JPH1019682A - 精密鋳造用連続測温装置 - Google Patents

精密鋳造用連続測温装置

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JPH1019682A
JPH1019682A JP17349696A JP17349696A JPH1019682A JP H1019682 A JPH1019682 A JP H1019682A JP 17349696 A JP17349696 A JP 17349696A JP 17349696 A JP17349696 A JP 17349696A JP H1019682 A JPH1019682 A JP H1019682A
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JP
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mold
temperature
melting furnace
temperature measuring
molten metal
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JP17349696A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Ishida
慎一郎 石田
Tetsuo Yamamoto
徹男 山本
Tomoki Shibata
智樹 芝田
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳型毎に鋳込まれる溶湯の温度測定を連
続・自動化し、且つ正確に行え、測定した温度をフィー
ドバックして溶解炉の電力制御を行ったり、設備や材料
の異常を判定可能にした精密鋳造用連続測温装置を得
る。 【解決手段】 下方の溶解炉2と、その上方に相対移動
するテーブル10と、このテーブル10上に着脱自在に
載置される複数の鋳型26と、上記テーブル10上の鋳
型載置部13同士の間に設けた窓16又は鋳型載置部1
3内に設けた透孔15と、上記窓16又は透孔15の上
方に非接触式の温度測定手段46を近接可能に移送する
移送手段40と、前記溶解炉2、テーブル10、及び移
送手段40の稼働及び停止を指示し、テーブル10上の
鋳型載置部13への鋳型26の着脱を指示する制御手段
60とからなる精密鋳造用連続測温装置1。該制御手段
60は温度測定手段46からの測定温度を基に、溶解炉
2の電源6に対し電力制御も行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば減圧吸引
(吸上げ)鋳造等の精密鋳造に用いる連続測温装置に関
し、特に、非接触式の温度測定手段を用いて、鋳造する
鋳型毎に、それらの鋳込み直前に溶湯の温度を測定可能
にした連続測温装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】前記精密鋳造は、鋳鉄、鋳
鋼、或いはチタン合金等を殆ど最終製品の形状に近いニ
アネットシェイプに直接成形するため、鋳型内のキャビ
ティの形状や鋳込まれる溶湯の温度を厳しく管理して行
われるようになってきた。特に、鋳込み時の温度が所定
の範囲内に保たれないと、薄肉の鋳造製品では、湯回り
不良等の鋳造欠陥を招き易い。そのため、鋳造作業の途
中で時々溶解炉内の溶湯の温度を測定すべく、上方から
熱電対を挿入し溶湯中に浸漬していた。しかし、各鋳型
に鋳込まれる溶湯の温度を、鋳造する直前毎に熱電対を
挿入し溶湯中に浸漬することは、人手と時間を要し生産
性を低下させるという問題点があった。また、上記熱電
対を溶湯中に浸漬する度に、溶湯が空気中の酸素によっ
て酸化・汚染されるという問題点もあった。更に、上記
熱電対による測定時以外では、溶湯の温度は、これまで
溶解炉において使用される溶解電力から推定していた。
このため鋳型(鋳込みチャージ)毎の正確な温度を把握で
きないという問題点もあった。加えて、係る推定温度に
従っているため、要求される溶湯温度にすべく溶解炉の
電力を制御し、リアルタイムに温度設定することもでき
なかった。
【0003】
【発明が解決すべき課題】本発明は、前記の従来の技術
が抱える問題点を解決し、鋳型毎に鋳込まれる溶湯の温
