆動回路網は、定利得を有する増幅器を備え
    る、 ことを特徴とする補聴器。
  26. 【請求項26】 上記所定の閾値信号の電圧は、上記前
    置増幅回路網の増幅器が飽和する電圧より低い値に設定
    されている、 ことを特徴とする請求項25記載の補聴器。
  27. 【請求項27】 上記所定の閾値電圧は、約7.8mV
    (rms)から約880mV(rms)の範囲にある、 ことを特徴する請求項26記載の補聴器。
  28. 【請求項28】 上記前置増幅回路網の利得制御回路
    は、 上記増幅器の出力端子に接続された入力端子及び整流電
    圧を出力する出力端子を有する整流回路と、 上記整流電圧と上記所定の閾値電圧が供給され、上記整
    流電圧と上記所定の閾値電圧の差である出力信号を発生
    する電圧比較回路と、 上記電圧比較回路の出力端子に接続された第1の入力端
    子及び閾値以下増幅器に接続された第2の入力端子を有
    し、上記第1及び第2の入力端子おける信号の和である
    出力信号を発生する加算回路と、 上記加算回路の出力端子に接続された入力端子及び上記
    利得コントローラに接続された出力端子を有し、上記整
    流電圧と上記所定の閾値電圧に比例する利得制御電流を
    発生する電流発生回路とを備える、 ことを特徴とする請求項26記載の補聴器。
  29. 【請求項29】 上記利得制御電流は、次の式で表され
    る、 【数2】 ことを特徴とする請求項28記載の補聴器。
  30. 【請求項30】 上記利得制御回路は、上記増幅器の出
    力端子における信号のレベルが上記所定の閾値信号レベ
    ルをより高いときに、当該出力端子に上記利得制御信号
    が発生するように、上記利得制御信号を選択的に制御す
    る手段を備える、 ことを特徴とする請求項25記載の補聴器。
  31. 【請求項31】 音声検出器に接続された入力端子と、
    出力端子とを有する前置増幅回路網と、上記前置増幅回
    路網の出力端子に接続された入力端子及び電気−音響変
    換器に接続された出力端子を有する出力駆動回路網と、 を備え、 上記出力駆動回路網は、入力線と上記出力駆動回路網の
    出力端子に相当する出力線を有する増幅器と、上記増幅
    器の入力線と出力線の間に接続され、利得制御信号に応
    じて上記増幅器の利得を連続的に調整する利得コントロ
    ーラと、上記増幅器の出力線に接続された入力端子及び
    上記利得コントローラに接続された出力端子を有し、上
    記出力駆動回路網の出力端子における出力電圧を所定の
    閾値信号と比較して、当該出力端子に上記利得制御信号
    を発生し、少なくとも上記出力駆動回路網の出力信号が
    上記所定の閾値信号より高いときに、上記増幅器の利得
    を連続利的に調整する利得制御回路とを有する利得圧縮
    増幅器を備える、 ことを特徴とする補聴器。
  32. 【請求項32】 上記所定の閾値信号の電圧は、上記増
    幅器が飽和する電圧より低い値に設定されている、 ことを特徴とする請求項31記載の補聴器。
  33. 【請求項33】 上記所定の閾値電圧は、約7.8mV
    (rms)から約880mV(rms)の範囲にある、 ことを特徴する請求項32記載の補聴器。
  34. 【請求項34】 上記利得制御回路は、 上記増幅器の出力端子に接続された入力端子及び整流電
    圧を出力する出力端子を有する整流回路と、 上記整流電圧と上記所定の閾値電圧が供給され、上記整
    流電圧と上記所定の閾値電圧との差である出力信号を発
    生する電圧比較回路と、 上記電圧比較回路の出力端子に接続された第1の入力端
    子及び閾値以下増幅器に接続された第2の入力端子を有
    し、上記第1及び第2の入力端子における信号の和であ
    る出力信号を発生する加算回路と、 上記加算回路の出力端子に接続された入力端子及び上記
    利得コントローラに接続された出力端子を有し、上記整
    流電圧と上記所定の閾値電圧に比例する利得制御電流を
    発生する電流発生回路とを備える、 ことを特徴とする請求項31記載の補聴器。
  35. 【請求項35】 上記利得制御電流は、次の式で表され
    る、 【数3】 ことを特徴とする請求項34記載の補聴器。
  36. 【請求項36】 上記利得制御電流は、約1μAであ
    る、 ことを特徴とする請求項35記載の補聴器。
  37. 【請求項37】 上記利得制御回路は、上記増幅器の出
    力端子における信号のレベルが所定の閾値信号レベルよ
    り高いとき、当該出力端子に上記利得制御信号が発生す
    るように、上記利得制御信号を選択的に制御する手段を
    備える、 ことを特徴とする請求項31記載の補聴器。
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