度測定を自動的に連続して、正確且つ迅速に行え、ま
た、溶湯を汚染せず、更に測定された温度から所定の温
度範囲に保つべく溶解炉の電力制御等を行ったり、或い
は、既知の温度と比較して設備や溶湯材料の異常を判定
可能にした精密鋳造用連続測温装置を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、非接触式の温度測定手段を用いて、鋳造
する鋳型毎に、それらの鋳込み直前に溶湯の温度を測定
可能にすることを前提にして、発明者等の鋭意研究の結
果により着想されたものである。即ち、本発明の精密鋳
造用連続測温装置は、下方の溶解炉と、その上方に相対
移動するテーブルと、このテーブル上に着脱自在に載置
される複数の鋳型と、上記テーブル上の鋳型載置部付近
に設けた窓又は前記鋳型載置部内に設けた透孔と、窓又
は透孔の上方に非接触式の温度測定手段を近接可能に移
送する移送手段と、前記溶解炉、テーブル、及び移送手
段の稼働及び停止を指示し、且つ前記テーブル上の鋳型
載置部に対する鋳型の着脱を指示する制御手段とからな
ることを特徴とする。尚、減圧吸引鋳造を行う場合に
は、鋳型を減圧可能なチャンバ内に内設し、鋳型の下端
をチャンバの下方に垂下させる鋳型ユニットが用いられ
る。
【0005】前記テーブルは水平回転され、その上面に
回転中心に対し対称位置に前記複数の鋳型載置部を設
け、又はテーブルを複数の台車に分割して各台車上に鋳
型載置部を設け、これらの鋳型載置部同士の間又は鋳型
載置部の隣りに温度測定用の前記窓を設けたものであ
る。或いは、テーブルは往復移動され、その上面に前記
複数の鋳型載置部を設け、これらの鋳型載置部同士の間
又は鋳型載置部の隣りに温度測定用の前記窓を設けたも
のでもある。また、前記移送手段は、放射温度計等の温
度測定手段を、テーブルの外周側からテーブル上に水平
に進退させるか、又は、テーブルの上方から垂直に昇降
させるか、或いはこれらの双方を併設したものも含まれ
る。更に、前記制御手段は、測定された前記溶解炉内の
溶湯の温度をフィードバックさせ、前記溶解炉の電力制
御等を行うものであり、これに加えて、測定された前記
溶解炉内の溶湯の温度を既知の温度と比較し、且つ、こ
れらの温度差が許容範囲を越える場合には、その異常原
因を判定し、その上、この異常を表示(警報も含む)す
るものも含まれる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施に好適な形態
を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の精密鋳造
用連続測温装置1の全体を示す概略斜視図で、溶解炉2
と、その上方に周縁が水平回転するテーブル10と、こ
のテーブル10上にその回転中心に対し対称位置に設け
られた複数(図面では四個)の鋳型載置部13と、この鋳
型載置部13内に着脱自在に支持される鋳型ユニット2
0と、上記テーブル10の外周側に立設され、先端に放
射温度計46を有する移送手段40と、上記溶解炉2、
テーブル10、鋳型ユニット20、及び移送手段40の
稼働・停止等を指示する制御手段60とから構成されて
いる。
【0007】溶解炉2は、図2の下方に示すように、坩
堝3と、この坩堝3の外周にこれを囲うように設けた高
周波誘導コイル5と、このコイル5に電力を供給する電
源6とからなる、所謂レビテーション(磁気浮揚)溶解炉
である。従って、坩堝3内に装入された材料を加熱し溶
融すると、その溶湯Mは周囲からの磁気作用によって、
図示のように中央が盛り上がった状態になる。尚、上記
坩堝3内の空間には、常時アルゴン等の不活性ガスが供
給・充填され、溶湯Mの汚染を防止する。
【0008】前記テーブル10は、円形のテーブル本体
11をその中心の回転軸12により回転可能とされ、上
記回転軸12を図示しないモータや減速機等によって回
転及び停止されることで、所定の速度及び角度で水平回
転する。テーブル本体11上に対称に設けた各鋳型載置
部13は、円筒体14とその底面の中心におけるテーブ
ル本体11に設けた透孔15をそれぞれ有する。更に、
各鋳型載置部13同士の間には、温度測定用の窓16が
互いに対称に設けられている。
【0009】また、前記鋳型ユニット20は、上記鋳型
載置部13の各円筒体14内を昇降するチャンバ22
と、このチャンバ22内にセットされる鋳型26とから
なる。上記チャンバ22は、図2に示すように下部の容
器23と上部の蓋30に分割可能になっている。容器2
3内には、通気性のセラミックスの焼成体からなる鋳型
26が立設される。また、鋳型26は容器23の底部を
貫通し、その円筒状の下端を溶解炉2中の溶湯M内に浸
漬する。この鋳型26は、下端の開口部と連通する垂直
の湯道27と、この湯道27の上方に上下二段の放射方
向に延びる複数の堰28と、各堰28の外側に連通する
製品を得るためのキャビティ29をそれぞれ有する。ま
た、上記蓋30は、その左上方にチャンバ22内のガス
を排出し減圧するための減圧口31を垂直に有する。係
る鋳型ユニット20は、前記テーブル10上の鋳型載置
部13にセット及びリセットされるよう、昇降及び横行
機能を有する搬送手段、例えば多関節ロボット(図示せ
ず)に把持され、後述する制御手段60から上記ロボッ
トに指示が出されることで搬送等される。
【0010】更に、前記移送手段40は、図3に示すよ
うにベース41に立設した本体42と、この本体42に
水平に固定された二本の平行なガイド43と、これらの
ガイド43内を水平にスライドする長尺なロッド44の
各先端に固定した支持部45と、この支持部45の前面
に垂直に取付けた放射温度計46と、これらのロッド4
4、支持部45、温度計46を水平方向に駆動し、上記
本体42に取付けられたエアシリンダ47を有する。該
シリンダ47は、そのピストンロッド48の先端を各ロ
ッド44の後端を固定する固定部49に連結し、上記支
持部45を前進させて、放射温度計46を前記テーブル
10上の各窓16の上方に近接可能に移送する。この窓
16を介して、下方の前記溶解炉2内の溶湯Mの温度を
測定する。測定後は後退し、追って溶解炉2上に移動し
てくる鋳型載置部13や鋳型ユニット20に衝突しない
ようテーブル10の外周側に待避する。尚、放射温度計
46は、撮影した溶解炉2内の溶湯Mが呈する色彩の波
長強度を基に、電気信号に変換し、ケーブルを介して温
度検出器58に送り溶湯Mの温度を瞬時に算定する。
【0011】更に前記制御手段60は、前記溶解炉2、
テーブル10、鋳型ユニット20、及び移送手段40の
稼働・停止等を指示することで、精密鋳造と溶解炉2内
の溶湯Mの温度測定を交互に連続し、且つ自動的に行う
もので、所定のプログラムを内蔵するパソコン等が用い
られる。即ち、前記移送手段40を稼働させ、溶解炉2
内に装入したチタン合金等の所定の材料の昇温と溶融化
を、前記放射温度計46及び温度検出器58を介して温
度監視62する。材料の融点を越えて溶湯Mの温度が目
標温度になると係る温度到達を認識64し、溶湯Mが所
定の温度範囲に維持されるよう、溶解炉2の前記コイル
電源6に電力切換の指示66をする。次に、所定時間待
機68させた後、鋳込み指示70を出して、放射温度計
46等のテーブル10外周側への後退、テーブル10の
回転、及び溶解炉2の直上に位置するテーブル10上の
鋳型載置部13への鋳型ユニット20のセットを指示す
る。そして、鋳型載置部13へセットされた鋳型ユニッ
ト20のチャンバ22を下降させ、図2中の破線位置に
鋳型26の下端を下降せしめ、該下端を溶湯M中に進入
させる。更に、チャンバ22内を減圧口31から図示し
ない真空ポンプを稼働させて排気し減圧状態にする。す
ると、鋳型26は通気性があるため各キャビティ29内
も減圧され、溶湯Mは重力に逆らって湯道27中を上昇
し、堰28を介して各キャビティ29内に鋳込まれる。
【0012】鋳込み後、所定時間減圧状態を保ち、その
後チャンバ22は上昇し、鋳型26全体をテーブル10
上の鋳型載置部13より上方に位置させる。そして、テ
ーブル10を所定角度回転させ、隣接する次の窓16を
溶解炉2の直上に位置させ、且つ前記移送手段40を稼
働させ、次の窓16の直上に放射温度計46を近接さ
せ、溶湯Mの温度を測定する。一方、鋳込まれた鋳型2
6は、テーブル10の鋳型載置部13からチャンバ22
ごと外部に出され、チャンバ22の蓋30を外して取り
出され、型ばらしされ、製品部分を切り離し、研磨等を
施し、所定の検査を受けたのち最終製品となる。以上
は、放射温度計46による溶湯Mの測定温度が所定の設
定温度範囲内にあり、各鋳型26毎に溶湯の鋳込温度を
測定し、減圧吸上げ鋳造を連続して、自動的に行うこと
を説明した。しかし、溶湯Mの温度は種々の要因によっ
て、設定温度範囲を外れる場合もあるが、係る場合に於
ける制御手段60の作用等については、追って説明す
る。
【0013】図4は、テーブル10の異なる形態に関
し、同図(A)の平面図に示すような長方形のテーブル本
体11上には、左右方向に等間隔に鋳型載置部13を四
個が設けられ、それらの間には温度測定用の窓16が設
けられている。上記鋳型載置部13の円筒体14の底面
には、下方の溶解炉2と連通する透孔15が前記同様に
設けてある。係るテーブル本体11は、図示しないガイ
ドによって左右方向に往復移動可能に支持されているの
で、モータ等でテーブル本体11を左右にスライドさせ
る。そして、前記移送手段40を稼働して各窓16の上
に放射温度計46を近接させ、溶湯Mの温度測定をした
後、本体11を移動させ隣接する鋳型載置部13にセッ
トされたチャンバ22内の鋳型26内に溶湯Mを鋳込む
ことができる。尚、上記窓16はテーブル本体11両端
の鋳型載置部13の外側に隣接して設けても良い。
【0014】図5は、テーブル10の更に異なる形態に
関し、同図(A)の平面図に示すような楕円形のレール1
8上に複数の台車からなるテーブル本体11を車輪19
によって移動可能とした水平回転式のテーブル10であ
る。同図(B)にも示すように、各テーブル本体11の中
央には、前記同様の鋳型載置部13が、その左右には温
度測定用の窓16,16が設けてある。そして、予め鋳
型26を内設するチャンバ22を載置部13にセット可
能にしたテーブル本体11を移動させ、レール18下方
の所定位置に設けられた溶解炉2の直上に、左右何れか
の窓16を位置せしめる。次いで、移送手段40によっ
て直上に前進された放射温度計46によって、溶解炉2
内の溶湯Mの温度を測定し、設定温度範囲内であること
を確認した後、放射温度計46を後退させ、本体11を
移動して鋳型載置部13を溶解炉2の直上に位置させ、
チャンバ22を下降させて前記同様に鋳込みを行う。テ
ーブル本体11の左右に窓16,16を設けたのは、こ
の本体11がレール18上をいずれの方向に移動して
も、使用可能にするためである。従って、本体11の移
動方向が一定ならば、本体11上の窓16は一つにする
ことができる。尚、上記テーブル本体11は図示しない
モータにより、レール18上を移動するが、本体11に
磁石を取付け且つレール18側に適宜電磁石を設置し
て、所謂リニアモータ方式としても良い。
【0015】図6は、放射温度計46を移送する移送手
段の異なる形態を示す立面図である。前記図1,2では
移送手段40は、放射温度計46をテーブル10に対
し、水平移送するのみで、且つ、放射温度計46はテー
ブル10上の窓16を介して溶解炉2内の溶湯Mの温度
を測定していた。これは、鋳型載置部13やこれにセッ
トされる鋳型26を内設したチャンバ22との衝突を避
けるためである。一方、溶湯Mの温度測定は、できるだ
け鋳込み直前に行う方がより正確となる。そこで、チャ
ンバ22が鋳型載置部13にセットされる直前に、この
鋳型載置部13を用いて温度測定を行うようにしたもの
が、図6の形態である。
【0016】移送手段40は、前記と同様の水平な二本
の長尺なロッド44を有し、このロッド44上をホルダ
50が内蔵するモータ52によって横行可能にガイドさ
れている。このホルダ50には、垂直ロッド54,54
が貫通して支持され、内蔵する別のモータ56によって
昇降自在とされている。これらの垂直ロッド54の下端
には、支持部45が固定され、この支持部45に放射温
度計46が取付けられている。係る機構により、放射温
度計46は、水平移送と共に垂直方向にも移送可能とな
る。このため図示のように、鋳型26を内設したチャン
バ22がセットされる直前において、鋳型載置部13下
方のテーブル本体11の透孔15を介して、溶湯Mの温
度を放射温度計46によって測定することが可能にな
る。図6の係る移送手段40によれば、テーブル10上
に前記窓16を必ずしも開設する必要はない。勿論、こ
の移送手段40によって、前記窓16を介して温度測定
しても何ら支障はない。尚、図6の移送手段40の水平
なロッド44を、これを支える前記ガイド43と共に、
水平方向に回転可能にすると、放射温度計46の移送範
囲を更に広くすることができる。
【0017】図7は、前記制御手段60の作用を示すフ
ローチャートである。スタートは、前記時間待ち68の
状態にあり(ステップ1:S1)、前進した移送手段40の
放射温度計46から溶湯Mの温度を温度検出器58を介
して入力する(S2)。入力した測定温度が予め設定された
温度範囲内にあるか否か判定し(S3)、範囲内であればテ
ーブル10や鋳型ユニット20等に対し、鋳込みを開始
すべき指示を出力する(S4)。ここまでは、前述した通り
である。次に、上記ステップ3に於いて、測定温度が設
定された温度範囲を外れた場合、その逸脱した温度差の
大小をチェックする(S5)。そして、その温度差が所定の
基準よりも小さい場合、前記溶解炉2の高周波コイル電
源6に、電力の加減を指示する(S6)。そして、再度溶湯
Mの温度を測定する(S2)。一方、温度差が所定の基準よ
りも大きい場合、予め既知のデータが記憶された記憶部
(ROM)からデータを読込み(S7)、係るデータと照合し
て電源設備等の異常によるものか否かチェックする(S
8)。その結果、設備異常であればその旨をディスプレイ
上やプリントに出力して表示すると共に、アラーム等の
警報を発する(S9)。一方、設備の異常でない場合は、溶
解炉に装入した材料が所定の成分組成を逸脱した異常材
料であるか否かチェックする(S10)。その結果、材料異常
であれば上記同様の表示と警報を行う(S11)。一方、材料
異常でもない場合には、その原因を解明するため、これ
までの経過をプリント等に出力する(S12)。
【0018】上記フローチャートでは、前記設定温度範
囲を大きく外れた測定温度である場合(S5)、先に設備異
常をチェックしたが、先に材料異常のチェックを行うよ
う順序を逆にしても良い。また、測定温度が設定温度範
囲内にある場合(S3)でも、その温度範囲の上限側又は下
限側にあるときには、電力の加減を指示する(S6)ように
しても良い。尚、材料の異常が認められた場合は、鋳造
作業を一旦中断し、溶解炉2内に正しい材料が装入さ
れ、溶解されるまで待機する。一方、設備異常の場合
は、作業を停止し、点検、補修、又は更新を待って、作
業を再開する。
【0019】本発明は、以上の各形態に限定されるもの
ではない。溶解炉は、前記レビテーション溶解炉の他、
通常の高周波誘導炉、電気炉、坩堝炉など、電力を熱源
とし、且つ電力制御可能なものであれば対象に含まれ
る。また、精密鋳造方法には、ほぼ真空中で溶解された
材料の溶湯をチャンバ内を減圧して内部の通気性鋳型内
に吸い上げる方法や、大気中で溶解された材料の溶湯を
チャンバ内を減圧して内部の通気性鋳型内に吸い上げる
方法、或いは、炉内の溶湯の上部空間を加圧して溶湯を
上部の鋳型内に押し上げる低圧鋳造方法も含まれる。
【0020】鋳型をセットするテーブルも、水平方向に
のみ移動可能なものに限らず、前記図5のレールによっ
てガイドする形態で、レールに傾斜を付けて上下方向に
も移動させても良い。また、テーブルを固定し、その下
方で溶解炉を水平方向に移動可能にしたり、これに加
え、上下にも昇降可能にすることも含まれる。更に、温
度測定手段も、非接触式であれば、電気又は磁気素子を
用いた温度計や光高温計を用いることもできる。尚、前
記温度測定用の窓は、通し孔を用いたが、耐熱ガラス等
によって密閉したものであっても良い。
【0021】
【発明の効果】以上において説明したように、本発明に
よれば、精密鋳造用の各鋳型に鋳込まれる溶湯の温度を
鋳造の直前に正確、迅速に測定でき、所定の温度範囲内
での鋳込みが連続して、且つ自動的に行うことができ
る。また、測定時に溶湯を汚染するおそれもなくなる。
しかも、測定温度をフィードバックして、溶解炉の電力
制御を行うこともできるので、正確な鋳造作業を安定し
て行え、省力化と生産性の向上に寄与できる。更に、測
定温度を解析することによって、設備や材料の異常を判
定することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の精密鋳造用連続測温装置の全体を示す
概略斜視図である。
【図2】本発明に用いる溶解炉と鋳型ユニット等を示す
拡大縦断面図である。
【図3】本発明に用いる移送手段を示す側面図である。
【図4】本発明に用いるテーブルの異なる形態を示し、
(A)はその平面図、(B)は縦断面図である。
【図5】本発明に用いるテーブルの更に異なる形態を示
し、(A)はその平面図、(B)は部分縦断面図である。
【図6】本発明に用いる移送手段の異なる形態を示す立
面図である。
【図7】本発明に用いる制御手段の作用を説明するフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1……………………精密鋳造用連続測温装置 2……………………溶解炉 10…………………テーブル 13…………………鋳型載置部 15…………………透孔 16…………………窓 26…………………鋳型 40…………………移送手段 46…………………温度測定手段(放射温度計) 60…………………制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F27B 14/20 F27B 14/20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下方の溶解炉と、その上方に相対移動す
    るテーブルと、このテーブル上に着脱自在に載置される
    複数の鋳型と、上記テーブル上の鋳型載置部の付近に設
    けた窓又は前記鋳型載置部内に設けた透孔と、窓又は透
    孔の上方に非接触式の温度測定手段を近接可能に移送す
    る移送手段と、前記溶解炉、テーブル、及び移送手段の
    稼働及び停止を指示し、且つ前記テーブル上の鋳型載置
    部に対する鋳型の着脱を指示する制御手段とからなるこ
    とを特徴とする精密鋳造用連続測温装置。
  2. 【請求項2】 前記テーブルが水平回転され、その上面
    に回転中心に対し対称位置に前記複数の鋳型載置部を設
    けるか、又はテーブルを複数の台車に分割して各台車上
    に鋳型載置部を設け、これら鋳型載置部同士の間又は鋳
    型載置部の隣りに温度測定用の前記窓を設けたことを特
    徴とする請求項1に記載の精密鋳造用連続測温装置。
  3. 【請求項3】 前記テーブルが往復移動され、その上面
    に前記複数の鋳型載置部を設け、これらの鋳型載置部同
    士の間又は鋳型載置部の隣りに温度測定用の前記窓を設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の精密鋳造用連続
    測温装置。
  4. 【請求項4】 前記移送手段が温度測定手段を、テーブ
    ルの外周側からテーブル上に水平に進退させるか、及び
    /又は、テーブルの上方から垂直に昇降させることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の精密鋳造用
    連続測温装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、測定された前記溶解炉
    内の溶湯の温度をフィードバックさせ、前記溶解炉の電
    力制御等を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の精密鋳造用連続測温装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段が、測定された前記溶解炉
    内の溶湯の温度を既知の温度と比較し、且つ、これらの
    温度差が許容範囲を越える場合には、その異常原因を判
    定し、及び/又は、その表示等することを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれかに記載の精密鋳造用連続測温装
    置。
JP17349696A 1996-07-03 1996-07-03 精密鋳造用連続測温装置 Withdrawn JPH1019682A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20190137312A (ko) * 2018-06-01 2019-12-11 원광밸브주식회사 주조 불량 감소를 위한 주조 공정 시스템
CN115156843A (zh) * 2022-05-11 2022-10-11 重庆工业职业技术学院 一种活塞椭圆截面加工装置及工艺

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